JPH1143891A - 製紙用サイズ剤 - Google Patents

製紙用サイズ剤

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JPH1143891A
JPH1143891A JP19600297A JP19600297A JPH1143891A JP H1143891 A JPH1143891 A JP H1143891A JP 19600297 A JP19600297 A JP 19600297A JP 19600297 A JP19600297 A JP 19600297A JP H1143891 A JPH1143891 A JP H1143891A
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JP
Japan
Prior art keywords
papermaking
sizing agent
group
sizing
alkyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP19600297A
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English (en)
Inventor
Kenji Kato
賢二 加藤
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NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性に優れ、サイズ効果も高くかつサイズ
効果の立ち上がりも速い製紙用サイズ剤を提供する。 【解決手段】 次の式(1)で示される製紙用サイズ
剤。 【化1】 (但し、R1及びR2は炭素数8〜30のアルキル基又は
3SCH2基、R3は炭素数6〜30のアルキル基を示
す。但し、R1及びR2のうち少なくとも一方はR3SC
2基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中性抄紙に用いる
製紙用サイズ剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ロジン系サイズ剤を用いた酸性抄
紙の経日劣化等の問題から、中性抄紙サイジングが広く
行われるようになった。この場合中性サイズ剤としてア
ルケニル無水コハク酸やアルキルケテンダイマー等の化
合物が一般に用いられている。しかしながら、アルケニ
ル無水コハク酸は加水分解安定性が劣るため抄紙する直
前に水性分散液にする必要があり作業性が悪いという問
題点を有している。又、アルキルケテンダイマーも種々
提案されているが(特開昭57−101095、特開昭
60−88196及び特開昭60−104599号公
報)、サイズ効果の立ち上がりが遅く生産性に劣るとい
った問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の問題点を改良し、作業性に優れ、サイズ効果も高くか
つサイズ効果の立ち上がりも速い製紙用サイズ剤を提供
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、 本発明は次の式
(1)で示される製紙用サイズ剤である。
【0005】
【化2】
【0006】(但し、R1及びR2は炭素数8〜30のア
ルキル基又はR3SCH2基、R3は炭素数6〜30のア
ルキル基を示す。但し、R1及びR2のうち少なくとも一
方はR3SCH2基である。)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において式(1)で示され
るR1及びR2は炭素数8〜30のアルキル基又はR3
CH2基である、アルキル基としてはn−オクチル基、
n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、
n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコ
シル基、n−ドコシル基、n−トリアコンチル基等が挙
げられ、好ましくは炭素数12〜20である。炭素数が
8未満だとサイズ効果が低下し、炭素数が30を超える
と分散性やパルプへの定着が不十分となり好ましくな
い。
【0008】R3SCH2基で示されるR3は炭素数6〜
30のアルキル基であり、n−ヘキシル基、n−ヘプチ
ル基、n−オクチル基、n−デシル基、 n−ドデシル
基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オ
クタデシル基、n−エイコシル基、n−ドコシル基、n
−トリアコンチル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1
2〜20のアルキル基である。炭素数が6未満だと、サ
イズ効果が低下し、炭素数が30を超えると分散性やパ
ルプへの定着が不十分となり好ましくない。R1、R2
少なくとも一方はR3SCH2基で示されるアルキルチオ
メチレン基である。
【0009】本発明の式(1)で示される製紙用サイズ
剤は、次の式(2) R3SCH2CH2COOH (2) (R3は炭素数6〜30のアルキル基を示す。)で示さ
れる硫黄含有カルボン酸を塩化チオニル、三塩化リン、
ホスゲン等を用いて酸クロリドにした後、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン等の第3アミンを用いて脱塩酸
反応を行うことにより製造することができる。
【0010】この製紙用サイズ剤の製造に際して、原料
で用いる硫黄含有カルボン酸とともに炭素数8〜30の
脂肪酸を併用し、これらの混合物を酸クロリドとしたの
ち脱塩酸反応をしケテンダイマーを製造してもよい。こ
の場合、硫黄含有カルボン酸と脂肪酸との混合物の中で
の硫黄含有カルボン酸の割合は60〜100重量%で、
好ましくは70〜100重量%である。60重量%未満
では式(1)の製紙用サイズ剤中のR1及びR2のいずれ
にも硫黄含有アルキル基が含まれないものが生成するこ
とがある。
【0011】本発明において、通常製紙用サイズ剤を水
に乳化分散させるために高分子系分散剤を用いる。具体
的な例としては、でんぷんを2−ジエチルアミノエチル
クロリド等を用いて三級化したカチオン化でんぷん、水
溶性長鎖アミノポリアミドとエピクロルヒドリンとの反
応生成物、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー
