JPH1144576A - 赤外線センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検知エリアの設定を簡単に行える赤外線セン
サを提供する。 【解決手段】 焦電素子１と、焦電素子１を収納する収
納部２と、収納部２に取り付けられたレンズ部５と、壁
等に固定されるカバー体７と、カバー体７に収納・固定
されるとともに、焦電素子１と信号線１３を介して接続
され、焦電素子１からの信号を処理する基板１１とから
なる赤外線センサにおいて、収納部２の外周縁をカバー
体７に設けた支持部９にて挟持し、収納部２とレンズ部
５とを一体にしてカバー体７に対して回転自在に支持す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、警備等に用いられ
るもので、赤外線の変化によって人間の存在を検出する
赤外線センサに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、焦電素子を用いた赤外線センサ
は、人体から放射される赤外線による素子の表面温度の
上昇と、これに基づく表面電荷の変化により生じる電圧
を利用し、所定の検知エリアにおける人体の存在を感知
するようになっている。この種の赤外線センサは、焦電
素子や赤外線を集光するレンズの特性により検知エリア
が決定され、円すい形の検知エリアを有するものが一般
的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な検知エリアを有する赤外線センサに対して、廊下等の
ように一方に細長いエリアを検知エリアとする赤外線セ
ンサも存在する。この種の赤外線センサは、天井等に赤
外線センサを施工する際、赤外線センサの検知エリアが
正確に廊下等の細長いエリアに沿うように、赤外線セン
サの取り付け方向を考えながら施工する必要があり、ま
た、一旦取り付けてしまうと検知エリアの微調整が困難
であるという問題点を有している。

【０００４】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであり、その目的とするところは、検知エリアの設
定を簡単に行える赤外線センサを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
焦電素子と、該焦電素子を収納する収納部と、該収納部
に取り付けられたレンズ部と、壁等に固定されるカバー
体と、該カバー体に収納・固定されるとともに、前記焦
電素子と信号線を介して接続され、前記焦電素子からの
信号を処理する基板とからなる赤外線センサにおいて、
前記収納部の外周縁を前記カバー体に設けた支持部にて
挟持し、前記収納部と前記レンズ部とを一体にして前記
カバー体に対して回転自在に支持するようにしたことを
特徴とするものである。

【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１記載の赤
外線センサにおいて、前記収納部の外周から外方に突出
する突起部を設け、前記収納部が前記カバー体に対して
ある回転角度以上に回転しようとすると前記突起部が前
記カバー体の支持部に設けられたストッパーに接触する
ようにしたことを特徴とするものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施の形態
の赤外線センサを図１及び図２に基づき詳細に説明す
る。図１は赤外線センサの側面断面図である。図２は赤
外線センサの斜視図である。

【０００８】１は焦電素子であり、入射する赤外線の変
化を電圧の変化として電気的に出力する。３は収納部で
あり、有天円筒形状で外周縁には鍔部３ａを有してお
り、天部の中央付近には焦電素子１が収納されている。

【０００９】５はフレネルレンズ等のレンズ部であり、
入射する赤外線を焦電素子１に集光する。使用する焦電
素子１の特性やレンズ部５の形状により、遠方から発せ
られる赤外線を検知したり、近くから発せられる赤外線
を検知したりすることが可能となり、焦電素子１及びレ
ンズ部５の特性により検知エリアの形状を様々に設定す
ることができる。

【００１０】７は天井等に固定されるカバー体であり、
天井等に埋込まれる円筒部７ａと天井等の取り付け面に
露出する縁部７ｂとからなる。カバー体７には、収納部
３の外周縁の鍔部３ａを挟持する支持部９が設けられ、
この支持部９にて収納部３を回転自在に支持している。

【００１１】なお、収納部３及びカバー体７の形状はこ
の実施形態に限られるものではなく、カバー体７に対し
て自在に回転する収納部３が脱落しないものであればよ
い。

【００１２】１１は焦電素子１にて検出した信号を処理
する回路を有する基板であり、カバー体７内部に収納・
固定されている。焦電素子１と基板１１とは、信号線１
３を介して接続されている。

