JPH1144773A - 外部操作切り換え構造 - Google Patents

外部操作切り換え構造

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JPH1144773A
JPH1144773A JP20014797A JP20014797A JPH1144773A JP H1144773 A JPH1144773 A JP H1144773A JP 20014797 A JP20014797 A JP 20014797A JP 20014797 A JP20014797 A JP 20014797A JP H1144773 A JPH1144773 A JP H1144773A
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JP
Japan
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external operation
operation switching
wheel
movement
switching mechanism
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JP20014797A
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English (en)
Inventor
Takeo Muto
健男 武藤
Toshio Hiruta
俊雄 昼田
Kenji Shimoda
健次 下田
Yasuo Kitajima
泰夫 北嶋
Michiko Yagi
八木  道子
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時計ムーブメントを構成する外部操作切り換
え機構の状態移行状況が認識し易い外部操作切り換え構
造を提供する。 【解決手段】 巻真9が軸方向の複数の引き出し段数位
置に停止するのに連動して動作する外部操作切り換え機
構8を構成するカンヌキ12の静止位置が、ムーブメン
ト上面より確認できるように、カンヌキ12の先端であ
るリセットバネ部12dを覆うムーブメント構成部材の
回路基板16と回路支持板30とに、カンヌキ12とケ
ース裏蓋との間で貫通するように、のぞき穴30b、3
0cを配設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯時計の時計情
報を表示する表示用部材の表示位置を外部操作部材によ
り修正するための外部操作切り換え構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年の携帯時計は多様化するニーズに対
応し、いろいろな仕様の時計が商品化されている。この
ような中でアナログ式時計(以後はAQ時計と略す)で
は、通常時刻表示機能のみを持つ2針あるいは3針プレ
ーン時計に見られるようなシンプルなデザインの商品と
は別に、日付、曜日、月などのカレンダー機能表示にも
指針を用いて時計デザインを複雑時計に見立てた多針表
示式時計や、多くの時計情報をIC論理回路に組み込む
と共に、複数のステップモータと多くの指針表示機構な
どを組み合わせて多機能化を図った多針多機能アナログ
時計(以後は多機能AQ時計と略す)など多針の多機能
化された商品が多々出現している。
【0003】このようにAQ時計の多機能化が進む中
で、従来の、例えば通常時刻表示輪列に連動して駆動す
るカレンダー機構を搭載したAQ時計においては、小の
月から切り替わる大の月の初日になると日付表示部に3
1日などの日付非存日が表示されるので、使用者が外部
操作部材である巻真を手で操作するなどして日付表示を
修正していた。
【0004】一方、前記多機能AQ時計おいては、通常
使用状態ではIC論理回路の時計情報に基づいてIC論
理回路から駆動信号が出力され、カレンダー機構を駆動
するステップモータの回転を制御している。そして、こ
の時計においては、大の月の初日になると日付表示部に
非存日が表示されるのを避けるために、プログラムに従
って自動的に前記ステップモータを早送り駆動させて正
規の日付である1日を表示するようになっており、手動
修正を不要にした使用者にとっては使い勝手の良い商品
となっている。さらに、日針の他に月針、年針などを備
え、通常使用時にこれら様々な時計情報の手動による表
示修正を閏年を含んで不要にした多機能AQ時計も提案
されている。
【0005】このような多機能AQ時計においては、日
針の表示内容を自動修正する上で、工場出荷時や市場で
