JPH1146480A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH1146480A
JPH1146480A JP9201077A JP20107797A JPH1146480A JP H1146480 A JPH1146480 A JP H1146480A JP 9201077 A JP9201077 A JP 9201077A JP 20107797 A JP20107797 A JP 20107797A JP H1146480 A JPH1146480 A JP H1146480A
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circuit
inverter
voltage
capacitor
power supply
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Masaharu Maesaka
昌春 前坂
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Cosel USA Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】起動回路の動作条件に拘束されることなく、負
荷短絡時に適切な過電流保護動作ができる。 【解決手段】ブロッキング発振回路を備えたリンクキン
グチョーク・インバータ100 と、電源投入時にインバー
タ100 に起動電流を供給して定格出力電圧のスイッチン
グ動作状態とする起動回路102 と、インバータ100 の出
力電流が規定の過電流保護値を越えた場合にオフ時間を
長くすることで出力電圧と出力電流を同時に低下させる
過電流保護回路103 とを備える。さらに起動切離し回路
104 を設け、電源投入時に起動回路101 をインバータ10
0 に接続して定格出力電圧のスイッチング動作状態に起
動させ、起動後に起動回路101 をインバータ100 から切
離して過電流保護回路103 の動作時にインバータ100 の
制御用コンデンサ11を起動回路100 で充電しないようす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブロッキング発振
回路を使用したリンギングチョーク型のスイッチング電
源装置に関し、特に、負荷短絡時の過電流保護動作が適
切にできるようにしたリンギングチョーク型のスイッチ
ング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のリンギングチョーク型の
スイッチング電源装置としては、例えば図8に示すもの
がある。図8において、インバータ100及び平滑整流
回路101を含む主回路は、入力巻線15、補助巻線1
6および出力巻線17を備えたトランス14、整流用の
ダイオード18、平滑用のコンデンサ19で構成され、
可変抵抗で示す負荷20を接続している。ブロッキング
発振器を利用したインバータ101は、トランス14の
入力巻線に対しスイッチング素子として例えばMOSF
ET13のドレインDを接続し、ゲートGに制御用コン
デンサ11及び抵抗12を介して補助巻線16を帰還接
続している。
【0003】インバータ100に対する起動回路102
は、抵抗1、コンデンサ2、抵抗8,10で構成され
る。起動回路は、入力電圧Vccの印加時にMOSFE
T13のゲートを規定のスレショルド電圧(インバータ
・オン電圧)Vthにバイアスしてスイッチング動作を起
動させる。即ち、抵抗1を介してコンデンサ2を充電し
た後に、抵抗8,10の分圧電圧により抵抗12を介し
て制御用コンデンサ11を充電し、制御用コンデンサ1
1の充電電圧によるMOSFET13のゲート・ソース
間電圧Vgsが規定のスレッショルド電圧(インバータ・
オン電圧)Vthに達すると、MOSFET13がオン
し、ブロッキング発振によるインバータのオン・オフ動
作が開始され、定格出力電圧Vo1を得る。
【0004】またMOSFET13のゲートGとソース
Sの間には、インバータのオフタイミングを制御するた
めのトランジスタ9のコレクタとエミッタが並列接続さ
れ、フォトカプラ34を備えた駆動回路22により、誤
差増幅器21で検出した基準出力電圧に対する実際の出
力電圧の誤差をなくして一定に保つようにトランジスタ
9のオンによりMOSFET13をオフしてインバータ
のオン時間を制御している。
【0005】更にトランジスタ9のベース側には過電流
保護回路103が設けられる。過電流保護回路103
は、例えば抵抗24にコンデンサ25を直列接続した積
分回路であり、補助巻線16に接続されている。過電流
保護回路103は、インバータのオン動作時に補助巻線
16に誘起される電圧でコンデンサ25を抵抗24を介
して充電しており、規定の過電流保護値に対応したタイ
ミングで強制的にインバータ100をオフするように、
トランジスタ9をオンするための時定数を決めている。
【0006】即ち、負荷20の短絡で負荷電流が増加す
ると、駆動回路22によりトランジスタ9をオンする前
に過電流保護回路103のコンデンサ25の充電電圧で
強制的にトランジスタ9をオンし、これによりMOSF
ET13を強制的にオフしてインバータのオン時間を短
くしてオフ時間を長くし、出力電流Ioに対する出力電
圧Voの低下によって過電流保護動作が行われる。
【0007】図9は図8の過電流保護回路103による
負荷短絡時の理想的な過電流保護動作のタイミングチャ
ートであり、図9(a)はMOSFETのドレイン・ソ
ース間電圧Vds、図9(B)は出力巻線17を流れる出
力電流i2、図9(C)は補助巻線16の誘起電圧V
