JPH1145431A - 透明磁気記録媒体 - Google Patents

透明磁気記録媒体

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JPH1145431A
JPH1145431A JP9217029A JP21702997A JPH1145431A JP H1145431 A JPH1145431 A JP H1145431A JP 9217029 A JP9217029 A JP 9217029A JP 21702997 A JP21702997 A JP 21702997A JP H1145431 A JPH1145431 A JP H1145431A
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JP
Japan
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magnetic recording
layer
particles
recording medium
magnetic
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Application number
JP9217029A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ogawa
博 小川
Tadahiro Matsunaga
直裕 松永
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1145431A publication Critical patent/JPH1145431A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単位面積当りの磁性粉末の塗布量が少なくても
磁気記録の読み取りエラーの発生しない透明磁気記録媒
体を提供する。 【解決手段】支持体上に少なくとも1層の磁性粒子を含
む磁気記録層を有する磁気記録媒体において、該磁気記
録層の上に平均粒子サイズ0.5μm〜1.0μmの球
状樹脂粒子を5mg/m2〜30mg/m2含み、且つモース硬
度6以上、平均粒子サイズ0.2μm〜1.0μmの研
磨材粒子を0.5mg/m2〜10mg/m2含み、且つ平均粒
子サイズ0.01μm〜0.1μmの非磁性無機粒子を
5mg/m2〜50mg/m2含み、且つ厚みが約0.1μm〜
0.3μmの層を有する透明磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気入出力エラー
のない透明磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーディオテープ、ビデオテープ、フロ
ッピーディスクのような磁気記録媒体の磁気記録層は、
磁性体含有量(塗布量)が多いため、高い磁気出力が得
られるが光透過性がないので磁気カードの印刷面上や、
写真フイルム上に磁気記録層を設けることはできない。
米国特許第5,491,051号明細書にはくり返し使
用しうる磁気特性及び写真特性のすぐれた写真要素が記
載されている。しかし、この写真要素は各種の情報、例
えば撮影の日時、天候、照明条件、縮小/拡大比等の撮
影時の条件、再プリント枚数、ズームしたい箇所、メッ
セージ等を組み込んで、くり返し使用したときや、現
像、プリント時の条件等の磁気記録情報の入出力が必ず
しも確実ではないという難点があった。また、透明磁性
層関連の技術が特開平4−214217、特開平6−1
61033、US−5496687、US−54320
50、US−5436120、US−5434037の
各号の明細書に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実際、例えば写真要素
(写真感材)として使用する場合、現像処理液の乾固物
等の汚れが磁気ヘッドに厚く付着し磁性層とヘッドとの
接触が著しく悪くなり、いわゆるスペーシングロスが発
生し、磁気記録の読み取りエラーが発生しやすかった。
汚れたヘッドをクリーニングするため、磁性層に研磨材
の添加が行われているが、従来公知の範囲で研磨剤を用
いても現像処理液乾固物等汚れの磁気ヘッドへの付着・
転写防止や除去効果は充分ではなかった。また、研磨剤
の使用量を増やしたり、研磨剤粒径を大きくしたりする
と、媒体の透明性が極めて低下して写真用として好まし
く無くなったり、磁気ヘッドの寿命を短かくするといっ
た問題等が発生していた。以上のことから、これらの問
題が無く、実質的に透明でかつ、確実に磁気記録および
再生ができる磁気記録媒体の開発が課題となっていた。
すなわち、本発明の目的は透明性確保の為磁性体の塗布
量を少なくしても、各種磁気情報を確実に記録再生でき
る磁気エラーのない優れた透明磁気記録媒体を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に少
なくとも1層の磁性粒子を含む磁気記録層を有する磁す
る磁気記録媒体において、該磁気記録層の上に平均粒子
サイズ0.5μm〜1.0μmの球状樹脂粒子を5mg
/m2 〜30mg/m2 含み、且つモース硬度6以上、
平均粒子サイズ0.2μm〜1.0μmの研磨材粒子を
0.5mg/m2 〜10mg/m2 含み、且つ平均粒子
サイズ0.01μm〜0.1μmの非磁性無機粒子を5
mg/m2 〜50mg/m2 含み、且つ厚みが約0.1
μm〜0.3μmの層を有することを特徴とする透明磁
気記録媒体、及び前記透明磁気記録層を含むハロゲン化
銀写真感光材料によって達成された。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の平均粒子サイズ0.01
μm〜0.1μmの非磁性無機粒子により現像処理液成
分が乾燥時に分割され乾燥後の固形分が微細化される、
微細化された処理液汚れは平均粒子サイズ0.5μm〜
1.2μmの球状樹脂粒子による突起により磁気ヘッド
に付着しにくくなることで磁気エラーが実質的になくな
る。
【0006】本発明における球状の樹脂粒子としては、
メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリシロキサン、メラ
ミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリテトラフルオロ
