JPH11513002A - 飲料容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 飲料容器の蓋（１）は弁体（２）が設けられたマウスピース（６）を有する。この弁体は、概してその中央部に、通常密閉される少なくとも一つのスリット又は他の穿孔（８）が形成された弾性的に可撓性の膜（７）から成る。この膜（７）は、マウスピースの内側に向かって皿状に窪み、負圧がかると反転し、液がそのスリット（８）を通して吸引されるようにする。弁体（２）は、飲料紙器の頭部に又は飲用ストローの端部に設けることも出来る。

Description

【発明の詳細な説明】 飲料容器 本発明は、トレイナーカップ(trainer cup)等としての使用に適した飲用容器 を含む飲料容器に関する。 従来、トレーナーカップ（即ち、通常スパウト（口）形式のマウスピースの持 つ蓋を備えたカップ又はマッグ）は、乳児の哺乳瓶の使用期と通常のコップ又は グラス使用の時期の間の間隙を埋めるために、幼児により使用されている。トレ ーナーカップはしばしば、自給することを学ぶ子供の第一歩である。蓋にスパウ トを設けるのは、子供が自給するのを容易にする為である。つまり、スパウトを 口中に、その前段階で出来た哺乳瓶の乳首を口中に位置付けたるのと極めて同様 に位置付けることが出来るからである。しかしながら、この年齢の幼児は当然、 活発である。飲食は、騒々しく、乱雑な経験となる。トレーナーカップはしばし ば、激しく振り動かされるか、ひっくり返される。何れの場合にも、従来のトレ ーナーカップでは、こぼしてしまう。移動・旅行の際には、別個の閉じ円板を蓋 の下でカップに装着するか、蓋に調整可能な閉じ装備をする必要がある。 本出願人の英国特許出願第２２６６０４５号には、老齢者又は虚弱者用トレー ナーカップとして用いるのに適した多数の飲用容器が記載されている。かかる飲 用容器は、口が開き、概してカップ形状の容器と該容器の開口を覆う蓋から構成 された。蓋には付随するマウスピースがあった。所定レベルの負圧がマウスピー スに加えられなければマウスピースを通して容器の内側に流れる液流を阻止する 為、弁体を設け、ユーザーがマウスピースに負圧を加えるだけでマウスピースを 通して液体を吸引出来るようにした。かかる装置はこぼれの問題を解決出来るこ とが分かったが、構成が比較的複雑で、高価である。 本発明に従って提供される物品は、飲料液体が消費者に摂取される物品であっ て、該物品の使用中に飲料液体の摂取方向と対抗して、物品の内側に向かって皿 状に窪ませた弾性的に可撓性の材料の膜から構成され、該膜は概してその中心に 少なくとも一つのスリット又は穿孔が形成される弁体を備えたものである。 孔が形成される弁体を備えたものである。 弁体の通常の状態においては、スリット又は穿孔が提供するオリフィスが閉じ 、即ち膜の材料がその自己の弾性下で閉塞する。また、外側に向かって弁体に作 用する適度の内部圧力、例えば容器が逆転するとき下向きに弁体にかかる容器内 容物重量があれば、この圧力は膜材料がスリット又は穿孔の対向側に押圧される の助け該スリット又は穿孔の対向側を互いに閉塞する。 しかしながら、例えば口から吸って負圧を加えると弁体を通して液体が自由に 流れる。例えば、弁体を容器の突出マウスピース又は容器の蓋に設け、マウスピ ースをユーザーの口に挿入し、ユーザーが負圧を加えると、可撓性膜は反転し、 スリット又は穿孔は開き、液体は自由に流れるようになる。また、弁体を飲料紙 器に挿入する。この場合、紙器から直接飲めるように負圧をかけるか、或いは紙 器を圧縮してその内部圧を増大し且つ弁体を通して液体を排出して液体を別の容 器に注ぐ。そして、何れの場合でも、オリフィスを通して弁体内にストローを押 し込み、ユーザーがこのストローで飲めるようにする。 負圧をかけると、皿状に窪ませた膜は反転され、液体はそのオリフィスを通し て吸引され、負圧が開放されると空気がオリフィスを介して容器内に通じ弁体の 両側の圧力を等化又はほぼ等化する。更に、弁体は自己の弾性の下にその通常の 状態を呈する（即ち内側に皿状に窪む）。 これまでスリット弁体は提案されているが、かかるスリットは一般に流れの方 向に皿状かドーム形状に窪ませてある。本発明者が知る限り、制御する液体流れ 方向と反対方向に皿状に窪ませたスリット弁体、特にその設計が制御を目的とし また空気が反対方向に流れるようにする液体流と反対方向に皿状に窪ませたスリ ット弁体を設けることはかって提案されたことは無い。 