JPH1150300A - 超音波電解洗浄装置及び超音波電解洗浄方法 - Google Patents

超音波電解洗浄装置及び超音波電解洗浄方法

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JPH1150300A
JPH1150300A JP21023197A JP21023197A JPH1150300A JP H1150300 A JPH1150300 A JP H1150300A JP 21023197 A JP21023197 A JP 21023197A JP 21023197 A JP21023197 A JP 21023197A JP H1150300 A JPH1150300 A JP H1150300A
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cleaning
electrode body
cleaned
basket
electrolytic
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JP21023197A
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Kazumasa Nachi
一正 名智
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被洗浄物を超音波電解洗浄装置により洗
浄する際、洗浄作業の準備や洗浄槽に対する被洗浄物の
配置等を簡単にする。 【解決手段】 超音波電解洗浄装置の洗浄槽2 の底面側
に、常に電源13に対して接続されて陰極となる陰極電極
体4 が、絶縁層を介して配置されている。この陰極電極
体4 の上面4bに対し、洗浄槽2 に着脱自在であって被洗
浄物6 を載置する載置部を介して被洗浄物に通電する洗
浄カゴ7 が置かれる。そして洗浄カゴ7 上の被洗浄物6
に対峙して、陽極に接続されている陽極電極体8 がセッ
トされる。この際、洗浄カゴ7 を陰極電極体4 上に置く
だけで被洗浄物6 が通電可能になり、洗浄後には洗浄カ
ゴ7 と被洗浄物6 が一緒に排出されるので、洗浄作業の
準備や次工程での被洗浄物6 の取扱いが容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波電解洗浄装
置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波電解洗浄という技術は例え
ば実開平5ー81728号公報に開示されているように
公知の技術であり、一般的に実施されてきている。同公
報に開示された超音波電解洗浄装置においては、金属製
品洗浄の手段として両電極間の電位差により被洗浄物表
面に起きる還元反応により脱脂、脱錆し、また発生する
水素ガスにより汚れを浮き上がらせる効果を超音波と併
用することでより高い洗浄効果を狙ったものである。こ
の場合、被洗浄物を陰極と電気的に接続する方法とし
て、被洗浄物をクリップ等を用いて陰極に接触する方法
を採用していた。
【0003】しかしながら、前記装置においては、被洗
浄物と陰極を接続する手段がクリップ等では、被洗浄物
それぞれを陰極と接続しなくてはならず、多数の被洗浄
物を同時に処理する場合や被洗浄物が接続しにくい形状
(例えば球体)の場合には作業が極めて煩雑になる等の
問題があった。
【0004】この点に鑑み、本出願人は、電極と被洗浄
物とを接続する作業を不要とし、洗浄槽に被洗浄物を投
入するだけで自ずと被洗浄物と電極とが電気的に接続す
るようにした超音波電解洗浄装置を、特願平7ー172
22号(特開平9ー25600号公報)にて提案した。
前記提案した洗浄装置は、電解洗浄液を収容する洗浄
槽と、被洗浄物の単数あるいは多数個を収納して電気的
に接触可能にするとともに一方の電極と接続されて一方
の電極体としても機能する導電性網状体と、該網状体上
