JPH11505726A - ペニシリンgに基づくエクスパンダーゼ活性による7−adcaの製造方法 - Google Patents

ペニシリンgに基づくエクスパンダーゼ活性による7−adcaの製造方法

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JPH11505726A JP8536220A JP53622096A JPH11505726A JP H11505726 A JPH11505726 A JP H11505726A JP 8536220 A JP8536220 A JP 8536220A JP 53622096 A JP53622096 A JP 53622096A JP H11505726 A JPH11505726 A JP H11505726A
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Abstract

(57)【要約】 エクスパンダーゼを発現するペニシリウム クリソゲヌム形質転換体菌株を用い、ペニシリンGに基づき酵素的環拡大活性を介する7-アミノデスアセトキシセファロスポラン酸(7-ADCA)の製造及び回収の総合的法。。

Description

【発明の詳細な説明】 ペニシリンGに基づくエクスパンダーゼ活性による7-ADCAの製造方法 本発明の属する分野と先行技術の簡単な説明 本発明は、7-アミノデスアセトキシセファロスポラン酸(7-ADCA)を製造及び回 収する生合成法に関するものである。 β-ラクタム抗生物質は、臨床的な使用の長い歴史で、抗生物質化合物の最も 重要なグループを構成する。このグループの中で、顕著なものはペニシリン及び セファロスポリンである。これらの化合物は、それぞれ糸状菌、ペニシリウム クリソゲヌム(Penicillium chrysogenum)及びアクレモニウムクリソゲヌム(A cremonium chrysogenum )によって産生される。 古典的な菌株改良技術の結果、ペニシリウムクリソゲヌム及びアクレモニウム クリソゲヌムにおける抗生物質の生成水準は、過去数十年に渡り劇的に増加した 。ペニシリン及びセファロスポリンの生合成経路の知識の増加及び組換えDNA技 術の出現により、産生菌の改良及び該化合物のインビボ誘導に用いる新しい手段 が得られるようになった。 β-ラクタム生合成に関与するほとんどの酵素が特定され、それに対応する遺 伝子がクローニングされた。その内容は次の文献に記載されている:「Ingolia an d Queener,Med.Res.Rev.9(1989年),245-264頁(生合成経路及び酵素),及 び Aharonowitz,Cohen,and Martin,Ann.Rev.Microbiol.46(1992年),46 1-495頁(遺伝子クローニング)」。P.クリソゲヌムのペニシリン生合成における最 初の2工程は、3種のアミノ酸、L-5-アミノ-5-カルボキシペンタン酸(L-a-ア ミノアジピン酸)(A),L-システイン(C)及びL-バリン(V)を、トリペプチドLLD-A CVに縮合し、次いでこのトリペプチドを環化しイソペニシリンNを形成すること である。この化合物は典型的なβ-ラクタム構造を有する。 第3の工程では、酵素・アシルトランスフェラーゼ(AT)の作用により、L-5-ア ミノ-5-カルボキシペンタン酸の親水性側鎖を、疎水性側鎖により交換する。こ のATにより媒介される酵素的交換反応は、欧州特許出願公開第EP-A-0448180号公 報に記載されているように、細胞オルガネラ、ミクロボディーの内側で起こる。 セファロスポリンはペニシリンよりもかなり高価である。理由の一つは幾つか のセファロスポリン(例えば、セファレクシン)は、ペニシリンから多くの化学 的転換により製造されるからである。その他の理由は、今までは、D-5-アミノ-5 -カルボキシペンタノイル側鎖を有するセファロスポリンだけが発酵できたから である。セファロスポリンCは、この点から最も重要な出発物質であり、いかな るpHの水にも非常に溶解性があり、したがって、扱い難くかつ高価なカラム技術 を使用する、長い時間と費用がかかる単離工程を意味している。このようにして 得られたセファロスポリンCは多くの化学的及び酵素的変換により、医薬として 使用するセファロスポリンに転換しなければならない。 前記中間体7-ADCAを製造する工業で好まれている方法は、ペニシリンGの環拡 大及び誘導を導く複合化学工程である。7-ADCAを製造するのに必要な化学的工程 の一つは、5員ペニシリン環構造を6員セファロスポリン環構造に拡大するもの である(参照:例、米国特許第US 4,003,894号公報)。この複合化学的処理は、 高価で、そのうえ環境に有害である。 