JPH114915A - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JPH114915A
JPH114915A JP9173221A JP17322197A JPH114915A JP H114915 A JPH114915 A JP H114915A JP 9173221 A JP9173221 A JP 9173221A JP 17322197 A JP17322197 A JP 17322197A JP H114915 A JPH114915 A JP H114915A
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Japan
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layer
wound layer
golf ball
wound
core body
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JP9173221A
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Masami Masuda
正美 増田
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MAGUREGAA GOLF JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】金属線条13を巻き込んで中空構造に構成
した糸巻き層14と、この糸巻き層14の外周囲を被覆
するカバー層15とを備えている。 【効果】ボール11の飛距離が大きくかつ直進性も良好
である割には、着地してから不必要に転がらないで迅や
かに止まるボールになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、慣性モーメントを
大きくすることにより、スピンの持続力を増しかつ飛距
離と直進性とを向上させることができるゴルフボールに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図3および図4に示すような
糸巻きゴルフボールが知られている。この図3および図
4において、ゴルフボール1は、反発力の大きい硬質合
成ゴムにより構成された中実構造のコア体(すなわち、
核体)2と、このコア体2の外周面に直接にゴム糸3を
巻き付けることにより構成された糸巻き層4と、強靱で
反発力の非常に大きい硬質合成樹脂により構成されこの
糸巻き層4の外周面を直接に被覆している外側カバー層
5とから成っている。そして、図3および図4において
はその図示が省略されているが、外側カバー層5の外周
面には、従来から周知のように多数のディンプルが形成
されている。さらに、外側カバー層5の外周面には、従
来から周知のように塗料が塗布されている。
【0003】図3および図4に示すゴルフボール1にお
いては、ゴム糸3は天然ゴムまたは軟質合成ゴムにより
構成され、その断面はほゞ長方形(巻き付け前の自然な
状態では、長辺が約2mmで短辺が約0.5mm)である。
そして、このゴム糸3は、一対の長辺のうちの一方が内
側面になるように、コア体2の外周面全体にわたってき
つく巻き付けられている。また、コア体2の外径および
糸巻き層4の内径はそれぞれ約20mmであり、糸巻き層
4の外径は約40mmであり、外側カバー層5の外径は約
43mmである。なお、糸巻き層4の外周面にはゴム糸3
の外側面による多数の凸条やゴム糸3の外側面の間に生
じる多数の間隙が存在しているので、上記外周面附近は
凹凸構造になっている。そして、糸巻き層4の外周面附
近に形成されるこの凹凸構造には、外側カバー層5の成
形時にその成形材料が或る程度入り込むので、この外側
カバー層5の内周面附近は、糸巻き層4の外周面とほゞ
逆の凹凸関係を有する凹凸構造になっている。したがっ
て、外側カバー層5の内径の大きさは明確な数値で表わ
しにくゝなっている。
【0004】つぎに、図3に示すゴルフボール1の製造
