JPH11502437A

JPH11502437A - 脊椎固定装置

Info

Publication number: JPH11502437A
Application number: JP8527637A
Authority: JP
Inventors: ディー．クスリッシュ、ステファン
Original assignee: ディー．クスリッシュ、ステファン
Priority date: 1995-03-15
Filing date: 1996-02-27
Publication date: 1999-03-02
Anticipated expiration: 2016-02-27
Also published as: EP0814732B1; MX9707030A; HU219422B; USRE37479E1; KR19980703020A; EP0814732A4; HUP9801325A3; AU689713B2; CA2214509A1; ATE229309T1; ES2191089T3; DE69625339T2; HUP9801325A2; DE69625339D1; WO1996028118A1; EP0814732A1; AU4997296A; US5591235A; JP3303976B2; CA2214509C

Abstract

(57)【要約】本発明は推骨を安定化するための脊椎固定装置（１２、１４、２６）である。中空のねじ（１４）を隣接する各椎骨のホールソーくぼみ（５０）に挿入する。椎骨に溝を切り込み、この溝の中に接合ロッド（１２）を、装置の部分が孔よりも上に突出しないように挿入する。固定キャップ（２６）を使用してロッド（１２）をねじ（１４）に固着する。

Description

【発明の詳細な説明】脊椎固定装置発明の背景１．発明の分野本発明は、ロッドおよび独自の中空のねじを使用して、隣接する椎骨を互いに固定するための装置に関する。２．関連技術の説明骨材料もしくはロッドおよびプレートによる脊柱の固定（または融合）は、多様な症状を治療するために長く実施されてきた一般的な外科的手法である。既存の手法の多くは、体の部分、たとえば大動脈、大静脈、交感神経、腸および尿管と接し、それらを損傷しかねない、外方へ突出する部品が関与している。また、多くの構造は、緩みを生じ、望ましくない問題を引き起こすおそれのある部品を含む。ダン(Dunn)装置が市場に出されていたが、結局は、その装置によって派生する大動脈の遅延破裂が、大動脈に接し、その表面を侵食し、場合によっては致命的な出血につながるほど大きいという問題のため、米国食品医薬品局によって回収された。１９９２年１０月５日にアレン(Allen)に発行された米国特許第５，１５２，３０３号は、椎骨にねじ込まれるカニューレ式ねじと、そのねじに取り付けられるロッドとを含む前外側脊椎固定システムに関する。その処置は、カニューレ式ねじを、椎骨本体部にあけた案内孔にねじ込み、ロッドの下端および上端をカニューレ式ねじによって椎骨本体に留めることを含む（３段目６２〜６４行、４段目５〜８行）。１９７７年１１月２２日にジュマシェフ(Jumashev)らに発行された米国特許第４，０５９，１１５号は、椎骨軟骨症における前開窓脊椎固定術のための外科用器具に関する。この器具は、切れ刃を有する中空の円筒形カッタと、取っ手とを含む。わずかに圧を加えながら取っ手を回すことにより、隣接する椎骨の本体にカッタを差し込む（要約、６段目５６〜５８行）。１９９１年５月１４日にミケルソン(Michelson)に発行された米国特許第５，０１５，２４７号は、脊椎の内部的安定化を実施する方法に関する。この方法は、ドリルスリーブを２個の椎骨の中に取り付け、ドリルスリーブの中に設置したドリルで椎骨に孔をあけることを含む。バグビイ(Bagby)第４，５０１，２６９号が述べられている（６段目２７〜３０行、７段目６８行、９段目２２〜２５、３９行）。