JPH11510377A - エナメル質マトリックス関連ポリペプチド - Google Patents

エナメル質マトリックス関連ポリペプチド

Info

Publication number
JPH11510377A
JPH11510377A JP9505634A JP50563497A JPH11510377A JP H11510377 A JPH11510377 A JP H11510377A JP 9505634 A JP9505634 A JP 9505634A JP 50563497 A JP50563497 A JP 50563497A JP H11510377 A JPH11510377 A JP H11510377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
seq
sequence
nucleic acid
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9505634A
Other languages
English (en)
Inventor
ラディム セルニー
イバン スラビー
ラーズ ハマーストーム
ティルマン ワルツ
チェンダン フォング
Original Assignee
バイオラ エイビー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from SE9502595A external-priority patent/SE9502595D0/xx
Application filed by バイオラ エイビー filed Critical バイオラ エイビー
Publication of JPH11510377A publication Critical patent/JPH11510377A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/02Stomatological preparations, e.g. drugs for caries, aphtae, periodontitis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、エナメル質と細胞表面との接触を仲介することのできるポリペプチドをコードする新規の核酸断片に関する。また、本発明は、蛋白質を生産するための本発明に係る核酸断片を含む発現ベクター、該発現ベクターを含む生物、本ポリペプチドを生産する方法、本ポリペプチドを含む組成物、本ポリペプチドを認識する抗体または抗体断片、および様々な硬組織疾病または障害を治療する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 エナメル質マトリックス関連ポリペプチド 発明の分野 本発明は、アメリンという名前のグループに属するポリペプチドをコードする 新規の核酸配列に関し、アメリンのポリペプチド配列は細胞表面の認識に関与す るテトラペプチド領域を含んでいる。アメリン配列の応用法としては、硬組織形 成の障害の診断、およびアメリン蛋白質またはその断片の生産に関するものが考 えられ、後者は生体適合物質の形成においてマトリックス成分または細胞認識標 識として機能する可能性がある。また、本発明は、本発明に係る核酸配列を含む 、本蛋白質の生産用発現ベクター、該発現ベクターを含む生物、本ポリペプチド を生産する方法、本ポリペプチドを含む組成物、および様々な硬組織疾病または 障害を治療する方法に関する。 技術的背景 骨、象牙質、およびその他の組織では、I型コラーゲンまたは類似蛋白質が集 合して線維性のマトリックスを形成しており、これが無機質の結晶の取り込みの 足場として作用する場合がある。隣接する細胞はマトリックスに特異的な接触を 確立するが、これはコラーゲンのような細胞外蛋白質中の領域と、例えばインテ グリンのような細胞表面の受容体との間の相互作用により媒介される。このよう な接触に関与するペプチド領域は、いくつかの細胞外蛋白質において同定されて いる(YamadaおよびKleinman、1992)。エナメル質においては、骨、軟骨、およ び象牙質のコラーゲン繊維に匹敵する構造的なネットワークは見つかっていない 。また、エナメル質のマトリックス蛋白質では、それ自身の細胞接着分子への接 着を仲介できるような配列部分は同定されていない。エナメル質の蛋白質である アメロゲニンとエナメリンは、そのような蛋白質領域を持っていない。新しく沈 着したエナメル質の無機質含有量は総質量の約15%で、後に蛋白質の分解に伴い 95%まで増加する(Robinsonら、1988)。 エナメル質には、エナメリンとアメロゲニンという2つの主要な蛋白質グルー プが同定されている(Termineら、1980)。成熟したエナメル質に存在する蛋白 質断片は、エナメリンの1つであるタフテリンと類似しているが、これは抗体に よって エナメル小柱の間に見つかっている。タフテリンに対応するcDNA配列は決定され ており、この蛋白質はエナメル質の無機質化に関与している可能性があると推測 されている(Deutschら、1991)。主な蛋白質の種は血流中の蛋白質と同一であ るため、現在までに記述されている残りのエナメリンのエナメル質形成における 意義は、異論がありうる(StrawichおよびGlimcher、1990)。エナメル質に最も 多く存在するアメロゲニンがエナメル質マトリックスの土台を提供するのか否か は、まだ議論中である(Simmerら、1994)。 ラットのインサイチューライブラリーから無作為に選択したcDNAクローンの部 分配列は、以前に編集されており(Matsukiら、1995)、この中には本発明の配 列と相同性を示すものがある。部分配列からは読み枠は示唆されていない。これ らの配列にポリペプチドがコードされているかどうかは記載されておらず、その ようなポリペプチドの考えられる機能に関する示唆は与えられていない。 ブタの未熟なエナメル質で、非アメロゲニン蛋白質が同定されている(Uchida ら、1995)。15 kDaの蛋白質はN末端アミノ酸配列(VPAFPRQPGTHGVASL-)を持ち、 既知のエナメル質蛋白質とは相同性を持たない。この非アメロゲニンにはエナメ ル質蛋白質の新規なファミリーが含まれていると提唱されたが、その機能は示唆 されなかった。蛋白質の配列は完全に決定されてはおらず、その遺伝子は不明で ある。 国際公開公報第89/08441号は、生きた無機質化組織の部分の間の結合を誘導 するために使用する組成物に関するが、その活性成分はいわゆるエナメル質マト リックスである歯のエナメル質の前駆体から生ずる。この組成物は、無機質化組 織の再生を促進することにより結合を誘導する。活性成分は、蛋白質画分の一部 であり、分子量が約40.000 kDaまでという特性を有するが、単独の蛋白質は同定 されていない。 発明の概要 無機質化マトリックスの蛋白質は、多量に生産されることが多いにもかかわら ず、溶解性が低いため、直接分析することができない。歯のエナメル質では、成 熟期における無機質の獲得時にマトリックス蛋白質の生理的分解が起こるため、 マトリックス蛋白質の分析がさらに困難になっている。本発明は、マトリックス を形成する細胞は対応する蛋白質を多量に合成するため、mRNAを多数のコピー含 むはずであるという考えに基づいている。したがって、マトリックス形成細胞の 支配的なmRNA種の配列分析を行うことにより、問題の一部を回避し、マトリック スの特定の蛋白質成分の研究に役立つ可能性がある。 このような考察により開始した手法で、本発明の基礎となっている新規のアメ リンmRNA配列の発見に至った。簡単に述べると、発生中の歯のmRNA種の配列を含 む遺伝子ライブラリーを作製した。単一の細菌のクローンから個々の配列を得て 、発生中の歯の組織学的切片のインサイチューハイブリダイゼーション実験に使 用した。例えば、エナメル芽細胞のような硬組織マトリックスを形成する細胞で 検出された配列を決定し、配列データベースとの照合に使用した。このように選 択された配列の大部分はデータベースに見つかったが、アメリン配列と命名した 2つの配列は見つからなかった。1つの新規mRNA配列のこれら2つの変異体は、エ ナメル質マトリックスの形成時に、ラットのエナメル芽細胞において高レベルで 発現している。これらの配列にはそれぞれ、407アミノ酸残基と324アミノ酸残基 のオープンリーディングフレームが含まれている。アメリンと命名されたコード 蛋白質は、プロリン、ロイシン、およびグリシン残基に富み、インテグリンの認 識配列であるペプチド領域Asp-Gly-Glu-Alaを、細胞表面と相互作用する他の領 域と共に含む。C末端の305アミノ酸残基、すなわち配列番号:2の102〜407のア ミノ酸および配列番号:4の19〜324のアミノ酸をコードする配列、3'非翻訳領域 、ならびに5'非翻訳領域のマイクロサテライト繰り返し配列は、両方のmRNA変異 体において同一である。残りの5'領域には、長い変異体のみが有する338ヌクレ オチド(配列番号:1のヌクレオチド12〜349)、共通の54ヌクレオチド、および 短い変異体にのみ存在する46ヌクレオチド(配列番号:3のヌクレオチド66〜111 )が含まれる。14のヌクレオチド(配列番号:1のヌクレオチド390〜403および 配列番号:3のヌクレオチド52〜65)は、この2つの蛋白質において異なる読み枠 で5つのアミノ酸をコードする可能性がある。長い変異体の読み枠には、典型的 なN末端のシグナルペプチドのコドンが含まれている。アメリンmRNA配列の特性 は、アメリンがエナメル質マトリックスの成分であり、今のところエナメル芽細 胞表面とその細胞外マトリックスとの間の結合相互作用に関与する唯一の蛋白質 であることを示 している。 本明細書に記載される配列情報を用いて、アメリンペプチドまたはその一部を 化学的または発現ベクターを用いた翻訳によって合成できると考えられる。さら に、これらのペプチドは、歯または骨の修復のための医療装置の設計に役立つと 考えられる。また、本ペプチドは、人工インプラント材料の生体適合性を改善す る目的で、その材料と組み合わせてもよい。ヒトのアメリンmRNA配列または遺伝 子配列は、硬組織形成の遺伝的障害の診断に有用でありうる。 詳細な説明 直接分析するのは困難な細胞外マトリックス蛋白質に関する配列情報を得るた めに、バクテリオファージλで、マトリックス形成細胞のmRNAレパートリーを含 むcDNAライブラリーを作製した。アメリンRNA配列は、以下のようにして選択し た: 実施例4に記述されるように、レプリカプラークリフトを行い、cDNAならびに アメロゲニンオリゴおよびコラーゲンオリゴにそれぞれハイブリダイズさせた。 cDNAには比較的強いハイブリダイゼーションシグナルを示すが、オリゴにはシグ ナルを示さないプラークは、cDNA中には多く存在するがアメロゲニンおよびコラ ーゲンとは異なる配列を含むと考え、さらに分析を行った。このような25の陽性 のファージクローンをブルースクリプト(Bluescript)プラスミドに転換した。 マトリックス形成細胞で発現されている配列、すなわちマトリックスの生産お よび成長中の臼歯の無機質化に関与する可能性のある配列を同定するために、イ ンサイチューハイブリダイゼーションのためのリボプローブを合成した。生後4 日目のラットを選択したが、これはエナメル質マトリックスの生産に関与するア メロゲニンRNAの濃度がこの時期に最高になるからである。図1はアメリンプロー ブ(実施例4および図1a参照)で得られた結果を、アメロゲニンRNA(図1b)およ びコラーゲンRNA(図1c)の反応と比較したものである。アメリンおよびアメロ ゲニンRNAは、分泌期のエナメル芽細胞を含む内側のエナメル質上皮で検出され た。コラーゲンプローブは主に、周囲の間葉の歯髄に存在する象牙質芽細胞と、 歯槽骨中の骨芽細胞に反応した。したがって、アメリンはエナメル質マトリック スの形成に寄与している可能性があると結論づけた。歯の構造で陽性のインサイ チュー ハイブリダイゼーションシグナルを示したプローブを与えた14のcDNAインサート は部分的に配列が決定された。配列の断片は、同定のために、遺伝子バンクとEM BLデータベースの照会に用いた。今までのところ2つの新規の配列は示されてい ない。 アメリンの全長mRNAの配列を決定するために、上述の最初のアメリン配列に由 来するオリゴヌクレオチドにより、歯のcDNAライブラリーのスクリーニングを行 い、長さ0.5 kbから2 kbの範囲の6つの別のインサートを単離した。配列分析に より、7つのクローンすべてが、mRNAの3'部分に対応する配列を有することが示 された。しかし、アメリン1とアメリン2(図2)と記された2つの最長のインサー トには、2つの異なる5'領域が見つかった。全長の配列を明らかにするために、 ラットの臼歯からランダムプライマーによりライブラリーを作製し、2つの変異 体のそれぞれの5'端に由来する2つの異なるオリゴヌクレオチド(図2の下線部) によってスクリーニングした。アメリン2の5'部分にハイブリダイズする5つのク ローンと、アメリン1の5'部分に由来する13のクローンが単離された。