JPH11508018A - ガス・パルスを伝達するガス弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 弁座と衝合して流路を閉ざすことのできる弁体を包含するガス弁。この弁体は、その外縁で弁ハウジング内に固定した膜を包含し、弁座と反対の側に制御室を形成し、この制御室が絞り流路を通してガス入口に接続している。膜の反対側の少なくとも一部は、ガス入口と連通しており、ガスを制御室から逃がしてガス弁を開く手段が設けてあり、反対側のガス入口からのガス圧力が弁体を弁座から離れるように移動させるようになっている。弁体は弁部材を包含し、この弁部材は膜に関して中央に位置し、膜の反対側に実質的に位置し、弁座と密封係合する。

Description

【発明の詳細な説明】 ガス弁およびガス・パルスを伝達する方法 本発明は、弁座と衝合して流路を閉じる弁体を包含するガス弁であり、前記弁 体が弁ハウジング内にその外縁で固定された膜を包含し、弁座から離れた方の側 に制御室が形成してあり、この制御室が絞り流路を経てガス入口に接続しており 、膜の反対側の少なくとも一部がガス入口と連通しており、ガスを制御室から逃 がしてガス弁を開放させる手段が設けてあり、前記反対側のガス入口からのガス 圧力が弁体を弁座から離れるように移動させるガス弁に関する。この種のガス弁 は、特に、ガス・パルスを伝達するのに使用できる。ガス弁を非常に急速に開放 する必要がある場合に、比較的大きな体積のガスを非常に短い時間で通過させる ことができる。 この種のガス弁は、たとえば、使用時にダストで詰まり、内部の抵抗が増大す るダスト・フィルタを清掃するのに使用し得る。このようなダスト・フィルタは 、そこを通る通常のガス流の方向と反対の方向にガス・パルスを与えることによ って清掃できる。最少量のガスを用いて効果的なガス・パルスを得ることができ ることが重要であり、その場合、ガス弁は非常に急速に開き、多量のガスを非常 に短い時間で非常に急速に通すことができなければならない。 本発明の目的は、信頼性をもって効果的に作動し、急速に開いて短時間に大量 のガスを通過させることができる、特にガス・パルスを伝達するためのガス弁を 提供することにある。 この目的を達成するために、弁体は、膜の中央に取り付けてあり、膜の前記反 対側に実質的に位置する弁部材を包含し、この弁部材は弁座と密封係合する。し たがって、弁部材は膜と弁座の間に位置する。 膜を包含する公知のガス弁の場合、前記膜は弁座と密封係合する。膜を充分に 強くするために、支持手段を用い、この支持手段は弁座と遠い方の側で膜に取り 付けてあり、弁座上にシールを形成するときに膜を支持する。 膜と弁座の間に位置した弁部材を使用するとき、膜はもはや弁座と係合せず、 その結果、膜の可撓性材料はこのような密封機能にとって特に必要な特性をもつ 必要はない。これにより、膜のための材料の選択の自由度が大きくなる。 弁部材の使用により、さらに、弁内のガス通路の抵抗を減らすことができる。 これは、弁を設計する際の自由度が大きく、一方では、ガス通路内の異物の存在 を避けることができ、他方では、弁座およびそれと係合する弁部材の最適な設計 が可能となるからである。 本発明の別の特徴によれば、弁部材の寸法は、弁座と係合する弁部材部分と膜 に取り付けた部分との距離がガス入口の内径の半分より大きく、そして、好まし くは、前記内径にほぼ等しくなるように選ぶ。弁部材のこの寸法により、弁ハウ ジングの外壁面付近に膜を嵌合させることができ、その結果、膜と前記外壁面と の間に最小収容量を有する制御室を得ることができ、一方、弁座およびそれと係 合する弁部材の部分を弁ハウジング内でより中央に位置させることができ、これ により、ガス流の抵抗を低くすることができる。 本発明の別の特徴によれば、弁体は弁座のほぼ上流側に位置している。この構 成により、弁体内の全スペースがガス流を通すのに利用できるために、弁の開放 位置において最大の貫流量を得ることができる。 本発明の別の特徴によれば、弁部材の動きを案内するガイド手段を弁座付近に 設ける。好ましい実施例において、前記ガイド手段は複数の（たとえば、３つの ）バーの形をしており、これらのバーは弁体と同軸に設けてあり、これらのバー の間で、弁体、少なくとも弁部材の底側が動くことができる。別の好ましい実施 例において、膜はほぼ円錐形、少なくとも部分的に円錐形に予め形成され、弁が 閉じているかあるいはほぼ閉じている位置で膜はほぼ安定した形態を有する。