s、更に図9(D)はMOSFET13のゲート・ソー
ス間電圧Vgsを示している。
【0008】この過電流保護動作の際には、時刻t1〜
t2の過電流オン時間T1は、過電流保護回路103の
時定数で決まる規定時間に抑制されており、インバータ
のオン動作によって出力巻線17にチャージされるエネ
ルギが抑えられている。ここで出力巻線17のインダク
タンスをL2とすると、インバータ・オンによって出力
巻線17にチャージされたエネルギは、インバータ・オ
フ期間中に図9(B)のように、出力巻線17に出力電
流i2を流す。この出力電流i2の時間変化i2は、 i2=−(Vo/L2)t (1) となる。この出力電流i2が時間の経過に伴って減少し
て時刻t3でi2=0となると、インバータ・オンとな
る。即ち、I2=0のタイミングで図9(A)のドレイ
ン・ソース間電圧Vdsに、ΔV=(Vds−Vcc)で決ま
る振幅をもつインバータの共振による振動電圧が加わ
り、これが図9(D)のゲート・ソース間電圧Vgsにも
加わってスレッショルド電圧Vthを越えることでMOS
FET13がオンする。この出力電流i2=0となるタ
イミングで発生する共振振動の振幅ΔVは、出力電圧V
oに比例して低下する関係にある。
【0009】この過電流保護動作のインバータ・オフ期
間T2におけるMOSFET13のゲート・ソース間電
圧Vgsの時間変化は、制御用コンデンサ11の容量をC
11、起動電流をi1とすると、 Vgs=(i1/C11)t (2) で近似できる。したがって起動回路102の起動電流i
1を適切に決めることで、負荷電流が短絡によりが過電
流保護値を越えた際に、十分に長いオフ時間T2を確保
し、出力電流と出力電圧をフの字特性に従って抑え込む
過電流保護動作が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のリンギングチョーク型スイッチング電源装置
にあっては、過電流保護動作によりインバータ・オフ期
間T2が長くなった場合、過電流保護動作によるオフ期
間の途中で起動回路102によってインバータ100が
オンとなり、負荷に流れる短絡電流が過電流設定値より
も大きくなり、スイッチング電源装置の内部素子やユー
ザ負荷を破壊する恐れがあった。
【0011】即ち、過電流保護動作によるインバータ・
オフ期間T2中におけるMOSFET13のゲート・ソ
ース間電圧Vgsの時間変化は、(2)式で近似され、回
路素子のバラツキにより制御用コンデンサ11の容量C
11が小さくなったり、又は抵抗8の抵抗値が小さく抵
抗10の抵抗値が大きくなって起動電流が増加した場
合、図9(D)のVgs´のように回復速度が早くなり、
図9(B)の出力電流i2がi2=0となる前の時刻t3
´のタイミングでスレッショルド電圧Vthに達してオン
する。
【0012】また制御用コンデンサ11や抵抗8,10
の値が適正であっても、MOSFET13のバラツキに
よってスレッショルド電圧Vthが低くなった場合も、図
9(B)の出力電流i2がi2=0となる前のタイミン
グでスレッショルド電圧Vthに達してオンする。このよ
うに過電流保護動作による理想的なオフ期間の途中でイ
ンバータがオンとなると、図10の過電流保護特性のよ
うに、出力電圧Voが0ボルトの場合、出力電流Ioが
動作点40まで上昇してしまい、スイッチング電源装置
の内部素子やユーザ負荷を破壊する恐れがあった。
【0013】このような過電流動作時に出力電流が増加
する問題を解決するためには、起動回路102からの制
御用コンデンサ11に流れる電流i1を小さく設定し、
インバータをドライブする制御用コンデンサ11への充
電時間を長くすることが考えられる。具体的には、制御
用コンデンサ11の容量C11を大きくするか、又は起
動回路の抵抗8の抵抗値を大きくすると共に抵抗10の
抵抗値を小さくして起動電流i1を小さくし、図9
(D)のゲース・ソース間電圧Vgsのオフ期間での
(2)式で与えられる時間変化を小さくする。
【0014】図11は、図9の起動回路102による制
御用コンデンサ11の充電時間を長くした場合の負荷短
絡時の過電流保護動作のタイミングチャートであり、図
9と同様、MOSFETのドレイン・ソース間電圧Vd
s、出力巻線17の出力電流i2、補助巻線16の誘起
電圧Vs、更にMOSFET13のゲート・ソース間電
圧gsを示している。
【0015】即ち、インバータ・オフ時間T2は、制御
用コンデンサ11の容量C11が大きいか、抵抗8,1
0によって起動電流i1が小さいため、制御用コンデン
サ11の充電に依存した図11(D)のゲース・ソース
間電圧Vgsの回復に時間がかかり、出力電流i2=0と
なった時刻t3のタイミングでゲース・ソース間電圧V
gsはスレッショルド電圧Vthに対し十分低く、またi2
=0で生ずるΔVに依存した共振振動も出力電圧Voが
低くなっているため小さく、共振振動でスレッショルド
電圧Vthを越えてインバータ・オンとなることもない。
【0016】更に、共振成分は時間の経過に伴って減衰
するため、その後にゲート・ソース間電圧Vgsが序々に
回復しても、共振振動によるインバータ・オンには至ら
ない。その結果、制御用コンデンサ11の充電電圧によ
りゲート・ソース間電圧Vgsがスレッショルド電圧Vth
に到達した時刻t4のタイミングで初めてインバータ・
オンとなり、過電流保護値が増加してしまう問題を解消
できる。
【0017】ところで、起動回路102による制御用コ
ンデンサ11の充電時間を長くした場合、過電流保護特
性は図12のように、過電流保護動作に伴って出力電流
と出力電圧を低下させる過電流保護動作の途中に、逆フ
の字状に大きく食い込む部分50を生ずる。このような
