JPH1146779A - 哺乳類T細胞抗原特異的レセプターβサブユニットをコードする核酸 - Google Patents

哺乳類T細胞抗原特異的レセプターβサブユニットをコードする核酸

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JPH1146779A
JPH1146779A JP10053440A JP5344098A JPH1146779A JP H1146779 A JPH1146779 A JP H1146779A JP 10053440 A JP10053440 A JP 10053440A JP 5344098 A JP5344098 A JP 5344098A JP H1146779 A JPH1146779 A JP H1146779A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネズミ以外の哺乳類T細胞βサブユニットを
コードする核酸を提供する。 【解決手段】 T細胞抗原レセプターβサブユニットを
コードする核酸を単離し、クローニングして配列を決定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】造血系は非常に複雑であり、この
ことは宿主の維持及び生存において血液細胞が演ずる中
枢的役割の観点から驚くべきことではない。非常に重要
な1つの観点は、宿主が種々の病原体に対して自らを保
護する態様である。2群の細胞すなわちB−細胞及びT
−細胞が、宿主の保護において顕著な役割を演ずる。
【0002】B−細胞がいかにして非常に多様な免疫グ
ロブリンを生産することができるかというミステリーは
実質的な程度に説明されている。B−細胞が成熟するに
従って、ジャームライン(germline)DNAが
組み替え(rearrangement)られて種々の
エクソンが連結され、これによって可変領域が形成さ
れ、そしてこの領域が異る不変領域に連結されることが
今や知られている。DNAが組み替えられそしてこれに
続いて転写物がスプライスされて特異的な免疫グロブリ
ンをコードするメッセンジャーRNAを生成する機構
は、分子生物学の発達によってもたらされる手段の可能
性を示す刺激的な冒険であった。
【0003】宿主の免疫系にとって重要な他の群はT−
細胞である。この細胞は、類似する範囲の抗原特異性を
有するが免疫グロブリンを分泌しない点においてB−細
胞と異る。特に、B−細胞の増殖を刺激することに関与
するヘルパーT−細胞は、自己−主要組織適合性決定基
をも同時に認識しなければならないと言う追加の要求を
伴って、B−細胞の特異性に類似する特異性を有する。
【0004】T−細胞の特異性は、広範囲の状況におい
て適用を見ることができる。外来性レセプター(受容
体)部位を導入することによってヘルパーT−細胞を改
変することができれば、外来性抗原に対する宿主の応答
を変化せしめることができるであろう。さらに、多くの
状況において、細胞がヘルパーT−細胞であるか他のタ
イプの細胞であるかを決定することに興味あることであ
る。さらに、宿主におけるモノクローン性を決定する機
会を有することは、T−細胞白血病の診断に有用であ
る。
【0005】さらに、T−細胞抗原特異的レセプターの
部分をコードするDNA配列を有することは、レセプタ
ーとして機能することができる新規な蛋白質を生産する
ために天然T−細胞配列と外来性配列との組合せを含む
造成を可能にするであろう。さらに、合成ペプチドを使
用することにより、又は発現ベクターにおいて蛋白質を
生産することによって、蛋白質の特異的部分に対する抗
血清又はモノクローナル抗体を生成せしめることができ
るであろう。DNA配列とのハイブリダイゼーションを
用いることにより、T−細胞のサブセットを、遺伝的差
異及び欠陥と共に決定することができよう。
【0006】
【従来の技術】HLA−DCの第2ドメインが免疫グロ
ブリンと相同であることが示されている。アウフライ
等、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンシス・オブ・ザ・ユナイテッド・ス
テイツ(Proc.Natl.Acad.Sci.US
)(1982)79,6337−6341。免疫グロ
ブリン可変領域中の鎖内ジスルフィド結合の近傍の配列
がカバット等、シーケンシス・オブ・イムノロジカル・
インテレスト(Sequences of Immun
ological Interest)、米国、ヘルス
・アンド・ヒューマン・サービシス(Health a
nd human Services)、ワシントン
D.C.(1983)に検討されている。
【0007】B−細胞抗−イデオタイプ抗血清とT−細
胞との間の交差反応性が、アイヒマン及びラゼウスキ
ー、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・イムノロジー
Eur.j.Immunol.)(1975):6
61−666;ビンツ及びウイグツエル、ジャーナル・
オブ・エクスペリメンタル・メディシン(J.Exp.
Med.142:197−211;及びアウグスチン
等、レギュラートリー・Tリンポサイト(Regula
tory T Lymphocyte)、ペルニス及び
フォゲル編、171−184、アカデミック・プレス、
ニューヨーク、19.80に報告されている。T−細胞
特異的遺伝子と免疫グロブリンコード遺伝子との間のヌ
クレオチド配列の類似性の欠落がクロネンベルグ等、ジ
ャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン
J.Exp.Med.)、前掲、(1983)15
:210−227により報告されている。
【0008】ネズミT−細胞特異的蛋白質がカプラー
等、セル(Cell)(1983)4,727−73
7、及びマクインタイレ及びアリソン、前掲(198
3)34,739−746に報告されている。アリソン
等、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immun
ol.)(1982)129:2293−2300;ハ
スキンス等、ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・
メディシン(J.Exp.Med.)(1983)15
:1149−1169;ミュール等、ネイチュアー
Nature)(1983)303:808−81
0;及びサムエルソン等、プロシーディングス・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシス・オブ・
ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ(Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA)(198
3)801:6972−6976は、37〜50kdの
サイズの2つの異る糖蛋白質から成るジスルフィド結合
したヘテロダイマーのT−細胞からの免疫沈澱を報告し
ている。
【0009】マクインタイル及びアリソン、前掲(19
83);及びアクト等、セル(Cell)(1983)
34:717−726は、ペプチドマップ分析により、
前記ヘテロダイマーが可変部分及び不変部分を有するら
しいことを報告している。ヘーベルーカッツ等、ジャー
ナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン(J.E
xp.Med.)(1982)155:1086−10
99;及びヘドリック等、セル(Cell)(198
2)30:141−152は、MHC−制限T−ヘルパ
ーハイブリドーマの生成を報告している。この開示を引
用によりこの明細書に組み入れる。
【0010】デービス等、BアンドTセル・チュモアス
B and T Cell Tumors)、UCL
AシンポジウムVol 24(ビッテラ及びフオックス
編)215−220、アカデミックプレス、ニューヨー
ク、1982は、T及びBリンパ球が、それらの遺伝子
発現の非常に小部分により異ることを報告している。サ
イトー、ネイチュアー(Nature)(1984)
09:757−762は、細胞毒性T−細胞DNA中に
組み替えられておりそして可変、不変及び連結領域に相
同な要素を有するT−細胞特異的cDNAクローンを報
告している。シゥ等、セル(Cell)(1984)
:393−401及びカバラー(Kavaler)
等、ネイチュアー(Nature)(1984)31
0:421−423は、β鎖中の多様な要素の存在を報
告している。T−細胞レセプター分子のα−鎖はβ−鎖
と同様に多様であることが報告されている。〔カプラー
等セル(Cell)(1983)35:295−30