の被洗浄物と電解洗浄液を介して対峙するよう配置され
るとともに他方の電極と接続されて他方の電極体として
機能する電極板とを有するものである。
【0005】前記洗浄装置においては、電解洗浄液内に
被洗浄物を入れるだけでこの被洗浄物が電解洗浄液内を
沈んで導電性網状体に自ずと電気的に接触することにな
るので、被洗浄物に対する超音波電解洗浄が可能とな
り、被洗浄物を電極体と接触する作業を不要とすること
ができた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記超
音波電解洗浄装置は、電解洗浄液を収容した洗浄槽に予
め導電性網状体を配置しておき、洗浄に際して、被洗浄
物を洗浄槽に投入して導電性網状体上に載置する、その
後、電極板を被洗浄物の上方の電解洗浄液内で位置する
ように洗浄槽に配置する。そして導電性網状体および電
極板のそれぞれを陰極および陽極とするように電源と接
続して電解洗浄可能としている。
【0007】よって、洗浄に際して、被洗浄物を洗浄槽
内の導電性網状体の上方から投入することになるので、
被洗浄物が小物部品で多数個の場合は、一旦別個の収納
容器内に被洗浄物を収納しておいてこれを洗浄槽の位置
まで搬送する必要があり、また、該収納容器から取り出
して導電性網状体上に移し換える必要があり、さらには
洗浄後に汚れのない新たな収納容器に洗浄後の被洗浄物
を移し換える必要があるなど等、洗浄作業の前後におけ
る被洗浄物の搬送や移し換え等の処理に煩わしさが生じ
ていた。
【0008】この様な場合、導電性網状体を洗浄用のカ
ゴとして用いるとともに該カゴを被洗浄物の搬送用収納
容器としても用いることができるが、この場合には、導
電性網状体を洗浄の都度に電源に接続する作業が必要に
なり、一般に強力なクリップを用いるので、これまた、
煩わしい作業を伴うものであった。
【0009】本発明は、前記不具合を鑑みてなされたも
のであり、被洗浄物の搬送や移し換え等の処理での煩わ
しさや電源との接続等での煩わしさがない、より簡便に
洗浄作業が行える超音波電解洗浄装置および超音波電解
洗浄方法を提供することを目的とする。
【0010】さらに本発明は、前記洗浄装置において、
洗浄に際し、電気的な安全性が図れ、消費電力の低減が
図れる超音波電解装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
超音波電解洗浄装置は、電解洗浄液を収容する洗浄槽
と、被洗浄物を載置部に載置しつつ前記洗浄槽に対して
着脱自在であり、被洗浄物に載置部を介して通電可能に
する洗浄カゴと、前記洗浄槽の底面側に絶縁層を介して
配設されるとともに電源の一方の電極と接続され、且つ
前記洗浄カゴの載置部の下面を摺動自在に支持しつつこ
の載置部下面を介して載置部に通電可能にする支持面を
有する第1電極体と、前記電源の他方の電極に接続さ
れ、前記洗浄槽内の電解洗浄液に接触して前記洗浄カゴ
上の被洗浄物と対峙する第2電極体と、前記洗浄槽内の
電解洗浄液を超音波振動させる超音波振動発生手段と、
を有し、被洗浄物を載置した洗浄カゴを洗浄槽内に装着
したときに洗浄カゴの載置部下面と第1電極体の支持面
とを当接させ、超音波振動発生手段の駆動による振動で
第1電極体上の支持面で洗浄カゴを摺動しつつ洗浄カゴ
内の被洗浄物を振動して、被洗浄物の電解洗浄とともに
超音波振動による洗浄を行うことを特徴とする。
【0012】本発明の請求項2に係る超音波電解洗浄装
置は、前記第1電極体は、前記通電可能な支持面と、前
記一方の電極に接続するための接続部と、前記支持面を
除いて絶縁被膜で覆われた絶縁部とを有することを特徴
とする。
【0013】本発明の請求項3に係る超音波電解洗浄装
置は、前記洗浄カゴは、被洗浄物の載置部の上面と下面
とを通電可能に形成し、載置部周囲の柵及び取手の表面
を絶縁被膜で覆った絶縁部で形成したことを特徴とす
る。
【0014】本発明の請求項4に係る超音波電解洗浄装