配列分析 により先の結果が確認され、両方の変異体の配列が伸長されたが、これらはアメ リン1とアメリン2配列と命名され、それぞれ配列番号:1および配列番号:3とし て記載される配列に示されている。両方の5'mRNA配列は、最高100 x(AG)のポ リプリンの繰り返しで終わっている(データは示していない)。5'端のAGの繰り 返しと3'端のポリA鎖とを考慮に入れると、組み合わせた配列(図2)は、ノーザ ンブロッティング(以下参照)により決定されるmRNAよりも短くはなかった。ポ リTをプライマーにしたcDNAライブラリーから得たクローンの配列分析により、 ポリA付加シグナルAATAAA(二重下線)の下流に予想外の3'の変異が見つかった 。予想どおり15ヌクレオチド下流にポリA鎖が観察されたクローンもあったが、 この距離が最高79ヌクレオチドまで長いクローンもあった。図2の配列は、ポリ アデニル化部位までの距離が最も長い変異体を示す。すべての変異は停止コドン の下流に位置していた。 両方のcDNA配列変異体に、1つの長いオープンリーディングフレームが見られ た(図2)。インフレームの停止コドンがポリ(AG)とオープンリーディングフレ ームとの間にあるため、ポリ(AG)またはその隣接配列が蛋白質をコードしている 可能性は低いと考えられる。アメリン1の読み枠はポリ(AG)の繰り返しの84ヌク レオチ ド下流から開始する。最初の86アミノ酸は、アメリン2には存在しない配列によ ってコードされている。アメリン1のアミノ酸87から99は、アメリン1およびアメ リン2に共通の配列によってコードされている。しかし、この配列は、アメリン2 蛋白質をコードすることはできない。ATGコドンを含んではいるが、インフレー ムの停止コドンがあるために7アミノ酸で構成されるペプチドしかできない。次 のATGは7アミノ酸のペプチドの停止コドンと重複しているが、これはアメリン2 をコードする最も長い配列の伸長を開始させる。興味深いことに、この最初の14 のヌクレオチドはアメリン1とアメリン2の両方を異なるフレームでコードしてい る(図2の影を付けた部分)。これに続く、アメリン2の15アミノ酸をコードして いる46ヌクレオチドは、アメリン1のRNAには存在しない。アメリン2のRNA中のこ の「インサート」の結果、両方の読み枠が同期化し、最後の305アミノ酸残基が 両方の蛋白質に共通となる。アメリン2のインサートにはインフレームのATGコド ンがあり、これは別の翻訳開始部位として機能する可能性がある。この場合、ア メリン2は5アミノ酸短くなり、2つのフレームをコードする配列の伸長はないこ とになる。考えられる最長のオープンリーディングフレームには、アメリン1で は407アミノ酸残基、アメリン2では324残基のコドンが含まれる。 最初の出願以来、配列決定の結果を再検討し、何度か補正を行った。アメリン 1の配列は以下のように補正した:132番目のヌクレオチドがGからCに変更された が、アミノ酸には変更はない。191番目のヌクレオチドがGからAに変更された結 果、Arg33がGln33に変更された。200番目のヌクレオチドがGからCに変更された 結果、Gly36がAla36に変更された。617番目のヌクレオチドがGからCに変更され た結果、Gly175がAla175に変更された。809番目のヌクレオチドがGからCに変更 された結果、Gly239がAla239に変更された。976番目のヌクレオチドがCからGに 変更された結果、Pro295がAla295に変更された。1649番目のヌクレオチドがCか らAに変更されたが、アミノ酸には変更はない。アメリン2の配列は、以下のよう に訂正した:326番目のヌクレオチドがGからCに変更された結果、Gly92がAla92 に変更された。518番目のヌクレオチドがGからCに変更された結果、Gly156がAla 156に変更された。685番目のヌクレオチドがCからGに変更された結果、Pro212が Ala212に変更された。1358番目のヌクレオチドがCからAに変更されたが、アミノ 酸には変更はない 。 アメリン転写物の大きさを評価するために、生後4日目のラットの臼歯から調 製された全RNAのノーザンブロッティング分析を行った(図3、レーンa)。DIG標 識したアメリンcRNAプローブは、2.2 kbおよび1.9 kbのRNAバンドにハイブリダ イズした。cDNA配列分析により決定されたアメリン1とアメリン2のmRNAは、示さ れた配列に0.2 kbのポリ(AG)の繰り返しと0.2 kbのポリA鎖を加えると、2.3 kb と2.0 kbの長さになる。この2つの決定値は良く対応するため、これらの配列に アメリンのmRNAの全長またはほぼ全長が含まれることが示唆される。比較のため 、アメロゲニンの主要な1.1 kbと0.8 kbの長さの2つのmRNAを示す(図3、レーン b)。臼歯の全RNA中のアメロゲニンRNAに対するアメリンRNAの量的比率は、液中 ハイブリダイゼーションアッセイ(Mathewsら、1989)により決定された。アメ リンRNAの量は、アメロゲニンRNAの含有量の約5%であった。アメリン1およびア メリン2の配列を比較すると、配列の揃っている部分には変更がみられないため 、2つのRNAは同じ1次転写物がスプライシングによって異なる形になったもので あることが示唆される。 アメリン1と2の両方に最も多く見られるアミノ酸は、プロリン、グリシン、お よびロイシンであり、いずれの配列にもシステインは存在しない(以下の表1参 照)。推定されるアメリン1蛋白質のアミノ末端は、シグナルペプチドの特徴を 有する:アミノ酸残基14から21は疎水性で、ロイシンが並んでいる(図2;Leade r、1979)。アメリン2の配列にはそれに匹敵するモチーフは見られない。両方の アメリンとも、ペプチド領域DGEA(Asp-Gly-Glu-Ala)(アメリン1のアミノ酸37 0〜373とアメリン2の287〜290)(図2の四角で囲んだ部分)を含んでおり、これ は細胞表面蛋白質a2b1インテグリンによるI型コラーゲンの認識部位を構成する ことが早くに同定されていた(Staatzら、1991)。さらに、VTKG(Val-Thr-Lys- Gly)(アメリン1のアミノ酸277〜280とアメリン2の194〜197)(YamadaおよびK leinman、1992)という配列を有するトロンボスポンジン様の細胞接着領域が含 まれている。これら2つの領域が含まれていることから、アメリンが細胞外マト リックスの成分であることが示される。アメリンの水溶液に対する溶解性が低い との予測も、このモデルと一致している。アメリン1にシグナル配列が存在する ことは、分泌蛋 白質であるという解釈の確証となる。アメリン2にシグナル配列がないことは、 この蛋白質が分泌されないことを意味しているわけではない。シグナル配列を持 たない分泌蛋白質の先例にはニワトリのオバルブミンがあり、この蛋白質では内 部の分割されない配列がシグナル配列と同じ機能を果たしている(Leader、1979 に考察)。細胞表面との相互作用に関して重要であると予測される領域はさらに 2つ、EKGE(Glu-Lys-Gly-Glu)(アメリン1のアミノ酸282〜285とアメリン2の19 9〜202)とDKGE(Asp-Lys-Gly-Glu)(アメリン1のアミノ酸298〜301とアメリン 2の215〜218)があり、これらは同じ領域に集まっている。本段落に記述される4 つのペプチド領域の組み合わせは、現在までにエナメル質マトリックスに関連す る蛋白質には記述されていない特徴である。 アメリンの溶解性は低いと予測されるため、アメリンはアミノ末端にチオレド キシンを付加した融合蛋白質として大腸菌細胞で発現された。6Hisの標識がカル ボキシ末端に付加され、蛋白質はNiカラムで精製された。溶出物には、1つの主 要な融合蛋白質と、ウェスタンブロッティング分析でウサギの抗アメリン血清に 反応するいくつかのペプチド断片も含まれていた。蛋白質はさらに抗チオレドキ シンアフィニティークロマトグラフィーで精製された。 アメリン蛋白質に対する抗体が作製された。アメリン-チオレドキシン融合蛋 白質でウサギが免疫され、CNBr活性化セファロースに結合されたアメリン融合蛋 白質のアフィニティークロマトグラフィーにより、抗血清が精製された。チオレ ドキシンを結合させたセファロース上で、さらに精製される可能性がある。これ らの抗体は、例えば、ラットの歯におけるアメリンの免疫組織化学的局在性の研 究に使用された。 さらに、歯の抽出物中にアメリンが存在することが確立された。ラットの臼歯 を、プロテアーゼ阻害剤を添加した炭酸ナトリウム緩衝液pH 10.8、1 mM EDTA中 でホモジナイズした。粗抽出物の上清を、抗アメリン-チオレドキシン抗血清を 用いたウェスタンブロッティングにより分析した。2つのアメリンに対応する2本 のバンドが検出された。粗抽出物はさらにセファデックスG100カラムのクロマト グラフィーで分離した。アメリンの分子量に対応する画分を濃縮し、調製用電気 泳動にかけた。電気溶出後、N末端配列分析によりバンドの同定を行う。バンド の1 つがアメリンの場合は、インビボ形質転換の開始が決定される。 歯の発生の種々の時期におけるアメリン配列の発現が、生後2、5、10、15、20 、および25日目のSprague-Dawleyラットで調べられた。アメリンmRNAは、インサ イチューハイブリダイゼーション実験でアメロゲニンmRNAと同時に、すなわち、 分泌期の初めのエナメル芽細胞の伸長時に出現することが分かった。後になると 、アメロゲニンとアメリンのmRNAは、著しく異なるハイブリダイゼーションパタ ーンを示す。アメロゲニンmRNAの多くは成熟期に消失し、成熟したエナメル芽細 胞の後期では少量しか残っていないが、この観察はWurtzら(1995)の所見と一致 している。しかしながら、アメリンプローブで得られたシグナルは、エナメル芽 細胞の成熟期で、全くまたはごくわずかしか減少しない。 機能的には、成熟期には、エナメル質マトリックスの沈着がそれ以上起こらな いという点で、2つの時期は異なっている。しかし、新しく沈着されたエナメル 質はすでに無機質を含んでいるので、無機質は両方の時期に沈着すると思われる 。これらの事象を各々のmRNAの出現と関連づけると、アメリンが無機質化のプロ セスに関与している可能性がある。上述のように、アメリンのmRNAは細胞結合領 域を含む蛋白質をコードしており、これはアメリンが無機質化と共に、または無 機質化ではなく、エナメル芽細胞のエナメル質表面への結合に関与していること を示唆している。アメリン蛋白質は、プロテイナーゼとして機能する可能性があ る。これは、アクリルアミドゲルから、主要な融合蛋白質を切り出して電気溶出 して調べられた。室温で一晩インキュベートすると、融合蛋白質は3つのバンド になった。4℃の対照のインキュベーションでは、1つのバンドしか現れなかった 。これは、高温で分解が起こることを示唆している。アメリンが実際にプロテイ ナーゼとして働くかどうかを決定するためには、さらに実験が必要である。 本発明は、細胞結合領域の特定の組み合わせを有する蛋白質をコードする核酸 配列を提供する。本蛋白質は、硬組織マトリックスの成分であり、細胞表面との 接触を仲介する。本蛋白質をコードする配列は、図2に示してあり、95番目から1 361番目のヌクレオチドにわたっている。細胞結合領域の新規の組み合わせは、9 69番目から1259番目のヌクレオチドを占めている。個々の結合領域は、本形式で 組み合わせるか、または異なるアミノ酸環境中に存在するもしくは蛋白質以外の ポリマーに組み込まれる場合がある。核酸配列およびそれから推測されるペプチ ド配列の両方とも、第1に、標準的手法に従ったアメリン蛋白質の人工的発現(A usubelら、1994)、第2に、ペプチドの化学合成のための情報として使用される 可能性がある。配列は、硬組織形成の障害の同定のための診断基準の確立、およ び組織工学における生体適合物質の生産の手段に、使用される可能性がある。さ らに本発明は、転写プロモーターの下流に請求する配列を含む発現ベクター、お よび該発現ベクターの使用に基づくアメリンの生産と単離の方法を提供する。 本発明は、ポリペプチドの細胞接着分子への接着を仲介することのできる配列 要素を最低1つ含む、すべてのエナメル質マトリックス関連ポリペプチドに関す る。 「エナメル質マトリックス関連ポリペプチド」という用語は、その最も広い解 釈により、エナメル質マトリックス蛋白質または同様な性質を有する合成蛋白質 、すなわち、以下にさらに詳述するようなエナメル質と細胞表面との接触を仲介 する能力を有するポリペプチドを意味する。 本明細書および請求の範囲において、「ポリペプチド」という用語は、少なく とも2アミノ酸残基で最高10アミノ酸残基の長さである短いペプチドおよびオリ ゴペプチド(11〜100アミノ酸残基)、ならびに蛋白質(少なくとも1つのペプチ ド、オリゴペプチド、またはポリペプチドを含み、グリコシル化、脂質付加、ま たは補欠分子族の結合により化学的修飾を受ける可能性のある機能的実体)の両 方を含む。また、ポリペプチドの定義には、ヒトを含む動物の天然の形のペプチ ド/蛋白質、ならびに任意の宿主の形質転換を行う任意の種類の発現ベクター中 の組み換え蛋白質またはペプチド、および化学合成されたペプチドが含まれる。 