JPH11509914A - バルブ構造および使用方法 - Google Patents

バルブ構造および使用方法

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Abstract

(57)【要約】 ここに説明する各実施形態はバルブ構造を提供する。ある実施形態は第1のバルブ(12)と第2のバルブ(14)とを具備する。第1の流体を流体的に導く第1の流体輸送管路(16)が、第1のバルブ(12)に流体的に接続されている。第2の流体を流体的に導く第2の流体輸送管路(18)が、第2のバルブと流体的に接続されている。第3の流体輸送管路(22)が、第1のバルブ(12)および第2のバルブ(14)と流体的に接続されている。第1のバルブ(12)は、第1の流体が第1の流体輸送管路および第3の流体輸送管路間を流れる第1の位置と、第1の流体が第1の流体輸送管路および第3の流体輸送管路間を流れない第2の位置との間で作動することができる。第2のバルブ(14)は、第2の流体が第2の流体輸送管路および第3の流体輸送管路間を流れる第1の位置と、第2の流体が第2の流体輸送管路および第3の流体輸送管路間を流れない第2の位置との間で作動することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 バルブ構造および使用方法 発明の背景 ここに記載の実施形態は一般にバルブに関し、さらに詳細には、少なくとも二 つのバルブを含むバルブ構造に関する。 関連技術の分野では多くのバルブが知られている。バルブの一形式として三方 バルブ(三方弁)がある。三方バルブは一般に二つの入口と一つの共通の出口と を有する。あるいは、三方バルブは一般に一つの共通の入口と二つの出口とを有 する。三方バルブの構成はYの字に似ていると言える。これらのバルブは、流体 の移動、流体の混合、流体流路の選択などの多くの仕事を行うために使用するこ とができる。 三方バルブは、ある用途には有効であるが、常に改善の余地がある。例えば、 三方バルブは比較的大きくてかさばっている。したがって、複雑な分析機器の内 部のような狭い場所で三方バルブを使用することは困難な場合がある。三方バル ブの組立てや使用や修理が比較的困難である場合もある。三方バルブの構造を考 慮すれば、二つの入口のうちの一つといったバルブの一部分を洗浄しようとする 場合には、洗浄サイクル中、共通出口 をふさがなければならない。このため、三方バルブの一部分をバルブの他の部分 を使用しながら洗浄することは容易ではない。また、三方バルブ中に、流体が閉 じ込められる場所である相当な「死容量」が存在することがある。この閉じ込め られたすなわち死流体あるいは不動流体は、後で三方バルブを通過する他の流体 を汚染させる原因となることがある。さらにまた、使用される洗浄流体の量も比 較的多くなり、洗浄に必要な時間も比較的長くなることがあり、バルブを使用で きる時間が減る可能性がある。 シヤーバルブなどの別の構造では、バルブに一体で相対回転移動する面が互い に接触してる。この接触は、シヤーバルブに摩耗または経時劣化をもたらす可能 性があり、二つの摩耗面間に流体が閉じ込められる、すなわち汚れる原因となる 。 これらのことを考慮すれば、バルブの新しい構造を提供することが望ましい。発明の概要 ここに記載された各実施形態がバルブ構造を提供する。一つの実施形態は、第 1のバルブおよび第2のバルブを具備する。第1の流体を流体的に導く第1の流 体輸送管路は、第1のバル ブに流体的に接続されている。第2の流体を流体的に導く第2の流体輸送管路は 、第2のバルブに流体的に接続されている。第3の流体輸送管路は、第1のバル ブおよび第2のバルブに流体的に接続されている。第1のバルブは、第1の流体 が第1の流体輸送管路および第3の流体輸送管路間を流れる第1の位置と、第1 の流体が第1の流体輸送管路および第3の流体輸送管路間を流れない第2の位置 との間で作動することができる。