JPH11507865A - 特に燃焼機関のための潤滑油フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、特に燃焼機関のための潤滑油フィルタであって、上側でねじ蓋（２）によって閉じられた起立したフィルタケーシングと、ねじ蓋（２）に回転可能に支承された、リングフィルタインサート（４）のための保持体（３）とを有する形式のものを構造的に従来よりも簡単に製作することを目的としている。この目的のためには、フィルタケーシングの下部において、ねじ蓋（２）が閉じた状態で付加的な流出通路（１０）を閉鎖しかつこの流出通路（１０）をねじ蓋（２）を開放した状態で開く保持体（４）が、部分的な範囲で、フィルタインサート（４）のためにそれ自体支持作用を有する、半径方向に透過性である支持管（５）として構成されている。これによってフィルタインサートの簡単でかつ確実な支承が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 特に燃焼機関のための潤滑油フィルタ 本発明は請求項１の上位概念に記載した特徴を有する、特に燃焼機関のための 潤滑油フィルタに関する。 このような油フィルタはＥＰ０６１２５４９Ａ２号明細書によって公知である 。 ＤＥ４１３１３５３Ａ１号明細書によれば主流フィルタインサート及び副流フ ィルタインサートとを有し、両方のインサートがオイルフィルタねじ蓋に回転可 能に支承された保持体に取外し可能に載置されたオイルフィルタが公知である。 このフィルタにおいては、保持体は補助流出通路と協働し、蓋が閉じられた場合 には通路が閉じられかつ蓋が開かれた場合には通路が開放されるようにはなって いない。さらに、そこでは特に折り畳まれたフィルタウエブ材料から成る、両方 のフィルタインサートの１つは、半径方向内側にその全長に亙って、十分には安 定的に支承もしくは支持されていない。 これから出発して本発明は、先きに挙げた文献ＥＰ０６１２５４９Ａ２号明細 書から導き出されたフィルタの構造を簡易化し、その機能を改善し、付加的にフ ィルタインサートが半径方向内方へ良好に支えられるようにすることを課題とし ている。フィルタインサー トを半径方向内方に良好に支持することは、その強度に関連した保持性の改善を 目的としている。 この問題の根本的な解決策は請求項１の特徴部分に記載した構成を有する当該 潤滑油フィルタの構造によって達成された。 本発明の根本思想は、リングフィルタインサートを保持体の上だけに支承し、 同時に、ねじ蓋からフィルタケーシング鉢体の底まで延びる保持体を、フィルタ インサートの端面の間の範囲で透過性に管状に構成し、この管がリングフィルタ インサートの半径方向の内部支持のための支持枠として利用され得るようになっ ていることである。 本発明の有利な構成は、請求項２以下の対象でありかつ種々の実施例に基づき 以下に詳細に説明する。 次に図面に基づき本発明の実施例を説明する。すべての図にはフィルタケーシ ングが縦断面で概略的に示されている。個々の構成の差異は保持体が長手方向で 種々異なる形で分割されていることである。 図面には以下の分割が示されている。 ［図１］ 保持体はほぼ全長に亙って延びる下部分とその上にスナップ結合され たキャップとから成っている。 ［図２］ 保持体は相互に係止された３つの部分に分割されている。 ［図３］ 保持体はキャップを有する上側部分と、該 上該部分に係止された下側部分とから成っている。 ［図４］ 保持体は互いに係止可能な３つの単個部分から成っている。 ［図５］ 保持体はフィルタインサートの真中よりもいくらか上側で２分割され ている。 ［図６］ 保持体は上側部分と下側部分とから成り、この上側部分と下側部分は フィルタインサートの下方の端面の高さで相互に係止されており、保持体の上方 の端部がリング状のフィルタシーブを取り囲んでいる。 フィルタケーシングは上側の開いたフイルタケーシング鉢体１を有し、該フィ ルタケーシング鉢体１はねじ蓋２で閉鎖可能である。底の範囲にフィルタケーシ ング鉢体１は壜頸頚部のようにすぼめられている。 保持体３は係止結合部を介して回転可能にねじ蓋２内に支承されかつリング状 のフィルタインサート４を受容している。