アメリン蛋白質と呼ばれる本発明に係るポリペプチドは、ポリペプチドの細胞 接着分子への接着を仲介できる配列要素を少なくとも1つ含むという点で、既知 のエナメル質マトリックス蛋白質アメロゲニンおよびエナメリンとは異なる。特 に、アメリン蛋白質は、テトラペプチドDGEA(Asp-Gly-Glu-Ala)、VTKG(Val-Thr- Lys-Gly)、EKGE(Glu-Lys-Gly-Glu)およびDKGE(Asp-Lys-Gly-Glu)からなる群より 選択される1つの配列要素を含む。 本発明の好ましい態様は、配列番号:2のアミノ酸配列またはその類似体もし く は変異体を有するポリペプチド、および配列番号:4のアミノ酸配列またはその 類似体もしくは変異体を有するポリペプチド、ならびに配列番号:2または配列 番号:4のアミノ酸配列のサブ配列を有するポリペプチドである。 さらに別の局面において、本発明はエナメル質と細胞表面との接触を仲介する 能力を有するポリペプチドをコードする核酸断片に関する。「核酸」という用語 は、DNAまたはRNAのいずれかとして生じ、一本鎖または二本鎖のいずれでもよい 高分子量のポリヌクレオチドを意味する。 配列番号:2のアミノ酸残基1から407を含むポリペプチドをコードする核酸断 片、および配列番号:4のアミノ酸残基1から302を含むポリペプチドをコードす る核酸断片が好ましい態様ではあるが、本発明は、配列番号:2に示されるアミ ノ酸配列またはそのアナログもしくは変異体を有するポリペプチドをコードする 核酸断片、および配列番号:4に示されるアミノ酸配列またはそのアナログもし くは変異体を有するポリペプチドをコードする核酸断片にも関する。 「配列番号:2(または配列番号:4)に示されるアミノ酸配列またはそのアナ ログもしくは変異体を有するポリペプチド」という用語は、配列番号:2(また は配列番号:4)のアミノ酸配列を有するポリペプチド、および本発明の核酸断 片が適当な発現系で発現された時に生産され、例えば、組織培養で細胞外マトリ ックスとマトリックス形成細胞とを含む試験系によって証明されるような、エナ メル質と細胞表面との接触を仲介する能力のある、該配列のアナログまたは変異 体を有するポリペプチドを意味する。本ポリペプチドの、濃度に依存する生物活 性は、ポリペプチド断片の添加によって試験される。もし本断片が細胞外マトリ ックス蛋白質と細胞との接触に競合する能力を有するならば、細胞がマトリック スから分離するのが顕微鏡観察によって証明されるだろう。培養細胞は、フィブ ロネクチン、オステオポンチン、コラーゲン、ラミニン、およびビトロネクチン に接着することが知られている。細胞結合活性は、蛋白質のRGD細胞接着領域に より仲介される。アメリンには、これとは異なる細胞結合領域DGEAおよびVTKGが 含まれる。細胞の接着は、例えば、細胞培養ディッシュをアメリン、BSA、また はフィブロネクチンでコートすることにより測定できる。結合したUMRラットの 骨肉腫細胞は、内在性N-アセチル-β-D-ヘキソサミニダーゼを測定することによ り定量でき る。 したがって、アナログまたは変異体は、配列番号:2または配列番号:4に示さ れるアミノ酸配列と完全に一致する配列は持たないが、それでも上記に定めるよ うなエナメル質と細胞表面との接触を仲介する能力を有するポリペプチドである 。一般に、そのようなポリペプチドは、実施例に記述されるアメリン蛋白質と比 較して、例えば、アミノ酸組成、または例えばグリコシル化もしくはリン酸化の ような翻訳後の修飾が、ある程度まで異なるポリペプチドである。 したがって、本文脈で使用される「アナログ」または「変異体」という用語は 、実施例に記述されるアメリン蛋白質に由来する特徴的な配列番号:2および配 列番号:4のアミノ酸配列と類似したアミノ酸組成または配列の蛋白質またはポ リペプチドを示し、アメリン蛋白質アナログを生成するには、例えば、アミノ酸 の欠失、置換、もしくは挿入、またはその組み合わせのようなアミノ酸配列を変 えるわずかな変更の余地がある。このような修飾により、アナログの興味深く有 用な新規の性質が得られる可能性がある。アナログポリペプチドまたは蛋白質は 、動物もしくはヒトに由来するものでも、または部分的もしくは完全に合成され たものでもよい。アナログは、組み換えDNA技術の使用によって得てもよい。 したがって、本発明の重要な態様は、少なくとも1つのアミノ酸残基が異なる アミノ酸残基で置換されており、および/または少なくとも1つのアミノ酸残基 が欠失もしくは付加しており、その結果として、配列番号:2もしくは配列番号 :4に示されるアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列、または下記に定義される 該アミノ酸配列のサブ配列を含むが、本質的に上記に定義されるアメリン活性を 有するポリペプチドに関する。 本発明の興味深い態様は、例えば少なくとも10アミノ酸、少なくとも60、90、 もしくは120アミノ酸のような少なくとも30アミノ酸、少なくとも150アミノ酸、 または少なくとも200アミノ酸のように、6アミノ酸〜300アミノ酸を含む、本発 明のポリペプチドのアナログまたはサブ配列であるポリペプチドに関する。 本発明の特に重要な態様は、配列番号:2(アメリン1)のアミノ酸残基1〜407 を含むポリペプチド、および配列番号:4(アメリン2)のアミノ酸残基1〜324を 含むポリペプチドである。 配列番号:2および配列番号:4のアミノ酸配列を、既知のアミノ酸配列と比較 した。相同性が最も高い細胞外マトリックス蛋白質との相同性(または同一性) 、アメロゲニンおよびIV型コラーゲンとの相同性(または同一性)の程度は非常 に低く、それぞれ23%および26%だった。同一性は蛋白質全体に広がっており、 特定の部分に限定されない。この点で、常に3つのアミノ酸の繰り返しモチーフG ly-X-Yにコードされるコラーゲンとは対照的に、アメリンは3つのアミノ酸の繰 り返しモチーフを含まないことに留意すべきである。IV型コラーゲンとアメロゲ ニンとの相同性は、両方の蛋白質のプロリン含有量が高いためである可能性があ る。したがって、アメリン蛋白質は既知の細胞外蛋白質、特にエナメル質マトリ ックス蛋白質と、中程度の類似性しか持たないと考えられる。 本発明の重要な態様は、ポリペプチドの中の連続する20アミノ酸が、配列番号 :2または配列番号:4に示されるアミノ酸配列から選択された同じ長さの連続す るアミノ酸配列と、少なくとも80%程度の相同性を有するアミノ酸配列を含むポ リペプチドに関する。 配列番号:2または配列番号:4に示されるポリペプチドと、例えば90%という 少なくとも85%のように、少なくとも80%の相同性または同一性を有する本発明 のポリペプチド配列は、重要な態様である。配列番号:2および配列番号:4に示 される配列は、かなり独特であると思われるため、本発明の範囲には、配列番号 :2または配列番号:4に示されるアミノ酸配列から選択される、同様に連続する 20アミノ酸配列との相同性の程度が、例えば少なくとも50%または少なくとも70 %というように、少なくとも25%であるポリペプチドも含まれる。該配列は、例 えば、マウス、ウサギ、モルモット、ブタ、ウシ、またはヒトのような他の哺乳 類などの他の種の類似した蛋白質に由来するものでもよい。 本明細書に開示される配列を使用することにより、当業者はヒトのアメリンを 検出、クローニング、配列決定、生産、および研究することができると考えられ る。最も簡便に入手できる歯の材料は、抜歯または切除された歯で、主に第3大 臼歯または過剰歯であるため、実際的な問題は、開始材料が少ないことである。 これらの歯は通常、発生段階の非常に後期であるため、マトリックス形成に関与 する細胞は、分泌期をはるかに過ぎているか、すでに存在しないのである。 または、開始材料は、抽出されたRNAにアメリンのメッセンジャーが存在する か否か試験される組織培養から得ることができる。ヒトの骨肉腫細胞(Saos 2細 胞)の場合に陽性のノーザンブロッティングが得られたが、検出された陽性のRN Aの長さは、ラットのアメリンmRNAと比較するとかなり短い。 したがって、ヒトのアメリンまたはアメリン様構造を表す1つまたは複数の特 異的cDNAを探すために、ヒトの骨肉腫細胞(Saos 2細胞)のcDNAライブラリーを 作製する。同様な方法で、最も未発達な歯からのcDNAライブラリーを作製し、ラ ットのアメリンプローブまたはSaos 2ライブラリーから得られたプローブによっ てスクリーニングすることができる。 「配列の相同性」という用語は、ポリペプチド中のアミノ酸の同一性および位 置に関して、一対のポリペプチド中の2つまたはそれ以上のアミノ酸の部分のア ミノ酸配列における同一性を意味する。 したがって本明細書では、「相同」という用語は、あるポリペプチドのアミノ 酸配列と、配列番号:2または配列番号:4に示されるアミノ酸配列との同一性の 程度を示すために用いられる。配列番号:2または配列番号:4に示されるアミノ 酸配列と比較されるアミノ酸配列は、例えば、以下に定義されるハイブリダイゼ ーションにより得られるような、DNAまたはRNA配列のようなヌクレオチド配列か ら推定してもよく、または従来からのアミノ酸配列決定法により得てもよい。相 同性の程度は、好ましくは成熟したポリペプチドのアミノ酸配列で、すなわち、 リーダー配列を考慮に入れずに、決定する。一般に、内部の相同性を決定するた めにヌクレオチド配列を比較する際には、コード領域のみが使用される。 本発明は、その一つの局面において、上記に定義される本発明のポリペプチド をコードする核酸断片に関する。特に、本発明は、配列番号:1に示される配列 を実質的に含む核酸断片、または配列番号:3に示される配列を実質的に含む核 酸断片に関する。 また、本発明は、配列番号:1に示されるヌクレオチド配列、もしくは配列番 号:3に示されるヌクレオチド配列、または該配列の一部を有する核酸断片とハ イブリダイズし、例えば5 mMの1価イオン(0.1xSSC)、中性pH、および65℃とい うような厳密な条件下で安定である核酸断片に関する。 別の局面において本発明は、少なくとも18ヌクレオチドの長さで、 1)配列番号:1または配列番号:3に示される配列と少なくとも90%の相同性 を有し、および/または 2)ポリペプチドをコードし、そのアミノ酸配列が、配列番号:2または配列番 号:4に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%の相同性を有する、 配列番号:1に示されるヌクレオチド配列または配列番号:3に示されるヌクレ オチド配列のアナログまたはサブ配列に関する。 また、本発明は、配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列のサブ配列を 有するポリペプチドをコードする核酸断片に関する。本明細書および請求の範囲 において、「サブ配列」という用語は、好ましくは少なくとも15ヌクレオチドの 長さを持ち、より好ましくは少なくとも18ヌクレオチド、最も好ましくは少なく とも21のヌクレオチドを有する配列を表す。本発明のいくつかの態様において、 本発明の核酸断片のサブ配列またはアナログは、少なくとも75ヌクレオチドまた は少なくとも99ヌクレオチドのように、少なくとも48ヌクレオチドを含む。「サ ブ配列」は、上記1)および2)の基準の少なくとも1つに従うか、または配列番号 :1に示されるヌクレオチド配列もしくは配列番号:3に示されるヌクレオチド配 列を含む核酸断片とハイブリダイズしなくてはならない。 本明細書に記述されるようなPCRテクニックにおいて、小さな断片が有用であ ることは周知である。該断片およびサブ配列は、特に、実施例4に記述されるよ うに、本発明のヌクレオチド配列のmRNA断片の同定においてプローブとして使用 してもよい。 本発明の核酸断片に関して「アナログ」という用語は、上述の試験で証明され るように、アナログにはポリペプチドの細胞接着分子への接着を仲介する能力が あるという点で、配列番号:2および配列番号:4にコードされるポリペプチドと 機能的に類似したポリペプチドをコードする核酸断片を意味するものとする。 同一のアミノ酸が異なるコドンによりコードされる場合があり、コドン使用頻 度は、とりわけヌクレオチド配列を発現している当の生物の選択に関連している ことは、周知である。したがって、本発明の核酸断片の1つまたは複数のヌクレ オチドまたはコドンは、発現されたときに、本来の核酸断片によりコードされる ポ リペプチドに同一または実質的に同一であるポリペプチドを生じるような、他の ヌクレオチドまたはコドンと交換してもよい。 また、「アナログ」という用語は、本文脈では、アメリン様ポリペプチドを構 成するアミノ酸配列をコードする核酸断片を示すために使用されるが、上述の試 験で証明されるエナメル質と細胞表面との接触を仲介する能力に対して、重大な 有害効果を持たないようなわずかな変異がヌクレオチド配列中にあってもよい。 「重大な有害効果」という用語は、上述のように決定された際に、アナログの 活性が、天然のアメリンの接着または分離活性の少なくとも10%、より好ましく は少なくとも20%、さらに好ましくは、少なくとも50%というように少なくとも 25%なくてはならないことを意味する。