置は、前記洗浄カゴの下面を支持する第1電極体の支持
面は、各支持面が離れて複数あり、各支持面の間には被
洗浄物の下面に電解洗浄液を介して超音波振動を伝播す
る間隙が形成されていることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項5に係る超音波電解洗浄方
法は、電解洗浄液を収容した洗浄槽内に、一方の電極と
して機能する液面側が通電可能な第1電極体を配置し、
該洗浄槽内に被洗浄物を載置した洗浄カゴを装着してこ
の洗浄カゴの下面を前記第1電極体で摺動自在に支持す
るとともに第1電極体を介して洗浄カゴ上の被洗浄物を
通電可能にし、この洗浄カゴ上の被洗浄物に対し電解洗
浄液を介して対峙する他方の電極として機能する第2電
極体を配置し、前記第1電極体及び第2電極体にそれぞ
れ通電するとともに電解洗浄液を超音波振動させて第1
電極体上の洗浄カゴを摺動しつつ被洗浄物を振動させて
被洗浄物を洗浄することを特徴とする。
【0016】請求項1に記載の超音波電解洗浄装置によ
れば、被洗浄物を載置した洗浄カゴを洗浄槽内に装着し
たときに、洗浄カゴの下面と第1電極体の支持面となる
上面が当接して電気的に接続状態となって被洗浄物が一
方の電極となり、他方の電極との間で電解作用を生ずる
ので被洗浄物の電解洗浄が可能となる。この際、被洗浄
物は洗浄カゴに載置されて洗浄槽内に装着され、洗浄後
には洗浄カゴに載置した状態で排脱し得るので、洗浄作
業の前後において被洗浄物を洗浄カゴから移し換えたり
する煩わしさを不要とし、また、洗浄カゴを電極にする
ための接続作業を不要とするので、洗浄作業がより簡便
となる。
【0017】請求項2に記載の超音波電解洗浄装置によ
れば、支持面となる上面以外が絶縁被膜で覆われた絶縁
部からなるので、洗浄槽には絶縁部を介して取り付けら
れる。よって、第1電極体で洗浄槽が帯電することを防
止でき、消費電力の低減が図れる。
【0018】請求項3に記載の超音波電解洗浄装置によ
れば、洗浄カゴの載置部のみが通電可能でこの載置部の
みを介して被洗浄物に通電可能であり、他の表面は絶縁
処理されているので消費電力の低減が図れ、絶縁被膜に
よって洗浄カゴの移送時の電気的な安全性が確保でき
る。
【0019】請求項4に記載の超音波電解洗浄装置によ
れば、各支持面の間を電解洗浄液を介して超音波振動が
伝播されるので、洗浄カゴ及び洗浄カゴ内の被洗浄物が
動きやすくなり、超音波電解洗浄が良好に行われる。
【0020】請求項5に記載の超音波電解洗浄方法によ
れば、被洗浄物を載置した洗浄カゴを洗浄槽内に装着し
たときに、洗浄カゴの下面と第1電極体の支持面となる
上面が当接して電気的に接続状態となって被洗浄物が一
方の電極となり、他方の電極との間で電解作用を生ずる
ので被洗浄物の電解洗浄が可能となる。この際、被洗浄
物は洗浄カゴに載置されて洗浄槽内に装着され、洗浄後
には洗浄カゴに載置した状態で排脱し得るので、洗浄作
業の前後において被洗浄物を洗浄カゴから移し換えたり
する煩わしさを不要とし、また、洗浄カゴを電極にする
ための接続作業を不要とするので、洗浄作業がより簡便
となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 (実施の形態1)図1、図2に示す超音波電解洗浄装置
は、上部が開口した直方体状の本体 1と、この本体 1の
内部に設けた電解洗浄液Lが収容される上部が開口した
洗浄槽 2と、この洗浄槽 2内の底面側に固定されるとと
もに液面側の上面が支持面として通電可能に形成され、
第1電極体としての陰極として機能する陰極電極体 4と
を具備する。
【0022】また、この洗浄槽 2内の電解洗浄液Lに投
入する被洗浄物 6を収納しつつ洗浄槽 2に対して着脱可
能に配置される洗浄カゴ 7と、洗浄槽 2内において電解
洗浄液Lに接触するとともに前記洗浄カゴ 7内の被洗浄
物 6と対峙する状態に且つ洗浄槽 2に対して着脱可能に