エチレン、セルロースアセテート、ポリカーボネート、
ナイロンなどの樹脂粒子やでんぷん等があり、それらの
中でポリメタクリル酸メチル、ポリシロキサン、ポリス
チレン、メラミン樹脂及びグアナミン樹脂が好ましい。
また別に、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、イタコン酸ジエステル、クロトン酸エステル、マレ
イン酸ジエステル、フタル酸ジエステル、スチレン誘導
体、ビニルエステル類、アクリルアミド類、ビニルエー
テル類、アリル化合物、ビニルケトン類、ビニル異節環
化合物、アリル化合物、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、多官能モノマー類、等の単量体の1種または
2種以上のホモポリマー又はコポリマーを種々の手段例
えば懸濁重合法、スプレードライ法、あるいは分散法等
によって粒子としたものであってもよい。球状樹脂粒子
としては、特に架橋シロキサン樹脂、または架橋PMM
A樹脂が好ましい。平均粒子サイズは0.5μmから
1.0μmであり、好ましくは0.7μから1.0μm
未満である。添加量は該層に5mg/m2 から30mg
/m2 がく、特に好ましくは10mg/m2 から20m
g/m2 である。これらの具体例としては、 (シロキサン)東芝シリコーン(株)製の「トスパール
105」、「トスパール108」、「XC99−A88
08」 (PMMA)綜研化学(株)製の「MX−100」、
「MX−150」、日本ペイント(株)製の「P−14
30」、「P−5000」 等がある。
【0007】ヘッドクリーニング性、耐傷性を付与する
ためにモース硬度6以上の研磨材、特にα−アルミナを
併用する事が必要である。αアルミナの平均粒子サイズ
は0.2μm〜1.0μmであり、0.5μm〜1.0
μmが好ましく、添加量は該層に0.5mg/m2 〜1
0mg/m2 が好ましく、特に好ましくは1mg/m2
〜5mg/m2 である。α−アルミナの例としては以下
のものがある。 住友化学工業(株)製「AKP50」、「AKP3
0」、「AKP20」、「HIT50」、レイノルズ
(株)製「ERC−DBM」、ノートン(株)製「No
rton−E600」
【0008】本発明における非磁性無機粒子は平均粒子
サイズ0.01μmから0.1μmであり、0.01μ
m以上0.04μm未満が好ましい。具体的には、シリ
カ(コロイダルシリカ)、酸化アルミニウム(α−アル
ミナ、γ−アルミナ、コランダム等)、酸化クロム(C
2 3 )、酸化鉄(α−Fe2 3 )、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化錫等の酸化物、シリコンカーバイト
(SiC)、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイヤ
モンド等の微粉末、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、硫酸バリウム、硫酸ストロンチウムバリウム、マン
ガンコロイド、酸化アンチモン、マイカ、タルク等があ
げられる。これら粒子は表面の親水性、疎水性を調整す
るために界面活性剤、カップリング剤等で表面処理がさ
れていても良いが、ある程度親水性があったほうが好ま
しい。このれら粒子の内、特にシリカ(コロイダルシリ
カ)が好ましい。添加量は該層に5mg/m2 〜50m
g/m2 で、特に10mg/m2 〜30mg/m2 が好
ましい。このシリカ粒子の具体例としては、日産化学
(株)製の「MEK−ST」、「MIBK−ST」、
「メタノールシリカゾル」「MA−ST−M」、「IP
A−ST」等がある。
【0009】該、磁気記録層上の層の厚みは、0.1μ
m〜0.3μmが好ましい。該層の厚みが薄すぎると粒
子が脱落しやすくなり、厚すぎるとスペーシングロスで
磁気出力が低下するので好ましくない。該層は磁気記録
層のバイインダを溶解する溶剤を用いて磁気記録層と混
合させても良い。この場合には、該上の層の厚みは塗布
液組成から求められる値より厚くなる。
【0010】磁性層とヘッドとの接触状態は上記の大突
起高さにおいて荷重16kgf/cm2 下、波長0.5
μmでの光学接触率が70%以下であると好ましいこと
がわかった。特には60%以下が好ましい。光学接触率
の下限は磁気出力から約20%以上である。
【0011】該、磁性層上の層には磁性体が含まれても
良く、その場合の好ましい添加量は1×10-12 から3
×10-10 mg/μm3 である。
【0012】また該層の塗布液溶剤の一部又は全部を、
該層の下層(磁性層)を溶解できる溶剤にすることで、
該粒子含有層を塗布する際、下層の一部を溶解し粒子を
下層の一部に埋めこむこともできる。特に該粒子含有層
を磁性層の外側に別層として設ける場合に有効で、その
際1つ1つの粒子が体積で50%以上埋まっていること
が粒子の脱落を防止する上で好ましく60%以上埋まっ
ていることがさらに好ましい。
【0013】本発明に使用する粒子の屈折率に特に制限
はないが、粒子を含有する層の屈折率に対して、その差
が0.08以下、より好ましくは0.04以下、さらに
好ましくは0.02以下であることが、ヘイズ等の媒体
の透明性を良化できる点で望ましい。
【0014】本発明に用いられる無機粒子及び有機高分
子粒子は、分散液中の粒子の分散性改良や凝集沈降の改
良や、耐久性(粒子の脱落防止など)の改良、走行性の
改良などの目的で、公知の表面処理をほどこすことが好
ましい。たとえばドイツ特許2653723号、特開平
4−251429号、特開平2−73513号、特開昭
49−59608号、特開昭59−107426号、特
開昭62−202327号、特公平6−180746
号、特開昭61−77136号、米国特許458424
3号、特開平7−73442号、特公平5−8592号
に記載のごときシランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤、アルミカップリング剤、特開平1−16222
3号、特開平6−80406号等に記載のごときポリマ
ーによる被覆、特公平6−73176号などに記載のご
とき固体酸による被覆等があげられる。また、本発明に
用いられる、無機粒子及び有機高分子粒子は、後述する
磁性体と同様な分散方法(分散機など)を選択すること