第2のバルブは、第2の流体が第2の流体輸送 管路および第3の流体輸送管路間を流れる第1の位置と、第2の流体が第2の流 体輸送管路および第3の流体輸送管路間を流れない第2の位置との間で作動する ことができる。 他の実施形態は、第1の流体を導く第1の流体輸送管路を備えるバルブ構造を 提案する。第1のバルブが第1の流体輸送管路と流体的に接続されている。第1 のバルブは、第1の流体が第1のバルブを通って流れる第1の位置と、第1の流 体が第1のバルブを通って流れない第2の位置との間で作動することができる。 第2の流体を導く第2の流体輸送管路は、第2のバルブと流体的に接続されてい る。第2のバルブは、第2の流体が第2のバルブを通って流れる第1の位置と、 第2の流体が第2 のバルブを通って流れない第2の位置との間で作動することができる。第3の流 体輸送管路が、第1の流体および第2の流体の少なくとも一方を導くべく、第1 のバルブおよび第2のバルブの両方に流体的に接続されている。 さらに他の実施形態は、第1の端部および第2の端部を有する第1の流体輸送 管路を備えるバルブ構造を提供する。第1のバルブが、第1の流体輸送管路の第 1の端部と流体的に接続されている。第1のバルブは、流体が第1の流体輸送管 路および第1のバルブ間を流れる第1の位置と、流体が第1の流体輸送管路およ び第1のバルブ間を流れない第2の位置との間で作動する。第2のバルブが、第 1の流体輸送管路の第2の端部と流体的に接続されている。第2のバルブは、流 体が第1の流体輸送管路および第2のバルブ間を流れる第1の位置と、流体が第 1の流体輸送管路および第2のバルブ間を流れない第2の位置との間で作動する 。図面の簡単な説明 第1図は、ここに説明する一つのバルブ構造の全体図である。 第2図は、ここに説明する他のバルブ構造の部分断面図である。 第3図は、ここに説明する追加のバルブ構造の正面図である。 第4図は、第3図の4−4線に沿った断面図である。 第5A図は、ここに説明するさらに別のバルブ構造の概略図である。 第5B図は、第5A図に示すバルブ構造の全体等角図である。 第6図は、ここに説明するもう一つの別のバルブ構造の断面図である。 第7図は、特定の用途に利用される、ここに説明するバルブ構造のブロック図 である。 第8図は、第5A図および第5B図に示すバルブ構造に関連するバルブ構造の 全体等角図である。 第9図は、ここに説明するもう一つの別のバルブ構造の概略図である。好ましい実施形態の詳細な説明 ここに説明する各実施形態は一つのバルブの配置または構造を含む。いくつか の実施形態では、バルブ構造は少なくとも二つのバルブを具備する。この構造が 含むバルブの数は所望のいくつでもよい。各実施形態は、望ましい任意の流体で 望ましいどのような用途にも使用することができる。例えば、各実施形 態は、三方バルブ操作、実質的に同時の流体統合、流体計量などに使用すること ができる。流体計量の一例が、同時係属中の米国特許出願第08/334902 号に開示されている。この特許出願は本願の譲受人に譲渡されており、その開示 全体が参照によって本明細書に組み入れられる。所与の実施形態に使用されるバ ルブは、どのような適当な構造にすることもでき、同時係属中の米国特許出願第 08/401582号に開示されたバルブにほぼ似たものでもよい。同特許出願 は本願の譲受人に譲渡されており、その開示全体が参照によって本明細書に組み 入れられる。バルブは、空圧式、機械式、電気式、静電式など、任意の望ましい 方式で制御することもできる。さらにまた、ここに説明する実施形態の構成およ び使用する段階は、どのような望ましい順序で行われてもよく、また他の方法の 段階を取り混ぜて追加の方法を生み出してもよい。さらに、ここでは明解にする ために流体流の特定方向について本発明を説明するが、流体は、例えば適用する 流体圧または圧力差を正しく選択することによって、いかなる適切な方向に流れ てもよい。その上に、ここに説明するさまざまなバルブ構造は、結合されても、 および/または対をなしてもよく、何らかの適切な望ましい方法で 結合されてもよい。 