2〕。
【0011】
【発明の概要】希少なメッセンジャーRNAを単離する
方法が提供される。この方法により、T細胞中の抗原特
異的レセプターをコードするDNA配列、及び他のT細
胞特異的遺伝子生成物が得られる。このDNAは色々な
やり方で用いることができる。例えば、ヌクレオチドプ
ローブとして用いる、外来性DNA配列と組合わせて抗
体と同様に使用することができる新規なT細胞レセプタ
ーを形成する、あるいは、ハイブリド蛋白質が発現され
膜に輸送されることができるように染色体外エレメント
または宿主ゲノム内組込を与える造成物を供給すること
ができる。
【0012】
【具体的な態様の記載】この発明に例えば、抗原特異的
T−細胞レセプターもしくはその断片のための全体的も
しくは部分的コード配列、特にジャームライン及び組み
替えられたDNA中の1又は複数のエクソン上に見出さ
れる機能的領域を含む新規なDNA配列、又は成熟メッ
センジャーRNAからの全体的もしくは部分的cDNA
が提供される。
【0013】哺乳動物T細胞レセプターは、α−及びβ
−サブユニットと称する約40〜50kd(キロダルト
ン)の2つの異る糖蛋白質から成りそしてジスルフィド
連結されている80〜90kdのヘテロダイマーのよう
である。これらの2つの糖蛋白質は、ペプチドマップ分
析により、可変及び不変領域即ちドメインを有する。こ
のヘテロダイマーの糖蛋白質をコードするDNA配列
は、免疫グロブリン配列と有意な相同性を有する配列、
及び独立したJ−様要素の一揃い(assortmen
t)により立証されるように免疫グロブリンと同様に可
変(variable)、連結(joining)及び不変(constan
t)領域に分けられる。各サブユニットは免疫グロブリ
ンのヘビー鎖に匹敵する多様性(diversity)(D)領
域を有する様である。
【0014】α−及びβ−サブユニットは、それら自身
の間で、また他のT細胞膜蛋白質及び免疫グロブリン又
はB細胞レセプター蛋白質との間で多くの類似性を有す
る。ほとんどの場合、全体としての相同性は低く、不変
領域においてはアミノ酸配列又はヌクレオチド配列の類
似性はほとんど存在しない。(リーダー配列のメチオニ
ンをアミノ酸配列の1位とする。)可変領域中のシステ
イン間隔はおよそ65〜70アミノ酸(αでは65;β
では69;Igλ又はκでは65)である。
【0015】さらに、α−鎖の可変領域中残基55位付
近における配列“WYRQ”については、β−鎖中に相
同の“WYKQ”、及び免疫グロブリン中の匹敵する位
置に類似の配列が見出される。可変領域において、およ
そ100位−115位の残基の領域中に1又は2個のア
ミノ酸の相違を伴って配列“DSA−Y−CAV”が見
出される。α−鎖のJ領域は16残基中7残基がβ−鎖
と同一であり、そしてネズミのヘビー及びライト鎖の共
通配列との有意な相同性を有し、最も高度に保存されて
いる。
【0016】さらに、T細胞レセプター配列に特徴的な
のは、トランスメンブラン領域中に塩基性アミノ酸を有
する配列“ILLXK”(ここでXはL又はGである)
である。D即ち多様性領域を裏付けるのは、残基115
位−120位付近の“SGN”配列の5′側に存在する
ヌクレオチド配列“G5 ”である。β−鎖推定上のD領
域14中の7において、3′−側に“G3-7 ”の列が見
出され、これは免疫グロブリンヘビー鎖D領域中に相同
性を見出す。
【0017】α−及びβ−鎖はジャームラインDNA中
でコードされ、これは組み替えにかけられて転写物がも
たらされ、これがさらにプロセスされる。後記の目的の
ためにゲノム性DNA又は成熟転写物からのcDNAを
使用することができる。各鎖は3〜5個の、通常4〜5
個のN−グリコシル化部位を有し、それらの幾つか又は
すべてが用いられ得る。
【0018】ヘテロダイマーの2本の鎖は異り、そして
異る遺伝子座に由来すると考えられる。β−鎖及びα−
鎖の配列がそれぞれ図2及び3、並びに図4及び5に示
される。これらの鎖は、免疫グロブリンと同様に特定の
エクソンと関連する領域に分けられる。一次領域はリー
ダー領域、可変領域(V)、多様領域(D)(これはV
の部分であることができる)、連結領域(J)、不変領
域(C)、トランスメンブラン領域(TM)、及び細胞
質領域(Cy)である。
【0019】グリコシル化を伴わないα−鎖は約25〜
30kd(キロダルトン)であり、他方β−鎖はおよそ
同じか又はこれより大きく、約25〜35kdであろ
う。グリコシル化を伴えば、サブユニットはそれぞれ約
35〜50kdであり、80〜90kdのスルヒドリン
連結されたヘテロダイマーをもたらすであろう。各サブ
ユニットについて、イントロンを含むヘルパーT−細胞
中組み替えられたDNAは一般に約6〜8kbpであ
り、個々のエクソンは実質的に一層小さく、そしてドメ
イン+含まれるなんらかのフランキング配列のためのc
DNA配列のサイズにおよそ等しいであろう。
【0020】不変領域(トランスメンブラン及び細胞質
領域を含む)をコードするDNA配列は一般に約400
〜600nt(ヌクレオチド)+約300ntの3′非
翻訳領域である。これらの配列は、約100〜200n
t、通常約100〜150nt離れて配置されるシステ
イン間の分子内ジスルフィド連結をコードするコドンに
より特徴付けられる。
【0021】主として疎水性アミノ酸を含みそして約4
5〜105ntを有する可能性あるトランスメンブラン
配列が不変領域と関連する。この配列は不変領域の3′
−端を定義し、そして細胞の細胞質に伸びるアミノ酸を
コードする約5〜15コドン(15〜45nt)を含有
するであろう。機能的意義を有すると考えられる次の領
域又はドメインは免疫グロブリンのJ領域に類似する領
域である。免疫グロブリンについて知られているよう
に、与えられた1個のC領域に隣接して約1〜6個、一
層一般的には4〜5個にわたる複数のJ領域が存在す
る。J領域は約15〜20アミノ酸をコードし、ヘビー
鎖J領域が典型的には17アミノ酸であり、他方ライト
鎖J領域が典型的には13アミノ酸である点において、
16アミノ酸を有するβ−鎖は免疫グロブリンヘビー鎖
J領域と一層大きな類似性を有する。
【0022】J領域は、他のDNA配列、例えば非−野
性配列に連結されるトランスメンブラン配列及び細胞質
配列を含む又は含まない不変領域と組み合わせて、T細
胞上の新規なハイブリド蛋白質を可能にするハイブリド
配列を形成するために使用することができる。(“非野
性”なる語は、野性タイプ又は天然配列以外の配列を意
図し、他方“外来性”なる語は、T細胞抗原レセプター
DNA配列源と遺伝子情報を通常交換しない源からのも
のを意図する。) 表面に輸送されるハイブリド蛋白質を得るため、T細胞
抗原レセプターと共に存在する分泌リーダー配列が5′
−端として使用される。この配列は約15〜20アミノ
酸、一層普通には18〜24アミノ酸から成る。非−コ
ードフランキング領域を含むことができるT細胞抗原レ
セプターDNA配列の種々のドメインが非−野性タイプ
DNAにより分離される場合に前記の造成物を製造する
ことができる。
【0023】T−細胞抗原レセプター、個々のサブユニ
ット、その断片、又は断片と非−野性DNA(外来性D
NAを含む)との組み合わせをクローン化しそして/又
は発現せしめるために新規なDNA造成物を使用してハ
イブリド蛋白質を製造することができる。これらの断片
は少なくとも約15nt、一般に少なくとも約50nt
である。これらの造成物はほとんどの場合、次の式: (RS)a - (M)b - (tis) - (eis) - (T-AqR) - (ets) -
(tts) を有するであろう。
【0024】この式において、“RS”は、原核生物も
しくは真核生物、プラスミド、ファージ、又はウイルス
に由来することができる複製系を意図し、ここで、異る
宿主、例えば、単細胞微生物中での複製及び染色体外要
素としての維持を可能にする1又は複数の複製系が含ま
れることができ;複製系又はベクターの例にはラムダ、
シミアンウイルス、パピローマウイルス、アデノウイル
ス、酵母2mμプラスミド、ColEI,pRK29
0,pBR322,pUC6又はこれらに類似するもの
が含まれ、ここで複製系は完全であってもよく、又はヘ
ルパープラスミドともしくはゲノム中に存在する1もし
くは複数の遺伝子(例えばCOS細胞)と相互作用する
部分的複製系であってもよく;クローニングのために
は、単細胞宿主、例えば細菌、酵母等、特にE.コリ
E.coli)により認識されるプラスミド又はウイ
ルス複製系のごとき複製系が使用され;“a”は0〜
3、普通1〜3の整数であり、染色体への組込みが望ま
しい場合には0であり(但し、組込みは天然の又は外来
性複製系が存在しても達成され得る);“M”は、造成
物を含有する宿主細胞を選択するための手段を提供する
