JPH1150925A - 燃料吸引ポンプ - Google Patents

燃料吸引ポンプ

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JPH1150925A
JPH1150925A JP9219213A JP21921397A JPH1150925A JP H1150925 A JPH1150925 A JP H1150925A JP 9219213 A JP9219213 A JP 9219213A JP 21921397 A JP21921397 A JP 21921397A JP H1150925 A JPH1150925 A JP H1150925A
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JP
Japan
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fuel
vapor
relief
suction pump
suction
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JP9219213A
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Inventor
Takeshi Hidaka
武 日高
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リリーフ部にベーパ微粒化手段を設けること
により、リリーフ部から流出する戻り油中のベーパによ
って異音が生じるのを防止する。 【解決手段】 燃料吸引ポンプ21は、ノズル部24か
ら噴出する燃料の流れを利用して吸引部25内の燃料を
エジェクタ室27内に吸引し、この燃料を流入部22か
らの燃料と一緒に流出部26の流出口26Aから流出さ
せる。また、リリーフ弁28は、流入部22内の燃料圧
力が上昇したときに、この燃料の一部をフィルタ29を
介して外部の燃料中にリリーフする。そして、フィルタ
29は、リリーフされる燃料中のベーパを小さな気泡に
微粒化させ、このベーパが外部の燃料中に放出されると
きの異音を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用エ
ンジン等の燃料噴射装置に好適に用いられる燃料吸引ポ
ンプに関し、特に、メインタンクに向けてサブタンク内
の燃料を吸引するための燃料吸引ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジン等の燃料噴射
装置では、例えばメインタンクとサブタンクとからなる
鞍状の燃料タンク等を用いる場合があり、この燃料タン
ク内には、メインタンクにリターンされる燃料の流れを
利用してサブタンクの燃料をメインタンクに吸引するた
めの燃料吸引ポンプが設けられている(特開平2−15
5833号公報等)。
【0003】そこで、従来技術による燃料吸引ポンプを
備えた自動車用エンジン等の燃料噴射装置を図3に基づ
いて説明する。
【0004】1は燃料を収容する鞍状の燃料タンクを示
し、該燃料タンク1の底部側には上向きに突出した仕切
部1Aが設けられ、燃料タンク1内は、この仕切部1A
によってメインタンク2とサブタンク3とに仕切られて
いる。そして、メインタンク2内には、後述の供給配管
5に向けてメインタンク2内の燃料を吐出する燃料ポン
プ4が設けられている。
【0005】5は燃料ポンプ4からの燃料を各噴射弁7
に供給する供給配管で、該供給配管5は、流入側が燃料
ポンプ4に接続され、流出側が後述の圧力レギュレータ
8に接続されている。そして、供給配管5の途中には、
燃料を清浄化するためのフィルタ6と、エンジンの各気
筒(図示せず)に燃料を噴射するための噴射弁7,7と
が設けられている。
【0006】8は供給配管5内の圧力を所定圧に調整す
るための圧力レギュレータで、該圧力レギュレータ8
は、供給配管5内の圧力が所定圧を越えたときに、供給
配管5内で余剰となった燃料をリターン配管9に流出さ
せるものである。
【0007】9は圧力レギュレータ8からの余剰燃料を
メインタンク2内にリターンさせるためのリターン配管
で、該リターン配管9は、流入側が圧力レギュレータ8
に接続され、流出側がメインタンク2内に延びている。
