JP2002284220A - 結束用モノフィラメント - Google Patents

結束用モノフィラメント

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JP2002284220A
JP2002284220A JP2001092286A JP2001092286A JP2002284220A JP 2002284220 A JP2002284220 A JP 2002284220A JP 2001092286 A JP2001092286 A JP 2001092286A JP 2001092286 A JP2001092286 A JP 2001092286A JP 2002284220 A JP2002284220 A JP 2002284220A
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JP
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monofilament
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mpa
yield stress
tensile yield
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JP2001092286A
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Makoto Mizuta
誠 水田
Kunio Yamada
国夫 山田
Junko Natsui
順子 夏井
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Toray Monofilament Co Ltd
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Toray Monofilament Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結束材として必要な賦形性を具備し、かつ安
定した紡糸性能を示すだけではなく、数回の結束と解舒
の繰り返しによってもその結束力の低下がわずかである
結束用モノフィラメントを提供するを提供する。 【解決手段】 無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂モノ
フィラメントからなり、JIS L1013の規定に準
じて測定した引張降伏応力が約70乃至130MPaの
範囲にあることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はすぐれた賦形性を有
し、とくに電線結束や食品包装袋の結束などに用いる結
束用合成樹脂モノフィラメントに関するものである。さ
らに詳しくは、合成樹脂製でありながら実用上十分な結
束力を有し、かつ従来の合成樹脂モノフィラメントの欠
点であった繰り返し使用時の結束力低下が小さい結束用
モノフィラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド、ポリエステルおよびポリオ
レフィンなどの熱可塑性樹脂からなるモノフィラメント
は、強靭性、耐摩耗性、耐疲労性および弾性回復性など
のすぐれた特性を有しており、これらの特性を生かして
漁網、テグス、ブラシおよび抄紙、フィルター用織物な
どの種々の用途に使用されている。
【0003】そして、上記した従来の熱可塑性樹脂モノ
フィラメントの用途においては、モノフィラメントの持
つすぐれた弾性回復性、つまり外部応力によって変形し
ても、応力を除去すれば直ちにもとの形態に復元する特
性が有効に活用されている。
【0004】このように、熱可塑性樹脂モノフィラメン
トは、本来弾性回復性にすぐれているために、逆に賦形
性および可塑性を欠いており、たとえば外部応力によっ
て変形した形態を、応力除去後においてもそのまま保持
することはきわめて困難である。
【0005】一方、食品を主体とした各種包装袋の結束
や、電線の結束などに用いられる結束材には、素材特性
として十分な賦形性能を有し、両端を捻って結束した際
に元に戻らないという素材特性が求められるため、これ
までは専ら針金が用いられてきた。
【0006】しかしながら、針金を素材とする結束材で
は、錆の発生により結束部の周囲が汚染されたり、突出
した針金端が人体を傷つけるなどの事故を招くなどの欠
点が指摘されている。また、特に食品用包装において金
属異物の混入検査に金属探知機を使用する際には、結束
材が反応するためこれが使用できないという問題もあっ
た。
【0007】これらの針金製結束材の欠点を解消すべ
く、熱可塑性樹脂の未延伸モノフィラメントからなる結
束材が上市されているが、合成樹脂は本来弾性回復率を
有しているため、この結束材は自由に造形、賦形可能と
いう特性を望ましく具備しているものとはいえず、上述
した用途における要求特性を十分に満たすものではなか
った。
【0008】このような問題を解決するため、特開昭6
3−288209号では、熱可塑性樹脂に平均長さ20
0μm以下のミルドファイバーを配合することにより賦
