JPH11508362A - 多重表示時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 デジタル・データ（２２）を表示するため、時計（１０）の面（１８）または時計水晶（１３）内のデジタル・ディスプレイ（１７）を具備する多重表示アナログ時計であって、デジタル・データ（２２）は、アナログ時計（１０）の針によって邪魔されずに見ることができる。アナログ時計（１０）は、時計の面（１８）の上であり、かつ時計水晶（１３）の下の少なくとも２つの針を有するアナログ・ディスプレイ（１１）；デジタル・データ（２２）を視覚的に提示するため、面（１８）または時計水晶（１３）内のデジタル・ディスプレイ（１７）；およびデジタル・データ（２２）がデジタル・ディスプレイ（１７）上で表示されるときに、時刻を示す位置と、デジタル・データ（２２）から離れたデータ読取り位置との間で針を選択的に移動させるモータ（５４）を含む。また、時計（１０）は、デジタル・データ（２２）として表示されるメッセージを受信する無線周波数受信装置を含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 多重表示時計 発明の分野 本発明は、一般に、多重表示時計(multiple displaytimepiece)に関する。さ らに詳しくは、本発明は、データを表示するため水晶内あるいは時計の表面上に デジタル表示を具備するアナログ・タイムピースに関する。 発明の背景 回路設計の絶え間ない改善により、電子装置で採用される集積回路の小型化が 進む。これにより、選択呼出受信機と時計など、電子装置を統合して、極めて有 用かつ望ましいパーソナル化電子装置を提供する可能性が生まれる。 一般に、ページャなどの選択呼出受信機は、着呼を示すアラームの発生だけで なく、発呼者識別番号と受信メッセージをＬＣＤ（液晶ディスプレイ）パネル上 に表示できる。 一般的な選択呼出受信機は、パルス・ステッピング・モータ(pulsed stepping motor)によって制御される時針，分針および秒針を有するアナログ時計と統合 される。従来、ステッピング・モータは、秒針をインクリメントし次に分 針および時針をインクリメントし、それにより正しい時間を表示させるように、 電圧パルスによって定期的な間隔で制御される。 この種の統合型電子装置は、本出願の譲受人に譲渡されたPaceによる米国特許 第４，８４５，４８５号（以下、４８５号特許という）およびSakaｍotoによる 米国特許第５，２９７，１１８号（以下、１１８号特許という）に示されており 、これらはともに参考として本明細書に含まれ、以下で簡単に説明する。 ４８５号特許のページャは、ステッピング・モータによって制御される時針， 分針および秒針を有するアナログ時計と統合される。通常、ステッピング・モー タは、毎秒など定期的な間隔で印加される電圧パルスによって起動される。しか し、チャネル監視中に、ページャ受信機の感度抑圧(desensitization)を防ぐた め、ステッピング・モータへの電圧パルスの印加を禁止する手段が設けられる。 同時に、秒レジスタはインクリメントされ、その後データ・プロセッサを利用し て、時計を現時刻にするため、適切な遅延電圧パルスを生成して、逐次的かつ加 速度的にステッピング・モータに印加する。 １１８号特許は、ページャ付き電子時計を開示する。一態様では、受信され格 納された情報信号は、外部入力手段の出力信号に応答して選択される。時間測定 手段によって出力された時間信号と、受信情報格納手段によって出力さ れた受信情報信号とは、表示切替手段によって選択される。表示切替手段の出力 は、アナログ表示手段およびデジタル表示手段にそれぞれ入力される。要するに 、時間または発呼者識別番号は、アナログ表示手段上で選択的に表示される。時 間および発呼者メッセージは、デジタル表示手段上で選択的に表示される。１１ ８号特許の別の態様では、異なる種類の情報の表示が存在するように異なる入力 および出力が選択され、格納される。 従来の時計／ページャの問題点は、針の下の時計の面上にメッセージを表示す ることである。従って、針の位置は表示を読むことを邪魔することがあり、その 結果、表示を誤って解釈したり、あるいは表示を一目で読むことができないこと がある。さらに、表示寸法が制限され、これはスクロールせずに表示できる情報 の量を制限する。 従って、時計の針の干渉を受けずにメッセージ表示を読むことができる多重表 示時計を提供する必要がある。さらに、より大きなメッセージ表示を提供する多 重表示時計が必要とされる。