JPH1147729A - 浄水器における濾材再生方法及び濾材再生手段付き浄水器 - Google Patents

浄水器における濾材再生方法及び濾材再生手段付き浄水器

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JPH1147729A
JPH1147729A JP9213160A JP21316097A JPH1147729A JP H1147729 A JPH1147729 A JP H1147729A JP 9213160 A JP9213160 A JP 9213160A JP 21316097 A JP21316097 A JP 21316097A JP H1147729 A JPH1147729 A JP H1147729A
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water
chlorine
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septic tank
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JP9213160A
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Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
Masayuki Suzuki
正行 鈴木
Yasuyuki Muramatsu
康幸 村松
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  • Filtration Of Liquid (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動化する場合でも複雑な制御を必要とせず
に、常に満足いく再生効率で濾材の再生を行うことがで
きる浄水器における濾材再生方法及び濾材再生手段付き
浄水器を提供すること。 【解決手段】 本発明に係る濾材再生手段付き浄水器
は、濾材(M)を収容する浄化槽(2)と、浄化槽(2)の上流
から下流に原水を流し濾材(M)を通過した後の浄水を浄
化槽(2)の下流から取り出す浄水回路と、前記浄化槽(2)
の下流から上流に洗浄用水を流して濾材(M)の物理的洗
浄を行う逆流洗浄回路とを有する浄水器において、少な
くとも浄化槽(2)に入る前の洗浄用水に前記濾材(M)を活
性させる活性材を添加できる活性材添加手段(4)を前記
逆流洗浄回路に設け、逆流洗浄と同時に濾材の再活性化
を行い濾材の濾過能力を再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄水器における濾
材の再生方法及び、この濾材再生方法を適用した浄水器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から浄水器において、定期的に濾材
の濾過能力を再生するために活性材で濾材を再活性化さ
せることは行われている。図7は、従来の浄水器を示し
ている。この浄水器は二つの浄水槽50,51を備え、
上流側にある浄水槽50の内部には濾材としてマンガン
砂が、また、下流側にある浄水槽51の内部には濾材と
して活性炭が収納され、ポンプ55で原水を浄水槽50
に流し、浄水槽50で水中のゴミ等に加えてマンガン成
分を除去し、下流の浄水槽51で水の臭い成分や色等を
除去している。この形式の浄水器では、上流の浄水槽5
0のマンガン砂のマンガン吸着能力が使用に伴って低下
するため、マンガン砂のマンガン吸着能力を再生するた
めに浄水槽50の上流側に塩素を添加する塩素添加装置
52が設けられており、必要に応じて弁53を操作して
塩素添加装置52から原水に塩素を添加している。これ
により塩素がマンガン砂の表面に付着したマンガンと化
学反応を起こしてマンガンをマンガン吸着能力のある酸