ができる。
【0015】前記粒子を使用することにより、使用して
いない場合と比べ、透明性は若干低下するが、本発明の
磁気記録媒体を写真フイルム上に設けることを想定する
と、磁気記録層側全層のヘイズ度は9%未満にすること
が写真性能上必要で、さらには8%未満にすることが好
ましい。透明磁気記録層とは実質的に写真画質に影響を
与えない程度の透明性を有した磁気記録層を指し、ブル
ーフィルター透過濃度で0〜0.2、好ましくは0〜
0.15、より好ましくは0〜0.10のものである。
【0016】本発明で用いられる透明磁気記録層に含有
される磁性粒子は、γ−Fe2 3などの強磁性酸化鉄
(FeOx、4/3<x≦3/2)、Co被着γ−Fe
2 3 などのCo被着強磁性酸化鉄(FeOx、4/3
<x≦3/2)、Co被着マグネタイト、その他Co含
有の強磁性酸化鉄、Co含有マグネタイト、強磁性二酸
化クロム、強磁性金属、強磁性合金、さらにその他のフ
ェライト、例えば六方晶系のBaフェライト、Srフェ
ライト、Pbフェライト、Caフェライトあるいはこれ
らの固溶体またはイオン置換体などを使用できる。
【0017】強磁性体の形状としては針状、米粒状、球
状、立方体状、板状等いずれでもよいが、針状が電磁変
換持性上好ましい。粒子サイズは、針状の場合は粒子サ
イズ(長軸長)が0.01〜0.5μm、長軸と短軸の
比は50:1〜2:1が好ましく、更に長軸は0.03
〜0.35μm、長軸と短軸の比は20:1〜3:1が
特に好ましい。粒子の比表面積はSBET で30m2 /g
以上が好ましく、40m2 /g以上が特に好ましい。磁
性体の粒子サイズ分布はできるだけシャープな方が磁気
性能、ヘイズ上から好ましい。強磁性体の飽和磁化(σ
s)は50emu/g以上、さらに好ましくは70em
u/g以上である。また、強磁性体の角型比(σr/σ
s)は40%以上、さらには45%以上が好ましい。保
磁力(Hc)は200 Oe以上3000 Oe以下、
好ましくは500 Oe以上2000 Oe以下であ
る。磁性粒子の磁気記録層の含有量は磁気読み取り性能
と透明性のバランスから10〜100mg/m2 が好ま
しい。
【0018】これらの強磁性体粒子を、例えば特開昭5
9−23505や特開平4−096052記載のものな
どのような、シリカおよび/またはアルミナで表面処理
してもよい。また、特開平4−195726、同4一1
92116、同4−259911、同5−081652
記載のような無機および/または有機の素材による表面
処理を施してもよい。さらに、これらの強磁性体粒子は
その表面にシランカップリング剤又はチタンカップリン
グ剤で処理されてもよい。カップリング剤としては例え
ば、3−メルカプトプロピル トリメトキシシラン、3
−イソシアニルプロピル メチルジメトキシシラン、3
−(ポリ(重合度10)オキシエチニル)オキシプロピ
ル トリメトキシシラン、3−メトキシ(ポリ(重合度
6)オキシエチニル)オキシプロピル トリメトキシシ
ラン、デシルトリメトキシシランなどが用いられる。こ
れらのシランカップリング剤及びチタンカップリング剤
の磁気粒子に対する添加量は1.0〜200重量%であ
る。好ましくは1〜75重量%であり、より好ましくは
2〜50重量%である。又、これらのシランカップリン
グ剤及びチタンカップリング剤は磁気粒子への直接処理
方法やインテグラルブレンド法によって処理され、直接
法には乾式法、スラリー法、スプレー法がある。乾式法
では例えば、磁気粒子と少量の水、または有機溶剤、ま
たは水を含有する有機溶剤およびカップリング剤を混合
しオープンニーダーで攪拌して水、有機溶剤を除去した
後、更に微細分散するのが好ましい。
【0019】上記磁性体を後述するバインダー中に分散
する方法は、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミル
などが好ましく、ニーダーとピン型ミル、もしくはニー
ダーとアニュラー型ミルの併用も好ましい。ニーダーと
しては、開放型(オープン)、密閉型、連続型などがあ
り、その他3本ロールミル、ラボプラストミル等の混練
機も用いられる。またマイクロフルイダイザーによる分
散も好ましい。
【0020】磁気記録層としての保磁力は、好ましくは
800 Oe以上1500 Oe以下であり、支持体の
全面またはストライプ状に設けることができる。磁性体
を配同させるには永久磁石やソレノイドコイルを用いる
方法がある。永久磁石の強度は2000 Oe以上が好
ましい。ソレノイドの場合は500 Oe以上でもよ
い。また、乾燥時の配向のタイミングは磁気記録層内の
残留溶剤が5%〜70%の地点が望ましい。
【0021】磁気記録層には潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨、ゴミ付着防止などの
機能を合せ持たせてもよい。これらの機能は磁性層中に
各種の添加剤、粉体を添加することや磁性層側の面に別
層として機能層を設ける事によっても達成される。特に
帯電防止層を磁性層の下側に隣接する層、潤滑層を最外
層に設けることが好ましい。
【0022】本発明に用いられる磁気記録層等のバイン
ダーは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、
アルカリもしくは生分解性ポリマー、天然物重合体(セ
ルロース誘導体、糖誘導体など)およびこれらの混合物
を使用することができる。好ましい上記樹脂のTgは−
40℃〜300℃、重量平均分子量は0.2万〜100
万、より好ましくは0.5万〜30万である。
【0023】上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニルとビニル
アルコール、マレイン酸および/またはアクリル酸との
共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニル・アクリロニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体などのビニル系共重合体、ニトロセルロー
ス、セルロースジアセテート、セルローストリアセテー
ト、セルロースアセテートプロピオネート、セルロース
アセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アセ
チルジブチルアセテート、トリプロピオニルアセテー