アナログの核酸断片またはヌクレオチド 配列は、動物もしくはヒトのような生物に由来するものでもよく、または部分的 もしくは完全に合成されたものでもよい。アナログは、組み換えDNA技術の使用 によって得てもよい。 さらに、「アナログ」および「サブ配列」という用語は、1つまたは複数のヌ クレオチドの置換、挿入(イントロンを含む)、付加、および再配列などの配列 における変異がありうることを意図しているが、その変異は、核酸断片またはそ のサブ配列にコードされるポリペプチドに何ら重大な有害効果を持たないもので ある。 「置換」という用語は、全ヌクレオチド配列中の1つまたは複数のヌクレオチ ドが、1つまたは複数の異なるヌクレオチドで置き換えられることを意味するも のとし、「付加」は、全ヌクレオチド配列のいずれかの端に1つまたは複数のヌ クレオチドが付加することを意味すると理解される。「挿入」は、全ヌクレオチ ド配列内に1つまたは複数のヌクレオチドが導入されることを意味するものとし 、「欠失」は、全ヌクレオチド配列から、配列のいずれかの端または配列内の任 意の適当な地点で、1つまたは複数のヌクレオチドが削除されたことを意味する ものとする。「再配列」は、核酸配列またはポリペプチド配列内で、2つまたは それ以上のヌクレオチド残基が交換されたことを意味するものとする。しかし、 核酸断片は、生物への挿入の前後のいずれかで変異誘発により修飾されてもよい 。 本発明に係る断片、配列、サブ配列、およびアナログに関して、本明細書およ び請求の範囲で使用される「断片」、「配列」、「サブ配列」および「アナログ 」という用語は、当然ながら、天然の環境におけるこれらの事象ではなく、むし ろ、例えば、単離された形、精製された形、インビトロの形、または組み換えに よる形におけるこれらの事象を含むと理解されるべきである。 本発明の1つの態様において、アメリンmRNAの遺伝的変異の検出および/また は定量化は、細胞または組織からRNAを抽出し、cDNAに変換してその後ポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)で使用することにより行ってもよい。PCRプライマーは、配列 番号:1または配列番号:3に示される核酸断片のような、本発明の核酸断片に基 づいて合成できる。この検出および/または定量化の方法は、アメリンmRNAが正 常な場合よりも多いかまたは少ない量で発現される疾病状態の診断のための診断 法として使用できる。 本発明の範囲内には、本発明の核酸断片を検出することのできるヌクレオチド プローブを含む診断薬、ならびにアメリンの発現の規制が外れた疾病および/ま たはアメリン遺伝子が変異した疾病の診断方法も含まれる。この診断法には、正 常よりも多い量のアメリン蛋白質が存在する疾病または変異型のアメリンを有す る疾病の疑いのある患者からの試料をPCR分析にかけることが含まれる。分析で は、試料を上述の診断薬に接触させ、任意の核酸断片が増幅され、試料中に同一 または相同な任意の核酸断片が存在するか否かが決定される。また、さらに別の 局面において、本発明は、本発明に係るアメリンポリペプチドを含む診断薬に関 する。 本発明のポリペプチドは、組み換えDNA技術を使用して生産することができる 。本発明の重要な態様は、本発明の核酸断片を含む発現系に関する。特に本発明 は、本発明に係る核酸断片を有し、その発現を仲介する能力を有する複製可能な 発現ベクターに関する。 本発明に係る発現系を有する生物は、本発明の範囲内である。本発明のこの局 面において使用できる生物には、バチルス属(Bacillus)、エスケリチア属(Es cherichia)、もしくはサルモネラ属(Salmonella)の細菌、サッカロマイセス (Saccharomyces)のような酵母、ピヒア(Pichia)、原生動物などの微生物、 または菌類、昆虫細胞、植物細胞、哺乳類細胞、もしくは細胞株のような多細胞 生物 に由来する細胞が含まれる。生物が細菌である場合には、その細菌が例えば大腸 菌のようなエスケリチア(Escherichia)属であることが好ましい。使用する生 物の種類とは無関係に、本発明の核酸断片は、直接または適当なベクターを用い て、生物に導入される。または、本発明の核酸断片またはそのアナログもしくは サブ配列を、直接または発現ベクターを用いて導入することにより、哺乳類細胞 株中でポリペプチドが生産される。 核酸断片またはそのアナログもしくはサブ配列は、適当な安定した発現ベクタ ーにクローニングし、その後適当な細胞株に入れることもできる。その後、使用 するベクターおよび細胞株に適した条件下で、生産量に基づき、所望のポリペプ チドを生産する細胞を選択する。選択した細胞をさらに増殖させることにより、 所望のポリペプチドの非常に重要で継続的な供給源となる。本発明のポリペプチ ドの生産に使用される生物は、例えば動物のような、高等生物であってもよい。 本発明の核酸配列の特定のアナログの例は、配列番号:1もしくは配列番号:3 に示されるDNA配列またはその一部を含むDNA配列で、大腸菌で発現するように特 に適応させたものである。このDNA配列は、適当な調節配列と共に大腸菌に挿入 されると、配列番号:2もしくは配列番号:4に示されるアミノ酸配列またはその 一部を実質的に有するポリペプチドを発現する。したがって、このDNA配列は、 大腸菌で認識される特異的なコドンを含んでいる。 本文脈において、「遺伝子」という用語は、ポリペプチド鎖の生産に関与し、 コード領域の前および後の領域(5'上流配列および3'下流配列)、ならびに各コ ード部分であるエクソンの間または5'上流領域もしくは3'下流領域中に存在する 介在配列であるイントロンを含む、核酸配列を示すために使用される。5'上流領 域には、プロモーターに代表される、遺伝子の発現をコントロールする調節配列 が含まれる。3'下流領域には、遺伝子の転写の終結に関与する配列、ならびに選 択的に、転写物のポリアデニル化を担う配列および3'の非翻訳領域が含まれる。 また本発明は、本発明のポリペプチドをコードする上述のような核酸断片を含む 発現系に関し、この系には該核酸断片の発現を仲介する能力を有する5'フランキ ング配列が含まれる。 さらに本発明は、本発明のポリペプチドまたは本明細書に定義される融合ポリ ペプチドをコードする核酸配列を含むプラスミドベクターに関する。重要な1つ の特定の態様において、本発明の核酸断片またはそのアナログもしくはサブ配列 、または本明細書に定義される本発明の融合核酸断片は、宿主生物または細胞株 で複製する能力のある複製可能な発現ベクターに含まれてもよい。 そのベクターは、特に、プラスミド、ファージ、コスミド、ミニクロモソーム 、またはウイルスであってもよい。本発明の興味深い態様において、ベクターは 、宿主細胞に導入された際に、宿主細胞のゲノムに組み込まれるベクターである 。 本発明の1つの特定の局面において、本発明の核酸断片は、融合ポリペプチド の生産を目的として、アメリンポリペプチドをコードする配列番号:1もしくは 配列番号:3に示される配列またはそのアナログの核酸断片にインフレームで融 合した、本発明のポリペプチドと異なるかまたは同一のポリペプチドをコードす る別の核酸断片を含む。組み換えDNA技術を使用すると、融合核酸配列は適当な ベクターまたはゲノムに挿入される。または、その核酸断片の1つが、すでに他 の核酸断片を含んでいるベクターまたはゲノムに挿入される。融合ポリペプチド は、2つの核酸断片を別々に挿入し、発現させることにより作製することもでき る。宿主生物は、真核細胞由来でもまたは原核細胞由来でもよく、融合配列の発 現が保証されるような条件下で増殖させる。その後、融合ポリペプチドを精製し 、適当な方法を用いて、本発明のポリペプチドを、融合した相手から分離する。 したがって、本発明の1つの局面は、以下の段階を含む、本発明のポリペプチ ドの生産方法に関する: (a) 本発明の核酸断片を発現ベクターに挿入する段階、 (b) 段階(a)で生産されたベクターにより、適当な宿主生物を形質転換させる 段階、 (c) 段階(b)で生産された宿主生物を、そのポリペプチドの発現に適当な条件 下で培養する段階、 (d) 該ポリペプチドを収集する段階、および (e) 選択的に、該ポリペプチドの翻訳後修飾を行う段階。 本発明の範囲内には、上述のように、固定化したアメリンポリペプチドもしく は該ポリペプチドに反応する抗体を用いたアフィニティークロマトグラフィー、 および/または他のクロマトグラフィーおよび電気泳動法のような、1つまたは 複数の段階を含む方法により、生産されたポリペプチドを単離する方法も含まれ る。 上述のように生産されたポリペプチドは、熱処理、化学処理(ホルムアルデヒ ド、グルタルアルデヒド等)、または酵素処理(ペプチダーゼ、プロテイナーゼ 、および蛋白質修飾酵素)の結果、翻訳後修飾を受ける場合がある。ポリペプチ ドは、天然の生産環境と比較して、生物の中で生産される時は、異なる方法で処 理される場合がある。例えば、グリコシル化は、ポリペプチドが酵母、あるいは 好ましくは哺乳類のような高等生物の細胞により発現される際に、しばしば行わ れる。グリコシル化は、通常、アミノ酸残基のAsn、Ser、Thr、またはヒドロキ シリジンに関連して見られる。当宿主生物によってなされるプロセッシングの特 徴を除去または変更することは、好都合な場合も、そうでない場合もある。 本発明に係る生物または細胞株におけるポリペプチドの発現に続き、ポリペプ チドをそれ自体で使用するか、または生物もしくは細胞株からまず精製すること ができる。ポリペプチドが分泌産物として発現される場合は、直接、精製するこ とができる。ポリペプチドが結合した産物として発現される場合は、精製の前に 宿主を部分的または完全に破壊する必要がある場合がある。ポリペプチドの精製 に使用される方法の例は:(i)抗体を用いた免疫沈降反応またはアフィニティー クロマトグラフィー、(ii)適当なリガンドを用いたアフィニティークロマトグラ フィー、(iii)ゲル濾過、イオン交換、もしくは高速液体クロマトグラフィーの ような他のクロマトグラフィー手法、または上記の任意の手法の派生的方法、(i v)ポリアクリルアミドゲル電気泳動、変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ア ガロースゲル電気泳動、および等電点電気泳動のような電気泳動手法、(v)他の 任意の特異的可溶化および/または精製テクニックである。 また本発明は、実質的に純粋なアメリンポリペプチドに関する。本文脈におい て、「実質的に純粋な」という用語は、そのポリペプチドが、ポリペプチドの生 産および/または回収により生じるか、または別な方法でポリペプチドと共に見 られる他の成分、例えば、他のポリペプチドまたは炭水化物を実質的に含まない ことを意味すると理解される。蛋白質の純度は、例えば、SDSゲル電気泳動によ り評価することができる。 本発明のポリペプチドの純度が高いことは、このポリペプチドが組成物に使用 される際に有利である可能性がある。さらに、実質的に純粋な本ポリペプチドは 純度が高いために、大部分の目的には、従来の低純度のポリペプチドよりも少な い量で使用できる可能性がある。 本発明の1つの局面において、純粋な本ポリペプチドは、本発明のポリペプチ ドを発現する適当な細胞株から得られる可能性がある。さらに、本発明のポリペ プチドは、ポリペプチド配列の個々のアミノ酸の連続的カップリングを利用した 周知の液相または固相のペプチド合成法によって調製できる可能性がある。また は、ポリペプチドは、ポリペプチド配列の断片を形成する個々のアミノ酸のカッ プリングを行い、この後に、望ましいポリペプチドが生成するようにこれをカッ プリングすることにより、合成することができる。したがって、これらの方法は 本発明のさらに別の興味深い態様である。 さらに別の局面において、本発明は歯周病の治療および/または予防方法に関 する。この方法は、本発明に係るポリペプチドの治療的または予防的に有効な量 を、必要としている患者に投与することを含む。本発明のポリペプチドは、セメ ント質形成に参加し、そのため歯周靭帯の維持を改善すると予期される。 人工の局所的骨形成においてアメリン蛋白質が使用されることは、骨形成細胞 中にアメリンRNA配列が存在することにより示される:17頁1〜5行目に与えられ る基準を満たすアメリンRNAのサイズの変異体は、ラット大腿骨および頭蓋冠の 骨組織で、ノーザンブロッティングにより見つかっている。アメリンプローブと のインサイチューハイブリダイゼーションにより、このRNAが成長中の骨に伴う 骨芽細胞に局在することが示された。さらに、組織培養で骨を形成しているラッ トの頭蓋冠細胞は、骨形成期の全体にわたって、アメリンRNAの骨の変異体を発 現していた(C.Brandsten、C.ChristerssonおよびT.Wurtz、未発表)。 天然および実験的な骨形成系にアメリンRNA配列が存在することは、アメリン 蛋白質が骨形成に役割を果たしていることを示している。インビトロおよび医療 適用の両方において、外から添加したアメリンペプチドが、骨形成を促進または 調 節すると想像できる。 