特に第1図を参照すると、第1のバルブ12と第2のバルブ14とを含むバル ブ構造10が図示されている。第1の流体輸送管路16は第1のバルブ12と流 体的に接続されている。第1の流体輸送管路16と第1のバルブ12との流体接 続によって、流体は第1のバルブ12の位置に関係なく第1の流体輸送管路16 を通って流れることができる。言いかえれば、第1の流体輸送管路16は第1の バルブ12で終ってもよく、また第1のバルブ12を「貫流(貫通)」してもよ い。 第2の流体輸送管路18は第2のバルブ14と流体的に接続されている。第2 のバルブ14と第2の流体輸送管路18との間の流体接続によって、流体は第2 のバルブ14の位置に関係なく第2の流体輸送管路18を通って流れることがで きる。言いかえれば、第2の流体輸送管路18は第2のバルブ14で終ってもよ く、また第2のバルブ14を「貫流」してもよい。 第3の流体輸送管路20は、第1のバルブ12と第2のバルブ14との間に流 体的に接続されている。第3の流体輸送管路20の寸法は、バルブ構造10の特 定の使用を容易にするために予め決めることもできる。例えば、バルブ構造10 を流体の 容量を計測するために使用するとすれば、第3の流体輸送管路20の寸法は、計 量しようとする流体の量に対応するように選択することができる。バルブ構造1 0の他の実施形態では、第3の流体輸送管路20の寸法は、第3の流体輸送管路 20の内部に保持あるいは閉じ込められる流体の量を減らすように、つまり流体 の「死容量」を減らすように選択することができる。 第1のバルブ12は、第1の流体が第1の流体輸送管路16および第3の流体 輸送管路20間を流れる第1の位置と、第1の流体が第1の流体輸送管路16お よび第3の流体輸送管路20間を流れない第2の位置との間で作動することがで きる。第2のバルブ14は、第2の流体が第2の流体輸送管路18および第3の 流体輸送管路20間を流れる第1の位置と、第2の流体が第2の流体輸送管路1 8および第3の流体輸送管路20間を流れない第2の位置との間で作動すること ができる。また第1の流体および第2の流体が同一である実施形態もある。 バルブ構造10の一実施形態では、第1のバルブ12および第2のバルブ14 は、各バルブ12、14の相補的構造物が互いにほぼ対向するように相対的に配 置することができる。さらに他の実施形態では、第1のバルブ12の一つの軸が 第2のバ ルブ14の一つの軸から平行に偏倚している。第2図に示すように、第1のバル ブ12および第2のバルブ14の対向面は、第3の流体輸送管路20の寸法を決 定し、これによって流体容量を決定するために、予め選択された距離だけずらし てもよい。 第2図のバルブ構造10は第1図のものとは異なり、ポリマー本体などの本体 中に組み込まれた第1のバルブ12および第2のバルブ14を含む。 第4の流体輸送管路22は、第3の流体輸送管路20と流体的に接続され、こ うして流体は第3の流体輸送管路20と第4の流体輸送管路22との間を流れる ことができる。 バルブ構造10とほぼ同様のもう一つのバルブ構造24を第3図および第4図 に示す。わかり易くするために、ほぼ同様の構造物を同じ参照符号で示すことに する。 バルブ構造24は、例えば、第1の流体輸送管路16および/または第2の流 体輸送管路18から、第1の流体を第3の流体輸送管路20へ、そしてそこから 第4の流体輸送管路22へ移動させるために使用することができる。もちろん流 体の流れる方向を変えることはできる。バルブ構造24は、第3の流体輸送管路 20の小さなサイズのために第1および第2の流体お よび/または第1および第2の流体輸送管路16、18における意図しない混合 、汚染または希釈の機会を減らしてこの流体移動を実行することができる。 操作例によって説明すると、第1のバルブ12がその第1の位置に移動され、 これによって、第1の流体輸送管路16から第3の流体輸送管路20および第4 の流体輸送管路22に向かう第1の流体の流れを許容することができる。