JPH1150334A - 賦形性モノフィラメント - Google Patents
賦形性モノフィラメントInfo
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- JPH1150334A JPH1150334A JP21029697A JP21029697A JPH1150334A JP H1150334 A JPH1150334 A JP H1150334A JP 21029697 A JP21029697 A JP 21029697A JP 21029697 A JP21029697 A JP 21029697A JP H1150334 A JPH1150334 A JP H1150334A
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Abstract
性を十分抑制し、外部応力によって自由に変形し、応力
除去後もその形態をそのまま保持する性能、つまりすぐ
れた賦形性を具備し、かつ安定した紡糸性能を有する賦
形性モノフィラメントを提供する。 【解決手段】 本発明の賦形性モノフィラメントは、
重量平均粒径2μm以下の無機物を5〜70重量%含有
するポリエステルまたはポリフェニレンサルファイドを
溶融紡糸してなることを特徴とする。無機材としてはア
ルカリ土類金属、とくに硫酸バリウムが特に好適であ
る。
Description
び安定した紡糸性能を有し、とくに電気材料用または食
品用結束糸などの賦形性を必要とする用途に好適なモノ
フィラメントに関するものである。
レフィンなどの熱可塑性樹脂からなるモノフィラメント
は、強靭性、耐摩耗性、耐疲労性および弾性回復性など
のすぐれた特性を有しており、これらの特性を生かして
漁網、テグス、ブラシおよび抄紙、フィルター用織物な
どの種々の用途に使用されている。
の用途においては、モノフィラメントのすぐれた弾性回
復性、つまり外部応力によって変形しても応力を除去す
れば直ちにもとの形態に復元する特性が有効に活用され
ている。
回復性にすぐれているために、逆に賦形性および可塑性
を欠いており、たとえば外部応力によって変形した形態
を、応力除去後においてもそのまま保持することはきわ
めて困難である。
および農業などの分野においては、食品包装用または電
気材料用の結束糸、アートフラワーおよび農業用張線な
どの用途にとって、自由に造形、賦形することが可能な
特性を有する線条物の使用が求められており、この線条
物としては、専ら針金が用いられてきた。
発生による汚染が問題となる。また、食品包装や衣料、
医療などの用途に用いる場合には上記汚染の問題ばかり
か、突出した針金が人体を傷つけるなどの事故を招き、
安全上好ましくないという問題や、金属異物の混入検査
に金属探知機を使用できないという問題があった。
としては、熱可塑性樹脂の未延伸モノフィラメントが上
市されているが、上記したように合成樹脂は本来弾性回
復率を有しているため、自由に造形、賦形可能という特
性を望ましく具備しているとはいえず、上述した用途に
おける要求特性を十分に満たすものではなかった。
ントの賦形性をさらに改良したものとしては、熱可塑性
樹脂に平均長さ200μm以下のミルドファイバーを配
合することによって賦形性を向上させたモノフィラメン
トが、特開昭63−288209号公報により提案され
ている。しかし、ミルドファイバーは樹脂に対する分散
性が極めて悪く、平均長さが200μm以下であっても
絡み合いあるいは凝集を生じ易いため、溶融紡糸時の糸
切れや得られたモノフィラメントの特性のばらつきなど
を生じ、安定した生産ができないという欠点を有してい
た。
来の賦形性材料が有する問題点の解決を課題として検討
した結果達成されたものである。
脂モノフィラメントの弾性回復性を十分抑制し、外部応
力によって自由に変形し、応力除去後もその形態をその
まま保持する性能、つまりすぐれた賦形性を具備し、か
つ安定した紡糸性能を有する賦形性モノフィラメントを
提供することにある。
めに、本発明の賦形性モノフィラメントは、重量平均粒
径2μm以下の無機物を5〜70重量%含有するポリエ
ステルまたはポリフェニレンサルファイドを溶融紡糸し
てなることを特徴とする。
とくに硫酸バリウムが特に好適であり、モノフィラメン
トの線径は0.05mm以上であることが好ましい。
に説明する。
性率などの物性面から特にポリエステルおよびポリフェ
ニレンサルファイドが好ましい。
フタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)
およびポリエチレンナフタレート(PEN)などを主体
とするポリマが挙げられるが、なかでもPETが最も好
ましく使用される。
は、構成単位の85モル%以上がp−フェニレンサルア
ァイド単位からなるポリマである。
くに1.5μm以下であることが重要であり、重量平均
粒径が2μmを越える場合には、モノフィラメントの強
度低下が著しくなるばかりか、紡糸時のフィルターの目
詰まりや物性のばらつきなどの要因となり易いため好ま
しくない。重量平均粒径の下限についてはとくに制限は
ないが、0.05μm以上が好ましい。
類金属の硫酸塩が好ましく、とくに樹脂内での凝集性、
価格などの面から硫酸バリウムが好適である。
の配合量は、5〜70重量%、好ましくは20〜50重
量%とする必要がある。配合量が5重量%未満ではモノ
フィラメントに弾性回復率が出現して十分な賦形性が得
られず、また70重量%を超えるとモノフィラメントが
脆弱となるり、曲げ変形により破断する傾向を示すため
好ましくない。
使用条件によっては、さらに耐熱剤、耐候剤、耐光剤、
酸化防止剤、染料および顔料などの通常の添加剤を含有
させることは任意である。
紡糸後必要に応じて延伸され、実用に供されるが、紡
糸、延伸条件はポリエステルまたはPPSの一般的な条
件をそのまま適用することができる。
は比較的低倍率であることが好ましく、例えば樹脂がポ
リエチレンテレフタレートの場合は延伸倍率が2.0〜
3.0倍の範囲、PPSの場合は2.0〜4.0倍の範
囲がとくに好適である。延伸倍率が低すぎると強度が低
