JPH11514859A - 肝腫瘍性疾患に関連する遺伝子 - Google Patents

肝腫瘍性疾患に関連する遺伝子

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JPH11514859A JP9513462A JP51346297A JPH11514859A JP H11514859 A JPH11514859 A JP H11514859A JP 9513462 A JP9513462 A JP 9513462A JP 51346297 A JP51346297 A JP 51346297A JP H11514859 A JPH11514859 A JP H11514859A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、肝硬変および肝細胞癌などの肝腫瘍性疾患に関連する蛋白質をコードする遺伝子を提供する。重要なことには、これらの蛋白質は腫瘍のない正常な肝臓では発現されない。本発明によると、本発明の蛋白質に結合することができる抗体、並びに肝腫瘍性疾患をスクリーニングするための方法およびキットも提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 肝腫瘍性疾患に関連する遺伝子 発明の分野 本発明は、肝硬変および肝細胞癌などの肝腫瘍性疾患に関連する蛋白質をコー ドする遺伝子に関する。本発明の遺伝子によってコードされる蛋白質は、腫瘍の ない正常な肝組織では発現されない。本発明はまた、肝腫瘍性疾患をスクリーニ ングするための方法およびキットにも関する。 発明の背景 肝細胞癌(HCC)は、世界中で毎年260,000もの人が罹患し、世界で8番めに罹 病率の高い癌である。肝硬変は、低リスク集団におけるHCC発症患者の大多数のH CCの疾病素質と考えられている。HCC症例の約80〜90パーセントが、肝硬変に罹 患した患者に発症することが見いだされている。「癌。腫瘍の原理と治療(Canc er.Principles and Practice of Oncology)」デビタ(Devita)V.T.J.ら編、8 83-915(1993年)のロッツ(Lotze)M.T.ら、「肝胆道腫瘍(Hepatobiliary Neo plasms)」;アザロン(Azzarone)F.A.ら、Eur.J.Cancer Prevention、1(別 巻3):55-58(1992年)を参照。 現在行われている肝硬変の治療には、副腎皮質ホルモンおよびインターフェロ ン-αによる治療が挙げられる。しかしながら、比較的重症症例では、肝移植が 唯一の手段であることが多い。同様に、良性および悪性肝腫瘍の治療は肝切除ま たは肝移植であることが多い。このような徹底的な治療法は非常に危険で、非常 に高価である。従って、肝硬変およびHCCなどの肝腫瘍性疾患の早期診断および 治療が非常に望ましい。 α-フェトプロテインおよびIGF-IIは、HCCに罹患した個体の約30%の肝組織に おいて発現されるが、正常な成人肝では発現されないことが報告されている。残 念なことに、これらの蛋白質は後期HCCにおいて出現することが多いので、早期 診断試験の開発には適当でない。 HCCは病理学について理解が進んでいないため、診断および治療のための方法 の開発が遅れている。肝硬変およびHCCの臨床上の重要性にもかかわらず、HCC発 症の機序は依然として明らかになっていない。HCCの発症に至る基礎病理学的機 序 についての現在の理解には大きな意見の違いが存在する。従って、診断の道具と して、さらには、これらの疾患の病理を解明する道具として使用されるための、 肝硬変およびHCCなどの肝腫瘍性疾患に関連する遺伝的マーカーの識別方法が非 常に望ましい。 発明の簡単な説明 本発明は、肝硬変および肝細胞癌などの肝腫瘍性疾患に関連する蛋白質をコー ドする遺伝子を提供する。重要なことには、これらの蛋白質は腫瘍のない正常な 肝臓では発現されない。本発明はまた、本発明の蛋白質と結合することができる 抗体、並びに肝腫瘍性疾患をスクリーニングするための方法およびキットを提供 する。従って、本発明は、肝腫瘍性疾患の診断と予防とにおける利用性を有する ことが期待される。 発明の詳細な説明 本発明によると、約36アミノ酸長で、肝硬変および肝細胞癌(HCC)などの、 特に、肝腫瘍性疾患に罹患した個体において発現されるが、腫瘍のない正常な機 能を有する肝臓では発現されないペプチドをコードするDNAが提供される。 本明細書において「核酸」および「ポリ核酸」という用語は、あらゆる形状の デオキシリボ核酸およびリボ核酸、すなわち一本鎖DNAおよび二本鎖DNA、cDNA、 mRNAなどを意味する。本明細書において使用される種々の文法形の「コードする 」という用語には、転写および/または翻訳という意味で、他のヌクレオチドま たはアミノ酸に対応するヌクレオチドおよび/またはアミノ酸が含まれる。 本明細書において、「肝腫瘍性疾患」という用語は、肝臓における異常な組織 増殖の発症が特徴である疾患を意味する。肝腫瘍性疾患には、例えば肝硬変、肝 細胞癌、腺腫状過形成、肝臓腺腫等が挙げられる。 本発明の実施にあたり考慮されるDNAは、配列番号:2に記載するアミノ酸配列 と同じ配列、または実質的に同じ配列を有する蛋白質をコードする。本明細書に おいて使用されるように、「実質的に同じ」という句が核酸配列と共に使用され るとき、この句は、参照配列と比較して、保存的置換(または、重大でない置換 )を有する核酸配列を意味する。例えば、コードする蛋白質の機能、またはその 蛋白質の三次構造を実質的に変化させない、ヌクレオチド配列の置換は、参照配 列と実質的に同じである核酸配列を生ずると考えられる。 「実質的に同じ」という用語がアミノ酸配列と共に使用されるとき、その蛋白 質の機能、またはその三次構造を実質的に変えない置換によって生ずるアミノ酸 配列を意味する。例えば、荷電アミノ酸残基と同様に荷電したアミノ酸残基との 置換、または非極性アミノ酸残基と別の非極性アミノ酸残基との置換は、参照配 列と実質的に同じであるアミノ酸配列を生ずると一般的には考えられる。 肝硬変および肝細胞癌などの肝腫痘性疾患に関連するが、腫瘍のない正常な肝 臓では発現されない蛋白質をコードするDNA配列の一例が配列番号:1に記載さ れている。この配列は154塩基対(「bp」)の長さで、読み取り枠が配列番号: 1のbp24〜bp132に延在する。ジーン・バンクで配列の検索を実施することによ って、配列番号:1に記載するポリ核酸配列は新規遺伝子であることが示される 。配列番号:1によってコードされる推定アミノ酸配列を配列番号:2に記載す る。配列番号:1に記載するポリ核酸配列の発現と肝腫瘍性疾患との関連性を明 らかにするために使用される実験方法に関する詳細な説明は、以下に記載する「 実施例」中に提供される。 本発明はさらに、好ましくは高ストリンジェント条件下にて、上記DNAとハイ ブリダイゼーションするのに十分相補的であるヌクレオチドプローブに関する。 プローブの例には、少なくとも40個の核酸残基の長さであり、本発明のDNAのう ちの40個以上の連続的な残基であるオリゴマーが挙げられる。