現在の装置には、骨粗しょう症の骨に遭遇した場合に重大な欠点がある。そのような患者の軟らかなカルシウム不足の骨は、ねじに対し、引抜き強度に乏しい。骨ねじは、骨粗しょう症の骨では保持力をほとんど発揮せず、緩みやすく、現在の装置の保持力および固定能力をひどく制限することが知られている。いくつかの装置は、横断方向にあけた孔を有する中空のねじを含み、おそらくは保持力を高め、骨をその中に成長させる設計を有している。これらの装置はすべて、広い表面積にわたる固定を行うことができない比較的小さなねじである。この章に記載の技術は、本明細書で引用する特許、出版物または他の情報が、別段その旨を指定しない限り、本発明に対する「先行技術」であるということを認めるものではない。さらに、この章は、調査が行われたこと、または、米国特許法施行規則§１．５６（ａ）に定義されるような他の関連情報が存在しないことを意味すると解釈すべきではない。発明の概要本発明は、２個以上の椎骨を固定するための方法および装置を提供する。処置は、科学的に精密で簡潔であり、従来の装置に付随する問題の多くを解消する。接合すべき各椎骨は、ホールソーなどによって部分環状のくりぬきを形成し、好ましくは骨のコアプラグを適所に残すことによって調製する。そのようにして形成した環状リングくぼみに中空のねじをねじ込む。椎骨の中、各ねじの間に、各ねじの上に配されるロッドを収容するための溝を切る。各ねじにはまる固定キャップがロッドをねじに固着し、それにより、望みどおりに脊椎を固定する。本方法および装置は多くの利点を提供する。中空のねじは抜群に強く、従来の中実のねじよりも広い保持表面積を有する。ロッドは、ねじの中で、広く離間した２個のスロットの間に保持される。ロッドはまた、固定キャップ上のディンプルにより、第三の点によってしっかりと保持される。ロッドは、従来のシステムよりもはるかに大きな距離にわたって、少なくとも３個の固定点によってねじに固着される。これが、機械的安定性の点で従来技術よりも有意に優れた連結を提供する。中空ねじの側壁の孔が、骨を内方成長させて接続をさらに強化することに備える。骨プラグが除去されておらず、ねじの壁が非常に薄いため、骨は、ねじの中を速やかに成長することができ、それにより、ねじを椎骨に確実に融合させ、椎骨に対してよりよい固定具を提供する。さらには、骨がねじの孔の中を成長するとき、骨は時間とともにいっそう強くなる。従来技術の装置は、材齢とともにゆっくりと確実さを失うねじを使用しており、ねじと椎骨との間では微細動が起こることが避けられない。ロッドの断面寸法形状および直径を変えることにより、程度の異なる剛性を付与することができる。また、ロッドの幾何学的断面構造を変えることにより、適切な運動面に剛性を選択的に付与することができる。たとえば、曲げ拡大安定性の増大を望むならば、ロッドを曲げ拡大面に向け、横方向の曲げよりも曲げ拡大により大きな剛性を提供するように伸ばすことができる。このような特徴により、外科医は、遭遇する疾病に適合するのに必要な剛性面を定めることができる。切った溝に入れられたロッドは、脊椎の中心から離れたところで負荷が担持される従来技術の装置の片持ち効果を回避する。したがって、ロッドは、椎骨中でむしろ髄内ロッドのように作用する。これは、ロッドが回転軸の中心により近いところにあるため、従来技術のシステムにおける片持ち効果を備えていないということにおいて、はるかに好ましい。これはまた、生命維持に必要な体の部分に当接するおそれのある突起を示さない。処置は非常に簡単であり、各椎骨に１個のホールソーによるくりぬきをあけ、椎骨間に溝を形成し、中空のねじを取り付け、ロッドを配置し、固定キャップで固着するだけでよい。図面の簡単な説明以下、図面を具体的に参照しながら本発明を詳細に説明する。図１は椎骨を合わせて固着している本発明の装置の斜視図である。図２はロッド、ねじ、キャップおよび調製した椎骨の分解図である。