JPH11504416A - 混合バルブ用ボールバルブカートリッジ - Google Patents

混合バルブ用ボールバルブカートリッジ

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JPH11504416A JP9518143A JP51814397A JPH11504416A JP H11504416 A JPH11504416 A JP H11504416A JP 9518143 A JP9518143 A JP 9518143A JP 51814397 A JP51814397 A JP 51814397A JP H11504416 A JPH11504416 A JP H11504416A
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Abstract

(57)【要約】 混合バルブ(10)は、ボールバルブ要素(24)を内蔵するカートリッジ(30)を含む。カートリッジは、ピン(66)により上部ハウジング部材(34)に取り付られる下部ハウジング部材(32)を含む。ピンは、ボールバルブ(24)に係合し、2つの独立した方向における該バルブの運動を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】 混合バルブ用ボールバルブカートリッジ 技術分野 本発明の分野は、組立カートリッジに内蔵された可動ボールバルブ要素を含む 水栓用混合バルブに関する。 開示の背景 温水及び冷水の流れを制御するシングルハンドル式の水栓(通称、混合バルブ )は、広くユーザーに受け入られてきた。通常、これらの水栓は、異なる二方向 に可動なハンドル又はノブにより、温水と冷水の混合及び量率、即ち流量を調整 するよう構成される。 ボールバルブは、信頼性が高く小型で、高い耐久性を有する。最近では、市販 のプレート型混合バルブと同じ方法でハンドル操作が可能なボールバルブが考案 されている。この構造によると、最も広範なユーザーの支持を得ている所望の二 方向におけるハンドル操作が可能である。望ましいハンドル機構においては、バ ルブ体の固定された縦軸についてのハンドルの回動運動と、バルブ体に対して水 平な可動軸についての揺動、即ちピボット運動とが考慮されている。 水平軸は、バルブ体の縦軸に垂直かつハンドルに対して固定であるため、ハンド ルが固定された縦軸について回転するに従って、該水平軸がハウジング内で移動 する。このタイプのハンドル機構の特徴の一つに、ハンドルを給水停止位置まで 回動させると、温水と冷水の所望の混合比率がハンドルの位置によって記憶され 、水栓を再び開いた際に、同じ割合の温水と冷水の混合水が水栓を流れるという 特徴がある。 このようなボールバルブ型混合バルブの一例が、1992年12月2 3日付で公開されたPCT公告WO92/22765に開示されており、 ボールバルブを貫通して延びる水平ピンを用いて、ボールをハウジング内に位置 決めしている。この構造によると、ボールバルブ型水栓を操作する際の浮遊感、 即ち曖昧で手ごたえのない感触を殆ど無くすことができる。 一方、特定の状況においては、別のタイプのボール動作機構が望ましい場合も ある。それらのボール動作機構では、水栓体の縦軸を横切る(即ち多くの洗面水 栓においては水平な)固定された回転軸を有する。ボール動作機構の一つに、水 平固定軸に実質的に垂直な、ボールに対して固定された可動軸を有するものがあ る。可動回転軸は、水平位置の中央にあり、ボールの動きに従って、鉛直平面に おいて固定軸について回動可能である。このタイプのボール動作機構の一例が、 1962年10月2日にアダムス(Adams)等に与えられた米国特許番号3,0 56,418に開示されている。アダムスの開示とは逆の位置に固定軸及び可動 軸を有する別のボール動作機構も知られている。