電池交換をした際には、通常使用の前に予めIC論理回
路と日針との動作を一致させるための初期位置設定操作
が一般的に必要となる。この初期位置設定操作とは、外
部操作部材である巻真を操作して、これに連動する外部
操作切り換え機構とこの機構が備えるスイッチとを動作
させて、時計を「初期設定モード」にした後、一旦動作
していたIC論理回路のカレンダー表示用プログラムを
ランダムな位置から動作を開始する初期位置に電気的制
御により合わせる「モードセット」操作と、さらにこの
操作の後に日針の位置を前記プログラム上で設定してい
る特定位置に電気的制御により合わせる「イニシャルセ
ット」操作とを指す。
【0006】このような初期位置設定操作を行うとき
に、特に「モードセット」移行後には、「モードセッ
ト」へ移行したことが作業者にとって不明瞭な場合、作
業者が誤認識して間違った設定状態で「イニシャルセッ
ト」操作を行なう危険がある。こうした場合には、時計
が通常使用状態で誤動作することが懸念される。したが
って、「モードセット」へ移行した後に、この時計が現
在「モードセット」状態にあるのか、「イニシャルセッ
ト」状態にあるのかを作業者が明確に認識できるように
する必要がある。
【0007】このような中で前記多機能AQ時計におい
て、通常使用状態では日付を表示している日針に、「モ
ードセット」へ移行後には通常とは異なった動作をさせ
たり、また日針を意図的に特殊な表示位置に移動させる
ことによって、現在の日付表示が初期位置設定操作の
「モードセット」状態であることを認識させることが考
えられる。また、初期位置設定操作状態であることをさ
らに分かり易くするために、ムーブメントに初期位置設
定専用の外部操作部材と外部操作スイッチとを複数配設
する構造も考えられる。一方、この時計がムーブメント
の状態(完成時計のケース裏蓋を外した状態を含む)で
行う初期位置設定操作の操作状態を明確にするために、
例えば、外部操作部材である巻真の複数の引き出し段数
の位置によって、その「モードセット」状態を認識させ
ることも考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、「モー
ドセット」へ移行後に日針が特異な動きや表示位置を示
すような時計システムでは、ムーブメント状態で日針の
動作などを検査しようとする場合に、予め検査用の日針
を取り付けなくてはならず検査工数が増大するという欠
点がある。また、外部操作スイッチを複数設ける方法で
は、「モードセット」状態の明確化と操作の簡素化を図
ることはできても、コスト面デザイン面などからは得策
とは言えない。一方、巻真の引き出し量は一般的に一段
引き出す毎に300μ〜500μ程度とわずかなので、
ムーブメントの状態では巻真の引き出し量を視認するこ
とによって巻真が何段目の位置にあるかを確認するのは
難しい。さらに、外部操作切り換え機構を構成する巻真
以外の部材、例えば、ケースの裏蓋を開けた状態でムー
ブメント上面から部品形状が露出していて、比較的視認
しやすいオシドリなどの作動状態によってモードセット
状態を認識させようとする場合でも、前記巻真の引き出
し段数の位置と同様に確実に認識することは難しい。
【0009】本発明の目的は、上記従来の多機能AQ時
計の欠点を解消し、表示部材の初期位置設定操作におい
て、誤操作による時計表示機能の誤作動を防止しできる
信頼性の高い外部操作切り換え構造を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は次のような構成をしている。即ち、通常時
刻を表示するための指針輪列と、前記通常時刻以外の時
計情報を表示するための機能表示用輪列と、前記指針輪
列と前記機能表示用輪列とを制御する回路ブロックと、
複数の構成部材からなり巻真に連動して複数の停止位置
に設定可能な外部操作切り換え機構とを有する時計ムー
ブメントにおいて、前記外部操作切り換え機構の構成部
材の少なくとも一部を上から覆い、かつ貫通穴または切
り欠き部を形成したカバー部材を設け、前記外部操作切
り換え機構の少なくとも一つの停止位置では、前記カバ
ー部材の貫通穴または切り欠き部から前記構成部材の一
部を視認できるように構成したことを特徴とする。
【0011】また、前記外部操作切り換え機構の構成部
材はカンヌキであり、ムーブメント上面より前記カンヌ
キ位置を視認できる前記貫通穴または切り欠き部は、前
記巻真の軸延長線に対して前記カンヌキの作動回転中心
位置とは反対側の位置に配設されていることを特徴とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。図1は 本発明の実施の形態であ
