JPH11510890A - ３回路プレート熱交換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 同一の外形および同一の寸法を有するプレート（16〜25）のスタツクを備え、プレートには３流体（ｘ、ｙ、ｚ）の流入口ポート部および流出口ポート部(２〜７)をなす６個の穴が設けられた３回路プレート熱交換器で、プレートは２種の異なる構成を持ち、第１のプレートは共通平面のプレート領域に配置される２個の穴と共通平面に下方に変位されて配置される残りの穴とを有しており、他の構成の第２のプレートでは、対応する４個の穴が残りの２個の穴に対し上方に等間隔をもつて変位され、２種のプレートは交互に積層されてスタツクにされ、リング状のスペーサ（スペーサリング27、28）がポート部の穴で互いに離間されるプレート間に密封配置され、穴をなすポート部との連通を抑止するプレート間に溝を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】 ３回路プレート熱交換器 （技術分野） 本発明は３回路プレート熱交換器、更に詳細に同様の外形形状と同一の寸法を 有する少なくとも10枚の金属プレートからなるスタツクを備えた３回路プレート 熱交換器に係り、各金属プレートには同一の位置に６個の互いに離間された穴が 設けられ、同一の位置に設けた穴は全てのプレートに同一の直径を有し、プレー トには３回路の流体用の溝が具備され、プレートの穴には３回路の６個の流体の 流入口ポート部および流出口ポート部が形成された熱交換器に関する。 （背景技術） この種の熱交換器は例えば、日本国特許要約書集巻13、582号、M−911 に掲載 された1982年９月28日公開の特開平１−244290号（ひさか工業Ｋ．Ｋ）の要約書 、ダーウェントによる第84−4933/01 号ウイーク8401の要約書、およびスウエー デン国1983年２月28日公開の第1000718 号（モスク・モスツヒルニークプロエ社 ）の要約書において公知である。 プレート熱交換器を用いる利点は、容積に対し高い熱交換容量を得れることに ある。２回路プレート熱交換器は熱交換する２流体間で熱交換器の一方あるいは 両側で連結部に付設される。一般的には例えば熱交換器のプレートを共に接着、 溶接あるいははんだ付けすることにより、低コストでプレート熱交換器を製造可 能にすることにある。 （発明の開示） 本発明の目的は、動作の信頼性が高く、製造費の安い３回路プレート熱交換器 を構成することにある。この場合熱交換器には最小の数の異なる熱交換プレート が含まれ、プレートは簡潔な構成にする必要がある。また接着、溶接あるいはは んだ付けにより熱交換器の構成要素を容易且つ永久的に組合せ可能にする必要が ある。また２回路プレート熱交換器において熱交換器の一方あるいは両側の流体 用の管連結を可能にする利点を維持する必要がある。 本発明によれば、上述した３回路プレート熱交換器は、プレートが２種の異な る構造を持ち、第１のプレートは共通平面でプレート領域に配置された２個の穴 と２個の穴の存在する平面に対し下方に等しく変位されたプレート領域内に配置 される残り４個の穴とを有し、第２のプレートは共通平面でプレート領域に配置 される２個の穴とこの２個の穴に対し上方へ変位される４個の穴とを有し、２種 の異なる構成のプレートはプレートスタツクに交互に配置され、各ポート部にお いてポート部を通過しない２回路の流体を通過させない溝への入口部が穴と隣接 するリング状のプレート領域を共に接着、はんだ付け、あるいは溶接することに より阻止され、リンク状のスペーサは穴と隣接するリング状の領域で互いから離 間されるプレート間に挿入されてなることを特徴とする。 本発明は添付図面に沿い以下に詳述する。 （図面の簡単な説明） 図１は本発明による３回路プレート熱交換器の斜視図、図２は図１の線II−II に沿つた熱交換器の垂直断面図、図３は 図１および図２の熱交換器に使用される２種の熱交換プレートの一方の平面図、 図４は２種の熱交換プレートの他方の平面図、図５は本発明の別の実施例の、図 ２と同様の切断位置の断面図である。 （発明を実施するための最良の形態） まず図１および図２を参照するに、図示のプレート熱交換器は外部ケーシング １を有し、外部ケーシング１には熱交換器を通過する３流体用の６個の流入口ポ ート部および流出口ポート部２〜７が具備される。第１の流体、例えば冷却水は 図にｘで示され、流入口ポート部２を経て熱交換器内に導入され、流出口ポート 部３を経て熱交換器から導出される。冷却される２流体の一方が図にｙで示され 、流入口ポート部４を経て熱交換器に導入され、流出口ポート部５を経て熱交換 器から導出される。冷却される２流体の残りは図にｚで示され、流入口ポート部 ６を経て熱交換器に導入され流出口ポート部７を経て熱交換器から導出される。 従つて図２には流体ｘ（冷却水）の流入口ポート部２、流体ｙの流出口ポート部 ５および流体ｚの流出口ポート部７が表される。 図２に示すように、外部ケーシング１は熱交換器に対し物理的な強度を与える ため、重量のある構造の頂部エンドプレート８および底部エンドプレート９を有 している。頂部エンドプレート８には３つの流体ｘ、ｙ、ｚの管連結用の取付具 10〜15が支承される。熱交換器は10枚の熱交換プレート16〜25を有し、これらの 熱交換プレートに流体ｘ、ｙ、ｚ用の溝が形成される。第１の群のプレート16、 18、20、22、24は同 一の寸法で、同一の形状にされ、第２の群をなす残りのプレート17、19、21、23 、25も同一の寸法および同一の形状にされるが、形状は第１の群のプレートの形 状とは異ならせられる。