JP2004080859A - スイッチング電源制御回路 - Google Patents

スイッチング電源制御回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2004080859A
JP2004080859A JP2002234437A JP2002234437A JP2004080859A JP 2004080859 A JP2004080859 A JP 2004080859A JP 2002234437 A JP2002234437 A JP 2002234437A JP 2002234437 A JP2002234437 A JP 2002234437A JP 2004080859 A JP2004080859 A JP 2004080859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
voltage
circuit
control circuit
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002234437A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Maruyama
丸山 宏志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Holdings Ltd filed Critical Fuji Electric Holdings Ltd
Priority to JP2002234437A priority Critical patent/JP2004080859A/ja
Publication of JP2004080859A publication Critical patent/JP2004080859A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】再起動のためのAC電源が供給されたときに、再起動失敗の発生をほぼ確実に防止する。
【解決手段】コンパレータVCC_L2と状態保持用のフリップフロップ回路FF2は、スイッチング素子がオフ状態にホールドされたことを検出するラッチ検出手段を構成している。状態保持用のフリップフロップ回路FF2は、リセット端子RにコンパレータVCC_L2の出力が供給され、セット端子SにコンパレータLTCの出力が供給されている。放電回路28は、抵抗R17、ツェナーダイオードZD5、及びNch型のトランジスタスイッチMN1の直列回路によって構成される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フライバック方式のAC/DCスイッチング電源などの電源装置の出力電圧を制御するスイッチング電源制御回路に関し、特に、過負荷状態を検出したときスイッチング素子のオンオフ動作の停止状態をホールドするようにしたスイッチング電源制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
フライバック方式のAC/DCスイッチング電源は、最小の部品点数で安定した直流電源回路を構成することができる電源装置として知られている。
【0003】
図6は、フライバック方式のスイッチング電源装置の従来例を示す回路構成図である。図6において、10は商用電源などの交流入力を整流する整流回路、20は整流回路10の整流電圧を平滑化して所定の制御電圧を生成する一次側直流電源回路、30は一次巻線31、二次巻線32、及び一次巻線31側の補助巻線33を有するトランス、40はトランス30の二次巻線32の端子間電圧を整流して所定電圧を出力する二次側直流電源回路、50は二次側直流電源回路40の出力電圧を監視して過電圧を検出する過電圧検出回路である。
【0004】
整流回路10は、ヒューズFuse及びダイオードブリッジD1から構成されており、その交流入力端子11,12には、図示しないメインスイッチを介して交流100V電圧が供給されている。
【0005】
一次側直流電源回路20は、整流回路10からの直流入力VINを平滑化する平滑コンデンサC1、Nチャネル型のパワーMOSFETからなるスイッチング素子Q1、スイッチング電源制御用のIC回路21(以下、単に制御回路21という。)、この制御回路21に対する起動時駆動電源回路を構成するスタート抵抗RstとコンデンサC2、定常時駆動電源回路を構成するダイオードD2とツェナーダイオードZD1、トランス30の一次巻線31に並列接続された抵抗R1とコンデンサC3とダイオードD3、などによって構成されている。
【0006】