工程について図4を参照して説明すると、まず、図4
(A)に示すように、金型成形によって合成ゴムから図
3に示すようなコア体2を作成する。ついで、図4
(B)に示すように、このコア体2の外周面に直接にゴ
ム糸3を巻き付けることによって図3に示すような糸巻
き層4を作成する。ついで、図4(C)に示すように、
金型成形によって硬質合成樹脂からこの糸巻き層4の外
周面に直接に図3に示すような外側カバー層5を作成す
る。この結果、図4(C)にその外観を示し図3にその
断面を示すゴルフボール1を作成することができる。
【0005】図3および図4に示すゴルフボール1は、
合成ゴムにより構成されたコア体2の外周面に天然ゴム
または硬質合成ゴムにより構成されたゴム糸3を巻付け
ることによって糸巻き層4を形成するとともに、この糸
巻き層4の外周面に硬質合成樹脂により構成された外側
カバー層5を形成したものである。したがって、このゴ
ルフボール1は、ゴルフクラブで打ったときにスピンが
かゝり易いだけでなく、速い飛び出し速度が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3および図
4に示すゴルフボール1の場合には、ボールの中心から
外周面にかけての各部の比重がほゞ一様であるから、ボ
ールの総重量に対する慣性モーメント(ボールの中心を
慣性の中心とする慣性モーメント)を大きくすることに
は限界があった。このために、ボールの総重量に対する
慣性モーメントを大きくすることにより、スピンの持続
力を増しかつ飛距離と直進性とを向上させることにも限
界があった。
【0007】本発明は、従来のゴルフボールの上述のよ
うな欠点をきわめて簡単な構成によりきわめて効果的に
是正し得るようにしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるゴルフボー
ルは、金属線条を巻き込んで中空構造に構成した糸巻き
層と、上記糸巻き層を被覆するカバー層とを備えてい
る。
【0009】なお、上記糸巻き層の外径は、実用性の観
点から一般的に、33〜47mmであるのが好ましく、3
7〜43mmであるのがさらに好ましい。また、上記糸巻
き層の外径と内径との差は、上記糸巻き層の内部空間が
充填物の存在しない空洞であるかコア体などの固体や液
体の充填物が存在するかによって、また、上記糸巻き層
の気孔率(すなわち、金属線条の存在しない空隙の割
合)の大きさによって多少変動するが、実用性の観点か
ら見て一般的に、1〜9mmであるのが好ましく、2〜6
mmであるのがさらに好ましい。さらに、上記糸巻き層の
気孔率は、実用性の観点から見て一般的に、5〜60%
であるのが好ましく、10〜40%であるのがさらに好
ましい。そして、特に上記気孔率が大きい場合には、外
側カバー層の成形材料などが糸巻き層のほゞ全体ないし
外周面側の約半分の厚さ部分の空隙に入り込んでいても
よい。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の一実施例を図1
および図2を参照して説明する。
【0011】本発明の一実施例によるゴルフボール11
は、ほゞ球形の内部空間とほゞ球体形状の外周面とを有
するように中空構造に構成されたコア体12と、このコ
ア体12の外周面に直接に金属線条13を巻き付けるこ
とにより構成された糸巻き層14と、この糸巻き層14
の外周面を直接に被覆する外側カバー層15とから成っ
ている。なお、糸巻き層14および外側カバー層15
は、それぞれ、コア体12とほゞ同心状に構成されてい
る。また、図1および図2においてはその図示が省略さ
れているが、外側カバー層15の外周面には、従来から
周知のように多数のディンプルが形成されている。さら
に、外側カバー層15の外周面には、従来から周知のよ
うに塗料が塗布されている。
【0012】コア体12は、ほゞ球殻体形状であって、
反発力の大きい非金属で有機物の硬質または軟質弾性材
料から主として構成されるのが好ましい。そして、この
ような弾性有機物材料としては、図3および図4に示す
ような糸巻きボール1などのゴルフボールにおいて従来