それ故に、このような化学的方法を、好ましくは発酵中に、酵素触媒のような 酵素的反応に置き換えることが望まれている。該化学的方法を生物学的方法に置 き換える鍵となるのは、セファロスポリン生合成経路における中心的な酵素、デ アセトキセファロスポリンC、すなわちエクスパンダーゼである。 細菌、ストレプトマイセス クラブリケラスからエクスパンダーゼ酵素が、幾 つかのケースにおいて、インビボペニシリン環拡大を行なうことが見出された(B aldwinらの論文、Tetrahedron 43(13),3009頁(1987年))。Cantwell らの論文( Current Genetics,17,213-221頁(1990年))において、P.クリソゲヌムにおけ る S.クラブリゲラスのエクスパンダーゼの発現が記載されている。該エクスパ ンダーゼの発現は、文献に示唆されている発酵におけるセファロスポリンの形成 をもたらさない。S.クラブリゲラスのソペニシリンNエピメラーゼ遺伝子ととも に、P.クラブリゲラスに導入された場合のみ、ペニシリンN(その天然の基質) のペニシリン環構造が、デスアセトキシセファロスポリンC(その天然の基質) のセファロスポリン環構造への転換が見られる。これはCantwellらの論文、Proc .R.Soc.Lond.B.248(1992年),283-289頁に記載されているものである。該 エクスパンダーゼは、その対応す る遺伝子が有するように、生化学的に、及び機能的に十分に特徴付けられている。c ef E遺伝子の物理マップの双方(欧州特許出願公開第EP-A-0341892号公報)、cefE を有するP.クリソゲヌムにおけるDNA配列及び形質転換の研究が記載されている 。 環拡大酵素の他の供給源は、細菌、ノカルジアラクタムデュランス(公式には 、ストレプトマイセス ラクタムデュランス)である。前記酵素及び該遺伝子のD NA配列の双方の生化学的特性が記載されている(それぞれ、Cortesらの論文、J. Gen.Microbiol.133(1987年),3165-3174頁;及びCoque らの論文、Mol.Gen.Genet.236 (1993年),453-458頁)。 前記エクスパンダーゼは、ペニシリンNの5員チアゾリジン環をデアセトキシ セファロスポリンCの6員ジヒドロチアジン環にする拡大を触媒するので、この 酵素は、もちろん、化学的方法の環拡大工程を置き換える理論的な候補であろう 。不運なことに、この酵素は、セファロスポリン生合成経路のペニシリンN中間 体に作用するが、ペニシリンGを含むP.クリソゲヌムによって産生されるような 、容易に入手でき安価なペニシリンには作用しないのである。ペニシリンNは市 販されておらず、たとえ拡大しても、そのD-アミノアジピル側鎖はペニシリンア シラーゼによっては容易に除去されるものではない。 最近、前記エクスパンダーゼ酵素が、特定の側鎖を有するペニシリンを、対応 する7-ADCA誘導体に拡大できることが見出された。欧州特許出願公開第EP-A-268 343号公報において、デアセトキシセファロスポリンCシンセターゼを適用する ことによる、3−カルボキシフェニルアセチル又はアジポイル側鎖を有するペニ シリンの該拡大のインビボ方法が記載されている。さらに、エクスパンダーゼの この特徴は、欧州特許出願公開第EP-A-0532341号、第,EP-A-0540210号、国際特 許出願第WO95/04148号及び第WO95/04149号に記載されているように、前記技術に おいて活用されている。これらの記載において、ペニシリンGを7-ADCAにする従 来の化学的転換は、エクスパンダーゼ遺伝子を含む組換えペニシリウムクリソゲ ヌムで、ある種の6-アミノペニシラン酸(6-APA)誘導体のインビボ転換により置 き換えられている。 特に、欧州特許出願公開第EP-A-0532341号公報は、P.クリソゲヌムにおけるア シルトランスフェラーゼ酵素の基質である、5-カルボキシペンタノイル側鎖と組 み合わせる、供給原料としての、P.クリソゲヌムでのエクスパンダーゼ酵素のイ ンビボ 使用を教示する。これにより、5-カルボキシペンタノイル-6-APA形成が導かれる 。該6-APAは、P.クリソゲヌム菌株に導入された、エクスパンダーゼ酵素により 転換されて5-カルボキシペンタノイル-7-ADCAを生じる。最終的に5-カルボキシ ペンタノイル側鎖の除去が示唆され、最終製品として7-ADCAが得られた。 国際特許出願第WO95/04148号及び第 WO95/04149号公報において、それぞれ3'- カルボキシメチルチオプロピオン酸及び3,3'-チオジプロピオン酸が、前記エク スパンダーゼの基質であり、2-(カルボキシエチルチオ)アセチル及び3-(カルボ キシメチルチオ)プロピオニルが得られるという知見が記載されている。 しかし、本発明の方法は、さらに優れた利点を提供する。