同時に 、第2のバルブ14はその第2の位置に移動され、これによって、第2の流体輸 送管路18から第3の流体輸送管路20および第4の流体輸送管路22に向かう 第2の流体の流れを制限することができる。 望む場合には、第4の流体輸送管路22中にある流体と第1の流体輸送管路1 6から流れる第1の流体との間に流体圧の差を存在させることができる。こうし て、第1の位置にある第1のバルブ12および第2の位置にある第2のバルブ1 4によって、第1の流体は第1の流体輸送管路16から第3の流体輸送管路20 を経て第4の流体輸送管路22へ流れる。この方向づけは、第1の流体の所望の 量が第4の流体輸送管路22へ移るまで維持される。 第1の流体の所望の量が第4の流体輸送管路22の内部にもたらされた後、第 1のバルブ12および第2のバルブ14の位置は変更される。具体的には、第1 のバルブ12は、第1の流体輸送管路16から第3の流体輸送管路20への第1 の流体の流れが制限される第2の位置に動かされる。その時までに、第2のバル ブ14は、第2の流体が第2の流体輸送管路18から第3の流体輸送管路20へ 流れる第1の位置の方へ移動される。第4の流体輸送管路22中にある流体と第 2の流体輸送管路18の中の第2の流体との間の流体圧の差によって、第2の流 体は第4の流体輸送管路22に移る。 第3の流体輸送管路20の寸法は適切に選択すなわち減少または最少限にされ るので、第4の流体輸送管路22の中へ流れる第1の流体から第4の流体輸送管 路22の中へ流れる第2の流体への変化がほぼ同時に起る。この第1の流体から 第2の流体へのほぼ同時の変化は、第1の流体および第2の流体における意図し ない混合の可能性を低減し、これとともに、第3の流体輸送管路20の中に残存 する第1の流体を極めて少なくまたは皆無にし、すなわち第1の流体の死容量を 減少させる。 第1の流体および第2の流体の混合を望む場合には、構造 24を前記の方法とほぼ同じ方法で使用することができる。しかしながら、第1 の流体および第2の流体の混合すなわち希釈を望む場合には、第1のバルブ12 および第2のバルブ14の両方は、それぞれの第1の位置にほぼ同時に移動され る。第1の流体および第2の流体の所望の希釈比は、第1のバルブ12と第2の バルブ14とがそれぞれの第1の位置にとどまっている時間を適切に決定するこ とによって達成される。 さらにまた、流体流の方向や相対的流体圧などを変化させてもよいことを認識 すべきである。例えば、第4の流体輸送管路22の中に存在する流体を、第1の 流体輸送管路16および/または第2の流体輸送管路18に選択的に移送するこ とができるように、流体流を変えることができる。第2の流体を第2の流体輸送 管路18から、第1の流体輸送管路16および/または第4の流体輸送管路22 に移送するために、構造24を使用することができる。別の方法として、第1の 流体を第1の流体輸送管路16から、第2の流体輸送管路18および/または第 4の流体輸送管路22に移送するために、構造24を使用することもできる。 バルブ構造24とほぼ同様の、したがって同じ符号で示す追 加のバルブ構造26は、上記の利点に加えて、流体輸送管路16、18、20、 22の独立した洗浄あるいはフラッシングが可能である。バルブ構造26では、 第1の流体輸送管路16は第1のバルブ12を貫通している。第2の流体輸送管 路18は第2のバルブ14を貫通している。第3の流体輸送管路20の端部は、 第1のバルブ12および第2のバルブ14によって画定される。第4の流体輸送 管路22は第3の流体輸送管路20を貫通するか、または第4の流体輸送管路2 2の一端が第3の流体輸送管路20によって画定される。 バルブ構造26は、バルブ構造10、24とほぼ同様に作動する。しかしなが らバルブ構造26は、流体輸送管路16、18、20、22の少なくとも一つを フラッシュできるようにし、その間、第1のバルブ12および/または第2のバ ルブ14がそれぞれの第2の位置にあるか、および/または流体輸送管路16、 18、20、22の中の流体流がフラッシュされないかである。