このタイプのボール動作機構の 一例は、1952年4月8日にペリー(Perry)に与えられた米国特許番号2,5 92,062に開示されている。 さらに別のタイプのボールバルブ動作機構では、固定された横軸に実質的に垂 直かつ制御ステムと実質的に直線配置された可動軸を有する。このタイプの動作 機構は、1968年12月24日にマヌージャン(Manoogian)に与えられ米国 特許番号3,417,783に開示されている。 バルブ要素及び密閉シールのカートリッジも、商業的に広く受け入れられてい る。既知のカートリッジとして、可動及び固定のプレートを内蔵するものがある 。カートリッジは、簡単に取外して別のものと交換で きるため、水栓の修理が容易になる。水の供給を止めてから水栓を開けるだけで 、カートリッジは簡単に交換できる。このような修理を行うために、専門業者を 呼ぶ必要がない。 プレートバルブは、カートリッジの形態としてしばしば使用されてきた。しか し、カートリッジ構造にボールバルブが用いられるようになったのは、最近のこ とである。第一に、従来のボールバルブは浮動性を有するため、カートリッジの 底からボールバルブが簡単に抜け落ちてしまうので、カートリッジによってボー ルバルブを完全に包囲して保持する必要があった。第二に、ボールバルブ構造は 緻密なため、カートリッジの内包物のための空間が殆ど残らない。 水栓ハウジングにボールを内蔵して保持する従来型のカートリッジでは、ハウジ ングをより高く設計し、カートリッジの内包物のための余分な高さを確保する必 要があった。 さらに、従来のカートリッジでは、疲弊したエラストマー密閉シールの修理が 不可能であった。カートリッジは、可動バルブ要素と、多くの場合エラストマー 開口密閉シールを含む固定バルブ開口部との両方を内蔵する。摩損及びその結果 生じる水栓内の水漏れの大部分は、エラストマー開口密閉シール上で動くボール バルブ要素の繰返し運動に因る。密閉シールはカートリッジの中に収納されてい るので、まだ継続使用可能な多くの正常なカートリッジ部品の交換を含めて、カ ートリッジ全体が交換されてしまう。 更に、カートリッジの多くは恒久的に組み付けられており、解体することは不 可能であった。 解体可能な既知のカートリッジであっても、その上部と下部には、適 切な固定、即ち移動止め要素が設けられる。このようなカートリッジについては 、1995年4月20日に公開されたPCT公告WO95/10725において 、プレート型混合バルブの動きを模倣したボールバルブが開示されている。更に 、開示された混合バルブは、独立した頭部制御要素を含み、混合バルブの流量ス トップ及び温度ストップを規定する。温度ストップは、混合バルブの中央縦軸近 くに位置する。ストップが縦軸の近くにあることにより、製造公差が拡大されて 温度変化が大きくなり、目盛ストップの精度が低下する。 この他にも、ボールバルブ動作に用いるカートリッジが近年開発されている。 このカートリッジ構造は、1995年2月6日に提出されたPCT公告US95 /01612に開示されている。 必要なのは、ボールバルブ要素を据え付ける混合バルブ用のボールバルブカー トリッジであり、解体して給水口付近のエラストマー開口密閉シールを取り出す ことが可能であり、2つのカートリッジ体部材のため固定、即ち移動止め要素を 個々に設ける必要がないものである。また必要なのは、内部に水温調節ストップ を有し、正確な温水ストップ限界を設定するためのストップの位置を精密に目盛 較正可能なカートリッジである。 開示の要旨 本発明の一要旨によると、水栓混合バルブは、カートリッジに取り付ける可動 のボールバルブ要素を有する。このカートリッジは、空胴を構成するハウジング 体に設置され、給水口及び放水口が該空胴と流体連通する。カートリッジは、ハ ウジング上部部材及びハウジング下部部材を 有する。カートリッジハウジング上部部材は、制御ステムを貫通させる上部開口 を有する。