【0008】10はメインタンク2内に設けられた燃料
吸引ポンプで、該燃料吸引ポンプ10は、リターン配管
9の流出側に接続された筒状の流入部10Aと、吸引管
11を介してサブタンク3内に接続された筒状の吸引部
10Bと、該流入部10A、吸引部10Bからの燃料を
メインタンク2内に流出させる流出部10Cとからな
り、流入部10Aには、燃料の流速を速めるためのノズ
ル部(図示せず)と、リリーフ弁等からなるリリーフ部
10Dとが設けられている。
【0009】そして、燃料吸引ポンプ10は、リターン
配管9から流入部10A、流出部10Cを介してメイン
タンク2内にリターンされる燃料の流れにより、流出部
10C内に負圧を生じさせ、サブタンク3内の燃料を吸
引管11から吸引部10Bを介して流出部10C内に吸
引すると共に、この燃料を流入部10Aからの燃料と一
緒に後述のサイレンサ12を介してメインタンク2内に
流出させる。
【0010】また、リリーフ部10Dは、流入部10A
内を流れる燃料の圧力が所定のリリーフ圧を越えたとき
に、この燃料をメインタンク2内にリリーフし、これに
よってリターン配管9内の圧力が過度に上昇するのを防
止している。
【0011】12は燃料吸引ポンプ10の流出部10C
に設けられたサイレンサで、該サイレンサ12は、燃料
が流出部10Cからメインタンク2内に流出するとき
に、この燃料中のベーパによって生じる異音を低減させ
るものである。
【0012】従来技術による燃料噴射装置は上述の如き
構成を有するもので、メインタンク2内の燃料は燃料ポ
ンプ4から供給配管5内に吐出され、この燃料の一部は
各噴射弁7からエンジンの各気筒に向けてそれぞれ噴射
される。
【0013】また、供給配管5内で余剰となった燃料
は、圧力レギュレータ8を介してリターン配管9に流出
し、燃料吸引ポンプ10を介してメインタンク2内にリ
ターンされると共に、これに伴ってサブタンク3内の燃
料は、燃料吸引ポンプ10により吸引管11からメイン
タンク2内に吸引される。
【0014】ここで、メインタンク2内にリターンされ
る燃料は、リターン配管9等を流れる間にエンジンから
の熱によって温度が上昇するため、ベーパを生じ易くな
っている。そして、このベーパは燃料吸引ポンプ10か
らメインタンク2内の燃料中に放出されるときに異音を
生じ易いため、燃料吸引ポンプ10の流出部10Cには
サイレンサ12を設け、ベーパによる異音を低減させて
いる。
【0015】これに対し、他の従来技術としては、燃料
吸引ポンプのリリーフ部に長尺のリリーフパイプを接続
し、このリリーフパイプの先端側を燃料タンク内で上部
側に開口させる構成とした燃料吸引ポンプも知られてい
る(実開平7−30361号公報等)。
【0016】この場合、リリーフパイプの先端側は、燃
料タンク内の燃料を満タン状態としたときに、その上部
側に残される空間内に開口している。そして、燃料吸引
ポンプのリリーフ部から燃料が流出するときには、この
燃料をベーパと共にリリーフパイプから前記空間内に噴
出させることにより、リリーフ部の作動時にベーパが燃
料中に直接放出されて異音が生じるのを防止している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、燃料吸引ポンプ10の流出部10Cにサイ
レンサ12を設けることにより、ベーパがメインタンク
2内の燃料中に放出されるときの異音を低減させてい
る。
【0018】しかし、例えばエンジンの始動時等には、
リターン配管9内の圧力が過渡的に変動して燃料吸引ポ
ンプ10のリリーフ圧を越える場合があり、このとき燃
料吸引ポンプ10の流入部10Aを流れる燃料は、流出
部10Cだけでなくリリーフ部10Dからもメインタン
ク2内に流出される。そして、この燃料は、流出部10
A(ノズル部)で流速が速められる前にリリーフ部10
Dから流出するため、微粒化されずに比較的大粒な気泡
となったベーパを含む傾向がある。
【0019】このため、従来技術では、エンジンの始動
時に燃料ポンプ4が作動すると、燃料吸引ポンプ10の
リリーフ部10Dから大粒な気泡のままのベーパがサイ
レンサ12を通過せず、メインタンク2内の燃料中に放
出され、例えばボコボコというような異音を生じる場合
があり、自動車の運転者等に対して不安感、不快感を与
えるという問題がある。
【0020】また、他の従来技術では、燃料タンク内の