さらに具体的に はバルブ構造26は、第1の流体輸送管路16および第2の流体輸送管路18を 、第1のバルブ12および/または第2のバルブ14の位置に関係なく洗浄する ことを可能にする。バルブ構造26は、第3の流体輸送管 路20および第4の流体輸送管路22を、第1のバルブ12または第2のバルブ 14がそれぞれの第1の位置にある場合に、洗浄することを可能にする。 例えば、第1のバルブ12がその第1の位置に移動され、これによって、第1 の流体は第1の流体輸送管路16から第3の流体輸送管路20および第4の流体 輸送管路22に流れることができる。第2のバルブ14はその第2の位置にある ので、第2の流体輸送管路18は、バルブ構造26の残りの部分の作動に影響す ることなくフラッシュされる。同じことが第1のバルブ12および第1の流体輸 送管路16についても言える。これに加えて、適当な構造では、第3の流体輸送 管路20および第4の流体輸送管路22が、例えば、第1のバルブ12および第 2のバルブ14の少なくとも一方がその第1の位置にあるときに洗浄される。 さらに別の実施形態では、バルブ構造10、24、26を、流体の所望量を計 量するために使用することができる。これらの実施形態では、バルブ構造10、 24、26を、第3の流体輸送管路20と第4の流体輸送管路22との間に一つ のバルブを流体的に置いて、第4の流体輸送管路22を除去するなどに よって、第3の流体輸送管路20をほぼ流体的に分離するように変更することも できる。これらの実施形態は、第3の流体輸送管路20の所定寸法に相当する流 体の量を計量することもできる。例えば、第3の流体輸送管路20の寸法を、あ る実施形態において、第3の流体輸送管路20が約0.5μlの流体を収容する ように予め決定することができる。したがってこれらの実施形態は、0.5μl という少量の流体量を計量する。 例によって説明すると、第1の流体輸送管路16は第1のバルブ12を貫通し 、第2の流体輸送管路18は第2のバルブ14を貫通している。第1のバルブ1 2および第2のバルブ14は、それぞれの第1の位置に移動される。第1の流体 は第1の流体輸送管路16から、第1のバルブ12、第3の流体輸送管路20お よび第2のバルブ14を経て、第2の流体輸送管路18に流れる。第2のバルブ 14はその第2の位置に移動され、次いで第1のバルブ12がその第2の位置に 移動される。第3の流体輸送管路20は、第3の流体輸送管路20の所定の寸法 に相当する第1の流体の正確な量を収容している。 望むならば、第1の流体輸送管路16および/または第2の流体輸送管路18 を適当な流体でフラッシュすることができる。 それから、他の流体が第1の流体輸送管路16の中に運ばれる。第1のバルブ1 2および第2のバルブ14は、それぞれの第1の位置に移動される。第3の流体 輸送管路20によって計量された第1の流体の所望の量は、他の流体とともに第 2の流体輸送管路18に移る。 これらの構造が与えられると、バルブ構造10、24、26の多くのさまざま な利用が可能である。例えば、例を挙げるだけであるが、分析機器において使用 される試薬などの所定量の特定の流体を分配するために、バルブ構造26を使用 することもできる。 一つの例示的な実施形態においては、バルブ構造26を、試料、第一試薬、お よび第二試薬の分配を制御するために使用することもできる。第一試薬は第1の 流体輸送管路16によって運ばれ、第二試薬は第2の流体輸送管路18によって 運ばれる。第一試薬および第二試薬の量は、一連の前記バルブ構造10、24、 26において実施される可能性のある前記技術、または関連の同時係属中の米国 特許出願明細書に記載の技術などの、何らかの適当な技術によって計量すること ができる。計量された試料の量は第3の流体輸送管路20の中に収容される。第 3 の流体輸送管路20の中に収容された試料の量は、例えば上述の流体計量法によ って計量することもできる。 第1のバルブ12をその第1の位置に移動させることによって、第1の試薬の 量を第3の流体輸送管路20に移動させることができる。