制御回路21は、電源端子VCCがダイオードD2を介してトランス30の補助巻線33と接続され、出力端子OUTが抵抗R2を介してスイッチング素子Q1のゲートと接続されている。スイッチング素子Q1は、ドレインがトランス30の一次巻線31と接続され、ソースが電流検出用の抵抗R3を介して接地されている。このスイッチング素子Q1と抵抗R3との接続点は、抵抗R4を介して制御回路21のIS+端子と接続される。制御回路21のCS端子には、一端が接地されたコンデンサC4が接続される。REF端子には、一端が接地されたコンデンサC5が接続される。また、制御回路21のGND端子は、接地されるとともに、コンデンサC6を介してIS+端子と接続される。また、制御回路21のFB端子には、フォトカプラPCのフォトトランジスタPTが接続され、このフォトトランジスタPTのコレクタ・エミッタ間には抵抗R5とコンデンサC7の直列回路が接続される。さらに、制御回路21のRT端子は、抵抗R6を介して接地されている。
【0007】
トランス30は、補助巻線33の一端が接地され、他端は補助巻線33で発生した電圧信号を整流するダイオードD2と接続されている。この整流された電圧信号は、ツェナーダイオードZD1とコンデンサC2とで平滑化され、定常駆動時には制御回路21の電源端子VCCに対するコントロール電圧として加えられる。
【0008】
二次側直流電源回路40は、ダイオードD4及びこのダイオードD4により整流された電圧を平滑化する平滑コンデンサC8から構成されている。この平滑コンデンサC8は、両端がそれぞれスイッチング電源装置の直流出力端子51,52に接続され、過電圧検出回路50によって直流出力電圧VOUTの大きさを検出している。
【0009】
過電圧検出回路50は、抵抗R7,R8とシャントレギュレータダイオードSR1とフォトカプラPCのフォトダイオードPDを含む負荷電圧のフィードバック回路、抵抗R9,R10と可変抵抗R11の直列抵抗回路、この抵抗R9に並列接続されたコンデンサC9、及び抵抗R12,R13、コンデンサC10などから構成されている。このうち、フィードバック回路はシャントレギュレータダイオードSR1での設定値に基づき、平滑コンデンサC8の両端の直流出力電圧VOUTを所定の直流電圧値DCVに調整するために必要な操作量としてのフィードバック信号を、一次側直流電源回路20の制御回路21に出力するものである。一次側直流電源回路20では、このフィードバック信号がフォトカプラPCのフォトトランジスタPTを介して制御回路21のFB端子に伝達される。ここで、抵抗R5とコンデンサC7の直列回路によってフィードバック信号に対するノイズフィルタが構成されている。
【0010】
図7は、従来の制御回路21の全体構成を示すブロック図である。
制御回路21は、PWM制御回路26、出力コンパレータ27のほかに、誤動作防止用のUVLO検出部(UVLO:Under Voltage Lock Out)とラッチ保持部とを備えている。
【0011】
UVLO検出部は、制御回路21の電源端子VCCに対するコントロール電圧を検出するためのツェナーダイオードZD2,ZD3、抵抗R14,R15の直列回路、遮断電圧を決定するための基準電源E2を有するコンパレータUVLO、Pch型のMOSFET(以下、トランジスタスイッチという。)MP1によって構成されている。ラッチ保持部は、5μAの定電流源22、Nch型のトランジスタスイッチMN3、8.2Vの基準電源E1を有するコンパレータLTC、オアゲートOR、反転回路INV、アンドゲートAND1、基準電圧回路5V_REFによって構成されている。また、PWM制御回路26は、パルス幅制御用の基準電源E4を有するコンパレータPWM、ダイオードD5、抵抗R16、過負荷保護のための基準電源E3を有するコンパレータOLP1、Nch型のトランジスタスイッチMN2、ツェナーダイオードZD4、発振回路OSC、コンデンサC11、過電流保護のための基準電源E5を有するコンパレータOLP2、フリップフロップ回路FF1、及びアンドゲートAND2によって構成されている。
【0012】
つぎに、制御回路21によってスイッチング電源装置をPWM制御する動作について説明する。
図8は、図7に示す従来の制御回路21のUVLO検出回路とラッチ回路のみを示すブロック図である。
【0013】
制御回路21の出力端子OUTの信号がHigh・Lowに変化すると、スイッチング素子Q1のゲートが駆動され、スイッチング素子Q1はオンオフする。このとき、オン期間には一次巻線31からスイッチング素子Q1に電流が流れるため、スイッチング素子Q1のドレインに接続されたトランス30に所定のエネルギが蓄えられる。その後、スイッチング素子Q1がオフする期間に、トランス30に蓄えられたエネルギは二次巻線32に接続されたダイオードD4を通して平滑コンデンサC8に電流を流すことによって、直流出力として二次側直流電源回路40に供給される。