る多機能AQ時計の裏蓋側から見たムーブメントの半分
を示す部分平面図であり、外部操作切り換え機構周辺を
主に示す。図2は図1のムーブメントの残り半分を示す
部分平面図である。図3は図1のムーブメントの外部操
作切り換え機構の作動を示す巻真1段引き状態の要部平
面図で、図4は同じく巻真2段引き状態の要部平面図で
あり、図3、図4において巻真の0段位置状態(通常使
用状態)を2点鎖線で示す。図5は図1のムーブメント
の巻真引き出し位置を示す要部断面図であり、(a)は
巻真が巻真0段位置状態、(b)は巻真1段引き状態、
(c)は巻真2段引き状態をそれぞれ示す。また図6〜
図8は図1のムーブメントの外部操作切り換え機構を示
す要部断面図である。
【0013】図1、図2により、まずこのムーブメント
の構成部品の全体配置について説明する。9はリューズ
が装着される外部操作部材としての巻真であり、その周
辺に様々な時計情報を表示する表示部材の修正操作を行
うための外部操作切り換え機構8が配設され、巻真9の
操作に連動して作動する。ムーブメント中央には通常時
刻表示用の減速輪列である指針輪列機構1及び巻真9を
上にした図の左手にこれを駆動するステップモータA,
3が配設され、巻真9の軸延長方向である図2の下方に
は、通常時刻以外の時計情報を表示するための減速輪列
である機能表示用輪列機構2及びこれを駆動するステッ
プモータB,4が配設されており、文字板が固着される
ムーブメント下面側に配設された図5に示すような日付
表示用の機能表示部材である日板37を駆動させる。
【0014】5はステップモータA,3、ステップモー
タB,4などを電気的に制御する回路ブロックであり、
この回路ブロック5は、図7に示すようにムーブメント
の基台である地板13に植設した複数のネジ支柱13c
に載置され、その上に回路支持板30を載せてネジ31
を締めることによって、外部操作切り換え機構8の上方
に配設されている。6は図2右手に配設された電池であ
り、下面マイナス電極6a側を圧接する電池受バネ32
と、上面プラス電極6b側を押圧固定する電池押さえ板
33とを介して回路ブロック5に電気的導通が図られて
いる。また、このムーブメントには付加機能として、図
示しない時針のみを1時間単位で修正できる時差修正機
構(その一部を図5に示す)7が搭載されている。
【0015】引き続いて、細部の構成について詳細に説
明する。まず、回路ブロック5は、回路基板16の下面
側(ムーブメント構成部品内臓側)に時計回路の基準発
信器である水晶振動子5b、論理回路などを形成したI
Cチップ5c、後述のスイッチ車と関係するスイッチ端
子5aが実装され、ムーブメントのプロフィールとほぼ
同様の形状に構成されている。回路基板16には両面に
電気導通用パターンが形成され、上面側(ケースの裏蓋
側)にはチェック用パターン16c、16d、16eが
形成され、これらチェック用パターン16c、16eな
どを露出させるように回路支持板30に設けたのぞき穴
30aなどを通して容易にムーブメントの上面側から外
部部材であるチェック端子で接触して、検査に必要な出
力信号をチェックしたり、外部からの電気的信号をIC
論理回路に入力することが出来るようになっている。回
路基板16の下面側には外部操作切り換え機構8の時差
修正状態認識スイッチを構成するスイッチパターンA,
16aとリセットスイッチを構成するスイッチパターン
B,16bとが形成されている。
【0016】次に、図3、図4、図5を参照しながら外
部操作切り換え機構8について説明する。11は巻真9
の右手に配設された外部操作切り換え部材として周知の
オシドリであり、その頭部11aは巻真9の溝部9aに
係合しており、地板13に植設したオシドリ軸13aを
中心に回動する。同じく外部操作切り換え部材であるカ
ンヌキ12には、摺動山型部12aとカンヌキ戻しバネ
12bとが回動中心から二股に一体形成されており、カ
ンヌキ戻しバネ12bはオシドリ11側面に当接してお
り、摺動山型部12aに常にオシドリ11の尾部11b
を押圧するような付勢力を与えている。カンヌキ12
は、オシドリ11を介して巻真9の引き出し操作に連動
し、摺動山型部12aの形状に応じて所定の範囲を、地
板13に植設された裏押さえネジチューブ13bを中心
に回動する。
【0017】さらに、カンヌキ12の摺動山型部12a
から延長した巻真9の軸上には、ツヅミ車15の溝部1
5bと係合しているツヅミ車係合部12cが、そのさら
に延長方向には、リセットバネ12dがカンヌキ12と
