JPH11501886A - サドル構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、座席支柱（１）に対して調節できる固定部品を有する自転車サドル特にスポーツサドル用サドル構造に関する。サドルフレームは、サドル（４）の前後領域における高さを調節するための少なくとも２つの別々の手段（７）を有している。サドル管（１）の軸線を横切る長手方向変位が、サドルの長手方向のリニアガイド（３）により与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】 サドル構造 本発明は、自転車用サドル構造に関し、より詳しくは、座席支柱に対して調節 できる固定部品を備えたスポーツサドルに関する。 自転車用サドル構造では、一般に、サドル構造を、座席支柱に対して横方向の 枢軸線の回りで枢動できる態様で座席支柱に連結する。通常、固定部品として歯 付きディスクが使用され、歯付きディスクは、座席支柱に対するサドルの傾斜を 段階的に調節できる。また、一般的なサドル固定具は座席支柱に対する高さ調節 を行なうことができ、固定部品は、通常、座席支柱に挿入されかつクランピング により確実な力伝達態様で座席支柱内に固定される管状部分に連結される。固定 部品のこのような既知の構造により、基本的に、傾斜および高さの両方の調節が 可能である。しかしながら、一般にこのような調節は工具を必要とし、かつ調節 可能性が制限されているので、サドルの快適性は必ずしも確保されない。 本発明の目的は、サドルセッティングの特に容易かつ簡単な調節および微調節 を可能にする固定部品を備えたサドル構造を提供することにある。また、本発明 の目的は、より正確な微調節およびより高い快適性を得るべく意図するあらゆる 調節に対する大きな自由度を得ることにある。この目的を達成するため、本発明 による構造は、本質的に、サドルの前後領域における高さを調節するための少な くとも２つの別々の手段を有している。サドルの前後領域の高さを調節するため の少なくとも２つの別々の手段を設けることにより、特に簡単な態様で従ってよ り迅速に、調和適合させることができる。原則として、高さ調節のためのこれら の２つの手段のうちの一方の手段は、サドルが枢動できる既知の構造にすること ができる。しかしながら、このような枢動可能性は、前方領域または後方領域の 同時上昇または下降およびそれぞれの反対側における下降および上昇が行なえる に過ぎない。高さ調節手段は、特に簡単な態様で、ばねおよび／または減衰手段 を備えた支持体すなわちボルトとして設計でき、この場合、これらの支持体すな わちボルトの各々をサドルの前後領域に配置して、適当な微調節が行なえるよう に構成できる。 最適な快適性を得る上で必要とされる正確な調節を更に改善するため案出した 優れた構成は、座席支柱に対し調節できる固定部品を、座席支柱の軸線に対して 横方向でかつサドルの長手方向に変位できるスライドとして設計したことである 。サドルに対するこのような付加変位により、ハンドルバーに対する最適位置が 調節され、この最適位置において、最高の快適性が得られるようにサドルの傾斜 を設定できる。これまで知られている調節手段では、ハンドルバーに対する主観 的距離(subjective distance)は、座席支柱の軸線に対して横方向に延びる軸線 の回りでサドルを適当に傾斜させることにより同時に調節していた。このため、 もちろん、サドルの優れた快適性を同時に得ることはできない。ハンドルバーに 対する調節およびハンドルバーに対する正しい位置へのサドルの調節の２つの機 能を分離することによってのみ、サドルの快適性を大きく向上できる。 本発明により案出した優れた構成は、高さ調節可能な支持体がねじスピンドル として設計されており、これにより、特に迅速かつ簡単に調節できることである 。工具に頼ることなく、大きな調節力を迅速かつ安全に加えることができるよう にするため案出した優れた構成は、高さ調節可能な支持体が偏心ディスクまたは クサビ面を介して調節できかつそれぞれの調節位置に固定されるようにしたこと である。