JPH1144615A - 地震時の建物損傷モニタリングシステム - Google Patents

地震時の建物損傷モニタリングシステム

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JPH1144615A
JPH1144615A JP9200109A JP20010997A JPH1144615A JP H1144615 A JPH1144615 A JP H1144615A JP 9200109 A JP9200109 A JP 9200109A JP 20010997 A JP20010997 A JP 20010997A JP H1144615 A JPH1144615 A JP H1144615A
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JP
Japan
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building
earthquake
computer
transfer function
damage
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JP9200109A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nunoyama
裕之 布山
Mamoru Tanaka
守 田中
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構造物内に引っ張られている強化材が存在しな
い通常の建物であっても、地震による損傷をモニタして
自動的に中央防災センタへ連絡する。 【解決手段】地震時の時刻歴波形を記録する地震記録計
1を、構造物内に引っ張られている強化材が存在しな
い、基礎部2を含む通常の建物3内の数カ所に設置し、
建物内ネットワーク4を介して計算機5に接続する。計
算機5は、地震後速やかに、基礎部2の地震記録計1か
ら得られた入力地震波と他の地震記録計1から得られた
建物3の応答波形の伝達関数を求め、この伝達関数を地
震前に得られている建物3の伝達関数と比較することに
より、建物3が損傷を受けたかどうか、建物3の損傷の
程度、あるいは損傷の場所等を判断し、その判断結果を
自動的に防災ネットワーク7を介して中央防災センタ8
に連絡する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば病院、警
察、消防署等の避難指定場所、あるいは、防災支援拠点
等の建物に対する地震時の損傷を中央防災センタよりモ
ニタする地震時の建物損傷モニタリングシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】大地震による災害が発生した場合、明ら
かに崩壊している建物は別として、建物が損傷を受けた
かどうかは、一般には、構造専門家が地震発生後に被災
地を巡回して目視により判断していた。また、中央防災
センタへの通報も電話連絡等の手段を用いて人手により
行なわれていた。
【0003】このような点を自動化しようという試みが
「特表平8−511622号:構造物における強化材の
連続監視」にてなされている。この発明は、「橋または
近代建築物のような構造物内の引っ張られている強化材
を連続して監視する装置」であり、「引っ張られている
強化材」が存在する建物にのみ適用できる技術である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記「構造物における
強化材の連続監視」の発明を利用すれば、地震発生後に
迅速に救援活動上重要な構造物の損傷状態を知ることが
可能となる。しかしながら、橋または近代建築物のよう
に、構造物内に引っ張られている強化材が存在しない、
通常の建物には適用することができない。
【0005】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、構造物内に引っ張られている強化材が存在
しない通常の建物であっても、地震による損傷をモニタ
して自動的に中央防災センタへ連絡することができる地
震時の建物損傷モニタリングシステムを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る地震時の建
物損傷モニタリングシステムは、基礎部を含む建物の主
要な場所に設置された複数の強震記録計と、前記強震記
録計とネットワークで繋がる建物内に設置された計算機
と、前記建物内に設置された前記複数の強震記録計並び
に前記計算機からなるシステムを防災ネットワークによ
り統合的に管理する集中管理システムとを具備し、前記
計算機は、前記地震記録計からの信号により、ある程度
以上の加速度を感知した際、基礎部の地震波形と建物の
応答波形の伝達関数を求める第1の演算手段と、前記第
1の演算手段で得られた強震記録計の伝達関数と地震前
に得られている建物の伝達関数とを比較し、建物の損傷
の有無、建物の損傷部位及び損傷程度を判断する第2の
演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
全体のシステム構成図である。図1に示すように地震時
の時刻歴波形を記録する例えば加速度計等の地震記録計
1を、基礎部2を含むモニタリングの対象となる建物
3、すなわち、構造物内に引っ張られている強化材が存
在しない、通常の建物3内の主要箇所に設置する。上記
地震記録計1は、建物内ネットワーク4を通じて上記建
物3の中に設置された計算機5に接続する。また、この
計算機5は、例えば電話回線、あるいは無線回線等によ
り構築してなる防災ネットワーク7を通じて中央防災セ
ンタ8に接続する。この中央防災センタ8は、上記建物
3内に設置された複数の地震記録計1、計算機5等より
なるシステムを防災ネットワーク7を介して統合的に管
理する集中管理システムを構成している。
【0008】上記地震記録計1は、ある程度以上の加速