実 際に、膜それ自体が弁部材を案内でき、その結果、付加的なガイド手段が不要と なることは明らかである。 本発明の別の特徴によれば、膜ならびに弁部材を包含する弁体は同じ材料で一 体に作る。弁体はプラスチック材料で作ると好ましい。この種の弁体は図面を参 照しながらより詳しく説明する。 本発明の別の特徴によれば、膜の縁に、それと平行に延びる少なくとも１つの リブを設けてもよい。前記膜の両側に延び、横断面で見て外面から先細となって いるいくつかのリブを設けると好ましい。 本発明の別の特徴によれば、膜はその外縁付近で弁ハウジングの２つの部分の 間に固定してもよい。その場合、少なくとも１つの部分がほぼ円形の縁を備え、 これが膜の表面に溝を形成する。好ましくは、前記部分の各々がこのような縁を 包含し、両方の縁が同心であるが、異なった直径を有する。 ２つの平行な表面間の代わりに前記縁の間に膜を固定した結果、一方では、弁 ハウジングの部分と膜の間に適切なシールを得ることができ、他方では、ハウジ ング部分を相互に押し付けることがそれほど重要ではなくなる。本発明の別の特 徴によれば、クリップ連結部によって弁ハウジングの２つの部分を相互に嵌合さ せることができる。クリップ連結部を使用する場合、ハウジングの２つの部分は 或る種の力で相互に押し付けられることはなく、或る程度の距離を保って所定位 置に固定される。特に、膜の表面内に延びる前記の縁を使用すると、この種の連 結を弁ハウジングの部分間で使用することができる。 本発明の別の特徴によれば、弁ハウジングの一方の部分は円形の外方溝の多数 のセグメントからなり、これらのセグメント内にほぼ円形のばねクリップが嵌合 し、弁ハウジングの他方の部分が円形縁の対応する数のセグメントを包含し、こ れらのセグメントが溝の部分間でクリップの背後に係合する。これは実施例によ ってより詳しく説明する。 本発明は、さらに、ガス通路を急速に開くことによってガス・パルスを伝達す る方法であって、膜に取り付けた弁部材をガス供給圧力によって弁座から離れる ように押し、膜の片側のガス圧力が低下し、その後、ガスが膜から若干離れたと ころで弁部材と弁座との間を流れることができる方法に関する。 単独でも組み合わせでも使用できる本発明のさらなる特徴は、図面の説明から 明らかとなるであろうし、請求の範囲に定義する。 以下、ガス弁のいくつかの実施例を添付図面を参照しながら説明する。 第１図は、ガス弁の断面図である。 第２図は、ガス弁の側面図である。 第３図は、ガス弁の平面図である。 第４図は、第１図のIVに示す詳細である。 第５図は、第１図のＶに示す詳細である。 第６図は、ガス弁の展開図である。 第７図は、ガス弁の第２実施例を示す。 第８図は、第７図のVIIIに示す詳細である。 第９図は、第２実施例による弁体の断面図である。 第１０図は、第９図のＸに示す詳細である。 第１１、１２図は、第２実施例による弁体の斜視図である。 これらの図面は実施例の概略図にすぎず、同様の部分には同様の符号が付けて ある。 第１図はガス弁の種々の部分を示す断面図である。このガス弁はハウジングを 包含し、このハウジングは弁ハウジング１とカバー２とからなる。弁ハウジング １はガス入口３とガス出口４とを包含する。これらガスの出入口は連結手段を備 えており、そこにガス・パイプを連結することができる。図示実施例では、この 連結手段は開口部３、４に設けた内ねじ山からなり、外ねじ付きのパイプの端を これらの開口部に螺合させることができる。ねじ山の形状を適当に選ぶかあるい はシール要素を介在させることによって、気密シールを得ることができる。 第１図に示すガス弁の位置において、ガス弁は閉じており、この位置では、弁 部材５が弁座６と衝合している。弁座６は、弁の開放位置においてガスの抵抗が 最小となるように形成してある。好ましくは、弁座６は比較的大きな半径を持つ ように設計してあり、弁部材５はそれと弁座６の間に環状の合わせ面が円錐形面 に存在するようにシールを形成する。 弁部材５は膜７に連結してあり、この膜はその外縁のところで弁ハウジング１ とカバー２の間に固定されている。膜７は、弁部材５を弁座６から持ち上げるこ とができる程度に可撓性があり、ガス入口３からガス出口４へガスが自由に通過 できるようになっている。ハウジング１は３つのガイド・バー８（１つだけ示す ）を備えており、これらのガイド・バーは弁部材５を移動中に案内する。 第１図に示す実施例において、膜７の下面はガス入口３と直接接触しており、 膜のこの側でガス供給圧力が優勢である。