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明の好適な実施例による多重表示時計のクロック機構の正面図 である。 第２図は、表示エリアに表示を示した、本発明による好 適な実施例による多重表示時計のクロック機構の別の正面図である。 第３図は、本発明の好適な実施例による多重表示時計の好適な構成を表す、従 来の腕時計の等角図である。 第４図は、本発明の好適な実施例のアナログ時計の動作を示すシステム・ブロ ック図である。 第５図は、本発明の好適な実施例の受信回路の動作を示すシステム・ブロック 図である。 好適な実施例の説明 第１図および第４図を参照して、好適な実施例では、本発明は好ましくは第３ 図に示すように腕時計として構成されたアナログ・クロック機構または時計１０ を含む。一般に、本発明の時計１０は、好ましくは、時計１０の面１８上の時針 １２および分針１４など２つの針を有するアナログ表示手段１１を含む。あるい は、時計１０は、秒針を含んでもよい。針１２，１４は、相対的時間を示す。ま た、時計１０は、面１８および時計水晶１３からなる表示エリア２０を含み、こ の面１８および時計水晶１３は、組み合わさって、デジタル・データ２２（第２ 図）を視覚的に提示するデジタル表示手段１７となる。時計１０は、好ましくは 複数の従来のモータを含む針移動手段５４（第４図参照）をさらに含み、この針 移動手段５４は、デジタル・デ ータ２２がデジタル表示手段１７の上で提示されるときに、相対的時間を表す位 置と、デジタル・データ２２から離れたデータ読取り位置との間で針１２，１４ を選択的に移動させて、ユーザがデジタル・データ２２を見ることを可能にする 。移動手段５４は、好ましくは同時に動作し、それにより針１２，１４を表示エ リア２０から素早く自動的にあるいは手動で移動させる。ユーザ制御１９は、ユ ーザがデジタル・データ２２を表示手段１７上で表示させることを可能にする。 第２図を参照して、メッセージなどのデジタル・データ２２が表示エリア２０ に表示された、本発明による好適な実施例を示す。針１２，１４は、デジタル・ データ２２が正確かつ素早く読み取れるように、デジタル・データ２２から離れ て移動される。デジタル表示手段１７は、好ましくは時計水晶１３に埋め込まれ たＬＣＤであり、それによりより大きな表示を提供し、デジタル・データ２２を 素早く読むことをより簡単にする。このようなディスプレイは日本の千葉を拠点 とすSeiko Instruｍents，Inc.から入手可能である。あるいは、デジタル表示手 段１７は面１８内に埋め込むことができる。好適な実施例では、デジタル・デー タ２２は、従来のパーソナル・メッセージング装置，選択呼出受信機またはペー ジング装置によって受信・表示されるような、無限の数のカスタマイズされたメ ッセージのうちの一つである。 第４図を参照して、アナログ表示手段１１は、相対的時間に基づいて、あるい は、起動時に、針１２，１４の所定の「データ読取り」配置に基づいて、適切な 針位置を決定する従来のアナログ・コントローラ３２によって制御される。具体 的には、針１２，１４を選択的に移動させる移動手段５４は、入力信号に応答し てアナログ表示コントローラ３２によって制御され、このコントローラ３２は入 力信号に応答して移動手段５４に針１２，１４を配置させるように指示する。好 ましくは、簡単なように、一つのデータ読取り位置が用いられる。なお、例えば 、配置時間を短縮するため、複数のデータ読取り位置を利用できることが理解さ れる。 動作時に、入力信号はコントローラ３２に指示して、移動手段５４に針１２， １４を移動させて、相対的時間を表示するように命令する。また、入力信号は、 コントローラ３２に指示して、移動手段５４に針１２，１４をデータ読取り位置 に選択的に移動させるように指示する。アナログ表示手段１１は、好ましくは、 従来の針移動モジュール３０と、従来のモータ・ドライバ・モジュール４０およ び移動手段５４を制御する信号を生成して、この信号に基づいて針１２，１４を 駆動する従来のモータ・パルス発生器３８とを含む。 第４図および第５図を参照して、入力信号はユーザ制御１９を介してユーザに よって手動で制御できる。あるいは、 入力信号は、受信メッセージに応答して、時計１０内の従来のデータ・プロセッ サ５２によって制御できる。プロセッサ５２は入力信号を供給し、この信号は、 針１２，１４がデジタル表示手段１７上のデジタル・データ２２を邪魔するとき に、アナログ表示コントローラ３２に自動的に指示して、移動手段５４に針１２ ，１４をデータ読取り位置に選択的に移動させるように命令する。