からコア体の素材として用いられる多官能不飽和エステ
ルなどの各種の合成樹脂、ブタジエン重合体、ブタジエ
ンスチレン共重合体、ブタジエンアクリルニトリル共重
合体、スチレンブタジエンアクリルニトリル共重合体な
どの各種の合成ゴムおよびバラタゴムなどの各種の天然
ゴムから成るグループのうちから選ばれた少なくとも一
種を主成分とする弾性材料を挙げることができる。そし
て、これらの弾性有機物材料のうちでも軟質合成ゴムが
特に好ましく、図示の実施例の場合にはブタジエン共重
合体を主成分とするゴム成分に、重合性エチレン系不飽
和結合を含む基を有するピリジン金属錯体を架橋して得
られる合成ゴムを選定することができる。また、上記弾
性有機物材料には、必要に応じて、亜鉛華、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、シリカなどの充填剤などを添加す
ることができる。
【0013】コア体12の外径は、実用性の観点から見
て一般的に、30〜44mmであるのが好ましく、34〜
40mmであるのがさらに好ましく、図示の実施例の場合
には例えば約37mmに選定することができる。さらに、
コア体12の厚みは、実用性の観点から見て一般的に、
0.4〜4mmであるのが好ましく、0.8〜2.6mmで
あるのがさらに好ましく、図示の実施例の場合には例え
ば約1.5mmに選定することができ、この場合には、コ
ア体12の内径は約34mmになる。
【0014】糸巻き層14はほゞ球殻体形状であり、こ
の糸巻き層14を構成する金属線条13は、反発力が比
較的大きく適度な可撓性(すなわち、フレキシビリテ
ィ)を有し比較的入手し易い金属材料から主として構成
されるのが好ましい。なお、このような金属材料として
は、チタン、アルミニウム、ニッケル、鉄、マンガン、
銅、モリブデン、コバルト、タングステンおよびマグネ
シウムと、これらの金属元素のうちの少なくとも一種を
主成分とする合金とから成るグループのうちから選ばれ
た少なくとも一種の金属を挙げることができる。そし
て、これらの金属材料のうちでもチタン元素(すなわ
ち、チタン単体)が特に好ましく、図示の実施例の場合
にはチタン単体を選定することができる。
【0015】糸巻き層14の外径は、実用性の観点から
一般的に、33〜47mmであるのが好ましく、37〜4
3mmであるのがさらに好ましく、図示の実施例の場合に
は例えば約40mmに構成することができる。また、糸巻
き層14の内径は、コア体12の外径と実質的に同一で
あってよい。そして、上記糸巻き層14の外径と内径と
の差(すなわち、糸巻き層14の厚みのほゞ2倍の値)
は、実用性の観点から見て一般的に、1〜8mmであるの
が好ましく、2〜5mmであるのがさらに好ましく、図示
の実施例の場合には例えば約3mmに選定することができ
る。さらに、糸巻き層14の気孔率は、実用性の観点か
ら見て一般的に、5〜60%であるのが好ましく、10
〜40%であるのがさらに好ましく、図示の実施例の場
合には例えば約20%に選定することができる。
【0016】金属線条13の断面は、ほゞ長方形、ほゞ
長円形、ほゞ楕円形、ほゞ円形などの任意の形状であっ
てよいが、一般的には、ほゞ長方形、ほゞ長円形などの
偏平形状であるのが好ましい。そして、この偏平形状の
金属線条13の幅(長辺)は、0.5〜5mmであるのが
好ましく、1〜3mmであるのがさらに好ましく、また、
厚さ(短辺)は、0.1〜2.5mmであるのが好まし
く、0.2〜1.5mmであるのがさらに好ましい。さら
に、この金属線条13の幅(長辺)に対する厚さ(短
辺)の比は、1/10〜2/3であるのが好ましく、1
/7〜1/2であるのがさらに好ましい。なお、上記金
属線条13の断面は、図示の実施例の場合にはほゞ長方
形(長辺が約2mmで短辺が約0.5mm)に選定すること
ができる。そして、この金属線条13は、一対の長辺の
うちの一方(すなわち、一方の偏平面)が内側面になる
ように、コア体12の外側面全体にわたって巻き付けら
れるのが好ましい。
【0017】外側カバー層15は、強靱で反発力の大き