膜７の反対側には制御室９が形成して あり、この制御室９は絞り流路１０によってガス入口に接続している。カバー２ は、さらに、接続開口１１を備えており、この接続開口を経て前記制御室が制御 ユニット（図示せず）に接続できる。この制御ユニット（図示せず）は接続開口 １１を閉ざすことができ、その結果、ガスが接続開口１１を通って移動できない ようになる。また、前記制御ユニットは接続開口１１を経て制御室９からガスが 逃げるのをゆるし、ガス弁を開くことができる。 第１図に示すガス弁の動作は次の通りである。接続開口１を経由したガスの通 過が阻止されている限り、弁部材５が弁座２と衝合しているため、ガス弁は閉じ ている。したがって、ガス入口３におけるガス供給圧力はガス出口４におけるガ ス圧力よりは高くなっている。ガス供給圧力は、ガス入口３および膜７の底側で 優勢であるばかりでなく、絞り流路１０によってガス入口に接続している制御室 ９内でも優勢である。接続開口１１が閉じている限り、膜および弁部材に加わる 力の成分は下向きであり、その結果、ガス弁は閉じたままとなっている。ガスを 接続開口１１を経て制御室９から逃がすことによってガス弁が開き、制御室９内 のガス圧力が低下する。したがって、膜および弁部材に加わる力の成分は上向き となる。絞り流路１０を経て供給され得るガスの量が制御室９内に充分な圧力を 与えるには不充分となり、その結果、膜７の底側で優勢なガス供給圧力が、接続 開口１１を経由してのガスの放出が停止するまでガス弁を開いたままにし、制御 室９に供給されつつあるガスの結果として再び制御室９内で圧力が上昇すること になる。この圧力がガス弁を閉ざすことになる。 接続開口１１に接続した制御ユニットは接続開口１１に直結した磁気弁であっ てもよい。また、いくつかのガス弁を中央制御ユニットによって制御し、この中 央制御ユニットに通じるガス・パイプを接続開口１１に接続することもできる。 第２図は第１図のガス弁の側面図であり、第２図はその平面図である。 第４図は弁部材５を膜７に取り付ける方法の詳細を示す。この図は、弁部材５ に半径方向外向きの溝１２を設け、この溝１２内に膜７が延びていることを示し ている。膜７は、その端で中央部に、円形の孔が設けてあり、この孔の縁は溝１ ２内に延びている。膜７の溝１２内への嵌合は、可撓性材料で作られた膜７の変 形によって行われ得る。膜７の孔は、前記孔を拡大することなく弁部材５を設置 し、弁部材５をいくらかの遊びをもって膜７上に装着するに充分に大きくてもよ い。 第５図は膜７を弁ハウジング１とカバー２の間に固定する方法を示している。 この固定が平坦な平面で行われず、やや傾斜して、すなわち、円錐形の表面に沿 って行われるため、膜に或る種の片寄せ力を与える。この片寄せ力は、ガス弁内 に圧力差がないときに弁をその閉じた位置に保持することになる。第５図は、さ らに、膜７を或る程度の遊びをもって弁ハウジング１とカバー２の間に嵌合する こと、すなわち、弁ハウジング１とカバー２の間の距離が膜の厚みよりもやや大 きいことを示している。こうして、膜の固定とシールは、弁ハウジング１が縁１ ３を備え、カバー２が縁１４を備え、これらの縁が膜７の表面に軽く押し付けら れることによって行われる。こうして、弁ハウジング１に関するカバー２の所定 の位置で適切な固定とシールが行われ、カバー２と弁ハウジング１とが或る種の 力で相互に押し付けられることがない。 カバー２はクリップ１５によって弁ハウジング１に連結してあり、このクリッ プ１５は実質的に弾性の環状の丸棒からなる。クリップ１５はハウジング１の半 径方向外向きの溝１６内に嵌合し、この溝１６は第６図に特に示すように３つの 円弧状部からなる。カバー２は、同様に３つの円弧に分割された縁１７を備え、 この縁１７はカバー２が弁ハウジング１上に取り付けられたときにクリップ１５ の背後に延在することができる。 このようにして、カバー２が単純であるが非常に有効な方法で弁体１上に装着 される。クリップ１５は最初に弁ハウジング１上に装着され、その後、カバー２ を所定位置に移動させ、そこにスナップダウンする。さらに、スクリュードライ バによってクリップ１５を取り外すことによってカバー２を弁ハウジング１から 簡単に取り外すことができる。その後、カバー２を弁ハウジング１から取り外す ことができる。クリップ１５を取り外すことができるようにするためにくぼみ１ ８が設けてあり、このくぼみ内へスクリュードライバの端を挿入することができ る。 