JPH11503433A - 炎症性、感染性及び／又は皮膚疾患治療用コンジュゲート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 作用物質及び身体により外来性蛋白質として認識されない天然蛋白質からなるコンジュゲートが、炎症性、感染性及び／又は皮膚疾患の治療及び／又は診断用の医薬の調製に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 炎症性、感染性及び／又は皮膚疾患治療用コンジュゲート 本発明は、炎症性、感染性及び／又は皮膚疾患の治療及び／又は診断用の医薬 製剤の製造のための、作用物質及び外来性蛋白質として認識されない天然蛋白質 からなるコンジュゲートに関する。 今日まで、高用量で特に１日に数回も投与される、炎症性、感染性及び皮膚疾 患治療用の医薬製剤が使用されている。また、これらの医薬製剤は、多くの組織 に蓄積する。従って、それらは、身体にとって主要な負担である。 独国特許出願公開第４１ ２２ ２１０号明細書は、腫瘍作用化合物及び外来 性蛋白質として認識されない天然蛋白質からなるコンジュゲートを開示している 。このコンジュゲートを、癌疾患の治療用に使用する。 驚くべきことに、かかるコンジュゲートは、炎症性、感染性及び／又は皮膚疾 患の治療及び／又は診断にも適し、現在までにこの目的に使用される医薬製剤の 欠点がおこらないことが現在わかっている。 従って、本発明によれば、前記コンジュゲートを、炎症性、感染性及び／又は 乾癬等の皮膚疾患の治療及び／又は診断用の医薬製剤の製造のために使用する。 「作用物質」という用語は、炎症性、感染性及び／又は皮膚疾患の治療及び／ 又は診断に使用できるいかなる種類の化合物からなるものである。かかる化合物 の例としては、光活性化合物及び化学療法剤が挙げられる。光活性化合物の例と しては、ｏ−、ｎ−及び／又はｐ−テトラカルボキシフェニルポルフィン等のポ ルフィン類、クロリン類、バクテリオクロリン類、フタロシアニン類及びそれら の誘導体である。光活性化合物は、任意に金属及び／又は金属イオンを含んでも よい。化学療法剤の例としては、細胞増殖抑制剤及び抗生物質が挙げられる。そ れらの代表例としては、例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、テトラサイ クリン類、アントラキノン−２−カルボン酸、カルミン酸、プラチナ複合体およ びメトトレキサート（ＭＴＸ）が挙げられる。 前記化合物は、検出できるように標識されてもよい。これは、例えば、ヨウ素 等の放射性物質によりなされてもよい。前記化合物が、カルボキシル基等の酸機 能を有することも好ましい。これは、「蛋白質」への結合を容易にする。 前記化合物の１以上が、本発明に用いられるコンジュゲートに存在してもよい 。複数の化合物が存在するならば、それらは同一又は互いに異なってもよい。 「蛋白質」という用語は、前記疾患に冒された細胞又は組織において、連結す る前記化合物を高めるために適するいかなる種類の蛋白質からなるものである。 かかる蛋白質の例としては、アルブミン、特にヒト血清アルブミン（ＨＳＡ）及 びトランスフェリン等の９０，０００ダルトンまでの分子量を有する蛋白質であ る。 本発明に用いるコンジュゲートは、常法に従って製造してもよい。例えば、独 国特許出願公開第４１ ２２ ２１０号明細書に記載の方法により、製造を行な ってもよい。 本発明に用いるコンジュゲートは、炎症の進行で冒された細胞及び組織に蓄積 する点が顕著である。従って、身体に対する負担を最小にする少ない用量のこれ らのコンジュゲートで、かかる進行を治療するのに十分である。これ故に、本発 明に用いるコンジュゲートは、炎症性、感染性及び／又は皮膚疾患の治療及び／ 又は診断のための最良の可能な方法に適する。 図面の簡単な説明 図１は、炎症における放射線標識ＭＴＸ−ＨＳＡの取込みのシンチグラフィに よる検出を示す。 以下の実施例により、本発明を説明する。実施例：ラットの脚の炎症における放射線標識ＭＴＸ−ＨＳＡの取込み 常法により、セファデックスビーズの注入により、ラットの脚に炎症を起こし た。次いで、ラットに本発明の放射線標識コンジュゲートＭＴＸ−ＨＳＡを与え た。シンチグラフィにより、炎症の脚、非炎症の脚（対照として）並びに心臓及 び肝臓領域でＭＴＸ−ＨＳＡを検出した。 図１に示されるように、本発明のコンジュゲートＭＴＸ−ＨＳＡは、炎症の脚 に蓄積する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイエル−ボルスト，ヴォルフガンク ドイツ連邦共和国 ドッセンハイム デー −69221 シュリュッセルヴェーク ９ (72)発明者 ステーレ，ゲルト ドイツ連邦共和国 マンハイム デー− 68305 カッセレル シュトラーセ ８

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．炎症性疾患の治療及び／又は診断用の医薬製剤の製造のための、下記からな るコンジュゲートの使用、 （ａ）光活性化合物又は化学療法剤からなる群より選ばれる作用物質、及び （ｂ）アルブミン。 ２．化学療法剤が、細胞増殖抑制剤又は抗生物質である請求項１記載の使用。 ３．複数の作用物質が存在する請求項１又は２記載の使用。