JPH11508730A - 差し込み開口範囲に接触面保護部を備えた差し込み結合部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 絶縁体（１）の上面には、１平面上に相並んで配置された、差し込み方向に延びる多数の電気的な接点路（２）が設けられている。接触面保護のために接点路の差し込み側の端部は、対応配置された接触バネのためにそれぞれ湾曲した滑り面（３）として形成されている。絶縁体（１）は、差し込み側の端部で段状のオフセットを備えて形成されている。しかも絶縁体（１）は、高い位置間の移行部が少なくとも各接点路（２）の領域内で接点路の湾曲した滑り面（３）に合わせて、丸味のつけられた段部として形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 差し込み開口範囲に接触面保護部を 備えた差し込み結合部 本発明は、ほぼ方形の横断面を有する絶縁体を備えた差し込み結合部に関する ものである。この絶縁体の上面には、１平面上に相並んで配置された、差し込み 方向に延びる多数の電気的な接点路が設けられている。これら接点路は、差し込 み結合部が対応コネクタと結合する際に、対応コネクタの、相並んで配置された 対応する接続バネと協働して、電気的な接続を形成する。 このような形式の差し込み結合部は、特に、多くのコンピュータ製造業者によ って求められている規格化されたＵＳＢ（Universal Serial Bus：ユニバーサル シリアルバス）・コンセプトに関連して公知であり、かつ重要である。この新し いバスシステム（Bus-system）では、周辺機器からＰＣへの接続が、もはや今ま でのように別体でしばしば異なった差し込み結合システムを有する個々の並列な 接続を介して行われるのではなく、周辺機器が主に直列で共通のバスラインに接 続されていて、このバスラインが、ＰＣのケーシングにある規格化された差し込 みブシュを介してコンピュータのプリント配線板（マザーボード）に直接接続さ れている。このプリント配線板差し込みブシュ（レセプタクル）の差し込み面は 、主としてすでに仕様書で規定されていて、１平面上に相並んで配置された４つ の条片状の接触バネを有している。これらの接触バネはブシュコネクタ（プラグ ）を差し込む時に、差し込みブシュに設けられた４つの相並んで配置された接触 レールもしくは接点路と協働し、電気的な接触を生ぜしめる。この接触バネは、 ブシュコネクタの主に方形状横断面を有するプラスチック舌片として構成された 絶縁体内に配置されている。接触バネはその後方領域が折り曲げられて下方に向 かって突出した接続脚部を形成しており、この接続脚部はプリント配線板の接点 孔内に差し込み可能となっている。プラグと対応コネクタには汎用の形式で金属 の遮蔽ケーシングが設けらている。遮蔽板の天井領域、底部領域にはそれぞれ２ つの係止フックが設けられており、これらの係止フックは対応する対応コネクタ の遮蔽ケーシングに設けられた切欠に係合し、これによってプラグを抜く時に保 持力が、および接地接続が実現される。 差し込み結合が行われる時に、一般的には次のような状況が生じる。つまり、 差し込みによって接触しようとする２つの構成部材の接触エレメントが、差し込 みの際には差し込み方向で、互いに接近するように移動し、引き抜きの際には互 いに離れるように移動する。終端位置の外では接触エレメントは互いに接触した 状態で、もしくは接触しない状態で相対して移動することができる。この場合、 基本的に接触面に起こりうる損傷、もしくは汚れを避けることが望まれている。 前記仕様書により公知の差し込み結合部においては、差し込み側で閉鎖された前 面を形成している絶縁体に、接点路のための上方に向いて開放したくぼみが設け られ、このくぼみ内で接点路が保持される。このような従来の差し込み結合部の 構成においては、差し込みの際に、ブシュコネクタの接触バネがまず、プラグの 絶縁体の前面領域を介して移動されることを避けることはできない。これによっ て、非導電性であるプラスチック部材が接触面に触れ、高価な調質が施された接 触面の摩耗（金摩耗）を促進する危険性が生じる。そのため差し込み結合システ ムの境界面において接触抵抗が、信号伝達が損なわれるほどに高められる。また このような好ましくない金摩耗は、接触エレメントが鋭い縁部にふれることによ っても生じ得る。 以上のような接触の問題を解決することが本発明の課題である。 この課題は、冒頭に述べた形式の差し込み結合部において、接点路の差し込み 側の端部が、対応配置された接触バネのためのそれぞれ湾曲した滑り面として形 成されていて、絶縁体がその差し込み側の端部で、段状のオフセットを備えて形 成されていて、しかも高い位置間の移行部が、少なくとも各接点路の領域内で接 点路の湾曲した滑り面に合わせて丸味のつけられた段部として形成されていて、 接点路が、絶縁体内でプラスチックの射出成形によって取り囲まれて不動に配置 したことによって、解決された。 