JPH1149981A - 防錆顔料組成物およびこれを含有する防錆塗料 - Google Patents

防錆顔料組成物およびこれを含有する防錆塗料

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JPH1149981A
JPH1149981A JP9206690A JP20669097A JPH1149981A JP H1149981 A JPH1149981 A JP H1149981A JP 9206690 A JP9206690 A JP 9206690A JP 20669097 A JP20669097 A JP 20669097A JP H1149981 A JPH1149981 A JP H1149981A
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chromate
rust
rustproof
acid
hydrocalumite
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JP9206690A
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Takahiro Nagayama
高広 永山
Minoru Yokoyama
横山  稔
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Toho Ganryo Kogyo Co Ltd
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Toho Ganryo Kogyo Co Ltd
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防錆力に優れ、安定した顔料特性を有し、特
に端面部の耐食性の向上に特に有効な、鋼板のプライマ
ー用塗料を提供する。 【解決手段】 難溶性クロム酸塩と、一般式(1): 【化1】 (3〜4)CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (1) (式中、Xは1価または2価のアニオンであり、mはア
ニオンの価数を表し、nは20以下を示す。)で表され
るハイドロカルマイトを主成分とする防錆顔料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属の腐食を防止
するために有用で、特に鋼板のプライマーに有用な耐食
性の優れたクロム酸塩系防錆顔料組成物およびこれを含
有する防錆塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼
板などのメッキ鋼板は、リン酸塩処理やクロメート処理
などの化成処理を施した後、プライマーを塗装し、さら
にプライマー塗膜の上に塗料を塗装して、建物の屋根
材、壁材、シャッターおよび各種家電製品などに広く用
いられている。しかしながら、上記のような塗装鋼板を
屋外などの強い腐食環境下に放置して使用する場合、塗
膜のキズおよび切断した端面等からの腐食が顕著に発生
する。こうしたことから、耐食性、特に端面耐食性の優
れた防錆顔料および防錆塗料が提案されている。例え
ば、リン酸イオン源とバナジン酸イオン源を含有する顔
料および塗料(特開平01−92279号公報、特開平
01−131281号公報および特開平02−9296
8号公報)、塗膜形成性樹脂の樹脂固形分に対してクロ
ム酸塩系防錆顔料およびリン酸塩顔料を特定割合含有す
る塗料組成物(特開平07−171495号公報)およ
びクロメート系防錆顔料と特定のバナジウム/リン酸塩
系防錆顔料を特定比率で含む塗料組成物(特開平06−
9902号公報)等が提案されている。しかしながら、
従来のクロム酸塩顔料を使用したものに比べて、ある程
度の効果は期待できるものの、必ずしも満足のいく効果
を得るものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記事
実に鑑み、防錆性能が優れ、特に端面防食性に優れた防
錆顔料について鋭意研究を重ねた結果、難溶性クロム酸
塩と、ハイドロカルマイトを主成分として含有する防錆
顔料組成物が、優れた防錆能を有し、該顔料組成物を含
有する塗料は、特に端面の防食性に優れていることを知
見し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、優
れた防錆性能を有し、かつ端面防食性に優れた防錆顔料
およびこれを含有する防錆塗料を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の防錆顔料組成物
は、難溶性クロム酸塩と、一般式(1):
【0005】
【化2】 (3〜4)CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (1)
【0006】(式中、Xは1価または2価のアニオンで
あり、mはアニオンの価数を表し、nは20以下を示
す。)で表されるハイドロカルマイトを主成分とするこ
とを構成上の特徴とする。また、本発明が提供しようと
する防錆塗料は、上記の防錆顔料組成物を含有すること
を構成上の特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明に係る防錆顔料組成物は、難溶性クロム酸塩
と、ハイドロカルマイトを主成分とするものである。難
溶性クロム酸塩としては、クロム酸ストロンチウム、ク
ロム酸カルシウム、クロム酸バリウム、クロム酸亜鉛等
が挙げられる。ハイドロカルマイトは、上記一般式
(1)で表される代表的な無機アニオン交換体で、上記
式中Xは1価または2価のアニオンであり、mはアニオ
ンの価数を表し、nは20以下である。Xの種類として
は例えばOH-、CO3 2-、SO4 2-、NO3 -およびNO2
-、MO4 2-、CrO4 2-、WO4 2-等が挙げられるが、本
発明では、Fe2+と不動態を形成するNO3 -およびNO