好ましくは、本発 明を実施する際に使用されるオリゴマープローブは、少なくとも60個の核酸残 基の長さである。本発明はまた、150個以上の核酸残基の長さであるオリゴマ ープローブも企図する。当業者には、核酸プローブ技法は周知であり、個々の長 さのプローブと本発明のポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションを達成す るための適当なハイブリダイゼーション条件は容易に決定されることが理解され ると思われる。種々の長さのプローブのための至適なハイブリダイゼーション条 件を得るためのこのような操作は当技術分野で周知である。例えば、本明細書に 参照として組み入れられている、サムブルック(Sambrook)ら、分子クローニン グ:実験手法(Molecular Cloning: A Laboratory Manual) 、第2版、コールド スプリング ハーバー(Cold Spring Harbor)(1989)を参照のこと。 好ましくは、本発明のオリゴマープローブは、容易に検出できるよう標識され る。検出可能な標識は、目視によって、または機器を用いるかのいずれかによっ て検出され得るいかなる種類または部分であってもよい。通常使用される検出可 能な標識は、例えば32P、14C、125I、3H、35S等などの放射性標識である。ビオ チン標識ヌクレオチドは、ニックトランスレーション、化学的および酵素的手段 等によって、DNAまたはRNAに組み込むことができる。ビオチン標識されたプロー ブは、アビジン/ストレプトアビジン、蛍光標識剤、酵素、金コロイド複合体等 などの指標手段を使用したハイブリダイゼーションの後検出される。また、核酸 は、他の蛍光化合物、免疫的に検出可能な蛍光誘導体、ビオチン類似体等で標識 されてもよい。核酸は蛋白質と結合させることによって標識されてもよい。放射 性または蛍光ヒストン一本鎖結合蛋白質に架橋された核酸を使用してもよい。当 業者には、オリゴマープローブおよび本発明を実施する際の使用に利用可能な、 他の適当な検出可能な標識を検出するための他の適当な方法があることが理解さ れる。 別の態様において、本発明は、上記のDNAと、複製起点と、プロモーターとを 含む構築物に関する。本発明の構築物は、本発明のポリ核酸配列を細胞に導入し て、発現または複製させるのに有用である。このような構築物の選択方法および 用途は当業者に周知で、ポリ核酸を導入する標的細胞によって異なる。例えば、 サムブルック(Sambrook)ら、分子クローニング:実験手法(Molecular Clonin g: A Laboratory Manual 、第2版、コールド スプリング ハーバー(Cold Sp ring Harbor)(1989)を参照のこと。 上記構築物を適当な宿主細胞に導入することによって、クローニングされたポ リ核酸配列が発現される。適当な発現ベクターは当業者に周知であり、真核細胞 および/または原核細胞で複製可能なベクターおよびエピソームを有するベクタ ーまたは宿主細胞ゲノムに組み込むベクターが含まれる。例えば、サムブルック (Sambrook)ら、分子クローニング:実験手法(Molecular Cloning: A Laborat ory Manual) 、第2版、コールド スプリング ハーバー(Cold Spring Harbor )(1989)を参照。本明細書において、真核宿主細胞、特に哺乳動物細胞におい て本発明の遺伝子配列を発現させるための好ましいベクターには、Rexp(R S V LTR、モロニーマウス白血病ウィルスLTR駆動発現ベクター)などが挙 げられる。 本明細書で用いられるプロモーター領域とは、機能的に結合してDNAの転写を 調節するポリ核酸のセグメントを意味する。プロモーター領域には、RNAポリメ ラーゼが認識、並びに結合し、転写を開始するのに十分な特異的配列が含まれる 。このプロモーター領域をプロモーターという。さらに、プロモーター領域には 、RNAポリメラーゼによる認識、結合および転写開始作用を調節する配列が含ま れる。プロモーターは、その調節の性質に応じて、構成遺伝子であっても、調節 遺伝子であってもよい。例えば、本発明を実施する際に使用されるプロモーター には、SV40初期プロモーター、サイトメガロウィルス(CMV)プロモーター、モ ロニーマウス白血病ウィルス(MMLV)プロモーター、チミジンキナーゼプロモー ター、アルブミンプロモーター、ラウス肉腫ウィルスプロモーター(RSV)など が含まれる。 本明細書において使用される「機能的に結合する」という用語は、ポリ核酸配 列と、プロモーター、エンハンサー、転写および翻訳停止部位並びに他のシグナ ル配列などのヌクレオチドの調節配列およびエフェクター配列との機能的な関係 を意味する。例えば、DNAとプロモーターとの機能的な結合は、このDNAを特異的 に認識し、結合および転写するRNAポリメラーゼによって、このDNAの転写がプロ モーターから開始されるような、DNAとプロモーターとの物理的および機能的関 係を意味する。 本発明の別の態様によると、上記構築物を含有する宿主細胞が提供される。適 当な発現条件下にて本発明のポリ核酸を複製し、配列番号:2に記載するものと 同じポリペプチドまたは実質的に同じポリペプチドを産生するために、細菌、酵 母および哺乳動物細胞などの宿主細胞を使用することができる。発現を促進させ るのに適当な方法および条件は当技術分野で周知である(例えば、サムブルック (Sambrook)ら、分子クローニング:実験手法(Molecular Cloning: A Laborat ory Manual) 、第2版、コールド スプリング ハーバー(Cold Spring Harbor )(1989)を参照)。異種DNAは、例えば、CaPO4沈降法による、異種DNAをコー ドするベクターでのトランスフェクション等の、当業者に知られているいかなる 方法に よって宿主細胞に導入されてもよい。例えば、カシャンチ(Kashanchi)、F.ら 、核酸研究(Nucleic Acids Reseach)、20:4673-4674(1992)参照。 本発明のさらに別の態様において、約36アミノ酸長であり、肝硬変およびHCC などの肝腫瘍性疾患に罹患した個体において特徴的に発現されるが、腫瘍のない 正常な肝機能を有する個体では発現されない蛋白質が提供される。適当な蛋白質 には、配列番号:2に記載される蛋白質と同じ配列または実質的に同じ配列を有 する蛋白質が含まれる。本明細書において使用される、「蛋白質」、「ペプチド 」および「ポリペプチド」という用語は、同等な用語と考えられ、互換可能に使 用される。 本発明はさらに、配列番号:2に記載するものと同じ蛋白質または実質的に同 じ蛋白質と結合することが可能な抗体を含む。このような蛋白質は、肝腫瘍性疾 患の診断、予防および治療における利用性を有すると考えられる。本明細書にお いて、「抗体」という用語は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体および ヒト化抗体を含む。例えば、治療的用途にとっては好ましくは、使用される抗体 はヒト化抗体である。 