化マンガンに変化させるためマンガン砂のマンガン吸着
能力は再生される。マンガン砂を活性させるために添加
された塩素は、下流にある浄水槽51で活性炭により除
去される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マンガン砂のマンガン
吸着能力の再生効率は塩素の濃度に依存するためマンガ
ン砂の再生効率を上げるためには濃度の高い塩素を添加
する必要があるが、上記した従来の浄水器は、原水から
浄水を生成する過程で塩素を加えるため、下流の浄化槽
の活性炭の塩素除去能力に応じた濃度の塩素しか添加す
ることができないという制限があった。上記したように
従来の浄水器は、マンガン砂の再生効率と活性炭の除去
能力とのバランスを取りながら塩素を添加しなければな
らないため、必ずしも満足のいく再生効率でマンガン砂
を活性させることができるものではなく、また、この塩
素添加処理を自動的に行うためには、マンガン砂のマン
ガン除去能力と活性炭の塩素除去能力の両方を監視し
て、これらのバランスを取りながら塩素添加量を決定し
て弁53を制御しなければならないため複雑な制御が必
要になるという問題もあった。また、上記した方法だと
マンガン砂を収容した浄化槽の下流に必ず活性炭を収容
した浄水槽を設けなければならないという制限があるた
め浄水器が全体として大型化し、さらに、活性炭で臭い
成分や色成分を除去する他に塩素を除去するため活性炭
の寿命も短くなり頻繁に活性炭を交換しなければならな
いという問題も生じている。本発明は、上記した従来の
問題点を解決し、自動化する場合でも複雑な制御を必要
とせずに、常に満足いく再生効率で濾材の再生を行うこ
とができる浄水器における濾材再生方法及び濾材再生手
段付き浄水器を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明に係る浄水器における濾材再生方法は、濾
材を収容した浄化槽の上流から下流に原水を流し、濾材
を通過した後の浄水を浄化槽の下流で取り出す浄水行程
と、浄化槽の下流から上流に洗浄用水を流して濾材を物
理的に洗浄する逆流洗浄行程とを有する浄水器におい
て、前記逆流洗浄行程中に少なくとも浄化槽に入る前の
洗浄用水に濾材を活性させる活性材を添加し、逆流洗浄
と同時に濾材の再活性化を行い濾材の濾過能力を再生さ
せることを特徴とするものである。また、請求項2の発
明に係る濾材再生手段付き浄水器は、濾材を収容する浄
化槽と、浄化槽の上流から下流に原水を流し濾材を通過
した後の浄水を浄化槽の下流から取り出す浄水回路と、
前記浄化槽の下流から上流に洗浄用水を流して濾材の物
理的洗浄を行う逆流洗浄回路とを有する浄水器におい
て、少なくとも浄化槽に入る前の洗浄用水に前記濾材を
活性させる活性材を添加できる活性材添加手段を前記逆
流洗浄回路に設け、逆流洗浄と同時に濾材の再活性化を
行い濾材の濾過能力を再生できるようにしたことを特徴
とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示した一実施例
を参照して本発明に係る浄水器における濾材再生方法及
び濾材再生手段付き浄水器の実施の形態について説明し
ていく。図1は、本発明に係る濾材再生方法を採用した
濾材再生手段付き浄水器(以下、単に浄水器と称する)
の構成を示す概略模式図である。図面に示すように、こ
の浄水器1は、内部にマンガン砂Mを収容する第1浄水
槽2と、内部に活性炭を収容する第2浄水槽3と、内部
に塩素Cを収容する塩素ホルダ4と、これらに原水等を
流す配管とから成る。前記配管は、ポンプ5と第1浄水
槽2とを繋ぐ第1導管6と、第1浄水槽2で浄化された
浄水を第2浄水槽3に送る第2導管7と、第1浄水槽2
から洗浄水を排水する排水管として機能する第3導管8
とを備え、前記各導管6〜8は各々第1浄水槽2に設け
られた5方弁9の弁口9a〜9cに接続されている。ま
た、前記第1導管6には塩素添加回路10が設けられて
いる。この塩素添加回路10は、その途中に前記塩素ホ