燃料がほぼ満タン状態であっても、リリーフ部から流出
する燃料をリリーフパイプを介して燃料タンク内に残さ
れた僅かな空間に噴出させるため、リリーフパイプを燃
料タンクの最上部に開口させる必要がある。
【0021】このため、リリーフパイプを用いる場合に
は、リリーフパイプを燃料吸引ポンプのリリーフ部から
燃料タンクの最上部まで延設しなければならず、そのレ
イアウトが難しくなったり、燃料タンク内への取付作業
に手間がかかったりするという問題がある。
【0022】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、リリーフ部から戻り油と共に
放出されるベーパによって異音が生じるのを防止でき、
異音による不快感等を解消できると共に、レイアウト、
取付作業等を容易に行うことができるようにした燃料吸
引ポンプを提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、メインタンクへの戻り油が流入するよ
うにリターン配管と接続される流入部と、該流入部に流
入した戻り油の流速を速めて流出させるノズル部と、サ
ブタンクからの油が流入するように吸引管と接続される
吸引部と、前記ノズル部から流出する戻り油によって該
吸引部内の油を吸引し、この吸引油を戻り油と一緒に流
出させる流出部と、前記流入部に設けられ該流入部内の
圧力が所定圧を越えたときに戻り油を外部に逃がすリリ
ーフ部とからなる燃料吸引ポンプに適用される。
【0024】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記リリーフ部には、該リリーフ部を介して外
部に逃がす戻り油中のベーパを微粒化させるベーパ微粒
化手段を設けたことにある。
【0025】このように構成することにより、リターン
配管から流入部に流れ込む戻り油の圧力が所定圧を越え
たときには、この戻り油をリリーフ部から外部に逃がす
ことができ、ベーパ微粒化手段は、この戻り油中のベー
パを小さな気泡に微粒化させることができる。これによ
り、ベーパが外部に放出されるときに生じる異音は音量
が小さくなり、音域の一部が可聴範囲から外れた高周波
領域となるため、ベーパによる異音を低減することがで
きる。
【0026】また、請求項2の発明では、前記ベーパ微
粒化手段は、前記リリーフ部を介して外部に逃がす戻り
油を濾過するフィルタ部材から構成している。
【0027】これにより、フィルタ部材は、リリーフ部
から外部に流出する戻り油を濾過し、この戻り油中のベ
ーパを微粒化させることができ、ベーパが外部に放出さ
れるときの異音を低減することができる。
【0028】さらに、請求項3の発明では、前記ベーパ
微粒化手段は、前記リリーフ部を介して外部に逃がす戻
り油の流量を絞る絞り通路から構成している。
【0029】これにより、絞り通路は、リリーフ部から
外部に流出する戻り油の流量を絞って流速を速めること
ができ、これに伴って戻り油中のベーパを微粒化させる
ことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図1および図2を参照しつつ詳細に説明する。
【0031】ここで、図1は本発明による第1の実施例
を示し、本実施例では、自動車用エンジン等の燃料噴射
装置に用いられる燃料吸引ポンプを例に挙げて述べる。
【0032】21は本実施例による燃料吸引ポンプを示
し、該燃料吸引ポンプ21は、従来技術の燃料吸引ポン
プ10とほぼ同様に、燃料タンク1のメインタンク2内
に設けられ、後述の流入部22、ノズル部24、吸引部
25、流出部26、リリーフ弁28等から構成されてい
る。しかし、本実施例では、リリーフ弁28の流出側に
後述のフィルタ29が設けられている。
【0033】22はメインタンク2内にリターンされる
燃料が流入する筒状の流入部で、該流入部22の上端側
には、リターン配管9と接続される流入口22Aが設け
られ、下端側にはノズル部24が形成されている。そし
て、流入部22の途中部位には、リリーフ弁28用の逃
がし穴22Bと、該逃がし穴22Bの外周側で流入部2
2の外周側から径方向に突出した筒状の弁収容部22C
とが設けられている。また、流入部22は、軸方向中間
部が平板状のフランジ部23を介して吸引部25と連結
されている。
【0034】24は流入部22内の燃料を噴出する略円