図３は図１の３−３線から見た断面図である。図４は図３の４−４線から見た断面図である。図５ａはロッドを断面で示す、図４の５−５線から見た断面図である。図５ｂは代替ロッドを断面で示す、図４の５−５線から見た断面図である。図５ｃは代替ロッドを断面で示す、図４の５−５線から見た断面図である。図５ｄは代替ロッドを断面で示す、図４の５−５線から見た断面図である。図５ｅは代替ロッドを断面で示す、図４の５−５線から見た断面図である。図６はオーバキャップを有する、図３に類似した断面図である。図７はコーペクトミー（corpectomy）ブロックの一部切欠き端面図である。図８は椎骨本体の環状リングくぼみに装置をねじ込むための器具である。図９は図７のコーペクトミーブロックの斜視図である。図１０は隣接する椎骨の間に配置可能なくさびの斜視図である。図１１は図１０のくさびを１１−１１線から見た断面図である。図１２は図１０のくさびを１２−１２線から見た断面図である。図１３は頂部が平面ではない代替くさびを示す図である。図１４は並びの矯正を要する脊柱の断面図である。図１５は矯正くさびを適所に配した図１４の脊柱を示す図である。図１６は脊柱側弯症におけるような、並びの矯正を要する脊柱を示す図である。図１７は矯正くさびで並びを矯正した図１６の脊柱を示す断面図である。好ましい実施態様の説明図１および２を特に参照すると、前脊椎固定システム１０が、隣接する椎骨を接合することが見てとれる。このシステムは、細長いロッド１２と、少なくとも２個の中空の円筒形ねじ１４とを含む。各ねじ１４は、骨と係合する側のおねじ１６と、キャップと係合する側のめねじ２８と、上縁１８と、下縁２０とを含む。めねじ２８は、固定キャップと同じだけの深さであればよい。ねじを挿入する際に、残る骨コアにトルクを加えないよう、滑らかな内壁が好ましい。図２に示すように、上縁１８は、対向する２個の固定スロット２２、２４によって割られている。これらのスロットは、図示するようにロッド１２をスロット２２、２４に通すことができるような大きさである。好ましくは、ねじ１４は、骨を内方成長させるための複数の開口３６をその側壁に備え、骨を成長させて通すことができる。ロッド１２は固定キャップ２６によってねじに対して保持される。図示するように、固定キャップ２６は、ねじ３０を円形の外周に有する円盤形であってもよい。キャップ２６の頂部３２は、前記キャップ２６を中空のねじ１４に挿入するための器具（図示せず）を連結可能な離間した１対の孔３４を有することができる。キャップ２６は、そのキャップのいかなる部分もねじ１４から突出しないように前記ねじ１４にねじ込むことができる。キャップはまた、多孔質であってもよいし、骨の内方成長を許し、内部への血液供給を増すための孔を有していてもよい。また、図６に示すように、キャップは、骨ねじ１４の外面のねじ７４と係合するオーバキャップ７２として設計してもよい。図示するように、オーバキャップ７２は、ロッド１２に当接するキャップ突起４２を含む。オーバキャップの場合、図示するようにそのオーバキャップを受け入れるために、骨をいくらか除去してもよい。ロッド１２は、チタンのような生物学的適合性で可鍛性の金属で作られていることが好ましい。チタンのロッドには、天然の骨に類似した弾性率を有する利点がある。いずれの場合にも、外科医がロッドを曲げて、患者に望まれる正しい形状を達成する。図面に示すように、ロッド１２は、丸くても細長くてもよい複数の離間したディンプル４０を有してもよい。ディンプル４０は、はめ合い突起４２と接する。丸いディンプル４０の場合、突起４２の係合が、ねじ１４に対するロッドの滑りを防ぐように働く。細長いディンプル４０は、しばしば必要とされるある程度の滑りを許す。図５ａ〜ｅは、ロッド１２の断面を円形以外のほぼいかなる形状にしてもよいことを示す。円形の断面のロッドでもよいが、非円形のロッドのほうがよりよいねじれ抑制を提供する。