ルダ4が設けられており、塩素添加回路10における塩
素ホルダ4の上流側の上流管10aは前記5方弁9の動
きと連動する弁装置11を介して第1導管6に連結さ
れ、また、塩素添加回路10における塩素ホルダ4の下
流側の下流管10bは前記上流管10aの連結部より下
流側で第1導管6に連結されている。
【0006】前記第1浄水槽2は、その内部にマンガン
砂収容部2a、マンガン砂収容部2aの上部と5方弁9
の弁口9dとを連通させる第4導管2b、マンガン砂収
容部2aの下端と5方弁9の弁口9eとを連通させる第
5導管2cを備え、前記マンガン砂収容部2aには濾材
としてマンガン砂Mが収容されている。
【0007】図2は前記5方弁9の概略側面図及び概略
下面図であり、図3は前記5方弁の切換状態を示す概略
横断面図である。前記したようにこの5方弁9は5つの
弁口9a〜9eを備えており、これら全ての弁口9a〜
9eはハウジング9fの内部に形成された分配室9gに
連通している。前記分配室9g内には分配室9g内を二
つの部屋に仕切る弁体9hが設けられており、この弁体
9hは操作レバー9iによって、浄水位置、洗浄位置、
及び逆流洗浄位置の何れかに選択可能に移動できるよう
に構成されている。また、図2に示すように前記操作レ
バー9iは、それが逆流洗浄位置にセットされた時に塩
素添加回路10に設けられた弁装置11の操作レバー1
1aを押して弁装置11を開弁させ、それ以外の位置に
セットされている時は弁装置11の操作レバー11aか
ら離れて弁装置11を閉弁させる。
【0008】図3(a)は弁壁が浄水位置にセットされ
ている状態を示しており、この状態では、弁口9aと弁
口9dが、また、弁口9eと弁口9bが各々連通され、
弁口9cは閉鎖される。これによりポンプ5により原水
を供給する第1導管6及び第1浄水槽2の内部に設けら
れた第4導管2bが、また、第1浄水槽2の内部に設け
られた第5導管2c及び第2浄水槽3の内部と連通する
第2導管7が各々連通され、原水源(図示せず)から第
1浄水槽2及び第2浄水槽3を連続的に連通させる浄水
回路が形成される。また、図3(b)は、弁体9hが洗
浄位置にセットされている状態を示しており、この状態
では弁口9aと弁口9dが、また、弁口9eと弁口9c
が各々連通され、弁口9bは閉鎖される。これにより第
1導管6及び第4導管2b、第5導管2c及び第3導管
8が各々連通され、原水源(図示せず)からの原水が第
1浄水槽2のマンガン砂中を上から下に流れて排水され
る洗浄回路が形成される。さらに、図3(c)は、弁体
9hが逆流洗浄位置にセットされている状態を示してお
り、この状態では弁口9aと弁口9eが、また、弁口9
dと弁口9cが各々連通され、弁口9dは閉鎖される。
これにより、第1導管6及び第5導管2c、第4導管2
b及び第3導管8が各々連通され、原水源(図示せず)
からの原水が第1浄水槽2のマンガン砂中を下から上に
流れて排水される逆流洗浄回路が形成される。
【0009】塩素ホルダ4は、その内部が、原水導入室
4aと塩素収容室4bとに仕切り壁4cで仕切られてお
り、前記原水導入室4aには塩素添加回路10の上流管
10aが、また、塩素収容室4bには塩素添加回路10
の下流管10bが各々接続されている。前記仕切り壁4
cには塩素収容室4bの下部まで垂下する原水導入管4
dが形成されおり、この原水導入管4dは、その上端が
原水導入室4aに開口し、また、その下部に複数の放出
孔4eが形成されている。上記した構成により、弁装置
11が開弁して塩素添加回路10が第1導管2と連通す
ると、塩素添加回路10の上流管10aを介して原水が
塩素ホルダ4の原水導入室4a内に流れ込む。原水導入
室4aに流れ込んだ原水は、原水導入管4dを介して塩
素収容室4bの下側部分に放出され、それにより塩素収
容室4b内の塩素Pが上方に押し上げられ下流管10b
に押し出される。第1導管2には原水が流れているので
当然、第1導管2内の圧力は上流管10aとの連結部分