好ましい装置において、弁体膜は容器と又は容器蓋とその内側で同時成型され る。マウスピースを持つ蓋の場合には、これ等は好ましくは蓋の下端で周囲に延 びるスカートが一体に形成され、蓋がカップ状容器の開口内に嵌合されるように し、放射状周囲延長稜が開口内に 更なる実施例において、弁体を飲料ストローの端部に挿入しても良い。この場 合、ストローを従来の紙器に挿入し、その通常フォイル膜を貫通し、次いで比較 的有効なシールを形成しても良い。そうすると、ストロー内の弁体により上記の ように組み合わせて使用することが可能になる。 さて、図面を参照して本発明の実施例を、以下、例示的に且つ例示的目的での み説明する。図面において、 図１は、飲用容器を蓋を通した断面図であり、 図２は、飲料紙器の概略図である。 図面に関して、従来の形式の開口カップ形状の容器１０上に用いられる蓋１が 示されている。蓋１は一体構成で、一般に２で表示された弁体と共に同時成型さ れる。蓋１はその下側に一体周囲スカート３が設けられ、該スカート上部縁は半 径方向外側に延びる周囲稜４により区切られている。蓋１がそのカップ形状容器 １０の開口頭部に嵌合されると、スカート３はカップ内下向きに延び、稜４はカ ップの上部周囲縁に着座する。これにより適宜のシールが形成され、こぼれを阻 止する。蓋１内の、スカート３により区切られたもの以外の唯一の開口は、上方 に突出するマウスピース６内の開口５である。マウスピース６の一般形状は、従 来のトレーナーカップの形状と類似して良い。その違いは弁体２を設けたことに ある。弁体２は弾性的可撓性シート又はディスク７から形成され、後者はゴム、 好ましくはプラスチック材料で良く、単数又は複数のスリット８が在る。スリッ トを一つにしても良いが、好ましくは交差してクロスカットを形成する一対のス リットを用いる。そのスリット又は各スリットは開口スリットと云うよりは文字 通りスリット或いはその分割で、弁体２を形成するシート７がマウスピースの内 側に向かって僅かに皿状に窪む自然の弁体状態では、そのスリット又は各スリッ トは充分に閉じて、液体が容器の内側から或いは空気が容器の外側から出ないよ うにする。オリフィスを、尖った器具でディスク７を貫通することにより、単数 又は複数のスリットの代わりに、該ディスク７内に設けても良い。何れの場合に も、ディスクを材料を除去せずにディスク自体を切ることにより、スリット又は 他のオリフィスが形成さ れる。 蓋１の材料は、可撓性弁体シート７であること別にして、ポリカーボネート又 はポリプロピレン等の比較的硬いプラスチック材料から適宜形成される。弁体シ ート７の材料は、それがマウスピースと容易に同時成型されるように選ぶ。可撓 性シートを蓋１の残部と同様のプラスチック材から形成すると、かかる同時成型 は容易になる。これは、シート７を充分に薄くして蓋１の残部と比べて高い可撓 性を持たせるか、同様のプラスチックで且つ可塑剤を多くして製作することによ り達せられる。熱硬化性プラスチック材料の場合には、蓋の残部の材料は、可撓 性シートの材料が型に添加される前に部分的に硬化させ、次いで硬化を引き続く 時間に亘って継続させ蓋を硬化し且つシート７の材料を部分的に硬化しても良い 。或いは、シート７を別片として且つ熱硬化しないプラスチック材料から形成し 、蓋の残部を形成する材料と共に型に挿入しても良い。ここで、蓋の残部は、そ れを硬化すると弁体シートがマウスピースと一体になるように、熱硬化性材料か ら形成する。好ましくは、蓋の残部はポリプロピレンから形成し、型内で予備成 形する。次いでシート７の材料を液体として型内要部領域に添加して、その後硬 化させる。シート７の好ましい材料は、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレ ン共重合体から成り商標ＥＶＯＰＲＥＮＥで販売されているブロック共重合体で ある。 他の装置はプラスチック成型技術に習熟した技術者には容易に理解されよう。 斯く記載例示された装置により、弁体の自然不偏状態ではオリフィス８に漏れ は無い。マウスピースに所定の負圧をかけると、可撓性シート７は上方に吸引さ れ、オリフィス８を開口し、液体を吸出させる。負圧を開放すると、空気は弁体 が始めの状態に戻るまで同一のオリフィス８を通して後方に流れ、該状態の戻っ た処で弁体は再度閉塞される。