JPH1145467A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JPH1145467A
JPH1145467A JP9197639A JP19763997A JPH1145467A JP H1145467 A JPH1145467 A JP H1145467A JP 9197639 A JP9197639 A JP 9197639A JP 19763997 A JP19763997 A JP 19763997A JP H1145467 A JPH1145467 A JP H1145467A
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recording
recording medium
thin film
section
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JP9197639A
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Yoshihiko Suzuki
美彦 鈴木
Katsushi Nakano
勝志 中野
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来と全く原理の異なる、長時間の記録の保持
が可能であり、構造が簡単で高密度の情報記録再生装置
を提供する。 【解決手段】 記録薄膜4が表面に設けられたガラス基
板5は、駆動装置7により回転させられている。カンチ
レバー部3の先端には探針1が設けられ、記録薄膜4に
所定の圧力で接している。ディジタル信号に対応して探
針1に加える熱パターンを変化させることにより、記録
薄膜4に局所的に熱伝導率の異なる領域を形成する。信
号の再生時には、探針1の温度を記録薄膜の温度と僅か
に異ならせ、探針1に設けた薄膜熱電対で探針1の温度
を検出することにより、記録薄膜4の微小部分の熱伝達
率の大小を検出し、記録されているディジタル信号を再
生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ、映
像機器、音楽機器等のデジタル情報を記録、再生するた
めの情報記録再生装置に関するものであり、特に、薄膜
プローブを用い、記録媒体に熱伝導率の異なる領域を形
成して情報記録を行う情報記録再生装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡技術の発展に伴
い、同技術を基礎技術としたデータストレージ技術が注
目を集めている。この技術は、微小なプローブと記録媒
体との相互作用を用いた情報記録再生方法であり、以下
に述べるような方法が用いられている。
【0003】(a) 熱可塑性プラスチックを記録媒体とし
て、加熱した探針を押し当てて、記録媒体表面上に微小
ピットを形成する方法。(たとえば、H. J. Mamin et.
al.: Sensors and Actuators A48 (1995) p.215 : (IB
M)) (b) ポリイミドなどの単分子膜を局所的に炭化し導電率
の高い領域を形成する方法。(たとえば、K. Takimoto
et. al. : Appl. Phys. Lett. 61 (1992) p.3032 : (Ca
non)) (c) 圧電薄膜材料に導電性探針を接触し、探針と試料間
に電界を印加することにより局所的に分極方向を変える
分極処理を行う方法。(たとえば、R. C. Barrett et. a
l. : J. Appl. Phys 70 (1991) p.2725 : (Stanford Un
iv.)) (d) NOS(Nitride Oxide Silicon)構造体に導電性薄
膜探針を接触させ、パルス印加することにより、電荷を
窒化珪素にトラップさせる方法。(たとえば、山田啓文
他:1997年度応用物理学会春季講演会論文集 p.1360
(京都大学))これらの方法により、10nm前後の記録サ
イズを持つ情報記録再生方法が実現されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の情報記録再生方法では、情報の消去・再書き込
みが可能であり、さらに長期間の記録の保持が可能であ
る記録媒体が安定して入手生産出来るという2つの重要
な要件を満足する方法が無かった。すなわち、(a) (b)
の方法では情報の記録・再生は可能ではあるが、消去が
できないという欠点を有している。また、(c) (d) の方
法では、長期間の記録の保持が可能な実績のある記録材