い非金属で有機物の硬質弾性材料から主として構成され
るのが好ましい。そして、このような硬質弾性有機物材
料としては、図3および図4に示すような糸巻きボール
1などのゴルフボールにおいて従来から外側カバー層の
素材として用いられるアイオノマー樹脂(具体的には、
米国デュポン社の商標名「サーリン」)などの各種の合
成樹脂、ブタジエン重合体、ブタジエンスチレン共重合
体、ブタジエンアクリルニトリル共重合体、スチレンブ
タジエンアクリルニトリル共重合体などの各種の合成ゴ
ムおよびバラタゴムなどの天然ゴムから成るグループの
うちから選ばれた少なくとも一種を主成分とする弾性材
料を挙げることができる。そして、これらの硬質弾性有
機物材料のうちでも合成樹脂が特に好ましく、図示の実
施例の場合には上記サーリンを選定することができる。
また、上記硬質弾性有機物材料には、必要に応じて、亜
鉛華、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカなどの充
填剤などを添加することができる。
【0018】外側カバー層15の外径は、実用性の観点
から見て一般的に、36〜50mmであるのが好ましく、
40〜46mmであるのがさらに好ましく、図示の実施例
の場合には約43mmに選定することができる。さらに、
外側カバー層15の外径と糸巻き層14の外径との差
は、実用性の観点から見て一般的に、1〜8mmであるの
が好ましく、2〜5mmであるのがさらに好ましく、図示
の実施例の場合には例えば約3mmに選定することができ
る。なお、外側カバー層15の成形材料が糸巻き層14
の外周面側の1/10〜3/5、好ましくは1/5〜1
/2の厚さ部分の空隙に入り込んでいるのが好ましい。
【0019】図示の実施例の場合には、コア体12、糸
巻き層14および外側カバー層15をそれぞれほゞ一様
な厚みに構成したが、必ずしもほゞ一様な厚みに構成す
る必要はない。また、コア体12の内周面および外周面
をそれぞれほゞ球形で滑らかな曲面にしたが、必ずしも
ほゞ球形で滑らかな曲面にする必要はなく、例えば、コ
ア体12の外周面を凹凸形状にし、また、場合によって
はコア体12の内周面を、このコア体12の外周面とは
ほゞ逆の凹凸関係になるように、凹凸形状にしてもよ
い。したがって、コア体12、糸巻き層14および外側
カバー層15に関する既述の内径、外径および厚みは、
本文においては、平均的な内径、平均的な外径および平
均的な厚みをそれぞれ意味している。また、イギリス、
アメリカおよび日本の各ゴルフ協会によるゴルフボール
(公認球)の規格では、ボールの総重量の上限、直径の
下限、飛び出し速度(所定の衝撃を与えた場合)の上限
などがそれぞれ規定されているので、図1および図2に
示すゴルフボール11もこのような規格に従った数値を
有するものであるのが望ましい。しかし、プライベート
に使用する場合には必ずしも上記規格に従った数値を有
する必要はなく、また、上記規格が変更された場合には
この変更に伴って上記数値を変更することができる。
【0020】また、図示の実施例の場合には、コア体1
2、糸巻き層14および外側カバー層15を一種類の弾
性有機物材料や一種類の金属材料から成る単一の層によ
ってそれぞれ構成した。しかし、これらのコア体12、
糸巻き層14および外側カバー層15はそれぞれ一種類
または複数種類の弾性有機物材料や一種類または複数種
類の金属材料から成り互いに積層された複数の層によっ
て構成してもよい。また、コア体12および外側カバー
層15は、既述のような弾性有機物材料をマトリックス
とし、このマトリックスにカーボン、ガラスなどの繊
維、ウィスカなどや糸巻き層14のための既述のような
金属材料などの微細片、粉末などを含有させた強化弾性
有機物材料であってもよい。さらに、糸巻き層14は、
既述のような金属材料をマトリックスとし、このマトリ
ックスにカーボン、ボロンなどのウィスカ、繊維などを
含有させた強化金属であってもよい。
【0021】つぎに、図1に示すゴルフボール11の製
造工程について図2を参照して説明すると、まず、図2
(A)に示すように、図1に示すようなコア体12をほ