過電流動作特性にあっては、負荷線60が逆フ字部分5
0に交差した動作点70をもつ場合、スイッチング電源
の起動時に動作点70の状態で安定となってしまい、定
格出力電圧Vo1まで出力電圧Voが上昇せず、電源投入
時に定格出力電圧が得られる動作状態に起動できないと
いう別の問題がある。
【0018】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、起動回路の動作条件に拘束されるこ
となく、負荷短絡時に適切な過電流保護動作ができるよ
うにしたリンギングチョーク型スイッチング電源装置を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、次のように構成する。まず本発明はリンギン
グチョーク型のスイッチング電源装置を対象とし、この
スイッチング電源装置は、ブロッキング発振回路を備え
たリンギングチョーク・インバータと、電源投入時にイ
ンバータに起動電流を供給して定格出力電圧のスイッチ
ング動作状態に起動する起動回路と、インバータの出力
電流が規定の過電流保護値を越えた場合に、インバータ
のオフ期間を長くすることで出力電圧を低下させる過電
流保護回路とを備える。
【0020】このようなリンギングチョーク型のスイッ
チング電源装置につき本発明にあっては、電源投入時に
起動回路をインバータに接続して定格出力電圧のスイッ
チング動作状態に起動させ、起動後に起動回路をインバ
ータから切り離して過電流保護回路の動作時に起動回路
の起動動作を禁止させる起動切離し回路を設けたことを
特徴とする。
【0021】このような本発明のリンギングチョーク型
のスイッチング電源装置によれば、インバータの制御用
コンデンサに対する起動回路の有効動作を電源投入時に
限定し、過電流保護動作の際には起動回路を切離してそ
の影響を受けないように起動後はインバータから切離し
たしたため、従来の起動時に低めの出力電圧と出力電流
の動作点で安定して定格出力電圧のスイッチング動作に
起動できない問題と、過電流保護動作の際の起動回路に
よる制御用コンデンサの充電でオフ期間が短くなり、出
力電圧を零ボルトとした際に短絡電流が増加してしまう
問題の両方を同時に解決できる。
【0022】即ち、本発明により、従来の起動を確実に
行えるように設定すると短絡電流が増加し、逆に短絡電
流を低下させると起動が確実にできなくなるという相反
する課題を解決し、電源が確実に起動し且つ短絡電流の
増大による電源内部素子やユーザ負荷の破壊を防止する
ことができる。ここでリンギングチョーク・インバータ
は、入力巻線、出力巻線及び補助巻線を備えたトランス
と、出力巻線の交流誘起電圧を整流平滑して負荷に直流
出力電圧を供給する整流平滑回路と、入力巻線にスイッ
チング端子を直列接続すると共に前記補助巻線を制御端
子に帰還接続してブロッキング発振回路を構成するMO
SFET等の発振用スイッチング素子と、発振用スイッ
チング素子の制御端子に対する帰還回路に挿入接続さ
れ、発振用スイッチング素子のオフ期間の開始タイミン
グを設定する制御用コンデンサと、平滑整流回路の出力
電圧を規定の定格出力電圧に保つように前記発振用スイ
ッチング素子のオフ期間の開始タイミングを制御するト
ランジスタ等の制御用スイッチング素子とを備える。
【0023】また起動回路は、入力電源電圧を抵抗を介
してコンデンサに充電した後に、コンデンサの充電電圧
を直列接続した抵抗により分圧して制御用コンデンサに
印加してオフ期間で充電させる回路である。更に過電流
保護回路は、負荷への出力電流が所定の過電流保護値を
越えた際に制御用スイッチング素子を強制的にオン制御
することにより、発振用スイッチング素子のオフ期間を
長くして出力電圧を低下させることで出力電流を規定の
値より大きくさせない回路である。
【0024】更に、本発明により新たに設けた起動切離
し回路は、インバータのスイッチング動作により充電さ
れる遅延用コンデンサと、入力電源電圧の投入から遅延
用コンデンサの充電電圧が規定値に達するまでの間は起
動回路による制御用コンデンサの充電を許容し、遅延用
コンデンサの充電電圧が規定値に達した後は、即ちイン
バータが起動した後は、起動回路を制御用コンデンサか
ら切り離して充電を禁止する切離し用スイッチング素子
とを備える。
【0025】起動回路により充電する制御用コンデンサ
の充電時定数は、電源投入により定格出力電圧のスイッ
チング動作に遷移する途中で安定動作点を持つ充電時定
数より小さい値となるように、制御用コンデンサの容量
及び又は起動回路の分圧用抵抗の抵抗値を選定する。起
動切離し回路の遅延用コンデンサは、インバータのスイ
ッチング動作により充電されてインバータの起動を検出
する。例えば遅延用コンデンサは、トランス補助巻線の
誘起電圧を整流した電流により充電されてインバータの
起動を検出する。また起動切離し回路の切離し用スイッ
チング素子としてはトランジスタやFETの代わりに、
サイリスタSCRを用いてもよい。
【0026】起動切離し回路の遅延用コンデンサは、ト
ランスに設けた専用の補助巻線の誘起電圧を整流した電
流により充電されてインバータの起動を検出することも
できる。またトランスの入力巻線に流れる電流を検出す
るカレントトランスを設け、カレントトランスの出力誘
起電圧を整流した電流により遅延用コンデンサを充電し
てインバータの起動を検出してもよい。
【0027】更に、起動切離し回路は、発振用スイッチ
ング素子に電流検出抵抗を直列接続し、電流検出抵抗の
検出電圧により遅延用コンデンサを充電してインバータ
の起動を検出してもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明のリンギングチョー