料を用いることができないという欠点を有している。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、その第1の課題は、従来と全く原理の異なる、
長時間の記録の保持が可能であり、構造が簡単で高密度
の情報記録再生装置を提供することである。第2の課題
は、これに加え、情報の消去・再書き込みが可能である
情報記録再生装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るための手段は、記録媒体と、記録媒体表面に局所的に
熱伝導率の異なる領域を形成する記録部と、記録媒体表
面の熱伝導率の大小を検出し、デジタル信号として取り
扱う再生部とを有してなることを特徴とする情報記録再
生装置(請求項1)である。
【0007】この装置においては、記録媒体表面の熱伝
導率の大小をディジタル信号に変換して記録情報として
いるので、長時間の記録の保持が可能である。また、簡
単な装置で高密度の記録・再生が可能である。
【0008】前記第1の課題及び第2の課題を解決する
ための第1の手段は、前記請求項1に記載の手段であっ
て、記録媒体が、繰り返し可逆的に熱伝導率を変化させ
ることができるものである情報記録再生装置(請求項
2)である。
【0009】この装置においては、記録媒体として、繰
り返し可逆的に熱伝導率を変化させることができるもの
を使用しているので、繰り返し情報の消去・再書き込み
が可能となる。
【0010】前記第1の課題及び第2の課題を解決する
ための第2の手段は、請求項1又は請求項2に記載され
る手段であって、記録媒体が、相変化型記録媒体である
情報記録再生装置(請求項3)である。
【0011】相変化型記録媒体は、その表面に局所的に
熱伝導率の異なる領域を形成することが容易であり、か
つ、繰り返し可逆的に熱伝導率を変化させることができ
るものを得ることができるので、本発明に使用する記録
媒体として好ましいものである。
【0012】前記第1の課題及び第2の課題を解決する
ための第3の手段は、請求項1から請求項3のうちいず
れか1項に記載される手段であって、記録部が探針部を
有する薄膜プローブを有してなり、探針部を記録媒体に
近接して、薄膜ヒータで加熱することにより記録媒体表
面に局所的に熱伝導率の異なる領域を形成する情報記録
再生装置(請求項4)である。
【0013】薄膜プローブは熱容量を非常に小さくする
ことができ、さらに探針部を微小なものとすることがで
きるので、探針部により記録媒体の微小部分に高速で熱
伝導率の異なる領域を形成できる。また、薄膜プローブ
は、半導体製造技術を用いて製作することが可能である
ため、同一性能のものを再現性良く製作することができ
る。
【0014】前記第1の課題及び第2の課題を解決する
ための第4の手段は、請求項1から請求項3のうちいず
れか1項に記載される手段であって、記録部が探針部を
有する薄膜プローブを有してなり、探針部を記録媒体に
近接して、探針部と記録媒体との間に電気パルスを印加
することにより記録媒体表面に局所的に熱伝導率の異な
る領域を形成する情報記録再生装置(請求項5)であ
る。
【0015】この装置によれば、探針部と記録媒体との
間に電気パルスを印加することにより熱的変化を起こさ
せているので、探針部により記録媒体の微小部分に高速
で熱伝導率の異なる領域を形成できる。また、薄膜プロ
ーブは、半導体製造技術を用いて製作することが可能で
あるため、同一性能のものを再現性良く製作することが
できる。
【0016】前記第1の課題及び第2の課題を解決する
ための第5の手段は、請求項1から請求項5のうちいず
れか1項に記載される手段であって、再生部が探針部を
有する薄膜プローブを有してなり、探針部は記録媒体表
面温度と僅かに異なる温度とされて記録媒体に近接し、
再生部は、探針部に形成された薄膜熱電対により記録媒
体の熱伝導率の大小を検出するものである情報記録再生
装置(請求項6)である。
【0017】探針部が記録媒体表面温度と僅かに異なる
温度とされて記録媒体に近接しているので、記録媒体表
面の熱伝達率の変化により、探針部の温度が変化する。
よって、この温度変化を探針部に形成された薄膜熱電対
により検出して、記録媒体の熱伝導率の大小を検出す
る。薄膜プローブ及び探針部は微小に形成することがで
き、熱容量が小さいので、記録媒体の微小部分の熱伝導
率の大小を高速に検出することができる。また、薄膜プ
ローブは、半導体製造技術を用いて製作することが可能
であるため、同一性能のものを再現性良く製作すること
ができる。