ト、ジドデシルアセテートなどのセルロース誘導体、ア
クリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエ
ーテルポリウレタン、ポリカーボネート、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、アミノ樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ブタジ
エンアクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン
系樹脂、フッ素系樹脂を挙げることができる。
【0024】熱硬化性樹脂または反応型樹脂はたとえ
ば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、
硬化型ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ア
ルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、エ
ポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメラミン樹
脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポ
リマーの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量
グリコール/高分子量ジオール/ポリイソシアネートの
混合物、ポリアミン樹脂、およびこれらの混合物が挙げ
られる。
【0025】また、磁気記録層を構成するバインダーの
中で置換度1.7〜2.9のセルロースエステルが、好
ましく用いられる。特に好ましいのはセルロースジアセ
テート、セルロースアセテートブチレート、セルロース
アセテートプロピオネートである。
【0026】以上列挙のバインダー中に、極性基(エポ
キシ基、CO2 M、OH、NR2 、NR3 X、SO
3 M、OSO3 M、PO3 2 、OPO3 2 、ただし
Mは水素、アルカリ金属またはアンモニウムであり、一
つの基の中に複数のMがあるときは互いに異なっていて
もよい、Rは水素またはアルキル基である)を導入して
あってもよい。
【0027】上記バインダーは単独または数種混合で使
用され、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系
の架橋剤を添加してあっても良い。架橋剤を使用するこ
とにより、層そのもの、あるいは層間の接着を強化でき
る。イソシアネート系架橋剤としてはイソシアネート基
を2個以上有するポリイソシアネート化合物で、たとえ
ばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメ
タンジイソシアネートなどのイソシアネート類、これら
のイソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物
(例えば、トルレンジイソシアナート3molとトリメ
チロールプロパン1molの反応生成物)、及びこれら
のイソシアネート類の縮合により生成したポリイソシア
ネートなどが挙げられる。上記架橋剤の中で特に好まし
いのは下記の一般式(1)で表されるイソシアネート系
架橋剤である。
【0028】一般式(1): φ:ベンゼン核
【0029】一般式(1)においてnは1〜50の分布
の範囲が好ましいが、より好ましくは0〜30、さらに
好ましくは0〜10である。φはベンゼン環を表す。m
は1〜2の整数である。R1 、R2 、R3 はH、アルキ
ル基(C1 以上)、あるいはアリール基(C6 以上)で
ある。この様な架橋剤の好ましい粘度は50(cP/2
5℃)〜1000(cP/25℃)である。またこのよ
うな架橋剤の好ましいNCO含有率は20〜40%であ
る。より好ましくは25〜35%である。この様な架橋
剤の市販品としては、日本ポリウレタン(株)製の「ミ
リオネートMT」、「ミリオネートMR−100」、
「ミリオネートMR−200」、「ミリオネートMR−
300」、「ミリオネートMR−400」、住友バイエ
ルウレタン(株)製の「スミジュール44V10」(以
上、いずれも商品名)等が挙げられる。
【0030】上記架橋剤の塗布量は、3mg/m2 以上
1000mg/m2 以下で含まれることが好ましいが、
より好ましくは5mg/m2 以上500mg/m2 以下
であり、さらに好ましくは10mg/m2 以上300m
g/m2 以下である。このような架橋剤が充分に架橋を
行うために、50℃以上、好ましくは70℃以上で、1
分〜72時間の加熱乾燥を行うことが好ましい。
【0031】上記の様な架橋剤を使用する際、3級アミ
ン系、金属塩系、DBU(1,8−ジアザ−ビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセン−7)系化合物の中から少な
くとも1種類以上を同時に使用することで、層そのも
の、あるいは層とこれに隣接する層との架橋反応速度を
促進させることができ、耐久性向上のための架橋反応時
間を短縮させることができる。3級アミン系では、例え
ば、Bruinsらの”Polyurethane T
echnology”P.25,Interscien
ce(1960)に記載されているような、テトラメチ
ルブタンジアミンや1,4−ジアザビシクロ〔2,2,
2〕オクタンやトリエチルアミンなどが挙げられる。ま
た金属塩系では、例えば、ジブチルすずジラウレート、
オクトエ酸すず、ナフテン酸コバルト、塩化第1すず、
テトラ−n−ブチルすず、塩化第2すず、トリメチルす
ずヒドロキシド、ジメチル2塩化すずなどが挙げられ
る。このような化合物は、例えば、磁気記録層塗布液中
に上記架橋剤とともに添加した後、塗布するか、または
/さらに磁気記録層の下層または/さらに上層の塗布液
中に添加しておいて、磁気記録層への該化合物の拡散を
利用しても良い。
【0032】本発明で使用されるフイルム支持体として
はトリアセチルセルロース(TAC)、ポリアミド、ポ
リカーボネート及びポリエステル等があり、ポリエステ
ルが好ましい。これらのポリエステルの好ましい平均分
子量の範囲は約5000ないし200000である。本
発明で用いられるポリエステルはそのTgが70℃以上