また、プロセ ッサ５２は入力信号を供給し、この信号は、針１２，１４がデータ読取り位置に 移動してから１分後など、所定の時間後に相対的時間を示すため、アナログ表示 コントローラ３２に指示して、移動手段５４に針１２，１４を元に戻すように命 令する。 デジタル表示手段１７は、表示すべきメッセージを決定する従来のデジタル・ コントローラ４４によって制御される。デジタル表示手段１７は、従来のディス プレイ・ドライバ４２と、ディスプレイ・ドライバ４２の出力に基づいてデジタ ル的にメッセージを表示する７桁のデジタルＬＣＤなど従来のディスプレイ素子 とによって構成される。ユーザは、メッセージが受信され表示されると、可聴ト ーンまたは振動などの従来の報知手段によって報知される。 第５図を参照して、好ましくは時計１０は、メッセージを受信し、デジタル・ データ２２を表示するために時計１０内に無線周波数受信装置回路４７を含む。 本発明の好適な実施例による回路４７は、好ましくは、受信機４８を含 む。受信機４８は、好ましくは、従来のパーソナル・メッセージング・ユニット および選択呼出受信機において用いられる受信機と同様である。無線周波数受信 装置回路４７は、デジタル表示手段１７上にデジタル・データ２２として無限の 数のカスタマイズされたメッセージを提供できる。 従来の発振器５０は、データ・プロセッサ５２と組み合わせて設けられる。デ ジタル表示手段１７は、データ・プロセッサ５２から信号を受ける。第１図およ び第５図を参照して、固有の選択呼出アドレスならびに時計１０に宛てられた任 意の関連メッセージを含むことができる通信信号を受信するため、外部アンテナ がさらに設けられる。通信信号は、好ましくは、搬送周波数に変調されたバイナ リ・デジット（ビット）の形式である。 時計１０は、好ましくは、ＰＯＣＳＡＧデコーダを有するが、当業者に周知な 他のページング・プロトコルを内蔵してもよい。プロセッサ５２は、好ましくは 、内部ＲＯＭを有し、本発明に従って時計１０を制御するようにプログラムされ る。 当業者に周知なように、統合型ページャ／時計装置の受信機４８は、アンテナ ２３によって送受信される信号に応答する。受信機４８は、ビットを受信・復調 して、データ・プロセッサ５２に渡す。データ・プロセッサ５２は、検出された バイナリ情報を周知なように処理して、ページャのアドレスが存在するかどうか を判定し、そして存在する場 合、自局に宛てられた関連メッセージをさらに処理する。このようなデータ処理 を可能にするタイミング（クロック）信号は発振器５０によって与えられる。 また、データ・プロセッサ５２は、好ましくは、周期的に「バッテリ節電(bat tery saver)」ストローブ信号を受信機４８に与え、それにより、通常パワーダ ウンする受信機４８はフル動作レベルに立ち上がり、電波を監視して、装置のペ ージャ部に宛てられた送信中の信号があるかどうかを判定する。それ以外のすべ ての時間では、受信機４８は非活動状態である。 また、発振器５０は、好ましくは、時計の秒針１６を定期的な（すなわち１秒 ）間隔で移動させるために、必要な周期的電圧パルスをモータ５４に生成・印加 する際にデータ・プロセッサ５２用のタイミング信号を供給すべく機能する。こ のようにして、アナログ表示手段１１は現時刻を表示する。 動作時に、時計１０は、時間表示モードでのみ動作する場合、設定された時間 に従って時刻を表示し、これを相対的時間(relative time)という。時計１０の ユーザに呼を発呼したり、あるいはメッセージを送信すると、針１２，１４は、 ほぼ２：４５または９：１５を示すように、デジタル・データ２２から離れた「 データ読取り」位置に好ましくは手動で（例えば、ユーザ制御１９を操作するこ とで）移動される。なお、表示エリア２０の別の位置では、例え ばほぼ６：３０または１２：００など異なるデータ読取り位置を必要とすること があることが理解される。好ましくは、所定の時間後に、針１２，１４は相対的 時間に基づく位置に戻される。あるいは、ユーザ制御１９の操作により、相対的 時間位置を復元できる。 あるいは、時計１０は、受信装置に加えて、あるいはその代わりに、表示エリ アを必要とするさまざまな他の電子装置と統合してもよい。このような他の装置 には、例えば、ビデオ表示装置や、ビデオ・ゲーム（図示せず）が含まれる。そ の場合、デジタル・データ２２はビデオ・フォーマットで表すことができる。 特定の実施例について図説したが、多くの変形が可能である。時計１０は、好 ましくは、（針移動にために必要なモータの数を制限するため）時針および分針 のみを有する。あるいは、時計１０は秒針も含んでもよい。本発明は、統合型時 計、すなわち、アナログおよびデジタル表示機能を有する時計で利用可能である 。