その理由は、ペニシ リン産生菌株の高ペニシリンG合成能力と、フェニルアセチル-7-ADCA酸の抽出 のより好ましい方法があるからである。さらに、ペニシリンGのフェニルアセチ ル側鎖は、例えば、欧州特許出願公開第EP-A-0453047号公報に開示されているよ うなセパラーゼGなど、6-APAを生じる数種の微生物によって産生される、ペニ シリンGアミダーゼによる、酵素切断に非常に感受性である。 各種の文献が、拡大の基質としてペニシリンGを許容しないエクスパンダーゼ を報告している(Baldwin & Abraham(1988年),Natural Product Reports,5(2),12 9-145頁; Maeda らの論文(1995年),Enzyme and Microbial Technology,17,231- 234頁; Crawford らの論文(1995年),Bio/technology,13,58-61頁; Wu-Kuang Yeh らの論文,in 50 years Penicillin Application(編集者 Kleinkauf 及びVo n Dohren),209(1991年),特に表3Aを参照)。驚くことに、現在では、エクスパン ダーゼをコードする遺伝子で形質転換されたペニシリンG産生P.クリソゲヌムが 、フェニルアセチルーデスアセトキシセファロスポラン酸を産生できることが見 出されている。 発明の要約 本発明は下記の工程による7-アミノデスアセトキシセファロスポラン酸(7-ADC A)の製造及び回収法を提供する: a)真菌類の発現シグナルの転写及び翻訳調節の下で、エクスパンダーゼ遺伝子 を有するペニシリウムクリソゲヌム(Penicillium chrysogenum 菌株を形質転 換する工程; b)前記菌株を培養培地で発酵させ、該培養培地に、拡大されフェニルアセチル- 7- ADCAを形成する、フェニル酢酸又はペニシリンGを得るのに適当な、その塩又は エステルを加える工程; c)該発酵ブロスから前記フェニルアセチル-7-ADCAを回収する工程; d)フェニルアセチル-7-ADCAを脱アセチル化する工程; 及び e)7-ADCA.結晶7-ADCAを回収する工程。 工程(e)は、濾過工程であるのが好ましい。 好ましくは、フェニルアセチル-7-ADCAを、水と溶け合わない有機溶媒を用い 、pH約4.5未満で、ブロス濾過液を抽出することにより、発酵ブロスから回収し 、該抽出物を水を用いpH4〜10で逆抽出する。さらに、真菌類遺伝子の転写及び 翻訳制御エレメント、例えば、アスペルギルス ニドュランス(Aspergillus nid ulansgpdA遺伝子、及びアスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)glcAと 機能的にリンクした、エクスパンダーゼをコードするDNAを含む組換えDNA ベクター及びこれらの遺伝子で形質転換した宿主細胞を提供する。発明の詳細な説明 本発明は、セファロスポリンの生合成における合成の鍵となる中間体の誘導体 、7-アミノデスアセトキシセファロスポラン酸、すなわち7-ADCAを製造するため に、ペニシリンGの環構造のインビボ拡大に用いるP.クリソゲヌムにおける機能 性遺伝子構築物の使用に関するものである。この誘導体は、効率的な溶媒抽出を 可能にするような化学的組成を有し、経済的に魅力のある回収方法である。 P.クリソゲヌムの形質転換は、主として、PEG-Ca媒介プロトプラスト取り込 み、エレクトロポーレーション、又は微粒子銃技術のような異なるDNA挿入手段 、及び形質転換体の選択により達成される。例えば、次を参照されたい:「Van d en Hondel en Punt,Gene Transfer and Vector Development for Filamentous Fungi,in: Applied Molecular Genetics of Fungi(Peberdy,Laten,Ogden,Be nnett,偏),Cambridge University Press(1991年)」。優性及び非優性選択マー カーの適用が記載されている(前記Van den Hondel,)。同種(P.クリソゲヌム由 来)及び異種(非P.クリソゲヌム由来)起源の双方の選択マーカーが記載されて いる(Gouka らの論文,J.Bioteclmol.20(1991年),189-200頁)。 同質又は異質の、ベクター配列の存在又は非存在下で、非選択性DNAに物理 的 にリンクされ又はされていない異なる形質転換体選択マーカーを、形質転換体の 選択に応用することは周知である。 エクスパンダーゼによって媒介される環拡大反応は、P.クリソゲヌム、例えば 、菌株Panlabs P14-B10,DS 18541(CBSに寄託、受理番号455.95)において、この ように導入され、かつ発現される。