その転写及び翻訳制御シグナルと共にマーカーと称され
る構造遺伝子又はシストロンを意図し;マーカーは殺生
物耐性、例えば、抗生物質、例えばアンピシリン・クロ
ラムフェニコール、ネオマイシン、G418、又はこれ
らに類似するもの、毒素、重金属等に対する耐性;免疫
性;栄養要求性宿主に原栄養性を付与する補完、又はこ
れらに類似するものを包含し;“b”は0〜3、一層普
通には0〜2、好ましくは1〜2の整数であり;“ti
s”は転写開始を制御するための転写開始配列を意図
し、そして1又は複数のプロモーター(これには、それ
自体による又は他のプロモーター、例えばウイルスプロ
モーターもしくは外来性プロモーターと組み合わされた
天然プロモーターが含まれる)、該プロモーターに影響
を与える配列、例えばオペレーター、アクチベーター、
エンハンサー、キャッピング配列、TATA及びCAA
T配列、あるいはこれらに類似するものを含み、ここ
で、これらの配列はそれらの機能を満たすことができる
ように造成物中に組織化されており;“eis”は、発
現を制御するための発現開始配列を意図し、そしてリボ
ゾーム結合部位、適当であれば、開始コドン、リボゾー
ム結合部位と開始コドンを分離するオリゴヌクレオチド
(ここで、これらの配列は発現に影響を与える)、及び
これらに類似するものを含み;“TAgR”は、抗原レ
セプター又はハイブリド蛋白質をコードするオープンリ
ーディングフレームをもたらすT細胞抗原レセプター配
列、又はT細胞抗原レセプターの断片を含むハイブリド
DNA配列を意図し;“ets”は、1又は複数の終止
コドン及び適当であれば他の配列を含むことができる発
現停止配列を意図し;そして“tts”は、転写停止配
列を意図し、この配列は、通常は転写プロモーターと均
衡しておりそして1又は複数の終止コドンと組み合わさ
れた1又は複数のターミネーターであることができる転
写ターミネーター、ポリアデニル化シグナル配列、又は
これらに類似するものを含むことができる。
【0025】T細胞抗原レセプターサブユニット又はハ
イブリドT細胞抗原レセプターは、ほとんどの場合次の
式: (S.L.)− (V−seq) − J − C
− (TM)− (Cy) を有する。式中、“S.L.”は分泌リーダー配列を意
図し、このものは約15〜25アミノ酸、さらに一般的
には17〜24アミノ酸、そして好ましくは約19〜2
3アミノ酸をコードし、45〜75nt、一般に51〜
72nt、好ましくは57〜69ntを有し;“c”は
0又は1であり;“V−seq”は、T細胞抗原レセプ
ターサブユニットの可変領域をコードするか又は異るポ
リペプチドをコードする配列に置き換えられることがで
き、このDNA配列は分泌リーダー配列(S.L.)と
リーディングフレームが適切に合っているか又は分泌リ
ーダー配列が存在しない場合は自体の開始コドンを有す
ることができ;この可変配列は一般に少なくとも約60
ntでありそして約600nt以下であり、一層通常に
は約400nt以下であり;この配列がT細胞レセプタ
ー可変領域をコードする場合、この配列は一般に約27
0〜330nt、一層普通には約285〜312ntの
範囲であり;“J”は連結領域であり、そして一般に約
42nt〜約60ntであり、一層普通には約45nt
〜57ntであり、そしてしばしば約48〜54ntで
あり、ここでJ領域は、T細胞抗原レセプターサブユニ
ットの連結領域エクソンである限定された数の配列から
選択され;”C”は定常領域であり;“TM”は、約5
1〜90nt、一層普通には約84〜96ntの疎水性
配列であるトランスメンブランインテグレーター配列を
意図し;“d”は0又は1であり;“Cy”は膜から細
胞質内に延びる配列を意図し、これは一般に約12〜2
0ntであり、一層普通には約15〜24ntであり、
特に約15〜18ntであり;そして“e”は0〜1の
整数である。
【0026】2つのサブユニットα−及びβ−のそれぞ
れは異る宿主中で又は同じ宿主中で独立して発現するこ
とができる。2つのサブユニットが同一宿主で発現され
る場合は、微生物宿主が使用されるから哺乳動物細胞が
使用されるかによって、サブユニットのプロセシング及
びサブユニットのT−細胞レセプターの集成に影響を与
えるであろう。
【0027】プロセシングには折りたたみ、グリコシル
化、小胞体及びゴルジ体を介する輸送、分泌リーダー配
列の除去を伴う開裂、及びアセチル化によるN−末端の
キャッピング又はブロッキングが含まれる。プロセシン
グの部分として又はプロセシングとは独立に、サブユニ
ットの折りたたみ及びサブユニットのT細胞レセプター
への集成が生じなければならない。哺乳動物細胞につい
ては、生じた蛋白質はその化学的、物理的及び生物学的
性質において天然T細胞レセプターと実質的に一致する
ことが予想される。
【0028】しかしながら、下等真核生物及び原核生物
については、種々のプロセス段階が全体的に又は部分的
に異って生じ、あるいは全く生じない。従って、これら
の配列は野性タイプ第2リーダー配列を発現宿主により
認識される分泌リーダー配列で置き換えることにより、
又は可変領域の始めに開始コドンを設けることにより変
形することができる。次に、サブユニットは細胞質中で
単離され、そして再生条件下でα−及びβ−サブユニッ
トを一緒に連結することにより受容体が形成される。
【0029】生物学的活性を有する、例えば免疫的活性
を有するポリペプチドをもたらすために、レセプターサ
ブユニット断片をコードするDNAは少なくとも8アミ
ノ酸、普通は少なくとも15アミノ酸(それぞれ24n
t及び45nt)のポリペプチドをコードすべきであ
る。示されるように、造成物は、T−細胞レセプターサ
ブユニットの一部分のみをコードするDNAを挿入する
ことによって調製することができ(ここで、ベクターは
1又は複数の適切な制限部位を有する)、あるいは例え
ばアダプターにより変形することにより、プロモーター
及び関連制御配列、例えば転写のためのRNAポリメラ
ーゼ結合部位及び適当な翻訳制御配列、例えばリボゾー
ム結合部位に対して適切な部位に挿入を行うことがで
き、又はリーダー配列にリーディングフレームを合わせ
ることができる。
【0030】T細胞抗原レセプターのドメイン又は領域
は、個別的に又は組み合わせて使用することができる。
cDNAを用いることにより、プロセシング、例えば分
泌リーダーの除去、グリコシル化等、を受ける前のタン
パク質であるプレ蛋白質をコードする遺伝子をオープン
リーディングフレーム内に得ることができる。cDNA
の制限地図を作成することにより、上記の式中に示され
ている個々のドメイン間の境界に隣接する便利な制限部
位の存在を決定することができる。
【0031】制限部位が境界に存在しない場合、適当な
場合には適切な制限酵素を用いて、境界の近傍において
さらに開裂せしめることができる。切除された配列を有
するようにヌクレオチドが除去されている場合、注目の
ドメインを適切なリーディングフレーム内に他のヌクレ
オチド配列と連結することを可能にする適当なアダプタ
ーを用いて、そのヌクレオチドを置き換えることができ
る。余分のヌクレオチドが存在する場合、例えばBal
31を用いる制限処理、プライマー修復等によりそれら
を除去することができる。
【0032】他の方法として、特定のアミノ酸のコドン
内に縮重が存在する場合、イン−ビトロ変異誘発を用い
て1又は複数個のヌクレオチドを変更し、こうして制限
酵素のための適切な認識配列を設けることができる。こ
れらの技法は広範囲に文献に記載されており、そしてこ
こで例示することを必要としない。使用されるDNA配
列は、この発明に従って単離される配列と同一でも異っ
ていてもよい。J又はCドメイン配列をそれ自体として
又は他の配列例えばトランスメンブラン配列と組合わせ
て使用することにより、これらの配列を、同一の又は異
る種中の相同配列の存在を決定するための、及び、同等
な機能を有する配列を単離するためのプローブとして使
用することができる。こうして、T−細胞抗原レセプタ
ーからの断片の種々の組合わせを用いて、一緒に連結し
てT−細胞抗原レセプター又はハイブリド蛋白質をコー
ドする種々のシストロンをもたらすことができる配列の
集積を得ることができる。
【0033】T細胞抗原レセプターの分泌リーダー配列
を非−野性DNA配列に連結することにより、ハイブリ
ド蛋白質の培地への分泌及びプロセシングを与えて哺乳
動物宿主からの成熟蛋白質生成物を得ることができる。
蛋白質が真核生物蛋白質である場合、それを適切にプロ
セスして天然真核生物蛋白質と同一か又は実質的に同一
な生成物を与えることができる。
【0034】上記の方法に代えて、T細胞表面又は異る
哺乳動物細胞の表面に特定の蛋白質をもたらすことを望
む場合には、分泌リーダー配列とトランスメンブラン配