一体形成されている。リセットバネ12dは回路基板1
6下面側に常時圧接しながら巻真9の引き出し操作に応
じて移動し、その先端が1段引きではスイッチパターン
A,16aに、2段引きではスイッチパターンB,16
bにそれぞれ接触してIC論理回路のスイッチ動作をす
る。巻真9を押し込んだ0段位値では回路基板16のス
イッチパターンA,16aとスイッチパターンB,16
bとの中間のパターンの無い位置に落ち着くようになっ
ている。
【0018】リセットバネ12dは回動中心である裏押
さえネジチューブ13bに対してツヅミ車係合部12c
より遠方側に延長配設されているので、外部操作切り換
え機構8の構成部品の配置やツヅミ車15の巻真9軸方
向の作動量に影響されることなく配設することができ、
また、巻真9の引き出し操作に応じて移動するリセット
バネ12d先端のスライド量をスイッチパターンの大き
さに対して比較的長く設定できるので、スイッチの切り
換えを確実にできる構造となっている。
【0019】14は裏押さえであり、オシドリ11とカ
ンヌキ12との上面に積層配設され、地板13に植設さ
れたガイドピン13dに位置決めされて、図6にも示す
ように裏押さえネジチューブ13bにネジ締めすること
によりムーブメントに固着されている。裏押さえ14に
は、躍制バネ部14a及びその先端にある複数の山型部
14bと、オシドリ11を断面方向に押圧してその浮き
上がりを押さえるオシドリ押さえ14cとが固着部から
二股に一体形成されている。オシドリ11の尾部11b
近傍に設けた突出部11cと山型部14bとが係合して
おり、オシドリ11の節度を持った回動と回動範囲の規
制とがなされる。
【0020】巻真9を引き出した場合の停止位置は、巻
真9をムーブメントに最も押し込んだ通常使用状態であ
る0段位置から1段引き出した時差修正を行なう場合の
1段位置と、この状態からさらに1段引き出した指針修
正を行なう場合の2段位置とが可能な2段引き構成とな
っている。
【0021】次に図1により指針輪列機構1及びその周
辺を詳細に説明する。通常使用状態(巻真0段位置)で
は図5(a)に示すように、ツヅミ車15は時修正伝え
車(1)17と小鉄車18とのどちらにも係合しない位
置にあり、ステップモータA,3を構成するロータA,
3aからは指針輪列機構1を構成する5番車19→4番
車20(秒針を固着)→3番車21→中心車22(分針
を固着)→日の裏車23→筒車24(時針を固着)に回
転力が伝達される。これにより時針分針秒針が通常時刻
を表示する。
【0022】さらに筒車24からはスイッチ中間車(図
示せず)を介して外部操作切り換え機構8の近傍に配設
したスイッチ車25に回転力が伝達される。スイッチ車
25は24時間で1回転の回転動作を行ない、スイッチ
車25を構成するスイッチレバー25aが回路ブロック
5に実装されているスイッチ端子5aと午前0時近傍で
接触したときに、回路ブロック5に日付を変更するため
の電気信号が入力されるようになっている。
【0023】次に図1、図5(c)により指針修正機構
について説明する。ムーブメントの中心側で巻真9の軸
延長線上には指針修正輪列10の構成要素として周知の
小鉄車18が、オシドリ11やカンヌキ12を搭載する
巻真スペーサ35のボス35aを回転軸として支持され
配設されている。小鉄車18は日の裏中間車36を介し
て日の裏車23と噛み合っており、さらに日の裏車23
は分針を固着する中心車22と時針を固着する筒車24
とにそれぞれ噛み合っている。小鉄車18と日の裏中間
車36とで指針修正輪列10を構成する。中心車22の
歯車部と分針を固着するカナ部との間には周知のスリッ
プ機構が設けられている。
【0024】ツヅミ車15は中心に角穴を持ち巻真9に
形成された角部9bに挿嵌されており、カンヌキ12の
ツヅミ車係合部12cの移動に連れて巻真9軸に沿って
摺動可能であり、巻真9と共に回転する。ツヅミ車15
のムーブメント中心側の端面には小鉄車18と噛み合う
歯車部15cが形成されており、巻真9を1段位置から
さらに外側の2段位置に引き出すと、カンヌキ12が回
動してリセットバネ12dが回路ブロック5のスイッチ
パターンB,16bに圧接してリセットスイッチをON
にさせると共に、ツヅミ車係合部12cの位置がムーブ
メント中心方向に移動してツヅミ車15が小鉄車18と
噛み合う。この状態で巻真9を回転させると、ツヅミ車
15が回転して指針修正輪列機構10を介して中心車2
2と筒車24とへ回転が伝わることにより分針と時針と
の位置修正が行なわれる。なお、巻真9の2段位置で
は、巻真9の角部9bが時修正伝え車(1)17の中心