ロッドの大きさは、個々の患者の大きさに依存して選択することができる。先に述べたように、ロッドの断面形状を変えて、特定の患者に適した運動軸において安定性を提供することができる。装置の取り付けは簡単である。外科医は、椎骨４６を前方に露出し、椎骨の中に、図２に示すような円筒形の孔５０をあける。ホールソーを使用するとコア５２を適所に残せるため、好ましくはホールソーを使用して孔５０を形成する。説明しやすくするため、図２には骨コア５２が示されていないが、骨コア５２は、図３および４には示されている。骨コアが適所に残されていなければ、開口に骨または骨代用物を詰めることもできる。使用するドリルがセルフタッピング型であるならば開口５０にねじを切ってもよいし、穿孔後に使用するさらなる器具によってタッピングしてもよいことがわかる。好ましくは、インプラントねじ１４は、ホールソーによるくりぬきの外径よりもわずかに大きな外径を有し、それにより、椎骨本体に対して高摩擦固着連結を提供する。これはまた、骨コアの外径よりもわずかに大きな内径を有するねじを提供して、それにより、ねじを配置する際にコアにトルクが加わる危険性を減らす。挿入の過程でコアにトルクを加えることは、コアへの血液供給をその後面で破壊するおそれがある。これは、ねじの中の孔を介する骨固定能力の組込みを遅らせるおそれがあるため、望ましくない。また、装置の骨ねじ１４を使用して、それ自体で開口を切ることも可能である。そのような場合、ねじ１４は、完全に挿入した後、そこに残しておく。次に、隣接する各椎骨ごとに、別の骨開口５０を、たとえばのみまたはルータ器具でくりぬいて、ロッド１２の直径の少なくとも半分を保持する深さの溝５４を形成する。本発明の装置および方法を使用すると、椎骨は溝なしで接続することもできるが、ロッドの少なくとも大部分が溝５４に収まらないならば、その利点の多くは失われる。そして、骨ねじ１４の雌ねじ及び雄ねじ２８、１６が椎骨と係合する状態で、骨ねじ１４を骨開口５０にねじ込む。ねじは、ロッド固定スロット２２、２４が骨溝５４とまっすぐ並ぶように配置する。図８に示す器具５８を使用すると、骨ねじ１４を骨開口５０にねじ込むことができる図示するように、器具５８は、取っ手６２を一端に有し、ねじ係合ヘッド６４を他端に有する軸６０を含む。ねじ係合ヘッド６４は、スロット２２、２４と係合する１対のタブ６６、６８を含む。ヘッド６４は、ねじ１４の内部に密に適合する。器具５８のどの部分も、骨ねじ１４の外周よりも外に突出しない。次に、必要な長さのロッド１２を必要な形状に曲げ、ロッド固定スロット２２、２４を介して各ねじに挿入し、また、形成した骨溝５４にも挿入する。必要に応じ、ロッド１２を取り外して、取り付けるシステムによって決定される脊椎の湾曲を調節してもよい。ひとたび矯正の程度を達成したならば、固定キャップ２６を各ねじ１４に固着し、それにより、ロッド１２を適所に捕らえることにより、ロッドを適所に保持する。骨ねじ１４は、約３ mmの安全区域を残しながら椎骨の中にかなり深く配置することが好ましい。椎骨の大きさに依存して、ねじ直径は１．５〜３．５ cmの範囲であることができる。好ましくは、ねじ１４の直径は、より硬い外側の椎骨に切り込むのに十分な大きさである。ねじ１４は、比較的薄い円筒形の壁を有するが、それでもなお、大きな強度および保持力を提供することができる。取り付けられた本発明のシステムは、多くの重要な利点を脊椎矯正に提供する。円筒形のねじは従来の中実ねじよりもはるかに広い表面積を有するため、保持力がはるかに大きい。取り付けられたシステムは、椎骨の範囲の中に完全に含まれる。隣接する骨構造に接するおそれのある、外に突出するものはない。ロッド１２は椎骨の中心により近く、従来技術の装置におけるような望ましくない片持ち効果が大幅に減ることを意味する。本発明のシステムは、多くの椎骨を安定化するのに使用することもできるし、２個の椎骨だけを安定化するのに使用することもできる。