上記の抗体は、配列番号:2に記載のものと同じ蛋白質もしくは実質的に同じ 蛋白質、またはその断片を抗体産生の抗原として使用して、当業者に周知の標準 的な技法を使用して調製できる。本発明のポリクローナル抗体は、一般的には、 配列番号:2に記載のものと同じ蛋白質もしくは実質的に同じ蛋白質、またはそ の断片を含む接種物で哺乳動物を免疫し、それにより哺乳動物において配列番号 :2に記載の蛋白質またはその断片に対する免疫特異性を有する抗体分子を誘導 することによって産生される。 抗体の特異性を増すために、例えば、固相-固定免疫性ポリペプチドを使用し た免疫アフィニティクロマトグラフィーによって、抗体を精製することができる 。このように、ポリペプチドが抗体と免疫反応して、固相-固定免疫複合体を形 成するのに十分な時間の間、抗体と固相-固定免疫性ポリペプチドとを接触させ ることによって精製が行われる。 モノクローナル抗体の産生は、一般的に、リンパ球を単離し、単離したリンパ 球と骨髄腫細胞とを融合し、それによってハイブリドーマを産生することによっ て進行する。続いて配列番号:2に記載のものと同じ蛋白質または実質的に同じ 蛋白質に特異的な抗体の産生に関してクローニングしたハイブリドーマをスクリ ーニングする。 このようにして産生された抗体は、肝腫瘍性疾患と関連する蛋白質の有無を検 出するための診断および検定方法に使用され得る。したがって、本発明の別の局 面によって、肝腫瘍性疾患に対する感受性についてスクリーニングする方法が提 供される。このような方法には、 a)抗体と、肝腫瘍性疾患に関連した蛋白質とが結合した複合体が形成される ような条件下にて、試料と本発明の抗体とを接触させる段階、および b)得られた複合体の存在を検出する段階 が含まれる。 複合体の存在により、肝腫瘍性疾患の感受性が示される。適当な「試料」には 、すべての肝臓の組織などの組織または肝細胞などの細胞等が含まれる。 好ましくは、本発明の抗体は、抗体-蛋白質複合体の存在の同定を容易にする ために検出可能に標識される。抗体は種々の検出可能な化合物で標識できる。例 えば、検出可能な標識は、抗体を変性させることなく抗体と化学的に結合して、 有用な免疫蛍光トレーサーである蛍光色素(色素)を形成する蛍光標識剤であっ てもよい。適当な蛍光標識剤は、フルオレセインイソシアネート(FIC)、フル オレセインイソチオシアネート(FITC)、5-ジメチルアミノ-1-ナフタレンスル ホニルクロライド(DANSC)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRI TC)、リサミン、ローダミン8200スルホニルクロライド等の蛍光色素である。免 疫蛍光技法に関する説明は、本明細書に参照として組み入れられている、マルカ ロニス(Marchalonis)ら編、ツールとしての抗体(Antibodey as a Tool)、ジ ョンウィリー&サンズ社(John Wiley&Sons,Ltd.)、189-231ページ(1982)、 中のデルカ(DeLuca)著、免疫蛍光分析(Immunofluorescence Analysis)にお いて見られる。 放射性元素も有用な検出可能標識である。放射性標識剤の例としては、γ線を 放出する放射性元素がある。元素自体が125Iおよび131Iなどのγ線を放出する元 素は、γ線放出性放射性元素群の1つの有用な分類となる。 一態様において、検出可能は標識は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ( HRP)、グルコースオキシダーゼ等などの酵素である。このように検出可能なマ ーカーが(HRPまたはグルコースオキシダーゼなどの)酵素である場合には、一 般に、酵素-蛋白質複合体が形成したことを示すためにさらなる試薬を必要とす る。HRPのためのこのような追加の酵素には、過酸化水素およびジアミノベンジ ジン、o-フェニレンジアミンジヒドロクロライド等などの酸化色素前駆体が含ま れる。グルコースオキシダーゼの有用な追加の試薬は2,2'-アジノ-ジ-(3-エチ ル-ベンズチアゾリン-G-スルホン酸)である。 標識または使用する触媒作用のあるシグナル生成系の性質に応じて、複合化し た試験試料を光線で刺激し、蛍光の量を観察することによってシグナルが検出さ れる、すなわち、複合化した試料と、標識によって触媒作用で変換され得る基質 とを接触させて、色素、蛍光または化学発光が形成され、色素の形成は目視また は分光計で観察することができ、化学発光または放射性標識の場合は、ガンマカ ウンターなどの放射線測定装置または125Iなどのγ線放出性標識を使用すること によって検出することができる。本発明において好ましいHRPの組み合わせが酵 素として使用され、o-フェニレンジアミンジヒドロクロライドが基質として使用 される場合の酵素触媒標識の検出には、分光計(例えば、カリフォルニア州メン ロパークのモレキュラーデバイス(Molecular Devices)社製のEMAXマイクロプ レートリーダー(Microplate Reader))を製造業者の指示に従い405nmで使用す ることによって、複合体の定量分析を実施することができる。 抗体結合複合体の存在を検出するための一方法は、試料中に存在する(ELISA 方式の種類に応じて)抗体または抗原のいずれかを検出および定量することので きる「ELISA」方式を使用する。ELISA方式は、当業者によって容易に実施され得 る周知の技法である。ELISAに関する説明は、本明細書に参照として組み入れら れているカリフォルニア州ロスアルトスのランジメディカルパブリケーションズ (Lange Medical Publications)出版のD.P.サイツ(Sites)ら著、基礎および 臨床免疫学(Basic and Clinical Immunology) 、第4版、22章において見られる 。 有用な固相支持体も当技術分野で周知である。このような材料は水に不溶性で 、架橋デキストラン(ニュージャージー州ピスカッツウェイのファルマシアファ インケミカルズ(Pharmacia Fine Chemicals)社製)、アガロース、ポリスチレ ンビーズ(一般的に、直径約1ミクロン〜約5ミリメーター、イリノイ州ノースシ カゴのアボットラボラトリーズ(Abbot Laboratories)社製)、ポリ塩化ビニル 、ポリスチレン、架橋ポリアクリルアミド、シート状、帯状もしくは櫂状などの ニトロセルロースもしくはナイロン性ウェブ、またはポリスチレンもしくはポリ 塩化ビニル製などのマイクロタイターチューブ、プレートもしくはウェルなどが 含まれる。 本発明の別の態様により、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびアンチセン スオリゴヌクレオチドをコードするDNA配列が提供される。本発明を実施する際 に考慮されるように、本発明の蛋白質をコードするRNAに結合して、それによりR NAの合成を阻止することができるアンチセンスオリゴヌクレオチドおよびアンチ センスオリゴヌクレオチドをコードするDNA配列は容易に調製できる。したがっ て、これらの化合物は、肝硬変およびHCCなどの肝腫瘍性疾患の発症を阻止する ために患者に投与できる。