列との間に、T細胞抗原レセプターサブユニットの可
変、J及び不変領域の代りに外来性蛋白質をコードする
外来性配列を挿入することができる。こうして、細胞表
面に全体として異る表面膜蛋白質を与えて細胞の表面特
性を変化させることができる。
【0035】この造成物の発現生成物を用いて発現生成
物に対する抗体を得ることができ、次にこれを用いて、
J又はC領域に対するイデオタイプ決定基又は共通決定
基の共有に基いて、T−細胞抗原レセプター又は個々の
サブユニットの存在を検出することができる。特にC領
域の5′−末端から細胞質領域の3′−末端に延びる配
列のクローン化DNA配列をプローブとして用いること
ができる。通常、プローブは相同配列の少なくとも約1
5nt、一層普通には少なくとも約30ntであり、そ
して一般に約1000ntを超えず、好ましくは約50
0ntを超えない。さらに、5knt又はそれより大で
ある非−相同フランキング配列が存在することができ
る。
【0036】プローブとして使用されるヌクレオチド配
列はRNA又はDNAであってよく、そして種々の方法
でラベルされていてもよい。一般に、プローブは32
によりラベルされ、そしてオートラジオグラフィーによ
り検出することができる。別法として、ビオチン、新規
な糖類、又は他の任意の分子を、オリゴヌクレオチドを
調製するための合成技法を用いて含めることができる。
【0037】こうして、任意の末端基を導入して、検出
可能なシグナル源として機能せしめることができる。こ
れらの基は直接的に又は間接的に、すなわち共有結合、
リガンド−受容体結合、例えばハプテン及び抗体、又は
これらに類似するものにより導入することができる。検
出可能なシグナルをもたらすラベルの例には、蛍光物
質、化学発光物質、酵素、放射性ラベル、磁性粒子、及
びこれらに類似するものが含まれる。
【0038】T細胞抗原レセプターサブユニットと関連
する希少なメッセンジャーRNAを単離するために、2
種の異なる希少メッセンジャーRNA単離方法が用いら
れた。β−サブユニットのために用いられた方法は、膜
結合ポリゾーム性RNAを非−膜結合RNAから単離す
ることを含む。次に、RNAの膜結合ポリゾーム画分を
逆転写して単鎖(ss)cDNAを生成させた。
【0039】次にこのcDNAを32Pによりラベルし、
そしB細胞mRNAとハイブリダイズさせてからヒドロ
キシアパタイト上で分画する事を繰り返した。カラムを
通過するsscDNAのままのものを単離した。次に、
第2のTヘルパーハイブリドーマを用いてcDNAライ
ブラリーを調製し、そして第1Tヘルパーハイブリドー
マから調製されたcDNAプローブを用いてスクリーニ
ングした。これが、T細胞特異的膜関連配列の実質的な
濃縮(約200倍)をもたらした。
【0040】減少した数の選択されたクローンを、最初
に調製したプローブを用いて再スクリーニングした。次
に陽性クローンをニックトランスレートし、そしてノー
サンブロッティング条件下でB−細胞mRNAにハイブ
リダイズせしめた。B−細胞mRNAにハイブリダイズ
しなかったクローンをT−細胞特異的であるとして選択
した。
【0041】次に、これらのクローンを用いて、次のよ
うにして体細胞組み替えを研究した。1000ntより
大きいRNAにハイブリダイズするそれらを、ヘルパー
T細胞ハイブリドーマ及び胸腺腫を含む分離源からのゲ
ノム性DNAのサザンブロックにハイブリダイズさせ
た。DNAを標準的方法により調製し、特定の制限酵
素、この場合PvuII、により消化し、0.9%アガ
ロースを通して電気泳動し、そしてニトロセルロース上
にブロットした。穏和な〜激しい厳格さが用いられ、そ
して胸腺腫及びハイブリドーマの両者が、他の非T細胞
DNAとは実質的に異るパターンを与えることが見出さ
れた。α−サブユニットのために用いられた方法は、異
る特異性のT細胞間の可変領域特異的に削減された(s
ubtracted、その配列にハイブリダイズするも
のは除去した)cDNAプローブを用いた。ヘルパーハ
イブリドーマのmRNAからランダムプライムされたラ
ベル化cDNAを合成した。約300〜400ntの平
均サイズに断片化した後、2本鎖核酸から単鎖を分離す
るためにヒドロキシアパタイトを用いながら、少なくと
も2つの異るTヘルパーハイブリドーマ又はTヘルパー
様リンパ腫系からのmRNAにより削減した。
【0042】次に、残りの単鎖cDNAを、もとのcD
NAを与えるセルラインから調製されたcDNAライブ
ラリーにハイブリダイズせしめた。同じT−ヘルパーハ
イブリドーマからのオリゴ−dTブライムcDNA(こ
こで、cDNAは、マクロファージ又は他のリンパ球系
からのmRNAにより削減された膜結合ポリゾームmR
NAから逆転写される)により陽性クローンを再スクリ
ーニングすることにより関連のない配列の追加の除去を
達成することができる。得られるハイブリダイズするク
ローンはT−細胞レセプターの可変領域に関連すること
が見出される。
【0043】ハイブリドDNA技法を用いることによ
り、α−及びβ−サブユニットを別々に調製することが
でき、あるいは有機分子、例えばポリペプチド、ポリサ
ッカライド、リピド、ハプテン及びこれらの組合わせの
特定の配置に対する高い特異性及び親和性を有するレセ
プターとして組み合わせることができる。レセプターの
一群が実質上同様の方法で使用され得る免疫グロブリン
に類似してもたらされるが、免疫グロブリンに関連する
性質、例えばFc決定基、補体関連細胞毒性、又は免疫
グロブリンと特に関連する他の特性を欠いている。この
発明のレセプターは、血液中イン−ビボで表面膜結合T
−細胞レセプターと競争して類似抗原により活性化され
たヘルパー細胞の増殖を阻害することができる。
【0044】T−細胞レセプターは、免疫グロブリンが
使用されるほとんどの状況において、例えば診断測定、
アフィニティークロマトグラフィー、部位特性療法又は
診断において使用することができ、この場合T−細胞レ
セプターは放射性核種、nmr活性化合物、蛍光物質、
毒素、例えばアブリン、リシン等、又はこれらに類似す
るものに直接的又は間接的に接合され得る。
【0045】α−及びβ−鎖のために用いられる遺伝子
を手にすることにより、鎖、及びそれ故にレセプター
を、ヒト細胞に比べて増殖要件が厳格でないヒト細胞以
外の細胞から多量に製造することができる。T−細胞レ
セプターは細菌、例えばE.コリ(E.coli)、
B.ズブチリス(B.subtilis)等、真核生
物、例えば酵母、糸状菌類、ネズミ細胞等において製造
することができる。
【0046】次の例は、限定のためではなく例示のため
に与えられる。
【0047】
【実験】ヘルパーT細胞抗原特異的レセプターサブユニ
ットα−及びβ−(TH −Agレセプター、α−又はβ
−サブユニット)をコードする遺伝子の遺伝子単離法は
次の通りである。まず、β−サブユニットの単離につい
て検討する。膜結合Tヘルパー細胞cDNAプローブ
を、B細胞メッセンジャーRNAを用いて削減し、そし
て別のTH−B(TH 細胞をB細胞リンパ腫を用いて削
減した)cDNAライブラリーをスクリーニングするた
めに使用された。
【0048】ライブラリーは、TH ハイブリドーマM1
2又は2B4〔ヘドリック等、セル(Cell)(19
82)30:141−152〕を用い、以下に述べるB
細胞特異的ライブラリー〔デービス等、プロシーディン
グ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシス・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・ア
メリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.US
)(印刷中)〕作成方法、およびアフリカツメガエル
胚段階特異的ライブラリー〔サーゼント及びダウィド、
サイエンス(Science)(1983)222:1
35−139〕作成方法と同様の方法の方法を用いて造
成された。
【0049】B細胞リンパ腫L10A及びBa117
〔キム等、ジャーナル・オブ・イムノロジー・(J.I
mmunol.)(1979)122:549−55
4〕からB細胞mRNAを得た。cDNAは検出のため
32P−ラベルされた。TH −B(THcDNAからB
細胞mRNAにハイブリダイズするものを削減した)ラ
イブラリーは、ヒドロキシアパタイト段階における削減
において量として95%のcDNAが除去されたことか
ら判断して、T細胞特異的配列が20倍濃縮された。
【0050】B−細胞ライブラリーについての例示的方
法は次の通りである。セルラインBa117、B−細胞
リンパ腫(IgM+ IgD+ Ia+ )〔キム等、ジャー
ナル・オブ・イムノロジー(J.Immunol.