さらに本発明は、歯の病変を修復する方法に関する。この方法は、本発明に係 るポリペプチドの有効量を、適切な充填材料と共に、必要とする患者に投与する ことを含む。 また本発明は、2つの骨の要素を結合させる方法、およびインプラントを効果 的に骨に取り込ませる方法に関する。この場合、ポリペプチドは下記に詳述する キャリアと共に投与される。さらに、本発明のポリペプチドは、骨、エナメル質 、象牙質、およびセメント質からなる群より選択される硬組織の無機質化を促進 または誘発する方法に使用できる。 さらに本発明は、例えば、米国特許第4,578,079号に記載されているのと同様 な方法で、インプラント器具または経皮器具の生体適合性を改善する方法にも関 する。この方法は、本発明に係るポリペプチドの有効量によりインプラント器具 を被い、それにより、例えば、インプラントへ筋肉または靭帯を接着させること を含む。 また本発明は、本発明のポリペプチドを投与することにより、歯のインプラン トに伴い、エナメル質、象牙質、およびセメント質からなる群より選択される硬 組織表面へ上皮細胞を固定する方法に関する。さらに、本発明は歯の移植の伴い 、上皮の増殖を予防する方法に関する。この方法は、本発明に係るポリペプチド の予防に有効な量を必要とする患者に投与し、例えば、それにより上皮が歯周靭 帯に増殖するのを予防することを含む。 本発明の非常に重要な局面は、アメリンポリペプチドおよび生理的に許容され る賦形剤を含む組成物に関する。本組成物は、本発明の精製された組み換えポリ ペプチドを含む可能性がある。特に本発明は、例えば、口の粘膜表面への適用の ように、局所適用に適した組成物に関するが、これに限定されるわけではない。 局所適用に適した本発明の組成物は、リニメント剤、ゲル、溶液、懸濁液、パ スタ剤、スプレー、粉末、磨歯剤、およびうがい薬である可能性がある。 本発明は、例えば、一般に市販されている通常の種類の磨歯剤のような磨歯剤 製品に、本発明のポリペプチドを混合して調製される磨歯剤を含み、これは例え ば、歯周病の予防のために定期的に使用できる。 磨歯剤には、通常、研磨剤、界面活性剤、ゲル化剤、ならびに着香料および着 色料のような他の賦形剤が含まれる。研磨剤は、この目的のために歯科用薬剤に 現在使用されているものから選択できる。適当な例には、水に不溶性のメタリン 酸ナトリウムもしくはメタリン酸カリウム、含水もしくは無水リン酸2カルシウ ム、ピロリン酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、またはその混合物である。特 に有用な研磨剤は、種々の形態のシリカである。一般に研磨剤は、例えば2〜6 μmのような、10 μm未満の粒子サイズに細かく分割される。研磨剤は磨歯剤の 重量の10〜99%の量が使用される可能性がある。典型的な場合、磨歯剤製品は研 磨剤を20〜75%含む。 通常、磨歯剤製品には適当な界面活性剤が含まれている。典型的な場合、界面 活性剤は、水溶性の非石鹸合成有機洗浄剤である。適当な洗浄剤は水溶性の:高 級脂肪酸のモノグリセリドモノ硫酸エステル塩(例えば、水素化されたココナツ 脂肪酸のモノグリセリドモノ硫酸エステルナトリウム塩);高級アルキルの硫酸 塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム);アルキルアリールスルホン酸塩(例え ば、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ);および高級アルキルのスルホ酢酸塩 (例えば、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム)である。さらに、低級脂肪族アミノ 酸の、炭素数が12〜16よりなる飽和高級脂肪族カルボン酸アミドを使用する場合 があり、そのアミノ酸部分は、例えば、グリシン、サルコシン、アラニン、3-ア ミノプロパン酸、およびバリンの脂肪酸アミドのような炭素数が2〜6の飽和低級 脂肪族モノアミノカルボン酸に由来し、特にN-ラウリル、ミリストイル、および パルミトイルのサルコシン酸エステル化合物がある。必要ならば、従来の非イオ ン性界面活性剤も含まれる場合がある。 通常、界面活性剤は、磨歯剤製品の重量の約0.05〜10%、典型的な場合には約 0.5〜5%含まれている。 典型的な場合には、磨歯剤の液体は主に、水、グリセロール、ソルビトール、 プロピレングリコール、またはその混合物を含む。都合のよい混合物は、水とグ リセロールで、好ましくはこれにソルビトールが加わる。例えば、アイルランド コケまたはカルボキシメチルセルロースナトリウムのような、天然または合成の ゴムおよびゴム様材料のようなゲル化剤が使用される場合がある。他に使用され る可能性のあるゴムは、トラガカントゴム、ポリビニルピロリドン、およびスタ ーチである。これらは通常、磨歯剤の重量の最高約10%まで、典型的な場合には 約0.5〜5%使用される。 磨歯剤のpHは、pH約6〜8のように実質的に中性である。必要ならば、例えば、 クエン酸のような少量の酸またはアルカリ性物質のような少量のpH調製剤を添加 する場合がある。 磨歯剤には、可溶性サッカリン、着香油(例えばスペアミント油、ハッカ油、 ウインターグリーン油)、着色料または白色化剤(例えば二酸化チタン)、保存 料(例えば安息香酸ナトリウム)、乳化剤、シリコン、アルコール、メントール 、およびクロロフィル化合物(例えば銅クロロフィリンナトリウム)のような他 の材料も含まれる可能性がある。 上述のタイプまたは以下に述べるタイプの磨歯剤における本発明のポリペプチ ドの含有量は、通常、磨歯剤全体の重量に基づいて計算して、例えば重量で5〜2 0%の範囲のように重量で1〜20%の範囲で、特に重量で12〜18%のように重量で 約10〜20%になる。後者の範囲は、特に歯肉炎および歯周病の治療のために使用 される磨歯剤用に示してある。しかし、しばしば主に予防目的で適用されるため に、本発明のポリペプチドを低い含有量で有する磨歯剤を提供することも興味深 い。そのような目的のためには、重量で約0.1%から約5%の範囲のポリペプチド 含有量が興味深い可能性がある。 1つの特別なタイプの磨歯剤は、実質的に透明なゲルの磨歯剤である。そのよ うな磨歯剤は、研磨剤を全く含まないか、または研磨剤を含んでいるが、それが 非常に細かく分割された形であるためゲルは実質的に透明に見えるかのいずれか である。そのようなゲルのタイプの磨歯剤は、それ自体として使用するか、また は上述のような研磨剤を含む磨歯剤と組み合わせる場合がある。 本発明のポリペプチドを磨歯剤製品および他の歯科用または口腔用薬剤へ組み 込むためには、多くの方法が使用できる。しばしば、本発明のポリペプチドの懸 濁液を形成させ、アメリン懸濁液をパスタ形状の他の薬剤成分と組み合わせるこ とが好まれる。または、乾燥アメリン粉末を他の薬剤成分と混合する場合もある が、この場合、まず乾燥した薬剤成分と混合させた後で、液体もしくは半液体成 分と混合させるか、またはアメリン粉末自体をそれ以外の完成した薬剤に組み込 むかのいずれかの可能性がある。一般に、アメリン粉末を研磨剤または歯磨剤と 共に加えることが好まれる。 アメリンまたは他の水に不溶性もしくはわずかに水溶性のポリペプチドアナロ グの組み込みは、ポリペプチドの物理的および化学的特性を考慮して行われるの が最良であるが、磨歯剤もしくは歯磨剤または本明細書に説明される他の薬剤に おいて考慮すべき点は通常は非常に簡単で、通常、乾燥、溶解、または懸濁した 状態のアメリンポリペプチドを、薬剤またはその成分に添加することよりなる。 局所投与は、例えば、口の粘膜表面のような体の外側部分の上のように、問題 の病的変化を示している体の部分の上または付近に投与する可能性がある。適用 は組成物を単に塗るだけか、または組成物と病的病変との接触の確立を促進する ために適した任意の器具を用いる場合がある。組成物はパッド、硬膏、細片、ガ ーゼ、スポンジ材料、脱脂綿等に浸透あるいは分散させる場合がある。選択的に 、病変の中または付近に組成物を注射する形態も使用する場合がある。 本発明に係る局所的組成物は、薬剤の総重量に基づいて、活性化合物を0.001 〜25%w/wのように、活性化合物を1〜80%含む可能性があり、例えば、0.1〜10 %、0.5〜5%、または2〜5%となる。組成物には、複数の活性化合物が含まれる 場合がある;すなわち、アメリン蛋白質と他の薬学的化合物を組み合わせて含む 組成物も、本発明の範囲内である。組成物は、種類、重症度、および病変の局在 性によって、1日1〜10回都合の良いように適用する。 局所適用には、例えば、口の局所適用に従来使用されている薬学的に許容され る賦形剤を伴うなど、従来の薬学的方法にしたがって、薬剤を調製する場合があ る。任意の特定の組成物の調製に使用される媒体の性質は、その組成物の投与に 予定する方法に依存する。組成物に使用され得る水以外の媒体には、緩和剤、溶 媒、保水剤、増粘剤、および粉末のような、固体または液体が含まれる場合があ る。本発明に係る組成物は、ポリペプチドのみからなり、選択的に水との混合物 である可能性があると予期されているが、組成物には、セルロールポリマー、寒 天、アルギン酸塩、またはゼラチンのように、当目的に許容されるキャリア、希 釈剤、または結合剤も含まれる可能性がある。歯科用に使用するためには、キャ リアまたは希釈剤が歯科用に許容されると都合が良い。現在のところ、水溶性ポ リマーを含むキャリアを使用することが好ましい。そのようなポリマーの非限定 的な例は、カルボキシセルロースナトリウム、微結晶性セルロース、ヒドロキシ エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、高分子 ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエス テル、ザンサンガム、グアールガム、ローカストビーンガム、加工デンプン、ゼ ラチン、ペクチン、またはその組み合わせである。活性蛋白質画分を組み込んだ 後、これらの水溶性ポリマーが、選択的にゲルまたはフィルムに転換され、その 結果、好都合な物理的性質のために適用が容易な組成物が生じる場合がある。組 成物には、選択的に、保存の安定性を改善する目的で、安定剤または保存剤が含 まれる場合がある。適当な1つの賦形剤は、例えば、欧州特許第337967号に記載 されるような、アルギン酸塩である。 局所適用には、本組成物のpHは原則として、3〜9のような非常に広い範囲にあ る可能性がある。本発明の好ましい態様では、約4〜8のpHが好まれる。望ましい pHを得るために、上述のような慣用的な緩衝剤が使用される場合がある。 本発明の調製物には、安定化剤、保存料、可溶化剤、キレート剤、ゲル化剤、 pH調整剤、抗酸化剤等も含まれる場合がある。さらに活性化合物が、ポリマーマ トリックス、もしくは微小粒子、もしくはリポソームもしくはミセルに取り込ま れるか、またはイオン交換樹脂に吸着されるか、またはポリマーに運搬されるよ うに、放出が修飾された薬剤を提供することは好都合な可能性がある。 組成物は従来の薬学的慣例に従って製剤化でき、以下のような場合がある: 半固体製剤:ゲル、パスタ、混合物。 液体製剤:溶液、懸濁液、飲薬、乳濁液。 既述のように、本発明の薬学的組成物は、本発明のポリペプチド自体もしくは その機能的な誘導体を含むか、またはそのような化合物の組み合わせである可能 性がある。適した機能的誘導体の例には、薬学的に許容される塩、特に口の環境 に使用するために適したものが含まれる。例としては、アミノ基の薬学的に許容 される塩、例えば陰イオンを生じる酸を有する塩で、薬学的に、特に口の環境で 許容されるものが含まれる。例としては、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ヨウ素化 物、臭化物、塩化物、ホウ酸塩、および、酢酸塩、安息香酸塩、ステアリン酸塩 等を含めたカルボン酸に由来する陰イオンが含まれる。アミノ基の他の誘導体に は、アミド、イミド、尿素、カルバミン酸塩等が含まれる。 他の適当な誘導体には、本ポリペプチドのカルボキシル基の誘導体があり、塩 、エステル、およびアミドが含まれる。例としては、薬学的に許容される陽イオ ンを有する塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシ ウム、亜鉛、アルミニウム、第2鉄、第1鉄、アンモニウム、および低級(C1 〜6 )アルキルアンモニウム塩がある。エステルには低級アルキルエステルが含まれ る。 本発明をさらにいくつかの実施例により説明するが、これらの実施例は本出願 の範囲を限定するものではない。 特に記載していない限り、慣用的方法およびキットを使用した。キットは各製 造元が提供する説明書に従って使用した。本明細書に記述または言及されていな い方法の段階および試薬は、「分子生物学の最新プロトコール(Current Protoc ols in Molecular Biology)、F.M.Ausubel,R.Brent,R.E.Kingston,D.D.M oore,J.G.Seidman,J.A.SmithおよびK.Struhl;John Wiley,New York(1994 )」に説明されている。