JP3079485B2 - 角鋼管の自動溶接装置 - Google Patents

角鋼管の自動溶接装置

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JP3079485B2
JP3079485B2 JP04335599A JP33559992A JP3079485B2 JP 3079485 B2 JP3079485 B2 JP 3079485B2 JP 04335599 A JP04335599 A JP 04335599A JP 33559992 A JP33559992 A JP 33559992A JP 3079485 B2 JP3079485 B2 JP 3079485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビル建設などで建築材
料として使用される角鋼管同士を、建設現場で自動的に
突き合わせ溶接する角鋼管の自動溶接装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】建設現場で使用される角鋼管を突き合わ
せ溶接する従来の装置は半自動的であり、熟練した作業
者の技術が必要であった。この場合、まず角鋼管同士を
突き合わせてエレクションピースで仮止めして固定し、
最初に溶接線の直線部及び曲線部の一部について溶接
し、その後エレクションピースを切断して残りの曲線部
を溶接するという手順で全体の溶接作業が進められる。
この場合、曲線部にはビード継ぎができ、これを平滑化
する処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の角鋼
管の突き合わせ溶接は半自動溶接されるため作業能率が
低く、したがって工事の促進を図ることが難しいという
問題がある。また、作業が半自動であるため作業者に熟
練した高い溶接技能が要求される。このため初心者がか
かる作業を行うのは難しいという問題がある。
【0004】また、溶接線の直線部と曲線部の一部の溶
接を行った後で残りの曲線部の溶接を行うため、曲線部
の境界部においてビード継ぎを行う必要がある。このた
め、この継ぎ目をグラインダ等で手入れするのに時間が
かかる。また、曲線部である角部は溶接精度が低下しが
ちであり、欠陥が生じやすく、特にビード厚みが直線部
と曲線部とで異なることによる品質低下を招きやすいと
いう問題がある。
【0005】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、角鋼管の突き合わせ溶接を自動的に行い、しか
も台車速度を制御することにより角鋼管の直線部及び曲
線部を連続的に同じ厚みとし、溶接精度及び溶接品質を
高めることのできる角鋼管の自動溶接装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの第1の発明は、直線部と円弧状の曲線部とからなる
溶接線を有する角鋼管同士を突き合わせて溶接する溶接
装置において、前記角鋼管の直線部及び曲線部とからな
る溶接線に沿って角鋼管に取り付けられるレールと、溶
接トーチを搬送しながら前記レール上を移動可能とされ
た台車と、前記レールの各位置におけるレールの曲率及
び角鋼管の溶接線の曲率を予め記憶する記憶手段と、前
記台車のレール上での位置を検出する位置検出手段と、
前記記憶手段及び位置検出手段から前記レールの各位置
でのレール及び角鋼管の溶接線の曲率を求め、その値に
基づいて同一の溶接線上の直線部と曲線部との溶接ビー
ドの厚みが連続的に一定となるよう前記台車の走行速度
又は溶接ワイヤ送給速度もしくはこれらの両方を制御す
る制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0007】前記制御手段は、前記曲線部でも前記直線
部でも前記溶接ワイヤ送給速度を一定として前記台車の
走行速度を制御することを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明は前記の構成により、建設現場で使用さ
れる角鋼管同士を突き合わせて溶接する際に、角鋼管に
固定的に取り付けることが可能なレールを設け、このレ
ールの上で溶接トーチ及び制御手段を搬送する台車を移