200℃以下であり、90℃以上180℃以下が好まし
い。具体的には下記のような化合物例を示すことができ
る。
【0033】 化合物例 P−1:〔テレフタル酸(TPA)/エチレングリコール(EG)) (100/100)〕(PET) Tg=80℃ P−2:〔2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)/エチレングリコール (EG)(100/100)〕(PEN) Tg=119℃ P−3:2,6−NDCA/TPA/EG(50/50/100) Tg=92℃ P−4:PEN/PET(60/40) Tg=95℃ P−5:PEN/PET(80/20) Tg=104℃
【0034】ポリエステルの中で好ましいのは2,6−
ナフタレンジカルボン酸を含むポリエステルであり、全
ジカルボン酸中に2,6−ナフタレンジカルボン酸を1
0モル%以上含むポリエステルである。中でも特に好ま
しいのはポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレートである。また、支持体の厚みは80〜115μ
mが好ましく、特に好ましくは85〜105μmであ
る。更にポリエステル支持体は感光層を塗布する前に4
0℃以上ガラス転移温度以下の温度で、0.1〜150
0時間熱処理を施すと、ロール状の感光材料としたと
き、巻きぐせをつきにくくすることができる。
【0035】支持体はベース色味のニュートラル化、ラ
イトパイピング防止、ハレーション防止などの目的のた
めに染料を含有してもよい。これら支持体上に写真層
(例えば、感光性ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィル
ター層、磁気記録層、導電性層)を強固に接着させるた
めに、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火炎処
理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プ
ラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理
などの表面活性化処理をした後、直接写真乳剤を塗布し
て接着力を得ても良いし、一旦これらの表面処理をした
後、あるいは表面処理無しで下塗り層を設け、この上に
写真乳剤層を塗布しても良い。
【0036】また、本発明の透明な磁気記録媒体には、
そのほか、染料、界面活性剤等を含有する事が出来る。
さらに、本発明の透明磁気記録媒体の透明磁気記録層側
の少なくともいずれか1層にシリコーン系化合物やフッ
素系化合物(含フッ素化合物)を組み込むことができ
る。例えば、住友3M(株)製のFC−431等が挙げ
られる。本発明の透明磁気記録媒体に用いられる滑り剤
としては、例えば、高級脂肪酸エステル(炭素数10〜
24の脂肪酸と炭素数10〜60のアルコールのエステ
ル)が好ましい。滑り剤の使用量は0.001〜0.1
g/m2 が好ましく、より好ましくは0.005〜0.
05g/m2 である。
【0037】特に本発明で好ましい磁気記録媒体とし
て、ハロゲン化銀感光層を含むカラーリバーサルフイル
ムとカラーネガフイルムをあげることができる。特に一
般用カラーネガフイルムが好ましい。ハロゲン化銀乳剤
は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行った
ものを使用する。本発明の効果は、金化合物と含イオウ
化合物で増感した乳剤を使用したときに特に顕著に認め
られる。このような工程で使用される添加剤はリサーチ
・ディスクロージャーNo.17643および同No.
18716に記載されており、その該当箇所を後に挙げ
た。
【0038】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤種類 RD17643 RD18716 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 5 かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄〜 および安定剤 6 光吸収剤、 649頁右欄〜 フィルター染料、 25〜26頁 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10 バインダー 26頁 同上 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁左欄 12 塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 表面活性剤
【0039】本発明はAPS(Advanced Ph
oto System)カラー写真に利用されるが、フ
イルムのロール幅が24mmとなるのでパトローネケー
スに使用されるプラスチックの総重量は5g以上15g
以下となり、パトローネを小型化できる。
【0040】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0041】1)第1層及び下塗り層 厚さ90μm のポリエチレンナフタレート支持体につい
て、その各々の両面に、処理雰囲気圧力0.2Tor
r、雰囲気気体中のH2 O分圧75%、放電周波数30
kHz、出力2500W、処理強度0.5kV・A・分
/m2 でグロー放電処理を施した。この支持体上に、第
1層として下記組成の塗布液を特公昭58−4589号
公報のバー塗布法を用いて、5cc/m2 の塗布量で塗
布した。 導電性微粒子分散液(SnO2 /Sb2 5 粒子濃度 50 重量部 10%の水分散液.1次粒子径0.005μm の 2次凝集体でその平均粒径が0.05μm ) ゼラチン 0.5 重量部 水 49 重量部 ポリグリセロールポリグリシジルエーテル 0.16 重量部 ポリ(重合度20)オキシエチレン 0.1 重量部 ソルビタンモノラウレート
【0042】さらに、第1層を塗設後、直径20cmの
ステンレス巻芯に巻付けて、110℃(PEN支持体の
Tg:119℃)で48時間加熱処理し熱履歴させてア
ニール処理をした後、支持体をはさみ第1層側と反対側
に乳剤用の下塗り層として下記組成の塗布液をバー塗布