ク型のスイッチング電源装置の第1実施形態の回路図で
ある。図1において本発明のスイッチング電源装置は、
リンギングチョーク・インバータ(以下単に「インバー
タ」という)100、整流平滑回路101、起動回路1
02、過電流保護回路103及び起動切離し回路104
で構成される。
【0029】インバータ100にはトランス14が設け
られ、トランス14は入力巻線15、補助巻線16及び
出力巻線17を備えている。入力巻線15と直列には、
発振用スイッチング素子としてMOSFET13がその
ドレインTを接続し、ソースSをアース側に接続してい
る。MOSFET13の制御端子となるゲートGに対し
ては、トランス14の補助巻線16の+側が帰還接続さ
れ、これによってブロッキング発振回路を構成してい
る。MOSFET13のゲートGに対する補助巻線16
の帰還回路には、インバータ100のオフ期間の開始タ
イミングを制御する制御用コンデンサ11が抵抗12と
共に直列接続されている。
【0030】MOSFET13のゲートGに対しては更
に、制御用スイッチング素子としてトランジスタ9のコ
レクタが接続されており、トランジスタ9のベースには
駆動回路22の出力が接続されている。駆動回路22に
対しては誤差増幅器21が設けられており、整流出力回
路101からの出力電圧Voを入力して所定の基準電圧
との誤差電圧を求め、駆動回路22はこの誤差電圧をな
くすようにトランジスタ9をオンしてMOSFET13
をオフすることにより、インバータ100におけるオフ
時間の間隔を制御する。
【0031】駆動回路22にはアイソレーションのため
にフォトカプラ34が設けられており、トランジスタ9
の制御信号を発光ダイオード(LED)35に流して発
光駆動し、この光をフォトトランジスタ36で受けてト
ランジスタ9のベースに駆動信号を出力している。イン
バータ100の出力側に設けられた整流平滑回路101
は、整流用のダイオード18を出力巻線17に直列に接
続し、続いて平滑コンデンサ19を接続し、出力巻線1
7に誘起された交流電圧を整流平滑して、可変抵抗で示
す負荷20に対し出力電圧Voを出力している。ここで
インバータ100のスイッチング動作によりトランス1
4の出力巻線17から流れ出す出力電流をi2としてお
り、また出力巻線17のインダクタンスはL2「H」と
なる。
【0032】インバータ100に対し設けられた起動回
路102は、電源投入により入力電圧Vccを印加した
ときに、インバータ100に設けている制御用コンデン
サ11の充電により発振動作を起動する。この起動回路
102は、抵抗1、平滑コンデンサ2、抵抗8及び抵抗
10で構成される。即ち、電源投入に伴う入力電圧Vc
cで抵抗1を介して平滑コンデンサ2を充電し、平滑コ
ンデンサ2の充電電圧を抵抗8と抵抗10で分圧し、こ
の分圧電圧を抵抗12を介して制御用コンデンサ11に
充電している。この起動回路による制御用コンデンサ1
1の充電で、MOSFET13のゲート・ソース間電圧
Vgsが予め定められたインバータオン電圧となるスレ
ッショルド電圧Vthに達すると、MOSFET13が
オンし、トランス14の入力巻線15に電流を流し、出
力巻線17にオン時間に亘りエネルギを蓄積する。
【0033】このようにして起動電流によりオンしたM
OSFET13は、その後、駆動回路22から出力され
る駆動パルスによるトランジスタ9のオンによるカット
オフを受けてオフする。MOSFET13がオフする
と、トランス14の出力巻線17に蓄積されたエネルギ
に基づく出力電流i2が流れ、ダイオード18を介して
平滑コンデンサ19を充電する。
【0034】一方、MOSFET13のオンに伴い、補
助巻線16にも電圧が誘起し、コンデンサ11を充電
し、その後、MOSFET13がオフすると、補助巻線
16に逆方向の電圧かが誘起し制御用コンデンサ11が
逆向き充電してMOSFET13のゲート・ソース間電
圧Vgsを逆バイアスする。このMOSFET13のゲ
ート・ソース間電圧Vgsを逆バイアスする制御用コン
デンサ11の充電電圧は、MOSFET13のオフ時間
を通じて放電され、ゲート・ソース間電圧Vgsがスレ
ッショルド電圧Vthに回復したときに再びMOSFE
T13がオンするいわゆるブロッキング発振動作を繰り
返す。
【0035】その結果、起動回路102により起動した
インバータ100は、出力電圧Voがスイッチング動作
に伴って上昇し、規定の定格出力電圧Vo1に上昇して
安定する。インバータ100に対して設けられた過電流
保護回路103は、抵抗24とコンデンサ25の直列回
路で構成される。即ち、補助巻線16の誘起電圧により
抵抗24を介してコンデンサ25に充電する積分動作を
行っており、コンデンサ25の充電電圧を制御用スイッ
チング素子としてのトランジスタ9のベースに印加して
いる。
【0036】出力電流Ioが所定の過電流保護値より小
さいときは、コンデンサ25の充電電圧がトランジスタ
9をオンする前に駆動回路22からの駆動信号の出力で
トランジスタ9がオンし、過電流保護動作は行われな
い。これに対し負荷電力により出力電流Ioが急激に増
加すると、MOSFET13をオンしたときの補助巻線
16の誘起電圧は入力電圧Vccに対して一定なので、
規定の時間後にトランジスタ9がオンとなってMOSF
ET13をカットオフし、一定のエネルギーのみが出力
巻線17から出力されるので、出力電圧は低下する。出
力電圧の低下に伴って出力巻線17からエネルギーを放
出するのに時間がかかるようになり、MOSFET13
のオフ時間が長くなることで、過電流保護動作を行う。
【0037】このようなスイッチング電源回路の構成は