動させて溶接することにより、角鋼管の自動溶接が可能
となる。また、制御手段が角鋼管の溶接線の曲率に応じ
て適切に台車走行速度およびワイヤ送給速度を制御する
ことにより、直線部と曲線部のビードの厚みが一定にな
るよう調節することができる。
【0009】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明の一実施例である自動溶接装
置の側面図、図2はその正面図である。また図3は被溶
接物である角鋼管を突き合わせて仮止めした状態を示す
斜視図、図4は角鋼管に自動溶接装置のためのレールを
取り付けた状態を示す平面図である。ここでは図3に示
すように、ビル建設素材として使用される角鋼管10と
角鋼管12を溶接部14において互いに突き合わせて溶
接する場合について説明する。この角鋼管の溶接線に
は、平面部を溶接する場合の直線部と、角部を溶接する
場合の曲線部とがある。
【0010】溶接を行う前に、まず角鋼管10と角鋼管
12を互いに突き合わせ、エレクションピース16で両
者を仮止め固定する。このエレクションピース16は図
示しないボルトで固定されるものである。その後、図4
に示すように角鋼管10にL字型の移動用レール18を
固定する。この移動用レール18は、角鋼管10の互い
に対向する面を固定手段20で挟み、ボルト22で両側
から抑え付けることによって固定される。尚、このL字
型レールは一つの角鋼管の4分の1周分に当たり、角鋼
管の全周を溶接するには、かかるL字型レール及び台車
の取り外し及び溶接動作を4回行う必要があるが、一方
で広い範囲の寸法の角鋼管に適用できるという利点があ
る。
【0011】図1及び図2に示すように、レール18上
には溶接台車30及び走行台車34が設けられている。
溶接台車30及び走行台車34はいずれもレール18の
上下から一組につき4個のベアリング32で支持され、
これがもう一方の側、すなわち図1の奥行き方向にもう
一組設けられ、合計8個のベアリングで支持されてい
る。また、走行台車34と溶接台車30はジョイント3
6によって互いに連結されている。レール18上にはラ
ック38が設けられており、走行台車34の駆動可能な
歯車40がこのラック38と噛合している。したがっ
て、歯車40を駆動することにより、走行台車34及び
これに連結された溶接台車30を同一速度でレールに沿
って移動することができる。
【0012】溶接台車30の下部には、先端から溶接ワ
イヤ44を送給する溶接トーチ42が設けられている。
この溶接トーチ42はガスメタルアーク溶接用の溶接ト
ーチで、溶接台車30によるレール18に沿った移動
(これをx方向とする)の他、図1に示すように開先深
さ方向(y方向)及び開先幅方向(z方向)にも移動で
きる。したがって、この溶接トーチ42の先端部は、被
溶接物の任意の位置へ移動させることができる。y方向
とz方向が含まれる平面は、前記ベアリング32と、そ
の奥行き方向にあるもう一組のベアリングを結ぶ線の中
点に垂直になるよう設定されている。このようにするこ
とによってレールの円弧部を台車が走行するとき、トー
チ先端がほぼ円弧状に移動することができる。さらに、
溶接トーチ自体を揺動させて先端部にいわゆるウィービ
ング動作を行わせることもできる。溶接条件は、溶接台
車30の走行速度と溶接ワイヤ44の送給速度によって
決定され溶接電圧はこれらの値に対し適正なアーク状態
を維持する値に選ばれる。
【0013】図5は、溶接台車30の内部に設けられた
制御手段の構成を示すブロック図であり、この制御動作
はCPU50を中心として行われる。CPU50の右側
には4系統の制御ブロックが設けられ、これらはそれぞ
れx方向,z方向,y方向の移動、及び溶接トーチの回
転(ウィービング動作)に対応している。x方向の移動
の制御を例にとると、CPU50の命令に基づいてサー
ボコントローラ52がレール上の溶接台車の位置及び速
度を示す信号を発生し、この信号はサーボアンプ54を
経て走行台車を駆動する駆動台車のモータ56へ送られ
る。モータはこの信号に基づいて回転し、レール上の所
定の位置へ所定速度で溶接台車を移動させる。かかる動
作とともに、この溶接台車の位置を検出してこの位置情
報をエンコーダ58からサーボコントローラ54へ戻
し、サーボ動作によって溶接台車をより正確な位置へと