本発明の組成物(例えば、抗体、アンチセンスオリゴ ヌクレオチドまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドをコードするDNA配列)が 治療剤として投与される場合、これらの組成物を他の適当な成分と組み合わせて 、適当な薬学的組成物を形成することが必要となりうることが、当業者には認識 されると思われる。個々の組成物は、意図された用途および投与方法により異な る。 本発明は、本明細書に記載する治療方法を実施するために有用な薬学的組成物 を企図する。本発明の薬学的組成物は、本明細書に記載し、有効成分として溶解 または分散されるアンチセンスオリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレ オチドをコードするDNAまたは抗体と共に、生理学的に許容される担体を含有し ていてもよい。好ましい態様において、哺乳動物またはヒト患者に治療目的のた めに投与する場合、薬学的組成物は免疫原性ではない。例えば、非ヒト動物から 誘導された抗体の定常領域をヒトの定常領域と交換する、一般的に知られている 抗体の「ヒト化」技術によって、これは達成され得る。 本明細書において使用される、「薬学的に許容される」および組成物、担体、 希釈剤および試薬などのその文法的派生語は、悪心、目眩、胃部異常などの望ま しくない生理学的作用を生ずることなく、材料を哺乳動物に投与することができ ることを表すために使用される。 溶解または分散された有効成分を含有する薬学的組成物の調製は、当技術分野 で周知である。一般的に、このような組成物は溶液または懸濁液のいずれかで注 射剤として調製される。しかしながら、使用前に液体に溶解または懸濁するのに 適当な固形剤も調製できる。調製物は乳化されてもよい。 有効成分は、薬学的に許容されて、有効成分と相溶性であり、本明細書に記載 する治療方法において使用されるのに適当な量で含有される賦形剤と混合されて もよい。例えば、適当な賦形剤は、水、生理食塩液、デキストロース、グリセロ ール、エタノール等並びにそれらのいずれか2種以上を組み合わせたものがある 。 本発明の治療的組成物は薬学的に許容される塩をその成分に含有してもよい。 薬学的に許容される非毒性の塩には、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、チオシアン 酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シ ュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、アントラセン酸、ケイ皮 酸、ナフタレンスルホン酸、スルファニル酸など並びにこれらのいずれか2種以 上を組み合わせたものなどの無機酸を用いて形成される酸添加塩(ポリペプチド の遊離アミノ基に形成される)が含まれる。 遊離カルボキシル基で形成される塩も、例えば水酸化ナトリウム、水酸化アン モニウム、水酸化カリウム等などの無機塩基、モノ-、ジ-およびトリ-アルキル およびアリールアミン(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、メ チルアミン、ジメチルアミン等)、エタノールアミン類(例えば、エタノールア ミン、ジエタノールアミン等)などの有機塩基並びにこれらのいずれか2種以上 を組み合わせたものから誘導され得る。 薬学的に許容される担体は当技術分野で周知である。液状担体の例は、有効成 分と水以外の成分を含有しない滅菌水溶液、または生理的pH値のリン酸ナトリウ ム、生理食塩水またはその両者を含むリン酸緩衝液添加生理食塩液などの緩衝液 を含有する滅菌水溶液である。なおさらに、水性担体は、1種以上の緩衝塩並び に塩化ナトリウムおよび塩化カリウム、デキストロース、ポリエチレングリコー ルおよび他の溶質などの塩を含有してもよい。 液状組成物は、水に加えて(または水以外に)液状相を含有していてもよい。 このような追加の液状相の例はグリセリン、綿実油などの植物油、水-油乳化物 等である。 治療上有効な量は、所望の作用、すなわち肝腫瘍性疾患の発症を阻止するため に算出された所定の量である。腫瘍疾患を阻止するために必要な用量は、年齢、 体重、性別および患者の医学的な状態、並びに病態の重篤度、投与経路および使 用される治療剤の種類を含む種々の要因に依存する。熟練した医師または獣医師 であれば、患者を治療するために必要な薬学的組成物の有効量を容易に測定し、 処方することができる。慣習的には、当業者は、最初は比較的低用量を使用して 、その後は、最大応答が得られるまで増量する方法を使用すると思われる。 本発明によって、肝腫瘍性疾患の感受性をスクリーニングする際に使用される ためのキットも提供される。このようなキットは、肝腫瘍性疾患と関連があり、 本明細書に記載するポリヌクレオチドまたは蛋白質の有無を測定するため、本明 細書に記載するプライマー、プローブ、抗体およびアンチセンスオリゴヌクレオ チド試薬の全てまたは一部を含む。 本発明のキットは、例えば、制限エンドヌクレアーゼ、標識した1種以上のcDN Aプローブ、本発明の蛋白質と結合することができる凍結乾燥抗体、(適当量の 過酸化水素基質と併用して)蛍光色素またはペルオキシダーゼと結合し、本発明 の蛋白質と反応する抗体と結合することができる第2の凍結乾燥抗体、停止液( 例えば、正常ヤギまたはウサギ血清、3%ウシ血清アルブミンの生理食塩液溶液 等)または緩衝液(例えば、トリス塩酸、リン酸塩、EDTA等)を含んでもよい。 本発明は以下の実施例を参照してさらに詳細に説明されるが、これらの実施例 に制限されない。 実施例1 肝組織試料の特徴と調製 カリフォルニア州ロサンジェルスのセダーズ-シナイ医療センター(Cedars-Si nai Medical Center)の病理学教室(Department of Pathology)からヒト肝組 織試料を入手した。試験群は、年齢4歳〜76歳(平均年齢47.6歳)の男性28人お よび女性8人を対象とした。これらの患者は誰も転移が認められず、過去にHCCの 治療 を受けた経験がなかった。これらの患者は全員、試験開始の2年以内に肝生検お よび/または外科処置を受けていた。組織試料は肝生検試料から採取された。グ リート(Greet),C.E.ら著、「パラフィン包埋した組織のPCR増幅(PCR Ampl ification from Paraffin-Embedded Tissues)」、アナトミックパソロジー(An atomic Pathology)、95:117-124(1991)に記載される方法によって、全ての試 料を中性の緩衝ホルマリンで固定し、パラフィンブロックに包埋した。 腫瘍の組織学的診断は経験のある病理学者によって証明された。この試験群の 病理学的結果は、以下を示した:1)正常肝試料4検体;2)C型肝炎ウィルス(HC V)による慢性肝疾患が陽性の試料9検体(これらのうち6検体は肝硬変も陽性で あり、3検体は慢性活動性肝炎(CAH)にも陽性であった);3)アルコール性肝 疾患(ALD)に陽性の試料12検体(これらのうち4検体はHCVにも陽性であり、2検 体は肝腺腫にも陽性であり、9検体はHCCにも陽性であった)。 