【００１３】本実施の形態の赤外線センサによれば、カ
バー体７を天井等に取り付けてしまえば、検知エリアの
設定は、固定されたカバー体７に対して収納部３を回転
させるだけで設定できるので、通路用の赤外線センサの
ように一方に細長い検知エリアを有する赤外線センサを
取り付けるとしても、施工の際に検知エリアの方向を考
慮しながら赤外線センサを取り付ける必要がない。

【００１４】また、高い検知精度が要求される赤外線セ
ンサでは、設計段階において検知エリアとして設定した
エリアから発する赤外線をレンズ部５により正確に焦電
素子１に集光し、精度よく人体を検知できるように出荷
前の製造工程段階にて設定されている。本実施の形態の
赤外線センサでは、検知精度にかかわる焦電素子１とレ
ンズ部５との位置関係を変更することなく、焦電素子１
とレンズ部５とを一体に回転するため、予め行われてい
る設定を不用意に変更し、検知精度が低下するのを防止
することが可能となる。

【００１５】本発明に係る他の実施の形態の赤外線セン
サを図２を用いて説明する。図２は、本実施の形態の赤
外線センサの構造を明らかにするために、カバー体７の
一部を破断し、収納部３をカバー体７から若干引き抜い
た状態を表している。

【００１６】図２に示すように、収納部３のカバー体７
に支持される部分に縁部から外方に突出した突起部１５
を設けている。そして、収納部３が所定角以上に回転す
ると突起部１５が支持部９に設けたストッパー１７に接
触し、収納部３がそれ以上回転するのを防止している。

【００１７】図２では、収納部３の外周縁に突起部１５
を等間隔ごとに４カ所設け、同様に、支持部９にもスト
ッパー１７を等間隔に４カ所設けている。これにより、
収納部３はカバー体７に対して９０度以上回転しないよ
うに制限することができる。これにより、収納部３がカ
バー体７に対して必要以上に回転しないので、信号線１
３に対する負担を軽減し、信号線１３の断線等が発生す
るのを防止することができる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように、請求項１記載の発明にあ
っては、焦電素子と、焦電素子を収納する収納部と、収
納部に取り付けられたレンズ部と、壁等に固定されるカ
バー体と、カバー体に収納・固定されるとともに、焦電
素子と信号線を介して接続され、焦電素子からの信号を
処理する基板とからなる赤外線センサにおいて、収納部
の外周縁をカバー体に設けた支持部にて挟持し、収納部
とレンズ部とを一体にしてカバー体に対して回転自在に
支持するようにしたので、赤外線センサのカバー体を天
井等に固定した後、カバー体に対して収納部を回転させ
るだけで検知エリアを簡単に所望の方向となるように設
定できるという取り付け作業性及び検知エリア設定簡易
性に優れた赤外線センサを提供できるという効果を奏す
る。

【００１９】請求項２記載の発明にあっては、請求項１
記載の赤外線センサにおいて、収納部の外周から外方に
突出する突起部を設け、収納部がカバー体に対してある
回転角度以上に回転しようとすると突起部がカバー体の
支持部に設けられたストッパーに接触するようにしたの
で、必要以上に収納部がカバー体に対して回転しないた
め、信号線に対する負担を軽減することができ、信号線
に断線等の事故が生じるのを防止できるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施の形態の赤外線センサの側
面断面図である。

【図２】赤外線センサの斜視図である。

【符号の説明】

１ 焦電素子 ３ 収納部 ５ レンズ部 ７ カバー体 ９ 支持部 １１ 基板 １３ 信号線 １５ 突起部 １７ ストッパー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 焦電素子と、該焦電素子を収納する収納
   部と、該収納部に取り付けられたレンズ部と、壁等に固
   定されるカバー体と、該カバー体に収納・固定されると
   ともに、前記焦電素子と信号線を介して接続され、前記
   焦電素子からの信号を処理する基板とからなる赤外線セ
   ンサにおいて、前記収納部の外周縁を前記カバー体に設
   けた支持部にて挟持し、前記収納部と前記レンズ部とを
   一体にして前記カバー体に対して回転自在に支持するよ
   うにしたことを特徴とする赤外線センサ。
2. 【請求項２】 前記収納部の外周から外方に突出する突
   起部を設け、前記収納部が前記カバー体に対してある回
   転角度以上に回転しようとすると前記突起部が前記カバ
   ー体の支持部に設けられたストッパーに接触するように
   したことを特徴とする請求項１記載の赤外線センサ。