(1979)122:549−554〕、及びBa1
4,T−細胞胸腺腫(Thyl+ Lytl- Lyt2+
TL+ )〔キム等、前掲(1978)121:339−
344〕をRPMI、グルタミン、70%ウシ胎児血清
及び5×10-5M β−メルカプトエタノール中で5%
CO2 雰囲気下で増殖せしめた。高濃度(1〜2×10
-6/ml)に増殖した後新培地により2〜4時間レフレ
ッシュし、細胞をPBSと共に冷却し、そして収得し
た。
【0051】この細胞を冷PBS中で数回洗浄し、そし
て0.14M KC1,0.02MTris,pH8.
0,0.0015M MgCl2 中に再懸濁し、NP−
40を1%に加えることによって細胞溶解し、そして核
をペレット化した。細胞質画分を0.5%SDS,5m
M EDTAとし、そして飽和フェノールで2〜3回、
Sevag(CHCl3 :イソアミルアルコール24:
1)で1回抽出し、エタノールで沈澱せしめ〔ムシンス
キ等、プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンシス・オブ・ザ・ユナイテッ
ド・ステイツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.
Acad.Sci.USA)(1980)77:740
5−7409〕、そしてポリA+ RNAをオリゴ−dT
セルロース上で選択した(1〜2回)。
【0052】B−細胞リンパ腫からのcDNAを、50
mM Tris,pH8.3,6mM Mgcl2 ,7
0mM KCl,1mMの各dNTP、第1鎖に105
cpm/μgの比活性を得る32P−dCTP,10μg
/mlオリゴ−dT,20mMジチオスレイトール、1
00μg/mlアクチノマイシン“D”を含む100μ
lの反応混合物中で1〜5μgの鋳型ポリA+ RNAか
ら合成した。1μgのポリA+ RNA当り10ユニット
のAMV逆転写酵素を加え、そして42℃にて2時間イ
ンキュベートした。
【0053】同容積の0.2M NaOHを添加した
後、混合物を70℃にて20分間インキュベートし、氷
上で冷却し、1M HClにより中和し、そして酢酸ナ
トリウム(pH6.5)及びSDSをそれぞれ0.2M
及び0.1%に添加した。室温において、100mM
Nacl,50mM Tris,pH7.5,1mME
DTA及び0.02%SDSのランニング緩衝液によ
り、パスツールピペットカラム中のG−50Fセファデ
ックスからcDNAを排除した。15μgのtRNAを
担体として加え、そしてcDNAをシラン処理されたエ
ッペンドルフチューブ(1.5ml)中で沈澱せしめ
た。
【0054】沈澱を70%エタノールで1回洗浄し、乾
燥し、そして0.5Mリン酸緩衝液、5mM EDT
A,0.1%SDS中に再懸濁し、そしてシールしたガ
ラス毛細管中でT−細胞胸腺RNAと、10倍過剰1〜
1.5mg/mlにてハイブリダイズせしめた。反復配
列を吸着するために、剪断されたマウスゲノム性DNA
(1.2mg/ml,10μg/反応)を含めた。60
秒間煮沸した後、混合物を16〜20時間60℃にてイ
ンキュベートした。次に、ヒドロキシアパタイトクロマ
トグラフィーを用いて、0.12Mリン酸緩衝液、0.
1%SDS中で60℃にて材料を画分した。
【0055】単鎖画分をDNAポリメラーゼI(クレノ
ウ断片)を用いて2本鎖にし、SIヌクレアーゼにより
端を揃え、pBR322のPstI部位にG−Cテイル
化した。次に、プラスミドをE.コリ中に高効率(50
〜400×103 μg/挿入)で、平均挿入部サイズ約
500ntでクローン化した。5000の選択されたク
ローンのライブラリーをスクリーニングし、そして標準
的方法〔マニアチル等、モレキュラー・クローニング
MolecularCloning)、コールド・ス
プリング・ハーバー・プレス・コールド・スプリング・
ハーバー,1982〕により、B細胞L10Aからとっ
たB細胞メッセンジャーとに共通な配列が削減されてい
る、Tハイブリドーマ2B4から得た膜結合Tヘルパー
細胞cDNAプローブ(MBT2B4 −BLIOA)を用いて
再スクリーニングした。
【0056】35の明確な陽性が得られ、これはライブ
ラリーの約10%であった。どれが同じ遺伝子に由来し
そしてどれが異るかを決定するため、及び誤陽性を除去
するため、これらのプラスミドクローンのそれぞれをニ
ックトランスレートし、そして代表的なノーザンブロッ
トとハイブリダイズさせた。5個がB細胞mRNAと反
応性であり、そして残りの30個がmRNAサイズの1
0種類の異るパターンに分類された。その発現を次の表
に示した。
【0057】
【表1】
【0058】TM8はラットthy−1cDNAクロー
ンと強く交差ハイブリダイズした。thy−1は古典的
なT−細胞膜抗原である。今や、cDNAライブラリー
がハイブリドーマ3.3T(ヘーベル−カッツ等、前
掲)から調製された。
【0059】1000nt以上のメッセンジャーにハイ
ブリダイズする7つのクローンのそれぞれをラベルし、
そして胸腺腫BW5147(マウス系AKRから、ヘー
ベル−カッツ等、前掲)、AKR肝、抗原特異的T−細
胞2B4(B10.AマウスからのT−細胞とBW51
47との融合)、及びB10.A肝からのDNAから成
るサザンブロットにハイブリダイズせしめた。
【0060】DNAは標準的方法(マニアチス等、前
掲)により調製し、制限酵素PvuIIで消化し、0.