実施例2 肝組織からmRNAの抽出 チョモクジンスキー(Chomczynski)およびサッチ(Sacchi)著、アナール バイオケム(Anal.Biochem.) 162:156-157(1987)に記載される酸性クアニジ ナムチオシアネート/フェノール/クロロホルム方法の変法を使用して、実施例 1の肝生検試料からメッセンジャーRNAを抽出した。明記すると、凍結粉砕した実 施例1の肝生検試料を試験管に入れた。4Mグアニジンチオシアネート、25mMクエ ン酸ナトリウム(pH7.0)、0.5%N-ラウロイルザルコシンおよび0.1N 2-メルカ プトエタノールからなる溶液の0.5mを各試験管の組織試料に添加した。試験管を 室温で24時間まで攪拌した。以下の分量を各試験管に添加した:1)クロロホル ム/イソアミルアルコール24:1v/v溶液0.1ml;酸性フェノール0.5ml;および酢 酸ナトリウム50μl。次いで、試験管を遠心速度12,000×Gで20分遠心分離し、組 織をペレット状にした。各試験管の水相をピペットで清潔な試験管に移した。1. 5ml分量のエタノールを各試験管の水相に添加してRNAを沈殿させた。試験管を試 験管ラックに立てて、-80℃で2時間放置し、次いで再び遠心速度12,000×Gで20 分遠心分離して、RNAをペレット化した。 ペレットを各々75%エタノール1mlで洗浄した。洗浄後、ペレットを室温で5分 間空気乾燥した。次いで、ペレットを消化緩衝液(10mMトリス塩酸および2mMエ チレンジアミン四酢酸(EDTA))中に再度懸濁させ、DNAaseを含有しないRNAase (シグマケミカル社(Sigma Chemical Co.)、ミズーリ州セントルイス)20単位 (U)を用いて37℃にて30分処理した。DNAaseを含有しないRNAaseの除去するた めに、上記のようにフェノール/クロロホルム抽出手法をペレットに2度実施し 、直後にエタノールで沈殿させた。沈殿段階後に、ペレットを蒸留水で洗浄した 。 ベックマン(Beckman)社製のDUスペクトロメーター(米国)を使用して260nm および280nmの波長で、蒸留水中のRNAの光学密度を測定した。抽出したRNAを定 量し、各調製物の純度を測定するために、OD260/OD280比を使用した。 実施例3 mRNA の逆転写によって産生したcDNAの増幅 ジーンアンプ(GeneAmp)(登録商標)RNA PCRキット(コネチカット州ノルウ ォークのパーキン-エルマー-シータス(Perkin-Elmer-Cetus)社製)を使用して 、製造業者の指示により、実施例2の各mRNA試料の1mgの逆転写およびポリメラー ゼ連鎖反応(PCR)を実施した。 逆転写は、オリゴd(T)16(コネチカット州ノルウォークのパーキン-エルマ ー-シータス(Perkin-Elmer-Cetus)社製)を使用して、cDNAの合成を開始した 。逆転写したcDNAのPCR増幅には、配列番号:3と同定された配列(「上流側プラ イマー」)および配列番号:4(「下流側プライマー」)を使用した。以下の2種 の陰性対照を使用した:1)水だけを含有する試料;および2)RNA鋳型を含まず 、逆転写およびPCR試薬を全て含有する試料。また、pAW109のRNAを1 mM EDTA、1 0 mM NaCl、30 mg/ml大腸菌rRNAおよび10 mM トリス塩酸(pH 8)(これらは全 てジーンアンプ(GeneAmp)(登録商標)RNA PCRキットに提供されていた)中に 含有する陽性対照を使用した。 ジーンアンプ(GeneAmp)(登録商標)PCR システム9600(コネチカット州ノ ルウォークのパーキン-エルマー-シータス(Perkin-Elmer-Cetus)社製)温度サ イクラーを使用してPCR反応を制御した。プログラム可能な温度サイクルは以下 のサイクルプロフィールを用いて実施した:94℃で1分、次いで以下の各々を35 サイクル:1)94℃、30秒で変性;2)55℃、45秒でアニーリング;3)72℃、45 秒で伸長 。35サイクル後、反応中の試験管を72℃において5分インキュベートし、次いで4 ℃に冷却した。3%:1%ニューシーブ(NuSieve):シーケマガロース(Seakmeg arose)を含有するゲル(FMC社製、メリーランド州ロックランド)上で、室温で 2時間電気泳動することによって、増幅したcDNAの特徴分析をした。 ジーンバンク(Genebank)およびインテリジェネティクススーツ(Intelligen etics Suite)(インテリジェネティクス(Intelligenetics)社製、カリフォル ニア州、マウンテンビュー)プログラムを使用したEMBL核酸配列ライブラリーに おける検索は、これらのプライマーは使用した条件下では周知のいかなる核酸と もハイブリッドを形成しないことを示した。 実施例4 マーカー遺伝子の配列決定 マーカー遺伝子の配列決定は、サンガー(Sanger)の配列決定法によって実施 された。実施例3で使用したゲルからバンドを切り取り、DNAポリメラーゼ(ユナ イテッド ステイツ バイオケミカル(United States Biochemical)社製、オ ハイオ州クリーブランド)と(35S)dATP(アマシャム(Amersham)、イリノイ州ア ーリントンハイト)とを含有するシークエナーゼキット(Sequenase kit)(ユ ナイテッド ステイツ バイオケミカル(United States Biochemical)社製、 オハイオ州クリーブランド)を使用して、製造業者の指示に従い配列決定した。 プロメガバイオテック(Promega Biotec)(ウィスコンシン州マジソン)によっ て提供された市販の実験計画書により、配列決定のためのプラスミド鋳型cDNAを 調製した。ゲルをコダックダイアグノスティックフィルム(Kodak Diagnostic F ilm)SB 100(ニューヨーク州ロチェスター)に写した。IBIスタンダードシーク エンサー(IBI Standard Sequencer)型番STS 45(コネチカット州ニュヘブン) を使用して、ゲル部分の配列を決定した。 154個の塩基対を有するポリ核酸が単離され、ジーンバンク(Genbank)の既知 の配列と比較した。この配列と同じ既知の遺伝子はなかった。この新規なポリ核 酸の配列を配列番号:1に記載する。この核酸配列からの推定アミノ酸配列を配 列番号:2に記載する。推定蛋白質を分析した結果、配列番号:1に記載する核酸 配列のbp24〜bp132に読み取り枠が延在することが示された。 実施例5 ポリヌクレオチドの遺伝子産物を検出するためのcDNAプローブの調製 配列番号:1に記載するポリヌクレオチド配列と関連する細胞mRNAと相補的なc DNAプローブを単離して、増幅するためのプライマーを選択した。配列番号:5( 「上流側プライマー」)および配列番号:6(「下流側プライマー」)と同定さ れたプライマーを使用して、実施例3に記載したポリメラーゼ連鎖反応方法に使 用した。 