該環拡大が、その突然変異体により行なわれ る場合、効率的な成長を図るために培地条件を僅かに適合させなければならない ことは明らかである。 さらに、該cefE遺伝子を、真菌類(糸状又はそうでない)遺伝子制御エレメン トの転写及び翻訳調節下に置く。この制御エレメントは、P.クリソゲヌム遺伝子 Y(欧州特許出願公開第EP-A-0549062号公報に記載)、P.クリソゲヌムIPNS遺伝 子、bチュービュリン遺伝子、アスペルギルス デュランスgpdA遺伝子、又はアス ペルギルスニガーglcA遺伝子が好ましい。 要約すると、本発明は、P.クリソゲヌムに導入されたエクスパンダーゼ酵素の 活性で、どのようにインビボでペニシリンGの環拡大を行なうか教示するもので ある。 本発明によると、β−ラクタム中間体、フェニルアセチル-7-ADCAが、フェニ ル酢酸又はその塩又はエステルを培地に加えることによりP.クリソゲヌムで産生 される。適当な塩とは、例えば、そのナトリウム又はカリウム塩である。7-ADCA を単純溶媒抽出により培地から効率的に回収するには、例えば、次のように行な う。該ブロスを濾過し、かつ水と混ざらない有機溶媒をそのロ液に加える。その pHを、水層からセファロスポリンを抽出するために調節する。該pHの範囲は4.5 未満であり、好ましくは4〜1であり、さらに好ましくは2〜1である。この方 法において、該セファロスポリンを発酵ブロスに含まれる多くの他の不純物から 分離する。小容量の有機溶媒を使用し、セファロスポリン濃縮溶液を得て、容積 流速の低下を達成するのが好ましい。二番目に可能なものは、全ブロス抽出物を pH4以下することである。該ブロスをpH4〜1とし、水と混ざらない有機溶媒で 抽出する。 セファロスポリン分子に干渉しなければ、どのような溶媒でも使用することが できる。適当な溶媒には、例えば、酢酸ブチル、酢酸エチル、メチルイソブチル ケトン、ブタノールのようなアルコール類がある。酢酸ブチルを用いるのが好ま しい。 その後、該セファロスポリンを水を用い、pHを4〜10、好ましくは6〜9で逆 抽 出する。該回収は、0〜50℃、好ましくは室温で行なうことができる。 このようにして得た水性セファロスポリン溶液を、前記フェニルアセチル側鎖 を除去し、所望の7-ADCAを得るために、適当な酵素で処理する。同じ目的に適す る酵素は、欧州特許出願公開第EP-A-0453047号公報に記載されているペニシリン Gアシラーゼがあり、またペニシリンアミダーゼを挙げることができる。 該酵素を繰り返し使用するために、固定化酵素を使用するのが好ましい。前記 粒子の調製及び酵素固定の方法論は欧州特許出願公開第EP-A-0222462号公報に詳 細に記載されている。前記水性溶液のpHは、例えば、pHが4〜9であり、これは セファロスポリンの減成反応を最小化し、前記酵素を用いた所望の転換を最適化 するものである。したがって、この酵素を、pHを適切な水準に維持しながら、水 性セファロスポリン溶液に加える。このpH調節は、例えば、水酸化カリウム溶液 のような無機塩基を加えるか、又は陽イオン交換樹脂を用いることにより行なう 。該反応が完了した時に、前記固定化酵素を濾過により除去する。他の可能な方 法には、固定又は流動床カラムで固定化酵素を適用するか、又は溶液中で酵素を 用い、かつ膜濾過により該生成物を除去するものがある。続いて、該反応混合物 を水と混ざらない有機溶媒の存在下で酸性化する。 pHを約0.1〜1.5に調整した後、該層を分離し、水層のpHを2〜5に調節する。 次いで結晶7-ADCAを濾別する。 また、脱アシル化を先行技術で知られているように化学的に行なうことができ る。例えば、イミノクロリド側鎖の形成を介し、10℃以下の温度で5塩化リンを 、かつ続いて室温又はそれ以下で、イソブタノールを加えることにより行なうこ とができる。 下記の実施例は本発明を詳細に説明するために提供するものであり、制限を目 的とするものではない。 実施例1 フェニルアセチル-7-ADCAの発酵生産 P.クリソゲヌム菌株Panlabs P14-B10(CBSに寄託、受理番号455.95)を、エク スパンダーゼ発現カセット構築物の宿主細胞として用いた。 P.クリソゲヌムIPNS遺伝子転写及び翻訳制御シグナルの下にあるエクスパンダ ー ゼ遺伝子を含む、使用された発現カセットは、Crawford らの論文(前記)に記載 されたものである。形質転換及び培養条件は、Crawford らの論文(前記)に記載 されたようにした。形質転換体を純化し、Crawford らの論文(前記)に記載され たようにアジポイル-7-ADCAを産生する能力を試験することにより、エクスパン ダーゼ酵素の発現を分析した。 例えば、P.