このシステムは、腫瘍、骨折、変性性疾患、奇形または感染による矯正を付与するのに使用することができる。大部分の場合に使用される非円形のロッドは、縦方向の回転の抑制を提供する。体の正常な治癒過程が、ねじ、ロッドおよびキャップの回りの骨の成長を生じさせて、システムを椎骨に対してより確実に固定する。ねじ１４は、保持力を高めることができる骨の内方成長を許すように、円筒の長手方向に延びる複数の孔を含むことができる。図１、７及び９は、本発明を２個以上の隣接する椎骨の間で使用することもできるし、切除された椎骨本体の代わりのスペーサとして機能するコーペクトミー（corpectomy）ブロック８０とともに使用することもできることを示す。コーペクトミーブロック８０は、たとえば腫瘍や折れた骨を除くために椎骨本体の大きな部分を切除したときや、かなりの骨を損失した場合に使用される。椎骨の大部分を前方から除去すると、残る椎骨の間に隙間ができる。通常の従来技術の解決方法は、ロッドを備えた多数の充填プレートまたはプレートおよび従来のねじで固定される大きなセラミックブロックを設ける方法である。米国特許第５，１９２，３２７号は、ロッド１２を通すことができるスロットを設けるだけで設計することができる適当なコーペクトミーブロックを開示している。図７および９には、実質的に中空であり、生体適合性材料、たとえばチタンまたはセミックから形成されるコーペクトミーブロック８０が示されている。ブロックは、多孔質であってもよいし、骨の内方成長を許すために少なくとも端部が粗仕上げされていてもよい。充填口８２をブロック８０に形成して、骨移植片の追加を可能にしてもよい。ブロック８０は、ロッド１２を通すことができる長手方向のスロット８４を含む。使用するときには、切除ののち、適当な大きさのブロック８０を残りの椎骨の間に取り付け、骨移植片で充填する。ロッド１２をスロット８４の中に配置し、端部キャップ２６または２７により、各骨ねじ１４で締め付ける。これがコーペクトミーブロック８０をしっかりと適所に保持して、図１に示すような隣接する椎骨に対する骨の融合を可能にする。ブロックは、少なくとも多孔質の端板８６、８８を有することにより、血管の内方成長を可能にすべきである。ブロック８０は、多孔質のチタンであってもよいし、粗仕上げした端板を有するセラミックであってもよい。図１は、１個以上の椎骨を切除し、コーペクトミーブロックで置き換える場合でも、本発明が機能することを示す。本発明のすべての態様において、中空のねじ１４がより大きな保持力を提供し、従来技術のペディクルねじシステム、たとえば１９９４年６月２８日に発行された米国特許第５，３２４，２９０号に見られる片持ち式構造を排除した髄内ロッドの使用を許容するものである。本発明は、椎骨の中心、したがって、力および動きの軸の中心により近いところから力を向ける。場合によっては、脊柱は、前後、側方またはその両方向に並びの矯正を要する。図１０〜１７は、本発明の脊椎固定装置１０を使用する際の並び矯正手段を示す。図１０〜１３には、除去した椎間板の代わりに椎骨間に挿入することができるくさびが示されている。図１０〜１２のくさび９０は、中実のセラミックブロックであってもよいし、チタンのくさびであってもよいし、椎間板の代用にすることができる他のいかなる生体移植可能な材料であってもよい。くさび９０の前側９２が後縁５４よりも高くなっている。ロッド１２を通すためのスロット９６が形成されている。図１２のくさび１００は、同様に形成された本体を含み、スロット９６を含むが、向きの定まったくさびではない。むしろ、くさび１００の表面１０２は、丸みのある形または他の形の非平面である。このようにして、椎骨に対する面１０２を有するくさび１００は、奇形を回転方向または角度方向に矯正することができる。椎間板に代えてくさび１００を挿入すると、隣接する両方の椎骨が丸い面１０２に当たるクラムシェル形の外見を作ることができる。