JPH11510410A - パッケージ入り吸入マスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 小さくパッケージされた吸入マスクは、最終的な使用形態へと拡張するようにされている。このマスクは、圧縮可能であるが安定なフォーム体部から形成されており、上記圧縮された状態でハウジング（１）内に収容されている。上記ハウジングは、定められた引き裂き領域（３）を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 パッケージ入り吸入マスク 本発明は、パッケージ入り吸入マスク、具体的には請求項１に記載したような、 マウス−ツー−マウス、又はマウス−ツー−ノーズ人工呼吸を行う際の、使用者 に対して皮膚や、粘膜や、皮膚分泌物等に接触を行うことのない吸入マスク、ま た吸入バッグによって人工呼吸を行う吸入マスクに関する。この種の吸入マスク としては、米国特許第５，１２１，７４５号に開示のものを挙げることができる 。この既知のマスクは、自己拡張型であり、空気が充満するようになった空間部 分を有している。 吸入マスクは、基本的には、医療の広い分野において知られており、特に麻酔や 救急医療の分野において広く知られている。これらのマスクは、通常口部分や鼻 部分を覆うようになっていて、弾性材料から構成されている。これらのマスクは 、手によってその場所に押圧されるか、又はストラップによってその場所に保持 されるようになっている。これらのマスクは、例えば、英国特許ＧＢ−ＰＳ ８ ４１ １０４号、ドイツ国特許第ＤＥ ４２ １２ ２５９ Ｃ１、ＤＥ ４３ １２ ２１５ Ｃ１、及び米国特許第３，３５８，９１３号に開示されている 。 蘇生を試みる状況においては、第１の救助者は、適切な医療機器が その場所になければ、マウス−ツー−マウス又はマウス−ツー−ノーズ人工呼吸 を行って、酸素の供給を確保する必要がある。このことは、体接触により、感染 症が伝染する可能性を高めてしまうことになる。気管内部への蘇生用チューブ挿 入の前に、口や鼻を取り囲むようになったマスク手段を用いたスペシャリストに よる人工呼吸が行われるが、この際の上記マスクは、ベル形状を有していると共 に、ビード及び酸素ラインに連結された圧縮可能なバルーンによって外部と遮断 するようになっている。 上記のような第１の救助者には、感染等から保護するべく種々の保持手段が提供 されてきた。しかしながら、従来では、これらの保持手段は、パッケージ体積が 嵩高くなってしまったり、感染等からの保護が充分ではなかった（フォイル等で 口又は鼻を覆うものであった）。また、いくつかのものでは、上記患者の口腔内 に深く挿入しなければならないマウスピースを有するものであった（ＤＥ−ＧＭ ８７ ０９ ８６７）。 一体型フォーム（foam）となった吸入マスクは、ＤＥ−ＯＳ ２２ ４４ ８８ ７号によって知られており、その内部には、プレキシガラス(plexi-glass)が硬 度付与剤として延ばされている。 本発明が解決しようとする課題（すなわち目的）は、まず、製造が容易で、かつ 、圧縮された状態で、より小さなパッケージ寸法とすることを可能とした吸入マ スクを提供することにある。 本発明の上記目的は、請求項１に記載の特徴を満たすことによって達成される。 本発明により提供されるマスクは、未使用状態では極めて小さくパッケージでき 、さらに、軽量であると共に取り扱いが容易である（キー−リングにより）。上 記マスクは、患者を傷つける様な危険性を全く有さず、通常の使用状態下では、 通常の吸入マスクと同様となっている。このためこのマスクは、第１の救護者に よって開始された蘇生の後、さらにスペシャリストにより、吸入用ホースが挿入 されるまで用いることができる。一方では、本発明のマスクは、極めて小さくパ ッケージすることができる点で、従来知られている緊急用装備としての嵩高いマ スクを代替することが可能である（山岳救助、ヘリコプタ、探検等）。 本発明の効果的な実施例については、各従属請求項に記載するものを挙げること ができる。 上記ハウジングは、その寸法が、ほぼフィルムカートリッジの寸法に対応してい る。そのフォーム体部は、真空下で圧縮されていて、フォイルへと融着されてい る。この真空を破ることによって、上記マスクは、数秒程度で迅速に使用可能の 状態とされる。また、上記マスクの形状は、予備成形されたフォイル内で２液フ ォーム形成剤からフォーム形成させることによって形成し、これを硬化させるこ とによって製造できる。 従って、本発明のマスクの重要な点は、従来用いられていた嵩高くなってしまっ たり、保護のためには小さくなりすぎてしまっていたマスクを、圧縮可能なフォ ーム体部を用いて、使用に際しては麻酔の導入と言った療法において日々用いら れている吸入マスクとほとんど同様のものとすることを可能とする。この様にし て、上記スペシャリストによる利便性が向上できることとなる。上記のような小 さなパッケージ体積とすることで、使用者は、上記マスクを常時携帯することが できるようになる（キー−リングによって）。したがって、常にいかなる場所で も発生しうる、蘇生が要求される状況下での効果を奏する。乗用車の救急箱内に 吸入マスクを収納しておくことは、概ね適切なことではない。 上記ハウジングは、引き裂くことを意図したシームを有している必要がある。さ らに、フィルタ又は戻り防止バルブを、上記マスクのドーム状領域に設けること もでき、マウス−ツーマスク人工呼吸によって発生しがちな汚染を、さらに予防 するようになっていても良い。 