移動させる。CPU50は更に、後述する記憶装置6
0、ワイヤ送給装置62、溶接電源64などの制御も行
う。
【0014】図1又は図2の溶接台車30は、図4のL
字型のレール18に沿って移動しながら、角鋼管10と
12の突き合わせ面内の溶接線の曲線部と直線部とを連
続的に溶接する。このように連続的に溶接すると、曲線
部でビード継ぎを行う必要がないので、グラインダによ
る手入れなどは不要であり、溶接作業の能率を高めるこ
とができる。また自動的に溶接ができれば熟練した作業
者も必要としない。しかし自動溶接を行う場合に、溶接
線の直線部と曲線部における溶接条件、すなわち溶接台
車の走行速度とワイヤ送給速度を全く同一にすると、場
所によってビード厚みに差が生じる。これは角鋼管10
の曲率及び溶接台車の移動軌跡の曲率が場所によって異
なるからである。このようにビード厚みが場所によって
異なると溶接ビートを適正に盛りあげることができない
ので、ビード厚みが一定となるよう上記溶接条件を制御
しなければならない。尚、本実施例では多層盛り溶接を
前提としており、一つの箇所を溶接する場合でも一回の
パスでの一層分のビード厚みは薄く、これを複数層にわ
たって重ねることにより所定の厚さとする。
【0015】次に、図6(A)〜(C)を参照しなが
ら、角鋼管の溶接線の直線部と曲線部における溶接速度
(即ち溶接ワイヤ先端の移動速度)又はワイヤ送給速度
の制御について説明する。ここでの制御は、基本的に
「溶着速度(又はワイヤ送給速度)÷溶接速度」(即ち
開先断面の各パスの溶着面積)の関数としての制御であ
る。ここで図6(A)は、角鋼管の溶接線の直線部にお
いて溶接トーチの一回の通過(パス)で積層される一パ
ス分の溶接ビードを図1のz方向から見た拡大図であ
り、図6(B)は角鋼管の溶接線の曲線部における図6
(A)と同様の図である。図6(C)は、角鋼管10と
12の間の開先を図1のx方向から見た拡大図である。
これらの図でrs (mm)は一回のパスで積層される溶接
ビードの内側の曲率半径、re (mm)は外側の曲率半径
である。したがって(re −rs )は、一パス分の厚み
となる。尚、直線部の曲率半径は無限大だが、図6
(A)では便宜上rs ,re を図6(B)、(C)に対
応させて示してある。また、図6(C)においてS
(r)はrの位置における開先の幅である。したがって
開先の形状と各パスでの溶接ビード形状が分かっていれ
ばこのS(r)を求めることができる。
【0016】ここで直線部におけるワイヤの溶着速度を
m (mm3/sec )、溶接速度をvt(mm/sec)とする
と、図6(A)及び(C)の幾何学的関係から、
【数1】 という式が導かれる。この(1)式から、直線部におい
て溶着速度vm 及び溶接速度vt をある値に決めたとき
のre 、すなわち溶接ビードの厚さを求めることができ
る。次に曲線部において、ワイヤの溶着速度をvm
(mm3/sec )、ワイヤ先端の位置をrp (mm)、溶接台
車の角速度をωp (rad/sec )とすると、図6(B)及
び(C)の幾何学的関係から、
【数2】 という式が導かれる。この(2)式のre に(1)式で
求めたre を代入して右辺を計算することによりvm
/rp ・ωp 、すなわち「溶着速度÷溶接速度」を求め
ることができる。この値は当該角鋼管の溶接線の曲線部
の曲率半径がrpである位置における溶着速度(ワイヤ
送給速度と比例する)と溶接速度(即ち溶接ワイヤ先端
部移動速度)の比であり、これが分かると角鋼管の溶接
線の曲線部において溶接ワイヤの先端部の速度又はワイ
ヤ送給速度をどのようにすればよいかが分かる。レール
の直線部では溶接台車走行速度と溶接速度は等しいが、
曲線部では溶接台車がz方向に垂直な平面内で回転する
ので(2)式で求まったワイヤ先端移動速度(即ち溶接
速度)rp ・ωp に対し溶接台車の走行速度を速くする
必要がある。実際にCPU50が指示するのは台車の移
動速度v(mm/sec)なのでvを求める手続きが必要であ
る。
【0017】それには(2)式で求めたrp ・ωp から
走行台車(溶接台車)の速度(即ち溶接速度)を求める
ために、
【数3】 という式で求めればよい。ここでvは走行台車の速度
(mm/sec)、ρはレール上台車速度管理位置の移動軌跡