【0014】
過電圧検出回路50では、抵抗R7とフォトダイオードPDとシャントレギュレータダイオードSR1により直流出力電圧VOUTが検出される。この二次側の直流出力電圧VOUTが設定された所定の直流電圧値DCVより高くなった場合には、フォトダイオードPDの電流が増大し、逆に直流電圧値DCVより低くなった場合はフォトダイオードPDの電圧が減少する方向に変化する。
【0015】
こうしてフォトカプラPCのフォトトランジスタPTを流れる電流は増減するから、制御回路21のFB端子では、フィードバック信号の電圧値を引き下げたり、引き上げたりすることになって、制御回路21の出力端子OUTから出力されるPWM制御パルスのパルス幅が制御される。
【0016】
例えば、二次側直流電源回路40の出力電圧が高すぎる場合には、フォトダイオードPDの電流が増大する。一次側直流電源回路20のフォトトランジスタPTでは抵抗値が下がるために、制御回路21のFB端子に対するフィードバック信号の電圧値が下がる。その結果、制御回路21の出力端子OUTから出力されるオンパルス幅が狭くなり、トランス30に供給されるエネルギを減らすように動作する。したがって、最終的には二次側直流電源回路40の出力電圧が下がるというように、制御回路21により負帰還ループが構成されてフィードバック制御が実行される。
【0017】
一般に、PWM制御方式の制御回路21では、定電流源22によってコンデンサC4を充放電するとともに、コンパレータPWMにおいて、RT端子に接続された抵抗R6の抵抗値とCS端子に接続されたコンデンサC4の容量値とによって決まる一定の電圧範囲内(振幅)で、一定の周期で発振する発振回路OSCの三角波信号波形とFB端子に印加されたフィードバック信号とが比較されて、発振回路OSCの信号波形よりフィードバック信号の電圧値が高い期間だけスイッチング素子Q1をスイッチングオンするための制御パルスを発生する方式が採用されている。
【0018】
電源装置の直流出力電圧VOUTが安定に動作している状態では、制御回路21へのフィードバック信号も一定電圧値に安定しているので、その電圧値に相当する期間だけスイッチング素子Q1をオンさせるように、制御回路21の出力端子OUTから制御パルスがスイッチング素子Q1のゲートに出力される。
【0019】
ところで、商用AC電源を直流に変換するフライバック方式の電源装置では、最近になって低消費電力化の要求が厳しくなり、従来よりも消費電流を大幅に低減するための構成が求められている。
【0020】
そこで、スイッチング電源の制御回路21を構成するIC回路は、従来のバイポーラプロセスを用いた比較的消費電流の大きなタイプのものから、BiCMOS、CMOSプロセスを用いた、消費電流の少ないものへの移行が進んできている。
【0021】
フライバック方式の電源装置では、スイッチング素子Q1のオンオフ動作の停止状態を持続させるようにラッチ機能が構成されているが、交流100V電圧を供給しているメインスイッチをオフした直後では、従来はトランス30にかかる一次側直流電源回路20の入力電圧が低下するだけでなく、制御回路21の電源端子VCCに対するコントロール電圧もすぐにラッチ機能を解除するスレッシュレベル(UVLOoff)まで低下していた。しかし、上述したような状況の変化の中で、最近ではメインスイッチをオフしても制御回路21の各部の容量がなかなか放電されなくなっている。そして、これが原因となって、メインスイッチによりAC電源をオフした後、十分な時間が経過してから電源を再投入しないと、制御回路21の再起動に失敗するという問題が発生している。
【0022】
以下、制御回路21における再起動失敗という不具合のメカニズムについて説明する。
図9は、従来の制御回路21における各部の概略動作波形を示す図である。この図9に示すような再起動失敗を引き起こす誤動作期間について説明する。
【0023】
同図(a)には、一次側直流電源回路20の直流入力VINの変化を示しており、同図(b)には、対応する二次側直流電源回路40からの直流出力電圧VOUTを示している。また、同図(c)は制御回路21の電源端子VCCへのコントロール電圧波形、同図(d)はCS端子の電圧波形、同図(e)はFB端子へのフィードバック電圧波形を示している。
【0024】
電源装置は、通常動作している状態から時刻t1でメインスイッチをオフし、あるいはコンセントからプラグを引き抜くことで、トランス30にかかっている一次側直流電源回路20への直流入力VINの電位はゆっくりと低下していく。これによって、トランス30への供給エネルギが減少することになって、制御回路21のFB端子に対するコントロール電圧が上がり、スイッチング素子Q1のオン期間を決定する制御パルスのパルス幅が広がっていく。その後、時刻t2になって、制御パルスのオンパルス幅が最大デューティの制限値まで広がった動作となり、あるいは一次側直流電源回路20の電流制限機能(OCP:Over Current Protection)が働く条件を満たす最大電流を流す動作状態となって、一次側直流電源回路20からトランス30へのエネルギ供給が制限される。そのために、その後は二次側直流電源回路40での電源出力電圧が低下していくことになる。