より詳しくは、回転可能なクサビ面の使用により、工具を必要とするこ となく、単にレバーを枢動することにより迅速かつ信頼できる態様で調節を行な うことができる。 自転車のハンドルバーに対してサドルの正しい調節ができるようにするため案 出した優れた構成は、スライドが、例えば鳩尾状ガイドのようなリニアガイド内 で、サドルの長手方向に変位できるようにしたことである。このようなスライド により、大きな力にも安全に対抗でき、簡単な手段により、それぞれの調節位置 の簡単な調節並びに簡単な移動阻止（blocking）が行なえる。このために案出さ れた優れた構成は、支持体がスライドを貫通しており、該スライドが、支持体の 調節位置を固定する偏心ディスクまたはクサビ面により、その変位位置に固定さ れるようにしたことである。 このようなスライドを安全にガイドしかつそれぞれの偏心力に対抗できるよう にするため案出した優れた構成は、サドル構造の固定領域における座席支柱が、 サドルの長手方向に延びている支持面すなわちガイドを備えていることである。 簡単な態様のこのような支持面の特に簡単で同時に快適性を向上できる弾性構造 は、サドルの長手方向に延びている座席支柱の支持面を、弾性領域を形成する座 席支柱の湾曲管端として設計することである。 スライドは、主としてサドルの形状に基づいて、任意の所望の形状および設計 にすることができる。サドル構造を形成するとき、該構造には、通常スチールバ ーが使用され、このような場合に案出した優れた構成は、スライドを、バーまた はサドルフレームの部品により形成されたサドルストレッチャーとして設計し、 バーが、座席支柱に連結されかつ変位位置を固定できるブラケットにより包囲さ れるようにしたことである。バーにより形成されかつブラケットがオーバーラッ プしたこのようなスライド構成は、適当に設計するならば一定の弾性が得られ、 従って快適性が改善されるであろう。 以下、添付図面に概略的に示す例示実施例を参照して本発明をより詳細に説明 する。第１図は本発明によるサドル構造の第１構成を示す概略部分側断面図、第 ２図は弾性座席支柱を備えた変更構成を示す側断面図、第３図は第１図および第 ２図に類似のサドル構造を用いた変更構成、第４図は拡大部分断面図、第５図は 高さ調節ボルトの固定構造および第４図のＶ−Ｖ断面に沿うリニアガイドを示す 概略図、および第６図はサドルの高さを調節する手段の変更構成を示す図面であ る。 第１図において、参照番号１は、リニアガイドのための板状支持体２内に通さ れる座席支柱を示す。リニアガイドは参照番号３で概略的に示されかつ溝内で案 内されるスライドにより形成される。第１図に示す形状のサドルスキン４は、自 己支持サドルスキンとして実現されかつ減衰要素５を介してスライド６上に支持 される。高さ調節は、支持体７と係合する例えばナットのような調節要素（該調 節要素はねじボルトとして設計されており、第１図からは調節要素の詳細な構造 は明らかではない）を介して行なわれる。 第２図の構成には、第１図に示したようなサドルが使用されている。しかしな がら、リニアガイド３のための支持面２は座席支柱１の湾曲端領域により形成さ れている。 第３図の構成では、サドルフレーム８を用いたサドルが使用されており、該サ ドルフレーム８は支持ボルト７および減衰要素５に連結されている。サドルスキ ンは参照番号９で示されている。 また、この例でも座席支柱１の上端部にリニアガイド３が設けられている。リ ニアガイド３は、座席支柱１の上端部の支持面２上に設けるか、サドルフレーム ８の部品をオーバーラップするブラケットの形態に構成できる。 第４図、第５図および第６図には、座席支柱１に対するサドルのそれぞれの高 さ位置すなわち変位位置を固定する手段の設計が示されている。第４図に示すよ うに、高さ調節ボルト７を固定するための偏心ディスク１０からなる偏心体が設 けられている。偏心体の軸線が参照番号１１で示されている。