ゞ二分割したカップ形状であるほゞ半球体形状の中間材
料16をプレス成形、金型成形などによって軟質または
硬質有機物材料から作成する。ついで、このほゞ半球体
形状の中間材料16の一対をそれらのリング条継ぎ合せ
部において接着、溶着などにより互いに固着して、図1
に示すようなほゞ球体形状のコア体12を作成する。つ
いで、図2(B)に示すように、このコア体12の外周
面に直接に金属線条13を巻き付けることによって図1
に示すような糸巻き層14を作成する。ついで、この糸
巻き層14を第2のコア体として、図3および図4に示
す糸巻きゴルフボール1の場合と同様の手法により、こ
の糸巻き層14の外側面に直接に外側カバー層15を作
成する。この結果、図2(C)にその外観を示し図1に
その断面を示すゴルフボール11を作成することができ
る。
【0022】したがって、外側カバー層15は、溶融し
た硬質弾性有機物材料により糸巻き層14の外周面に外
側カバー層15を直接に金型成形することによって作成
してもよく、また、図1に示す外側カバー層15をほゞ
二分割したカップ形状であるほゞ半球体形状の硬質弾性
有機物材料の一対を糸巻き層14に左右から被覆してこ
れら一対の硬質弾性有機物材料の内周面を糸巻き層14
の外周面に接着するとともにこれら一対の硬質弾性有機
物材料のリング状継ぎ合せ部を接着、溶着などにより互
いに固着することによって作成してもよい。
【0023】図1および図2に示す実施例においては、
ほゞ半球体形状の中間材料16の一対をそれらのリング
状継ぎ合せ部において互いに固着することによって、ほ
ゞ球体形状のコア体12を作成するようにした。しか
し、軟質または硬質有機物材料をアルゴンガスなどの気
体、エチルアルコールなどの液体などの流体により膨ら
ませるようにした超塑性成形を用いてほゞ球体形状のコ
ア体12全体を一体成形することによって、このコア体
12を一ピースで直接に作成するようにしてもよい。ま
た、コア体12の外周面および/または内周面や外層カ
バー層15の内周面に無電解メッキなどを用いて薄い金
属層を形成することによって、コア体12や外側カバー
層15を強化するようにしてもよい。
【0024】また、図1および図2に示す実施例におい
ては、コア体12の内部空間に特に何も充填しないで充
填物の存在しない空洞(すなわち、空気のみ存在)のま
ゝにした。しかし、この内部空間に液体、発泡ポリウレ
タンなどの発泡合成樹脂などの合成樹脂、発泡合成ゴム
などの合成ゴム、天然ゴムなどの充填材を全体的または
部分的に充填してもよい。この場合、充填材をスポンジ
状のものとすれば、上記内部空間全体の平均的な比重が
ゴルフボール11における上記内部空間以外の領域の平
均的な比重よりも充分小さくなるので、ボールの総重量
に対する慣性モーメントをできるだけ大きくすることが
できて特に好ましい。
【0025】また、図1および図2に示す実施例におい
ては、コア体12を硬質または軟質有機物材料から中空
構造に構成した。しかし、このような有機物材料とし
て、発泡スチロールなどの発泡合成樹脂、発泡ゴムなど
のスポンジ状のものを用いれば、中空構造だけでなくて
中実構造にするのが容易になる。この場合、中空または
中実構造のコア体12の外周面および/または内周面に
強化のための薄い金属層を形成することもできる。
【0026】さらに、図1および図2に示す実施例にお
いては、ゴフルボール11が糸巻き層14のための巻き
芯として機能するコア体12を備えているが、このコア
体12を省略してコアレスとすることもできる。そし
て、この場合における図1および図2に示す実施例との
相違点は、次に述べる点となる。
【0027】すなわち、ゴルフボール11はコア体12
を備えていないので、糸巻き層14の内部空間は特に何
も充填されおらないで充填物の存在しない空洞(すなわ
ち、空気のみ存在)のまゝになっている。そして、コア
体12の重量に相当する重量の金属線条13を糸巻き層
14の内周面に余分に存在させることができるので、糸
巻き層14の内径を少し小さくすることができ、このた
めに、この内径は図示の実施例の場合において約36.