【0025】
すなわち、FB端子のフィードバック電圧が最大デューティとなる電圧(3.5V)以上に上昇したとき、CS端子を4VにクランプしていたトランジスタスイッチMN2がオフすることによって、電圧クランプが解除される。その後、時刻t3になってCS端子がラッチ判定スレッシュ8.2Vまで上がったとき、それがコンパレータLTCで検出されて、出力コンパレータ27のイネーブル端子ENBに出力を禁止する信号が伝えられるため、スイッチング素子Q1を駆動する出力コンパレータ27から出力端子OUTへの信号出力が停止される(ラッチ状態)。
【0026】
図9(d)に示すように、CS端子の電圧がラッチ判定スレッシュ8.2Vまで上昇すると、保護機能としてのラッチ機能が働いて、安全サイドでの動作停止が起こり、スイッチング素子Q1のスイッチング動作を停止させてしまう(OLP:過負荷保護機能)。こうしてラッチ状態に入ると、制御回路21の消費電流は極端に減少し、数10μAレベルとなり、電源端子VCCにはコンデンサC2などの通常10μF以上の容量が接続されているため、同図(c)に示すように電源端子VCCに対するコントロール電圧は非常にゆっくりとしか下がらなくなる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
このように、一度ラッチが働いた後では、電源端子VCCに対するコントロール電圧がスレッシュレベルUVLOoffまで下がってラッチを解除するまでに長い時間がかかってしまう。すなわち、電源端子VCCに対するコントロール電圧がスレッシュレベルUVLOoffまで下がって、CS端子に接続されるコンデンサC4を放電させるトランジスタスイッチMN3が導通して、CS端子の電圧をラッチスレッシュ電圧である8.2V以下に引き下げて、やっとホールド状態がリセットされることになる。しかも、このホールド状態をリセットするためには、一度電源装置のメインスイッチを切って、電源端子VCCの電位をUVLOoffレベルまで下げなくてはならない。それによって、Nch型のトランジスタスイッチMN3が導通してコンデンサC4の電荷を放電させることができるからである。
【0028】
例えば、ホールド状態でコントロール電圧がUVLOoffレベルまで下がりきらない時刻t5で、電源装置のメインスイッチが再投入され、あるいはプラグがコンセントに差し込まれたとする。これによってAC電源が供給され、一次側直流電源回路20の直流入力VIN、及び制御回路21の電源端子VCCに対するコントロール電圧が上昇することになって、時刻t7を過ぎてもホールド状態がそのまま維持される。したがって、時刻t3で出力端子OUTへの信号出力が停止したあと、時刻t6以前(誤動作する期間)に再起動のためのAC電源が供給されたとすると、スイッチング素子Q1が駆動されないために、二次側直流電源回路40からの電源出力が発生しないという再起動の失敗が生じる。
【0029】
この発明の目的は、再起動のためのAC電源が供給されたときに、再起動失敗の発生を確実に防止するスイッチング電源制御回路を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、スイッチング素子のオンオフ動作によって電源装置の出力電圧を制御するとき、前記出力電圧が低下することにより、前記出力電圧をモニタしてフィードバックされた信号が所定のスレッシュレベルを越えた場合に、過負荷状態として前記スイッチング素子のオンオフ動作を停止状態に制御するとともに、電源端子のコントロール電圧が遮断電圧として設定されたしきい値以下に低下するまで、前記停止状態をホールドするように制御するスイッチング電源制御回路が提供される。このスイッチング電源制御回路は、前記停止状態がホールドされているか否かを検出するラッチ検出手段と、前記ラッチ検出手段により前記停止状態のホールドが検出されたとき、前記電源端子のコントロール電圧を前記遮断電圧として設定されたしきい値の近傍まで強制的に低減させる電圧低減手段と、から構成される。
【0031】
このスイッチング電源制御回路では、ホールド状態に入ってから電源端子VCCの電位を所定値まで強制的に、かつ急速に放電させることで、再起動可能になるまでの時間を短縮することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第一の実施の形態)