法を用いて、10cc/m2 の塗布量で塗布した。 ゼラチン 1.01 重量部 サリチル酸 0.30 重量部 レゾルシン 0.40 重量部 ポリ(重合度10)オキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.11 重量部 水 3.53 重量部 メタノール 84.57 重量部 n−プロパノール 10.08 重量部 さらに、後述する第2、第4層を、第1層の上に順に塗
設し、最後に、特開平7−287345号公報の実施例
1に記載された、カラーネガ感光材料を反対側に重層塗
布することで、ハロゲン化銀乳剤層付き透明磁気記録媒
体を作製した。
【0043】2)第2層(透明磁気記録層) 磁性体の分散 Co被着γ−Fe2 3 磁性体(平均長軸長:0.25
μm、SBET :39m2 /g、Hc:831 Oe、σ
s :77.1emu/g、σr :37.4emu/g)
1100重量部、水220重量部及びシランカップリン
グ剤〔3−(ポリ(重合度10)オキシエチニル)オキ
シプロピル トリメトキシシラン〕165重量部を添加
して、オープンニーダーで3時間良く混練した。この粗
分散した粘性のある液を70℃で1昼夜乾燥し水を除去
した後、110℃で1時間加熱処理し、表面処理をした
磁気粒子を作製した。
【0044】さらに以下の処方で、再びオープンニーダ
ーにて4時間混練した。 上記表面処理済み磁気粒子 855 g ジアセチルセルロース 25.3 g メチルエチルケトン 136.3 g シクロヘキサノン 136.3 g
【0045】さらに、以下の処方で、サンドミル(1/
4Gのサンドミル)にて2000rpm、4時間微細分
散した。メディアは1mmΦのガラスビーズを用いた。 上記混練液 45 g ジアセチルセルロース 23.7 g メチルエチルケトン 127.7 g シクロヘキサノン 127.7 g
【0046】さらに、以下の処方で、第4層塗布液を作
製した。 磁性体含有中間液の作製 上記磁性体微細分散液 50.8 g ジアセチルセルロース溶液 1914.7 g (固形分4.5%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) これらをディスパ−にて攪拌・混合し、「磁性体含有中
間液」を作製した。
【0047】粒子分散液の作製 (1) トスパール105粒子分散液の作製(大粒子) 以下の処方にてトスパール105粒子(ポリシロキサン
球状粒子、平均1次粒子径0.5μm )の分散液を作製
した。 トスパール105 10 g ジアセチルセルロース溶液 190 g (固形分3%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) 氷冷・攪拌しながら、超音波ホモジナイザー「SONI
FIER450(BRANSON(株) 製)」を用いて
1時間分散した。
【0048】(2)トスパールXC99−A8808分散
液の作製(大粒子) 以下の処方にてトスパールXC99−A8808(ポリ
シロキサン球状粒子、平均1次粒子径0.9μm )の分
散液を作製した。 トスパールXC−99 10 g ジアセチルセルロース溶液 190 g (固形分3%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) 氷冷・攪拌しながら、超音波ホモジナイザー「SONI
FIER450(BRANSON(株) 製)」を用いて
1時間分散した。
【0049】(3)MX−100粒子分散液の作製(大粒
子) 以下の処方にてMX−100粒子(架橋PMMA球状粒
子、平均1次粒子径1.0μm )の分散液を作製した。 MX−100 10 g ジアセチルセルロース溶液 190 g (固形分3%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) 氷冷・攪拌しながら、超音波ホモジナイザー「SONI
FIER450(BR
【0050】(5)AKP50(αアルミナ粒子)粒子分
散液の作製 以下の処方にて、サンドミル(ベッセル内及び回転ディ
スクがセラミックコートされた1/4Gのサンドミル)
にて2000rpm、6時間微細分散した。メディアは
1mmΦのジルコニアビーズを用いた。 AKP50 37 g (α−アルミナ、平均1次粒子径0.2μm) シランカップリング剤 2.1 g 〔3−(ポリ(重合度10)オキシエチニル)オキシプロピル トリメトキシシラン〕 ジアセチルセルロース溶液 324.6 g (固形分4.5%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) ANSON(株) 製)」を用いて1時間分散した。
【0051】(4)AKP20粒子分散液の作製(αアル
ミナ粒子) 以下の処方にてAKP20粒子分散液を作製した。 AKP20(平均1次粒子径0.6μm ) 10 g シランカップリング剤〔3−(ポリ(重合度10)オキシエチニル)オキシプ ロピル トリメトキシシラン〕 2 g ジアセチルセルロース溶液 188 g (固形分3%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) 氷冷・攪拌しながら、超音波ホモジナイザー「SONI
FIER450(BRANSON(株) 製)」を用いて
3時間分散した。
【0052】(5)AKP50(αアルミナ粒子)粒子分
散液の作製 以下の処方にて、サンドミル(ベッセル内及び回転ディ
スクがセラミックコートされた1/4Gのサンドミル)
にて2000rpm、6時間微細分散した。メディアは
1mmΦのジルコニアビーズを用いた。 AKP50 37 g (α−アルミナ、平均1次粒子径0.2μm) シランカップリング剤 2.1 g 〔3−(ポリ(重合度10)オキシエチニル)オキシプロピル トリメトキシシラン〕 ジアセチルセルロース溶液 324.6 g (固形分4.5%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1)
【0053】(6)コロイダルシリカ粒子分散液(微粒
子) 日産化学(株)製の「MEK−シリカゾル」を使用し
た。これは、メチルエチルケトンを分散媒とした、平均
1次粒子径0.015μmのコロイダルシリカの分散液
であり、固形分は30%である。
【0054】第2層塗布液の作製 (本発明試料)以下の処方で、第2層(磁性層)塗布液