2 -が特に好ましいが、その性質上、アニオンXが全て1
種で占めることはなく、多くの場合、複合アニオン系で
構成されるものである。
【0008】該ハイドロカルマイトの製造方法として
は、公知の製造方法に従えばよく、例えば、アルミン酸
ソーダと、可溶性カルシウム塩および/またはアルカリ
金属塩と、消石灰とからなる原料を用いて結晶化させる
方法(特開平07−33430号公報)、またはCaO
−Al23系化合物と、可溶性カルシウム塩および/ま
たは消石灰とを液中で反応させ、次いで結晶化させる方
法(特開平07−33431号公報)により得られるも
のが工業的に有利であるが、これらに限定するものでは
ない。ハイドロカルマイトの含有量は、顔料組成物中、
0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%であ
る。含有量が0.5重量%より小さくなると、防錆性能
が発揮されず、一方、20重量%より大きくなっても、
その効果が飽和するばかりでなく、特に水性塗料とした
場合、塗膜の性能および耐水性および塗料安定性が悪く
なる傾向があり、原料自体も高価なこともあって経済的
でない。
【0009】本発明の防錆顔料組成物を得るには、上記
割合に均一な組成配合となるように、湿式法或いは乾式
法による強力な剪断力が作用する機械的手段にて調製さ
れる。湿式法は、ボールミル、ディスパーミル、ホモジ
ナイザー、振動ミル、サンドグラインドミル、アトライ
ターおよび強力撹拌機等の装置にて操作される。一方、
乾式法では、ハイスピードミキサー、スーパーミキサ
ー、ターボスフェアミキサー、ヘンシェルミキサー、ナ
ウターミキサーおよびリボンブレンダー等の装置を用い
ることができる。なお、これら均一配合操作は、例示し
た機械的手段に限定されるものではない。また、所望に
よりジェットミル等で粉砕処理して粒度調整を行っても
差し支えない。
【0010】本発明では、上記のクロム酸塩を所望によ
り酸性リン酸エステルおよび/またはキレート能を有す
るホスホン酸、またはその誘導体から選ばれた有機リン
酸化合物で表面処理したものであってもよい。酸性リン
酸エステルとしては、例えばメチルアシッドホスフェー
ト、ジメチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホ
スフェート、ジエチルアシッドホスフェート、メチルエ
チルアシッドホスフェート、正−またはイソープロピル
アシッドホスフェート、正−またはイソ−ジプロピルア
シッドホスフェート、メチルブチルアシッドホスフェー
ト、エチルブチルアシッドホスフェート、プロピルブチ
ルアシッドホスフェート、正−またはイソ−オクチルア
シッドホスフェート、正−またはイソ−ジオクチルアシ
ッドホスフェート、正−デシルアシッドホスフェート、
正−ジデシルアシッドホスフェート、正−ラウリルアシ
ッドホスフェート、正−ジラウリルアシッドホスフェー
ト、正−またはイソ−セシルアシッドホスフェート、正
−またはイソ−ジセシルアシッドホスフェート、正−ス
テアリルアシッドホスフェート、正−またはイソ−ジス
テアリルアシッドホスフェート、アリルアシッドホスフ
ェート、ジアリルアシッドホスフェートなどが挙げれ、
これら化合物のMg、Ca、Sr、Ba、ZnまたはA
lから選ばれた1種または2種以上の金属塩、アミン塩
等が挙げられる。
【0011】キレート能を有するホスホン酸の化合物と
しては、例えばアミノアルキレンホスホン酸、エチレン
ジアミンテトラアルキレンホスホン酸、アルキルメタン
−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸または、2−
ヒドロキシホスホノ酢酸などが代表的な化合物として挙
げられる。このうちアミノアルキレンホスホン酸として
は、例えば、ニトリロトリスチレンホスホン酸、ニトリ
ロトリスポロピレンホスホン酸、ニトリロジエチルメチ
レンホスホン酸、ニトリロプロピルビスメチレンホスホ
ン酸等が挙げられる。エチレンジアミンテトラアルキレ
ンホスホン酸としては、例えば、エチレンジアミンテト
ラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラエチレ
ンホスホン酸、エチレンジアミンテトラプロピレンホス
ホン酸等が挙げられる。アルキレン−1−ヒドロキシ−
1,1−ジホスホン酸としては、例えば、メタン−1−
ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒド
ロキシ−1,1−ジホスホン酸、プロパン−1−ヒドロ
キシ−1,1−ジホスホン酸等が挙げられ、これら化合
物のMg、Ca、Sr、Ba、ZnまたはAlから選ば
れた1種または2種以上の金属塩であってもよいが、こ
れら化合物に限定されるものではない。
【0012】本発明では、上記の酸性リン酸エステルと
キレート能を有するホスホン酸の化合物を1種または2
種以上を組み合わせて用いてもよい。クロム酸塩に対す
る酸性リン酸エステルおよび/またはキレート能を有す
るホスホン酸の配合量は、用いる化合物の物性や種類等
によって一様ではないが、通常0.1〜30重量%、好
ましくは、1〜10重量%である。また、該顔料組成物
を塗料化した場合に、良好な塗膜特性を与える目的で、
所望により、酸化亜鉛と併用してもよい。この場合、酸
化亜鉛の含有量は、顔料組成物中、10〜60重量%の
範囲で含有させればよい。更に、酸化亜鉛は、上記の酸
性リン酸エステルおよび/またはキレート能を有するホ
スホン酸、またはその誘導体から選ばれた有機リン酸化
合物、或いは、白色不溶性の微細な金属酸化物、含水酸
化物、シリカ、金属シリケートで表面処理されたもので
あっても差し支えない。
【0013】また、本発明に係る防錆顔料組成物を使用
するに当り、必要に応じ、モリブデン酸亜鉛、リンモリ
ブデン酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸バリウム、ホ
ウケイ酸亜鉛およびリンのオキシ酸金属塩等の他の白色