図１４〜１７は、本発明のくさびを使用して、脊椎の並びの欠陥を矯正する態様を示す。図１４及び１５では、椎骨１０４、１０６からなる脊柱の並びが狂い、脊椎が前に傾いている。図１５では、各椎骨は、ねじ１４、ロッド１２及びくさび９０を含み、前側がより高いなるように並びが矯正されている。この手法は、ロッド１２を曲げずにそれと同様な結果を得るために使用することもできるし、曲げたロッドと併せて使用することもできる。図１６及び１７は、矯正くさび９０を、くさび９０の最も厚い部分が横を向くように側方から滑り込ませ、それにより湾曲を矯正する典型的な脊柱側弯を示す。すべての場合において、くさびを適所に挿入し、椎骨をくさびと接触させ、固定キャップ２６をねじ込んでロッド１２と係合させ、構造全体を望みどおりに維持している。本発明は、患者の要求に応じて、前方から、前側方から、及び側方から使用することができる。図面は、一つの可能な位置として、前方からの骨ねじの使用を示す。本発明は多数の異なる形態に具現化することができるが、本発明の具体的な好ましい実施態様を図面に示し、本明細書で詳細に説明している。本開示は、本発明の原理を具現化したものであり、本発明を、例示された特定の実施態様に限定しようとするものではない。これをもって、本発明の好ましい実施態様および代替態様の説明を完了する。当業者であれば、添付の請求の範囲によって包含される、本明細書に記載する特定の実施態様に対する他の同等な態様を認識することができよう。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項【提出日】１９９６年１０月１５日【補正内容】請求の範囲１．脊椎異常を矯正するため、外科的に移植可能なシステムであって、（ａ）矯正を要する脊椎部分の椎骨内に延びるように適合されたロッドと、（ｂ）少なくとも２個の実質的に中空の円筒形部材であって、それぞれの円筒形部材が骨と係合する一連のねじをその外面に有し、それぞれの円筒形部材が上縁および下縁を含み、前記上縁のそれぞれが前記ロッドを前記縁に対して横断するようにして受け入れ、かつ、前記縁の面よりも下方に位置する一対の対向するロッド固定スロットを含み、前記ロッドは各円筒形部材の各ロッド固定スロットに受け入れられることと、（ｃ）前記上縁にて前記円筒部材それぞれに固着可能であり、それにより、前記ロッドを前記円筒部材それぞれに固定する固定キャップとを含む外科的に移植可能なシステム。２．前記円筒形部材がねじを含み、かつ、前記固定キャップが、前記円筒形部材のねじと係合して前記キャップを前記円筒形部材に固定するためのねじを含む請求項１に記載の外科的に移植可能なシステム。３．前記ロッドが、その断面が円形ではないように構成及び配設される請求項１に記載の外科的に移植可能なシステム。４．前記ロッドが複数の離間したディンプルを含み、前記固定キャップが、前記ディンプルの１個とインタロックして、前記ロッドを前記円筒形部材およびキャップにより確実に固定することができる突起を含む請求項３に記載の外科的に移植可能なシステム。５．前記ロッドが複数の離間した突起を含み、前記固定キャップが、前記突起の１個とインタロックして、前記ロッドを前記円筒形部材およびキャップにより確実に固定することができるディンプルを含む請求項３に記載の外科的に移植可能なシステム。６．前記ロッドがほぼ楕円形の断面を有する請求項１に記載の外科的に移植可能なシステム。７．脊椎を固定するための脊椎固定システムにおいて、（ａ）椎骨の中に前方、前側方または側方からくりぬかれたくぼんだリング状部の中に配置し得るように構成された少なくとも２個の中空のねじであって、それぞれのねじが外面及び内面並びに上縁及び下縁を有し、さらに、骨と係合するねじを外面に含み、前記上縁から延びる対向するロッド固定スロットを含むことと、（ｂ）前記各中空ねじの間の距離にわたって延び、前記中空ねじのそれぞれを連結するのに十分な長さを有するロッドと、そのロッドは前記ねじのロッド固定スロットに挿入されることと、（ｃ）前記上縁で前記ねじそれぞれに固着され、それにより、前記ロッドをロッド固定スロット内にて前記ねじそれぞれに固定する固定キャップと、を含む脊椎固定システム。