度を感知した場合に強震波形の記録を開始し、計算機5
は建物内ネットワーク4を通じて地震記録計1の地震波
形を収集する。上記計算機5は、その後、加速度が小さ
くなった時点で地震波形のデータ分析を開始し、基礎部
2の地震記録計1から得られた地震時の入力波形と他の
地震記録計1から得られた建物3の応答波形との伝達関
数6を求める。更に、計算機5は、この伝達関数6を地
震前に取得した建物3の伝達関数と比較することによ
り、建物3の構造物が地震により損傷を受けたかどうか
を判断し、また、損傷箇所並びに損傷程度を求める。
【0009】上記計算機5は、解析終了後、直ちに、防
災ネットワーク7を通じて中央防災センタ8に解析結果
を連絡する。次に上記実施形態の動作を説明する。
【0010】建物の解析モデルは、一般に図2に示すよ
うな「離散系の集中質量−ばねモデル」で示すことがで
きる。また、図3に示すように集中質量の数に応じた振
動モードが存在する。各振動モードには、それぞれ固有
振動数がある。図4に示す地震時の入力波形と建物の応
答波形との伝達関数から、この固有振動数を見ることが
できる。
【0011】一般に、建物の柱・はり等の構造部材が地
震中に損傷を受けると、剛性が低下し、固有振動数が低
下する。従って、固有振動数の低下から剛性の低下を求
め、構造部材の損傷の程度を知ることができる。
【0012】1質点系の場合、剛性の低下は、固有振動
数の低下から次のように求めることができる。質量を
m、剛性をkとすると、固有振動数fは、
【0013】
【数1】 となる。上記(1)式を変形すると、剛性kは、 k=(2πf)2 m …(2) となる。
【0014】損傷を受ける前の固有振動数をfa 、損傷
を受けた後の固有振動数をfb とし、固有振動数の低下
がβ倍あったとすると、次の関係式が成り立つ。 fb =βfa …(3) 上記(3)式を(2)式に代入すると、 kb =(2πfb )2 m=(2πβfa )2 m=β2 ・(2πfa )2 m =β2 ・ka …(4) となり、損傷前と損傷後の固有振動数の比βから、損傷
前の剛性ka と損傷後の剛性kb の比の関係を求めるこ
とができる。
【0015】なお、上記剛性の低下と損傷の程度につい
ては、事前調査等により明らかにしておくものもとす
る。大地震時の伝達関数と大地震以前の小規模地震で記
録されていた伝達関数との比較、あるいは、大地震時に
時刻を区切って伝達関数を求めることにより得られる、
大地震初期時の伝達関数と終了時の伝達関数とを比較す
ると、図5に示すように固有振動数の変化を得ることが
できる。
【0016】更に、モード形状を求めることにより、モ
ード形状の変化を知ることができ、どの部分の剛性がど
れだけ低下したかを知ることができるので、損傷場所を
推定することが可能となる。
【0017】計算機5は、上記解析終了後、直ちに防災
ネットワーク7を通じて中央防災センタ8に解析結果、
すなわち、建物3の損傷状態を連絡する。従って、中央
防災センタ8では、地震発生後に迅速に救援活動上重要
な構造物の損傷状態を知ることができ、救援活動に役立
たせることができる。
【0018】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、構
造物内に引っ張られている強化材が存在しない、通常の
建物内の数カ所に地震記録計を取り付け、この地震記録
計に接続された計算機により、地震後速やかに、基礎部
の地震記録計から得られた入力地震波と他の地震記録計
から得られた建物の応答波形の伝達関数を求め、この伝
達関数を地震前に得られている建物の伝達関数と比較す
ることにより、建物が損傷を受けたかどうか、建物の損
傷の程度、あるいは損傷の場所等を判断し、その判断結
果を自動的に防災ネットワークを介して中央防災センタ
に連絡するようにしたので、構造物内に引っ張られてい
る強化材が存在しない通常の建物であっても、中央防災
センタにおいて、地震発生後に迅速に救援活動上重要な
構造物の損傷状態を知ることができると共に、複数の構
造物で統一の取れた客観的な損傷程度を把握でき、救援
活動に役立たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る全体のシステム構成
図。
【図2】同実施形態における建物の解析モデル図。
【図3】同実施形態における建物の振動モード図。
【図4】同実施形態における地震時の入力波形と建物の
応答波形との伝達関数を示す図。
【図5】同実施形態における伝達関数から判断する固有
振動数の変化について示した図。
【符号の説明】
1 地震記録計 2 基礎部 3 建物 4 建物内ネットワーク 5 計算機 6 伝達関数 7 防災ネットワーク 8 中央防災センタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎部を含む建物の主要な場所に設置さ
    れた複数の強震記録計と、 前記強震記録計とネットワークで繋がる建物内に設置さ
    れた計算機と、 前記建物内に設置された前記複数の強震記録計並びに前
    記計算機からなるシステムを防災ネットワークにより統
    合的に管理する集中管理システムとを具備し、 前記計算機は、前記地震記録計からの信号により、ある
    程度以上の加速度を感知した際、基礎部の地震波形と建
    物の応答波形の伝達関数を求める第1の演算手段と、前
    記第1の演算手段で得られた強震記録計の伝達関数と地
    震前に得られている建物の伝達関数とを比較し、建物の
    損傷の有無、建物の損傷部位及び損傷程度を判断する第
    2の演算手段とを備えたことを特徴とする地震時の建物
    損傷モニタリングシステム。
JP9200109A 1997-07-25 1997-07-25 地震時の建物損傷モニタリングシステム Withdrawn JPH1144615A (ja)

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