錐状のノズル部で、該ノズル部24は、メインタンク2
内に噴出させる燃料の流量を絞ることにより、この燃料
の流速をノズル部24の位置で前記流入口22A側より
も速めるものである。
【0035】25はサブタンク3内に収容した燃料を吸
引するための筒状の吸引部で、該吸引部25の上端側に
は、吸引管11と接続される流入口25Aが設けられて
いる。そして、吸引部25の下端側はフランジ部23と
一体的に連結され、その内周側は後述のエジェクタ室2
7に連通している。
【0036】26は流入部22、吸引部25内を流れる
燃料をメインタンク2内に流出させる略円錐状の流出部
で、該流出部26は、上端側がフランジ部23の外周側
に固着され、その内部にはフランジ部23との間にエジ
ェクタ室27が画成されている。また、流出部26の下
端側には、ノズル部24の下方に位置して流出口26A
が形成されている。
【0037】そして、燃料吸引ポンプ21は、ノズル部
24から噴出する燃料の流れを利用して吸引部25内の
燃料を流出部26内に吸引し、この燃料をノズル部24
からの燃料と一緒に流出口26Aの外部へと流出させ
る。
【0038】28は流入部22内の燃料をメインタンク
2内に逃がすリリーフ部としてのリリーフ弁で、該リリ
ーフ弁28は、流入部22の弁収容部22C内に配設さ
れ、逃がし穴22Bを開,閉させる略円形状の弁体28
Aと、該弁体28Aを閉弁方向に常時付勢する付勢ばね
28Bと、前記弁収容部22Cの先端側に固着され、該
付勢ばね28Bと弁体28Aとを弁収容部22C内に保
持する保持板28Cとを有し、該保持板28Cの中央部
には、前記弁収容部22C内とフィルタ29の取付筒2
9A内とを連通する流出口28C1 が形成されている。
【0039】そして、リリーフ弁28は、流入部22内
の圧力が付勢ばね28Bにより予め定められた所定のリ
リーフ圧を越えると、弁体28Aが付勢ばね28Bに抗
しつつ保持板28C側に変位して開弁し、流入部22の
逃がし穴22Bを開口させる。これにより、流入部22
内の燃料は、一部が逃がし穴22Bを介して弁収容部2
2C内に流通し、保持板28Cの流出口28C1 からフ
ィルタ29を介してメインタンク2内にリリーフされ
る。
【0040】29はリリーフ弁28の流出側に設けられ
たベーパ微粒化手段としてのフィルタで、該フィルタ2
9は、基端側が前記弁収容部22Cの外周側に嵌合され
先端側が弁収容部22Cから軸方向に突出した段付き筒
状の取付筒29Aと、該取付筒29Aの先端側外周に嵌
合された有底筒状のカバー29Bと、該カバー29Bと
取付筒29Aの先端側との間に配設された環状のフィル
タエレメント29Cとから構成されている。
【0041】ここで、フィルタエレメント29Cは、例
えばスポンジ等の多孔質材料、ろ紙、布等の繊維材料、
金網等のメッシュ材料等によって形成されている。そし
て、フィルタ29は、リリーフ弁28からメインタンク
2内にリリーフされる燃料をフィルタエレメント29C
によって図1中に示す矢示Aの方向で濾過し、この燃料
中に含まれるベーパを微粒化させ、気泡の粒径を小さく
させる機能を有している。
【0042】また、取付筒29Aの基端側には、流入部
22の外周側に嵌合される横断面が略C字状の嵌合部2
9Dが一体的に設けられている。さらに、取付筒29A
の先端側には、その内,外を連通する複数の濾過孔29
A1 ,29A1 ,…が周方向に間隔をもって形成され、
カバー29Bの側面にも同様に、濾過孔29B1 ,29
B1 ,…が形成されている。
【0043】本実施例による燃料吸引ポンプ21は上述
の如き構成を有するもので、次にその作動について説明
する。
【0044】まず、燃料ポンプ4が作動すると、供給配
管5内で余剰となった燃料がリターン配管9から燃料吸
引ポンプ21の流入部22内に流入し、ノズル部24か
ら噴出する。そして、この燃料はノズル部24から噴出
するときに流速が速くなるため、エジェクタ室27内に
は燃料の流速に応じて負圧が生じる。これにより、サブ
タンク3内の燃料は、吸引管11を介して燃料吸引ポン
プ21の吸引部25内に流入し、エジェクタ室27内に
吸引されると共に、ノズル部24からの燃料と一緒に流
出部26の流出口26Aからメインタンク2内に流出す
る。
【0045】また、リターン配管9から流入部22内に
流入する燃料の圧力がリリーフ弁28のリリーフ圧を越