保持体３がフィルタインサート４によ りその両方の端面の間で取囲まれている範囲で、該保持体３は、半径方向で透過 性の支持管５として構成され、この支持管５にはリングフィルタインサートが半 径方向内側で接触している。支持管５はねじ蓋２に向いた上方の端部でキャップ ６によって軸方向に緊密に閉じられている。リングフィルタインサート４の下方 の端面の範囲で支持管５は半径方向で非透過性に構成されている。リングフィル タインサート４は半径方向 で緊密に上方の端面側でキャップ６に接し、下方の端面側で支持管５の半径方向 で非透過性の範囲に接している。 壜頸部状に絞られたフィルタケーシング鉢体１の底範囲では、支持管５の、フ ィルタインサート４の下側の端面を越えて突出する半径方向で非透過性の範囲が リングシール７を介してフィルタケーシング鉢体１に対してシールされている。 浄化しようとする潤滑油は流入通路８を通って、フィルタインサート４を半径 方向で取囲んでいる外室９内に流入する。この外室９から油はリングフィルタイ ンサート４を貫流して支持管内の中央室に流入し、浄化された油としてフィルタ ケーシング鉢体１から流出通路１０を通って流出する。したがって外室９はフィ ルタの原液室であり、フィルタインサート４内にあって、下方に向かってフィル タケーシング鉢体１の壜頸部状の付加部に向かって延びている範囲は浄化液室で ある。リングシール７によってフィルタの浄化液室と原液室は相互に分離されて いる。この場合、支持管５の半径方向で非透過性の範囲は浄化液室と原液室との 間の仕切り壁の１部である。支持管５はフィルタインサート４内にある透過性の 範囲においては、フィルタインサートのための内部支持枠として用いることがで きるように構成されている。 キャップ６には溢流弁１１が組み込まれている。フ ィルタケーシング鉢体の壜頸部状の底範囲には補助流出通路１２が設けられてい る。この補助流出通路１２は、保持体３の自由端部により、ねじ蓋２が閉じられ ると閉鎖される。 保持体３に回転可能に取り付けられたねじ蓋２を開放することにより、補助流 出通路１２は自動的に、保持体３の閉鎖部がこの補助流出通路１２の開口から滑 り出ることで、開放される。 保持体３をフィルタケーシング鉢体１から引き抜くことによって、付加的に浄 化液室と原液室との間にシールリング７によって与えられている閉鎖も解除され 、浄化された油と浄化されていない油は一緒に補助流出通路１２を通って流出す ることができる。 保持体を簡単に、例えばプラスチックから製作できるようにするためには、保 持体はその長さに亙って１度ないし数度分割されている。分割された個々の区分 は、相互にばね舌片及び対応受けを介して係止されている。分割と係止形式は個 々の図面に示されかつ図面から良く判るので、説明するまでもなく理解され得る ものと確信する。 図６の構成では支持管５の上端部において、この支持管５とねじ蓋２との間に リング状のシーブフィルタ１３が設けられている。このシーブフィルタ１３は場 合によっては溢流弁を通って流れる潤滑油のための粗フィルタとして役立つ。シ ーブフィルタ１３は全体と して、ウエブによって補強されたフィルタ面を有する弾性的なプラスチックから 成り、Ｕ字形の横断面を有するリングの形を成している。シーブフィルタ１３は 、フィルタ軸線に対して平行に向けられたＵ字脚で、フィルタインサート４の上 方の端部円板１４とねじ蓋２の周壁との間に緊密に帯金状に締込まれている。こ の場合にはシーブフィルタ１３は半径方向で内側に位置するＵ字脚で端部円板１ ４のリング状の鍔の上に軸方向で、アンダカット状にスナップ結合され得るよう にすることができる。これによってシーブフィルタ１３はフィルタインサート４ の構成部分として取扱いかつ取付け可能である。ねじ蓋２の内部においては、シ ーブフィルタ１３はさらに、半径方向のリブ１５を介してねじ蓋２の底に軸方向 で支えられていることもできる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロルフ メーレ ドイツ連邦共和国 Ｄ−74626 ブレッツ フェルト ヴァインスベルガーシュトラー セ ８