の曲率半径(mm)、yはレール上台車速度管理位置(溶
接台車のx方向の二組のベアリングを結ぶ線の中点)か
らワイヤ先端までの距離(mm)でy方向移動モータのエ
ンコーダ値から求まる。
【0018】尚、実際の溶接作業では、曲線部でも直線
部でもワイヤ溶着速度(即ちワイヤ送給速度)を一定と
し、溶接速度(即ち溶接台車の走行速度とレールの曲率
から決まる値)だけを変化させることにすると制御が容
易なので、溶接速度が溶接ワイヤ種類で決まる適正範囲
内にある限り(1)式のvm と(2)式のvm ’を等し
くすることが多い。
【0019】ところで、現実には進行方向の前後に2組
ある溶接台車のベアリングが別々に曲線部にさしかかる
ことから、ρはレール上の台車速度管理位置での曲率半
径とは必ずしも一致しない。図7(A)の実線は、溶接
台車が角鋼管の溶接線の直線部から曲線部を経て再び直
線部へ達するまで(図7(B)〜(D)にその様子を示
す)の台車速度管理位置の軌跡の曲率の変化を示した図
であり、台車の位置に対する曲率の変化の様子は同図の
ようにほぼ台形を描く。これに対し波線はレールの曲率
の変化の様子を示す。この台形の斜辺に当たる部分は中
心間を90mm隔てた2組のべアリングのうちの一方のみ
が角鋼管の溶接線の曲線部にさしかかっている状態の台
車速度管理位置の軌跡の曲率であり、これは台車の進行
に伴って急速に変化する。一方、台形の上辺に当たる部
分は両方のベアリングが曲線部上を通過している状態の
台車速度管理位置の軌跡の曲率であり、この値は一定で
レール曲率1/150に一致する。
【0020】(3)式でρ及びre はそれぞれレールの
曲率及び角鋼管の溶接線の曲率から定まるので溶接作業
を行う前に予め測定し、また、S(r)及びvt
m ,vm ’,(rp −re )は開先形状に対し適正値
を予め定めておき、図5の記憶装置60の内部に記憶し
ておく。これらの値は、角鋼管の寸法にもよるが、一般
的にはレール上のx方向について10ミリごとに区切っ
て測定し、記憶装置60に予め記憶させておく。そして
溶接作業を行うときにCPU50の制御のもとで角鋼管
の溶接線のそれぞれの位置において対応する値を読み出
し、上記(1),(2),(3)式から補正された溶接
台車の速度を計算して走行台車の速度を、さらに必要に
応じてワイヤ送給速度制御する。このような制御を行う
ことによって、直線部と曲線部からなる角鋼管の溶接線
を連続して溶接する場合であっても溶接ビードの厚みを
一定に保つことができ、自動的に積層溶接を行うことが
可能になる。
【0021】ところで、レールの曲率中心と角鋼管の曲
率中心とは、必ずしも一致しない。図8(A)〜(C)
はこの様子を示したもので、同図(A)はレール18の
曲率中心Oと角鋼管10の曲率中心O’が一致する場
合、同図(B)は角鋼管10の曲率中心O’が内側にあ
る場合、同図(C)はレール18の曲率中心Oが内側に
ある場合である。このような場合でも前記の計算手続き
はそのまま用いることができるが、直線部から曲線部へ
移行する瞬間のトーチ狙い角、すなわち、図8(B)及
び(C)における角Δφが大き過ぎると、補正した値は
不正確となり、ビード厚みを一定に保つことができなく
なる。このトーチ狙い角は直線部と曲線部の境界部分に
おいて最大となり、曲線部の中央付近で最小(理想的に
はゼロ)となる。このため実用的な許容範囲として|Δ
φ|の最大値を20°以下とすることが望ましい。
【0022】上記の実施例では、角鋼管の溶接線及びレ
ールの曲率の値を予め何らかの方法で測定するという手
続きが必要である。これに対して、溶接台車の台車速度
管理位置にy方向の加速度を計測するセンサを搭載し、
このセンサで溶接線を含む平面内における加速度を測定
することによって自動的に台車速度管理位置の軌跡の曲
率を、
【数4】 の関係から、ρの値を求めるという構成を実施すること
もできる。ここでa(mm/s2 )はy方向の加速度でセン
サの出力から得られ、v(mm/s)は台車の走行速度でC
PU50で管理される。このような構成では、市販され
ている一般的な加速度センサの中から適当なものを選択
して用いることができ、更に前記CPU50が実行する
所定のプログラムを用意することによって自動測定が可
能となる。こうして得られたρの値を上記(3)式に代