特に第１図から明らかなように、弁部材５を使用すると、所望位置で弁座を弁 ハウジングの中央に嵌合させ、膜７をカバー２付近に嵌合させて最小体積の制御 室を得ることが可能となる。さらに、弁部材を使用すると、ガスの最適な貫流を 得ることができる。これは弁座の形状を選ぶ際に大きな自由度が可能だからであ る。 第７図はガス弁の第２実施例を示しており、ここでは膜７および弁部材５から なる弁体が同じ材料、好ましくはプラスチック材料で一体に作ってある。膜７を 形成している弁体の部分は比較的薄肉であり、必要な可撓性を得ることができ、 弁部材５を形成している弁体の部分は厚肉であり、補強リブ２０も備えている。 第８図は膜７の周方向縁を弁ハウジング１とカバー２の間で締め付ける要領を 詳しく示す図である。膜７の縁は弁ハウジング１とカバー２の間に存在する室内 に嵌合する。それによって、膜７の縁付近で片側に２つずつの計４つのリブ２１ がやや変形し、膜の適切な固定を行うことができる。 第９図は弁体５、７の断面図であり、膜７の少なくとも一部がその安定した状 態でほぼ円錐形であることを示している。弁体５、７が弁の閉じた状態で多少と もこの安定状態となるため、弁部材５を案内するためにガイド・バー８のような 付加的な手段が不要となるのは明らかである。膜７は弁の閉鎖中波弁部材５の案 内を行う。 第１０図は膜７の縁を示す図であり、膜の片側に２つずつ設けられたリブ２１ を示している。これらのリブ２１は、横断面図で見て、斜めになっており、先細 となっていると好ましい。第１１、１２図は弁体５、７の斜視図であり、ここで は、絞り流路１０とリブ２０を明確に区別することができる。 上記の実施例は例示と考えるべきであり、本発明を用いて種々に変形例が可能 であることは当業者にとっては明らかであろう。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年２月６日 【補正内容】 第５図は、第１図のVIIIに示す詳細である。 第６図は、ガス弁の展開図である。 第７図は、第６図のＸに示す詳細である。 第８、９図は、弁体の斜視図である。 これらの図面は実施例の概略図にすぎず、同様の部分には同様の符号が付けて ある。 第１図はガス弁の種々の部分を示す断面図である。このガス弁はハウジングを 包含し、このハウジングは弁ハウジング１とカバー２とからなる。弁ハウジング １はガス入口３とガス出口４とを包含する。これらガスの出入口は連結手段を備 えており、そこにガス・パイプを連結することができる。 第１図に示すガス弁の位置において、ガス弁は閉じており、この位置では、弁 部材５が弁座６と衝合している。弁座６は、弁の開放位置においてガスの抵抗が 最小となるように形成してある。好ましくは、弁座６は比較的大きな半径を持つ ように設計してあり、弁部材５はそれと弁座６の間に環状の合わせ面が円錐形面 に存在するようにシールを形成する。 弁部材５は膜７に連結してあり、この膜はその外縁のところで弁ハウジング１ とカバー２の間に固定されている。膜７は、弁部材５を弁座６から持ち上げるこ とができる程度に可撓性があり、ガス入口３からガス出口４へガスが自由に通過 できるようになっている。ハウジング１は３つのガイド・バー８（１つだけ示す ）を備えており、これらのガイド・バーは弁部材５を移動中に案内する。 第１図に示す実施例において、膜７の下面はガス入口３と直接接触しており、 膜のこの側でガス供給圧力が優勢である。膜７の反対側には制御室９が形成して あり、この制御室９は絞り流路１０によってガス入口に接続している。カバー２ は、さらに、接続開口１１を備えており、この接続開口を経て前記制御室が制御 ユニット（図示せず）に接続できる。この制御ユニット（図示せず）は接続開口 １１を閉ざすことができ、その結果、ガスが接続開口１１を通って移動できない ようになる。また、前記制御ユニットは接続開口１１を経て制御室９からガスが 逃げるのをゆるし、ガス弁を開くことができる。 第１図に示すガス弁の動作は次の通りである。接続開口１を経由したガスの通 過が阻止されている限り、弁部材５が弁座２と衝合しているため、ガス弁は閉じ ている。したがって、ガス入口３におけるガス供給圧力はガス出口４におけるガ ス圧力よりは高くなっている。ガス供給圧力は、ガス入口３および膜７の底側で 優勢であるばかりでなく、絞り流路１０によってガス入口に接続している制御室 ９内でも優勢である。