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．特に燃焼機関の潤滑油フィルタであって、 （イ） フィルタケーシング鉢体（１）がほぼ起立させられて配置され、ねじ 蓋（２）によって上方から閉鎖可能であり、 （ロ） フィルタケーシング鉢体（１）が浄化しようとする油の供給通路（８ ）と浄化された油の流出通路（１０）と中央の底範囲における補助流出通路（１ ２）とを有し、該補助流出通路（１２）を通って浄化された油と浄化されていな い油とが一緒に流出できるようになっており、 （ハ） 補助流出通路が、ねじ蓋（２）が閉じられている場合に閉鎖されかつ ねじ蓋（２）が開かれている場合に開放されるようになっており、 （ニ） 星形に畳まれたフィルタウエブ材料から成る、半径方向で外から内へ 流過される、軸方向に向けられたリングフィルタインサート（４）が、その上方 の端面側の範囲で半径方向で密に、リングフィルタインサート（４）の中心を軸 方向に延びる保持体（３）により、保持されており、該保持体（３）からリング フィルタインサート（４）が解離可能であり、 （ホ） 保持体（３）がねじ蓋（２）に回転可能に支承され、フィルタケーシ ング鉢体（１）の底ま で延在しており、該底で保持体（３）が補助流出通路（１２）を、ねじ蓋（２） が閉じられた場合に閉鎖するようになっており、 （ヘ） フィルタケーシング鉢体（１）の内部に原液室と浄化液室とを形成す るために、フィルタインサート（４）の内部が浄化された油のための流出通路と 接続され、フィルタインサート（４）の半径方向外側に位置する、浄化しようと する油のための供給通路（８）を有する外室（９）に対して分離されており、こ のためにフィルタインサート（４）がその下端部で、原液室と浄化液室とを仕切 る壁に、取外し可能に密に結合可能である形式のものにおいて、 （ト） 保持体（３）が、フィルタインサート（４）によって取り囲まれた、 該フィルタインサート（４）の端面の間にある範囲で、もっぱら、フィルタイン サート（４）に接触する、半径方向で透過性である支持管（５）として構成され ており、 （チ） フィルタインサート（４）が下方の端面において、支持管（５）の、 そこでは半径方向に透過性ではない範囲に、緊密に接触しており、 （リ） 支持管（５）の、フィルタインサート（４）の下方の端面に配属され た透過性ではない範囲が下方に向かって、保持体の自由端部の方向に軸方向で制 限されて延張されており、ねじ蓋（２） が閉められた場合にフィルタケーシング鉢体（１）の浄化液室と原液室とを仕切 る壁として用いられており、 （ヌ） 支持管（５）の半径方向で透過性でない範囲が、ねじ蓋（２）が閉め られた場合にフィルタケーシング鉢体（１）に解離可能に密に接触するようにな っており、 （ル） 流出通路（１０）が、支持管（５）の、半径方向で透過性でない、軸 方向に制限された範囲の下側で、保持体（３）の半径方向で透過性の範囲に位置 している ことを特徴とする、特に燃焼機関のための潤滑油フィルタ。 ２．保持体（３）がその軸方向の長さに亙って、相互に係止された複数の単個部 材から組立られている、請求項１記載の潤滑油フィルタ。 ３．保持体（３）の支持管（５）の上方のキャップ（６）内に溢流弁（１１）が 組み込まれている、請求項１又は２記載の潤滑油フィルタ。 ４．保持体（３）を支承するねじ蓋（２）内において、溢流弁（１１）の上流側 に、Ｕ字形の横断面を有するリング状のフィルタシーブ（１３）が接続されてお り、該フィルタシーブ（１３）がフィルタ軸線に対して平行に延びるＵ字脚で、 半径方向で、ねじ蓋（２）の周壁とフィルタインサート（４）の、前 記周壁に隣り合う端部円板（１４）との間に緊密に締め込まれている、請求項３ 記載の潤滑油フィルタ。 ５．フィルタシーブ（１３）がフィルタインサート（４）の端部円板（１４）に 軸方向で固定的に係止可能である、請求項記載の潤滑油フィルタ ６．端部円板（１４）の環状のリング肩部において前記係止が成されている、請 求項５記載の潤滑油フィルタ。 ７．フィルタケーシング鉢体（１）の下部において、支持管（５）の半径方向で 透過性ではない範囲と補助流出通路（１２）を閉鎖する自由端部との間に、保持 体（３）が十字形の横断面を有している範囲を有している、請求項１から６まで のいずれか１項記載の潤滑油フィルタ。