形性を向上させたモノフィラメントが提案されている。
しかし、ミルドファイバーは熱可塑性樹脂中での分散性
が極めて悪く、平均長さが200μm以下であっても絡
み合いあるいは凝集を生じ易いため、溶融紡糸時の糸切
れや得られたモノフィラメントの特性のばらつきなどを
生じ、安定した生産ができないという欠点を有してい
た。
【0009】また、特開平9−210296号では、ポ
リエステル又はポリフェニレンサルファイドに特定粒径
以下の硫酸バリウムを添加することにより賦形性を向上
させたモノフィラメント製の結束材が提案されており、
これによれば結束材として必要な賦形性が得られるだけ
でなく、生産安定性も確保できるとされている。しかし
ながら、モノフィラメントを結束材として使用する際、
例えば食品包装袋の結束に使用する場合においては、内
容物を取り出す毎に結束材の結束と解舒が繰り返される
が、このような条件で前記モノフィラメントを使用する
と、数回の繰り返しによって、当初の結束力が大幅に低
下するという実用上の問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の賦形材料が有する問題点の解決を課題として検討し
た結果達成されたものである。
【0011】すなわち、本発明の目的は、結束材として
必要な賦形性を具備し、かつ安定した紡糸性能を示すだ
けではなく、数回の結束と解舒の繰り返しによってもそ
の結束力の低下がわずかである結束用モノフィラメント
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の結束用モノフィラメントは、無機微粒子を
含有する熱可塑性樹脂モノフィラメントからなり、JI
S L1013の規定に準じて測定した引張降伏応力が
約70乃至130MPaの範囲にあることを特徴とす
る。
【0013】また、本発明の結束用モノフィラメントに
おいては、前記合成樹脂がポリエステルであること、前
記無機微粒子が、硫酸バリウム、リン酸カルシウムおよ
びガラスフレークから選ばれた少なくとも1種であるこ
と、および前記合成樹脂モノフィラメントにおける前記
無機微粒子の含有率が10乃至60重量%の範囲にある
ことが、いずれも好ましい条件として挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳細
に説明する。
【0015】本発明に用いられる熱可塑性樹脂には特に
制限はないが、その弾性率などの物性面からは、特にポ
リエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレー
トなどに代表されるポリエステルを好ましく使用するこ
とができる。
【0016】本発明で用いられる無機微粒子の材質とし
ては、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、ガラスフレー
ク、タルク、クレー、カオリンおよび雲母などが挙げら
れるが、熱可塑性樹脂内での凝集性や価格などの面か
ら、なかでも硫酸バリウム、リン酸カルシウムおよびガ
ラスフレークが、特に硫酸バリウムが好適である。
【0017】熱可塑性樹脂に対する無機微粒子の配合量
は、10乃至60重量%、・・乃至・・重量%の範囲が
好ましい。上記の範囲未満ではモノフィラメントに弾性
回復率が出現して十分な賦形性が得られず、また上記の
範囲を超えると、結束を繰り返した際の結束力の低下が
著しくなる傾向を生じる。
【0018】なお、本発明の結束用モノフィラメントの
使用条件によっては、さらに耐熱剤、耐候剤、耐光剤、
酸化防止剤、染料および顔料などの通常の添加剤を含有
させることは任意である。
【0019】本発明の結束用モノフィラメントは、溶融
紡糸後必要に応じて延伸され、実用に供されるが、紡
糸、延伸条件はポリエステル樹脂の一般的な条件をその
まま適用することができる。
【0020】ただし、ここで重要となるのは、製造され
たモノフィラメントの引張降伏応力であり、これを、J
IS L1013の規定に準拠した方法で測定した引張
降伏応力が70乃至130MPa、特に85乃至100
MPaの範囲とすることにより、実用に耐える結束力が
得られ、しかも結束と解舒を数回繰り返しても大幅な結
束力低下を生じない結束用モノフィラメントとすること
ができる。引張降伏応力が上記の範囲を越えると、結束
力はあるものの繰り返しによる結束力低下が大きくな
り、逆に上記の範囲未満では、素材の反発力が過大とな
るため十分な結束力が得られない傾向となる。なお、引
張降伏応力の定義はJIS K 7113に従うもので
ある。
【0021】ようするに、引張降伏応力が上記の範囲に
ある場合に限って、実用に耐える結束力と、結束と解舒
を数回繰り返した際の耐結束力低下性の両立を図ること
ができるのである。
【0022】したがって、本発明の結束用モノフィラメ
ントを製造するに際しては、得られるモノフィラメント
の引張降伏応力が上記の範囲となるように、無機微粒子
の添加量、種類や延伸条件(延伸温度、延伸倍率など)
などを適宜に選択することが肝要である。
【0023】また、本発明の結束用モノフィラメントの
直径や断面形状には特に制限はないが、特に結束材とし