より下流管10bとの連結部分の方が低くなっている。
従って、下流管10bに押し出された塩素は第1導管2
に向かって流れ、第1導管2との連結部分で第1導管2
内を流れる原水に添加される。尚、上記したように塩素
添加回路10中の弁装置11は5方弁9が逆流洗浄位置
にセットされている時のみ5方弁9の操作レバー9iに
よって開弁するように構成されているので、塩素ホルダ
4の塩素は逆流洗浄時のみ原水に添加され、それ以外の
時は原水に添加されない。また、塩素添加回路10にお
ける上流管10aには前記弁装置11の他に排水用弁装
置10cが設けられており、上流管10aはこの排水用
弁装置10cを介して排水管10dと連結されている。
この排水用弁装置10cは、塩素ホルダ4内に塩素を補
充する時に使用者によって開弁され、これにより塩素ホ
ルダ4内の圧力が大気圧まで下がり、塩素ホルダ4の蓋
(図示せず)を開けた時に圧力変動により塩素ホルダ4
内の塩素が吹き出すことがなくなる。
【0010】次に以上説明したように構成された浄水器
1における浄水時と逆流洗浄時の流体の流れを図4及び
図5を参照しながら説明する。図4は、浄水時の流体の
流れを示す図1に対応する図である。尚、本図ではここ
での説明に必要な符号以外は省略する。浄水時には5方
弁9が上記したように浄水位置にセットされているため
第1導管6及び第4導管2b、第5導管2c及び第2導
管7が各々連通し、また、塩素添加回路10の弁装置1
1は閉弁している。この状態でポンプ5が作動すると、
原水が第1導管6及び第1浄水槽2の内部に設けられた
第4導管2bを介して第1浄水槽2内のマンガン砂Mの
上方に供給される。マンガン砂Mの上方に供給された原
水はマンガン砂M内を上から下に通過する時に、マンガ
ン砂Mによってゴミ等が濾過されると共に、水中のマン
ガン成分が除去される。マンガン砂Mを通過した原水
(以下、浄水と称する)は、マンガン砂Mの下端に設け
られた第5導管2c内に入り、5方弁9を介して第2浄
水槽3に繋がる第2導管7に流れる。その後、浄水は第
2浄水槽3内を通過する際に第2浄水槽3内に収容され
た活性炭によって、その臭いや色が除去され、無色無臭
の浄水となって、例えば、家庭の水道等に供給される。
【0011】図5は、逆流洗浄時の流体の流れを示す図
1に対応する図である。尚、本図ではここでの説明に必
要な符号以外は省略する。逆流洗浄時には5方弁9が逆
流洗浄位置Aにセットされているため第1導管6及び第
5導管2c、第4導管2b及び第3導管8が各々連通
し、また、塩素添加回路10の弁装置11は開弁してい
る。この状態でポンプ5が作動すると、原水が第1導管
6を介して第1浄水槽2内に設けられた第5導管2cに
供給される。第1導管6に流れる原水の一部は途中で塩
素添加回路10の上流管10aを介して塩素ホルダ4に
供給され、これにより塩素が下流管10bを介して塩素
ホルダ4から第1導管6に流れる原水に添加される。塩
素添加回路10を介して塩素が添加された原水(以下、
塩素含有洗浄水と称する。)は、5方弁9を介して第1
導管6から第5導管2cに流れ、第1浄水槽2の内部の
マンガン砂Mに下端から供給される。その後、塩素含有
洗浄水はマンガン砂Mを下から上に向けて逆流し、この
時、マンガン砂Mに溜まったゴミ等を洗い流す物理的洗
浄を行うと共に、塩素がマンガン砂の表面に付着したマ
ンガンと反応してマンガン砂の表面にマンガン吸着能力
のある酸化マンガンを生成するマンガン砂の再活性化を
行う。マンガン砂を物理的に洗浄し、かつ、再活性化さ
せた塩素含有洗浄水はマンガン砂Mの上方から第4導管
2bを介して回収され、第3導管8によって排水され
る。
【0012】上記したように、塩素ホルダ4の塩素は逆
流洗浄時のみ原水に添加されるように構成され、塩素が
添加された原水が家庭用の水道に間違って供給されるこ
とがないようにしているので、塩素添加回路10及び塩
素ホルダ4は、常にマンガン砂のマンガン吸着能力を再
生するのに十分な量を原水に供給できるように設計され