第2のバルブ14はそ の第2の位置に維持することができる。次いで、第1のバルブ12をその第2の 位置に移動させ、そして第2のバルブ14をその第1の位置に移動させることに よって、第2の試薬の量を第3の流体輸送管路20に移動させることができる。 その後、所望の通り、混合された流体を適当な技術によって、第1の流体輸送管 路16、第2の流体輸送管路18または第4の流体輸送管路22に移動させるこ とができる。こうして、所定の量の第一および第二試薬と混合された所定の量の 試料を得ることが可能である。いかなる所望の数の流体もこの方法で混合または 合体できることは明白である。 バルブ構造10、24、26のもう一つの実施形態を第7図に示す。ここでは 、バルブ構造24とほぼ同様のバルブ構造が、カリフォルニア州サンタクララの Abbott Laboratoriesから手に入るCell-Dyn 3500などの血液分析器28とともに 使用され る。バルブ構造24は、血液試料などの流体を手動サンプルハンドラなどの第1 の補給源30と自動サンプルハンドラなどの第2の補給源32からプロセッサ3 4へ送る。 さらにもう一つの実施形態を第5A図および第5B図に示す。この使用例は流 体の容量を測定し計量する。図示されているように、少なくとも二つのバルブ3 6A、36Bが、これらの第3の流体輸送管路20A、20Bによって第4の流 体輸送管路22に流体的に接続されており、これらのバルブ36A、36Bの各 々は、バルブ構造10、24、26とほぼ同様のものでよく、したがって同じ部 品名と参照符号を有する。第3の流体輸送管路20A、20Bおよび第4の流体 輸送管路22の寸法は、計量すべき所望の流体量に対応するように予め決定され る。もちろん、適当な構造において、第3の流体輸送管路20A、20Bの寸法 を、できるだけ少ない容量に相当するために、すなわち流体の死容量を減少する ために選択することができる。第5A図および第5B図に図示した使用例のある 変形においては、第1の流体輸送管路16A、16Bおよび/または第2の流体 輸送管路18A、18Bが、同じ流体輸送管路のセグメントであってもよい。 再び例によって説明すると、バルブ構造36Aの第1のバルブ12Aとバルブ 構造36Bの第1のバルブ12Bとは、それぞれの第1の位置に移動される。計 量すべき流体すなわち第1の流体は、バルブ構造36Aの第1の流体輸送管路1 6Aから第3の流体輸送管路20Aを経て、第4の流体輸送管路22を経て第3 の流体輸送管路20Bへ、そしてバルブ構造36Bの第1のバルブ12Bを経て バルブ構造36Bの第1の流体輸送管路16Bへ流れる。第1のバルブ12A、 12Bはそれらの第2の位置へ移動される。 バルブ構造36Aの第2のバルブ14Aとバルブ構造36Bの第2のバルブ1 4Bとは、それらの第1の位置へ移動される。第2の流体は、第3の流体輸送管 路20Aを経てバルブ構造36Aの第2の流体輸送管路18Aから、第4の流体 輸送管路22を経て第3の流体輸送管路20Bへ、そして第2のバルブ14Bを 経てバルブ構造36Bの第2の流体輸送管路18Bへ流れる。この方式では、第 2の流体輸送管路18Bは、第2のバルブ14Aおよび/または14Bが第1の 位置にとどまっている時間の長さによって決まる第2の流体量と混合すなわち合 体された、計量された第1の流体量を収容している。この構造 を考慮すると、上記の操作中には洗浄の操作手順を必要としない。 先に指摘したように、ここに説明したバルブ構造の使用例は、特定のニーズに 合うようにバルブ構造の変更を必要とすることもある。例えば第8図に示す使用 例は、第5A図および第5B図に示す使用例とほぼ同様であるので、同じ参照符 号および参照番号を有する。ただし、第8図の使用例は、第5A図および第5B 図の使用例における第5A図および第5B図の第4の流体輸送管路22の横中心 線に対する「鏡像」を示す。 詳しくは、第8図の使用例においては、バルブ構造36Aの第1のバルブ12 Aは、共通の第1の流体輸送管路16によってバルブ構造36Bの第1のバルブ 12Bに流体的に接続されている。