トのホモポリマー又はコポリマーをアルキルハライドで
四級化したもの等が挙げられる。
【0012】これらの分散剤の使用量は、通常は製紙用
サイズ剤と分散剤の総量に対して1〜50重量%、好ま
しくは5〜30重量%の範囲である。分散剤の割合が1
重量%未満では分散効果が得られない傾向があり、50
重量%を超えるとサイズ効果を損なう傾向がある。
【0013】本発明の製紙用サイズ剤は分散剤により水
に乳化分散させた乳化液の状態で用いられる。通常水を
除いた有効成分の濃度は10〜40重量%である。
【0014】本発明の製紙用サイズ剤を用いてサイズ処
理を行う際は、例えばパルプ繊維を含む製紙用パルプ液
に製紙用サイズ剤乳化液を添加し、定法により抄紙作業
を行う。この際の製紙用サイズ剤の使用量はパルプに対
して純分が0.05〜0.5重量%の範囲がよい。又、
抄紙時のpHは6〜9の範囲内で適宜選択される。この
範囲外で抄紙を行うと十分なサイズ効果が得られない可
能性がある。
【0015】又、サイズ処理に際して製紙用サイズ剤の
パルプへの定着性を上げるため更にカチオン化セルロー
ス、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリア
ミド-エピクロルヒドリン系ポリマー等の定着剤、紙力
増強剤を添加することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、pH6〜9のいわゆる
中性領域において優れたサイズ効果が得られかつサイズ
効果の立ち上がりが良好であるのみならず乳化状態にお
いて安定性が高く貯蔵性や作業性に優れる。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例により更に具
体的に説明する。なお、実施例中の部は全て重量部、%
は全て重量%である。 製造例1 n−オクチルチオプロピオン酸ケテンダイマ
ーの製造例 四つ口フラスコにn−オクチルチオプロピオン酸21
8.4g及びトルエン200mlを入れ温度を70℃に
した。次いで反応温度を70℃に調整しながらチオニル
クロリド142.8gを2時間で滴下した。その後更に
1時間撹拌を続け、次に窒素ガス気流下でアスピレータ
ーを用いて3時間脱ガスを行った。更に減圧下でトルエ
ンを溜去し、無色透明の液体のn−オクチルチオプロピ
オン酸クロリド225.0gを得た。次に新たに四つ口
フラスコに先に合成したn−オクチルチオプロピオン酸
クロリド200gおよびトルエン200mlを入れ20
℃に冷却し、20℃を保ちながらトリエチルアミン10
2.6gを3時間で滴下した。滴下終了後30℃に昇温
し、更に3時間反応を続けた。次に3%の希塩酸水溶液
を200ml加え10分間撹拌した後、1時間静置し下
層の水相を分離した後、減圧下でトルエンを溜去して淡
黄色の製紙用サイズ剤144.1gを得た。
【0018】実施例1 製造例1で製造した製紙用サイズ剤とカチオン化でんぷ
ん(王子ナショナル(株)製 商品名CATO15)を重
量比70/30で混合し、この両者の合計濃度が20重
量%となるように水を加えて高圧乳化機(APVゴーリ
ン社製ホモジナイザー15MR型)を用いて70℃、2
00kg/cm2の圧力で2回パスさせて乳化分散させ
製紙用サイズ剤乳化液を調製した。この製紙用サイズ剤
の経時安定性とサイズ効果の試験を以下の方法により行
った。その結果を表1に示した。
【0019】「経時安定性試験」乳化分散させて調製し
た製紙用サイズ剤乳化液をガラスびんに密封し、40℃
の恒温器に入れ48時間後の状態を観察し、下記のよう
に判定した。 乳化分散が保たれている場合:○ 相分離や沈殿が生じた場合 :×
【0020】「サイズ効果試験」パルプ(L−BKP:
広葉樹晒しクラフトパルプ)をカナディアン・スタンダ
ード・フリーネス380mlに叩解して1%のスラリー
にした。これにカチオン化でんぷんをパルプに対して
0.2%、製紙用サイズ剤をパルプに対して純分で0.
1%加え均一に分散させた。これを用いて以下の条件で
抄紙を行い、ステキヒト法(JIS P−8122)に
より、抄紙直後と1日後のサイズ度(秒)を測定した。
その結果を表1に示した。 抄造 :TAPPI丸型手抄き機(安田精機製作所社製
YSSテスター) プレス:3.5kgw/cm2 5分 乾燥 :回転式ドライヤー 100℃×90秒 秤量 :60g/m2
【0021】
【表1】
【0022】実施例2〜5 製造例1に準じた方法で表1に示す各製紙用サイズ剤を
製造し、実施例1に準じた方法で製紙用サイズ剤乳化液
を調製し、評価を行なった。その結果を表1に示した。
【0023】比較例1〜3 表1に示した各製紙用サイズ剤を用いて実施例1に準じ
て評価を行なった。その結果を表1に示した。
【0024】表1より、本発明の製紙用サイズ剤は製紙
用サイズ剤乳化液の経時変化、サイズ度共に優れている
ことがわかる。比較例1および比較例2はサイズ度の立
ち上がりが悪く、比較例3は製紙用サイズ剤乳化液の経
時変化およびサイズ度の立ち上がりともに悪いことがわ
かる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の式(1)で示される製紙用サイズ剤。 【化1】 (但し、R1及びR2は炭素数8〜30のアルキル基又は
    3SCH2基、R3は炭素数6〜30のアルキル基を示
    す。但し、R1及びR2のうち少なくとも一方はR3SC
    2基である。)
JP19600297A 1997-07-22 1997-07-22 製紙用サイズ剤 Pending JPH1143891A (ja)

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JP19600297A JPH1143891A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 製紙用サイズ剤

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JPH1143891A true JPH1143891A (ja) 1999-02-16

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JP19600297A Pending JPH1143891A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 製紙用サイズ剤

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