ここに示す制御回路は、軽負荷対応電源で、最近良く発生する再起動失敗を改善することを目的にしたものであって、ラッチ時のVCC放電回路を形成している点に特徴がある。
【0033】
図1は、第一の実施の形態に係るスイッチング電源制御回路の要部を示すブロック図である。ここには、UVLO検出回路とラッチ回路のみを示しており、図8に示した従来の制御回路21に対応するものである。以下では、図8の各部に対応する要素には同一の符号を付け、異なる部分についてのみ説明する。
【0034】
コンパレータVCC_L2と状態保持用のフリップフロップ回路FF2は、スイッチング素子がオフ状態にホールドされたことを検出するラッチ検出手段を構成している。コンパレータVCC_L2は、+入力端子が1.7Vの基準電源E6に接続され、−入力端子がツェナーダイオードZD3と抵抗R15との接続点に接続されている。状態保持用のフリップフロップ回路FF2は、リセット端子RにコンパレータVCC_L2の出力が供給され、セット端子SにコンパレータLTCの出力が供給されている。
【0035】
電源端子VCCと接地間に配置された放電回路28は、抵抗R17、ツェナーダイオードZD5、及びNch型のトランジスタスイッチMN1の直列回路によって構成されるものであって、電源端子VCCへのコントロール電圧を遮断電圧スレッシュレベルUVLOoffの直前まで低下させる電圧低減手段として機能している。
【0036】
ここでは、コンパレータVCC_L2は、電源端子VCCのコントロール電圧が遮断電圧のオフレベル(UVLOoffレベル)より少し高い値、例えば0.2Vだけ高い1.7Vで反転して、状態保持用のフリップフロップ回路FF2をリセットしている。
【0037】
つぎに、上記構成の制御回路21の動作について説明する。
図2は、図1の制御回路における各部の概略動作波形を示す図であり、これによって、従来の再起動するときに発生していた誤動作期間を短くできる点について説明する。
【0038】
電源装置を起動する初期状態(起動時)には、フリップフロップ回路FF2の状態は不安定であるが、電源端子VCCの放電経路にはツェナーダイオードZD5が接続されているので、7.5Vまでは無条件で電源端子VCCの電位が上昇する。電源端子VCCの電位がある程度まで上昇すれば、コンパレータVCC_L2は確実に動作してHレベルを出力して、フリップフロップ回路FF2をリセットするから、トランジスタスイッチMN1はオフとなる。したがって、放電回路28は電源端子VCCを接地しないで非放電状態となって、従来回路と同じように電源端子VCCに接続されたコンデンサC2を充電する。このとき、コンパレータUVLOの出力もHレベルとなって、トランジスタスイッチMP1をオフにしている。
【0039】
電源端子VCCの電位がさらに上昇して16.5Vに達すると、ツェナーダイオードZD2,ZD3を通して抵抗R15の電位が1.5Vになる。この抵抗R15の電位によってコンパレータUVLOがLレベルに反転するから、トランジスタスイッチMP1がオンしてツェナーダイオードZD2をショートし、抵抗R15の電位はさらに上昇する。コンパレータUVLOは、このようにヒステリシス特性を備えるものとして構成されている。
【0040】
逆に、電源端子VCCの電位が下がる場合には、その電位が9Vまで低下したときに、コンパレータUVLOの−入力端子の電位が1.5Vになって、その出力信号はHレベルに反転する。
【0041】
電源装置は、通常動作している状態において時刻t1でメインスイッチをオフすると、既に図9において説明したように、制御回路21では、時刻t1以降もスイッチング素子Q1をオンするためのパルス幅を最大まで広げようとする状態が続くため、FB端子へのフィードバック電圧は最大まで上昇する。したがって、図9(e)に示すようにFB端子電圧は上昇し、時刻t2において3.5V以上になると過負荷検出用のコンパレータOLP1が反転して、CS端子を4VにクランプしていたトランジスタスイッチMN2をオフさせる。これにより、CS端子に接続されたコンデンサC4は定電流源22からの5μAで充電されて上昇する。
【0042】
CS端子のコンデンサC4は、その後も電源端子VCCから充電されつづけるため、CS端子の電圧は下がらずラッチレベルが維持される(ホールド機能)。このとき、制御回路21ではホールド機能以外の動作が停止されるために、そこでの消費電流が数十μA程度まで減少する。このホールド状態の続く間に、再起動のためのAC電源が供給されたとしても、電源回路の再起動に失敗することから、ここでは、電源端子VCCの電位を所定値まで強制的に、かつ急速に放電させている。
【0043】
