JPH1143826A - 高純度アルミナ繊維及び無機繊維製品 - Google Patents
高純度アルミナ繊維及び無機繊維製品Info
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Abstract
と、この高純度アルミナ繊維を主成分とする無機繊維製
品を提供する。 【解決手段】 Al2 O3 が70〜100重量%である
アルミナ繊維において、NaとKの合計が500ppm
以下であり、Feが300ppm以下である。さらにC
aが50ppm以下であり、Cuが2ppm以下であ
り、Niが4ppmである。また、前述の高純度アルミ
ナ繊維を主成分とすることを特徴とする無機繊維製品で
あって、他に必要に応じて、アルミナシリカ繊維と、耐
火粉末と、有機バインダー及び無機バインダーの1種以
上のバインダーを含み、NaとKの合計が500ppm
以下であり、Feが300ppm以下であり、Caが2
00ppm以下である。
Description
純度のアルミナ繊維と、この高純度アルミナ繊維を主成
分とする無機繊維製品に関する。
ナ)の含有率が70〜100重量%であり、アルミナと
シリカを主成分とする直径2〜4μm、最大長さ5〜1
00mm程度の短繊維である。
り、ムライトのみ、ムライトとコランダムと少量の中間
アルミナ(θアルミナ、δアルミナ)の混合、またはコ
ランダムのみの多結晶体である。これらの繊維が加熱さ
れると、中間アルミナはコランダムに変化するが、新た
な結晶の析出が少なく、繊維の劣化が少ない。そのた
め、このようなアルミナ繊維は、1500℃付近なら安
定して使用できる。
が、主として、そのまま補強材料として使われたり、ま
たはブランケット、ブロック、ボート、ペーパー、練物
などの無機繊維製品に加工されて、各種の工業炉に広く
使用されている。
の結晶成長が進み、強度や耐熱性が低下したり、繊維が
粉塵となって炉内の被加熱物を汚染する。
まれる不純物を少なくすることが試みられている。例え
ば、NaとKの合計が2000ppm以下、Feが50
0ppm以下、Cuが50ppm以下、更にNiが50
ppm以下である無機繊維製品が知られている。(特開
平5−215473号参照)
品の高品質化が著しく進み、工業炉等においても汚染を
完全に防止することが望まれている。
製品では、それらに含まれる不純物を少なくし、不純物
による汚染防止にある程度成功している。
無機繊維製品では、不純物の影響を十分に小さくできず
に、被加熱物の汚染を満足に防止することができなかっ
た。
アルミナ繊維と、この高純度アルミナ繊維を主成分とす
る無機繊維製品を提供することを目的としている。
は、Al2 O3 が70〜100重量%であるアルミナ繊
維において、NaとKの合計が500ppm以下であ
り、Feが300ppm以下であることを特徴とする高
純度アルミナ繊維である。
m以下であることを特徴とする請求項1記載の高純度ア
ルミナ繊維である。
0ppm以下であり、Cuが2ppm以下であり、Ni
が4ppmであることを特徴とする請求項1記載の高純
度アルミナ繊維である。
〜3のいずれか1項に記載の高純度アルミナ繊維を主成
分とすることを特徴とする無機繊維製品である。
〜3のいずれか1項に記載の高純度アルミナ繊維を主成
分とし、他に必要に応じて、アルミナシリカ繊維と、耐
火粉末と、有機バインダー及び無機バインダーの1種以
上のバインダーを含み、NaとKの合計が500ppm
以下であり、Feが300ppm以下であり、Caが2
00ppm以下であることを特徴とする無機繊維製品で
ある。
ppm以下であり、Niが4ppm以下であることを特
徴とする請求項5に記載の無機繊維製品である。
無機繊維製品の加熱に伴う結晶成長による劣化が、主に
Na、K、Fe、Ca、Ni、Cu等の不純物に起因す
ることを知見して、本発明をなしたものである。
Caは、Na、Fe、Kと同様に、ムライト或いはコラ
ンダムの結晶成長を著しく促進させる。また、アルミナ
繊維に含まれるNiやCuの挙動は、明確に解明できて
いないが、繊維を製造する際に拡散移動して繊維表面に
濃縮すると考えられる。そのため、ムライトあるいはコ
ランダムの結晶成長が局部的に促進されるものと推定さ
れる。
料、繊維化助材を所定量混合し、粘性を調整して繊維化
した後、約1300℃に加熱して製造できる。
アルミニウムなどのアルミニウム塩化物、硝酸塩などの
無機酸塩、酢酸塩などの有機酸塩、アルミニウムアルコ
キシド溶液などを使用することができる。