穴17cにかかるようになるが、中心穴17cは丸形状
なので、巻真9の回転力は時修正伝え車(1)17には
伝わらず、通常時刻の修正を行っても時差修正輪列7を
動かさない構造となっている。
【0025】次に図2により機能表示用輪列2を説明す
る。機能表示用輪列2は、機能中間車(1)26、機能
中間車(2)27、機能中間車(3)28、機能中間車
(4)29からなり、ステップモータB,4を構成する
ロータ4aにより駆動される。機能中間車(4)の図示
しない歯が下面側で日板37の歯と噛み合っており、ス
イッチ車25の回転により発生した電気信号により日板
37の歯を24時間に1回1日分送る。日板37の表面
には日付が、裏面にはコードマークが印刷されており、
日板37は日付の表示部材であるが、その他の時計情報
(月、年)をIC論理回路に入力するための時計情報の
入力手段ともなっている。
【0026】次に、図5(a)、(b)を参照しながら
時差修正輪列7について説明する。ツヅミ車15のムー
ブメント外周側の外端部分には角状凸部15aが形成さ
れている。ツヅミ車15の角状凸部15aに対向して、
時修正伝え車(1)17が巻真9軸上に挿嵌されてお
り、その歯車部が巻真スペーサ35に形成された溝部に
より巻真9の軸方向の移動を規制されている。時修正伝
え車(1)17は、時差修正用の歯車部17aを有し、
その内周側にはツヅミ車15の角状凸部15aと適度な
隙間を持って係合する角状凹部17bが形成されてい
る。
【0027】時修正伝え車(2)34は日板37を支持
する裏板38のボス部を回転軸として配設されており、
時修正伝え車(1)17と直角に回転方向を変えて噛み
合っている。そして時修正車伝え車(2)34は図示し
ない仲介車を介して筒車24と噛み合っている。時修正
伝え車(1)17、時修正伝え車(2)34、前記仲介
車で時差修正輪列7を構成している。筒車24には図示
しないインデックスバネを設けたスリップ機構が形成さ
れており、時差修正輪列7により筒車24を回転させる
場合には、前記スリップ機構が働いて分針が固着された
中心車22は回転させずに、時針のみを1時間単位で所
望の時間修正できる。
【0028】時針の時差修正を行なおうとして巻真9を
1段引き状態にすると、これと連動するカンヌキ12に
よりツヅミ車15が図5(b)に示すようにムーブメン
トの外周方向に移動して、ツヅミ車15の角状凸部15
aが時修正伝え車(1)17の角状凹部17bに係合す
る。この時、オシドリ11の尾部11bとカンヌキ12
の摺動山型部12aとは適度な隙間を維持しており、カ
ンヌキ12のツヅミ車係合部12cによってツヅミ車1
5から時修正伝え車(1)17側に弾性力が働くように
なっている。これによってツヅミ車15と時修正伝え車
(1)17との安定した噛み合いが維持できる。この
時、リセットバネ12dは回路基板16の下面のスイッ
チパターンA,16aに圧接し、時差修正状態認識スイ
ッチをONにさせ、IC論理回路が日付変更待機状態と
なる。
【0029】日板37の表示位置の修正は、通常駆動す
る前にIC論理回路との動作一致を図るための初期位置
設定操作を手動で行なっておけば、その後、通常使用状
態ではIC論理回路によって月末には自動修正されて不
正規な表示をしないようになっている。
【0030】次に、この日板37の初期位置設定操作に
ついて説明する。初期位置設定操作は三つの基本操作か
らなる。第1操作は、回路基板16の外部スイッチパタ
ーン16dを外部操作部材である治具等により回路支持
板30等のVDD電位と短絡させる操作である。この操作
によってIC論理回路が「初期設定モード」状態に移行
し、初期位置設定操作のための信号入力を許可する。こ
れと同時にIC論理回路に組み込まれた機能表示用プロ
グラムを動作初期位置に設定する。第2操作は、第1操
作に引き続いて巻真9を1段位置に引き出して、リセッ
トバネ12dをスイッチパターンA,16aに圧接させ
て時差修正状態認識スイッチをONにする操作である。
この操作によってIC論理回路の機能表示用プログラム
は特定の時計情報(この場合は月)を入力する状態であ
る「モードセット1」状態に移行する。さらに第3操作
は、前記「モードセット1」状態を維持したまま、「イ
ニシャルセット」用の外部スイッチパターン16eとV
DDとを治具等により短絡させる操作である。これによっ
て前記プログラムは機能表示部材の表示位置を修正させ
ることができる「イニシャルセット」状態に移行する。
【0031】「イニシャルセット」状態では、IC論理
回路はステップモータB,4へ駆動信号を出力しロータ