実施例3に記載した3%:1%ニューシーブ(NuSieve):シーケマガロース(Se akmegarose)ゲル上で電気泳動することによって、単離したcDNAプローブを特徴 づけ、次いで実施例4に記載した方法によって配列決定した。増幅したcDNAプロ ーブは、長さが101個塩基対であり、この配列は、実施例3において単離した塩基 対が154個のcDNAの一部に相当する。 実施例6 RT-PCR による正常および異常肝組織のスクリーニング 実施例4において同定したポリヌクレオチド配列の発現を、RT-PCRによって18 検体の新鮮な凍結肝生検試料において検討した。以下の病態を有する肝生検試料 についてスクリーニングした:正常肝試料4検体;激症肝試料1検体;硬変肝試料 7検体(2検体には小さいHCC結節が認められた)、およびHCC肝試料6検体。実施 例2に記載するように、これらの試料からメッセンジャーRNAを抽出した。実施例 3に記載した方法を使用して、RT-PCRを実施し、cDNAの増幅産物を得た。実施例5 に記載するように、PCR増幅に使用したプライマーを配列番号:5(「上流側プラ イマー」)および配列番号:6(「下流側プライマー」)に記載する。3%:1% ニューシーブ(NuSieve):シーケマガロース(Seakmegarose)を含有するゲル (FMC社製、メリーランド州ロックランド)上で、室温で2時間電気泳動すること によって、各肝生検試料から得たcDNAの特徴分析をした。 結果は、正常および激症肝試料は配列番号:1に記載する新規遺伝子配列の発 現に関連するいかなるcDNAも含有しないことを示した。一方、この新規遺伝子配 列に関連するcDNAは、全ての硬変肝試料およびHCC肝試料6検体のうち5検体にお いて検出された。これらの結果は、新規遺伝子は硬変およびHCC肝組織中では発 現され るが、正常肝組織中では発現されないことを確認するものであった。このように 、この新規遺伝子は、硬変およびHCCなどの肝疾患をスクリーニングするために 有用なマーカーである。 実施例7 新規遺伝子の発現に関しての種々の組織試料のスクリーニング 実施例1に記載した方法を使用して、以下のヒト組織の組織試料からmRNAを抽 出した:胎盤2検体、正常腎1検体、乳ガン1検体、リンパ性白血病患者の脾臓1検 体、正常肝2検体およびHCC肝2検体。実施例3に記載したように、RT-PCRによって mRNAから相補的なDNAを得た。実施例3に記載したアガロースゲル上で電気泳動を 実施することによって各組織から得たcDNAを特徴づけた。 実施例4に記載した新規遺伝子の発現に関連する相補的DNAが、乳ガン、リンパ 性白血病患者の脾臓およびHCCに罹患した肝組織試料2検体から得られた組織試料 中で検出された。一方、新規遺伝子に関連するcDNAは、正常な非癌性胎盤、腎臓 および肝組織から得られたいずれの試料中にも検出されなかった。試験した正常 組織中に新規遺伝子の発現が見られなかったことは、この遺伝子が悪性化の経過 に重要な役割を果たしていることを示唆している。 実施例8 ノーザンブロット分析による、マーカー遺伝子の発現に関して組織試料を スクリーニングする方法。 実施例2に記載した組織試料からメッセンジャーRNAを抽出した。抽出したmRNA を1.5%アガロース-ホルムアルデヒドゲル上で、18 mAmpを16時間適用すること によって分離した。毛細管作用によって、抽出したmRNAをナイロン膜に移した。 ストラタリンカー(Stratalinker)(ストラタジーン(Stratagene)社製、カリ フォルニア州ラジョラ)中で、製造業者の指示により短波長紫外線にmRNAとナイ ロン各膜とを40秒間露光することによって、移したmRNAを膜に固定した。 50%ホルムアミドの脱イオン水溶液、7%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、10 %ウシ血清アルブミン(シグマ(Sigma)社製、ミズーリ州セントルイス)、1 mM EDTAおよび0.2 Mリン酸ナトリウム(pH 7.2)を用いて、64℃で1時間、膜に 前ハイブリダイゼーション処理を実施した。実施例5に記載した新規遺伝子のた めの 101bp cDNAプローブを、dCT(α32P)の存在下においてランダムプライマーオリ ゴ標識法によって32Pで標識した。プローブを前ハイブリダイゼーション溶液に 添加することによって、32P-cDNAプローブの存在下で、64℃で、ハイブリダイゼ ーション期間として16時間、ナイロン膜をハイブリダイゼーションした。ハイブ リダイゼーション後、40 mMリン酸ナトリウム溶液、1 mM EDTAおよび1% SDS からなる溶液中で、64℃で3回の短い洗浄期間で、手早く3回膜を洗浄し、次いで 最後に1時間洗浄した。膜を、露出していないコダック(Kodak)XAR-5フィルム (ニューヨーク州ロチェスター)に-70℃で2〜14日間露出した。 陽性のシグナルは、それぞれの組織中に発現されたマーカー遺伝子特異的mRNA が存在することを示す。 実施例9 マーカー遺伝子産物に対して生ずるポリクローナル抗体の調製 配列番号:2に記載する配列によって合成したペプチドを、製造業者の指示に よってキーホールカサガイヘモシアニン(KLH)およびウシ血清アルブミン(BSA )と結合する(Imgect、Immunogen Conjugation Kit、イリノイ州ロックフォー ドのピアースケミカル社(Pierce Chemical Co.)製)。KLH-結合ペプチドとフ ロイント完全アジュバント(イリノイ州ロックフォードのピアースケミカル社( Pierce Chemical Co.)製)とを1:1v/v容量比で完全に混合することによって、 免疫原を調製する。次いで、ペプチドあたり3匹の若いニュージーランド白ウサ ギの10カ所の部位に用量100〜200μgの免疫原を皮下注射した。免疫化の直前に 、耳静脈を介して免疫前の血液5〜10 mlを採取した。14日目および28日目に、フ ロイント不完全アジュバントの免疫原を使用して同じ注射経路によってウサギの 免疫応答を促進した。28日目から、3ヶ月経過時まで週2回採血し(各時30 mlま で)、陰性対照として免疫前の血清を用いて、BSA-結合ペプチドについて、標準 的なペルオキシダーゼ/DAB系ELISA(ピアース(Pierce)社製のキット)によっ て検定した。陽性血液からの血清を貯留し、プロテインA-アガロース(シグマ( Sigma)社製、ミズーリ州セントルイス)アフィニティークロマトグラフィーに よってIgGを単離する。アガロースビーズにペプチドを固定したカラムによるア フィニティークロマトグラフィーによって免疫IgGをさらに生成する。免疫沈降 法、ウェスタンブロ ット法および免疫組織化学による反応について、精製したIgGを試験した。 実施例10 新規マーカー遺伝子産物に結合特異性を有するモノクローナル抗体の調製 配列番号:2に記載する配列によって合成したペプチドを、製造業者の指示に よってキーホールカサガイヘモシアニン(KLH)およびウシ血清アルブミン(BSA )と結合する(Imgect、Immunogen Conjugation Kit、イリノイ州ロックフォー ドのピアースケミカル社(Pierce Chemical Co.)製)。