さまざまな種類のページャ，ビデオ・ディスプレイおよびビデオ・ゲームなら びに計算機や他の装置は、本発明の時計と統合できる。この時計は、ポケット時 計または手首に装着されない他の種類の時計でもよい。 本発明について詳細に説明したが、当業者であれば発明の精神から逸脱せずに 発明の修正が可能なことが理解されよう。従って、発明の範囲は図説の特定の実 施例に制限さ れるものではない。むしろ、発明の範囲は請求の範囲およびその同等によって決 定されるものとする。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．多重表示時計であって： 前記時計の面の頂表面上で、相対的時間を示す位置に配置された少なくとも２ つの針を有するアナログ表示手段； デジタル・データを視覚的に提示するため、前記時計の表示エリア内に設けら れたデジタル表示手段；および 前記デジタル・データが前記デジタル表示手段上で表示されるときに、前記相 対的時間を示す前記位置と、前記デジタル・データから離れたデータ読取り位置 との間で、前記針を選択的に移動させて、それによりユーザが前記デジタル・デ ータを見ることを可能にする、前記針を選択的に移動させる手段； によって構成されることを特徴とする多重表示時計。 ２．前記針を選択的に移動させる手段は、アナログ表示コントローラによって 制御され、前記アナログ表示コントローラは、入力信号に応答して、前記針移動 手段に前記針を配置させるように指示することを特徴とする請求項１記載の時計 。 ３．前記入力信号は、前記ユーザによって制御されることを特徴とする請求項 ２記載の時計。 ４．前記入力信号は、前記時計内のプロセッサによって制御され、前記プロセ ッサは前記入力信号を供給し、前記入力信号は、前記デジタル・データが前記デ ジタル表示手 段上で表示されるときに、前記針移動手段に前記針を選択的に移動させるように 指示することを特徴とする請求項２記載の時計。 ５．無線周波数受信装置をさらに含んで構成されることを特徴とする請求項３ 記載の時計。 ６．前記無線周波数受信装置は、前記デジタル・データを与えることを特徴と する請求項５記載の時計。 ７．多重表示時計であって： 前記時計の面の頂表面上で、相対的時間を示す位置に配置された少なくとも２ つの針を有するアナログ表示手段； デジタル・データを視覚的に提示するため、前記時計の表示エリア内に設けら れたデジタル表示手段；および 前記デジタル・データが前記デジタル表示手段上で表示されるときに、前記相 対的時間を示す前記位置と、前記デジタル・データから離れたデータ読取り位置 との間で、前記針を選択的に移動させて、それによりユーザが前記デジタル・デ ータを見ることを可能にする針移動手段であって、前記針移動手段は、入力信号 に応答してアナログ表示コントローラによって制御され、前記コントローラは、 前記移動手段に前記入力信号に応答して前記針を移動させるように指示する、針 移動手段； によって構成されることを特徴とする多重表示時計。 ８．前記デジタル表示手段は、前記時計の前記表示エリア内で、前記面内の前 記針の下に設けられることを特徴と する請求項７記載の時計。 ９．前記デジタル表示手段は、前記時計の前記表示エリア内で、時計水晶内の 前記針の上に設けられることを特徴とする請求項７記載の時計。 １０．選択呼出受信機を具備した多重表示時計であって： 前記時計の面の頂表面上で、相対的時間を示す位置に配置された少なくとも２ つの針を有するアナログ表示手段； 前記選択呼出受信機によって受信されたデジタル・データを視覚的に提示する ため、前記時計の表示エリア内に設けられたデジタル表示手段；および 前記相対的時間を示す前記位置と、前記デジタル・データから離れたデータ読 取り位置との間で前記針を移動させる針移動手段； によって構成され、 前記針移動手段は、入力信号に応答してアナログ表示コントローラによって制 御され、前記コントローラは、前記移動手段に前記入力信号に応答して前記針を 配置させるように指示し；および 前記入力信号は、前記時計内のプロセッサによって制御され、前記プロセッサ は前記入力信号を供給し、前記入力信号は、前記デジタル・データが前記デジタ ル表示手段上で表示されるときに、前記コントローラに自動的に指示して、前記 移動手段に前記針をデータ読取り位置に選択的に移動させ、それによりユーザが 前記デジタル・データを見 ることを可能にし、また前記プロセッサは、所定の時間後に前記入力信号を供給 し、前記所定の時間後に、前記コントローラに指示して、前記移動手段に前記針 を移動させて、前記相対的時間を表示させることを特徴とする多重表示時計。