接続開口１１が閉じている限り、膜および弁部材に加わる 力の成分は下向きであり、その結果、ガス弁は閉じたままとなっている。ガスを 接続開口１１を経て制御室９から逃がすことによってガス弁が開き、制御室９内 のガス圧力が低下する。したがって、膜および弁部材に加わる力の成分は上向き となる。絞り流路１０を経て供給され得るガスの量が制御室９内に充分な圧力を 与えるには不充分となり、その結果、膜７の底側で優勢なガス供給圧力が、接続 開口１１を経由してのガスの放出が停止するまでガス弁を開いたままにし、制御 室９に供給されつつあるガスの結果として再び制御室９内で圧力が上昇すること になる。この圧力がガス弁を閉ざすことになる。 接続開口１１に接続した制御ユニットは接続開口１１に直結した磁気弁であっ てもよい。また、いくつかのガス弁を中央制御ユニットによって制御し、この中 央制御ユニットに通じるガス・パイプを接続開口１１に接続することもできる。 第２図は第１図のガス弁の側面図であり、第３図はその平面図である。 第４図は膜７を弁ハウジング１とカバー２の間に固定する方法を示す。この固 定が平坦な平面で行われず、やや傾斜して、すなわち、円錐形の表面に沿って行 われるため、膜に或る種の片寄せ力を与える。この片寄せ力は、ガス弁内に圧力 差がないときに弁をその閉じた位置に保持することになる。第４図は、さらに、 膜７を或る程度の遊びをもって弁ハウジング１とカバー２の間に嵌合すること、 すなわち、弁ハウジング１とカバー２の間の距離が膜の厚みよりもやや大きいこ とを示している。こうして、膜の固定とシールは、弁ハウジング１が縁１３を備 え、カバー２が縁１４を備え、これらの縁が膜７の表面に軽く押し付けられるこ とによって行われる。こうして、弁ハウジング１に関するカバー２の所定の位置 で適切な固定とシールが行われ、カバー２と弁ハウジング１とが或る種の力で相 互に押し付けられることがない。 カバー２はクリップ１５によって弁ハウジング１に連結してあり、このクリッ プ１５は実質的に弾性の環状の丸棒からなる。クリップ１５はハウジング１の半 径方向外向きの溝１６内に嵌合し、この溝１６は第６図に特に示すように３つの 円弧状部からなる。 このようにして、カバー２が単純であるが非常に有効な方法で弁体１上に装着 される。クリップ１５は最初に弁ハウジング１上に装着され、その後、カバー２ を所定位置に移動させ、そこにスナップダウンする。さらに、スクリュードライ バによってクリップ１５を取り外すことによってカバー２を弁ハウジング１から 簡単に取り外すことができる。その後、カバー２を弁ハウジング１から取り外す ことができる。クリップ１５を取り外すことができるようにするためにくぼみ１ ８が設けてあり、このくぼみ内へスクリュードライバの端を挿入することができ る。 特に第１図から明らかなように、弁部材５を使用すると、所望位置で弁座を弁 ハウジングの中央に嵌合させ、膜７をカバー２付近に嵌合させて最小体積の制御 室を得ることが可能となる。さらに、弁部材を使用すると、ガスの最適な貫流を 得ることができる。これは弁座の形状を選ぶ際に大きな自由度が可能だからであ る。 膜７および弁部材５からなる弁体は同じ材料、好ましくはプラスチック材料で 一体に作ってある。膜７を形成している弁体の部分は比較的薄肉であり、必要な 可撓性を得ることができ、弁部材５を形成している弁体の部分は厚肉であり、補 強リブ２０も備えている。 第５図は膜７の周方向縁を弁ハウジング１とカバー２の間で締め付ける要領を 詳しく示す図である。膜７の縁は弁ハウジング１とカバー２の間に存在する室内 に嵌合する。それによって、膜７の縁付近で片側に２つずつの計４つのリブ２１ がやや変形し、膜の適切な固定を行うことができる。 第６図は弁体５、７の断面図であり、膜７の少なくとも一部がその安定した状 態でほぼ円錐形であることを示している。弁体５、７が弁の閉じた状態で多少と もこの安定状態となるため、弁部材５を案内するためにガイド・バー８のような 付加的な手段が不要となるのは明らかである。膜７は弁の閉鎖中波弁部材５の案 内を行う。 第７図は膜７の縁を示す図であり、膜の片側に２つずつ設けられたリブ２１を 示している。これらのリブ２１は、横断面図で見て、斜めになっており、先細と なっていると好ましい。第１１、１２図は弁体５、７の斜視図であり、ここでは 、絞り流路１０とリブ２０を明確に区別することができる。 上記の実施例は例示と考えるべきであり、本発明を用いて種々に変形例が可能 であることは当業者にとっては明らかであろう。 