JPH11501855A - 血管穿刺指示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、血液の流れる静脈または動脈に穿刺した脈管内用の針１の状況を検出し、かつ指示する装置である。この指示装置は、リューエル式雌型接続部２を有する導管の遠位端部に接続することができ、指示装置はリューエル式雄型接続部３を備えている。この指示装置は、高感度のセンサ６を有し、このセンサが、針内への血液の流入時の圧力の変化に応答し、信号装置８を起動する。

Description

【発明の詳細な説明】 血管穿刺指示装置 発明の分野 本発明は、脈管内用の針が、血液の流れる静脈または動脈に穿刺された状況を 検出し、かつ指示するための装置に関し、より具体的には、針が、静脈内または 動脈内の血圧、またはその他体腔内の体液圧を受けた場合に、それを指示する音 響信号またはＬＥＤ信号に関するものである。 本発明は、静脈または動脈内への穿刺直後に信号を得ることが可能な極めて高 感度のセンサを基礎にしたものである。 本発明による装置により、患者の血管内への穿刺の際に、使用者は、穿刺点を 目で見て注意を払うことができ、カニューレのフラッシュバック・チャンバ(fla shback chamber)を観察する必要はない。 発明の背景 現在使用されている静脈カニューレまたは動脈カニューレの場合、カニューレ （フラッシュバック・チャンバ）のハブ内の血液自体を目で観察しながら操作し ている。針が静脈または動脈に穿刺された後、血液は、カニューレの全長にわた って流れ、フラッシュバック・チャンバを満たし、それによって、カニューレの 針が血管に穿刺されたことがわかる。この従来の方法では、血液がチャンバにあ らわれるまでに少し時間を要するため、穿刺されたことが指示される前に、針が 第２の血管壁まで穿刺してしまうことも起こり得る。その結果、不適切な投薬、 出血、静脈または動脈の圧潰、その他やっかいな問題が引き起こされる。 このような事態に対処する１つの手段が、アメリカ合衆国特許第５，０３０， ２０７号に開示されている。この特許によれば、静脈内への穿刺を即時に示すた め針に組付けられたソリッド光ファイバを介して、静脈内用の針が静脈に穿刺さ れたことが指示される。光ファイバの遠位端部は、色、例えば赤い血液を、光フ ァイバの後端、つまり近位端部の拡大装置へ反射する。使用者は、血液の流れな しに、または血液にさらされることなしに、即時に静脈への穿刺を観察できる。 しかし、この公知の発明は、製造が困難で、正常に働くには一定量の光を必要と し、また、使用者が、穿刺点ではなく、カニューレの近位端部に注意を集中させ ねばならない。 更に、アメリカ合衆国特許第５，３１４，４１０号には、問題解決のための別 の手段が開示されている。着色された可撓性を有する膜が、皮下用針の透明な胴 体の内部に配置されており、カニューレの近位端部まで延びている。針が、血管 内に達して、血管内の圧力がカニューレを介して膜に伝えられると、膜が移動ま たは膨張して、穿刺されたことを指示する。この場合も、使用者は、穿刺点では なく、カニューレの近位端部に注意を集中させねばならない。 前述の両手段は広く用いられているが、装置を使用する使用者が、患者ではな く装置を見ていなければならない点が、多少、不都合である。 前述のいずれの手段も、装置が、カニューレの一部となっている。これに対し 、本発明の指示装置は、市販のどのカニューレにも接続することができる。 したがって、本発明の目的は、極めて低圧の場合にも、音響信号を発し、その 結果、血管への穿刺が、即座に指示される点で、信頼のおける指示装置を得るこ とにある。さらに、この指示装置の使用により、血管の２重穿刺の機会が低減さ れるようにする。 発明の要約 本発明による指示装置は、導管の遠位端部に接続されるようになっている。導 管は、リューエル（Luer）式雌型接続部を有し、指示装置は、リューエル式雄型 外側接続部を有している。指示装置を針に永久結合することもできる。針の先端 が血管に穿刺されると、針に血液が入る。高感度の圧力センサは、針内への血液 の流入の瞬間から圧力変化に応答し、信号を発する。