入して制御すべき台車の速度を求めることができる。こ
のように加速度センサを搭載する実施例では、前もって
レールの曲率を測定したり、曲率測定のために台車を走
行させるという手間が省けるという利点がある。
【0023】また、別の実施例として、溶接ワイヤと被
溶接物である角鋼管との間に電圧を印加し、通電を電流
の上昇又は電圧の低下から検知して両者の接触を検出
し、これよりレールの曲率を求めることもできる。図9
(A)は溶接台車30をレールに沿って溶接ワイヤが角
鋼管表面に接触しないようにして移動させ、予め定めら
れたレール上の位置a,b,c,d,eにて停止して、
溶接トーチ42の先端のワイヤ44を角鋼管10の表面
に接触するようy方向へ移動させることを繰り返す様子
を示している。
【0024】このときの角鋼管とワイヤとの間に流れる
電流があるしきい値を越えた時点でワイヤが角鋼管に接
触したとみなしてy方向の移動を止め、そこでy方向移
動モータのエンコーダ値から台車速度制御位置から角鋼
管表面までの距離d(mm)を計測し、x方向を横軸にと
り縦軸にdをプロットしたものが図9である。ワイヤと
角鋼管の接触は電圧値が印加電圧から所定値以下に低下
したことから検知することもできる。このグラフの形で
dが変化する部分と二等辺三角形で近似し、三角形の底
辺の長さをL(mm)、台車のx方向の二つの車輪間の距
離をk(mm)とすると、
【数5】 の関係によってレール18の曲線部における曲率を計算
することができる。こうして得られた曲率を上記(3)
式に代入すれば、制御すべき台車の速度が求められる。
【0025】これまでの実施例では、レールはL字型の
ものとして説明してきたが、角鋼管全体を取り囲む閉鎖
型のレールの場合にも上記の実施例はいずれも適用でき
る。このような閉鎖型レールの場合にはレールの取り外
し作業は不要であり、自動溶接動作も一回で済むという
利点がある。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、角
鋼管の突き合わせ溶接において直線部と曲線部とからな
る溶接線を連続的に自動溶接できるので、曲線部におけ
るビード継ぎの処理は不要であり、熟練した作業者でな
くても精度の高い溶接が可能であり、また、直線部のビ
ード厚み及び曲線部の曲率に基づいて、曲線部における
溶接速度を制御することにより曲線部のビード厚みを直
線部と同じ均一な厚さとすることができるので、溶接強
度に不均一を生じることはなく、精度の高い溶接作業が
可能となる角鋼管の自動溶接装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の一実施例である自動溶接装置の側面
図である。
【図2】図1に示す自動溶接装置の正面図である。
【図3】被溶接物である角鋼管を突き合わせた状態を示
す斜視図である。
【図4】溶接台車及び走行台車が通過するレールを角鋼
管に固定した状態を示す平面図である。
【図5】自動溶接装置の制御系統のブロック図である。
【図6】(A)及び(B)は直線部における一層分のビ
ードをz方向から見た拡大図、(C)は角鋼管の開先に
おける1層分の溶接ビードの断面図である。
【図7】台車が直線部から曲線部を経て直線部へ達する
までの曲率の変化を示したグラフである。
【図8】(A)はレールの曲率中心と角鋼管の曲線部の
曲率中心が一致する場合の例を示した平面図、(B)は
角鋼管の曲線部の曲率中心がレールの曲率中心よりも内
側にある場合の例を示した平面図、(C)は角鋼管の曲
線部の曲率中心がレールの曲率中心よりも外側にある場
合の例を示した平面図である。
【図9】(A)は溶接トーチの先端のワイヤを予め定め
られたレール上の台車位置で角鋼管の表面に接触させて
溶接トーチを移動させる様子を示す平面図、(B)は横
軸に台車の位置、縦軸に台車の前後の車輪の中央から角
鋼管の表面までの距離をとった測定グラフである。
【符号の説明】