を作製した。 <第2層塗布液処方> 上記磁性体含有中間液 3500 g ジアセチルセルロース溶液 294 g (固形分4.5%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) 架橋剤〔1〕:ミリオネートMR−400 8 g (日本ポリウレタン(株) 製) メチルエチルケトン 15.5 g シクロヘキサノン 15.5 g この塗布液をワイヤーバーにて、塗布量29.3cc/
2 になるように塗布した。乾燥は110℃で行った。
乾燥後の層厚は1.0μmだった。次いで、以下の処方
で第3層塗布液を作製した。 <第3層塗布液処方> ジアセチルセルロース溶液 52 g (固形分4.5%、溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) メチルエチルケトン 1166 g シクロヘキサノン 1166 g 樹脂粒子分散液 x g 研磨剤分散液 y g コロイダルシリカ分散液 z g x、y、zは第1表に示す添加量になるように調製す
る。この塗布液をワイヤーバーにて、塗布量10.4c
c/m2 になるように塗布した。乾燥は110℃で行っ
た。この時、トスパール105は20mg/m2 で塗布
された。また、塗布品の断面をSEMで観察したとこ
ろ、塗布・乾燥中に第3層が第2層と混合し、第3層の
厚みは約0.3μm、第2層の厚みは約0.7μmだっ
た。
【0055】3)第4層 滑り剤の分散原液の作成 下記のa液を90℃加温溶解し、b液に添加後、高圧ホ
モジナイザーで分散し滑り剤の分散原液を作成した。 a液 下記化合物A 0.75 重量部 C6 13CH(OH)(CH2 10COOC50101 下記化合物B 0.75 重量部 n−C50101 O(CH2 CH2 O)16H キシレン 2.11 重量部 プロピレングリコール− 0.08 重量部 モノメチルエーテル b液 シクロヘキサノン 96.3 重量部
【0056】 第4層塗布液の作製 上記滑り分散原液482gに下記の溶剤を加え塗布液と
した。 イソプロピルアルコール 3243 g メタノール 115 g シクロヘキサノン 144 g 下記化合物C 0.73 g C8 17SO2 N(C3 7 )(CH2 CH2 O)4 − (CH2 4 SO3 Na ポリエステル変性シリコーン溶液 2.88 g (BYKケミジャパン(株) 製、 商品名BYK310、固形分含量25%)
【0057】上記第4層塗布液を第2層の上に10.4
cc/m2 の塗布量で塗布し、90℃で乾燥した。乾燥
後の潤滑剤(化合物A)は約7.5mg/m2 だった。
【0058】さらに、表1及に示すような、本発明試料
B〜E及び比較例試料ア〜エを作製した。
【0059】(比較例試料ア)第2層塗布液の処方を以
下に代えて、厚み約1.2μmに塗布した以外は、本発
明試料と全く同様に作成した。 ジアセチルセルロース (バインダー) 1500 g トリアセチルセルロース (バインダー) 129 g Toda CSF-4085V2 (磁性粒子) 129 g Sumitomo AKP-50 (アルミナ、0.25μm) 35 g Degussa 酸化アルミニウムC(0.04μm) 135 g Gafac PE510 (界面活性剤) 6 g Gafac PE610 (界面活性剤) 3 g Solsperse 24000 (分散剤) 375 g フタル酸ジブチル (摩砕溶剤) 267 g 3M FC-431 (塗布助剤) 136 g Mobay Mondur CB 75 (架橋剤) 15 g 錫オクチエート (架橋触媒) 270 g 塩化メチレン (溶剤) 66428 g アセトン (溶剤) 23724 g アセト酢酸メチル (溶剤) 5655 g
【0060】試料の評価について記す。
【0061】a)光学接触率の測定 東洋精機製作所(株)製のマイクロトポグラフを用いて
測定した。測定は25℃60%、荷重16kgf/cm
2 、測定波長0.5μmで行った。この測定では、光学
的に、試料表面が平滑であった場合に100%と計測さ
れ、試料表面が平滑でなくなるに従い、その値は低下す
る。
【0062】b)ヘイズの測定 日本電色工業(株) 製のヘイズ計「VGS−1001D
P」を用いて、ハロゲン化銀乳剤層を塗設する前の段階
の試料について下塗層を脱膜後ヘイズ度を測定した。こ
の時、光は透明磁気記録層側から入射するように測定し
た。透明磁気記録媒体のヘイズ度が9%未満の試料を
○、9%以上の試料を×(N.G.)と判定した。尚、
ヘイズ度は以下のように定義される。 T=D+PT PT:平行透過率 H=(D/T)×100(%) T:全透過率 D:拡散 H:ヘイズ度(濁度)
【0063】c)塗設層中に分散された粒子の粒径測定 作製した試料の塗設層中に分散された、無機、有機高分
子粒子の粒度(平均2次粒子径)を求めるために、以下
の手順で行った。 低温灰化装置(プラズマリアクターPR−503 ヤ
マト科学(株) 製)を用いて、粒子を覆っているバイン
ダーを除去する。 粒子の表面を覆っていたバインダーを除去した後の試
料表面を、走査型電子顕微鏡「ESM−3200」に
て、5000倍〜10000倍で、必要枚数写真に写
す。 写真に写っている分散粒子一個一個についてデジタイ
ザーを用いて円相当径を求め、計500個の平均円相当
径を求めた。 上記平均円相当径を「塗設層中に分散された粒子の粒
径」とした。
【0064】d)磁気入出力性能の評価 作成した広幅フイルムを24mm幅にスリットし、カー
トリッジに組み込み加工し、APSカメラ用40枚取り
フイルムを得た。このフイルムを富士写真光機(株)製
APSカメラ「EPION300」にて露光し、磁気記
録層に撮影条件を磁気記録した。この後、富士写真フイ
ルムのCN−16Xケミカル処方において電導度200
0μS cm-1のN4液を使用して現像処理を行った。現
像機は富士写真フイルム(株) 製のシネ式自動現像機F
NCP−900を用いた。この処理条件は通常よりも処
理液濃度を高くしてフイルム表面への処理液付着量を多
くした条件である。現像処理後の試料を富士写真フイル
ム(株)製アタッチャ「AT−100」を使用してカー
トリッジに巻き込んだ。次いで、富士写真フイルム
(株)製ネガキャリア「NC240S」を使用して常温
・常湿にてフイルムを50本連続して読み取り、磁気性
能を評価した。上記評価条件は透明磁気記録層表面に残
存する現像処理液の乾固物を主成分とする汚れが、試料
走行時に磁気ヘッド表面に転写・蓄積し、スペースロス