偏心体を枢動させ ることにより、支持面２に対するサドルスキン４のそれぞれの高さ位置を調節で きる。この場合のリニアガイドは、支持面２の長手方向に延びた溝１２として設 計されており、該溝１２内でスライドが変位できる。スライドは、この場合にも 参照番号６で示されている。スライド６は、偏心体が完全に開放されている状態 で移動され、スライド６が更に変位しないように阻止する確実な力伝達は、所望 の高さ位置の調節と同時に行なうことができる。 第５図から、偏心体の機能をより詳細に説明する。第５図から、スライド６は 実質的に台形の輪郭を有し、リニアガイド３は鳩尾状の溝として設計されている 。残部については、前出の図面で使用した参照番号が使用されている。 第６図の構成では、枢動レバー１５により軸線１４の回りで枢動でされるディ スク１３のクサビ面により行なわれる。高さ調節ボルト７は、クサビ面を備えた ディスク１３の枢動位置の関数として、それぞれの所望位置に移動される。この 場合の調節は、特に迅速かつ簡単に行なうことができる。 図示の全ての好ましい構成によれば、２つの別々の高さ調節手段の各々がサド ルの前後領域に配置されている。サドルが自転車の長手方向に同時に変位できる 場合、サドルの前後領域の高さ位置調節手段をこのように別々に構成することに より、サドルを、それぞれ座席支柱およびハンドルレバーに対して所望の任意位 置に正確に適合させることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．座席支柱に対して調節できる固定部品を有する自転車サドル特にスポーツサ ドル用サドル構造において、サドル（４）の前後領域における高さを調節するた めの少なくとも２つの別々の手段（７）を有することを特徴とするサドル構造。 ２．前記座席支柱（１）に対して調節できる固定部品が、座席支柱（１）の軸線 に対して横方向でかつサドルの長手方向に変位できるスライド（６）として設計 されていることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のサドル構造。 ３．前記高さ調節手段が、ばねおよび／または減衰手段（５）を備えた支持体す なわちボルト（７）として設計されていることを特徴とする請求の範囲第１項ま たは第２項に記載のサドル構造。 ４．前記高さ調節可能な支持体（７）が、ねじスピンドルとして設計されている ことを特徴とする請求の範囲第１項、第２項または第３項のいずれか１項に記載 のサドル構造。 ５．前記高さ調節可能な支持体（７）が、偏心ディスク（１０）またはクサビ面 を介して調節されかつそれぞれの調節位置に固定されることを特徴とする請求の 範囲第１項〜第４項のいずれか１項に記載のサドル構造。 ６．前記スライド（６）が、例えばサドルの長手方向の鳩尾状ガイドのようなリ ニアガイド（３）内で変位できることを特徴とする請求の範囲第１項〜第５項の いずれか１項に記載のサドル構造。 ７．前記支持体（７）がスライド（６）を貫通しており、該スライド（６）が、 支持体（７）の調節位置を固定する偏心体（１０）またはクサビ面により、その 変位位置に固定されることを特徴とする請求の範囲第１項〜第６項のいずれか１ 項に記載のサドル構造。 ８．前記サドル構造の固定領域における座席支柱（１）が、サドルの長手方向に 延びている支持面（２）すなわちガイドを備えていることを特徴とする請求の範 囲第１項〜第７項のいずれか１項に記載のサドル構造。 ９．前記サドルの長手方向に延びている座席支柱（１）の支持面（２）が、弾性 領域を形成する座席支柱（１）の湾曲管端として設計されていることを特徴とす る請求の範囲第８項に記載のサドル構造。 10．前記スライド（６）は、バーまたはサドルフレームの部品により形成された サドルストレッチャーとして設計されており、前記バーが、座席支柱（１）に連 結されかつ変位位置を固定できるブラケットにより包囲されていることを特徴と する請求の範囲第１項〜第９項のいずれか１項に記載のサドル構造。