【0018】前記第1の課題及び第2の課題を解決する
ための第6の手段は、請求項1から請求項5のうちいず
れか1項に記載される手段であって、再生部が探針部を
有する薄膜プローブを有してなり、探針部は記録媒体表
面温度と僅かに異なる温度とされて記録媒体に近接し、
再生部は、探針部に形成された薄膜抵抗体の抵抗変化に
より記録媒体の熱伝導率の大小を検出するものである情
報記録再生装置(請求項7)である。
【0019】この装置は、前記第6の手段における薄膜
熱電対を薄膜抵抗体に代えたものであり、前記第6の手
段と同様の作用効果を有する。
【0020】なお、前記各手段において、記録部と再生
部は互いに独立したものである必要はなく、例えば探針
等の部品を共有してもよいし、共有することが好まし
い。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。
【0022】図1は、本発明の実施の形態の一例を示す
該略構成図である。相変化型の記録媒体としては、デジ
タルビデオディスク(DVD)で広く用いられているGe
SbTe系記録薄膜4をガラス基板5上に成膜して得られた
ものを用いている。
【0023】この記録媒体は記録媒体ホルダー6に固定
され、記録媒体ホルダー6は記録媒体ホルダー駆動装置
7に取り付けられて回転駆動される。本実施の形態で
は、記録媒体が回転する方式を採用しているが、本発明
においてはこれに限定されることはなく、x−y面内を
走査する駆動方式を用いてもよい。前述の記録媒体ホル
ダー駆動装置7は駆動回路8により回転駆動を制御され
る。
【0024】薄膜熱電対又は薄膜抵抗体を一体具備した
プローブにはカンチレバー部3に探針1が形成され、探
針1は記録薄膜4上に接触している。この接触度合の制
御には、原子間力顕微鏡で周知の接触力検出方法が用い
られ、本実施の形態では光てこ法を採用している。すな
わち、記録薄膜4と探針1の接触力の大きさによりカン
チレバー部3の撓みは変化する。この撓み変化は、レー
ザー光源10よりカンチレバー部3に入射されて反射し
た光を多分割受光素子(多分割フォトダイオード)9で
受光することにより検出し、接触力の大きさを制御す
る。
【0025】所望の力(本実施の形態では1nN)で接
触した探針1は、その接触力を保持したまま記録薄膜4
の半径方向にプローブ駆動装置11により駆動される。
プローブの支持体2はプローブホルダー12に固定さ
れ、プローブホルダー12はプローブ駆動装置11に固
定されている。記録薄膜4の回転運動と、カンチレバー
部3の半径方向の運動により、探針1は一定の接触力を
保ったままで記録薄膜4の任意の位置に移動することが
可能である。
【0026】なお、走査方法については、本発明では特
に限定されず、記録薄膜4と探針1とを相対的にラスタ
ースキャンして、任意の位置に移動することでもかまわ
ない。このように、探針1が、記録薄膜4の任意の位置
に接触できれば、どのような走査方法でもよい。
【0027】プローブは読み出し回路13と書き込み・
消去回路14に接続され、それぞれから電気的な信号が
送られる。
【0028】用いるプローブが薄膜熱電対探針を有する
プローブの場合は、以下に述べる方法により情報の記
録、再生、消去を実施する。
【0029】図2は薄膜熱電対探針及び薄膜ヒーターを
一体具備したカンチレバーを有するプローブの一例を示
す図である。プローブは支持体21と絶縁性を有する可
撓性薄膜22からなるカンチレバーとで構成される。カ
ンチレバーには金属膜23と金属膜24とから構成され
た薄膜熱電対を有する探針を一体具備している。さらに
同カンチレバーには薄膜ヒーター25が一体形成されて
いる。
【0030】図3は前述のプローブの製造方法を示す図
である。以下に図3を参照してプローブの製造方法を述
べる。本製造方法は半導体製造技術を利用した方法であ
る。基板材料として100面方位の直径3インチ、厚さ
250μmのシリコン基板31を用い、はじめにシリコン
基板31の両面に、厚さ700nmの窒化珪素膜32をLP
CVD法により成膜する。その後上面部の不要な窒化珪
素膜の一部を除去し露出したシリコン部を設け、該試料
をTMAH(テトラメチルハイドロオキサイド)水溶液に
浸漬して溝を形成する。この溝は、シリコン111面に
より構成され、四角錐状の溝になる。(a)
【0031】次に、前述の溝を覆う形状を有した厚さ10
0nmの金属膜33をリフトオフ法により形成する。本実
施の形態では前述の金属膜としてニクロム(NiCr)を、
薄膜ヒーター及び熱電対を構成する一種の金属として用
いている。(b)
【0032】次に上面部の不要な窒化珪素膜をドライエ