本発明のマスクは、使い捨て製品である。リサイクル使用の目的のためには、上 記フォーム状体部は、上記マスクを収容しているフォイルから分離させ、適当に 清浄化した後、改めて新たなフォイルに詰め替えられる様になっている。 本発明の実施例を添付の図面を用いて説明するが、この実施例は例示的なものに すぎないものである。 図１は、本発明のパッケージ吸入マスクの斜視図であり、 図２は、使用状態下での本発明の吸入マスクの斜視図である。 図１は、本発明の圧縮された吸入マスクが配置されるハウジング１を示した図で ある。このハウジングは、例えば直径が４ｃｍの底部領域を有し、高さが約５ｃ ｍとなるように製造されている。その圧縮されたフォーム体部２（図２参照）は 、このハウジングのフォイルに融着され、このハウジングもまた、フォイル材料 で構成されている。上記ハウジング１は、引き裂くことを意図して設けられてい るシーム３を開くことによって、開封させることが可能となっている。 図１に示されるように、引き裂くことを意図して設けられたシーム３は、上記フ ォイルに互いに平行に延びるようにして上記ハウジング１の円筒状ジャケット表 面に形成されている。この引き裂きを意図して設けられているシームはさらに、 上記ハウジング１の中央部にも設けられていると共に、このシームは、円周方向 に延ばされている。この様にして、上記ハウジングは、２つのハウジング部分へ と容易に開封させることができ、この２つのハウジング部分は、容 易に片手で引き裂かれ、互いに折り曲げられるようになった上記円周の両側部分 を構成するようにされている。このような方法により、上記ハウジング１の所望 する破断部を形成するシーム３は、迅速に引き裂かれて、上記吸入マスクの上記 フォーム状体部が膨張することになる。上記吸入マスクは、上記ハウジング内で 圧縮状態とされている限り、持ち運びに容易である。この目的のために、キーリ ング又はキーペンダント（図１）が、上記ハウジングに取り付けられている。 図２は、本発明の吸入マスク２が、その使用状態にあるところを示している。規 格となっている開口４は、上記マスクの頂部に設けられていて、送気する吸入用 気体が通されるようになっている。戻り防止バルブ５は、上記開口４の下側に配 置されている。 上記融着されたフォーム体部（図１）の形状は、使用状態（図２）においては概 ね三角形状に対応していて、周辺部にビードが延ばされてドーム状ベルとなって おり、このドーム状ベルによって覆われる湾曲した顔面部を、シールするように なっている。従って、上記マスクは、口唇部や鼻部を隠すことなく、口唇部及び 鼻部を取り囲むようにして顔面にシールするべく押圧されることになる。空気は 、取り付けられているバッグや、吸入用ホースや、口から上記マスク内の患者の 口や鼻へと送られるようにされている。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年５月２６日 【補正内容】 請求の範囲 １．小さなパッケージ体積から最終的使用形態において、より体積の大きくなる ようになったパッケージ入り吸入マスクにおいて、該マスクは、圧縮可能で、か つ、安定な形状とされ、さらにハウジング（１）内部に圧縮形状で収容されるよ うになったフォームボディ（２）を有していることを特徴とするパッケージ入り 吸入マスク。 ２．前記ハウジング（１）は、引き裂きを意図した位置（３）を有していること を特徴とする請求項１に記載の装置。 ３．吸入ガス用の供給用開口（４）は、前記吸入マスクに形成されていることを 特徴とする請求項１〜請求項２のいずれか一つに記載の装置。 ４．前記吸入ガスのためのフィルタ又は戻り防止バルブ（５）は、前記開口（４ ）の下に設けられていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか一つに 記載の装置。 ５．使用状態での前記吸入マスクの形状は、麻酔用マスクの形状を有しているこ とを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか一つに記載の装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．小さなパッケージ体積から最終的使用形態において、より体積の大きくなる ようになったパッケージ入り吸入マスクにおいて、該マスクは、圧縮可能で、か つ、安定な形状とされ、さらにハウジング（１）内部に圧縮形状で収容されるよ うになったフォームボディ（２）を有していることを特徴とするパッケージ入り 吸入マスク。 ２．前記ハウジング（１）は、略フィルムカートリッジの寸法とされていること を特徴とする請求項１に記載の装置。 ３．前記ハウジング（１）は、引き裂きを意図した位置（３）を有していること を特徴とする請求項１又は２のいずれか一つに記載の装置。 ４．吸入ガス用の供給用開口（４）は、前記吸入マスクに形成されていることを 特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか一つに記載の装置。 ５．前記吸入ガスのためのフィルタ又は戻り防止バルブ（５）は、前記開口（４ ）の下に設けられていることを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか一つに 記載の装置。 ６．使用状態での前記吸入マスクの形状は、麻酔用マスクの形状を 有していることを特徴とする請求項１〜請求項５のいずれか一つに記載の装置。