配置され第2電極体としての陽極として機能する陽極電
極体 8と、洗浄槽 2内の電解洗浄液Lを強制的に循環さ
せるポンプ 9とフィルター10を用いた循環系11、洗浄槽
2の底部裏面に配置した電解洗浄液Lに超音波振動を発
生させる超音波発生手段12と、前記陽極電極体 8にプラ
ス端子が接続され、陰極電極体 4にマイナス端子が接続
されて、陽極電極体 8と陰極電極体4とに駆動電力を供
給する電源13を具備している。
【0023】また、洗浄槽 2内の底面側の前記陰極電極
体 4の側方には、洗浄液Lを所定温度に加熱して活性化
するためのヒーター14が洗浄槽 2の外部に配置されたヒ
ータ用電源15に接続されて固定されている。
【0024】前記本体 1の上縁部には、テフロンまたは
塩化ビニールのシートならなる絶縁カバー17(図1にお
いてクロス斜線を付して示す)が全周に亘って配置さ
れ、陰極電極体4 及び陽極電極体8 と本体1 とのショー
トを防止するようにし使用上の安全性を高めている。
【0025】前記洗浄槽2 は、本体1 の一方の端部側で
仕切り壁18により仕切られて仕切り壁18の側部に循環補
助槽19を備えており、この循環補助槽19に対して循環系
11の配管20の一端を該槽19の下側に取り付け、ポンプ9
、フィルター10を途中に接続している前記配管20の他
端を前記本体1 の他方の端部側で洗浄槽2 内の下部側に
臨ませている。
【0026】前記陰極電極体4 は、図1、図3に示すよ
うに、平行な2本の角棒体3の端部を溶接技術により電
気的に一体に固着し、その中央基部側面4aに絶縁被覆チ
ューブ21で覆われた陰極接続ケーブル22を接続してお
り、陰極電極体4 の上面4b(図3においてクロス斜線を
付して示す)を除いて、非導電性の樹脂被膜23で絶縁処
理されている。この樹脂被膜23が洗浄槽2 の底面側との
絶縁層となる。
【0027】また陰極接続ケーブル22と中央基部側面4a
の接続部分も絶縁処理されている。陰極接続ケーブル22
の先端側の絶縁被覆チューブ21は、本体1 の上縁部に立
設したケーブル支持台24に固定され、陰極接続ケーブル
22の先端は前記電源13のマイナス端子に接続した陰極用
ケーブル25と導電性を有するクリップ25a を用いて常に
接続されている。
【0028】前記非導電性の樹脂被膜23としては、例え
ば、ナイロン系樹脂(ポリアミド樹脂)を主成分とし硬
化剤を添加した厚さ2乃至4mmの被膜、ポリエステル樹
脂を主成分とし硬化剤を添加した厚さ1乃至2mmの被膜
等を採用している。
【0029】また、非導電性の樹脂被膜23としては、上
述した場合のほか、絶縁テープ、絶縁チューブ等を用い
ることもできる。前記洗浄カゴ7 は、図1、図4に示す
ように、電解洗浄液Lの対流を妨げず、洗浄対象なる被
洗浄物6 よりも小さい寸法に張った張目26を有するステ
ンレス製の金網からなる矩形形状の載置部27を底部に設
けるとともに載置部27を囲む四方に柵28を設け、さらに
矩形形状の載置部27の各短辺側には把持搬送用の取手29
が設けられて骨組みが形成されている。この洗浄カゴ7
の載置部27(載置部27の張目26)以外の骨組み全体は、
非導電性の樹脂被膜30で絶縁処理されている。
【0030】前記被導電性の樹脂被膜30の種類は、陽極
電極体4 の樹脂被膜23と同じである。 この洗浄カゴ7
は、作業者が取手29を把持して洗浄槽2 内の陰極電極体
4 上に載置した際に、載置部27の下側が前記陰極電極体
4 の上面4bで支持されるので、載置部27の張目26を介し
て被洗浄物6 の下面に通電可能な状態になる。よって、
洗浄カゴ7 内に載置されている被洗浄物6 は、洗浄カゴ
7 が洗浄槽2 内の定位置に載置されたときに陰極電極体
4 の上面を介して電源13と通電可能状態になる。前記超
音波発生手段12は、1個あるいは複数個を適宜に分散配
置した超音波振動子であり、電源(不図示)に接続され
ている。
【0031】前記陽極電極体8 は、鉄またはカーボンの