えたときには、この燃料の一部がリリーフ弁28からフ
ィルタ29を介してメインタンク2内にリリーフされ
る。そして、このとき燃料中のベーパはフィルタ29で
濾過されて微粒化し、小さな気泡となった後にメインタ
ンク2内に放出される。
【0046】これにより、ベーパがメインタンク2内の
燃料中に放出されるときに生じる異音は音量が小さくな
り、音域の一部が可聴範囲から外れた高周波領域となる
ため、自動車の運転手等が感じるベーパ放出時の異音は
低減される。
【0047】なお、流入部22から流出部26を介して
メインタンク2内に流出する燃料は、ノズル部24から
噴出するときに流速が速められることによって燃料中の
ベーパが微粒化されるため、ベーパによる大きな異音が
生じることはない。しかし、燃料吸引ポンプ21がより
低騒音の仕様を要求される場合には、他のフィルタ等を
必要に応じて流出部26の流出口26Aに設ける構成と
してもよい。
【0048】かくして、本実施例では、燃料吸引ポンプ
21のリリーフ弁28にフィルタ29を設け、リリーフ
弁28からメインタンク2内に流出する燃料をフィルタ
29によって濾過する構成としたから、燃料吸引ポンプ
21の流入部22内に流入する燃料の圧力が上昇したと
きには、この燃料の一部をリリーフ弁28からフィルタ
29を介してメインタンク2内に逃がすことができ、燃
料中のベーパをフィルタ29で濾過することによって確
実に微粒化できると共に、このベーパを小さな気泡とし
てメインタンク2内に放出することができる。
【0049】従って、本実施例によれば、ベーパがメイ
ンタンク2内の燃料中に放出されるときの異音(騒音)
を大幅に低減させることができ、例えばエンジンの始動
時に運転手等がベーパ放出時の異音を聞いて不安感、不
快感等を感じるのを確実に解消できると共に、自動車等
の商品性を高めることができる。
【0050】また、流入部22(リリーフ弁28)にフ
ィルタ29を取付けるだけでベーパの異音を低減させる
ことができ、従来技術のリリーフパイプ等をメインタン
ク2内に延設する必要がなくなるから、燃料吸引ポンプ
21の組立作業、メインタンク2内への取付作業等を容
易に行うことができると共に、燃料吸引ポンプ21をメ
インタンク2内で自由にレイアウトすることができる。
【0051】次に、図2は本発明による第2の実施例を
示し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
しかし、本実施例による燃料吸引ポンプ31の特徴は、
リリーフ弁28の保持板32に小径の絞り通路33を形
成したことにある。
【0052】ここで、燃料吸引ポンプ31は、第1の実
施例とほぼ同様に、流入部22、ノズル部24、吸引部
25、流出部26、リリーフ弁28等を有し、リリーフ
弁28は、弁体28A、付勢ばね28B、保持板32等
とから構成されている。
【0053】しかし、本実施例では、保持板32に対し
て第1の実施例の流出口28C1 よりも小径の絞り通路
33が形成されている。そして、流入部22内の燃料が
リリーフ弁28からメインタンク2内に流出するときに
は、その流量が絞り通路33で絞られることによって流
速が速くなるため、燃料中のベーパは小さな気泡に微粒
化された状態でメインタンク2内に放出される。
【0054】この場合、絞り通路33は、実験等により
予め定められた内径寸法をもって形成され、リリーフ弁
28の開弁時に流入部22内の液圧を速やかにリリーフ
させることができる流量の範囲内で燃料の流量を絞るよ
うに構成されている。
【0055】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができ、リリーフ弁28から流出する燃料中のベーパ
を絞り通路33によって確実に微粒化でき、ベーパによ
る異音を大幅に低減させることができる。そして、特に
本実施例では、燃料吸引ポンプ31をコンパクトに形成
でき、その部品点数を削減することができる。
【0056】なお、前記各実施例では、燃料吸引ポンプ
21,31を自動車等の燃料噴射装置に適用した場合を
例に挙げて述べたが、本発明はこれに限らず、例えばメ
インタンク2とサブタンク3とを有する燃料噴射装置等
を備えたショベル系掘削機、クレーン等の建設機械、農