水溶性シリコーン、シリコンのアルコキシド溶液などを
使用することができる。
ルコールなどの水分散性の有機重合体を使用することが
できる。
いが、高価であるため、使用が制限される。一方、塩基
性塩化アルミニウムやコロイダルシリカ、水溶性シリコ
ーンなどは、不純物が多いが、安価であるために多く使
用されている。
法としては、イオン交換樹脂法がある。この方法による
と、アルカリイオンや金属イオンなどが除去できる。こ
の除去処理は、原料を混合する前でも、混合した後でも
良い。
シド溶液やイオン交換樹脂法を用いた原料を組合わせて
製造できる。
ットやブロックである。これらの製品の製造に際して
は、使用するニードル針や無機長繊維ヤーン及び木綿糸
などから不純物が混入しないように注意して使用するこ
とが好ましい。
純物は、NaとKの合計が500ppm以下、Feが3
00ppm以下が好ましい。更に好ましくは、Caが5
0ppm以下、Cuが2ppm以下、Niが4ppm以
下である。これらの値を越えると、結晶成長が進み、繊
維が劣化して粉塵となって、被加熱物を汚染する。ま
た、被加熱物やヒーターなどの炉内物との反応性が大き
くなる。
際して、使用するアルミナシリカ繊維、水、耐火粉末、
バインダー(有機バインダーや無機バインダー)など
は、不純物の混入について十分に注意を払って使用する
ことが好ましい。特に、水、耐火粉末、バインダー(有
機バインダーや無機バインダー)などは、繊維の表面や
交点に凝集しやすいので、十分な注意が必要である。
50ppm以下、Feが100ppm以下、Cuが1.
5ppm以下、Niが2ppm以下であると、繊維の劣
化が格段に防止できるので好ましい。
ると、無機繊維製品に含まれるNa、Fe、Ca、K、
Mgなどは減少するので、好ましい。
純度品やアルカリの含有量を抑えた低ソーダ品のアルミ
ナ粉末やムライト粉末などが好ましい。
ない低ソーダのコロイダルシリカ、アルミナゾル、或い
は気相法で作られた高純度微粒シリカ(例えば商品名
「アエロジル」)などを使用することが好ましい。これ
らは2種以上を混合して使用してもよい。
ル、セルロース等を使用できる。これらを使用する場合
も、アルカリや他の不純物の少ない高純度品が好まし
い。
粉末と無機バインダーの配合構成は、次の重量比が好ま
しい。
0:0〜100:100であり、全繊維と耐火粉末は1
00:0〜20:80であり、全繊維と耐火粉末の合計
と無機バインダーは100:0〜80:20である。
は、NaとKの合計が500ppm以下、Feが300
ppm以下、Caが200pm以下が好ましい。更に好
ましくは、Cuが2ppm以下、Niが4ppm以下で
ある。これらの値を越えると、使用の際に発生する粉塵
が多くなって、被加熱物を汚染する。また、炉内物との
反応性も大きくなる。
カが共に40〜60重量%の非晶質繊維である。使用前
に1000℃〜1100℃で加熱してムライト結晶を析
出させておくと、耐熱性や耐久性が向上して好ましい。
熱物を汚染するので、予め処理をしてショットを少なく
するのが好ましい。
ば、800℃ないし1600℃で加熱すると良い。温度
が800℃未満であれば、長時間の加熱を要し、160
0℃を越えると、成形体の強度が低下する。
アルミニウムのアルコキシド溶液、コロイダルシリカと
アルミナゾルの混合物、コロイダルシリカを塗布或いは
含浸すると、更に粉塵を防止できて好ましい。
l2 O3 固形分23.5%)と、低ソーダのコロイダル
シリカ(SiO2 固形分20.0%)と、これらの溶液
をイオン交換樹脂法により高純度化した溶液と、乳酸
(濃度50%)とをそれぞれ所定量配合して混合した。
この混合液を濃縮して、粘度を約200ポイズに調整し
た。この液を既知の方法で繊維化し、1350℃で30
分間加熱してアルミナ繊維を得た。
コロイダルシリカ、乳酸の不純物の分析値を表1に、ア
ルミナ繊維の構成及び不純物の分析値を表2に、アルミ
ナ繊維の特性を表3に示す。
分散したスラリーから、厚さ20mm,100mm角の
成形品を製作して、この成形品を加熱処理し、加熱前後
の寸法変化を測定して算出した。
離して前述の成形品を置き、1600℃−8時間の加熱
を5回繰り返したときの、アルミナ板に落下した繊維の
数を数えて算出した。
3gを石英ガラス板の上の約30mm角に置いて、13
00℃で6時間加熱し、石英ガラスの失透を観察して求
めた。失透の程度により、無、微小、小、中、大の5段
階にわけて評価した。
3は、それぞれCa,Cu,Niを塩化物として少量添