以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。 第１図は、本発明による差し込み結合部の部分的斜視図であり、 第２図は、第１図で示した差し込み結合部の部分的な断面図であり、 第３図は、差し込み結合部と、これに対応する、差し込まれていない状態にあ る対応コネクタとの概略断面図が示されている。 第１図では、差し込み側の端部で段状のオフセット４を有する絶縁体１が示さ れており、この絶縁体１の差し込み側の端部の手前で、高い位置に配置された各 接点路２が終わっている。絶縁体１は、差し込み側で閉鎖された前面を形成して いるのではなく、差し込み開口範囲で開放した状態で形成されている。接点路２ はそれぞれ湾曲した滑り面３を備えて形成されている。これによって、また絶縁 体１の開放されている前面領域によって、対応コネクタを差し込む際に、鋭利な 角のある、および／または摩耗を生ぜしめる接点接触に対して保護されている。 なぜならば本発明によれば、ブシュコネクタにある接触バネの、汎用の形式でや はり丸味をつけられた接点箇所７が滑り面３と協働するからであり、また絶縁体 １の鋭利な前面端部を介して動かされる必要ももはやないからである。オフセッ ト４、もしくはこのオフセット４によって形成された自由な面は、やや下方にた わんでいる接触バネが滑り面３に接触する前に絶縁体１に接触しないように、作 用する。 接触摩耗をさらに減少させるために、有利には、接点路２の側方に第１図で示 してあるようにプラスチック材料のそれぞれ１つのオフセットが設けられている 。絶縁体１は、原則として、差し込み時に妨げになり得る全ての面がセットバッ クされるように構成されている。 絶縁体１は、第１図で分かるように側縁５を備えて形成されている。この側縁 ５の高さは対応コネクタのプラスチック舌片８（第３図参照）が、差し込みの際 にちょうど設けられた高さで、側縁５に沿って滑動していくように規定されてい るので、ブシュの接触要素３，７およびコネクタは予定通りお互いに接触する。 外側の接点路に対して中央２つの接点路がさらにオフセットもしくはセットバッ クされていることは、汎用の形式で外側の接点路が電力的な接続として使用され 、差し込み時に内側に設けられている信号接触より時間的に前に接触部を形成す る必要があるということに基づいている。終端位置において丸味のつけられた接 点箇所が、接点路のほぼ中央に配置されている、くぼんだ接触範囲６に接触する 。 プラスチックの射出成形時に接点路をプラスチックに埋め込むことによって、 接点路は正確に定位置で保持され、絶縁体１から持ち上げることはできない。こ のことは特に湾曲された滑り面３のために重要である。第１図で分かるように、 滑り面３の先端は、絶縁体のオフセットの領域内でそれぞれ固着されている。付 加的な組立行程（接点路のはめ込み）を必要としないことも、射出成形は有利で ある。 第２図では、より理解しやすいように右側の２つの接点路２は射出形成で埋め 込まれてない（仮定の）状態で図示されている。第１図および第２図では、差し 込み結合部の差し込み領域が概略的に図示されている。第３図には、対応コネク タの下方にややたわむ接触バネを備えた接点箇所７とプラスチック舌片８とが示 されている。本発明による差し込み結合部は、ここでは遮蔽板９を備えたものが 図示されている。差し込まれた状態では、プラスチック舌片８は絶縁体１の上に 位置する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．絶縁体（１）を備えた差し込み結合部であって、絶縁体（１）はほぼ方形の 横断面を有しており、絶縁体の上面には、１つの平面上に隣り合って位置する差 し込み方向に延びる複数の電気的な接点路（２）が配置されており、これらの接 点路（２）は、差し込み結合部と対応コネクタとの結合の際に、接点路（２）の 、隣り合って位置し対応する接触バネと協働して、電気的な接触を生ぜしめる形 式のものにおいて、 接点路（２）の差し込み側の端部が、対応配置された接触バネのためのそれ ぞれ湾曲した滑り面（３）として形成されていて、 絶縁体（１）がその差し込み側の端部で、段状のオフセット（４）を備えて 形成されていて、しかも高い位置間の移行部が、少なくとも各接点路（２）の領 域内で接点路の湾曲した滑り面（３）に合わせて丸味のつけられた段部として形 成されていて、 接点路（２）が、絶縁体（１）内でプラスチックの射出成形によって取り囲 まれて不動に配置されていることを特徴とする、差し込み結合部。