下方基部部材は、温水給水路及び冷水給水路と放水路とを有し、これ らはハウジング内の給水口及び放水口と操作可能に連通する。ボールバルブ要素 は、温水給水路及び冷水給水路と共働して、流体の流量及び混合温度を該水路を 通じて制御する。 ボールバルブは、該ボールバルブの赤道中心の実質的に直径上の対向端位置に おいて第一及び第二突起部を有する。第一及び第二突起部は、上部及び下部ハウ ジング部材の一方における対向する孔と、上部及び下部ハウジング部材の他方に おける対向する位置合わせされた凹部とを貫通して延びる。 突起部は、2つの実質的に垂直な運動軸についてのボールバルブの回動を制限 するよう構成されて、該ボールバルブに取り付けられる。各孔及び凹部の鉛直方 向の幅は、突起部の鉛直方向の幅を適度に受け止める大きさに作られ、上部ハウ ジング部材と下部ハウジング部材の間における該突起部の実質的な鉛直方向の動 きを制限する。下部及び上部ハウジング部材は、ボールバルブから延びる2つの 突起部によって結合され、またこの突起部は、ボールバルブの動きを制限するよ う機能する。 突起部は、ボールバルブを貫通して延びるピンの端部であることが望ましい。 上部及び下部部材における孔及び凹部は、水平かつ円周状に延びるガイドスロッ トであり、該ピンの端部を受け止めるように位置合わせされている。そして、ボ ールバルブが回動するよう構成されることにより、該ピンが円周状スロットに沿 って並進移動する。上部又は下部部材の一方におけるガイドスロットは、他方の 上部又は下部部材におけるガイドス ロットよりも短い円周長を有する。 軸受ピンがスロットの端部まで並進移動する際に、短いスロットの端部が該軸受 ピンの水温ストップを形成する。 一実施例におけるピンは、ボールバルブに摺動可能に貫入され、カートリッジ を水栓混合バルブ内にセットする際に、カートリッジハウジングの縦軸に沿って 、カートリッジハウジングに対する相対移動が生じないよう固定される。 一実施例において、固定リングがカートリッジの円周状溝に装着され、ピンの 軸方向の動きを防ぐための外壁を提供する。この円周状溝は、カートリッジハウ ジングの外面上に位置することが望ましい。固定リングには横断スリットが入っ ており、該リングを広げて円周状溝から取り外すことが可能である。固定リング は、半径方向に内側に延びるストップドッグを有することが望ましい。 このストップドッグは、円周状に延びる一つのガイドスロットの中へと延びて、 円周方向において調整可能に位置決めされ、スロットの一端とドッグとの間の軸 受ピンの回転角度を調整可能に減少させる。一実施例においては、固定リングは 、スプライン及び介入溝等の内方向の係合スプライン及び凹部を有し、これらを 、カートリッジハウジングの外方向の相補係合スプライン及び凹部に、調整可能 に係合することができる。 本発明の広義の要旨によると、混合バルブ用ボールバルブカートリッジは、2 つの突起部を有する上述したボールバルブ要素を有し、これらの突起部により、 2つの直交方向へのボールバルブの動きを制限し、さらに、上部カートリッジハ ウジング部材と下部カートリッジハウジング部材とを相互接続し、ボールバルブ 要素を内包する混合バルブカートリッ ジハウジングに組み立てる。 図面の簡単な説明 以下の添付図を参照する。 図1は、本発明の一実施例を示す混合バルブの要部立面図である。 図2は、図1の混合バルブの分解斜視図である。 図3は、図1の線3−3におけるカートリッジ部材の部分断面図である。 図4は、図3の線4−4における部分断面図である。 図5は、混合バルブカートリッジ組部の第二実施例の分解斜視図である。 図6は、第二実施例を示す図4と同様の断面平面図である。 図7は、本発明の第三実施例を示す図4と同様の図である。 図8は、混合バルブカートリッジ組部の第四実施例の分解斜視図である。 図9は、第四実施例を示す図4と同様の図である。 