ここで、図2に示す動作波形は、通常の電源駆動状態でメインスイッチがオフされる場合であって、整流回路10からの直流入力VINが時刻t1でカットされると、フィードバック制御によって二次側直流電源回路40の出力電圧を維持するために、FB端子に対するフィードバック信号の電圧値が上昇する。そのために、制御回路21ではスイッチング素子Q1に対するオンパルス幅を広げていく。これによって、例えば時刻t2までのしばらくの間は、二次側直流出力が定電圧に維持される。
【0044】
さらに、整流回路10からの直流入力VINが低下すると、制御回路21の最大デューティまでオンパルスの幅が広がったとしても二次側直流電源回路40へのエネルギ供給が不足して、二次側の直流出力電圧VOUTの電圧値が低下し始める。このとき、FB端子の電圧値は最大まで上昇するので、過負荷スレッシュ3.5Vを超え、コンパレータOLP1の出力がLレベルに反転して、CS端子を4VにクランプしていたトランジスタスイッチMN2をオフさせる。これによりCS端子の電位が定電流源22からの5μAの電流によって上昇する。
【0045】
時刻t3で、CS端子電圧がコンパレータLTCの基準電圧レベル(Vth_Latch)である8.2Vに達すると、ホールド状態に移行する。このとき、コンパレータLTCの出力がフリップフロップ回路FF2のセット入力となるから、これがLレベルからHレベルへと変化することでエッジトリガ入力として作用し、フリップフロップ回路FF2をセット状態に反転させる。これにより、フリップフロップ回路FF2のセット出力QによってトランジスタスイッチMN1がオンして、電源端子VCCからコンデンサC2に蓄積されていた電荷の放電が始まる。このとき、抵抗R17は放電電流を制限するための抵抗として作用して、数十mAで電源端子VCCからコンデンサC2の電荷を急速に放電させ、電源端子VCCの電位を下げていく。
【0046】
その後、電源端子VCCの電位がコンパレータUVLOを反転させるために必要な電圧9Vより0.2Vだけ高い、9.2Vにまで下がると、コンパレータVCC_L2の出力レベルがHレベルに反転するから、フリップフロップ回路FF2がリセット状態に反転して、トランジスタスイッチMN1がオフして電源端子VCCから放電回路28を介しての急速放電が停止される。
【0047】
この結果、制御回路21の消費電流は通常のラッチ時の電流値に減少するために、放電する傾きは緩くなるものの、その後に0.2Vだけ電源端子VCCの電位が下がればコンパレータUVLOoffレベルに到達するから、その時点(時刻t4)でNch型のトランジスタスイッチMN3が導通(オン)して、ホールド状態をリセットするように作用させることができる。このため、電源装置が正常に再起動できるまでの待ち時間、すなわち誤動作する期間(t3〜t4)を短くできる。
【0048】
なお、電源動作中に異常が発生して、コンパレータOLPからのラッチが作用した場合には、電源端子VCCが9.2Vまで一旦低下し、電源端子VCCの放電が停止した時点で、スタート抵抗Rstからの電流のほうがラッチ時消費電流より多く設定されていれば電源端子VCCは上昇してUVLOレベルを超える大きさに保持され、所定の電源電圧が印加されているあいだは、ホールドされている。すなわち、スイッチング電源としての機能が停止したままの状態に保持される。
【0049】
上述した発明の実施形態では、フリップフロップ回路FF2がリセット優先タイプのものである場合は、ラッチ状態で電源端子VCCの電位が9.2Vより高くなると、フリップフロップ回路FF2のリセットが外れてセット入力が有効となって放電される動作となり、電源端子VCCの電位は9.2V以上に上がらなくなる。この場合、電源端子VCCがUVLOoffレベルまで下がりやすく、ラッチ状態を解除しやすくなるというメリットがある。しかし、その反面で、なんらかのノイズにより電源端子VCCの電位が規定値を越えて降下した場合には、電源端子VCCがUVLOoffレベルにまで下がり、電源が再起動する。したがって、ホールド状態を保持するうえでは、ノイズマージンが低下するという問題が生じる。
【0050】
エッジトリガタイプのものを使用した場合には、この逆の特性(ラッチの解除が遅れるが、ノイズマージンが大きい)を持つことになる。実際に制御回路21を構成する場合に、いずれのタイプを選ぶかは、電源装置への適用状況によって選択することが可能である。
(第二の実施の形態)
図3は、第二の実施の形態にかかる制御回路の構成を示す図である。
ここでは、ラッチ検出回路を構成する基準電圧回路を一種類だけで構成した例を示している。
【0051】
図3では、電源端子VCCの電圧検出部は、コントロール電圧を検出するためのツェナーダイオードZD2,ZD3、抵抗R14の直列回路に抵抗R15を追加するとともに、基準電圧E7がコンパレータUVLOの基準電源E2とコンパレータVCC_L2の基準電圧E6(図1参照)とを兼用している。その他の構成は、実施の形態1の場合と同じであるから、ここでの説明は省略する。