て用いるためには、直径が0.05mm以上の範囲にあ
ることが望ましい。断面形状もその用途に応じて、円
形、楕円、長方形を含む多角形、星型、および円形と長
方形の組み合わせ形状などの任意の形状とすることがで
き、さらにテープ状の形状のものとすることも可能であ
る。
【0024】
【実施例】以下に、本発明を実施例および比較例によっ
て説明する。 [実施例1〜5、比較例1,2」ポリエチレンテレフタ
レート(東レ製PET樹脂T701T)と硫酸バリウム
との混合物を、エクストルーダーで溶融紡糸し、冷却後
温水浴内で延伸することにより、直径0.55mmのモ
ノフィラメントを作成した。
【0025】硫酸バリウムの配合比は表1に示したよう
に、10〜60重量%とした。さらに、配合比30重量
%の場合については、延伸倍率を2〜4倍の範囲で調整
することによって、得られるモノフィラメントの引張降
伏応力を、表1に示したように、62〜144MPaま
で変化させた。
【0026】得られた各モノフィラメントについて、引
張降伏応力および結束力を評価した結果を表1に示す。
この内、引張降伏応力および結束力の評価方法は以下の
通りである。 [引張降伏応力]JIS L1013の規定に準拠した
方法で、モノフィラメント試料について300mm/分
の速度で引張試験を行い、引張降伏応力を測定した。 [結束力]モノフィラメント試料を直径7mmの丸棒に
1回巻き付け、手で3回に捻って結束させた後これをは
ずし、両端を引張り試験機のチャックに固定して300
mm/分の速度で引張試験を行う。この試験における最
大荷重(g)を結束力とした。なお、結束力は最初の結
束時だけでなく、結束と解舒を繰り返し、5回目の結束
後についても測定した。総合評価は1回目と5回目の結
束力がいずれも300g以上を○、1回目と5回目の結
束力がいずれも300g未満を×とした。
【0027】
【表1】 表1の結果から以下のことが明らかである。すなわち硫
酸バリウム配合比30重量%において、引張降伏応力が
70MPa未満の場合(比較例1)は、繰り返し結束後
の結束力が低く、逆に130MPaを上回る場合(比較
例2)は、反発弾性が強くなり最初の結束時においてす
でに結束力が低い。
【0028】これに対して、引張降伏応力が70〜13
0MPaの場合(実施例1〜5)は、繰り返し結束後も
含めて十分な結束力が得られる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の結束用モ
ノフィラメントは、安定した紡糸性能を示すだけではな
く、結束材として必要な賦形性を具備し、金属素材を含
まないことから、錆の発生や使用安全の面で優れている
上に、結束材に用いた場合に、最初の結束時のみならず
数回の繰り返し結束後も実用に耐える結束力を保つとい
う実用上極めて優れた特性を示すことから、食品などの
包装用や電線の結束など、繰り返し結束を要する用途へ
の適用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 夏井 順子 愛知県岡崎市昭和町字河原1番地 東レ・ モノフィラメント株式会社内 Fターム(参考) 3E085 BD08 BE10 BG01 BG03 4L035 BB31 BB72 DD14 EE08 FF01 JJ01 JJ07 JJ09 KK01 KK05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂モノ
    フィラメントからなり、JIS L1013の規定に準
    じて測定した引張降伏応力が約70乃至130MPaの
    範囲にあることを特徴とする結束用モノフィラメント。
  2. 【請求項2】 前記合成樹脂がポリエステルであること
    を特徴とする請求項1に記載の結束用モノフィラメン
    ト。
  3. 【請求項3】 前記無機微粒子が、硫酸バリウム、リン
    酸カルシウムおよびガラスフレークから選ばれた少なく
    とも1種であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の記載の結束用モノフィラメント。
  4. 【請求項4】 前記合成樹脂モノフィラメントにおける
    前記無機微粒子の含有率が10乃至60重量%の範囲に
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の結束用モノフィラメント。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998057865A1 (fr) * 1997-06-18 1998-12-23 P And D Co., Ltd. Lien de plastique et procede de production

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998057865A1 (fr) * 1997-06-18 1998-12-23 P And D Co., Ltd. Lien de plastique et procede de production

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