ような導電性材料からなり、図1、図2に示すように、
前記洗浄槽2 の上部開口の寸法よりも若干長い寸法を有
する真っ直ぐな掛止片31と、この掛止片31から所定の間
隔で垂れ下げた2個の垂下片32と、この2個の垂下片32
の各下端部に架設した真っ直ぐな連結片33と、この連結
片33に所定の間隔で取り付けた突出端側を下方に折り曲
げた3個の保持片34と、各保持片34の突出端部に各々取
り付けた合計6個の円板状(例えば厚さ1mm、直径20
mm程度)の電極板35と、前記掛止片31の一方の端部側か
ら立設した陽極接続片36とを溶接技術により一体的に構
成している。前記陽極接続片36に対して前記電源13のプ
ラス端子に接続した陽極用ケーブル37を導電性を有する
クリップ37a を用いて接続している。
【0032】この陽極電極体8 も、前記陽極接続片36及
び電極板35の下面以外は前記洗浄カゴ7 の場合と同様に
非導電性の樹脂被膜39で絶縁処理している。前記電極板
35に対する非導電性の樹脂被膜39の形成方法としては、
この電極板35の全外周を非導電性の樹脂被膜39で覆った
後、電解洗浄液Lと接触する下面部分を覆う樹脂被膜39
をナイフ等により切除する方法を挙げることができる。
【0033】前記洗浄槽2 内に収容して超音波洗浄に用
いる電解洗浄液Lとしては、例えば、か性ソーダ50g
/l、第3りん酸ソーダ10g/l、炭酸ソーダ14g
/l、界面活性剤3g/lの組成のものを用い、液温3
0乃至70℃、電圧5乃至7V、電流20乃至50Aの
洗浄条件に設定することが本実施の形態においては好ま
しい。
【0034】また、洗浄槽2 内の電解洗浄液Lは、この
洗浄槽2 内の仕切り壁18によって液面高さが規制され、
前記電極板35が電解洗浄液Lと十分接触するようにする
とともに、前記ポンプ9 とフィルター10により強制的に
電解洗浄液Lを循環させ、汚れの再付着を防止し、且
つ、電解洗浄液Lに対流を起こすことで洗浄効果を高め
るようにしている。
【0035】次に上述した構成の超音波電解洗浄装置に
より洗浄作業を行う方法について説明する。洗浄槽2 内
の電解洗浄液Lをヒータ14の電源15ONにより所定の温
度まで加温する作業を行う。陽極電極体8 と陰極電極体
4 との電源13をOFFの状態にし、陽極電極体8 の陽極
接続片36をクリップ37a を介して陽極用ケーブル37と接
続したままで、陽極電極体8 を洗浄槽2 内から取り出
す。そして、洗浄カゴ7に被洗浄物 6(図2では洗浄カ
ゴ7 の底部の張目26から落下しない大きさを有するNC
機械加工後の加工油の付着した金属ブロックとする)を
加工機械位置から収納した状態で持ち運び、この洗浄カ
ゴ7 の取手29を保持しつつ洗浄槽2 内に投入することに
より、洗浄カゴ7 の底部を陰極電極体4 の支持面として
の上面4bに載置する。この作業により、被洗浄物6 の下
面と陰極電極体4 の上面4bとが電気的に通電可能とな
る。
【0036】この後、前記陽極電極体8 を洗浄槽2 内に
戻し、陽極電極体8 の電極板35と被洗浄物6 の上面とを
電解洗浄液Lを介して対峙するように陽極電極体8 を洗
浄槽2 の縁に掛ける。そして、電源13から陽極電極体8
の電極板35と、洗浄槽2 の底部に固定した陰極電極体4
に電気的に接触している被洗浄物6 との間に、電源13の
ON操作により駆動電圧を印加するとともに、超音波発
生手段12により電解洗浄液Lを超音波振動し、キャビテ
ィーションを発生させる。
【0037】これにより、陽極電極体8 の電極板35から
被洗浄物6 に向けて電解電流が流れ、また、陰極電極体
4 の上面4b上で洗浄カゴ7 が摺動しつつ揺れるので被洗
浄物6 の洗浄槽2 に対する位置や姿勢が変化し、例えば
被洗浄物が回転するような挙動や横方向に動いたりして
おり、またヒータ14により電解洗浄液Lが活性化されて
いるので、被洗浄物6 の洗浄を効率良く短時間に実行で