【0052】
基準電圧回路には精度が要求される場合、その回路規模が大きくなるため、複数を用意できないことが多い。そうした場合には、抵抗R15により複数のコンパレータの動作レベルをそれぞれ変更設定している。
【0053】
なお、いずれの実施の形態であっても、ラッチ検出手段を構成するフリップフロップ回路FF2には、例えば図4に示すようにD−FF80を用いて構成されるセット入力がエッジトリガタイプのものを使用することができる。
【0054】
図5には、別のフリップフロップ回路の構成を示している。インバータ90とナンドゲート91〜93によって構成されるリセット優先タイプのフリップフロップ回路によってラッチ検出手段を構成することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明のスイッチング電源制御回路によれば、フライバック方式のAC/DCスイッチング電源などの電源装置の出力電圧を制御する場合に、再起動のためのAC電源が供給されたときに、再起動失敗の発生をほぼ確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態にかかるスイッチング電源制御回路の要部を示すブロック図である。
【図2】第一の実施の形態の制御回路における各部の概略動作波形を示す図である。
【図3】第二の実施の形態にかかる制御回路の構成を示す図である。
【図4】ラッチ検出手段を構成するフリップフロップを示す図である。
【図5】リセット優先タイプのフリップフロップを示す図である。
【図6】従来のフライバック方式のAC/DCスイッチング電源装置を示す回路図である。
【図7】従来の制御回路の全体構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示す従来の制御回路のUVLO検出回路とラッチ回路のみを示すブロック図である。
【図9】従来の制御回路における各部の概略動作波形を示す図である。
【符号の説明】
10 整流回路
11,12 交流入力端子
20 一次側直流電源回路
21 スイッチング電源制御用のIC回路(制御回路)
30 トランス
40 二次側直流電源回路
50 過電圧検出回路
51,52 直流出力端子
SR1 シャントレギュレータダイオード
Rst スタート抵抗
R1〜R17 抵抗
D1 ダイオードブリッジ
D2〜D5 ダイオード
ZD1〜ZD5 ツェナーダイオード
C1〜C11 コンデンサ
Q1 スイッチング素子
MN1,MN2,MN3 Nch型のMOSFET(トランジスタスイッチ)
MP1 Pch型のMOSFET(トランジスタスイッチ)
UVLO,PWM,OLP1,OLP2,VCC_L2 コンパレータ
FF1,FF2 フリップフロップ回路

Claims (3)

  1. スイッチング素子のオンオフ動作によって電源装置の出力電圧を制御するとき、前記出力電圧が低下することにより、前記出力電圧をモニタしてフィードバックされた信号が所定のスレッシュレベルを越えた場合に、過負荷状態として前記スイッチング素子のオンオフ動作を停止状態に制御するとともに、電源端子のコントロール電圧が遮断電圧として設定されたしきい値以下に低下するまで、前記停止状態をホールドするように制御するスイッチング電源制御回路において、
    前記停止状態がホールドされているか否かを検出するラッチ検出手段と、
    前記ラッチ検出手段により前記停止状態のホールドが検出されたとき、前記電源端子のコントロール電圧を前記遮断電圧として設定されたしきい値の近傍まで強制的に低減させる電圧低減手段と、
    を備えたことを特徴とするスイッチング電源制御回路。
  2. 前記ラッチ検出手段は、前記コントロール電圧が前記遮断電圧として設定されたしきい値より所定値だけ高い電圧値を検出したとき反転するコンパレータと、前記コンパレータの反転出力によってリセットされるフリップフロップとから構成されていることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源制御回路。
  3. 前記電圧低減手段は、前記電源端子と接地間で、抵抗、ツェナーダイオード、及びスイッチング素子からなる直列回路によって構成された放電回路であることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源制御回路。