業用機械、産業用機械等に適用してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、燃料吸引ポンプのリリーフ部にベーパ微粒
化手段を設ける構成としたから、流入部を流れる戻り油
の圧力が所定圧を越えたときには、流入部からリリーフ
部を介して外部にリリーフされる戻り油中のベーパをベ
ーパ微粒化手段によって小さな気泡に微粒化することが
できる。従って、ベーパがリリーフ部から外部に放出さ
れるときの異音を大幅に低減させることができ、この異
音による不快感等を確実に解消できると共に、従来技術
のように例えばリリーフパイプ等を用いる必要がなくな
り、燃料吸引ポンプの組立作業、メインタンク内への取
付作業等を容易に行うことができる。
【0058】また、請求項2に記載の発明によれば、ベ
ーパ微粒化手段をフィルタ部材から構成したので、リリ
ーフ部から流出する戻り油をフィルタ部材で濾過するこ
とができ、この戻り油中のベーパを確実に微粒化できる
と共に、ベーパ放出時の異音を大幅に低減させることが
できる。
【0059】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
ベーパ微粒化手段を絞り通路から構成したので、リリー
フ部から流出する戻り油の流速を絞り通路によって速め
ることができ、これに伴って戻り油中のベーパを確実に
微粒化できると共に、ベーパ放出時の異音を大幅に低減
させることができる。また、燃料吸引ポンプをコンパク
トに形成でき、その部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による燃料吸引ポンプを示す縦断
面図である。
【図2】第2の実施例による燃料吸引ポンプを示す縦断
面図である。
【図3】従来技術による燃料吸引ポンプを用いた燃料噴
射装置を示す構成図である。
【符号の説明】
2 メインタンク 3 サブタンク 9 リターン配管 11 吸引管 21,31 燃料吸引ポンプ 22 流入部 24 ノズル部 25 吸引部 26 流出部 28 リリーフ弁(リリーフ部) 29 フィルタ(ベーパ微粒化手段) 33 絞り通路(ベーパ微粒化手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインタンクへの戻り油が流入するよう
    にリターン配管と接続される流入部と、該流入部に流入
    した戻り油の流速を速めて流出させるノズル部と、サブ
    タンクからの油が流入するように吸引管と接続される吸
    引部と、前記ノズル部から流出する戻り油によって該吸
    引部内の油を吸引し、この吸引油を戻り油と一緒に流出
    させる流出部と、前記流入部に設けられ該流入部内の圧
    力が所定圧を越えたときに戻り油を外部に逃がすリリー
    フ部とからなる燃料吸引ポンプにおいて、前記リリーフ
    部には、該リリーフ部を介して外部に逃がす戻り油中の
    ベーパを微粒化させるベーパ微粒化手段を設けたことを
    特徴とする燃料吸引ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記ベーパ微粒化手段は、前記リリーフ
    部を介して外部に逃がす戻り油を濾過するフィルタ部材
    から構成してなる請求項1に記載の燃料吸引ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記ベーパ微粒化手段は、前記リリーフ
    部を介して外部に逃がす戻り油の流量を絞る絞り通路か
    ら構成してなる請求項1に記載の燃料吸引ポンプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537744A (ja) * 2006-05-24 2009-10-29 コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング サクションジェットポンプ
KR101039253B1 (ko) 2009-08-28 2011-06-07 (주)모토닉 가스차량용 엘피아이 시스템
KR101114530B1 (ko) * 2009-08-11 2012-02-27 (주)모토닉 가스차량용 엘피아이 시스템 및 이의 제어방법

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