通常の内部圧力の影響下で、例えば容器を逆さま にすると、この圧力がシート７の材料をオリフィス８の両側で互いに押圧し、こ のオリフィスを閉塞するのに供する。 弁体の使用を以上、特定製造物品、即ちトレーナーカップ或いは老齢者又は虚 弱者用カップの蓋へのその組み込みに関して記述したが、弁体はそれ以上の用途 がある。弁体は特に、 図２に示されるような飲料紙器２０の頭部に組み込むことが出来る。かかる場合 には、ユーザーは、紙器の弁体部分を口に付け、或いは飲用ストローをオリフィ スを通して弁体２２内に挿入することにより、紙器から飲むことが出来る。何れ の場合にも、紙器を圧縮してその内部圧力を増大することにより、液体を紙器か ら排出することが出来る。図示しない更なる実施例において、弁体を飲用ストロ ー端部に組み込むことも出来る。即ち、ストローを従来の紙器に挿入し、その通 常のフォイル膜を貫通し且つ有効なシールを形成することが出来る。それにより 、ストロー内の弁体は図面に関して上述と同様の組み合わせで用いることが出来 る。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年９月２９日 【補正内容】 飲料容器 本発明は、トレイナーカップ(trainer cup)等としての使用に適した飲用容器 を含む飲料容器に関する。 従来、トレーナーカップ（即ち、通常スパウト（口）形式のマウスピースの持 つ蓋を備えたカップ又はマッグ）は、乳児の哺乳瓶の使用期と通常のコップ又は グラス使用の時期の間の間隙を埋めるために、幼児により使用されている。トレ ーナーカップはしばしば、自給することを学ぶ子供の第一歩である。蓋にスパウ トを設けるのは、子供が自給するのを容易にする為である。つまり、スパウトを 口中に、その前段階で出来た哺乳瓶の乳首を口中に位置付けたるのと極めて同様 に位置付けることが出来るからである。しかしながら、この年齢の幼児は当然、 活発である。飲食は、騒々しく、乱雑な経験となる。トレーナーカップはしばし ば、激しく振り動かされるか、ひっくり返される。何れの場合にも、従来のトレ ーナーカップでは、こぼしてしまう。移動・旅行の際には、別個の閉じ円板を蓋 の下でカップに装着するか、蓋に調整可能な閉じ装備をする必要がある。 本出願人の英国特許出願第２２６６０４５号には、老齢者又は虚弱者用トレー ナーカップとして用いるのに適した多数の飲用容器が記載されている。かかる飲 用容器は、口が開き、概してカップ形状の容器と該容器の開口を覆う蓋から構成 された。蓋には付随するマウスピースがあった。所定レベルの負圧がマウスピー スに加えられなければマウスピースを通して容器の内側に流れる液流を阻止する 為、弁体を設け、ユーザーがマウスピースに負圧を加えるだけでマウスピースを 通して液体を吸引出来るようにした。かかる装置はこぼれの問題を解決出来るこ とが分かったが、構成が比較的複雑で、高価である。 英国２２７９１３０には、液体を配出する容器が開示されている。この弁体は 、ユーザーがマウスピースを口に入れ弁体の端部領域を噛むと開くものである。 マウスピースが開放されると、弁体の閉塞素子は元の形状に戻り、弁体は閉塞す る。 仏国１３６４８９１には、ペースト状半液体又は液体ガス状物質を供給するの に適した弁体が開示されている。弁体上の穿孔は「自己密閉」するとされている が、弁体を通して容器の内容物が流 れるように容器に圧力をかける必要がある。この内容物は圧力下にあるので、弁 体を形成する板は比較的厚いものである。 本発明に従って提供される物品は、飲料液体が消費者に摂取される物品であっ て、該物品の使用中に飲料液体の摂取方向と反対向きに、物品の内側に向かって 皿状に窪ませた弾性的に可撓性の材料の膜から構成され、該膜は概してその中心 に少なくとも一つのスリットが形成され、弁体の領域に所定レベルの負圧をかけ ただけで液体が物品を通して吸引されるようにし、また負圧を除くと自己の弾性 により閉塞する膜を有する弁体を備えたものである。 弁体の通常に状態においては、スリット又は穿孔が提供するオリフィスが閉じ 、即ち膜の材料がその自己の弾性下で閉塞する。また、外側に向かって弁体に作 用する適度の内部圧力、例えば容器が逆転するとき下向きに弁体にかかる容器内 容物重量があれば、この圧力は膜材料がスリット又は穿孔の対向側に押圧される の助け該スリット又は穿孔の対向側を互いに閉塞する。 