加した。
2は、Cuが多い例である。比較例3は、Niが多い例
である。比較例4及び5は、Na,K,Fe,Ca,C
u,Niが多い例である。いずれの比較例1〜5も、収
縮、粉塵発生量、汚染反応性が大きい。
00℃で24時間加熱した後、繊維の表面をSEMによ
り観察した。その結果をそれぞれ図1と図2に示す。図
1では、図2のものよりも結晶成長が抑制されていると
ともに、結晶が溶解し、ガラス状になっている部分も無
い。
量%でシリカ47重量%のアルミナシリカ繊維およびア
ルミナ粉の所定量を水100リットルに混合分散した。
その後、陽性澱粉と低ソーダのコロダイルシリカをそれ
ぞれ固形分で70g添加してスラリーを作り、真空成形
法により厚さ20mmの無機繊維製品である成形品を製
作した。
物の分析値を表4に示す。成形品の構成と不純物の分析
値を表5に示し、その特性値を表6に示す。
化モリブデン(MoSiO4 )ヒーターを乗せて150
0℃−12時間加熱した。反応の程度により、微小、
小、中、大の4段階に分けて評価した。
mの成形品を、スパン120mmの上に置き、1600
℃−12時間加熱して、最大たわみ量を測定した。
ついては、1000℃で10分間加熱してムライトを析
出させた。
度のアルミナゾルを塗布した。
加熱して、コロダイルシリカを反応させて、ムライトを
生成させた。
例6は、Caが多い例である。比較例7は、Cuが多い
例である。比較例8は、Niが多い例である。比較例9
及び10は、Na,K,Fe,Cu,Ca,Niが多い
例である。いずれの比較例6〜10も、収縮、粉塵発生
量、汚染反応性、ヒーターとの反応性、たわみ量が大き
い。
の高純度アルミナ繊維を用いた無機繊維製品は、加熱に
よる繊維の結晶成長を抑制できて、耐熱性が向上する。
さらに、繊維の粉化による粉塵の発生が極めて少なく、
被加熱物との汚染反応性も少ない。この理由により、本
発明の高純度アルミナ繊維と、その高純度アルミナ繊維
を用いた無機繊維製品を使用すれば、被加熱物を汚染す
ることがなく、被加熱物の品質向上と生産量の向上が顕
著である。
なく、安定した断熱性能が得られる。
に使用すると、ヒーターとの反応性が少なくて、ヒータ
ーを長時間安定して使用することができる。
図。
図。
Claims (6)
- 【請求項1】 Al2 O3 が70〜100重量%である
アルミナ繊維において、NaとKの合計が500ppm
以下であり、Feが300ppm以下であることを特徴
とする高純度アルミナ繊維。 - 【請求項2】 Caが50ppm以下であることを特徴
とする請求項1記載の高純度アルミナ繊維。 - 【請求項3】 Caが50ppm以下であり、Cuが2
ppm以下であり、Niが4ppmであることを特徴と
する請求項1記載の高純度アルミナ繊維。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の高
純度アルミナ繊維を主成分とすることを特徴とする無機
繊維製品。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の高
純度アルミナ繊維を主成分とし、他に必要に応じて、ア
ルミナシリカ繊維と、耐火粉末と、有機バインダー及び
無機バインダーの1種以上のバインダーを含み、Naと
Kの合計が500ppm以下であり、Feが300pp
m以下であり、Caが200ppm以下であることを特
徴とする無機繊維製品。 - 【請求項6】 Cuが2ppm以下であり、Niが4p
pm以下であることを特徴とする請求項5に記載の無機
繊維製品。
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---|---|---|---|
JP21018497A JP3862045B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | 高純度アルミナ繊維及び無機繊維製品 |
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-
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- 1997-07-22 JP JP21018497A patent/JP3862045B2/ja not_active Expired - Fee Related
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