ッチング法により除去し、カンチレバー形状をパターニ
ングする。又、裏面の窒化珪素膜は支持体形状をドライ
エッチング法により形成する。(c)
【0033】次に、該試料をKOH水溶液に浸漬して、
不要なシリコン部を溶出する。(d)
【0034】最後に、該試料の裏面側、すなわち探針3
5が突出している方向から金属膜34を真空蒸着法によ
り全面に成膜する。本実施の形態では膜厚50nmのTi薄膜
を金属膜として用いている。(e)
【0035】このようにして得たプローブを前述の構成
のシステムに搭載する。情報の記録と消去には2つの方
法を用いることができる。即ち、プローブ加熱法とパル
ス印加法である。
【0036】前者は、カンチレバーに一体形成された薄
膜ヒーター25に通電しプローブ及び探針35を加熱し
探針35が接触している記録薄膜4を局所的に加熱する
方法である。周知のように、加熱が短時間で終了され媒
体が急冷される場合は記録薄膜4は非晶質となり、加熱
が徐々に低下される場合は記録薄膜4は結晶質となる。
これはレーザーを加熱方法としたDVD(Digital Video
Disc)方式で周知の原理である。従って、結晶質と非晶
質の状態変化を記録薄膜4に任意に形成でき、かつ探針
と記録薄膜4との接触面積はnm2オーダーであるため微
小な領域への情報の書き込み・消去が可能である。
【0037】また、再生方法は以下のように実施する。
プローブの薄膜ヒーター25にごく僅かな電流を流しカ
ンチレバー3及び探針1を加熱する。加熱した探針1を
室温にある記録薄膜4に接触すると、探針1は冷却され
探針温度が低下する。この低下のしかたは、記録薄膜4
の冷却能力即ち熱伝導率により変化する。物質の熱伝導
率はその物質の結晶性に大きく左右され、前述の方法で
成形された記録薄膜4内の結晶質領域と非晶質領域を熱
伝導率の大小として検出することが可能である。
【0038】即ち、探針1が結晶質の領域にある場合は
探針1が強く冷却され、薄膜熱電対(金属膜23と金属
膜24)に生ずる熱起電力は大きく変化する。また、探
針1が非晶質の領域にある場合は探針が弱く冷却され、
薄膜熱電対(金属膜23と金属膜24)に生ずる熱起電
力は小さく変化する。このようにして熱起電力の大小と
して記録された情報を読み出すことが可能である。
【0039】一方後者のパルス印加法では、カンチレバ
ー3に一体形成された金属膜24と記録薄膜4との間に
電気パルスを印加し記録薄膜4を部分的に加熱して情報
の書き込み・消去を行う。前述のように、加熱が短時間
で終了され媒体が急冷される場合は記録薄膜4は非晶質
となり、加熱が徐々に低下される場合は記録薄膜4は結
晶質となる。従って、印加するパルス形状により、結晶
質と非晶質の状態変化を記録薄膜4に任意に形成でき、
かつ探針と記録薄膜4との接触面積はnm2オーダーであ
るため微小な領域への情報の書き込み・消去が可能であ
る。
【0040】また、再生方法は前述と同様の方法で実施
する。
【0041】用いるプローブが薄膜抵抗体を探針領域に
設けたプローブの場合は、以下に述べる方法により情報
の記録、再生、消去を実施する。図4は薄膜ヒーターを
一体具備したカンチレバーを有するプローブの一例を示
す図である。プローブは支持体41と絶縁性を有する可
撓性薄膜42からなるカンチレバー43から構成され
る。カンチレバー43には金属膜(薄膜抵抗体)46か
ら構成された薄膜ヒーターと電極パッド44が一体化さ
れ、薄膜ヒーターは探針部45上に形成されている。
【0042】図5は前述のプローブの製造方法を示す図
(図4のA−A断面図)である。以下に図5を参照して
プローブの製造方法を述べる。本製造方法は半導体製造
技術を利用した方法である。基板材料として100面方
位の直径3インチ、厚さ250μmのシリコン基板51を
用い、はじめに該基板の両面に、厚さ700nmの窒化珪素
膜52をLPCVD法により成膜する。その後上面部の
不要な窒化珪素膜の一部を除去し露出したシリコン部を
設け、該試料をTMAH(テトラメチルハイドロオキサ
イド)水溶液に浸漬して溝を形成する。この溝は、シリ
コン111面により構成され、四角錐状の溝になる。
(a)
【0043】次に、この基板上に再び窒化珪素膜53を
全面に成膜する。次に上面部の不要な窒化珪素膜をドラ
イエッチング法により除去し、カンチレバー形状をパタ
ーニングする。(b)
【0044】又、裏面の窒化珪素膜は支持体形状をドラ
イエッチング法により形成する。(c)
【0045】次に、薄膜ヒーターと電極パッドとなる金
属薄膜(薄膜抵抗体)54をリフトオフ法により形成す