きる。このとき前記ポンプ9 とフィルター10により強制
的に電解洗浄液Lを循環させているので、被洗浄物6 に
対する汚れの再付着を防止し、且つ電解洗浄液Lに対流
を起こしているので、洗浄効果をさらに高めることがで
きる。
【0038】このようにして、被洗浄物Lの洗浄が終了
した後、電源13をOFFにして陽極電極体8 を洗浄槽2
から取り出し、次いで、被洗浄物6 を洗浄カゴ7 に収納
し載置した状態で取手29を把持して洗浄槽2 から取り出
し、この洗浄カゴ7 の取手29を把持した状態で図示しな
いリンス槽内に入れて水洗い又は温水洗いを行い、図示
しない中和防腐液槽に入れて防腐処理を行い、さらに、
エアー、ドライアー、布等による乾燥処理を実行する。
【0039】上述したように、本実施の形態の超音波電
解洗浄装置によれば、洗浄に際して、被洗浄物を洗浄カ
ゴに収納した状態で洗浄槽2 内の電解洗浄液Lに入れる
ことができ、そして直ちに良好な超音波電解洗浄がで
き、洗浄後には被洗浄物に触れることなくリンス等や乾
燥の処理が可能であるので、極めて洗浄作業が効率的に
なる。
【0040】なお、陽極電極体8 の電極板35の電解洗浄
液との接触部分および電源13との導通部分である陽極接
続36片以外を非導電性の絶縁被覆で被覆し、また陰極電
極体4 の上面4b以外を非導電性の絶縁被覆で被覆してい
るので、洗浄槽2 が帯電することを防ぎ、ショート等の
危険性を無くすとともに無駄な電力消費が無くなって消
費電力の低減を図れる。さらに洗浄カゴ7 の載置部27を
除いた骨組み全体に絶縁被覆を施しているので、洗浄作
業に際し、極めて電気的な安全性が高い洗浄カゴとな
る。
【0041】(実施の形態2)次に、実施の形態2につ
いて図5を参照して説明する。なお、図において前記実
施の形態1と同一部材については同一名称及び符号を用
いて詳細な説明を省略する。
【0042】図5は、前記の超音波電解洗浄装置の陰極
電極体の代わりに、洗浄カゴの底面と接触する陰極電極
体の支持面を、バネ性を有する切片にて形成している。
すなわち、陰極電極体41はその本体42が矩形形状をなす
ように、長辺側の両端部で溶接技術により電気的に一体
に固着されており、その一方の中央基部側面41a に絶縁
被覆チューブ21で覆われた陰極接続ケーブル22が接続さ
れている。陰極電極体41の本体42の長辺側の両端部を除
いて、洗浄槽の底面側に溝43が形成され、洗浄液の流動
が保たれるようになつている。陰極電極体41の上面41b
には前記バネ性を有する4個の切片44が、上面41b と通
電可能に接続して固定されており、この接続部分と切片
44を除いて、本体42は非導電性の樹脂被膜23で絶縁処理
されている。このように形成した複数の切片44を有する
陰極電極体41を洗浄槽2 の底部に固定した場合、洗浄カ
ゴ7 の底部がゆがんでいて座りが不安定であっても、切
片44が変形して良好に洗浄カゴ7 の底部を支持すること
になり、洗浄カゴ7 のガタツキが防止可能となって支持
が安定する。
【0043】よって本実施の形態による陰極電極体41に
よれば、洗浄カゴの底部がゆがんでいる場合であって
も、良好に洗浄ができ、実施の形態1と同様な効果を奏
することができる。
【0044】(実施の形態3)次に、実施の形態3につ
いて図6を参照して説明する。なお、図において前記実
施の形態1と同一部材については同一名称及び符号を用
いて詳細な説明を省略する。
【0045】図6は、前記の超音波電解洗浄装置の陰極
電極体の代わりに、洗浄カゴの底面と接触する陰極電極
体の支持面の間隔を、調整可能にして形成している。す
なわち、陰極電極体51のコ字形状の本体52の上面52a を
通電可能(クロス斜線を施した部分)にすると共に、こ
の上面52a 上に2本の支持体53をガイド54によって摺動
自在に配置し、この支持体53の上面53a を通電可能(ク
ロス斜線を施した部分)にしている。本体52の一部に
は、陰極接続ケーブル22が接続され、前記上面52a を介