9%アガロースを通して電気泳動し、そしてニトロセル
ロース上にプロットした。サザンブロットからのオート
ラジオグラムは、TM8(thy−1)と共に見られる
AKR及びB10.Aの間の制限多形性を除き、各クロ
ーンとのハイブリダイゼーションのパターンはTM86
の場合を除くDNA源のすべてについて同一であった。
【0061】親株のいずれかからの肝DNAに比べて、
BW5147又は2B4のいずれかのクローンにハイブ
リダイズするPvuII断片の非常に異るパターンが存
在した。検査されたクローンはまた、ゲノム性DNAの
EcoRI及びHinIII消化物にハイブリダイ
ズせしめ、そして各場合においてTM86のみがT−細
胞DNAと肝DNAとの間の有意の相異を示した。TM
86クローンはpBR322からPstIにより切出し
可能である。
【0062】レセプター遺伝子のゲノム性組み替えが異
る抗原特異性のT−細胞についてユニークであるか否か
を試験するため、5種類の抗原特異的T−細胞ハイブリ
ドーマからのDNAから成るゲノム性ブロットをクロー
ンTM86からのニックトランスレートされた挿入部と
ハイブリダイズせしめた。その結果は、抗原特異的T−
細胞のそれぞれからのDNAはユニークパターンをもた
らすということであった。3種類の異るB−細胞リンパ
腫瘍DNAは肝臓のそれと同じパターンを与え、組み替
えがT−細胞にユニークであるらしいことが示された。
【0063】さらに、一連の細胞毒性ラインがTヘルパ
ー細胞のそれと類似するメッセンジャーRNAを発現し
(ここに記載される遺伝子との交差反応により)、そし
てさらにこれらのゲノム性DNAの組み替えを示す。異
るT−リンパ球において独立して生ずる他のcDNAク
ローンを得るため、ラムダベクターgt10(ロナルド
・デービス・スタンフォード大学、スタンフォード、カ
リホルニアから一般に入手可能である)を用いて胸腺細
胞cDNAライブラリーを調製した。このライブラリー
を、標準的条件〔マニアチス等、モレキュラー・クロー
ニング(Molecular Cloning)(コー
ルド・スプリング・ハーバー・プレス)コールド・スプ
リング・ハーバー、ニューヨーク(1982)〕を用い
てTM86クローンによりスクリーニングした。
【0064】このライブラリーは、若いBalb/C系
マウスの全胸腺ポリA+ RNAから造成した。AMV逆
転写酵素(アマーシャム)を用いてcDNAを調製し
た。cDNAがメチル化されず、これが3′−側上mR
NA配列内での開裂を説明した。DNAポリメラーゼI
によりフィルインした後、各端にEcoR Iリンカー
を連結した。次に、生じた断片を所望のサイズ範囲に画
分し、そしてラムダベクターgt10のファージレプレ
ッサー遺伝子中に位置する1個のEcoR I制限部位
に挿入した。
【0065】レプレッサー遺伝子へDNA断片が挿入さ
れるとcI-ファージができるが、このファージは透明
なプラークを形成する。cI+ファージは濁ったプラー
クを形成するので、ハイブリドファージの選択が可能に
なる。gt10ライブラリーから親ファージを除去する
ため、使用された細菌宿主はC600rk-mk+hfIで
あった。この宿主に対して、親ファージは非常に低頻度
でプラークを形成する。cI+親ファージは抑制され、
他方cI-ハイブリドファージは正常にプレート増殖す
る。
【0066】陽性にハイブリダイズする組換体をpUC
9〔ビエラ及びメッシング、ジーン(Gene)(19
82)19:259−268〕のEcoR I部位にサ
ブクローン化した。3個の胸腺由来クローンを得、86
T1,86T3,86T5と命名した。部分制限地図を
図1に示す。86Tシリーズの分子はすべて同じ3′位
置で終り、これはコード配列の3′末端の近位の内部
coR I認識部位のためである。5′末端の変化はお
そらくライブラリーの造成中のランダムな鎖停止のため
である。
【0067】ノーザンブロット中にみられる最大のmR
NAが1300ntである事実に基づいて、ポリAテイ
ル分の150〜250ヌクレオチドを差し引くと105
0〜1150ntの予想されるクローンサイズを与え
る。したがって86T1の938ヌクレオチドサイズは
胸腺細胞分子のためのコード領域配列のほとんどを含有
するはずであると結論される。図2及び図3に示すよう
に、86T1を完全に配列決定し、他のクローン部位配
列と比較した。
【0068】この比較に基いて、多くの結論を導くこと
ができる: (1)4個のcDNAクローン中2個の5′末端は同一
でなく、しかし図1において注目されるような例外はあ
るがすべては同一の3′末端を有する。86T3の完全
な不変領域が配列決定され、そして1個のヌクレオチド
を除き86T1について示されたそれと同一であること
が見出された。この5′可変及び不変領域構造は免疫グ
ロブリンcDNAクローンに類似する。
【0069】(2)メチオニン開始コドンにすぐ続い
て、予想されるリーダーポリペプチドに対応する疎水性
アミノ酸のストレッチが存在する。特に、配列Leu−
Leu−Leuはカッパーライト鎖リーダーポリペプチ
ド間で共通である。 (3)可変及び不変領域間の16アミノ酸要素は86T
1及び86T5間でヌクレオチドレベルにおいて共有さ
れるが、しかし86T3又はTM86とはそうでなく、
独立に調和するJ−様領域が示唆される。
【0070】(4)システイン及び他の残基の配置は免
疫グロブリン及び関連分子との有意な構造的類似性を示
唆する。 (5)86T3の見かけ上の可変領域は、そうでなけれ
ば正常な不変領域とフレームが整合する多く(5個)の
終止コドンのため、機能的でないようであり、そして事
実、このクローンはリーディングフレーム内に終止コド
ンを有し、この遺伝子のすべての転写物が、少なくとも
胸腺において、活性な分子を生成するのに有効とは限ら
ないことが示される。
【0071】既知蛋白質との進化的関連性についてこの
cDNAクローンの配列を分析するため、誘導されたア
ミノ酸配列を、ウイルブル及びリプマン、プロシーディ
ングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシス・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・ア
メリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.US
)(1983)80:726−730の迅速比較プロ
グラムを用いてデイホフの蛋白質配列データバンクと比
較した。
【0072】デイホフバンクの約2300の配列から、
25の配列の相同性が、該データバンクの平均相同性か
らの5標準偏差より大又は同じであった。これらの25
の配列の内、24個が免疫グロブリン不変又は領域配列
であり、そして1つがクラスIIヒト組織適合性分子で
あった。さらに、86T1の可変部分は免疫グロブリン
の可変部分と一致し、他方不変部分は免疫グロブリン不
変領域と一致する。マウス−カッパー可変領域(カバト
等、前掲)中の18個の不変残基の内13個が86T1
の配列中に存在し、そしてヘビー鎖可変領域の10個の
不変残基中6個が86T1中に存在する。
【0073】免疫グロブリン可変領域のジスルフィドル
ープを形成するシステイン残基間の間隔はカッパー及び
ラムダーライト鎖の両者については典型的には65アミ
ノ酸であり、そしてヘビー鎖のそれについては70アミ
ノ酸である。86T1可変領域の最も外側の2個のシス
テイン間の距離は中間68アミノ酸である。異る免疫グ
ロブリンV領域を並べてみると、86T1のリーダーペ
プチドが位置20のアスパラギンのすぐ前で開裂される
ことが予測される。
【0074】おそらく第1不変領域ドメイン、特に位置
164の近傍にわたって、免疫グロブリンとの顕著な相
同性が観察された。この領域において、システインへの
直接5′の配列はライト鎖に相同であり、そして配列
3′はヘビー鎖に相同であることに注目することは興味
あることであった。86T1配列の最終システイン(位
置260)の近傍においても、カッパー及びラムダライ
ト鎖の両者の実質的な相同性が観察された。
【0075】4種のクローンの内、86T1と86T5
の間で16アミノ酸が共有されたが、しかし配列決定さ
れた他の2個のクローン86T3及びTM86とは共有
されなかった。この相同性は正確に、免疫グロブリン中
の連結(J)領域要素により占められる領域に属す。8
6T1及びTM86の両者の推定上のJ領域は、すべて
の免疫グロブリンJ領域との実質的な相同性を示す。サ
イズに関して、推定的J領域は、ライト鎖(13アミノ
酸)よりもヘビー鎖(平均17アミノ酸)と一層関連す
る。
【0076】J要素に加えて、アミノ酸103−115
間の隣接5′領域は86T5及びTM86の間に実質的
な相同性を有する。特に、これらの2つのcDNAクロ
ーン間の17ヌクレオチド及び9ヌクレオチドの同一性
は、ヘビー鎖免疫グロブリンのD領域におそらく類似す