８．脊椎固定システムを取り付ける方法において、（ａ）接合すべき各椎骨に対し、各椎骨の前面、前側面または側面に環状のくりぬきを形成するステップと、（ｂ）環状のくりぬきを有する前記椎骨のそれぞれの間に溝を形成するステップと、（ｃ）各環状のくりぬきに中空のねじをねじ込むステップと、各中空ねじは上縁を含み、前記上縁から前記ねじの中に延びる対向するロッド固定スロットを有することと、（ｄ）前記ねじのロッド固定スロットおよび前記椎骨の溝に１本のロッドを配置し、それにより、前記ロッドが前記椎骨表面よりも少なくとも実質的に下にある状態で、各ねじを前記ロッドと連結するステップと、（ｅ）固定キャップを前記ねじの前記上縁に配置することによって前記ロッドを前記ねじそれぞれに固定し、それにより、前記ロッドをねじに捕らえるステップと、を含む方法。９．隣接する少なくとも一対の椎骨の間で、かつ前記ロッドの回りに、脊椎並びの矯正くさびを配置して、脊椎の並びを矯正するステップをさらに含む請求項８に記載の方法。１０．椎骨の大部分を切除し、切除ののち脊椎を安定化する方法において、（ａ）疾病、腫瘍または骨折により、必要に応じて除去されるべき脊椎の骨の一部を外科的に切除し、それにより、隣接する椎骨の間に隙間を残すステップと、（ｂ）接合すべき前記隣接する椎骨に対し、各椎骨の前面、前側面または側面に環状のくりぬきを形成するステップと、（ｃ）環状のくりぬきを有する前記椎骨のそれぞれの間に溝を形成するステップと、（ｄ）各環状のくりぬきに中空ねじをねじ込むステップと、前記各中空ねじは上縁を含み、前記上縁がら前ねじの中に延びる対向するロッド固定スロットを有することと、（ｅ）前記隣接する椎骨の間の隙間にコーペクトミーブロックを配置するステップと、前記コーペクトミーブロックは端板を有し、この端板が、前記隣接する椎骨の間に適合し、前記端板の中に骨を内方成長させて、前記コーペクトミーブロックに対する前記椎骨の融合を容易にするように構成及び配設され、前記コーペクトミーブロックはさらに溝を含むことと、（ｆ）前記ねじの各ロッド固定スロットならびに前記椎骨の溝および前記コーペクトミーブロックの溝に１本のロッドを配置し、それにより、前記ロッドが前記椎骨表面よりも少なくとも実質的に下にある状態で、各ねじを前記ロッドと接続するステップと、（ｇ）固定キャップを前記ねじの前記上縁に配置することによって前記ロッドを前記ねじそれぞれに固定し、それにより、前記ロッドをねじに捕らえるステップとを含む方法。

Claims

【特許請求の範囲】１．脊椎異常を矯正するため、外科的に移植可能なシステムであって、（ａ）矯正を要する脊椎部分の椎骨内に延びるように適合されたロッドと、（ｂ）少なくとも２個の実質的に中空の円筒形部材であって、それぞれの円筒形部材が骨と係合する一連のねじをその外面に有し、それぞれの円筒形部材が上縁および下縁を含み、前記上縁のそれぞれが前記ロッドを前記縁に対して横断するようにして受け入れ、かつ、前記縁の面よりも下方に位置する一対の対向するロッド固定スロットを含むことと、（ｃ）前記上縁にて前記円筒部材それぞれに固着可能であり、それにより、前記ロッドを前記円筒部材それぞれに固定する固定キャップとを含む外科的に移植可能なシステム。２．前記円筒形部材が、前記上縁から下向きに延びるねじを含み、前記固定キャップが、前記円筒形部材のねじと係合して前記キャップを前記円筒形部材に固定するためのねじを含む請求項１に記載の外科的に移植可能なシステム。３．前記ロッドが、その断面が円形ではないように構成及び配設される請求項１に記載の外科的に移植可能なシステム。