クリソゲヌム菌株PC100(ATCCに寄託、番号74182)のようなアジポ イル-7-ADCA産生形質転換体を2.106 分生子/mlで種子培地に植えつけた。当該 培地の組成は(g/リットル)グルコース30、Pharmamedia(綿種子ミール)10、Co rn Steep Solids,20、(NH4)2SO420、CaCO35、KH2PO40,5、ラクトース 10、酵母 抽出物 10で、滅菌前のpHは 5.6であった。 該種子培地(綿栓をした250 mlの Erlemeyer中に20ml)を25℃、220 rpmでイン キュベートした。48時間後、その1mlを用いて、生産培地15mlに接種した。その 培地の組成は、(g/リットル)KH2PO4,0,5、K2SO4,5、(NH4)2SO4,17,5、ラク トース140; Pharmamedia,20、CaCO3,10、ラード油 10で、滅菌前のpHは 6.6で あった。 前記種子培地に植え付けを行なった後、KOHでpH7.0に調節した、フェニル酢酸 10%溶液 0.15〜0.75 ml.を発酵物に加えた。 該生産培地を、ミルクフィルターで閉じた250mlErlemeyerフラスコを、25℃、 220rpmで168時間、インキュベートした。 生産発酵終了時に、菌糸体を遠心分離又は濾過で除き、ペニシリンG及びフェ ニルアセチル-7-ADCAをHPLCにより分析した。 実施例2 フェニルアセチル-7-ADCA産生の分析 形質転換ペニシリウム菌株から得た発酵生成物を高速液体クロマトグラフィー (HPLC)で分析した。HPLCシステムは次のSpectra Physicsの部品からなる: P1500溶媒配送システム、AS1000注入器、UV1000可変性波長検出器(214nmに調整 )及びISM 100積分器又はその類似装置である。 該静止相は、Chrompack Chromspher C18カラムを用いた。移動相は、75%リン 酸緩衝液pH 2.6 及び25%アセトニトリルからなるものした。該生成物を、フェニ ルアセチル-7-ADCA及びペニシリンGの標準曲線と比較することにより定量した 。フェニ ルアセチル-7-ADCAの同定は、培養ロ液の酸抽出により得られた重水素−クロロ ホルム溶液の600 MHz NMRにより行なった。酸抽出物中のフェニルアセチル-7-AD CAの共鳴が、合成試料のそれと同じであることが明らかになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:365) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ケークマン ベルテュス ピーター オランダ エヌエル−2636ベーヘー シッ プライデン プリューヌスストラート 8 (72)発明者 シッペル ディルク オランダ エヌエル−2612ハーエル デル フト オーストシンヘル 205 (72)発明者 フォーレブレヒト アドリアヌス ウィル ヘルムス ヘルマヌス オランダ エヌエル−2671ウェーゼット ナールドヴェイク ベレークラウ 13

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.7-アミノデスアセトキシセフアロスポラン酸(7-ADCA)の製造及び回収法で あって: a)真菌類の発現シグナルの転写及び翻訳調節の下で、エクスパンダーゼ遺伝子 を有するペニシリウムクリソゲヌム菌株を形質転換する工程; b)前記菌株を培養培地で発酵させ、該培養培地に、拡大されフェニルアセチル- 7-ADCAを形成する、フェニル酢酸又はペニシリンGを得るのに適当な、その塩又 はエステルを加える工程; c)該発酵ブロスから前記フェニルアセチル-7-ADCAを回収する工程; d)フェニルアセチル-7-ADCAを脱アセチル化する工程; 及び e)結晶7-ADCAを回収する工程。 2.工程(e)が、濾過工程である請求項1記載の方法。 3.工程(c)が濾過工程であり、水と混ざらない有機溶媒を用い、pH約4.5未満で 、ブロス濾過液を抽出し、かつ該抽出物を水を用いpH4〜10で逆抽出する請求項 1又は2記載の方法。 4.前記エクスパンダーゼ遺伝子が、ストレプトマイセスクラブリケラス(Stre ptomyces clavuligerus 又はノカルジア カクタムデュランス(Nocardia lacta Jndurans )に由来する、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
JP8536220A 1995-06-02 1996-06-03 ペニシリンgに基づくエクスパンダーゼ活性による7−adcaの製造方法 Abandoned JPH11505726A (ja)

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