して上面53a に通電する以外の全体は絶縁被膜23で覆わ
れている。したがって、この陰極電極体51も絶縁層を介
して洗浄槽2 の底部に取り付けられる。
【0046】この形態の陰極電極体51によれば、洗浄カ
ゴの大きさに合わせて支持体53の間隔を調整できるの
で、小さい洗浄カゴを用いる事ができ、実施の形態1と
同様に洗浄を行えて同様な効果を奏することができ
る。。
【0047】なお、上記各実施の形態の洗浄カゴは、図
7に示すように被洗浄物の載置部を網目55の様にして、
載置部56の上下面のみを通電可能し、他の表面の全部を
絶縁処理する洗浄カゴ57としても良く、この場合には被
洗浄物が小物部品のときに効果的である。
【0048】なお各実施の形態において超音波発生手段
は、洗浄槽の側壁の一方あるいは2面以上に設けること
もできる。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載の超音波電解洗浄装置によ
れば、被洗浄物を載置した洗浄カゴを洗浄槽内に装着し
たときに、洗浄カゴと第1電極体が電気的に接続状態と
なって被洗浄物が一方の電極となり、他方の電極との間
で被洗浄物の電解洗浄が可能となる。この際、被洗浄物
は洗浄カゴに載置されて洗浄槽内に装着され、洗浄後に
は洗浄カゴに載置した状態で排脱し得るので、洗浄作業
の前後において被洗浄物を洗浄カゴから移し換えたりす
る煩わしさが不要となり、また、洗浄カゴを電極にする
ための接続作業を不要となるので、洗浄作業をより簡便
にすることができる。
【0050】請求項2記載の超音波電解洗浄装置によれ
ば、請求項1の効果に加え、第1電極体で洗浄槽が帯電
することを防止できるので、消費電力の低減が図れる。
請求項3に記載の超音波電解洗浄装置によれば、請求項
1の効果に加え、洗浄カゴの載置部のみで被洗浄物に通
電可能であり、他の表面は絶縁処理されているので消費
電力の低減が図れ、また洗浄作業の前後の超音波電解洗
浄装置に対する電気的な安全性が洗浄カゴの絶縁被膜に
よって確保できる。
【0051】請求項4に記載の超音波電解洗浄装置によ
れば、各支持面の間を電解洗浄液を介して超音波振動が
伝播し洗浄カゴ及び洗浄カゴ内の被洗浄物に直接照射す
るので、洗浄カゴ及び洗浄カゴ内の被洗浄物が動きやす
くなり、超音波電解洗浄が良好に行われる。
【0052】請求項5に記載の超音波電解洗浄方法によ
れば、被洗浄物を載置した洗浄カゴを洗浄槽内に装着し
たときに、洗浄カゴと第1電極体が当接して電気的に接
続状態となって被洗浄物が一方の電極となり、他方の電
極との間で電解作用を生じて被洗浄物の電解洗浄が可能
となる。この際、被洗浄物は洗浄カゴに載置されて洗浄
槽内に装着され、洗浄後には洗浄カゴに載置した状態で
排脱し得るので、洗浄作業の前後において被洗浄物を洗
浄カゴから移し換えたりする煩わしさが不要にでき、ま
た、洗浄カゴを電極にするための接続作業が不要にでき
るので、洗浄作業をより簡便にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の超音波電解洗浄装置の
一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1の超音波電解洗浄装置に
より洗浄する状態図である。
【図3】本発明の実施の形態1の超音波電解洗浄装置に
おける陰極電極体の拡大斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1の超音波電解洗浄装置に
おける洗浄カゴの拡大斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態2の超音波電解洗浄装置に
おける陰極電極体の拡大斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態3の超音波電解洗浄装置に
おける陰極電極体の拡大斜視図である。