図２は流入口ポート部２および流出口ポート部５、７を 貫通する断面を示しているが、流出口ポート部３および流入口ポート部４、６を 貫通する断面を示しており、外観は同一にされる。全てのプレート16〜25には６ 個の取付具10〜15の穴と同心に配置される６個の穴が形成され、流入口ポート部 および流出口ポート部をなす全てのプレート穴が同一の直径を有している。図示 のプレート穴は全てのポート部で同一の直径を有するものとして示しているが、 必ずしもこの態様に制限されない。図示のポート部は熱交換器において対称的に 配置されるが、これも必ずしもこの態様に限られない。ポート部の位置は任意に 設定でき、またポート部の一部を頂部エンドプレート８に代えて底部エンドプレ ート９において開口させる構成をとつてもよい。 図２に詳示されるように、流体ｘの流入口ポート部２（並びに流出口ポート部 ３）をなすプレート16、18、20、22、24のそれぞれの穴は外径Ｄ₁を有するリン グ状の領域に形成される。第１の構成を有するこの群のプレートはそれぞれ直径 Ｄ₂およびＤ₃を有するリング状の領域で２流体ｙ、ｚの流入口および流出口ポー ト部をなす残りの穴を具備する。直径Ｄ₂およびＤ₃を有したリング状の領域は直 径Ｄ₁を有するリング状の領域に対し垂直方向下方へ変位される。第２の構成の 残りの熱交換プレート17、19、21、23、25は対応する直 径を有したリング状の領域に配置された穴をなす流入口ポート部および流出口ポ ート部を有しているが、流体ｙ、ｚ用の流入口ポート部および流出口ポート部で のリング状の領域は流体ｘ用の流入口および流出口ポート部でのリング状の領域 に対し垂直方向上方へ変位されている。垂直方向の変位の距離は全てのプレート において同一にされる。 全ての熱交換プレートには円周方向下方および外側へ延びる縁部26が具備され る。 熱交換プレート16〜25は、プレート相互が同一構成を有していて積層される。 プレートは外周部および直径Ｄ₁、Ｄ₂、Ｄ₃を有する接触用のリング状領域で接 着、溶接あるいははんだ付けにより密封連結される。この連結により、流体ｘが プレート16〜25により区画される溝を流通可能になる。この溝はＸで示される。 流体ｙのポート部では溝の内の２個が接着によりスペーサリング27を挿入し密封 ・固定されて閉鎖される。これらの溝はＺで示される。最後に残りの溝は同様に 、流体ｚのポート部でリング28により閉鎖される。最後に述べた溝はＹで示され る。製造上組立が容易になるように、平坦面を有する別のプレート29、30が熱交 換プレート16〜25の積層体の頂部および底部に配置される。リング27、28の高さ の半分の高さを有したリング状のスペーサ31が流入口ポート部および流出口ポー ト部４〜８の端部に配置される。他のプレート29、30およびスペーサ31は本発明 の要旨を構成するものではないので省略可能である。 図５には別の実施例の、図２の対応する断面図が示されて いる。 ３つの流体はｘ、ｙ、ｚにより示され、流体ｘは熱交換プレート間に形成され る溝を流通する。一方流体ｙは流入口部から残りの溝への導入が抑止され、流体 ｚは流入口部から残りの一の溝への導入が抑止されるように構成される。 図３および図４に図示した２種の異なる熱交換プレートは、穴を構成するポー ト部の周囲のリング状領域の垂直変位のみでなく畝部およびくぼみ部をいわしの 骨態様状にした点で互いに異なるが、これらの畝部およびくぼみ部は２種のプレ ートが互いに反対方向に向くよう構成されている。 本発明により作成される３回路プレート熱交換器は最小の数で極めて簡潔な構 成の異なる構成要素で構成され得、製造および組み立てが容易になることは理解 されよう。プレートにおけるポート部の穴の周囲の全ての密封領域が各流入口ポ ート部および出口ポート部で同一の直径をもつて同心に配置される。熱交換プレ ート間の溝の畝部およびくぼみ部は同一の種類のものが使用されるがこれらは本 発明の要旨を構成しないので省略してもよい。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．同一の外形形状と同一の寸法を有する少なくとも10枚の金属プレートからな るスタツクを備え、各金属プレートに同一の位置に６個の離間された穴が設けら れ、同一の位置の穴は全てのプレートに同一の直径を持ち、プレートには３回路 の流体用の溝が具備され、プレートの穴には３回路の、６個の流体流入口ポート 部および流出口ポート部が設けられており、プレートが２種の異なる構造を持ち 、第１のプレートは共通平面でプレート面に配置された２個の穴と２個の穴の存 在する平面に対し下方に等しく変位されるプレート面内に配置される残り４個の 穴とを有し、第２のプレートは共通平面でプレート面に配置される２個の穴とこ の２個の穴に対し上方へ変位される４個の穴とを有し、２種の異なる構成のプレ ートがプレートスタツクに交互に配置され、各ポート部でポート部を通過しない ２回路の流体を通過させない溝への入口部が穴と隣接するリング状プレート領域 を共に接着、はんだ付け、あるいは溶接することにより抑止され、リング状のス ペーサは穴と隣接するリング状領域で相互に離間されるプレート間に挿入されて なることを特徴とする３回路プレート熱交換熱器。 ２．プレートにより区画される溝の閉鎖により一方の流体は溝を流通し、残りの ２流れの一が第３の流れに対し開口する溝の数より大きな数の溝を流通するよう に構成されてなる請求項１の３回路プレート熱交換器。