防錆顔料、亜硝酸金属塩、5酸化バナジウム、バナジル
酸塩、バナジル酸の焼成縮合物、バナジン酸のヘテロ縮
合体等のバナジウム化合物およびその他助剤成分と併用
してもよい。リンのオキシ酸金属塩としては、例えば亜
リン酸カルシウム、亜リン酸バリウム、亜リン酸ストロ
ンチウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リ
ン酸亜鉛カルシウム、亜リン酸亜鉛カリウム、リン酸マ
グネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン
酸ストロンチウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、
リン酸チタン、リン酸亜鉛マグネシウム、リン酸亜鉛カ
ルシウム、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸マグネシ
ウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸アルミニウム等が挙
げられ、これらは正塩または塩基性塩のいずれであって
もよく、また、含水物または無水物のいずれであっても
よい。なお、本発明の防錆顔料組成物は、必要に応じて
分散性を改善する目的で高級脂肪酸またはその誘導体、
界面活性剤、シランカップリング剤等でさらに表面処理
したものであってもよい。本発明に係る防錆塗料は、難
溶性クロム酸塩とハイドロカルマイトを主成分とする防
錆顔料を塗料ビヒクルに配合させてなるものである。塗
料ビヒクルとは、顔料を分散させる媒体をいう。すなわ
ち、塗膜形成成分である重合油、天然または合成樹脂、
繊維素やゴムの誘導体等の高分子物質やそれらを溶剤に
溶解させたものである。
【0014】本発明で用いる塗膜形成用の樹脂として
は、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、エポキ
シウレタン樹脂、変性エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、
フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリルエポキシ樹
脂、アクリルフェノール樹脂、アクリルフェノールエポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、各種変性ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、イソシアネート硬化型アクリル樹
脂、ウレタン樹脂、酸無水物変性ポリプロピレン樹脂等
を挙げることができる。これらには、必要に応じてアミ
ノ樹脂やブロックイソシアネート等の架橋剤を用いても
よい。また、上記した樹脂には、必要に応じて油脂また
は脂肪酸を添加して、柔軟性を付与したアルキド樹脂を
用いることができる。更に、エポキシ樹脂と各種アミ
ン、ポリアミド、酸および酸無水物等の硬化剤を添加す
ることもできる。熱可塑性樹脂としては、塩素化ポリエ
チレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化オレフィン系
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル、塩化ビニリデンお
よびこれらを重合したビニル樹脂、セルロース樹脂、ア
セタール樹脂、アルキド樹脂、塩化ゴム系樹脂等を挙げ
ることができる。また、紫外線などの活性光線によって
硬化する樹脂であってもよい。
【0015】これらは必要に応じ、混合系または変性さ
れた樹脂であっても差し支えない。また、希釈剤として
は、水、アルコール類、ケトン類、ベンゼン類、トルエ
ン、キシレンの如き芳香族炭化水素類、液化パラフィン
の如き脂肪族炭化水素類など、一般的に塗料で用いられ
ている溶剤が適用できる。塗料ビヒクルに対する本発明
の防錆顔料の配合量は、通常0.3〜40重量%、好ま
しくは1〜30重量%である。配合量が0.3重量%よ
り小さくなると防錆力が低くなり、40重量%より大き
くなると、塗料粘性が高くなり、好ましい塗料特性が得
られなくなる。
【0016】本発明の防錆塗料の塗装は、例えば被塗物
となるアルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板を脱脂し、化
成処理した後、この上に本発明の防錆塗料を塗装するこ
とにより行うことができる。塗装方法は特に限定され
ず、エアースプレー塗装、エアレス塗装、静電塗装など
の通常の塗装方法を用いることができる。また、特に塗
布膜の精度、塗布表面の平滑性を求める場合には、グラ
ビアコーティング方法、ロールコーティング方法、カー
テンコーティング方法、バーコーティング方法、オフセ
ットグラビアコーティング方法等が挙げられる。
【0017】
【作用】本発明に係る防錆顔料組成物は、難溶性クロム
酸塩と、塩素イオンを捕捉しうるハイドロカルマイトを
主成分とし、優れた防錆力を有し、特に端面の腐食安定
性に優れ、顔料特性はもちろんこれを塗料化した場合の
塗料の安定性にも優れている。本発明の防錆顔料組成物
の強力な防錆機構については、複雑で未だ解明には至っ
ていないが、おそらく難水溶性クロム酸塩の防錆顔料と
しての作用と、ハイドロカルマイトの強力な陰イオン交
換能による塩素イオン等の腐食因子を捕捉し、特に硝酸
型および亜硝酸型のハイドロカルマイトに至っては、ク
ロム酸のごときの不動態形成作用とが相俟って、強力な
防錆能と端面防食性に優れた効果を発揮すると考えられ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例において詳細に説明す
るが本発明は、これらに限定されるものではない。 ・亜硝酸型ハイドロカルマイト試料の調製 Na2O:19重量%、Al23:20重量%のアルミ
ン酸ソーダ10kgに水を加えて100kgとした(a
液)。消石灰4.35kgと亜硝酸カルシウム1水塩2.