【図7】洗浄カゴの変形例の斜視図である。
【符号の説明】
1 本体 2 洗浄槽 4 陰極電極体 6 被洗浄物 7 洗浄カゴ 8 陽極電極体 12 超音波発生手段 13 電源 14 ヒーター 17 絶縁カバー 41 陰極電極体 51 陰極電極体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解洗浄液を収容する洗浄槽と、 被洗浄物を載置部に載置しつつ前記洗浄槽に対して着脱
    自在であり、被洗浄物に載置部を介して通電可能にする
    洗浄カゴと、 前記洗浄槽の底面側に絶縁層を介して配設されるととも
    に電源の一方の電極と接続され、且つ前記洗浄カゴの載
    置部の下面を摺動自在に支持しつつこの載置部下面を介
    して載置部に通電可能にする支持面を有する第1電極体
    と、 前記電源の他方の電極に接続され、前記洗浄槽内の電解
    洗浄液に接触して前記洗浄カゴ上の被洗浄物と対峙する
    第2電極体と、 前記洗浄槽内の電解洗浄液を超音波振動させる超音波振
    動発生手段と、 を有し、被洗浄物を載置した洗浄カゴを洗浄槽内に装着
    したときに洗浄カゴの載置部下面と第1電極体の支持面
    とを当接させ、超音波振動発生手段の駆動による振動で
    第1電極体上の支持面で洗浄カゴを摺動しつつ洗浄カゴ
    内の被洗浄物を振動して、被洗浄物の電解洗浄とともに
    超音波振動による洗浄を行うことを特徴とする超音波電
    解洗浄装置。
  2. 【請求項2】前記第1電極体は、前記通電可能な支持面
    と、前記一方の電極に接続するための接続部と、支持面
    を除いて絶縁被膜で覆われた絶縁部とを有することを特
    徴とする請求項1記載の超音波電解洗浄装置。
  3. 【請求項3】前記洗浄カゴは、被洗浄物の載置部の上面
    と下面とを通電可能に形成し、載置部周囲の柵及び取手
    の表面を絶縁被膜で覆った絶縁部で形成したことを特徴
    とする請求項1記載の超音波電解洗浄装置。
  4. 【請求項4】前記洗浄カゴの下面を支持する第1電極体
    の支持面は、各支持面が離れて複数あり、各支持面の間
    には被洗浄物の下面に電解洗浄液を介して超音波振動を
    伝播する間隙が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の超音波電解洗浄装置。
  5. 【請求項5】電解洗浄液を収容した洗浄槽内に、一方の
    電極として機能する液面側が通電可能な第1電極体を配
    置し、該洗浄槽内に被洗浄物を載置した洗浄カゴを装着
    してこの洗浄カゴの下面を前記第1電極体で摺動自在に
    支持するとともに第1電極体を介して洗浄カゴ上の被洗
    浄物を通電可能にし、この洗浄カゴ上の被洗浄物に対し
    電解洗浄液を介して対峙する他方の電極として機能する
    第2電極体を配置し、前記第1電極体及び第2電極体に
    それぞれ通電するとともに電解洗浄液を超音波振動させ
    て第1電極体上の洗浄カゴを摺動しつつ被洗浄物を振動
    させて被洗浄物を洗浄することを特徴とする超音波電解
    洗浄方法。
JP21023197A 1997-08-05 1997-08-05 超音波電解洗浄装置及び超音波電解洗浄方法 Pending JPH1150300A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7950254B2 (en) * 2004-05-17 2011-05-31 The Procter & Gamble Company Method and system for washing

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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