る。本実施の形態では、厚さ100nmのNiCr薄膜をパター
ニングしている。(d)
【0046】最後に、該試料をKOH水溶液に浸漬し
て、不要なシリコン部を溶出する。(e)
【0047】また、後述のパルス印加法に用いるプロー
ブとしては、該プローブの裏面側(探針が突出している
方向)からNiCr, Ti等の金属薄膜55を全面に形成す
る。
【0048】このようにして得たプローブを前述の構成
のシステムに搭載する。情報の記録と消去には2つの方
法を用いることができる。即ち、プローブ加熱法とパル
ス印加法である。
【0049】前者は、カンチレバー43にレーザー光を
照射し、プローブ及び探針を加熱し、探針が接触してい
る記録薄膜4を局所的に加熱する方法である。前述のよ
うに、加熱が短時間で終了され媒体が急冷される場合は
記録薄膜4は非晶質となり、加熱が徐々に低下される場
合は記録薄膜4は結晶質となる。従って、この場合も、
結晶質と非晶質の状態変化を記録薄膜4に任意に形成で
き、かつ探針と記録薄膜4との接触面積はnm2オーダー
であるため微小な領域への情報の書き込み・消去が可能
である。
【0050】又、再生方法は以下のように実施する。プ
ローブのカンチレバー部43に微弱なレーザー光を照射
しカンチレバー43を加熱する。この場合、照射するレ
ーザー光は一定のパワーであっても良いし、AC的にパ
ワー変調されても良い。AC的にパワー変調されている
場合は、それに同期した信号のみを有効な信号成分とし
て取出すことにより、周囲温度変化等に起因するドリフ
トやノイズの影響を除去することができる。
【0051】加熱した探針を室温にある記録薄膜4に接
触すると探針は冷却され探針温度が低下する。前述のよ
うに、この低下のしかたは、記録薄膜4の冷却能力即ち
熱伝導率により変化する。物質の熱伝導率はその物質の
結晶性に大きく左右され、前述の方法で成形された記録
薄膜4内の結晶質領域と非晶質領域を熱伝導率の大小と
して検出することが可能である。即ち、探針が結晶質の
領域にある場合は、探針が強く冷却され、薄膜抵抗体
(金属膜)54の温度も低下し、薄膜抵抗体54の抵抗
値は大きく変化する。また、探針が非晶質の領域にある
場合は探針が弱く冷却され、薄膜抵抗体(金属膜)54
の温度も弱く低下し、薄膜抵抗体54の抵抗値は小さく
変化する。このようにして薄膜抵抗体の抵抗値の大小と
して記録された情報を読み出す事が可能である。
【0052】一方後者のパルス印加法では、カンチレバ
ー43に一体形成された金属膜55と記録薄膜4との間
に電気パルスを印加し記録薄膜4を部分的に加熱して情
報の書き込み・消去を行う。書き込みの原理は前述した
ものと同じである。この場合も、探針と記録薄膜4との
接触面積はnm2オーダーであるため微小な記録が書き込
み・消去可能である。
【0053】また、再生方法は前述の、プローブのカン
チレバー部に微弱なレーザー光を照射しカンチレバーを
加熱する方法で実施する。
【0054】ところで、以上本発明の実施の形態の説明
においては、探針を記録媒体に接触させて記録・再生を
行うこととして説明したが、本発明においては、こうし
た方法に限られず、探針と記録媒体とを接触させなくて
もよい。探針が記録媒体に近接していれば、探針を十分
に熱するか、または探針と記録媒体のと間に印加する電
圧を高くすることで、記録媒体の相変化を引き起こすこ
とができる。すなわち、本発明において、「探針部が記
録媒体に近接している」とは、探針と記録媒体が接触し
ている場合はもちろん、上記のように非接触で近接して
いる場合を含むものである。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、記録媒
体と、記録媒体表面に局所的に熱伝導率の異なる領域を
形成する記録部と、記録媒体表面の熱伝導率の大小を検
出し、デジタル信号として取り扱う再生部とを有してな
ることを特徴とするものであるので、従来と全く原理が
異なり、構造が簡単で高密度の情報記録再生装置を得る
ことができる。
【0056】さらに、記録媒体として、繰り返し可逆的
に熱伝導率を変化させることができるものを使用するこ
とにより、情報の消去・再書き込みが可能であり、さら
に長期間の記録の保持が可能である情報記録再生装置を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である情報記録再生
装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態で使用するプローブの一例
を示す概略構成図である。