４．前記ロッドが複数の離間したディンプルを含み、前記固定キャップが、前記ディンプルの１個とインタロックして、前記ロッドを前記円筒形部材およびキャップにより確実に固定することができる突起を含む請求項３に記載の外科的に移植可能なシステム。５．前記ロッドが複数の離間した突起を含み、前記固定キャップが、前記突起の１個とインタロックして、前記ロッドを前記円筒形部材およびキャップにより確実に固定することができるディンプルを含む請求項３に記載の外科的に移植可能なシステム。６．前記ロッドがほぼ楕円形の断面を有する請求項１に記載の外科的に移植可能なシステム。７．脊椎を固定するための脊椎固定システムにおいて、（ａ）椎骨の中に前方、前側方または側方からくりぬかれたくぼんだリング状部の中に配置し得るように構成された少なくとも２個の中空のねじであって、それぞれのねじが外面及び内面並びに上縁及び下縁を有し、さらに、骨と係合するねじを外面に含み、前記上縁から延びる対向するロッド固定スロットを含むことと、（ｂ）前記各中空ねじの間の距離にわたって延び、前記中空ねじのそれぞれを連結するのに十分な長さを有するロッドと、そのロッドは前記ねじのロッド固定スロットに挿入可能であることと、（ｃ）前記上縁で前記ねじそれぞれに固着可能であり、それにより、前記ロッドをロッド固定スロット内にて前記ねじそれぞれに固定する固定キャップと、を含む脊椎固定システム。８．脊椎固定システムを取り付ける方法において、（ａ）接合すべき各椎骨に対し、各椎骨の前面、前側面または側面に環状のくりぬきを形成するステップと、（ｂ）環状のくりぬきを有する前記椎骨のそれぞれの間に溝を形成するステップと、（ｃ）各環状のくりぬきに中空のねじをねじ込むステップと、各中空ねじは上縁を含み、前記上縁から前記ねじの中に延びる対向するロッド固定スロットを有することと、（ｄ）前記ねじのロッド固定スロットおよび前記椎骨の溝に１本のロッドを配置し、それにより、前記ロッドが前記椎骨表面よりも少なくとも実質的に下にある状態で、各ねじを前記ロッドと連結するステップと、（ｅ）固定キャップを前記ねじの前記上縁に配置することによって前記ロッドを前記ねじそれぞれに固定し、それにより、前記ロッドをねじに捕らえるステップと、を含む方法。９．隣接する少なくとも一対の椎骨の間で、かつ前記ロッドの回りに、脊椎並びの矯正くさびを配置して、脊椎の並びを矯正するステップをさらに含む請求項８に記載の方法。１０．椎骨の大部分を切除し、切除ののち脊椎を安定化する方法において、（ａ）疾病、腫瘍または骨折により、必要に応じて除去されるべき脊椎の骨の一部を外科的に切除し、それにより、隣接する椎骨の間に隙間を残すステップと、（ｂ）接合すべき前記隣接する椎骨に対し、各椎骨の前面、前側面または側面に環状のくりぬきを形成するステップと、（ｃ）環状のくりぬきを有する前記椎骨のそれぞれの間に溝を形成するステップと、（ｄ）各環状のくりぬきに中空ねじをねじ込むステップと、前記各中空ねじは上縁を含み、前記上縁から前記ねじの中に延びる対向するロッド固定スロットを有することと、（ｅ）前記隣接する椎骨の間の隙間にコーペクトミーブロックを配置するステップと、前記コーペクトミーブロックは端板を有し、この端板が、前記隣接する椎骨の間に適合し、前記端板の中に骨を内方成長させて、前記コーベクトミーブロックに対する前記椎骨の融合を容易にするように構成及び配設され、前記コーペクトミーブロックはさらに溝を含むことと、（ｆ）前記ねじの各ロッド固定スロットならびに前記椎骨の溝および前記コーペクトミーブロックの溝に１本のロッドを配置し、それにより、前記ロッドが前記椎骨表面よりも少なくとも実質的に下にある状態で、各ねじを前記ロッドと接続するステップと、（ｇ）固定キャップを前記ねじの前記上縁に配置することによって前記ロッドを前記ねじそれぞれに固定し、それにより、前記ロッドをねじに捕らえるステップとを含む方法。