るであろう他の可能性ある“ミニ−遺伝子”要素を示唆
する。他方、これらの相同性は、関連可変領域遺伝子の
幾つかの高度に保存された領域を代表するであろう。
【0077】ヒドロパティシティー(hydropat
hicity)プロット〔カイト及びドーリットル、ジ
ャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.M
ol.Biol)(1982)157:105−13
2〕が行われ、そして次のことが示された:86T1分
子は球状蛋白質に特徴的な交互に現われる疎水性−親水
性ストレッチを有し;予想されるリーダーポリペプチド
が疎水性環境中に存在し;トランスメンブラン延長領域
が86T1配列の末端に示され、これに続いて、多数の
リンパ球細胞膜マーカーの細胞質部分に特徴的な正電荷
(Lys−arg−lys)の連鎖が存在する。
【0078】結論において、86T1の構造は19アミ
ノ酸リーダーポリペプチド、98アミノ酸可変領域、1
6アミノ酸J領域並びに1個の球状不変領域ドメインと
これに続くトランスメンブラン及び細胞質蛋白質から成
るそれである。免疫グロブリンとの類似性により、各球
状ドメイン中の2個の最外側システインは連結されてお
り、そして位置260の最終システインは受容体ヘテロ
ダイマーの他の鎖に結合するであろう。
【0079】さらに、86T1の合成ペプチド断片に対
して生じた抗血清は、T−ヘルパーハイブリドーマによ
るIL−2の抗原依存性放出を有意に阻害することが見
出された。従って、上記の座はT−リンパ球の少なくと
も幾つかのサブセット中で特異的に組み替えられそして
発現される免疫グロブリン遺伝子の1つのタイプを代理
すること、及びこれはT−細胞による抗原の認識におい
て役割を演ずることが結論される。
【0080】つぎにTH −Agレセプターα−ユニット
の単離及び特定についてのべる。β−サブユニットの単
離及び特定において前に記載された方法は繰り返さな
い。ウシ胸腺DNAを用いて、標準的方法(マニアチス
等、前掲)により、ポリA+ 細胞質2B4mRNAから
ランダムプライム32P−ラベルcDNAを合成した。c
DNAは最初700ntの平均長さであり、そして2週
間にわたりオートラジオリシス(autoradio−
lysis)により約300〜400ntに断片化され
た。TH ハイブリドーマC10mRNAそして次にTH
様リンパ腫セルラインEL−4からのmRNAによるハ
イブリダイゼーション及びヒドロキシアパタイト選択を
用いて削減ハイブリダイゼーションを行った。
【0081】次に、2回削減されたプローブをベクター
λgt10中2B4 cDNAライブラリーのフィルタ
ーにハイブリダイズさせた。約20,000のプラーク
をスクリーニングした。7個の陽性を拾い上げ、そして
P388D1マクロファージラインからのmRNAによ
り削減した2B4からの膜結合ポリゾーム性mRNAか
ら調製されたオリゴ−dTプライムcDNAのプローブ
(MBTH *−Mac)により再スクリーニングした。
【0082】7個の陽性の内3個がMBTH *−Macに
ついて陽性であり、そしてこれら3個の内2個は相互に
交差ハイブリダイズした。交差ハイブリダイズするプロ
ーブの1つをTT11と命名し、そしてさらに研究する
ために選択した。TT11cDNAクローンをニックト
ランスレーションによりラベルし、そして次のmRNA
のパネルを含むノーザンブロットにハイブリダイズせし
めた: a)Bal17,B−細胞リンパ腫; b)M
104e形質細胞腫; c)3T3線維芽細胞系;
d)P338D1 、マクロファージ系; e)2B4;
f)EL−4;g)BW5147。
【0083】すべては標準的方法により調製されたポリ
+ 細胞質RNAである。2B4について約1.8kb
に単一バンドが観察された。他方EL−4について2個
のバンド、すなわちEL−4レーン中1.8kbに弱い
バンド及び1.3kbに濃い第2バンドが観察された。
TT11の配列をコードする遺伝子が組み替えの結果で
あることを証明するため、異るマウス系の肝臓からのゲ
ノムDNA、種々のT細胞系及びB細胞リンパ腫L10
Aのハイブリドを、a)Hind III; b)Ec
RV; c)Xba I; d)Bgl IIで消
化し、そして0.7%アガロースを通して電気泳動し、
ニトロセルロース上にブロットし、そして標準的方法に
よりTT11の5′側の半分のプローブ(Eco RI
Eco RV、第3図)にハイブリダイズさせた。
【0084】FN1及びFN13と命名される2つのレ
ーンはBALB/cX C57B/6系マウス由来のK
LH反応性TH ハイブリドーマ及びAKR系胸腺系BW
5147からのものであった。親DNAに対してFN1
Hind III消化物中に親バンドが現われ、他方
AKP肝臓DNAのEco RV消化物中の1つのバン
ドがBW5147中で消失し、そしてEco RI消化
物は親肝臓DNAに対してBW5147中に現われる親
バンドを示す。C57B/6DNAのXbaI消化物に
ついて多形性である2つのバンドが観察される。
【0085】これらのバンドの両者がFN1ハイブリド
中に存在し、しかしFN13中には1個のみが存在し、
これは単に染色体の組み替え又は部分的欠失の結果かも
しれない。親に対するFN1中の新バンドがBgl
I消化物中に観察される。1つの消化物は、すべてのT
−細胞DNA中の組み替えの証拠を示さないが、TT1
1がT−細胞レセプター様遺伝子であることを信ずるの
に十分なそのような事象徴候が存在する。
【0086】マキサム及びギルバート、メソッド・イン
・エンザイモロジー(Meth.Enzym.)(19
80)65:499−560の方法により、図4に示す
ストラテジーを用いてTT11cDNAクローンを部分
配列決定し、配列を図4及び図5に示した。クローンは
3′−末端においてポリAのストレッチ(約150n
t)により方向付けられ、5′側半分の配列決定が最初
の12nt内に開始コドン(ATG)を伴う810nt
の長いオープンリーディングフレームを示した。
【0087】この配列は、ちょうどT−細胞レセプター
β−鎖及びサイトウ等、ネイチュアー(Nature
(1984)309:757−762のHDS4クロー
ンがそうであるように、Igリーダーに類似する領域、
可変領域、連結(J)領域、及び不変領域を示した。こ
の配列の特徴は、不変領域中の推定上のドメイン内シス
テイン(後者の2種のT−細胞特異的遺伝子に共通)の
外側の余分のシステイン、前記領域に続くトランスメン
ブラン領域及び細胞質領域であり、これらのすべてはβ
−鎖遺伝子中の分離されたエクソンとしてコードされ
る。異るβ−鎖配列中に見出される4個又は5個と同様
に、4個の可能性あるN−リンクグリコシル化部位が存
在する。ほとんどのカルボキシ末端部位はトランスメン
ブラン領域に埋め込まれるので、これらの4個の可能性
ある部位の内3個のみがグリコシル化のために利用可能
のようである。
【0088】T−細胞レセプターα−サブユニットのプ
ロセッシングの正確な位置は確定されていないが、免疫
グロブリンタイプに対する類推により、図3に示す+1
のグルタミンのすぐ前であろう。他方、REX T−細
胞からのヒトβ−鎖のN−末端アミノ酸配列〔アクト
等、プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシス・オブ・ザ・ユナイテッド
・ステイツ(Pro.Natl.Acad.Sci.U
SA)(1984)81:3851−3855に基い
て、プロセシング点は+3のアスパラギンのすぐ前かも
しれない。
【0089】第1の場所においては、分子量27.8k
dであって、これはアリソン等により観察された分子量
と一致する(彼らは、エンドFでN−リンク糖が除去さ
れたネズミα−鎖から27kdの分子量を得た)。Ig
対応物のV及びC領域との全体的相同性は相対的に低い
(10〜26%)。しかしながら、5種類の既知のIg
様遺伝子中に見出される保存された残基の多くが、特に
V領域及びJ領域要素中に存在する。TT11可変領域
中のシステインの間隔は65アミノ酸であり、これはラ
イト鎖のそれと同一であり、そして残基35で始まる配
列“WYRQ”及び残基83−91における“DSA−
Y−CAV”もほとんどのI−,G−,T細胞レセプタ
ーV領域において高度に保存される。
【0090】β−鎖及びHDS4と同様に、J領域は最
もよく保存された部分である。7/16残基がβ−鎖共
通配列〔ガスコイグネ等、ネイチュア(Nature
(1984)310:387−891〕に相同であり、
9/16残基がJT 3(ガスコイグネ等、前掲)と同じ
である。TT11はトランスメンブラン領域にT細胞レ
セプター配列に特異的な配列“ILLLK”を有する。
免疫グロブリンスーパーファミリーの他の構成員中には
荷電アミノ酸(リジン又はアルギニン)の保存は一般的
ではなく見出すことができない。
【0091】確立されてはいないが、α−サブユニット