すべての引用文献は、明白に参照として本明細書に組み 入れられる。 図面の説明 図1:成長中の第1大臼歯中におけるRNA配列の局在性。生後4日目のラットの上 顎を切除し、固定し、パラフィンに包埋した。ブルースクリプト(Bluescript) プラスミドのインビトロ転写物により調製された、mRNA配列に相補的なDIG標識R NAを用いて、臼歯の遠位-近心断面のインサイチューハイブリダイゼーションが 行なわれた。図1a:アメリン、図1b:アメロゲニン、図1c:I型コラーゲン。 図2:アメリン1および2の配列。2つの変異体のいくつかの重複する配列を決定 し、並べた。同一の配列が揃うように印刷されており、点は各々の変異体に対応 する配列が欠けていることを示す。最長のオープンリーディングフレームは、外 側に1文字のコードでアミノ酸が示されている。2つのコーディングフレームのあ る部分には影が付けられている(ヌクレオチド390〜403)。下線部(ヌクレオチ ド248〜272および414〜430)は、この2つの変異体を含むクローンのスクリーニ ングに使用したオリゴに相補的な配列である。四角で囲んだ部分は、細胞表面の 蛋白質と相互作用をする領域のコンセンサス配列を示す。ポリアデニル化シグナ ルと推測される部分には二重下線が付けられている(ヌクレオチド1892〜1897) 。 図3:ラットの臼歯由来のRNAのノーザンブロッティング分析。第1大臼歯を生 後4日目のラットから切除した。RNAを単離し、1レーンあたり4 mgをアガロース- ホルムアルデヒドゲルで電気泳動し、ナイロン膜にトランスファーした。各々の レーンを、アメリン(a)およびアメロゲニン(b)のDIG標識リボプローブとハイブ リダイズした。決定済みのRNA断片(Gibco BRL社)の位置とkbで表したその長さ は、左端に示されている。 実施例 実施例1 RNAの単離 生後4日から7日目のSprague-Dawleyラット(B&K Universal社、Sollentuna、 スウェーデン)から切除された成長しつつある3本の臼歯が、市販のキット(Pro mega Biotech社、RNエージェント全RNA単離システム(RNAgents Total RNA Isol ation System))を使用して、ガラス-ガラスホモジナイザーで500 lの4Mグアニ ジニウムイソチオシアネート、80 mM EDTA中で(ChomczynskiおよびSacchi,198 7)ホモジナイズされた。その後、フェノール-クロロホルム抽出および2回のイ ソプロパノール沈殿を行った。RNAを0.2xSET緩衝液(0.2%ドデシル硫酸ナトリ ウム、4 mM Tris-Cl pH 7.5、2 mM EDTA)に溶解し、吸光度測定により濃度を決 定した。 実施例2 cDNAライブラリーの調製 シリコン樹脂に結合したオリゴdT(Quiagen社オリゴテックスmRNAミディ(Oli gotex mRNA Midi)キット)を用いてポリAを含むRNA(mRNA)を選択した。逆転 写はポリA端から開始し、二本鎖のメチル化cDNAをλZAPベクターアームに連結し 、ファージ粒子中にパッケージングした(Stratagen社ZAP-cDNAクローニングキ ット(ZAP-cDNA Cloning Kit))。増幅および平板培養を行い、高頻度で発現さ れて いる配列を含むファージ株をDIG標識全cDNAとのハイブリダイゼーションによっ て選択した(以下参照)。陽性のプラークからファージを単離し、ExAssistヘル パーファージと共にλZAP感染大腸菌SOLR細胞に重感染してプラスミドに転換し た。5'端部分を得る確率を増やすために、無作為な部位から開始したcDNAライブ ラリーも作製した(Stratagen社ランダムユニディレクショナルリンカー-プライ マー(Random Unidirectional Linker-Primer))。マトリクス形成細胞上のイ ンサイチューハイブリダイゼーションで陽性のシグナルを与えるインサートを、 Taqポリメラーゼ、蛍光ターミネーター、および半自動配列決定システムを用い たサイクルシークエンス法を使用して配列決定をした(Applied Biosystems社Ta qダイデオキシターミネーターサイクルシークエンシングキット(Taq DyeDeoxy terminator Cycle Sequencing Kit))。配列は、ウィスコンシンプログラムセ ット(Genetics Computer Group社)およびDNAid(Frederic Dardel、Fred@botr ytis.polytechnique.fr)を用いて解析した。 実施例3 ライブラリーのスクリーニング 生後7日目のラットの第1および第2大臼歯由来の、歯のcDNAライブラリー(2 x 106クローン)のλファージが平板培養され、プラークはニトロセルロース膜に 吸着された(SchleicherおよびSchull )。レプリカのフィルターは10 ng/ml c DNAまたはコラーゲンおよびアメロゲニンオリゴヌクレオチドにハイブリダイズ された。ハイブリダイゼーションは54℃で15時間行われ、フィルターは洗浄後、 現像された(Boehringer Mannheim社DIGシステム(The DIG System))。アメロ ゲニン、コラーゲン、または残りの高頻度に発現される配列を含むファージは、 2回再クローニングされ、ExAssistヘルパーファージ(Stratagen社)との重感染 によるインビボの切り出しによりブルースクリプト(Bluescript)プラスミドに 転換された。 実施例4 ハイブリダイゼーション解析のためのプローブの調製 ライブラリーのスクリーニング用cDNAプローブは、ポリAの豊富なRNAから逆転 者酵素(Promega Biotech社リバーストランスクリプションシステム(Reverse T ranscription System))を用いて作製したが、ヌクレオチドの濃度は0.25 mMで 、ジゴキシゲニン(DIG)-dUTP(Boehringer Mannheim社)を0.1 mMになるように 添加した。 mRNA配列に相補的なRNAプローブは、IG修飾UTP(Boehringer Mannheim社)の 存在下で、T7ファージまたはT3ファージのRNAポリメラーゼ(Promega 社リボプ ローブジェミニIIコアシステム(Riboprobe Gemini II Core System)、Melton ら、1984)によるインビトロ転写により、合成された。アメリン(1700 bp)を 含むDNA鋳型はブルースクリプト(Bluescript)プラスミドで、λバクテリオファ ージからインビボの切り出しにより得られたものだった。また、アメロゲニン( 700 bp)およびI型コラーゲン(850 bp)配列は、ブルースクリプトSK(Bluescr ipt SK)プラスミドの制限酵素による切断で得られた。RNAの定量プローブは、D IGではなく「35S」によって標識された。 コラーゲンに特異的なオリゴヌクレオチドは5'- CATGTAGGCAATGCTGTTCTT GCAG TGGTAGGTGATGTTCTGGGAGGC -3'(Yamadaら、1983)という配列を持っており、ア メロゲニンに特異的なオリゴヌクレオチドは、5'- ATCCACTTCTTCCCGCTTGGTCTTGT CTGTCGCTGGCCAAGCTTC -3'(Lauら、1992)だった。プローブはBoehringer社のプ ロトコールに従ったターミナルトランスフェラーゼ反応によって、3'をDIG修飾d dUTPで標識して調製された。 実施例5 ノーザンブロッティング ノーザンブロッティング分析には、幅2 cmの1ウェルあたり全RNA 15 mgを50% フォルムアミドの存在下で熱変性させ、2.2 Mホルムアルデヒド、0.02 M N-モル ホリノプロパンスルホン酸、0.05 M酢酸ナトリウム、1 mM EDTA(Lehrachら、19 77)を含むアガロースゲルで電気泳動を行った。RNAは20 x SSC(3 M NaCl、0.3 Mクエン酸ナトリウム)中でナイロン膜(ポールバイオダインBトランスファー メンブレン(Pall Biodyne B Transfer Membrane))に一晩トランスファーされ た。膜は紫外線により架橋し、細長い小片に切断した。各小片は50%ホルムアミ ド、5 x SSC、2%ブロッキング試薬(Boehringer Mannheim社)、0.1% N-ラウ ロイルサルコシン、0.02%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)中で68℃で1時間プレ ハイ ブリダイゼーションし、その後、DIG標識cRNAプローブを100 ng/mlで添加後、 同様な条件下で一晩ハイブリダイズさせた。その後、膜は室温で2 x SSC、0.1% SDSにより5分間2回、および68℃で0.1 x SSC、0.1%SDSにより15分間2回、洗浄 した。DIG標識RNAの存在は、ホスファターゼ標識-抗DIG抗体断片(Boehringer M annheim社、DIGシステム(The DIG System))を用いて検出した。 実施例6 液中ハイブリダイゼーション 切除された臼歯由来のRNAは過剰量の35S-UTP標識相補的RNAプローブにハイブ リダイズされた(Mathewsら、1989)。40 1の0.6 M NaCl、4 mM EDTA、10 mMジ チオスレイトール(DTT)、0.1% SDS、30 mM Tris-HCl、pH 7.5、および25%( v/v)ホルムアミドには、20,000 cpmのプローブと種々の量の全RNAが含まれて いた。混合物をパラフィン油で被い、70℃で一晩インキュベートし、1 mlのリボ ヌクレアーゼ溶液(RNase A 40 g、RNase T1 2 g、Boehringer-Mannheim社、サ ケ精巣DNA 100 g、Sigma Chemical社)で希釈し、37℃で1時間消化した。リボヌ クレアーゼに抵抗性の二本鎖RNAをトリクロロ酢酸100 1(6 M)で沈殿させ、グ ラスファイバーのフィルター(ワットマンGF/C(Whatman GF/C))上に採取し 、Wallac 1409液体シンチレーションカウンターで分析した。プローブが既知の 濃度のインビトロ合成mRNA配列にハイブリダイズした標準曲線を使用して、放射 能と試験RNA中にあるハイブリダイズする配列の量とを関連させた。 実施例7 インサイチューハイブリダイゼーション 生後4日目のSprague Dawleyラットの上顎をPBS(137 mM NaCl、2.7 mM KCl、4 .3 mM Na2HPO4、1.4 mM KH2PO4)中の4%パラホルムアルデヒドで4℃で24時間固 定し、脱水し、パラフィンに包埋した。7 μmの厚さの切片を、ベクタボンドで コートした(Vector社)ガラススライド上に載せた。キシレンでパラフィンを除 去した後、標本を37℃で30分間プロテイナーゼK(20μg/ml)で処理し、4%ホ ルムアルデヒドで5分間固定し、トリエタノールアミンおよび無水酢酸(200 ml の水の中に2.66 mlのトリエタノールアミン;0.5 mlの無水酢酸はスライドと共 に添加した)で処理し、2 x SSC、50%ホルムアミドに42℃で60分間浸した。標 本に、0.5 ng/μlのRNAプローブを含む20 μlの0.3 M NaCl、10 mM Tris-Cl pH 8.0、1 mM EDTA、デンハート(Denhardt)試薬(Watkins、1994)、0.1 g/l 硫酸デキス トラン、50%ホルムアミドを重層した。標本をカバーグラスで被い、スライドを 42℃で湿気のあるチェンバー中に一晩保存し、室温で4 x SSCで1回、2 x SSCで1 0分間3回、および0.1 x SSCで10分間3回洗浄した。DIG標識RNAの存在は、ホスフ ァターゼ標識-抗DIG抗体断片(Boehringer Mannheim社プロトコール)で検出し た。内在性のホスファターゼ活性による標本の染色は、観察されなかった。 実施例8 アメリン遺伝子の経時的発現 実施例7に記載されるインサイチューハイブリダイゼーションテクニックを使 用して、生後20または25日のいずれかのラットにおけるアメリン遺伝子の細胞で の発現が調べられた。上顎の切片を調製し、アメリンRNAプローブにハイブリダ イズさせた。両方の発生時期において、アメリン遺伝子は、歯根のセメント質形 成端に新しく沈着した象牙質の周辺表面に隣接する上皮細胞、および臼歯中の細 胞セメント質に包埋された細胞で発現されていることが示された。アメリン遺伝 子の発現は、さらに分泌性エナメル芽細胞、および上皮の根被に局在していた。 さらに、生後20日のラットの切歯は、アメリンの発現が分化しつつあるエナメル 芽細胞に移る前に、被膜の象牙質分泌象牙芽細胞で発現するという証拠を示した 。これらの結果を組み合わせると、象牙芽細胞とエナメル芽細胞の細胞分化時の 上皮と間葉の相互作用にアメリンの機能が関与していると推定されること、およ びアメリンがセメント質の発生過程に組み合わさっている鍵となる蛋白質の1つ であることが示唆される。 