好適実施例の詳細記述 図1乃至図4を参照して、混合バルブ10は、下方基部部材14と、この基部 部材14に螺合して係合可能なキャップ16とから成るバルブハウジング12を 含む。基部部材14は、その内部に形成された実質的に円筒状の空胴22を有し 、この空洞は、平らな底端部23に温水及び冷水用の2つの給水路18及び19 と、円筒状の側壁21を貫通して吐水部材25へと導かれる放水路20とを有す る。カートリッジハウジング組部30は、基部部材内にはめ込まれる。カートリ ッジハウジング組部は、混合バルブの可動バルブ要素となるボールバルブ24を 含む。 カートリッジハウジング組部30は、下部ハウジング部材32及び上部ハウジ ング部材34を有する。下部ハウジング部材32は、段のついた給水口36及び 38を具備し、これらは給水路18及び19と直線配置される。給水口36及び 38の上流端部は、上流側の端部においてOリング39で囲われる。Oリング3 9は、平らな底端部23に接して密閉し、水路18と給水口36の間及び水路1 9と給水口38の間を接続して水漏れを防ぐ。給水口36及び38の下流端は座 ぐりされ、2つのバイアスバネ42の台座を形成する。これらのバイアスバネに より、管状のエラストマー密閉部材40が、カートリッジハウジング30内の空 洞44に据え付けられたボールバルブ要素24に付勢される。 ボールバルブ要素24は、実質的に球状のバルブ面28を有し、冷水給水穴2 6、温水給水穴27、放水穴29が該面を貫通している。給水穴26及び27の 下流端は、所望の流量及び混合特性を給水口36及び38に提供するために適切 な大きさ、形、位置にあり、水の混合比及び流量、即ち2つの給水口36及び3 8から放水口46への単位時間当りの総水量を制御する。放水口46は、凹部4 4から下方に、下部バルブハウジングの底端部51を貫通して延びて、放水路2 0及び吐水口25と流体連通する。 制御ステム45は、ボールバルブ要素24に固定して接続され、上部ハウジン グの制御開口47及びキャップ16を貫通して延びている。制御ステム45は、 従来の方法を用いて水栓ハンドル43に装着されるよう構成される。 下部ハウジング部材32は、成形が容易なプラスチック材料で作られる。プラ スチックで下部ハウジング部材32を成形するため、湾曲して 傾斜する給水口36及び38の形成が効率良く行える。下部ハウジング部材32 は、2つのバルブ差込48及び50を有することも可能であり、これらは給水口 36及び38を含み、バネ40と密閉シール要素42を据え付ける。各差込の下 端には、肩部54により段が形成され、密閉リング52が内蔵されるが、このリ ングにより、給水路18と給水口36との間及び給水路19と給水口38との間 が水漏れを防ぐよう接続される。放水口46の下端部は、空洞22の平らな底端 部23の上方に離れて位置し、これにより、放水室56が段状の肩部54につい て形成され、放水路20と連通する。 下部バルブハウジング部材32は、内側に段のついた肩部58を有する上端部 を有し、この肩部で、上部バルブハウジング部材34の下端60を受け止める。 段を有する肩部には、該肩部を貫通して円周状に延びかつ直径上の対向位置にあ る2つのスロット62を有し、これらのスロットは、上部ハウジング部材34を 貫通して円周状に延びかつ直径上の対向位置にある2つのスロット64と位置合 わせされる。 カートリッジハウジングの凹部44内に保持されるボールバルブ24は、該バ ルブを貫通して水平に延びる円筒状のガイドピン66を有する。ボールバルブの 孔67は、ピン66を摺動可能に受け止める大きさに形成される。ガイドピンの 端部68は、ボールバルブ24の外側のバルブ面28を越えて、スロット64を 通りスロット62へと延びているる。ピン66は、図3に明示するように、ボー ルバルブ24の中心74を横切り、制御ステム45に垂直となるよう位置決めさ れる。 下部及び上部ハウジング部材は、相互係合するインデックス構造により、互い に回転不可能に位置決めされる。