1日目に、1ヶ月齢のバ ルブ(Balb)/cマウス(ペプチドあたりマウス10匹)の尾静脈から採血し、KLH -ペプチド複合体20〜100μgを使用して腹腔内免疫する(1日目、フロイントの完 全アジュバント(イリノイ州ロックフォードのピアースケミカル社(Pierce Che mical Co.)製);14日目、フロイントの不完全アジュバント(イリノイ州ロッ クフォードのピアースケミカル社(Pierce Chemical Co.)製);28日目、フロ イントの不完全アジュバント)。35日目に、アジュバントを含有しない注射を腹 腔内に実施する。BSA-ペプチド複合体だけが可溶性である場合には、KLH-ペプチ ド複合体の代わりに注射する。38日目に、断頭によってマウスを犠牲にし、脾臓 細胞を除去し、血清を含まない冷却ダルベッコ(Dulbecco)のMEM(DMEM)中で 洗浄し、分子量1,5000(メルク(Merck)社製、ニュージャージー州)のポリエ チレングリコール(PEG)を使用して、37℃で、1.5分間マウス骨髄腫X-63 Ag 8. 563と融合した。 DMEM中で10%ウシ血清を用いてPEGを3回洗浄した後、正常マウスから得たフィ ーダー脾臓細胞をあらかじめ播種した96穴プレートにおいて20%胎仔ウシ血清と HAT補足物とを含有するDMEM中に細胞を播種する(4プレートは1匹の正常なフィ ーダー脾臓で、6プレートは1匹の免疫脾臓)。培養物を7〜10日放置する。クロ ーンの増殖が観察されるまで、培養培地を1週間に1回交換する。HCC組織断片の 間接免疫蛍光法および/またはELISAによって陽性ハイブリドーマクローンを検 定し、十分量の抗体が収集されるまで増殖させる。1週間単位で、継代培養中に 観察された陽性ハイブリドーマを凍結する。 本発明は、本発明の好ましい態様を参照にして説明されたが、本発明の精神を 逸脱することなく、種々の変形を加えることが可能であることが理解されるべき である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年10月17日 【補正内容】 請求の範囲 1.配列番号:2に記載のアミノ酸配列および少なくとも40の連続したヌクレオ チド長であるその断片を含む蛋白質。 2.請求項1記載の蛋白質と担体とを含む組成物。 3.配列番号:2の配列にコードされる核酸およびその断片を含むDNA。 4.核酸が、約36アミノ酸を含む蛋白質をコードしている、請求項3記載のDNA 。 5.核酸が、配列番号:1の配列およびその断片を含む、請求項3記載のDNA。 6.標識が施されている、請求項3記載のDNA。 7.標識が、放射性標識および蛍光標識からなる群より選択される、請求項6記 載のDNA。 8.32P、14C、125I、3Hおよび35Sからなる群より選択される放射性標識プロー ブを含む、請求項7記載のDNA。 9.蛍光標識されたプローブである、請求項7記載のDNA。 10.標識が蛋白質を含む、請求項6記載のDNA。 11.蛋白質が、プローブで標識された、ビオチンおよびビオチン類似体からな る群より選択される、請求項10記載のDNA。 12.蛋白質が、放射性標識または蛍光標識されている、請求項10記載のDNA 。 13.蛋白質が、一本鎖のヒストン結合蛋白質を含む、請求項10記載のDNA。 14.請求項3記載のDNAと担体とを含む組成物。 15.請求項3記載のDNAと、 複製起点と、 プロモーターと を含む構築物。 16.機能的に結合している、請求項3記載のDNAを保持するベクター。 17.請求項15記載の構築物でトランスフェクションされた宿主細胞。 18.請求項16記載のベクターでトランスフェクションされた宿主細胞。 19.請求項17記載の宿主細胞を発現条件下、発現培地で培養し、蛋白質を発 現させる段階を含む、肝腫瘍蛋白質を生産させる方法。 20.培地および細胞から蛋白質を分離する段階をさらに含む、請求項19記載 の方法。 21.請求項3記載のDNAおよびその使用説明書を含む、肝腫瘍診断キット。 22.請求項3記載のDNAに対するアンチセンスポリヌクレオチド。 23.RNAである、請求項22記載のアンチセンスポリヌクレオチド。 24.請求項22記載のアンチセンスポリヌクレオチドの抗新生物有効量を、治 療が必要とされる患者に投与する段階を含む、新生物疾患の発症を阻害する方法 。 25.抗肝硬変および/または抗肝細胞癌に対して有効な量の請求項21記載の アンチセンスポリヌクレオチドを、治療が必要とされる患者に投与する段階を含 む、肝硬変および/または肝細胞癌の発症を阻害する方法。 26.請求項3記載のDNAおよびそれに相補的なポリヌクレオチドからなる群よ り選択されるポリ核酸に、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズさせるの に有効な、少なくともいくつかのヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドを含 むプローブ/プライマー。 27.オリゴヌクレオチドが、少なくとも40の連続した核酸残基を含む、請求項 26記載のプローブ/プライマー。 28.オリゴヌクレオチドが、少なくとも60の連続した核酸残基を含む、請求項 26記載のプローブ/プライマー。 29.オリゴヌクレオチドが、少なくとも150の連続した核酸残基を含む、請求 項26記載のプローブ/プライマー。 30.標識が施されている、請求項26記載のプローブ/プライマー。 31.標識が、蛋白質、放射性標識および蛍光標識からなる群より選択される、 請求項30記載のプローブ/プライマー。 32.32P、14C、125I、3Hおよび35Sからなる群より選択される放射性標識プロ ーブを含む、請求項31記載のプローブ/プライマー。 33.標識が、プローブ標識された、ビオチンおよびビオチン類似体からなる群 より選択される蛋白質である、請求項31記載のプローブ/プライマー。 34.蛋白質が、放射性標識または蛍光標識されている、請求項31記載のプロ ーブ/プライマー。 35.蛋白質が、一本鎖のヒストン結合蛋白質を含む、請求項31記載のプロー ブ/プライマー。 36.オリゴヌクレオチドが、配列番号:1のヌクレオチド24〜132を含む、請 求項21記載のプローブ/プライマー。 37.請求項26記載のプローブ/プライマーと担体とを含む組成物。 38.以下の段階を含む、肝腫瘍性疾患に関連するポリ核酸の存在を検出する方 法: プローブが、肝腫瘍性疾患に関連する蛋白質をコードするポリ核酸の断片にハ イブリダイズするのに有効な条件下で、請求項26記載のプローブ/プライマー と、生物学的試料中に存在するポリ核酸とを接触させる段階、 プローブと、試料中に存在するポリ核酸のハイブリダイズした断片との間で二 本鎖ハイブリッドを形成させる段階、 および、その結果生じる二本鎖ハイブリッドの存在を検出する段階。 39.ポリ核酸がDNAである、請求項38記載の方法。 40.ポリ核酸がRNAである、請求項38記載の方法。 41.患者の試料に請求項38記載の方法を適用し、検出される二本鎖ハイブリ ッドの検出によって肝腫瘍性疾患を診断する段階を含む、肝腫瘍性疾患の診断方 法。 42.肝腫瘍性疾患が、肝硬変および肝細胞癌から選択される、請求項41記載 の方法。 