【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年３月３日 【補正内容】 新明細書 ガス・パルスを伝達するガス弁 本発明は、ガス入口およびガス出口を有する弁ハウジングを包含し、弁座と衝 合して流路を閉じることのできる弁体を包含するガス弁であって、前記弁体が弁 ハウジング内にその外縁で固定された膜を包含し、弁座から離れた方の側に制御 室が形成してあり、この制御室が絞り流路を経てガス入口に接続しており、膜の 反対側の少なくとも一部がガス入口と連通しており、ガスを制御室から逃がして ガス弁を開放させる手段が設けてあり、前記反対側のガス入口からのガス圧力が 弁体を弁座から離れるように移動させ、前記弁体が弁部材を包含し、この弁部材 が前記膜に関して中央に位置しており、また、弁座と密封係合し、前記弁部材の 寸法が、弁部材の弁座と係合する部分と膜付近に位置する部分との距離がガス入 口の内径の半分より大きくなるように選んであるガス弁に関する。この種のガス 弁は、特に、ガス・パルスを伝達するのに使用できる。ガス弁を非常に急速に開 放する必要がある場合に、比較的大きな体積のガスを非常に短い時間で通過させ ることができる。 US-A-2,532,568がこのようなガス弁を開示しており、そこでは、前記弁体は前 記膜に関して中央に位置する弁部材を包含し、この弁部材は弁座と密封係合し、 前記弁部材の寸法が、弁部材の弁座と係合する部分と膜付近に位置する部分との 距離がガス入口の内径の半分より大きくなるように選ばれている。したがって、 弁内の流れ抵抗が低くすることができる。 この種のガス弁は、たとえば、使用時にダストで詰まり、内部の抵抗が増大す るダスト・フィルタを清掃するのに使用し得る。このようなダスト・フィルタは 、そこを通る通常のガス流の方向と反対の方向にガス・パルスを与えることによ って清掃できる。最少量のガスを用いて効果的なガス・パルスを得ることができ ることが重要であり、その場合、ガス弁は非常に急速に開き、多量のガスを非常 に短い時間で非常に急速に通すことができなければならない。 本発明の目的は、信頼性をもって効果的に作動し、急速に開いて短時間に大量 のガスを通過させることができる、特にガス・パルスを伝達するためのガス弁を 提供することにある。 本発明によれば、弁部材のほぼ全体が膜の前記反対側に位置しており、前記膜 ならびに前記弁部材を包含する前記弁体が同じ材料で一体に作ってある。弁体が プラスチック材料で作ってあると好ましい。この種の弁体は以下に図面を参照し ながらより詳しく説明する。 本発明の好ましい実施例では、弁体は弁座のほぼ上流側に位置している。この 構成によれば、弁体内の全スペースがガス流を通すのに利用できるために、弁の 開放位置において最大の貫流量を得ることができる。 本発明の別の好ましい実施例においては、弁部材の動きを案内するガイド手段 を弁座付近に設ける。好ましい実施例において、前記ガイド手段は複数の（たと えば、３つの）バーの形をしており、これらのバーは弁体と同軸に設けてあり、 これらのバーの間で、弁体、少なくとも弁部材の底側が動くことができる。別の 好ましい実施例において、膜はほぼ円錐形、少なくとも部分的に円錐形に予め形 成され、弁が閉じているかあるいはほぼ閉じている位置で膜はほぼ安定した形態 を有する。実際に、膜それ自体が弁部材を案内でき、その結果、付加的なガイド 手段が不要となることは明らかである。 本発明の別の好ましい実施例においては、膜の縁に、それと平行に延びる少な くとも１つのリブを設けてもよい。前記膜の両側に延び、横断面で見て外面から 先細となっているいくつかのリブを設けると好ましい。 本発明の別の好ましい実施例においては、膜はその外縁付近で弁ハウジングの ２つの部分の間に固定してもよい。その場合、少なくとも１つの部分がほぼ円形 の縁を備え、これが膜の表面に溝を形成する。好ましくは、前記部分の各々がこ のような縁を包含し、両方の縁が同心であるが、異なった直径を有する。 ２つの平行な表面間の代わりに前記縁の間に膜を固定した結果、一方では、弁 ハウジングの部分と膜の間に適切なシールを得ることができ、他方では、ハウジ ング部分を相互に押し付けることがそれほど重要ではなくなる。本発明の別の特 徴によれば、クリップ連結部によって弁ハウジングの２つの部分を相互に嵌合さ せることができる。クリップ連結部を使用する場合、ハウジングの２つの部分は 或る種の力で相互に押し付けられることはなく、或る程度の距離を保って所定位 置に固定される。