下部ハウジング部材32は、 縦長のリブ70を有し、これが上部ハウジング部材34の対応する縦長の溝72 に受け止められて、組み立ての際に2つのハウジング部材の周方向位置を規定す る。 円筒状のガイドピン66により、ボールバルブが該ピンの軸について回転可能 となる。スロット62及び64を貫通するガイドピンの水平方向の回転運動によ り、ボールは中心鉛直軸69についてピボット運動可能となる。スロット62及 び64の鉛直方向の幅は、スロット62及び64内のピン端68の摺動運動に必 要な隙間のみを形成する大きさである。スロット62及び64と、ピン端68と の間には、鉛直方向の隙間がないことが望ましい。 2つのカートリッジハウジング部材32及び34の何れか一方におけるガイド スロット62又は64は、他方のハウジング部材におけるガイドスロットよりも 円周方向に短くても良い。図4に示すように、スロット64の端部の肩76は、 ボールバルブ24の冷水ストップの位置を形成する。 温水ストップの位置は調節可能である。下部ハウジング部材は、外側に円周状 の溝78を有し、水栓への利用に適した弾力のある耐久プラスチック材料で作ら れる割りリング部材80を受け止める。リング部材80は、対向する2つのドッ グレッグ82を有し、これらはスロット62内に突出してピン66の端部68に 当接し、ピン66の動きを制限する。このリングは、下部ハウジング部材32に 調節可能に取り付けられる。溝78には、一連のスプライン又は外側の鉛直の歯 84が設けられ、これが、リング80の相補する内側の歯、即ちスパイン86と 調節可能に係合する。このように、スロット62内のドッグレッグ82の位置は 調 節可能に固定でき、リングを広げて溝78の歯84から外すだけで、ボールバル ブ24の温水ストップの位置が調整できる。 更に、リング80の内壁88は、ピン66の端部68に近接して位置しており 、スロット62への当接外壁を提供する。図3及び図4に示すように、ボール内 でのピン66の横方向への軸方向移動は制限されており、ボールバルブ24及び カートリッジハウジング30内でのピンの適正な軸位置が保たれる。 カートリッジハウジング部材34の外周90は、Oリング94を据え付ける円 環状の溝92を有し、このリングによりキャップ16に対し適切にシールする。 密閉ガスケット95は、上部ハウジング部材内に位置決めされて、ボールバルブ 24とカートリッジハウジング30の間をシールする。Oリング96は、キャッ プ16と下部基部14の間に設けられ、それらの間を防水封止する。 上部ハウジング内の上部制御開口47も円周状エッジ98を有し、このエッジ は、給水停止位置から全開位置までの、ピン66の軸についての揺動運動の度合 を各々制御する。 水栓の組立は、特別な工具を必要とせずに手作業で行うことができる。また、 各部品は自動組立に適するものである。カートリッジハウジング30は、ガスケ ット95、Oリング94、バネ40、密閉シール要素42を適宜に据え付けて組 み立てられる。ボールバルブ要素24は、ガスケット95に当接して位置決めさ れる。下部ハウジングを、ボールバルブ24をその内部に保持する上部ハウジン グに対して定位置に滑り込ませる。ピン66は、スロット62及び64とボール 面29の孔67を貫通して通される。割りリング80は、溝78内の所望の位置 にセットさ れる。組立てられたカートリッジ30は、独立した組立部材であり、水栓混合バ ルブ10に後から再装着するための修理交換用部材として別売り可能である。 組み立てたカートリッジ26は、水栓基部部材14の空洞22にセットされる 。バルブ差込み48及び50を給水路18及び19に据え込んで、空洞22内の カートリッジを適正な方向に保つ。肩部54により、カートリッジ30は空洞2 2内の適切な鉛直位置に位置決めされる。キャップ16が下方基部部材14にネ ジ止めされて、ハンドル43が適切に取り付けられる。 