JP2002234437A 2002-08-12 2002-08-12 スイッチング電源制御回路 Pending JP2004080859A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002234437A JP2004080859A (ja) 2002-08-12 2002-08-12 スイッチング電源制御回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002234437A JP2004080859A (ja) 2002-08-12 2002-08-12 スイッチング電源制御回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004080859A true JP2004080859A (ja) 2004-03-11

Family

ID=32019249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002234437A Pending JP2004080859A (ja) 2002-08-12 2002-08-12 スイッチング電源制御回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004080859A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014064376A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Fuji Electric Co Ltd スイッチング電源装置
JP2015211530A (ja) * 2014-04-25 2015-11-24 新電元工業株式会社 制御回路
CN112904122A (zh) * 2021-01-22 2021-06-04 维沃移动通信有限公司 插入检测电路及电子设备

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014064376A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Fuji Electric Co Ltd スイッチング電源装置
JP2015211530A (ja) * 2014-04-25 2015-11-24 新電元工業株式会社 制御回路
CN112904122A (zh) * 2021-01-22 2021-06-04 维沃移动通信有限公司 插入检测电路及电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5314111B2 (ja) スイッチング電源における障害条件に対する条件付き応答のための方法および装置
US6580593B2 (en) Method and apparatus for fault condition protection of a switched mode power supply
EP1642381B1 (en) Switched mode power supply
JP5056055B2 (ja) スイッチング電源制御用集積回路およびスイッチング電源装置
US20090097284A1 (en) Switching power supply
KR20170118729A (ko) 전원 제어용 반도체 장치
JPH0984347A (ja) スイッチング電源回路
US6804126B2 (en) Power supply start up circuit
US6392906B2 (en) Circuit and method for a pulse width modulated
JP5640830B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2004080859A (ja) スイッチング電源制御回路
JP2006238572A (ja) スイッチング電源装置
JP2004297927A (ja) 過電流保護回路
JP2017153318A (ja) スイッチング電源用半導体装置
JPH1146480A (ja) スイッチング電源装置
JPH08140344A (ja) スイッチング電源装置
JP2006166561A (ja) 電源装置
JP2003264979A (ja) スイッチング電源制御用半導体装置
KR19980043927U (ko) 모니터에 있어서 스위칭 전원의 소프트 스타트 회로

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031225

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040205

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040209