引用文献 - Ausubel,F.M.,Brent,R.,Kingston,R.E.,Moore,D.D.,Seidman,J.G .,Smith,J.A.& Struhl,K.(1994).Currentprotocols in Molecular Bio1og y.John Wiley,New York. - Chomczynski,P.& Sacchi,N.(1987).Single Step Method of RNA Isla tion by Acid Guanidinium Thiocyanate-Phenol-Chloroform Extraction.Anal .Biochem.162,385-293. - Deutsch,D.,Palmon,A.,Fisher,L.W.,Kolodny,N.,Termine,J.D.& Young,M.F.(1991).Sequencing of Bovine Enamelin("Tuftelin")a Novel Acidic Enamel Protein.J.Biol.Chem.266,16021-16028. - Hopp,T.P.& Woods,K.R.(1981).Prediction of proteinantiqenic det erminants from amino acid sequences.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.78 ,3824-3828. - Lau,E.C.,Simmer,J.P.,BringasJr,P.,Hsu,D.D.-J.,Hu,C.-C.,Ze ichner-David,M.,Thiemann,F.,Snead,M.L.,Slavkin,H.C.& Fincham,A. G.(1992).Alternative Splic-ing of the Mouse Amelogenin Primary RNA Tra nscript Con-tributes to Amelogenin Heterogeneiety.Biochem.Biophys.Res .Commun.188,1253-1260. - Leader,D.P.(1979).Amino acid sequences of signal pep-tides.Tren ds Biochem.Sci.4,205-208. - Lehrach,H.,Diamond,D.,Wozney,J.M.& Boedtker,H.(1977).RNA M olecular Weight Determinations by Gel Elec-trophoresis under Denaturing Conditions: a Critical Reexamination.Biochemistry 16,4743-4751. - Mathews,L.S.,Enberg,B.& Norsted,G.(1989).Regula-tion of rat growth hormone receptor gene expression.J.Biol.Chem.264,9905-9910. - Matsuki,Y.,Nakashima,M.,Amizuka,N.,Warshawsly,H.,Goltzman,D .,Yamada,K.M.,and Yamada,Y.(1995).A compilation of partial sequenc es of randomly selected cDNA clones from the rat incisor.J,Dent.Res. 74,307-312. - Melton,D.A.,Krieg,P.A.,Rebagliati,M.R.,Maniatis,T.,Zinn,K .& Green,M.R.(1984).Efficient in vitro synthesis of biologically act ive RNA and RNA hybridiza- tion probes from plasmids containing a bacteriopjage SP6promotor.Nuclei c Acids Res.12,7035-7056. - Robinson,C.,Kirkham,J.& Hallsworth,A.S.(1988).Volume Distrib ution and Concentration of Protein,Mineral and Water in Developing Bovi ne Teeth.Archs.Oral Biol.33,159-162. - Simmer,J.P.,Lau,E.C.,Hu,C.C.,Aoba,T.,Lacey,M.,Nelson,D. ,Zeichner-David,M.,Snead,M.L.,Slavkin,H.C.& Fincham,A.G.(1994) .Isolation and Characteri-zation of a Mouse Amelogenin Expressed in Esc herichiacoli.Calcif.Tissue Int.54,312-319. - Staatz,W.D.,Fok,K.F.,Zutter,M.M.,Adams,S.P.,Rodriguez,B.A .& Santoro,S.A.(1991).Identification of a Tetrapeptide Recognition S equence for the alPha2betal Integrin in collagen.J.Biol.Chem.266,73 63-7367. - Strawich,E.& Glimcher,M.J.(1990).Tooth″enamelins'identified m ainly as serum proteins.Eur.J.Biochem.191,47-56. - Termine,J.D.,Belcourt,A.B.,Christner,P.J.,Conn,K.M.& Nylen ,M.U.(1980).Properties of Dissociatively Extracted Fetal Tooth Matrix Proteins.J.Biol.Chem.255,9760-9768. - Uchida,T.,Fukae,M.,Tanabe,T.,Yamakoshi,Y.,Satoda,T.,Murak ami,C.,Takahashi,O.& Shimizu,M.(1995).Immunochemical and immunocy tochemical study of a 15 kDanon-amelogenin and related proteins in the p orcine imma-ture enamel: Proposal of a new group of enamel proteins"Shea th proteins".Biomed.Res.16,131-140. - Wilkinson,D.L.& Harrison,R.G.(1991).Predicting the solubility of recombinant proteins in Escherichia coli.Biotechnology 9,443-448. - Watkins,S.(1994).In situ Hybridization and Immuno-histochemistry .In Current Protocols in Molecular Biolo-gy.Ausubel,F.M.,Brent,R., Kingston,R.E.,Moore,D.D.,Seidman,J.G.,Smith,J.A.& Struhl,K.Joh n Wiley,New York. - Yamada,Y.& Kleinman,H.K.(1992).Functional domains of cell adhe sion molecules.Curr.Opin.Cell Biol.4,819-823. served nucleotide sequence,coding for a segment of the C-propeptide,is found at the same location in different collagen genes.Nucl.Acids Res .11,2733-2744. - WO 89/08441(Biora AB; published 21 September 1989)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 1/15 C12N 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12N 5/00 B C12P 21/02 C A61K 37/02 (31)優先権主張番号 1284/95 (32)優先日 1995年11月16日 (33)優先権主張国 デンマーク(DK) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AT,AU ,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CZ,CZ,DE,DE,DK,DK,EE,EE,E S,FI,FI,GB,GE,HU,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SK,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ワルツ ティルマン スウェーデン エス−146 53 チュリン ジ オウネモバゲン 68 (72)発明者 フォング チェンダン スウェーデン エス−141 45 ヒュディ ンゲ クリドスティゲン 5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.エナメル質と細胞表面との接触を仲介することのできるポリペプチドをコ ードする、少なくとも部分的に精製された核酸断片。 2.配列番号:1のヌクレオチド配列、少なくとも18ヌクレオチドであるその サブ配列、または配列番号:1のヌクレオチド配列もしくは少なくとも18ヌクレ オチドであるそのサブ配列と少なくとも80%の配列相同性を有する該ヌクレオチ ド配列もしくはサブ配列の変異体を含む、請求項1記載の核酸断片。 3.アミノ酸配列が配列番号:2に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%相 同であるポリペプチドをコードする、請求項1記載の核酸断片。 4.配列番号:3のヌクレオチド配列、少なくとも18ヌクレオチドであるその サブ配列、または配列番号:3のヌクレオチド配列もしくは少なくとも18ヌクレ オチドであるそのサブ配列と少なくとも80%の配列相同性を有する該ヌクレオチ ド配列もしくはサブ配列の変異体を含む、請求項1記載の核酸断片。 5.アミノ酸配列が配列番号:4に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%相 同であるポリペプチドをコードする、請求項1記載の核酸断片。 6.配列番号:1に示される配列を実質的に含む、少なくとも部分的に精製さ れた核酸断片。 7.配列番号:3に示される配列を実質的に含む、少なくとも部分的に精製さ れた核酸断片。 8.厳密なハイブリダイゼーション条件下で配列番号:1のヌクレオチド配列 またはその特定の部分を含む核酸断片とハイブリダイズする、請求項1記載の核 酸断片。 9.厳密なハイブリダイゼーション条件下で配列番号:3のヌクレオチド配列 またはその特定の部分を含む核酸断片とハイブリダイズする、請求項1記載の核 酸断片。 10.配列番号:2のアミノ酸配列1から407を含むポリペプチドをコードする、 請求項1記載の少なくとも部分的に精製された核酸断片。 11.配列番号:4のアミノ酸配列1から302を含むポリペプチドをコードする、 請求項1記載の少なくとも部分的に精製された核酸断片。 12.配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列の片方または両方のサブ配 列を有するポリペプチドをコードする、請求項1記載の核酸断片。 13.請求項1〜12のいずれかに記載の核酸断片を含む発現系。 14.請求項1〜12のいずれかに定義される核酸断片を有し、その発現を仲介す ることのできる複製可能な発現ベクター。 15.請求項14記載の発現系を有する、例えば大腸菌のような細菌、酵母、原生 動物などの微生物のような生物、または菌類、昆虫細胞、植物細胞、哺乳類細胞 、もしくは細胞株のような多細胞生物に由来する細胞。 16.ポリペプチドの細胞接着分子への接着を仲介することのできる配列要素を 少なくとも1つ含むエナメル質マトリックス関連ポリペプチドであって、 該配列要素が、テトラペプチドDGEA(Asp-Gly-Glu-Ala)、VTKG(Val-Thr-Lys-Gl y)、BKGE(Glu-Lys-Gly-Glu)およびDKGE(Asp-Lys-Gly-Glu)からなる群より選択さ れるポリペプチド。 17.配列番号:2のアミノ酸配列またはそのアナログもしくは変異体を有する 、請求項16記載のポリペプチド。 18.