同様に、バルブ構造36Aの第2のバルブ1 4Aは、共通の第2の流体輸送管路18によってバルブ構造36Bの第2のバル ブ14Bに流体的に接続されている。共通の第1の流体輸送管路16と共通の第 2の流体輸送管路18とは異なった寸法を有することができ、これによって異な った流体量に対応する。第1のバルブ12A、12Bは、それぞれ第3の流体輸 送管路20A、20Bによって第2のバルブ14A、14Bに それぞれ流体的に接続されている。第3の流体輸送管路20Aは第4の流体輸送 管路22Aと流体的に接続されており、第3の流体輸送管路20Bは第4の流体 輸送管路22Bと流体的に接続されている。 この使用例では、流体はどの方向にも流れることができる。例えば、流体は第 4の流体輸送管路22Bから第3の流体輸送管路20Bに流れることもできる。 流体は第3の流体輸送管路20Bから、第1の流体輸送管路16および/または 第2の流体輸送管路18に流れることもできる。流体は、第1の流体輸送管路1 6および/または第2の流体輸送管路18から、第3の流体輸送管路20Aおよ び第4の流体輸送管路22Aに流れることもできる。したがってこの使用例は、 流体を計量して複数のセグメントに分割するために使用することもできる。 第9図に示す別の一つのバルブ構造は、ここに説明するさまざまな構造のいく つかを組み合わせた実施形態を示す。したがって同じ参照符号および参照番号を 有する。一つの使用例では、このバルブ構造で第7図に示すバルブ構造24を置 き換えることもできる。 例を挙げて説明すると、血液試料などの第1の流体が第1の 流体輸送管路16Aを通じて第1の流体輸送管路16Dの方へ流れる。上記技術 を使用して第1の流体量を計量し、第4の流体輸送管路22A/B、22C/D に保持する。例えば、赤血球測定のために第1の容量の血液試料を第4の流体輸 送管路22A/Bに分配するとともに、第1の容量とは異なる量の第2の容量の 血液試料を第4の流体輸送管路22C/Dに分配する。第2の容量の血液試料は 白血球の分析に使用される。 赤血球の分析などを実施するための試薬などの第2の流体は、第2の流体輸送 管路18Aを通じて第4の流体輸送管路22A/Bの方へ流れる。第2の流体は 、第4の流体輸送管路22A/Bにおいて第1の流体に遭遇する。第1の流体お よび第2の流体は、第2の流体輸送管路18Bを通って移動する。 白血球の分析などを実施するための試薬などの第3の流体は、第2の流体輸送 管路18Cを通じて第4の流体輸送管路22C/Dの方へ流れる。第3の流体は 、第4の流体輸送管路22C/Dにおいて第1の流体に遭遇する。第1の流体お よび第3の流体は、第2の流体輸送管路18Dを通って移動する。この例では、 血液試料の二つの希釈物が分析のために作られる。もちろん他の使用例も可能で ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イーガン,カレン・エイ アメリカ合衆国、イリノイ・60031、ガー ニー、ドーチエスター・アベニユー・3966 (72)発明者 フアン,タン−ミン アメリカ合衆国、イリノイ・60089、バツ フアロー・グローブ、ブランデイウイン・ レイン・1900

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)第1のバルブと、 (b)前記第1のバルブと同一平面上にない第2のバルブと、 (c)前記第1のバルブに流体的に接続されており、第1の流体を流体的に導く 第1の流体輸送管路と、 (d)前記第2のバルブに流体的に接続されており、第2の流体を流体的に導く 第2の流体輸送管路と、 (e)前記第1のバルブおよび前記第2のバルブと同一平面上になく、該第1の バルブおよび該第2のバルブに流体的に接続された第3の流体輸送管路とを備え ており、 前記第1のバルブは、前記第1の流体が前記第1の流体輸送管路および前記第 3の流体輸送管路間を流れる第1の位置と、該第1の流体が該第1の流体輸送管 路および該第3の流体輸送管路間を流れない第2の位置との間で作動することが でき、 前記第2のバルブは、前記第2の流体が前記第2の流体輸送管路および前記第 3の流体輸送管路間を流れる第1の位置と、該第2の流体が該第2の流体輸送管 路および該第3の流体輸送管路間を流れない第2の位置との間で作動することが できるバ ルブ構造。 