従来装置と基本的に同じであるが、これに加えて本発明
にあっては、新たに起動切離し回路104を設けてい
る。起動切離し回路104は、切離し用スイッチング素
子としてのトランジスタ3、抵抗4、遅延タイマとして
機能する遅延用コンデンサ5、抵抗6及びダイオード7
で構成される。
【0038】遅延用コンデンサ5はトランス14の補助
巻線16の+側のラインをダイオード7及び抵抗6を介
して接続しており、これによって起動回路102による
インバータ100の動作検出を行っている。即ち、起動
回路102によりインバータ100が起動して定格出力
電圧Vo1のスイッチング動作状態になると、このとき
の補助巻線16の誘起電圧をダイオード7で整流し、抵
抗6とコンデンサ5の時定数に従って流れる充電電流に
より遅延用コンデンサ5を充電する。
【0039】コンデンサ5の充電電圧は抵抗4でバイア
スされたトランジスタ3のベースに供給されており、コ
ンデンサ5の充電電圧が規定電圧に達するとトランジス
タ3がオンする。トランジスタ3はコレクタを起動回路
102の平滑コンデンサ2から抵抗8に至る起動用の充
電電流の供給回路に接続しており、トランジスタ3がオ
ンすると平滑コンデンサ2が放電リセットされ、インバ
ータ100の制御用コンデンサ11に対する充電用の起
動電圧は0ボルトとなり、起動用の充電電流の供給が遮
断される。
【0040】起動切離し回路104におけるインバータ
100の起動から、起動を検出してトランジスタ3をオ
ンすることにより起動回路を切り離すまでの時間は、イ
ンバータ100の起動立ち上がりに必要な時間に対し十
分余裕をもった長めの時間となるように抵抗6の抵抗値
とコンデンサ5の容量による時定数を決める。また起動
回路102によるインバータ100に設けている制御用
コンデンサ11の充電時定数としては、図10の従来装
置のような過電流保護動作における出力電圧Voが0ボ
ルトとなったときの出力電流の動作点40への増加は考
慮する必要がなく、図12のように制御用コンデンサ1
1のオフ時間を長くした場合の逆フの字の切込み部分5
0による負荷線60との交点による安定動作点70が起
動時の定格出力電圧Vo1への立ち上がりの遷移途中に
生じないように、制御用コンデンサ11の容量C11、
抵抗8,10の抵抗値の選定を行えばよい。
【0041】次に図1の第1実施例の動作を説明する。
電源投入に伴って入力電圧Vccが加わると、起動回路
102によってインバータ100が起動する。即ち、入
力電圧Vccが起動回路102に加わると、抵抗1を介
して平滑コンデンサ2が充電され、平滑コンデンサ2の
充電電圧は抵抗8と抵抗10により分圧され、抵抗12
を介して制御用コンデンサ11を充電し、このためMO
SFET13のゲート・ソース間電圧Vgsが制御用コ
ンデンサ11の充電に伴って増加する。
【0042】ゲート・ソース間電圧VgsがMOSFE
T13のスレッショルド電圧Vthに達するとFET1
3がオンし、トランス14との組み合わせによるブロッ
キング発振動作を開始し、インバータ100のスイッチ
ングが開始される。そして起動から所定の立ち上がり時
間が経過すると、例えば図2の過電流保護特性のよう
に、規定の定格出力電圧Vo1の出力状態に移行する。
【0043】一方、起動回路102によるインバータ1
00のスイッチング動作の開始に伴い補助巻線16に誘
起された電圧は起動切離し回路104に供給され、ダイ
オード7で整流された後、抵抗6を介してコンデンサ5
を充電している。このため、所定時間後にコンデンサ5
の充電電圧がトランジスタ3のオン電圧に達すると、ト
ランジスタ3がオンして起動回路102の平滑コンデン
サ2の両端を短絡して放電リセットし、このため起動回
路102をインバータ100の制御用コンデンサ11か
ら切離す。
【0044】次に負荷20が短絡した際の過電流保護動
作を説明する。負荷20が何らかの原因により短絡する
と、出力電流Ioが急激に増加し、このときのスイッチ
ング動作に伴う補助巻線16の誘起電圧を受けて過電流
保護回路103のコンデンサ25が抵抗24を介して充
電され、駆動回路22の駆動信号によりトランジスタ9
をオンする前にコンデンサ25の充電電圧によるトラン
ジスタ9の強制的なオン動作が行われ、このためMOS
FET13のオン時間が規定の時間よりも長くならない
ように制御される。
【0045】MOSFET13のオフ時間が過電流保護
動作により長くなると、図2の過電流保護特性のように
出力電圧Vo及び出力電流Ioが減少する。具体的に
は、過電流保護動作の際のインバータ100におけるオ
フ時間Toffが長くなることで出力電圧及び出力電流
の低下が起きる。ここで出力巻線17のインダクタンス
をL2「H」、及びオフ時間に出力巻線17から流れる
出力電流をi2とすると、出力電圧Voとインバータ1
00のオフ時間Toffとの間には次の関係がある。
【0046】 T2=(L2×i2)/Vo (3) このような過電流保護動作により出力電圧Voが低下
し、これに伴ってインバータ100のオフ時間T2が増
加する。定格出力電圧Vo1から低下を始めた出力電圧
Voが高い間は、出力巻線17の出力電流i2がi2=
0に低下したときのインバータ100の共振振動によっ
てMOSFET13のゲート・ソース間電圧Vgsがス
レッショルド電圧Vthを超え、オフ時間は長くなるが
スイッチング動作は行っている。
【0047】しかしながら、出力電圧Voが更に低下
し、オフ時間中に出力巻線17の出力電流i2=0とな
ったときの共振振動に伴うMOSFET13のゲート・
ソース間電圧Vgsがスレッショルド電圧Vthに達し
なくなる図2の出力電圧Vo1に低下したとき、オフ時