94kgに水を加えて100kgとした(b液)。次い
で、a液にb液を室温で注入ポンプで約1時間掛けて添
加を行ったところ、ゲル状の沈殿物が生成した。添加終
了後、このスラリーを60℃の昇温し、常圧で4時間結
晶化を行った。得られた沈殿物を常法により濾過、洗浄
して後、乾燥、粉砕して亜硝酸型ハイドロカルマイト1
2kgを得た。
【0019】・硝酸型ハイドロカルマイト試料の調製 Na2O:19重量%、Al23:20重量%のアルミ
ン酸ソーダ10kgに水を加えて100kgとした(a
液)。消石灰4.35kgと硝酸カルシウム3.22kg
に水を加えて100kgとした(b液)。次いで、a液
にb液を室温で注入ポンプで約1時間掛けて添加を行っ
たところ、ゲル状の沈殿物が生成した。添加終了後、こ
のスラリーを60℃の昇温し、常圧で4時間結晶化を行
った。得られた沈殿物を常法により濾過、洗浄して後、
乾燥、粉砕して硝酸型ハイドロカルマイト12.3kg
を得た。
【0020】(実施例1〜8および比較例1〜2)表1
および表2に示した難溶性クロム酸塩と各ハイドロカル
マイトとの配合割合で、ハイスピードミキサーを200
0rpmで5分間操作して防錆顔料組成物を調製した。
また、ハイドロカルマイトを無添加の難溶性クロム酸塩
を比較例1、2とした。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】実施例1〜8、比較例1〜2で得た防錆顔
料組成物および防錆顔料無添加のブランク試料(比較例
3)を対象として表3および表4にそれぞれ示した配合
組成のポリエステル樹脂系塗料を調製し、表5に示した
塗装条件にて塗膜形成後、複合サイクル試験を行った。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】なお、上記の塗装条件で作成した試験板
は、クロスカットを入れ、複合サイクル試験器内に静置
し、5%塩化ナトリウム水溶液を2時間塩水噴霧(槽内
温度35℃、湿度95%)、4時間温風乾燥(槽内温度
60℃、湿度50%)、湿潤状態に2時間放置し(槽内
温度50℃、湿度95%)、これを50回繰り返した
後、錆の発生状況および塗膜の膨れを観察し、表6およ
び表7に示した基準に基づいて平面部の膨れと錆の発生
面積およびクロスカット部と端面部の腐食を評価し、そ
の結果を表8に示した。なお、錆発生防止効果の評価基
準は、ASTM D610−68(1970)、膨れ発
生防止の基準は、ASTM D714−59(196
5)に基づいている。
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の防錆顔料組成物
は、難溶性クロム酸塩とハイドロカルマイトを主成分と
し、優れた防錆力を発揮する。また、本発明の防錆顔料
組成物を含有する塗料は、端面部の耐食性の向上に特に
有効で、鋼板のプライマー用塗料として利用価値は極め
て大である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難溶性クロム酸塩と、一般式(1): 【化1】 (3〜4)CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (1) (式中、Xは1価または2価のアニオンであり、mはア
    ニオンの価数を表し、nは20以下を示す。)で表され
    るハイドロカルマイトを主成分とすることを特徴とする
    防錆顔料組成物。
  2. 【請求項2】 XがNO2 -またはNO3 -から選ばれた少
    なくとも1種である請求項1記載の防錆顔料組成物。
  3. 【請求項3】 ハイドロカルマイトは、顔料組成物中
    0.5〜20重量%の範囲で含有するものである請求項
    1または2記載の防錆顔料組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の防錆顔料組
    成物を含有することを特徴とする防錆塗料。
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