ていればよく、塩素量を細かく微調整する必要はない。
従って、逆流洗浄時にマンガン砂のマンガン吸着能力を
満足のいくレベルで再生させることが可能になり、浄水
器としてのマンガン除去効率が全体として上がる。
【0013】以上説明した実施例の浄水器は、第1導管
6に塩素添加回路10を設け、この塩素添加回路10に
塩素ホルダ4を設けると共に、塩素添加回路10の上流
管10aに5方弁9と連動する弁装置11を設けること
で逆流洗浄時に自動的に原水に塩素を添加できるように
構成されているが、これらの構成は本実施例に限定され
ることなく、例えば、塩素添加回路10の前記弁装置1
1を5方弁9と連動させずに各々独立して操作するよう
に構成してもよく、また、塩素添加回路10を設けず
に、第1導管6に必要に応じて手作業で塩素を添加して
もよく、さらに塩素添加用のポンプ等の供給装置を別個
に設けて第1導管6に添加してもよい。また、塩素ホル
ダ4の構成は本実施例に限定されることなく、任意の構
成でよいことは勿論であり、例えば、図6に示すように
構成してもよい。図6(a)は塩素ホルダの別の実施例
の概略縦断面図であり、この塩素ホルダ20は上端及び
下端が密閉された円筒状の容器21から成り、その内部
に塩素が収容され、また、その内部を塩素添加管22が
貫通している。この塩素添加管22は、第1実施例の塩
素添加回路10と同様、その上流端及び下流端がマンガ
ン浄水槽に原水を供給する管に接続され、適当な弁の作
用で原水供給管を流れる原水の一部が流れるように構成
されている。塩素添加管22における容器21の内部に
対応する部分には、幾つかの孔23が原水の流れ方向に
連続して設けられている。これらの孔23により塩素添
加管22の内部と塩素ホルダ20の内部とが連通する
が、これらの孔23の大きさは、塩素添加管22側から
吸引しない限りは塩素ホルダ20内の塩素が塩素添加管
22内に入り込まない程度の大きさに設定され、これに
より、塩素添加管22に原水が流れていない時には塩素
ホルダ20から塩素添加管22の内部に塩素が漏れでな
いようにしてある。塩素添加管22内に原水供給管から
分流した原水が流れ込むと、その原水が塩素添加管22
における塩素ホルダ20の内部に対応する部分を通過す
る時に塩素添加管22の内圧が下がり、それにより、前
記した孔23から塩素ホルダ20内の塩素が塩素添加管
22内に吸引されて原水に添加される。また、図6
(b)は、塩素ホルダのさらに別の実施例の概略縦断面
図であり、この塩素ホルダ30は第2実施例の塩素ホル
ダ20と同様密閉した円筒状容器31から成る。この塩
素ホルダ30の内部には塩素が収容され、また、その内
部を塩素添加管32が貫通している。塩素添加管32に
おける塩素ホルダ30の内部に対応する部分は、その内
径が一時的に縮径する縮径部33が成形されており、こ
れにより原水がこの縮径部33を通過する時にその流速
が高められ、この縮径部33の内圧が他の部分より下が
るように構成されている。また、塩素添加管32の縮径
部33と、少なくとの縮径部33より上流側の部分に
は、各々原水吐出孔34と塩素吸引孔35とが適当数設
けられている。また、塩素ホルダ30は、その内部を前
記原水吐出孔34と塩素吸引孔35とに対応する部分に
区画するための区画壁36が設けられている。この区画
壁36は塩素ホルダ30の上端及び下端まで完全に伸び
て塩素ホルダ30の内部を完全に仕切るものではなく、
塩素ホルダ30の上端及び下端付近まで伸びているだけ
である。上記した構成により塩素添加管32に原水を供
給する管から分流した原水が流れ込むと、その原水が塩
素添加管32の塩素ホルダ30に対応する部分を通過す
る時に塩素吐出孔34から原水が塩素ホルダ30内に吐
出され、塩素ホルダ30内で区画壁36に沿って塩素を
押し流す。一方、原水は塩素添加管32の縮径部33を
通過する時にその流速が加速され、その結果、縮径部3
3に負圧が生じるため縮径部33に形成された塩素吸引
孔35を介して塩素ホルダ30内の塩素が塩素添加管3