間でのインバータ100のオン動作が停止し、出力電流
IoをIo=0に引き込んだ状態でインバータ100が
停止する過電流保護動作が行われる。
【0048】図2の出力電圧Vo1の低下でインバータ
100が停止すると、補助巻線16の誘起電圧がなくな
るため、起動切離し回路104のコンデンサ5の充電電
圧が放電により低下し、トランジスタ3がオフとなって
起動回路102がインバータ100の制御用コンデンサ
11に対し有効に接続される。このため、過電流保護動
作で停止したインバータ100は、起動回路102によ
る制御用コンデンサ11の充電によるバイアスを受けて
MOSFET13をオンし、スイッチング動作を再度起
動する。
【0049】しかしながら、このとき負荷20の短絡状
態が解消されていなければ、起動に伴う出力電流Ioの
増加に対し過電流保護回路103が再び動作して過電流
保護状態となり、このときオフ時間で出力巻線17の出
力電流i2=0となったときの共振振動が起きても、M
OSFET13のゲート・ソース間電圧Vgsはスレッ
ショルド電圧Vthには達せず、起動した発振動作が再
び停止され、出力電流IoはIo=0となって停止す
る。
【0050】以下、負荷20の短絡状態が解消されない
限りインバータ100の起動停止が繰り返され、それに
伴い、出力電圧Voも徐々に低下し、図2の領域Aのよ
うな出力電圧Voを段階的に減少させながら出力電流I
oのハンチングを行って、最終的に出力電圧Vo=0で
過電流保護値以下の電流状態に落ち着く。勿論、図2の
領域Aの起動と過電流保護動作の繰返し中に負荷20の
過電流の原因が取り除かれた場合には、出力電圧Voが
上昇し、再び定格出力電圧Vo1が得られる安定したス
イッチング動作状態に回復することができる。
【0051】図3は本発明の第2実施形態であり、起動
切離し回路104の切離し用スイッチング素子としてサ
イリスタ(SCR)26を用いたことを特徴とする。即
ち、図3の第2実施形態におけるインバータ100、整
流平滑回路101、起動回路102及び過電流保護回路
103は、図1の実施形態と同じであるが、起動切離し
回路104の切離し用スイッチング素子として、この実
施形態にあってはサイリスタ26を設けている。
【0052】サイリスタ26は、アノードを起動回路1
02の平滑コンデンサ2からインバータ100の制御用
コンデンサ11に至る抵抗8の手前に接続しており、サ
イリスタ26のゲートにコンデンサ5の充電電圧を加え
ている。この図3の第2実施形態の過電流保護特性は、
図4のようになる。即ち、起動時及び定格出力電圧Vo
1は図2と同じであるが、過電流保護動作によって出力
電圧Voが所定電圧Vo1に低下してインバータ100
が一度停止し、インバータ100の停止により補助巻線
16の誘起電圧を受けなくなった起動切離し回路104
の遅延コンデンサ5が放電してサイリスタ26のゲート
電圧が断たれても、一度オンしたサイリスタ26はオン
状態を維持するため、図4の出力電圧Vo=Vo2、出
力電流Io=0で動作を停止する。
【0053】その結果、図1の実施形態における図2の
領域Aのようなインバータ100の停止と起動の繰返し
によるハンチングは生じない。また負荷20の短絡の原
因が除かれた場合には、一旦入力電源電圧Vccを断つ
ことでサイリスタ26がオフ状態に復旧でき、その後に
再度入力電源電圧を投入することで正常起動することが
できる。
【0054】図5は本発明のスイッチング電源装置の第
3実施形態であり、この実施形態にあっては、起動切離
し回路によるインバータの動作検出のため、インバータ
のブロッキング発振に用いる補助巻線以外に別途設けて
いる専用の補助巻線を使用したことを特徴とする。図5
においてこの実施形態におけるインバータ100、整流
平滑回路101、起動回路102及び過電流保護回路1
03は図1の実施形態と同じであるが、起動切離し回路
104に設けている遅延用コンデンサ5を充電する巻線
として、トランス14に設けている専用の補助巻線27
を使用したことを特徴とする。
【0055】即ち、トランス14にはインバータ100
のブロッキング発振に使用する帰還巻線としての補助巻
線16以外に、別途補助巻線27が設けられている場合
があり、この場合には、補助巻線27を利用してその誘
起電圧をダイオード7で整流した後に、抵抗6を介して
遅延用コンデンサ5を充電し、インバータ100の定格
出力電圧Vo1への起動後の切離し動作を行っている。
尚、図5の実施形態にあっても、トランジスタ3の代わ
りに図3の実施形態のようにサイリスタ26を用いても
よい。
【0056】図6は本発明の第4実施形態であり、この
実施形態にあっては、インバータの起動状態の検出にカ
レントトランスを用いたことを特徴とする。図6におい
て、インバータ100、整流平滑回路101、起動回路
102、過電流保護回路103は図1の実施形態と同じ
であるが、起動切離し回路104の遅延用コンデンサ5
の充電によるインバータ100の動作検出にカレトトラ
ンス30を使用している。
【0057】カレントトランス30は入力巻線31と出
力巻線32を有し、入力巻線31をインバータ100に
設けているトランス14の入力巻線15に直列接続し、
インバータ100の起動によるスイッチング動作で入力
巻線に流れる電流をカレントトランス30の入力巻線3
1に流し、その誘起電圧を出力巻線32に取り出してい
る。カレントトランス30の出力巻線32の誘起電圧
は、ダイオード7で整流された後、遅延用コンデンサ5
を充電し、コンデンサ5の充電電圧がトランジスタ3の
オン電圧に達すると、トランジスタ3をオンし、起動回
路102を制御用コンデンサ11から切り離す。この図