エラストマー密閉シール部材42の修理あるいは交換が必要な時は、ハンドル 43及びキャップ16を外し、カートリッジ30を下方基部部材から軸方向に持 ち上げて取り出す。割りリング80を外すとピン66が取り外せるので、カート リッジを解体して密閉シール要素42の取り出しが可能となる。密閉シール要素 42及びバネ40は、取り外し及び又は交換可能となる。修理又は交換が済むと 、カートリッジ30を再度組み立てて、水栓ハウジング12に戻す。 第二の実施例において、図5及び図6に示すように、第一の実施例で記述され た要素と同一要素については、同一の符号が付される。下部ハウジング部材32 は、各スロット62の一端において、肩部54の上端まで延びる縦スリット10 2を有する。上部ハウジング34は、各スロット64の一端から下方に延びるス リット104を有する。ボールバルブ24は、その端部68が該バルブから突出 した状態で、恒久的に定位置に溶接加工されたピン66を有する。 カートリッジ30を組み立てるため、バネ及び密閉シール要素は、第一 の実施例と同様に適宜に位置決めされる。ボールバルブは、端部68がスリット 102及び104を介して横に差し込まれることにより、各ハウジング部材32 及び34内にセットされる。図6に明示するように、ボールバルブの回転により 、端部68はスリット102及び104と位置不整合となる。割りリング80は 、図6に明示するように、溝78内の所定の位置に装着される。割りリングが正 しく位置する限り、ドッグレッグ82により、端部68が鉛直スリット102及 び104と再び位置整合することは阻止され、カートリッジは組み立て状態を維 持する。温水限界の調節を可能にする等の、割りリングのその他の機能について は、第一の実施例と同様である。 この実施例に変更を加えたものとして、ピン66の代わりに、ボールバルブの 直径上の対向する所定の位置に溶接された2つの独立した突起68を用いてもよ い。 割りリングを用いない第三の実施例を、図7に示す。代わりに、ピンの寸法を スロット62の外径まで延びる大きさとし、キャップ16の内壁210でピンを 軸方向に拘束することにより、ピンを適正な軸位置に維持する。 図8及び図9を参照して、ピン66を用いて、別のタイプのバルブの動きを有 するボールバルブ機構のカートリッジ30を組み立てることも可能である。 図示するように、スロット62及び64の代りに、孔362及び364を用いる 。ボールバルブ24の孔67の代りに、直径上対向して位置するスロット367 を用いる。スロット367の角度により、作動又はバルブ作用の動作パラメータ が決定される。図8に示すように、スロット が鉛直方向に位置し、スロット面がハンドル45の端部を横切る場合、別のタイ プのバルブ作用が生じる。 ステム45は、ボール内に延びる突起345を有することも可能であり、この突 起により、ボールを密閉ガスケット95に対して適切な鉛直位置に位置決めする 。代替可能な第二のタイプのバルブ作用は、各スロット367が、制御ステム4 5に対して鉛直、かつ図9で示すように、カートリッジ内においてほぼ水平に位 置する際に得られる。 給水口36及び38、給水開口26及び27、放水開口29、放水口46を適 当に位置させ、これらの代替可能なバルブ作用を得る。 いずれの場合においても、ピン66をカートリッジ30内に固定し、鉛直軸6 9について動かないようにする。また、図9に示すように、キャップ部材16の 内壁210に近接して位置するため、軸方向移動からも固定される。しかしなが ら、ボールバルブは、二つの運動の自由度を持つ。その一つは、ピンの軸につい てのピボット運動であり、もう一つは、スロット367面に垂直な軸についての 運動である。 しかし、ピン66は、下部ハウジング部材32と上部ハウジング部材34とを ボールバルブ24を保持して組立て、2つの直交方向へのボールバルブの運動を 束縛する機能も有する。 