B,4aを回転させる。この時の駆動信号は、外部スイ
ッチパターン16eとVDDとを短絡させるときの短絡方
法(短時間の短絡では1ステップ送り、長時間の短絡で
は早送り駆動)によって、異なる動作に対応する駆動信
号を選択できるようになっている。このようにして、駆
動信号を選びながらロータB,4aを駆動させることに
よって、機能表示用輪列2を介して日板37を回転さ
せ、IC論理回路が設定した特定の位置に日板37の位
置を合わせる。
【0032】また、この時計では機能表示用プログラム
の動作内容に応じて前記第2操作、第3操作で入力した
時計情報とは別の時計情報(この場合は年)をIC論理
回路に入力することができる。そのためには、巻真9を
1段位置から2段位置に引き出してリセットバネ12d
をスイッチパターンB,16bに圧接させ、リセットス
イッチをONにしてIC論理回路の機能表示用プログラ
ムを「モードセット2」状態に移行する。この状態を維
持したまま「イニシャルセット」用の外部スイッチパタ
ーン16eを治具等によりVDDに短絡させると、IC論
理回路はステップモータB,4へ駆動信号を出力しロー
タB,4aを回転させる。さらに前述同様に外部スイッ
チパターン16eとVDDとの短絡動作をコントロールし
ながら日板37を特定の位置に合わせる。このようにし
てこの時計では、日付以外の複数の時計情報(月、年)
を入力できるようになっているので、表示するのは日付
だけであるが、閏年を含めて日付の正しい表示が自動的
に行えるようになっている。外部スイッチパターン16
dとVDDとを短絡させることで初期位置設定操作完了を
IC論理回路に入力することができる。「モードセット
1」、「モードセット2」とは、機能表示部材による表
示を自動修正するようにIC論理回路の機能表示用プロ
グラムに複数の時計情報を入力する外部操作手段の状態
を示したものである。
【0033】それでは、前記「モードセット」状態へ移
行した時の外部操作切り換え機構8の動作確認方法につ
いて説明する。外部操作切り換え機構8の構成部材であ
るカンヌキ12のリセットバネ12dは、カバー部材と
なっているムーブメント構成部材の回路基板16と回路
支持板30とに覆われている。そして、回路基板16と
回路支持板30とにはそれぞれ同じ位置に、カンヌキ1
2とケース裏蓋との間で貫通する貫通穴であるのぞき穴
A,16fとのぞき穴A,30bとが設けられている。
巻真9を0段位置から1段位置に引き出した状態をムー
ブメント上面側から見ると、のぞき穴A,16f又はの
ぞき穴A,30bのほぼ中央の位置に、カンヌキ12に
一体化されているリセットバネ12dの一部が静止して
見えている。このとき、スイッチパターンA,16aに
はリセットバネ12dが適度な接触圧で接している。従
って、のぞき穴A,16f又はのぞき穴A,30bから
リセットバネ12d部を視認することで「モードセット
1」状態であることが確認でき、次の「イニシャルセッ
ト」操作に問題なく移行することができる。
【0034】次に、巻真9を2段位置に引き出した状態
をムーブメント上面側から見ると、回路支持板30と回
路基板16とに設けた別ののぞき穴B,30c又はのぞ
き穴B,16gのほぼ中央の位置にリセットバネ部12
dの一部が静止して見える。この状態ではリセットスイ
ッチは確実にスイッチングするように構成されているの
で、リセットバネ12dを視認すれば「モードセット
2」状態と確認でき、次の「イニシャルセット」操作に
問題なく移行できることになる。そして巻真9の0段位
値では、リセットバネ部12dはのぞき穴30bと30
cとの中間の位置にあってリセットバネ部12dを覆う
前記カバー部材に覆われているから見ることができな
い。
【0035】リセットバネ部はカンヌキと一体化するこ
とにより部品点数の削減やコストダウンが図られ、機能
的にも信頼性の高いムーブメントとなっている。
【0036】以上の実施の形態では、外部操作切り換え
機構の切り換え状態を確認するための外部操作切り換え
機構の構成部材をカンヌキとしたが、巻真に連動する外
部操作切り換え機構の他の構成部材(例えば、輪列の回
転を止めるブレーキレバー、回路をリセットするリセッ
トレバーなど)を使用しても同様の効果が得られる。ま
た、前記構成部材を覆うカバー部材を回路基板や回路支
持台としたが、ムーブメントを構成する他の部材でもよ
い。また、切り換え状態を確認するのぞき穴を前記カバ
ー部材に開けた貫通穴としたが、貫通穴の代わりに前記
カバー部材の外周に開口した切り欠き部を用いてもよ
い。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、多機能時