5mmになる。したがって、糸巻き層14の内径は、実用
性の観点から見て一般的に、29.5〜43.5mmであ
るのが好ましく、33.5〜39.5mmであるのがさら
に好ましい。また、糸巻き層14の外径と内径との差
も、図示の実施例の場合においては約3.5mmになり、
実用性の観点から見て一般的に、1.5〜9mmであるの
が好ましく、2.5〜6mmであるのがさらに好ましい。
【0028】さらに、コア体12の存在しないほゞ球殻
体形状の糸巻き層14を作成するには、次の項〜項
に記載の手法を用いることができる。 適度な可撓性だけでなく適度な剛性も有する金属線
条13を用い、この金属線条13をコアレスで巻き込む
ことによって糸巻き層14を作成する。 多数のピン状部材の先端部分をいろんな角度から仮
想のコアに挿入することによりこれら多数の先端部分に
よってこの仮想のコアに類似した形状を有し点在的な多
数の地点(複数のピン状部分の先端部分が互いに接触す
る箇所)から成るコアを作成し、このコアに金属線条1
3を巻き付けることによって糸巻き層14を作成する。
この場合、多数のピン状部材は巻き付けの途中または終
了後に糸巻き層14から抜き取る。 コア体12とほゞ同一の形状を有する中実または中
空構造の仮のコア体を作成し、この仮のコア体に金属線
条13を巻き付けることによって糸巻き層14を作成す
る。この場合、仮のコア体の材質として、パラフィン、
密ろうなどのろう材、ナフタリン、ショウノウ、固体炭
酸などの昇華性物質または氷塊などの冷凍物体を用い、
巻き付けの終了後または途中にこの仮のコア体を溶剤、
加熱などにより溶融または昇華させることによって糸巻
き層14から除去する。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な構成であるにも
かゝわらず、ゴルフクラブで打ったときにボールにスピ
ンがかゝり易くかつ速い飛び出し速度が得られるととも
に、ボールの総重量に対する慣性モーメントを大きくす
ることができるので、ゴルフクラブで打ったボールの飛
び出し時に掛かったスピンがボールの着地時まで有効に
持続し、このために、ボールの飛距離が大きくかつ直進
性が良好である割には、着地してから不必要に転がらな
いで迅やかに止まるボールになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるゴルフボールの左半分
は完全に断面し右半分は外側カバー層だけ断面した断面
図である。
【図2】(A)は図1のコア体の形成工程を示す斜視図
であり、(B)は図1の糸巻き層の形成工程を示す正面
図であり、(C)は図1の外側カバー層の形成工程を示
す正面図である。
【図3】従来の糸巻きゴルフボールの断面図である。
【図4】(A)は図3のコア体の形成工程を示す正面図
であり、(B)は図3の糸巻き層の形成工程を示す正面
図であり、(C)は図3の外側カバー層の形成工程を示
す正面図である。
【符号の説明】 11 ゴルフボール 12 コア体 13 金属線条 14 糸巻き層 15 外側カバー層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属線条を巻き込んで中空構造に構成した
    糸巻き層と、 上記糸巻き層を被覆するカバー層とを備えることを特徴
    とするゴルフボール。
  2. 【請求項2】上記金属層は、チタン、アルミニウム、ニ
    ッケル、鉄、マンガン、銅、モリブデン、コバルト、タ
    ングステンおよびマグネシウムと、これらの金属元素の
    うちの少なくとも一種を主成分とする合金とから成るグ
    ループのうちから選ばれた少なくとも一種の金属から主
    として構成されることを特徴とする請求項1に記載のゴ
    ルフボール。
  3. 【請求項3】上記糸巻き層の外径が33〜47mmであ
    り、 上記糸巻き層の外径と内径との差が1〜9mmであり、 上記カバー層の外径と上記糸巻き層の外径との差が1〜
    8mmであることを特徴とする請求項1、2または3に記
    載のゴルフボール。
  4. 【請求項4】その外周囲に上記金属線条が巻き付けられ
    て上記糸巻き層が形成されたコア体をさらに備え、 上記糸巻き層の外径と内径との差が1〜8mmであること
    を特徴とする請求項1、2または3に記載のゴルフボー
    ル。
  5. 【請求項5】上記糸巻き層の内部空間が充填物の存在し
    ない空洞であり、 上記糸巻き層の外径と内径との差が1.5〜9mmである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のゴルフボー
    ル。
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Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010522014A (ja) * 2007-03-21 2010-07-01 ダータ エフ.ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ 色付き遊技用ボール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010522014A (ja) * 2007-03-21 2010-07-01 ダータ エフ.ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ 色付き遊技用ボール

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