43.ハイブリダイゼーションがストリンジェントな条件下で行われる、請求項 41記載の方法。 44.プローブ/プライマーに接触させる前に、ポリ核酸が、試料中に存在する 他の細胞構成成分から溶解によって分離される、請求項41記載の方法。 45.試料が組織試料である、請求項41記載の方法。 46.請求項26記載のプローブ/プライマーと、 複製起点と、 プロモーターと を含む構築物。 47.請求項26記載のプローブ/プライマーを保持するベクター。 48.発現ベクターである、請求項47記載のベクター。 49.請求項47記載のベクターと担体とを含む組成物。 50.請求項26記載のプローブでトランスフェクションされた宿主細胞。 51.請求項46記載の構築物でトランスフェクションされた宿主細胞。 52.請求項47記載のベクターでトランスフェクションされた宿主細胞。 53.プローブ/プライマーを用いてトランスフェクションされた宿主細胞を増 殖条件下、増殖培地中で培養し、プローブ/プライマーを蓄積させる段階を含む 、請求項26記載のプローブ/プライマーを増幅させる方法。 54.培地および細胞からプローブ/プライマーを分離する段階をさらに含む、 請求項53記載の方法。 55.請求項26記載のプローブ/プライマーと その使用説明書と を含む、肝腫瘍性疾患を診断するキット。 56.請求項26記載のプローブ/プライマーに相当するmRNA。 57.請求項56記載のmRNAと担体とを含む組成物。 58.請求項1記載の蛋白質に選択的に結合する抗体。 59.ポリクローナルである、請求項58記載の抗体。 60.モノクローナルである、請求項58記載の抗体。 61.以下の段階を含む、試料中の肝腫瘍蛋白質の存在を検出する方法: a) 抗体-蛋白質複合体の形成に有効な条件下で、請求項58記載の抗体と試 料とを接触させる段階、および b) 該複合体の存在を検出する段階。 62.抗体が、検出可能な標識を施されている、請求項61記載の方法。 63.以下の段階を含む、肝腫瘍性疾患の診断方法: a) 抗体-蛋白質複合体の形成に有効な条件下で、請求項58記載の抗体と、 患者から採取された生物学的試料とを接触させる段階、および b) その結果生じる複合体の存在を検出する段階。 64.試料が組織試料を含む、請求項63記載の方法。 65.請求項58記載の抗体およびその使用説明書を含む、肝腫瘍診断キット。 66.請求項58記載の抗体の有効量を個体に投与する段階を含む、新生物疾患 の発症を阻害する方法。 67.抗肝硬変および/または抗肝細胞癌に有効な量の請求項58記載の抗体を 、治療が必要とされる患者に投与する段階を含む、肝硬変および/または肝細胞 癌の発症を阻害する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 39/395 A61K 39/395 T 48/00 48/00 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12N 15/02 C12P 21/02 C C12P 21/02 21/08 21/08 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/53 D G01N 33/53 33/577 B 33/577 C12N 15/00 C

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.肝腫瘍性疾患に関連する蛋白質をコードするDNAまたはその相補鎖。 2.肝腫瘍性疾患が肝硬変または肝細胞癌である、請求項1記載のDNA。 3.約36個のアミノ酸を含む蛋白質をコードする、請求項1記載のDNA。 4.配列番号:2に記載するアミノ酸配列と実質的に同じアミノ酸配列を有する 蛋白質をコードする、請求項1記載のDNA。 5.配列番号:1に記載する核酸配列を含む、請求項1記載のDNA。 6.請求項1記載のDNAまたはその相補鎖から選択される、連続する少なくとも40 個の核酸残基を含むプローブ。 7.a)請求項1記載のDNAと、 b)複製起点と、 c)プロモーターと を含む構築物。 8.請求項7記載の構築物で形質転換された宿主細胞。 9.肝腫瘍性疾患と関連する蛋白質。 10.肝腫瘍性疾患が肝硬変または肝細胞癌である、請求項9記載の蛋白質。 11.約36個のアミノ酸を含む、請求項9記載の蛋白質。 12.配列番号:2に記載する蛋白質と実質的に同じ配列を有する、請求項9記載 の蛋白質。 13.配列番号:2に記載するアミノ酸配列を有する、請求項9記載の蛋白質。 14.請求項8記載の宿主細胞を適当な発現条件下で培養する段階を含む、肝腫 瘍性疾患に関連する蛋白質を産生する方法。 15.蛋白質を単離する段階をさらに含む、請求項14記載の方法。 16.請求項9記載の蛋白質に結合することができる抗体。 17.抗体がポリクローナル抗体である、請求項16記載の抗体。 18.抗体がモノクローナル抗体である、請求項16記載の抗体。 19.以下の段階を含む、試料中に肝腫瘍性疾患に関連する蛋白質が存在するか 否かを検出する方法: a)抗体と蛋白質との複合体を形成させるのに適当な条件下で、試料と請 求項16記載の抗体とを接触させる段階、 b)該複合体の存在を検出する段階。 20.抗体が検出可能な標識を施されている、請求項19記載の方法。 21.以下の段階を含む、試料中に肝腫瘍性疾患に関連する蛋白質をコードする ポリ核酸が存在するか否かを検出する方法: a)プローブと、肝腫瘍性疾患と関連する蛋白質をコードするポリ核酸と の複合体を形成させるのに適当な条件下で、該試料と請求項6記載のプローブと を接触させる段階、 b)結果として得られる複合体の存在を検出する段階。 22.プローブが検出可能な標識を施されている、請求項21記載の方法。 23.ポリ核酸がcDNAである、請求項21記載の方法。 24.以下の段階を含む、肝腫瘍性疾患が患者に存在するか否かを診断する方法 : a)結合抗体と蛋白質との複合体を形成させるのに適当な条件下で、該患 者の生物学的試料と請求項16記載の抗体とを接触させる段階、 b)結果として得られる複合体の存在を検出する段階。 25.試料が組織試料である請求項24記載の方法。 26.以下の段階を含む、肝腫瘍性疾患が患者に存在するか否かを診断する方法 : a)プローブと組織試料との複合体を形成させるのに適当な条件下で、該 患者の組織試料と請求項6記載のプローブとを接触させる段階、 b)結果として得られる複合体の存在を検出する段階。 27.請求項16記載の抗体と緩衝剤とを含む、肝腫瘍性疾患の存在を検出するた めの診断キット。 28.請求項6記載のプローブと緩衝剤とを含む、肝腫瘍性疾患の存在を検出す るための診断キット。 29.請求項1記載のDNAに対するアンチセンスmRNA。 30.請求項29記載のアンチセンスmRNAの有効量を個体に投与する段階を含む、 肝硬変および肝細胞癌の発症を阻止する方法。 31.請求項16記載の抗体の有効量を個体に投与する段階を含む、肝硬変および 肝細胞癌の発症を阻止する方法。
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