このようなボールバルブ用のカートリッジ組部を構成することにより、ボール バルブの特定の運動を制限するピンが、カートリッジ組部を組み立てて保持する ようにも機能する。この構造は、ボールバルブのための既知のタイプのバルブ作 用の全てに用いることができる。 添付の請求項により規定される本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、 この他の変更及び修正を加えることができる。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.空胴を構成するハウジング体内に装着されるカートリッジに取り付けられる 可動ボールバルブ要素を具備する水栓混合バルブにおいて、前記カートリッジは 、ハウジング上部部材及びハウジング下部部材を有し、前記カートリッジハウジ ング上部部材は、制御ステムを貫通させる上部開口を有し、前記下方基部部材は 、温水給水路及び冷水給水路と放水路とを有し、前記ボールバルブ要素は、前記 温水路及び冷水路と共働して、流体の流れの流量及び混合温度を前記水路を通じ て制御し、前記ボールバルブ体は、該バルブ体を貫通する制御開口を有し、前記 バルブ要素は、前記制御開口を貫通して延びる制御ステムを有する水栓混合バル ブにおいて、 前記ボールバルブは、該ボールバルブの赤道中心の実質的に正反対に位置する 対向端において第一及び第二突起部を有し、 前記第一及び第二突起部は、前記上部及び下部ハウジング部材の一方における 対向する孔と、前記上部及び下部ハウジング部材の他方における対向する凹部と を介して延びて、該ボールバルブから延びる該2つの突起部により、前記下部及 び上部ハウジング部材が共に保持され、 前記突起部は、2つの実質的に垂直な運動軸についての該ボールバルブのピボ ット運動を制限するよう構成されて該ボールバルブに設けられ、 前記各孔及び凹部は、該突起部の鉛直方向の大きさを適度に受け止める鉛直幅 を有し、これにより、該突起部が上部ハウジング部材と下部ハウジング部材の間 の実質的な鉛直運動を制限することを特徴とする水栓混合バルブ。 2.前記突起部が、ボールバルブを貫通して延びるピンの端部であるこ とを特徴とする請求項1に記載の水栓混合バルブ。 3.前記上部及び下部部材における前記孔及び凹部は、該ピンの端部を受け止め るように位置合わせされる水平かつ円周状に延びるガイドスロットであり、該ボ ールバルブは、ピボット可能に構成されており、これにより、該ピンが円周状ス ロットに沿って並進移動することを特徴とする請求項2に記載の水栓混合バルブ 。 4.上部又は下部部材の一方における前記ガイドスロットは、上部又は下部部材 の他方におけるガイドスロットよりも短い円周長を有し、軸受ピンが前記スロッ ト内を並進移動する際に、短いスロットの端部が該軸受ピンの温度ストップを形 成することを特徴とする請求項3に記載の水栓混合バルブ。 5.前記ピンは、前記ボールバルブに摺動可能に貫入され、前記カートリッジが 前記水栓混合バルブ内にセットされる際に、カートリッジハウジングに対しその 縦軸に沿って相対移動しないよう固定されることを特徴とする請求項4に記載の 水栓混合バルブ。 6.固定リングが、カートリッジハウジングを取り巻いて、該カートリッジの円 周状溝内に設けられ、該ピンの軸方向の動きを防ぐための外壁を提供することを 特徴とする請求項5に記載の水栓混合バルブ。 7.前記円周状溝は、カートリッジハウジングの外面上に設けられ、 前記固定リングは、縦スリットを有し、これにより、該リングを広げて該円周 状溝から取り外すことが可能であることを特徴とする請求項6に記載の水栓混合 バルブ。 8.前記固定リングは、内側に半径方向に延びるストップドッグを有し、このド ッグは、少なくとも一つの円周状に延びるガイドスロット内に延 びて、円周方向において調節かつ位置決め可能であり、スロットの一端とドッグ との間の軸受ピンの回転角度を減少させることを特徴とする請求項6に記載の水 栓混合バルブ。 9.