10,12 角鋼管 16 エレクションビース 18 レール 30 溶接台車 32 ベアリング 34 走行台車 42 溶接トーチ 44 溶接ワイヤ 50 CPU 60 記憶装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−118973(JP,A) 特開 昭63−230275(JP,A) 特開 昭64−87064(JP,A) 特開 平4−351272(JP,A) 特開 平6−79459(JP,A) 特開 昭51−93751(JP,A) 特開 昭61−63359(JP,A) 実開 昭63−25261(JP,U) 実開 平3−95169(JP,U) 特公 昭53−42534(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/12 B23K 9/00 B23K 9/028 B23K 9/127

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線部と円弧状の曲線部とからなる溶接
    線を有する角鋼管同士を突き合わせて溶接する溶接装置
    において、 前記角鋼管の直線部及び曲線部とからなる溶接線に沿っ
    て角鋼管に取り付けられるレールと、 溶接トーチを搬送しながら前記レール上を移動可能とさ
    れた台車と、 前記レールの各位置におけるレールの曲率及び角鋼管の
    溶接線の曲率を予め記憶する記憶手段と、 前記台車のレール上での位置を検出する位置検出手段
    と、 前記記憶手段及び位置検出手段から前記レールの各位置
    でのレール及び角鋼管の溶接線の曲率を求め、その値に
    基づいて同一の溶接線上の直線部と曲線部との溶接ビー
    ドの厚みが連続的に一定となるよう前記台車の走行速度
    又は溶接ワイヤ送給速度もしくはこれらの両方を制御す
    る制御手段と、 を備えたことを特徴とする角鋼管の自動溶接装置。
  2. 【請求項2】 直線部と円弧状の曲線部とからなる溶接
    線を有する角鋼管同士を突き合わせて溶接する溶接装置
    において、 前記角鋼管の直線部及び曲線部とからなる溶接線に沿っ
    て角鋼管に取り付けられるレールと、 溶接トーチを搬送しながら前記レール上を移動可能とさ
    れた台車と、 前記角鋼管の溶接線の曲率を予め記憶する記憶手段と、 レールの曲線部における、前記台車の加速度を検出する
    加速度検出手段と、 前記加速度検出手段から前記レールの各位置でのレール
    の曲率を求め、その値と前記記憶手段に記憶された角鋼
    管の溶接線の曲率に基づいて同一の溶接線上の直線部と
    曲線部との溶接ビードの厚みが連続的に一定となるよう
    前記台車の走行速度又は溶接ワイヤ送給速度もしくはこ
    れらの両方を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする角鋼管の自動溶接装置。
  3. 【請求項3】 直線部と円弧状の曲線部とからなる溶接
    線を有する角鋼管同士を突き合わせて溶接する溶接装置
    において、 前記角鋼管の直線部及び曲線部に沿って角鋼管に取り付
    けられるレールと、 溶接トーチを搬送しながら前記レール上を移動可能とさ
    れた台車と、 前記角鋼管の溶接線の曲率を予め記憶する記憶手段と、 前記台車を溶接作業の前に前記レール上を通過させ、こ
    のとき前記溶接トーチと前記角鋼管との間に電圧を印加
    して通電を電流の上昇又は電圧の低下から検知すること
    により前記溶接トーチと前記角鋼管との接触を検出する
    接触検出手段と、 前記接触検出手段から前記レールの各位置でのレールの
    曲率を求め、その値と前記記憶手段に記憶された角鋼管
    の溶接線の曲率に基づいて同一の溶接線上の直線部と曲
    線部との溶接ビードの厚みが連続的に一定となるよう
    記台車の走行速度又は溶接ワイヤ送給速度もしくはこれ
    らの両方を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする角鋼管の自動溶接装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記曲線部でも前記直
    線部でも前記溶接ワイヤ送給速度を一定として前記台車
    の走行速度を制御することを特徴とする、請求項1、2
    又は3記載の角鋼管の自動溶接装置。
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