2を通る原水に添加される。さらに、上記した本実施例
では、濾過材料としてマンガン砂を使用し、このマンガ
ン砂のマンガン吸着能力を再生させるための材料として
塩素を使用しているが、本発明に係る浄水器の濾過材料
と活性材料は本実施例に限定されるものではなく、逆流
洗浄時に濾過材料を要求するレベルで活性させることが
できれば任意の構成でよく、例えば、濾過材料としてイ
オン交換樹脂を用いたカルシウム等の硬度成分を除去し
軟水を生成するための浄水器に、活性材として塩を用い
てもよい。また、本実施例では、第1浄水槽の下流に活
性炭を収容した第2浄水槽を備えた浄水器を例に挙げて
説明しているが、下流側に設けられた第2浄水槽は本発
明の浄水器に必須のものではなく、必要に応じて設けれ
ばよいものであることはいうまでもない。
【0014】上記したように、本実施例の浄水器は逆流
洗浄時に塩素ホルダから原水に塩素を添加するように構
成されているので、従来の浄水行程中に塩素を添加する
浄水器とは異なり、添加する塩素量に制限がなく、マン
ガン砂を再生するのに十分な濃度の塩素を原水に添加す
ることが可能になりマンガン砂を満足のいくレベルで再
生することが可能になる。また、逆流洗浄による物理的
洗浄は従来から行われていた洗浄方法であるので、この
機能が予め付いている浄水器であれば、既存の配管に塩
素添加用の配管を追加するだけで簡単に塩素を添加する
ことができるため、既存の装置に適用し易いという効果
も併せて奏する。また、5方弁と塩素添加回路中の弁装
置とを連動させているので逆流洗浄時に自動的に塩素を
添加することができるようになり、塩素を添加させるた
めの操作が新たに追加されることはなく、また、間違い
もない。また、上記したように塩素を添加した原水が飲
料水等として供給されないので、添加する塩素の量はマ
ンガン砂の再生能力だけを考慮すればよくなり添加塩素
量の管理が簡単になるという効果を奏する。さらに、原
水管の途中に原水を供給する第1導管をバイパスするよ
うに塩素添加回路を設け、この塩素添加回路の上流管に
弁装置を設けて、弁装置が開弁した時にポンプにより圧
送される原水の力で塩素を供給するように構成している
ので、塩素を添加するためだけのポンプ等の駆動源を必
要とせず簡単な構成で塩素の自動添加を達成できるとい
う効果も奏する。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る浄水
器における濾材再生方法によれば、濾材を収容した浄化
槽の上流から下流に原水を流し、濾材を通過した後の浄
水を浄化槽の下流で取り出す浄水行程と、浄化槽の下流
から上流に洗浄用水を流して濾材を物理的に洗浄する逆
流洗浄行程とを有する浄水器において、前記逆流洗浄行
程中に少なくとも浄化槽に入る前の洗浄用水に濾材を活
性させる活性材を添加し、逆流洗浄と同時に濾材の再活
性化を行い濾材の濾過能力を再生させることを特徴とし
ているので、活性材の量は濾材を活性させることのみを
考慮して決めることができるようになり、洗浄時の濾材
の活性向上率が上がり、また、活性材を添加するための
複雑な制御もいらないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る濾材再生方法を採用した濾材再
生手段付き浄水器の構成を示す概略模式図
【図2】 (a)及び(b)は5方弁9の概略側面図及
び概略下面図である。
【図3】 5方弁の切換状態を示す概略横断面図であ
る。
【図4】 浄水時の流体の流れを示す図1に対応する図
である。
【図5】 逆流洗浄時の流体の流れを示す図1に対応す
る図である。
【図6】 (a)及び(b)は、各々塩素ホルダの別の
実施例の概略縦断面図である。