計において、外部操作切り換え機構の切り換え動作にと
もなって切り換わる複数の停止位置を持つ構成部材の少
なくとも一部を上から覆い、かつ貫通穴または切り欠き
部を形成したカバー部材を設け、前記外部操作切り換え
機構の少なくとも一つの停止位置では、前記カバー部材
の貫通穴または切り欠き部から前記構成部材の一部を視
認できるように構成したので、巻真の引き出し段数位置
に連動して動作する構成部材の静止位置がムーブメント
上面より容易に確認できる。
【0038】また、前記外部操作切り換え機構の構成部
材をカンヌキとし、前記貫通穴または切り欠き部を前記
巻真の軸延長線に対して前記カンヌキの作動回転中心位
置とは反対側の位置に配設したので、スイッチの切り換
えが確実になると同時に、スイッチ位置の認識がしやす
く、簡便な初期位置設定操作時の補助装置として使用で
きる。作業者はムーブメント状態で確実にモードセット
状態であることを認識することができ、誤操作による時
計誤作動で起きる時計機能表示のミスを低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で時計の裏蓋側から見たム
ーブメントの外部操作切り換え機構と、回路ブロックを
主に示す部分平面図である。
【図2】本発明の実施の形態で時計の裏蓋側から見たム
ーブメントのステップモータA、B、電池回りを示す部
分平面図である。
【図3】本発明の実施の形態で巻真を1段引き状態にし
た外部操作切り換え機構の作動を示す要部平面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態で巻真を2段引き状態にし
た外部操作切り換え機構の作動を示す要部平面図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態で外部切り換え機構の巻真
引き出し位置の状態を示す要部断面図である。
【図6】本発明の実施の形態で外部切り換え機構を示す
要部断面図である。
【図7】本発明の実施の形態で外部切り換え機構を示す
要部断面図である。
【図8】本発明の実施の形態で外部切り換え機構を示す
要部断面図である。
【符号の説明】
1 指針輪列 2 機能表示用輪列 5 回路ブロック 8 外部操作切り換え機構 9 巻真 12 カンヌキ 12d リセットバネ 13 地板 13b 裏押さえネジチューブ 16 回路基板 16f のぞき穴A 16g のぞき穴B 30 回路支持板 30b のぞき穴A 30c のぞき穴B
フロントページの続き (72)発明者 北嶋 泰夫 東京都田無市本町6丁目1番12号 シチズ ン時計株式会社田無製造所内 (72)発明者 八木 道子 東京都田無市本町6丁目1番12号 シチズ ン時計株式会社田無製造所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常時刻を表示するための指針輪列と、
    前記通常時刻以外の時計情報を表示するための機能表示
    用輪列と、前記指針輪列と前記機能表示用輪列とを制御
    する回路ブロックと、複数の構成部材からなり巻真に連
    動して複数の停止位置に設定可能な外部操作切り換え機
    構とを有する時計ムーブメントにおいて、 前記外部操作切り換え機構の構成部材の少なくとも一部
    を上から覆い、かつ貫通穴または切り欠き部を形成した
    カバー部材を設け、前記外部操作切り換え機構の少なく
    とも一つの停止位置では、前記カバー部材の貫通穴また
    は切り欠き部から前記構成部材の一部を視認できるよう
    に構成したことを特徴とする外部操作切り換え構造。
  2. 【請求項2】 前記外部操作切り換え機構の構成部材は
    カンヌキであり、ムーブメント上面より前記カンヌキ位
    置を視認できる前記貫通穴または切り欠き部は、前記巻
    真の軸延長線に対して前記カンヌキの作動回転中心位置
    とは反対側の位置に配設されていることを特徴とする請
    求項1記載の外部操作切り換え構造。
JP20014797A 1997-07-25 1997-07-25 外部操作切り換え構造 Pending JPH1144773A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210073610A (ko) 2014-02-24 2021-06-18 가부시키가이샤 리코 광전 변환 소자 및 태양 전지

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