中にD領域が存在するという強い支持が存在するようで
ある。特に、J領域の“SGN”アミノ酸配列のすぐ
5′(β遺伝子コンプレックス中のJT 3の5′境界を
標示する)に、ヌクレオチド配列“GGGG”が存在す
る。これはβ−サブユニットの遺伝子D領域に特徴的で
あり、14の内7はそれらの3′側の3−7G間の列を
含む〔トネガワ、ネイチュアー(Nature)(19
83)302:575−581〕。
【0092】前に記載したノーザンブロットデータもD
領域の存在を支持する。EL−4レーン中に明瞭に見ら
れそして他のTH 系中に観察される2つのバンドは、V
DJC転写物〔カバレル等、ネイチュアー(Natur
)(1984)310:421−423〕より300
nt短いβ−鎖のDJC転写物に特徴的である。α−及
びβ−サブユニットのmRNAの比率を確立するため、
胸腺細胞、conA(コンカナバリンA)で刺激された
脾臓及び2B4cDNAライブラリーを、TT11,H
DS4及びGβプローブより試験した。TT11及びC
T βはそれぞれ2B4及びconA脾臓ライブラリー中
に非常によく似た頻度1:1〜1:3で存在するが、H
DS4は非常にまれである。未成熟T−細胞対成熟T−
細胞におけるTT11:β−鎖の比率の実質的な変化が
観察され、B−細胞においてライト鎖免疫グロブリンの
発現がヘビー鎖のそれに続くのと同様に、TT11遺伝
子の発現がβ−鎖の発現の後に生ずることが示唆され
た。
【0093】上記の結果から、T−細胞抗原レセプター
サブユニット及びその断片の発現をもたらす新規なDN
A配列及び造成物が提供されることが明らかである。こ
のDNA配列は、表面膜蛋白質として保持され得るハイ
ブリド蛋白質を製造するための種々の方法において使用
することができ、リンパ球の由来又はタイプを決定する
ため、T−細胞からDNA配列を単離するため、T−細
胞レセプターサブユニットをコードするDNA配列を製
造するためのプライマーとして使用するため、又は哺乳
動物宿主からの外来性蛋白質の分泌のために使用するた
めのプローブを得るためにラベルすることができる。
【0094】T細胞抗原レセプターの単離、細胞混合物
からT細胞の除去、T細胞の同定、又はT細胞に抗体を
イン−ビボ又はイン−ビトロで結合させてそれらの生存
性、増殖、因子の分泌等に影響を与える、等の目的でこ
れらのペプチドを抗体を製造するために使用することが
できる。前記の発明は理解を明確にする目的で説明及び
例により幾分詳細に記載されたが、添付された請求の範
囲内において幾つかの変化及び変法を実施することがで
きることは自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、T−細胞抗原レセプター断片の制限地
図であり、陰を付した部分は異るcDNAクローン間の
主要相同性を示す。配列決定はマリサム及びジルバー
ト、プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシス・オブ・ザ・ユナイテッド
・ステイツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.A
cad.Sci.USA)(1977)74:560の
方法により行われた。太い矢印は3′−末端ラベル(ク
レノウ)を示し、そして矢印は5′−末端ラベル(ポリ
ヌクレオチドキナーゼ)を示す。
【図2】図2は、86TIの完全ヌクレオチド配列及び
他のcDNAクローンの部分配列を示し、5′−非翻訳
領域(UT)、リーダーポリペプチド及び可変を示し、
番号付与は86TIのアミノ酸配列に従い、そして可能
性ある炭水化物結合部位(CHO)(N−X−S又はN
X−T)が示されている。
【図3】図3は、86TIの完全ヌクレオチド配列及び
他のcDNAクローンの部分配列を示し、連結及び不変
領域を示し、番号付与は86TIのアミノ酸配列に従
い、そして可能性ある炭水化物結合部位(CHO)(N
−X−S又はNX−T)が示されている。
【図4】図4は、TT11cDNAクローンの配列決定
ストラテジーを示し、細線はポリヌクレオチドキナーゼ
による5′−末端ラベリングを示し、そして太い線はD
NAポリメラーゼIのクレノウ断片による3′−末端ラ
ベリングを示す。これはさらに、ヌクレオチド配列、推
定されるアミノ酸を示し、そして一般に個々の領域を示
す。“CHO”はN−リンクグリコシル化のための潜在
的なシグナル配列を示す。
【図5】図5は、TT11cDNAクローンのヌクレオ
チド配列、推定されるアミノ酸を示し、そして一般に個
々の領域を示す。“CHO”はN−リンクグリコシル化
のための潜在的なシグナル配列を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 デイビス,マーク エム. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94041, マウンテンビュー,フォックスボラフ ド ライブ 422 (72)発明者 ヘドリック,スティーブン エム. アメリカ合衆国,カリフォルニア 92075, ソラナ ビーチ,サンタ ケタ 1031

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 24から732ヌクレオチドである核酸
    であって、該核酸またはその相補体はネズミ以外の哺乳
    類T細胞抗原レセプターのβサブユニットの一部をコー
    ドし、該T細胞抗原レセプターβサブユニットは下記の
    配列の核酸またはその相補体にハイブリダイゼーション
    法によりハイブリダイズできるポリヌクレオチドにより
    コードされていることを特徴とする単離された核酸。 【化1】
  2. 【請求項2】 24から732ヌクレオチドである核酸
    を含む核酸構築体であって、該核酸またはその相補体は
    ネズミ以外の哺乳類T細胞抗原レセプターのβサブユニ
    ットの一部をコードし、該T細胞抗原レセプターβサブ
    ユニットは下記の配列の核酸またはその相補体にハイブ
    リダイゼーション法によりハイブリダイズできるポリヌ
    クレオチドによりコードされていることを特徴とする、
    核酸構築体。 【化2】
  3. 【請求項3】 核酸構築体を含む形質転換宿主細胞であ
    って、該核酸構築体が24から732ヌクレオチドであ
    る核酸を含み、該核酸またはその相補体はネズミ以外の
    哺乳類T細胞抗原レセプターのβサブユニットの一部を
    コードし、該T細胞抗原レセプターβサブユニットは下
    記の配列の核酸またはその相補体にハイブリダイゼーシ
    ョン法によりハイブリダイズできるポリヌクレオチドに
    よりコードされていることを特徴とする、形質転換宿主
    細胞。 【化3】
  4. 【請求項4】 24から732ヌクレオチドである単離
    された核酸を得る方法であって、該核酸又はその相補体
    はネズミ以外の哺乳類T細胞抗原レセプターのβサブユ
    ニットの一部をコードし、該T細胞抗原レセプターβサ
    ブユニットは下記の配列の核酸またはその相補体にハイ
    ブリダイゼーション法によりハイブリダイズできるポリ
    ヌクレオチドによりコードされており、 【化4】 該方法が下記の工程 (a)ネズミ以外の哺乳類T細胞タンパク質をコードす
    る核酸を含有するサンプルを、ハイブリダイゼーション
    条件下で、T細胞抗原レセプターβ−サブユニットの定
    常領域をコードするヌクレオチド配列からなる核酸プロ
    ーブと接触せしめ、そして(b)(i)前記プローブに
    選択的にハイブリダイズし、(ii)T細胞特異的遺伝子
    組換えを示す、核酸ポリマーを単離する、からなること
    を特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 24から732ヌクレオチドである単離
    された核酸を得る方法であって、該核酸又はその相補体
    はネズミ以外の哺乳類T細胞抗原レセプターのβサブユ
    ニットの一部をコードし、該T細胞抗原レセプターβサ
    ブユニットは下記の配列の核酸またはその相補体にハイ
    ブリダイゼーション法によりハイブリダイズできるポリ
    ヌクレオチドによりコードされており、 【化5】 該方法が下記の工程 (a)T細胞で発現されている核酸をB細胞で発現され
    ている核酸又はその相補体とハイブリダイゼーション条
    件下で接触させ、(b)ハイブリダイズしなかったT細
    胞特異的な核酸を増幅し、(c)増幅された、B細胞と
    ハイブリダイズしないT細胞特異的核酸であって、T細
    胞特有の遺伝子再構成を示すものを単離する、からなる
    ことを特徴とする方法。
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