しかしながら、例えば口から吸って負圧を加えると弁体を通して液体が自由に 流れる。例えば、弁体を容器の突出マウスピース又は容器の蓋に設け、マウスピ ースをユーザーの口に挿入し、ユーザーが負圧を加えると、可撓性膜は反転し、 スリット又は穿孔は開き、液体は自由に流れるようになる。また、弁体を飲料紙 器に挿入する。この場合、紙器から直接飲めるように負圧をかけるか、或いは紙 器を圧縮してその内部圧を増大し且つ弁体を通して液体を排出して液体を別の容 器に注ぐ。そして、何れの場合でも、オリフィスを通して弁体内にストローを押 し込み、ユーザーがこのストローで飲めるようにする。 負圧をかけると、皿状に窪ませた膜は反転され、液体はそのオリフィスを通し て吸引され、負圧が開放されると空気がオリフィスを介して容器内に通じ弁体の 両側の圧力を等化又はほぼ等化する。更に、弁体は自己の弾性の下にその通常の 状態を呈する（即ち内側に皿状に窪む）。 これまでスリット弁体は提案されているが、かかるスリットは一般に流れの方 向に皿状かドーム形状に窪ませてある。本発明者が知る限り、制御する液体流れ 方向と反対方向に皿状に窪ませたスリット弁体、特にその設計が制御を目的とし また空気が反対方向に流れるようにする液体流と反対方向に皿状に窪ませたスリ ット弁体を設けることはかって提案されたことは無い。 特許請求の範囲 １．飲料液体を消費者が摂取する為の物品であって、該物品は弁体を備え、該弁 体は、該物品の使用に際して飲料液体が摂取される向きと反対向きに該物品の内 側に向かって皿状に窪んだ弾性的に可撓性の材料の膜から成り、該膜は概してそ の中央部に少なくとも一つのスリットが形成された、上記弁体の領域に所定レベ ルの負圧をかけただけで物品を通して液体が吸引されるようにし、上記膜はまた 、かかる負圧が除かれると、自己の弾性により閉塞される構成を特徴とする物品 。 ２．更に、前記膜は交差してクロスカットを形成する一対のスリットが形成され ることを特徴とする請求項１に記載の物品。 ３．請求項１又は２に記載の物品であって、更に、該物品と前記物品は同時成型 されることを特徴とするもの。 ４．更に、前記弁体がその頭部に設けられた飲料容器の形式であることを特徴と する前記請求項の何れかに記載の物品。 ５．更に、前記弁体が設けられたマウスピースを有する飲料容器の形式であるこ とを特徴とする請求項１乃至３の何れかに記載の物品。 ６．更に、前記弁体が設けられたマウスピースを有する飲料容器蓋の形式である ことを特徴とする前記請求項の何れかに記載の物品。 ７．更に、前記スリット又は穿孔は飲用ストローを通して導入出来ることを特徴 とする前記請求項の何れかに記載の物品。 ８．更に、その一端に前記弁体が設けられる飲用ストローの形式であることを特 徴とする請求項１乃至３の何れかに記載の物品。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 ９６１１２３３．９ (32)優先日 1996年５月30日 (33)優先権主張国 イギリス（ＧＢ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，Ｈ Ｕ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ， ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．飲料液体を消費者が摂取する為の物品であって、弁体を備え、該弁体は、該 物品の使用に際して飲料液体が摂取される向きと反対向きに該物品の内側に向か って皿状に窪んだ弾性的で可撓性の材料の膜から成り、該膜は概してその中央部 に少なくとも一つのスリット又は穿孔が形成されたもの。 ２．前記膜は交差してクロスカットを形成する一対のスリットが形成される請求 項１に記載の物品。 ３．請求項１又は２に記載の物品であって、該物品と前記物品は同時成型される もの。 ４．前記弁体がその頭部に設けられた飲料容器の形式の前記請求項の何れかに記 載の物品。 ５．前記弁体が設けられたマウスピースを有する飲料容器の形式の請求項１乃至 ３の何れかに記載の物品。 ６．前記弁体が設けられたマウスピースを有する飲料容器蓋の形式の前記請求項 の何れかに記載の物品。 ７．前記スリット又は穿孔は飲用ストローを通して導入出来る前記請求項の何れ かに記載の物品。 ８．その一端に前記弁体が設けられる飲用ストローの形式の請求項１乃至３の何 れかに記載の物品。