6の第4実施形態における過電流保護特性は、図2と同
じになる。もちろん、トランジスタ3の代わりに図3の
ようにサイリスタ26を用いれば、図4の過電流保護特
性が得られる。
【0058】図7は本発明の第5実施形態であり、この
実施形態にあっては、インバータの発振用スイッチング
素子と直列に電流検出抵抗を設け、この電流検出抵抗の
検出電圧によって起動切離し回路によるインバータの動
作検出を行うようにしたことを特徴とする。図7におい
て、インバータ100、整流平滑回路101、起動回路
102、過電流保護回路103は図1の実施形態と同じ
であるが、起動切離し回路104の遅延用コンデンサ5
の充電によるスイッチング動作の検出を、MOSFET
13のソースS側に電流検出抵抗37を接続し、電流検
出抵抗37の両端の発生電圧を抵抗6を介してコンデン
サ5に加えている。
【0059】この場合、MOSFET13が整流作用を
持つことから、ダイオードを設ける必要はない。この図
7の実施形態にあっても、図1の実施形態と同じ図2の
過電流保護特性が得られる。またトランジスタ3を図3
のようにサイリスタ26とすれば、図4の過電流保護特
性が得られる。尚、上記の実施形態は、インバータ10
0の発振用スイッチング素子としてMOSFET13を
使用しているが、この代わりにトランジスタやIGBT
等のスイッチング素子を使用してもよい。
【0060】また過電流保護回路103としては、CR
積分型として知られた最も基本的な回路を例にとってい
るが、これ以外の適宜の過電流保護回路が使用できるこ
とはもちろんである。更に、過電流保護回路103にあ
っては、トランス14の補助巻線16の誘起電圧から過
電流保護を行っているが、補助巻線16以外の他の巻線
に誘起電圧から過電流保護を行うようにしてもよいこと
はもちろんである。
【0061】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、従来のリンギングチョーク・インバータを用いたス
イッチング電源装置における起動を確実に行えるように
回路パラメータを設定すると、過電流保護の際の短絡電
流が増加し、逆に過電流保護における短絡電流を抑える
ように回路パラメータを設定すると、起動時に定格出力
電圧に達する途中段階で動作が安定して起動できないと
いう互いに反する課題に対し、両者の中間程度の特性と
なるように起動回路の抵抗値や制御用コンデンサの容
量、更には発振用スイッチング素子のスレッショルド電
圧を選定するという回路設計および製造の際に非常に困
難な問題があったが、このような問題は本発明により解
消され、過電流保護動作の際に負荷電流を増大させるこ
となく、起動時に定格出力電圧の状態に確実に起動でき
る動作を、一義的な起動回路の抵抗、制御用コンデンサ
の容量、更には発振用スイッチング素子のスレッショル
ド電圧で実現することができ、回路部品にばらつきがあ
っても、安定したスイッチング電源装置の起動と過電流
保護動作を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1実施例の回路図
【0063】
【図2】図1の過電流保護の特性図
【0064】
【図3】起動回路の切離しにSCRを用いた本発明の第
2実施例の回路図
【0065】
【図4】図3の過電流保護の特性図
【0066】
【図5】起動切離し回路による起動検出に専用巻線を用
いた本発明の第3実施例の回路図
【0067】
【図6】起動切離し回路による起動検出にカレントトラ
ンスを用いた本発明の第4実施例の回路図
【0068】
【図7】起動切離し回路による起動検出に検出抵抗を用
いた本発明の第5実施例の回路図
【0069】
【図8】従来装置の回路図
【0070】
【図9】過電流保護の正常動作のタイミングチャート
【0071】
【図10】起動回路による制御用コンデンサの充電で短
絡電流が増加した過電流保護特性図
【0072】
【図11】制御用コンデンサのオフ時間を長くするよう
に起動回路を設定した場合のタイミングチャート
【0073】
【図12】制御用コンデンサのオフ時間を長くしたこと
で起動途中に安定動作点をもつ過電流保護特性図
【0074】
【符号の説明】
100:リンギングチョーク・インバータ 101:整流平滑回路 102:起動回路 103:過電流保護回路 104:起動切離し回路 1,4,6,8,10,12,29,37,38:抵抗 2:平滑コンデンサ 3:トランジスタ(切離し用スイッチング素子) 5:遅延用コンデンサ 7,18,28,33:ダイオード 9:トランジスタ(制御用スイッチング素子) 11:制御用コンデンサ 13:MOSFET(発振用スイッチング素子) 14:トランス 15:入力巻線 16,29:補助巻線 17:出力巻線 19:平滑コンデンサ 20:負荷 21:誤差増幅器 22:駆動回路 26:SCR 30:カレントトランス 31:入力巻線 32:出力巻線 34:フォトカプラ 35:発光ダイオード(LED) 36:フォトトランジスタ(PT)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブロッキング発振回路を備えたリンギング
    チョーク・インバータと、 電源投入時に前記インバータに起動電流を供給して定格
    出力電圧のスイッチング動作状態に起動する起動回路
    と、 前記インバータの出力電流が規定の過電流保護値を超え
    た場合に、前記インバータのオフ期間を長くすることで
    出力電圧と出力電流を同時に低下させる過電流保護回路
    と、 を備えたスイッチング電源装置に於いて、 電源投入時に前記起動回路を前記インバータに接続して