【図3】図2に示したプローブの製造方法を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態で使用するプローブの他の
例を示す概略構成図である。
【図5】図4に示したプローブの製造方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・探針 2・・・支持体 3・・・カンチレバー部 4・・・記録薄膜 5・・・ガラス基板 6・・・記録媒体ホルダー 7・・・記録媒体ホルダー駆動装置 8・・・駆動回路 9・・・多分割受光素子 10・・・レーザー光源 11・・・プローブ駆動装置 12・・・プローブホルダー 13・・・読み出し回路 14・・・書き込み・消去回路 21・・・支持体 22・・・可撓性薄膜 23・・・金属膜 24・・・金属膜 25・・・薄膜ヒーター 26・・・電極パッド 31・・・シリコン基板 32・・・窒化珪素薄膜 33・・・金属膜 34・・・金属膜 35・・・探針 41・・・支持体 42・・・可撓性薄膜 43・・・カンチレバー 44・・・電極パッド 45・・・探針 46・・・薄膜抵抗体 51・・・シリコン基板 52・・・窒化珪素薄膜 53・・・窒化珪素薄膜 54・・・薄膜抵抗体 55・・・金属薄膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と、記録媒体表面に局所的に熱
    伝導率の異なる領域を形成する記録部と、記録媒体表面
    の熱伝導率の大小を検出し、デジタル信号として取り扱
    う再生部とを有してなることを特徴とする情報記録再生
    装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体が、繰り返し可逆的に熱伝導率
    を変化させることができるものであることを特徴とする
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体が、相変化型記録媒体であるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報記録
    再生装置。
  4. 【請求項4】 記録部が探針部を有する薄膜プローブを
    有してなり、探針部を記録媒体に近接して、薄膜ヒータ
    で加熱することにより記録媒体表面に局所的に熱伝導率
    の異なる領域を形成することを特徴とする請求項1から
    請求項3のうちいずれか1項に記載の情報記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 記録部が探針部を有する薄膜プローブを
    有してなり、探針部を記録媒体に近接して、探針部と記
    録媒体との間に電気パルスを印加することにより記録媒
    体表面に局所的に熱伝導率の異なる領域を形成すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項
    に記載の情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 再生部が探針部を有する薄膜プローブを
    有してなり、探針部は記録媒体表面温度と僅かに異なる
    温度とされて記録媒体に近接し、再生部は、探針部に形
    成された薄膜熱電対により記録媒体の熱伝導率の大小を
    検出するものであることを特徴とする請求項1から請求
    項5のうちいずれか1項に記載の情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 再生部が探針部を有する薄膜プローブを
    有してなり、探針部は記録媒体表面温度と僅かに異なる
    温度とされて記録媒体に近接し、再生部は、探針部に形
    成された薄膜抵抗体の抵抗変化により記録媒体の熱伝導
    率の大小を検出するものであることを特徴とする請求項
    1から請求項5のうちいずれか1項に記載の情報記録再
    生装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004097822A1 (ja) * 2003-05-01 2004-11-11 Pioneer Corporation 記録再生ヘッド及び記録再生装置
JP2012210668A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 Tohoku Univ マイクロアクチュエータ

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