特に、膜の表面内に延びる前記の縁を使用すると、この種の連 結を弁ハウジングの部分間で使用することができる。 本発明の別の好ましい実施例においては、弁ハウジングの一方の部分は円形の 外方溝の多数のセグメントからなり、これらのセグメント内にほぼ円形のばねク リップが嵌合し、弁ハウジングの他方の部分が円形縁の対応する数のセグメント を包含し、これらのセグメントが溝の部分間でクリップの背後に係合する。これ は実施例によってより詳しく説明する。 単独でも組み合わせでも使用できる本発明のさらなる好ましい特徴は、図面の 説明から明らかとなるであろうし、請求の範囲に定義する。 以下、ガス弁のいくつかの実施例を添付図面を参照しながら説明する。 第１図は、ガス弁の断面図である。 第２図は、ガス弁の側面図である。 第３図は、ガス弁の平面図である。 第４図は、詳細を示す。 新請求の範囲 １． ガス入口（３）およびガス出口（４）を有する弁ハウジング（１、２） を包含し、弁座（６）と衝合して流路を閉ざすことのできる弁体（５、７）を包 含するガス弁であって、この弁体（５、７）がその外縁で弁ハウジング（１、２ ）内に固定した膜（７）を包含し、弁座（６）と反対の側に制御室を形成し、こ の制御室（９）が絞り流路（１０）を通してガス入口に接続しており、膜（７） の反対側の少なくとも一部がガス入口と連通しており、ガスを制御室（９）から 逃がしてガス弁を開く手段が設けてあり、前記反対側のガス入口からのガス圧力 が弁体（５、７）を弁座（６）から離れるように移動させるようになっており、 前記弁体（５、７）が弁部材（５）を包含し、この弁部材（５）が前記膜（７） に関して中央に位置し、膜（７）の反対側に実質的に位置し、弁座（６）と密封 係合し、前記弁部材（５）の寸法が、弁座と係合する弁部材（６）の部分と膜（ ７）に接近して位置する部分との間の距離がガス入口の内径の半分より大きいよ うに選んであるガス弁において、弁部材（５）のほぼ全体が膜（７）の前記反対 側に位置しており、前記膜（７）ならびに前記弁部材（５）からなる前記弁体（ ５、７）が同じ材料で一体に作ってあることを特徴とするガス弁。 ２． 請求の範囲第１項記載のガス弁において、前記弁体（５、７）が前記弁 座（６）のほぼ上流側に位置していることを特徴とするガス弁。 ３． 請求の範囲第１項または第２項記載のガス弁において、前記弁部材（５ ）の動きを案内するガイド手段（８）が前記弁座（６）付近に設けてあることを 特徴とする ガス弁。 ４． 請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記膜（７）が少なくとも一部でほぼ円錐形に予め形成してあり、前記膜（ ７）が弁が閉じているかあるいはほぼ閉じている位置においてほぼ安定した形態 を有することを特徴とするガス弁。 ５． 請求の範囲第１項から第４項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記膜（７）の縁にそれと平行に延びる少なくとも１つのリブ（２１）が設 けてあることを特徴とするガス弁。 ６． 請求の範囲第５項記載のガス弁において、リブ（２１）が前記膜（７） の両側に延在し、横断面で見て外面から先細となっていることを特徴とするガス 弁。 ７． 請求の範囲第１項から第６項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記膜（７）がその外縁付近で前記弁ハウジングの２つの部分（１、２）の 間に固定してあり、少なくとも一部にほぼ円形の縁（１３、１４）が設けてあり 、この円形の縁が膜（７）の表面に溝を押し形成することを特徴とするガス弁。 ８． 請求の範囲第１項から第７項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記弁ハウジングの前記２つの部分（１、２）がクリップ連結部（１５、１ ６、１７）によって相互に連結してあることを特徴とするガス弁。 ９． 請求の範囲第８項記載のガス弁において、弁ハウジングの前記一方の部 分（１）が円形の外側溝（１６）の多数のセグメントを包含し、これらのセグメ ント内にほぼ円形のばねクリップ（１５）が嵌合しており、弁ハウジングの他方 の部分（２）が対応する数の円形縁（１７）のセグメントを包含し、これらのセ グメントが溝（１６）の部分の間でクリップ（１５）の背後に係合することを特 徴とする ガス弁。 【図１】 【図２】 【図３】 【図４】 【図５】 【図６】 【図７】 【図８】 【図９】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ガリー クラマー アメリカ合衆国、ニュージャージー州、モ リス リンカーン パーク、フランセス ロード 14