    前記インバータを定格出力電圧のスイッチング動作状態
    に起動させ、該起動後に前記起動回路を前記インバータ
    から切り離して前記過電流保護回路の動作時に前記起動
    回路による起動動作を禁止する起動切離し回路を設けた
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のスイッチング電源装置に於
    いて、 前記リンギングチョーク・インバータは、 入力巻線、出力巻線及び補助巻線を備えたトランスと、 前記出力巻線の交流誘起電圧を整流平滑して負荷に直流
    出力電圧を供給する整流平滑回路と、 前記入力巻線にスイッチング端子を直列接続すると共に
    前記補助巻線を制御端子に帰還接続してブロッキング発
    振回路を構成する発振用スイッチング素子と、 前記発振用スイッチング素子の制御端子に対する帰還回
    路に挿入接続され、前記発振用スイッチング素子のオフ
    期間の開始タイミングを設定する制御用コンデンサと、 前記平滑整流回路の出力電圧を規定の定格出力電圧に保
    つように前記発振用スイッチング素子のオフ期間の開始
    タイミングを制御する制御用スイッチング素子と、を備
    え、 前記起動回路は、入力電源電圧を抵抗を介してコンデン
    サに充電した後に、該コンデンサの充電電圧を直列接続
    した抵抗により分圧して前記制御用コンデンサに印加し
    てオフ期間で充電させる回路であり、 前記過電流保護回路は、前記負荷への出力電流が所定の
    過電流保護値を越えた際に前記制御用スイッチング素子
    を強制的にオン制御することにより、前記発振用スイッ
    チング素子のオフ期間を長くして出力電圧を低下させる
    ことで出力電流を規定の値より大きくさせない回路であ
    り、 更に前記起動切離し回路は、 前記インバータのスイッチング動作により充電されてイ
    ンバータの起動を検出する遅延用コンデンサと、 入力電源電圧の投入から前記遅延用コンデンサの充電電
    圧が規定値に達するまでの間は前記起動回路による前記
    制御用コンデンサの充電の許容し、前記遅延用コンデン
    サの充電電圧が規定値に達した後は前記起動回路を前記
    制御用コンデンサから切り離して充電を禁止する切離し
    用スイッチング素子と、を備えたことを特徴とするスイ
    ッチング電源装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のスイッチング電源装置に於
    いて、前記起動回路により充電される前記制御用コンデ
    ンサの充電時定数が、電源投入により定格出力電圧のス
    イッチング動作に遷移する途中で安定動作点を持つ充電
    時定数より小さい値となるように、前記制御用コンデン
    サの容量、および又は前記起動回路の分圧用抵抗の抵抗
    値を選定したことを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載のスイッチング電源装置に於
    いて、前記起動切離し回路の遅延用コンデンサは、前記
    補助巻線の誘起電圧を整流した電流により充電されてイ
    ンバータの起動を検出することを特徴とするスイッチン
    グ電源装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載のスイッチング電源装置に於
    いて、前記起動切離し回路の切離し用スイッチング素子
    としてサイリスタを用いたこと特徴とするスイッチング
    電源装置。
  6. 【請求項6】請求項2記載のスイッチング電源装置に於
    いて、前記起動切離し回路の遅延用コンデンサは、前記
    トランスに設けた専用の補助巻線の誘起電圧を整流した
    電流により充電されてインバータの起動を検出すること
    を特徴とするスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】請求項2記載のスイッチング電源装置に於
    いて、前記起動切離し回路は、前記トランスの入力巻線
    に流れる電流を検出するカレントトランスを有し、前記
    遅延用コンデンサは、前記カレントトランスの出力誘起
    電圧を整流した電流により充電されてインバータの起動
    を検出することを特徴とするスイッチング電源装置。
  8. 【請求項8】請求項2記載のスイッチング電源装置に於
    いて、前記起動切離し回路は、前記発振用スイッチング
    素子に電流検出抵抗を直列接続し、前記遅延用コンデン
    サは、前記電流検出抵抗の検出電圧により充電されてイ
    ンバータの起動を検出することを特徴とするスイッチン
    グ電源装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003522512A (ja) * 2000-02-04 2003-07-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ Dc/dc変換回路
US6909618B2 (en) 2002-12-09 2005-06-21 Sharp Kabushiki Kaisha Switching power supply
JP2008312409A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Funai Electric Co Ltd 電子機器の電源装置

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