損失により信号出力が小さくなり磁気読みとりエラーが
発生することから採用した。再生出力が、磁気ヘッドに
汚れの無い場合の理想的な再生出力に対し、35%減少
したときに出力低下(磁気エラー)とした。 出力低下50本まで発生なし:○ 出力低下40本で発生 :○△ 出力低下30本で発生 :△ 出力低下20本で発生 :× 出力低下10本以下で発生 :×× e)50本走行後のヘッドの汚れを観察した。 ほとんど無し :○ ややあり :○△ あり :△ 多い :× 非常に多い :×× と判定した。
【0065】f)ヘッドクリーニング性 パーマロイ製ヘッドを使用し、バック圧150gで40
mのフイルムを走行したときの磨耗性を調べた。 0.2μm以下 :× 0.2μmを越え0.5μm未満 :△ 0.5μm以上 :○
【0066】g)耐久性 富士写真フイルム製フォトプレイヤーAP−1にて50
往復走行させて磁性層面の傷の有無を見た。 傷ほとんど無し :○ 傷ややあり :△ 傷あり :×
【0067】
【表1】
【0068】表1及よりわかる様に、本発明試料におけ
る、磁気入出力性能の改良効果は顕著であり、確実な磁
気入出力性能と透明性を兼ね備えた優れた透明磁気記録
媒体を提供することができる。
【0069】(その他−本発明試料−その1)前述した
本発明試料すべてにおいて、第4層に含有される上記化
合物Aを固形分で、2倍になるように塗設した以外は、
それぞれ全く同様に作製したところ、全く同じ改良効果
(結果)が得られた。これにより、滑り性がさらに向上
し、透明性と磁気入出力性能が両立する、優れたハロゲ
ン化銀乳剤層付き透明磁気記録媒体を得ることができ
た。
【0070】(その他−本発明試料−その2)前述した
本発明試料すべてにおいて、それぞれ、第2層の磁性体
塗布量を0.6倍にし、乳剤層を反転カラー乳剤層であ
る特開平2−854実施例1の試料101と同様にし
て、さらに現像処理を特開平2−854実施例1に示さ
れるようなカラーリバーサル感材用の現像処理法により
実施する以外は、前述本発明試料とそれぞれ同様に行っ
たところ、全く同じ改良効果(結果)が得られ、透明性
と磁気入出力性能が両立した、優れたハロゲン化銀乳剤
層付き透明磁気記録媒体が得られた。
【0071】
【発明の効果】本発明により、確実な磁気入出力性能と
透明性を兼ね備えた、優れた透明磁気記録媒体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明試料Aの断面を6万倍に拡大して形態観察
したSEM写真である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の磁性粒子を
    含む磁気記録層を有する磁気記録媒体において、該磁気
    記録層の上に平均粒子サイズ0.5μm〜1.0μmの
    球状樹脂粒子を5mg/m2 〜30mg/m2 含み、且
    つモース硬度6以上、平均粒子サイズ0.2μm〜1.
    0μmの研磨材粒子を0.5mg/m2 〜10mg/m
    2 含み、且つ平均粒子サイズ0.01μm〜0.1μm
    の非磁性無機粒子を5mg/m2 〜50mg/m2
    み、且つ厚みが約0.1μm〜0.3μmの層を有する
    ことを特徴とする透明磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 該球状で平均粒子サイズ0.5μm〜
    1.2μmの樹脂粒子が架橋シロキサン樹脂、または架
    橋PMMA樹脂であることを特徴とする請求項1に記載
    の磁気記録体。
  3. 【請求項3】 該モース硬度6以上、平均粒子サイズ
    0.2μm〜1.0μmの研磨材粒子がαアルミナであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録体。
  4. 【請求項4】 概平均粒子サイズ0.01μm〜0.1
    μmの非磁性無機粒子がシリカ粒子であることを特徴と
    する請求項1に記載の磁気記録体。
  5. 【請求項5】 該透明磁気記録媒体の25℃60%R
    H、荷重16kgf/cm2 下、波長0.5μmでの光
    学接触率が70%以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の透明磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 該磁気記録層に平均粒子サイズ0.01
    μm〜0.1μmの非磁性無機粒子を50mg/m2
    300mg/m2 含むことを特徴とする請求項1に記載
    の透明磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 該磁気記録層に含まれる平均粒子サイズ
    0.01μm〜0.1μmの非磁性無機粒子がシリカ粒
    子であることを特徴とする請求項7に記載の透明磁気記
    録媒体。
  8. 【請求項8】 該磁気記録層にモース硬度6以上、平均
    粒子サイズ0.2μm〜1.0μmの研磨材粒子を5m
    g/m2 〜50mg/m2 含むことを特徴とする請求項
    1に記載の透明磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 該透明磁気記媒体の磁性層に含まれる平
    均粒子サイズ0.2μm〜1.0μmの研磨材粒子がα
    アルミナであることを特徴とする請求項9に記載の透明
    磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 該磁性粒子の平均サイズが0.03μ
    m 以上0.35μm以下であり、且つ該磁気記録層側全
    層のヘイズ度が9%未満であることを特徴とする請求項
    1に記載の透明磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 該透明磁気記録層の反対面側の支持体
    上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有す
    ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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