【図7】 従来の浄水器の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 浄水器 2 第1浄水槽 2a マンガン収容部 2b 第4導管 2c 第5導管 3 第2浄水槽 4 塩素ホルダ 4a 原水導入室 4b 塩素収容室 4c 仕切り壁 4d 原水導入管 4e 放出孔 5 ポンプ 6 第1導管 7 第2導管 8 第3導管 9 5方弁 9a 弁口(第1導管) 9b 弁口(第2導管) 9c 弁口(第3導管) 9d 弁口(第4導管) 9e 弁口(第5導管) 9f ハウジング 9g 分配室 9h 弁体 9i 操作レバー 10 塩素添加回路 10a 上流管 10b 下流管 10c 弁装置 10d 排水管 11 弁装置 11a 操作レバー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 29/38 520A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濾材を収容した浄化槽の上流から下流に
    原水を流し、濾材を通過した後の浄水を浄化槽の下流で
    取り出す浄水行程と、 浄化槽の下流から上流に洗浄用水を流して濾材を物理的
    に洗浄する逆流洗浄行程とを有する浄水器において、 前記逆流洗浄行程中に少なくとも浄化槽に入る前の洗浄
    用水に濾材を活性させる活性材を添加し、逆流洗浄と同
    時に濾材の再活性化を行い濾材の濾過能力を再生させる
    ことを特徴とする浄水器における濾材再生方法。
  2. 【請求項2】 濾材を収容する浄化槽と、 浄化槽の上流から下流に原水を流し濾材を通過した後の
    浄水を浄化槽の下流から取り出す浄水回路と、 前記浄化槽の下流から上流に洗浄用水を流して濾材の物
    理的洗浄を行う逆流洗浄回路とを有する浄水器におい
    て、 少なくとも浄化槽に入る前の洗浄用水に前記濾材を活性
    させる活性材を添加できる活性材添加手段を前記逆流洗
    浄回路に設け、逆流洗浄と同時に濾材の再活性化を行い
    濾材の濾過能力を再生できるようにしたことを特徴とす
    る濾材再生手段付き浄水器。
  3. 【請求項3】 前記浄水回路及び逆流洗浄回路が、 浄化槽に原水を供給する第1通路、 浄化槽から浄水を取り出す第2通路 浄化槽からの水を排水する第3通路、 浄化槽内の濾材の上流部分と連通する第4通路、及び浄
    化槽内の濾材の下流部分と連通する第5通路と、 前記した5つの通路を選択的に連通させる弁手段とを備
    え、 前記弁手段で、選択的に第1通路及び第4通路と、第2
    通路及び第5通路とを各々接続して浄水回路を構成し、
    また、 第1通路及び第5通路と、第4通路及び第5通路とを各
    々接続して逆流洗浄回路を構成することを特徴とする請
    求項2に記載の濾材再生手段付き浄水器。
  4. 【請求項4】 前記活性材添加手段が、前記第1通路の
    上流部分と下流部分とをバイパスするバイパス管の途中
    に設けられ、 前記バイパス管に逆流洗浄時に開弁する第2弁手段が設
    けられ、 前記活性材添加手段が、逆流洗浄時に第1通路からバイ
    パス管に流れ込む原水の作用で原水に活性材を供給する
    ように構成されていることを特徴とする請求項3に記載
    の濾材再生手段付き浄水器。
  5. 【請求項5】 前記第2弁手段が前記第1弁手段と連動
    し、第1弁手段が逆流洗浄回路構成位置にセットされた
    時に第2弁手段が開弁し、第1弁手段が浄水回路構成位
    置にセットされた時に第2弁手段が閉弁することを特徴
    とする請求項4に記載の濾材再生手段付き浄水器。
  6. 【請求項6】 前記濾材がマンガン砂であり、前記活性
    材が塩素であることを特徴とする請求項2〜5の何れか
    一項に記載の濾材再生手段付き浄水器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103253792A (zh) * 2013-05-02 2013-08-21 江苏瑞盛水处理有限公司 一种全自动高效净水器

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