2.前記第3の流体輸送管路が、所望の流体量に対応する用に予め決定された寸 法を有する請求の範囲第1項に記載のバルブ構造。 3.(f)前記第1のバルブ、第2のバルブおよび第3の流体輸送管路と同一平 面上になく、前記第3の流体輸送管路と流体的に接続された第4の流体輸送管路 をさらに備えている請求の範囲第1項に記載のバルブ構造。 4.前記第3の流体輸送管路が約0.5μlの容量を含んでいる請求の範囲第1 項に記載のバルブ構造。 5.(a)第1の流体を導く第1の流体輸送管路と、 (b)前記第1の流体輸送管路に流体的に接続された第1のバルブであって、前 記第1の流体が該第1のバルブを通って流れる第1の位置と、該第1の流体が該 第1のバルブを通って流れない第2の位置との間で作動することができる前記第 1のバルブと、 (c)第2の流体を導く第2の流体輸送管路と、 (d)前記第1のバルブと同一平面上になく、前記第2の流体輸送管路に流体的 に接続された第2のバルブであって、前記第 2の流体が該第2のバルブを通って流れる第1の位置と、該第2の流体が該第2 のバルブを通って流れない第2の位置との間で作動することができる前記第2の バルブと、 (e)前記第1のバルブおよび前記第2のバルブと同一平面上になく、前記第1 の流体および前記第2の流体の少なくとも一方を導くべく該第1のバルブおよび 該第2のバルブの両方に流体的に接続された第3の流体輸送管路とを備えている バルブ構造。 6.前記第3の流体輸送管路が、所望の流体量に対応するように予め決定された 寸法を有する請求の範囲第5項に記載のバルブ構造。 7.(f)前記第1のバルブ、前記第2のバルブおよび前記第3の流体輸送管路 と同一平面上になく、該第3の流体輸送管路と流体的に接続された第4の流体輸 送管路をさらに備えている請求の範囲第5項に記載のバルブ構造。 8.前記第3の流体輸送管路が約0.5μlの容量を含んでいる請求の範囲第5 項に記載のバルブ構造。 9.(a)第1の端部および第2の端部を有する第1の流体輸送管路と、 (b)前記第1の流体輸送管路の第1の端部に流体的に接続された第1のバルブ であって、流体が該第1の流体輸送管路および該第1のバルブ間を流れる第1の 位置と、流体が該第1の流体輸送管路および該第1のバルブ間を流れない第2の 位置との間で作動することができる前記第1のバルブと、 (c)前記第1のバルブと同一平面上になく、前記第1の流体輸送管路の第2の 端部に流体的に接続された第2のバルブであって、流体が該第1の流体輸送管路 および該第2のバルブ間を流れる第1の位置と、流体が該第1の流体輸送管路お よび該第2のバルブ間を流れない第2の位置との間で作動することができる第2 のバルブとを備えているバルブ構造。 10.(d)前記第1のバルブに流体的に接続された第2の流体輸送管路であっ て、該第1のバルブがその第1の位置にあるときに流体が前記第1の流体輸送管 路および該第2の流体輸送管路間を流れる前記第2の流体輸送管路をさらに備え ている請求の範囲第9項に記載のバルブ構造。 11.(d)前記第2のバルブに流体的に接続された第2の流体輸送管路であっ て、該第2のバルブがその第1の位置にあるときに流体が前記第1の流体輸送管 路および該第2の流体輸送 管路間を流れる前記第2の流体輸送管路をさらに備えている請求の範囲第9項に 記載のバルブ構造。 12.(d)前記第1の流体輸送管路に流体的に接続された第2の流体輸送管路 であって、流体が該第1の流体輸送管路および該第2の流体輸送管路間を流れる 前記第2の流体輸送管路をさらに備えている請求の範囲第9項に記載のバルブ構 造。
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