前記固定リングは、内側に面する係合突起及び凹部を有し、これらが回転を 避けるため形成される外側に面し、相補係合する突起及び凹部に調整可能かつ係 合可能であることを特徴とする請求項8に記載の水栓混合バルブ。 10.一以上の給水及び排水を有するボールバルブ要素を有し、前記カートリッ ジは、上部開口を有するハウジング上部部材を有し、前記ボールバルブ要素は、 該バルブ要素に接続されかつ前記上部開口を貫通して延びる制御ステムを有し、 前記下方基部部材は、温水給水口及び冷水給水口と排水路とを有し、前記ボール バルブ要素は、前記温水給水口及び冷水給水口と共働して、流体の流れの流量及 び混合温度を前記給水口を通じて制御する混合バルブのボールバルブカートリッ ジにおいて、 前記ボールバルブは、該ボールバルブの赤道中心の実質的に正反対に位置する 対向端において第一及び第二突起部を有し、 前記第一及び第二突起部は、前記上部及び下部ハウジング部材の一方における 対向する孔と、前記上部及び下部ハウジング部材の他方における対向する凹部を 介して延びて、該ボールバルブから延びる該2つの突起部により、前記下部及び 上部ハウジング部材が共に保持され、 前記突起部が、2つの実質的に垂直な運動軸についての該ボールバルブのピボ ット運動を制限するよう構成されて該ボールバルブに設けられ、 前記各孔及び凹部は、該突起部の鉛直方向の大きさを適当に受け止める鉛直幅 を有し、これにより、該突起部は、上部ハウジング部材と下部 ハウジング部材の間の実質的な鉛直運動を制限されることを特徴とする水栓混合 バルブ。 11.前記突起部は、ボールバルブを貫通して延びるピンの端部であることを特 徴とする請求項10に記載のボールバルブカートリッジ。 12.前記上部及び下部部材における前記孔及び凹部は、該ピンの端部を受け止 めるように位置合わせされる水平かつ円周状に延びるガイドスロットであり、該 ボールバルブは、ピボット可能に構成されており、これにより、該ピンが円周ス ロットに沿って並進移動することを特徴とする請求項11に記載のボールバルブ カートリッジ。 13.一方の上部又は下部部材における前記ガイドスロットは、他方の上部又は 下部部材におけるガイドスロットよりも短い円周長を有し、軸受ピンが前記スロ ット内を並進移動する際に、短いスロットの端部が該軸受ピンの温度ストップを 形成することを特徴とする請求項12に記載のボールバルブカートリッジ。 14.前記ピンは、前記ボールバルブを貫通して摺動可能に挿入され、 前記カートリッジが前記水栓混合バルブ内にセットされる際に、カートリッジハ ウジングに対し縦軸に沿って相対移動しないよう固定することを特徴とする請求 項13に記載のボールバルブカートリッジ。 15.固定リングが、カートリッジハウジングを取り巻いて、該カートリッジの 円周状溝内に位置決めされ、該ピンの軸方向の動きを防ぐ外壁を提供することを 特徴とする請求項14に記載のボールバルブカートリッジ。 16.前記円周状溝は、カートリッジハウジングの外面上に設けられ、 前記固定リングは、縦スリットを有し、これにより、該リングを広げ て該円周状溝から取り外すことが可能であることを特徴とする請求項15に記載 のボールバルブカートリッジ。 17.前記固定リングは、内側に半径方向に延びるストップドッグを有し、この ドッグは、少なくとも一つの円周状に延びるガイドスロット内に延びて、円周方 向において調節かつ位置決め可能であり、スロットの一端とドッグとの間の軸受 ピンの回転角度を減少させることを特徴とする請求項15に記載のボールバルブ カートリッジ。 18.前記固定リングは、内側に面する係合突起及び凹部を有し、これらが回転 を避けるため形成される外側に面し、相補係合する突起及び凹部に調整可能かつ 係合可能であることを特徴とする請求項17に記載のボールバルブカートリッジ 。
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