配列番号:4のアミノ酸配列またはそのアナログもしくは変異体を有する 、請求項16記載のポリペプチド。 19.連続する20のアミノ酸の配列が、配列番号:2および配列番号:4に示され るアミノ酸配列からなる群より選択される同じ長さのアミノ酸列と、少なくとも 80%程度相同であるアミノ酸配列を有する、請求項16記載のポリペプチド。 20.配列番号:2のアミノ酸配列1〜407を実質的に有するポリペプチド。 21.配列番号:4のアミノ酸配列1〜324を実質的に有するポリペプチド。 22.配列番号:2のアミノ酸配列および/または配列番号:4の配列のサブ配列 を有する、請求項16記載のポリペプチド。 23.実質的に純粋な形の、請求項16〜22のいずれかに記載のポリペプチド。 24.請求項23記載のポリペプチド、および選択的に、生理学的に許容される賦 形剤を含む組成物。 25.(a)請求項1〜12のいずれかに定義される核酸断片を発現ベクターへ挿入す る段階、 (b)段階(a)で生産されたベクターにより適当な宿主生物を形質転換させる段階 、 (c)段階(b)で生産された宿主生物を、ポリペプチド発現に適当な条件下で培養 する段階、 (d)ポリペプチドを収集する段階、および (e)選択的に、該ポリペプチドに翻訳後修飾を加える段階、 を含む、請求項16に定義されるポリペプチドの生産方法。 26.請求項16記載のポリペプチドの治療的または予防的に有効な量を、それを 必要としている患者へ投与する段階を含む、歯周病を治療および/または予防す る方法。 27.請求項16記載のポリペプチドの有効量を、選択的に適切な充填材料と組み 合わせて、それを必要としている患者へ投与する段階を含む、歯の病変を修復す る方法。 28.請求項16記載のポリペプチドの有効量を、それを必要としている患者へ投 与する段階を含む、2つの骨要素を結合させる方法。 29.請求項16記載のポリペプチドの有効量を、それを必要としている患者へ投 与する段階を含む、骨、エナメル質、象牙質、およびセメント質からなる群より 選択される硬組織の無機質化を促進または誘発する方法。 30.請求項16記載のポリペプチドの有効量を、それを必要としている患者へ投 与する段階を含む、インプラントを骨へ効果的に取り込む方法。 31.請求項16記載のポリペプチドの有効量でインプラント器具を被覆する段階 を含む、インプラント器具または経皮器具の生体適合性を改善する方法。 32.請求項1記載の核酸断片または請求項16記載のポリペプチドを含む診断剤 。
JP9505634A 1995-07-13 1996-06-26 エナメル質マトリックス関連ポリペプチド Withdrawn JPH11510377A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE9502595A SE9502595D0 (sv) 1995-07-13 1995-07-13 Novel DNA and peptide sequence and related expression vector
US563495P 1995-10-19 1995-10-19
DK128495 1995-11-16
DK9502595-3 1995-11-16
DK1284/95 1995-11-16
DK60/005,634 1995-11-16
PCT/IB1996/000643 WO1997002730A2 (en) 1995-07-13 1996-06-26 Enamel matrix related polypeptide

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11510377A true JPH11510377A (ja) 1999-09-14

Family

ID=27221209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9505634A Withdrawn JPH11510377A (ja) 1995-07-13 1996-06-26 エナメル質マトリックス関連ポリペプチド

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP0837880B1 (ja)
JP (1) JPH11510377A (ja)
CN (1) CN1196086A (ja)
AT (1) ATE302214T1 (ja)
AU (1) AU715247B2 (ja)
CA (1) CA2226570A1 (ja)
DE (1) DE69635081T2 (ja)
IL (1) IL122884A0 (ja)
NO (1) NO980122L (ja)
PL (1) PL324518A1 (ja)
WO (1) WO1997002730A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2000478A1 (en) 2003-02-21 2008-12-10 Seikagaku Corporation Biologically active peptide and agent containing the same

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL202536B1 (pl) * 1998-02-27 2009-07-31 Straumann Inst Ag Zastosowanie preparatu aktywnej substancji szkliwa
PL204797B1 (pl) 1998-02-27 2010-02-26 Straumann Inst Ag Zastosowanie preparatów aktywnej substancji szkliwa
US20030096740A1 (en) 1999-03-10 2003-05-22 Lars Hammarstrom Matrix protein compositions for induction of apoptosis
AU6318900A (en) * 1999-08-05 2001-03-05 Takeda Chemical Industries Ltd. Pastes with the sustained release of osteogenesis promoter
US7304030B2 (en) 2000-06-20 2007-12-04 Biora Ab Matrix protein composition for dentin regeneration
JP5095063B2 (ja) * 2000-06-20 2012-12-12 ストローマン ホールディング アーゲー 象牙質再生に用いる基質タンパク質組成物
AU7437901A (en) * 2000-06-21 2002-01-02 Biora Bioex Ab Matrix protein compositions for inhibition of epithelial cell growth
CN113321710B (zh) * 2021-05-27 2022-07-05 吉林大学 一种具有促进釉质结构性矿化再生功能的多肽

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE461313B (sv) * 1988-03-17 1990-02-05 Biora Ab Bindningsinducerande komposition

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2000478A1 (en) 2003-02-21 2008-12-10 Seikagaku Corporation Biologically active peptide and agent containing the same

Also Published As

Publication number Publication date
CA2226570A1 (en) 1997-01-30
CN1196086A (zh) 1998-10-14
EP0837880A2 (en) 1998-04-29
WO1997002730A3 (en) 1997-02-20
AU715247B2 (en) 2000-01-20
DE69635081D1 (de) 2005-09-22
NO980122L (no) 1998-03-05
DE69635081T2 (de) 2006-06-01
IL122884A0 (en) 1998-08-16
WO1997002730A2 (en) 1997-01-30
ATE302214T1 (de) 2005-09-15
EP0837880B1 (en) 2005-08-17
NO980122D0 (no) 1998-01-12
PL324518A1 (en) 1998-06-08
AU6134596A (en) 1997-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2997053B2 (ja) ヒトリンパ球により生成されるタンパク質、それらのタンパク質をコードするdna配列及びそれらの医薬及び生物学的使用
Robson et al. Characterization of lamprin, an unusual matrix protein from lamprey cartilage. Implications for evolution, structure, and assembly of elastin and other fibrillar proteins.
KR100631766B1 (ko) 폴리펩티드, 그 폴리펩티드를 암호화하는 cDNA 및그들의 용도
Stiefel et al. Molecular cloning of cDNAs encoding a putative cell wall protein from Zea mays and immunological identification of related polypeptides
US20020151514A1 (en) Genes associated with mechanical stress, expression products therefrom, and uses thereof
JPH07505039A (ja) 骨形成因子
US6300062B1 (en) Enamel matrix related polypeptide
JP2002526073A (ja) 新規のヒト生長分化因子のコード配列、そのdna配列によりコードされるポリペプチド、およびこれらの製造方法。
JPH11510377A (ja) エナメル質マトリックス関連ポリペプチド
Wurtz et al. A new protein expressed in bone marrow cells and osteoblasts with implication in osteoblast recruitment
JP3903503B2 (ja) 可溶性ポリペプチド
JP3537487B2 (ja) ムラサキイガイ接着蛋白質遺伝子
JPH11506917A (ja) 線維芽細胞増殖因子11
US6087485A (en) Asthma related genes
JP3023467B2 (ja) ヒトベイシジンi遺伝子
Trueb et al. Expression of phosphoproteins and amelotin in teeth
US7973010B2 (en) Full length polynucleotide coding chicken type II collagen and the use of it
US7722900B2 (en) Effect of porcine sheath proteins on the regeneration activity of periodontal ligament
CA2358380A1 (en) Testis-specific gene
JP3657751B2 (ja) アクチン結合蛋白質l−アファディン
Shintani et al. Identification and characterization of integrin-binding sialoprotein (IBSP) genes in reptile and amphibian
US20030096272A1 (en) Genes regulated by peroxisome proliferator-activated receptor gamma agonist
JPH06121678A (ja) 骨関連サルファターゼ様タンパク質およびその製造法
US8309140B2 (en) Effect of porcine sheath proteins on the regeneration activity of periodontal ligament
JP3752309B2 (ja) フジツボ第3接着蛋白質遺伝子

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060120