いのみならず、折曲げ変形によってネッキングを生じ易
くなり、逆に高過ぎると賦形性が低下し効果が十分に発
現されないことがある。
線径には特に制限はないが、上述した用途に適用させる
ためには、直径が0.05mm以上であることが望まし
い。
その用途に応じて、円形、楕円、長方形を含む多角形、
星型、および円形と長方形の組み合わせ形状等の任意の
形状とすることができる。
さらに説明する。
(東レ製T301T)と硫酸バリウムとの混合物をエク
ストルーダーで溶融紡糸し、冷却後温水浴内で延伸する
ことにより、線径0.55mmのモノフィラメントを作
成した。
は、表1のとおりとした。
粒径0.5μmの硫酸バリウムを40重量%配合した場
合(実施例6)についても実施した。
重量平均粒径3.0μmの硫酸バリウムを配合したもの
(比較例1)、重量平均粒径0.5μmの硫酸バリウム
を80重量%、配合したものおよび配合しないもの(比
較例2,3)、無機材としてミルドファイバーガラス
(平均直径10μm、平均長さ40μm)を40重量%
配合したもの(比較例4)についても作成した。
合しないもの(比較例5)、ポリアミド(ナイロン6)
に重量平均粒径0.5μmの硫酸バリウムを40重量%
配合したもの(比較例6)についても、線径0.55m
mのモノフィラメントを作成した。
S L1013に準拠した引張強力を測定すると共に、
紡糸の難易度および賦形性を評価した結果を表1に併せ
て示した。
評価は、以下の基準により行なった。
る ×……フィルターの目詰まり、コブ糸、糸切れが頻発
し、量産不可能。
gの荷重をかけながら、これを直径7mmの丸棒に10
回巻き付け、その状態で5分間放置した後、荷重を除い
て試料を丸棒から外す。次に、得られたコイル状物を1
昼夜放置した後のコイル内径を測定し、下記の基準で賦
形性を判定した。
ィラメント(実施例1〜6)は、いずれもすぐれた賦形
性および安定した紡糸性能を有している。
均粒径3.0μmの硫酸バリウムを配合したモノフィラ
メント(比較例1)は、賦形性は優れるものの強力が低
く、また紡糸時にフィルターの目詰まりを生じやすい。
ラメント(比較例3、5)は賦形性が低く、硫酸バリウ
ムを80%配合したモノフィラメント(比較例2)は賦
形性は良好となるものの強力および紡糸性に劣ってい
る。
ラスを用いたモノフィラメント(比較例4)は、フィル
ターの目詰まりが著しく、実用上量産は不可能である。
ノフィラメント(比較例6)は、樹脂自体の賦形性が極
めて低いため、実施例に示す硫酸バリウムをその範囲内
で配合したとても十分な賦形性を発現し得ない。
ノフィラメントは、賦形性にすぐれており、錆も生じな
いことから、食品包装用または電気材料用の結束糸をは
じめ、アートフラワー、農業用張線などの各種用途へ適
用できる。また、本発明の賦形性モノフィラメントは、
紡糸性能がきわめてすぐれていることから、製品の安定
供給、品質確保が容易である。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量平均粒径2μm以下の無機物を5
〜70重量%含有するポリエステルまたはポリフェニレ
ンサルファイドを溶融紡糸してなることを特徴とする賦
形性モノフィラメント。 - 【請求項2】 無機物がアルカリ土類金属の硫酸塩で
あることを特徴とする請求項1に記載の賦形性モノフィ
ラメント。 - 【請求項3】 無機物が硫酸バリウムであることを特
徴とする請求項2に記載のモノフィラメント。 - 【請求項4】 線径が0.05mm以上であることを
特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の賦形性
モノフィラメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21029697A JPH1150334A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 賦形性モノフィラメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21029697A JPH1150334A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 賦形性モノフィラメント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1150334A true JPH1150334A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16587058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21029697A Pending JPH1150334A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 賦形性モノフィラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1150334A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012031548A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-02-16 | Uno & Co Ltd | ポリフェニレンサルファイド系人工毛髪繊維及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-08-05 JP JP21029697A patent/JPH1150334A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012031548A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-02-16 | Uno & Co Ltd | ポリフェニレンサルファイド系人工毛髪繊維及びその製造方法 |
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