信号は、ブザー装置または 音を発する何らかの類似の周知の装置、ＬＥＤまたは類似の可視信号装置、視聴 覚信号装置等である。信号による指示は、透明のチャンバに血液が現われるより 速く受取ることができる。 本発明では、針が２つの血管壁を貫通した場合、センサにより圧力降下を確認 することで検出できる。 チャンバを注視する必要がないので、使用者はチャンバが完全に隠れる状態に カニューレを保持しても差し支えない。 本発明が提案する指示装置は、標準的なリューエル式接続部を有するあらゆる カニューレに接続でき、構成部品の変更や交換は不要である。 更に、本発明の指示装置は、装置と血液とが接触しないので、使い捨てにする 必要がない。 圧力センサは、例えばＩＣ半導体圧電抵抗変換器(piezoresistor)、または何 らかの類似のセンサ、もしくは別種のセンサを用いることができる。 添付図面の簡単な説明 以下で、本発明を次の添付図面を参照して説明する。 図１は、周知の型式の医療用カニューレと、それと離してそのわきに置いた指 示装置の外形とを示した斜視図。 図２は、カニューレと指示装置とを完全に連結した状態を示した斜視図。 図３は、図１及び図２に外形を示したケーシング内に含まれている能動素子間 の接続を示したブロック図。 以下で、本発明を図面を参照して詳細に説明する。 発明の詳細な説明 まず、図１と図２を参照すると、医療用カニューレの針部分の端部には、雄型 接続部３を受容するようにされた雌型接続部２が設けてある。雄型接続部３は、 ケーシング４から突出し、ケーシング４内には、医療用カニューレに取付けられ る能動構成要素を形成する素子が配置されている。 これらの能動構成要素は、図３のブロック図に示してある。電源５は、実際に は補聴器、懐中時計、腕時計等に用いられている小型乾電池であり、この乾電池 ５に、針１に流入する血流の圧力に応答するようにされた高感度センサ６が接続 されている。このセンサは、信号処理装置７に接続されている。信号処理装置７ は、針１が正しく各静脈または動脈内に位置していることを指示する信号を発す るＬＥＤ等および／または小型の音響発生器８を作動する。もしそうならないで 、針が血管壁を穿刺している場合は、針の先端が明らかに血管外へ出て、血圧を 受けていないということであり、その結果、警告音の発生が止むことになる。 以上の説明は、医療用のカニューレの針と共に使用する指示装置にかかわるも のである。本発明の範囲には、この指示装置を針に永久固定取付けすることも含 まれている。更に、既述のカニューレは、カテーテルの導入にも使用でき、また 人体内の、体液を内包するあらゆる管にも使用できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．医療用のカニューレまたは針のための指示装置であって、各カニューレの 実際の使用時に、カニューレの針が、血液または体液を案内または内包する管の 内部へ穿刺されるさい、針の遠位端部の所在位置を信号によって指示する形式の ものにおいて、 前記指示装置が、カニューレまたは針に接続するようにされたハウジングを有 しており、また前記指示装置内に、電源と、センサと、信号発生(signal emitti ng)装置とが組合わされて備えられていることをと特徴とする、医療用カニュー レまたは針のための指示装置。 ２．請求項１に記載された指示装置において、前記指示装置が、リューエル式 接続部を介して前記カニューレまたは針に接続されることを特徴とする指示装置 。 ３．請求項１に記載された指示装置において、前記指示装置が、前記針と一体 であることを特徴とする指示装置。 ４．請求項１に記載された指示装置において、前記信号が、可聴信号であるこ とを特徴とする指示装置。 ５．請求項１に記載された指示装置において、前記信号が、ＬＥＤ等であるこ とを特徴とする指示装置。 ６．カニューレ用の装置において、 請求項１に挙げられた機能素子を、大体において含んでいることを特徴とする 指示装置。 ７．請求項１から請求項５までのいずれか１項に記載された指示装置において 、前記カニューレが、カテーテル用の挿管器（introducer）として使用されるこ とを特徴とする指示装置。