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 弁座と衝合して流路を閉ざすことのできる弁体（５、７）を包含するガ ス弁であって、この弁体（５、７）がその外縁で弁ハウジング（１、２）内に固 定した膜（７）を包含し、弁座（６）と反対の側に制御室を形成し、この制御室 （９）が絞り流路（１０）を通してガス入口に接続しており、膜（７）の反対側 の少なくとも一部がガス入口と連通しており、ガスを制御室（９）から逃がして ガス弁を開く手段が設けてあり、前記反対側のガス入口からのガス圧力が弁体（ ５、７）を弁座（６）から離れるように移動させるようになっており、前記弁体 （５、７）が弁部材（５）を包含し、この弁部材（５）が前記膜（７）に関して 中央に位置し、膜（７）の反対側に実質的に位置し、弁座（６）と密封係合し、 前記弁部材（５）の寸法が、弁座と係合する弁部材（６）の部分と膜（７）に接 近して位置する部分との間の距離がガス入口の内径の半分より大きいように選ん であるガス弁。 ２． 請求の範囲第１項記載のガス弁において、前記弁体（５、７）が前記弁 座（６）のほぼ上流側に位置していることを特徴とするガス弁。 ３． 請求の範囲第１項または第２項記載のガス弁において、前記弁部材（５ ）の動きを案内するガイド手段（８）が前記弁座（６）付近に設けてあることを 特徴とする ガス弁。 ４． 請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記膜（７）が少なくとも一部でほぼ円錐形に予め形成してあり、前記膜（ ７）が弁が閉じているかあるいはほぼ閉じている位置においてほぼ安定した形態 を有することを特徴とするガス弁。 ５． 請求の範囲第１項から第４項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記膜（７）ならびに前記弁部材（５）を包含する前記弁体（５、７）が同 じ材料で一体に作ってあることを特徴とするガス弁。 ６． 請求の範囲第１項から第５項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記膜（７）の縁にそれと平行に延びる少なくとも１つのリブ（２１）が設 けてあることを特徴とするガス弁。 ７． 請求の範囲第６項記載のガス弁において、リブ（２１）が前記膜（７） の両側に延在し、横断面で見て外面から先細となっていることを特徴とするガス 弁。 ８． 請求の範囲第１項から第７項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記膜（７）がその外縁付近で前記弁ハウジングの２つの部分（１、２）の 間に固定してあり、少なくとも一部にほぼ円形の縁（１３、１４）が設けてあり 、この円形の縁が膜（７）の表面に溝を押し形成することを特徴とするガス弁。 ９． 請求の範囲第１項から第８項までのいずれか１つに記載のガス弁におい て、前記弁ハウジングの前記２つの部分（１、２）がクリップ連結部（１５、１ ６、１７）によって相互に連結してあることを特徴とするガス弁。 １０． 請求の範囲第９項記載のガス弁において、弁ハウジングの前記一方の部 分（１）が円形の外側溝（１６）の多数のセグメントを包含し、これらのセグメ ント内にほぼ円形のばねクリップ（１５）が嵌合しており、弁ハウジングの他方 の部分（２）が対応する数の円形縁（１７）のセグメントを包含し、これらのセ グメントが溝（１６）の部分の間でクリップ（１５）の背後に係合することを特 徴とする ガス弁。 １１． ガス通路を急速に開放することによってガス・パルスを伝達する方法で あって、膜（７）に取り付けた弁部材（５）をガス供給圧力によって弁座（６） から離れるように押し、膜（７）の片側のガス圧力を低下させ、その後、ガスが 前記膜（７）から若干離れたところで弁部材（５）と弁座（６）の間を流れるこ とができることを特徴とする方法。 １２． 請求の範囲第１１項記載の方法において、請求の範囲第１項から第１１ 項までのいずれか１つに記載の手段を１つまたはそれ以上使用することを特徴と する方法。