JPH1142178A - せっけん箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さくなったせっけんを新しいせっけん
に着接することにより、せっけんを無駄なく消費するこ
とができるようにしたせっけん箱を提供する。 【解決手段】 せっけん収納用の本体１と、この本体１
に冠着する蓋体２と、蓋体２の内部に上下移動自在に設
けられた内蓋３とにより形成されたせっけん箱であっ
て、該内蓋３の両端部に弾力性を有する作動板４を傾斜
状に突設し、該作動板４が蓋体２の上部裏面を摺動する
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、固形状せっけん
（以下、単にせっけんと称する）を収納するためのせっ
けん箱に関するものであり、さらに詳しくは消費して小
さくなったせっけんを、最後まで使いきることができる
ようにしたせっけん箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のせっけん箱は、せっけん箱本体に
蓋体を冠着するのみの構造となっており、蓋体の内部に
上下移動可能な内蓋を設けたせっけん箱は提供されてい
なかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】したがって従来のせっ
けん箱は、新しいせっけんと現在使用中のせっけんを着
接して収納することができなかったので、小さくなって
使用し難くなったせっけんは必然的に捨てられることに
なり、資源の浪費となっていた。

【０００４】本発明は上記した従来の課題を解決するた
めに発明されたものであり、小さくなったせっけんを新
しいせっけんに着接することにより、せっけんを無駄な
く消費することができるようにしたせっけん箱を提供し
ようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、せっけん収納
用の本体１と、この本体１に冠着する蓋体２と、蓋体２
の内部に上下移動自在に設けられた内蓋３とにより形成
されたせっけん箱であって、該内蓋３の両端部に弾力性
を有する作動板４を傾斜状に突設し、該作動板４が蓋体
２の上部裏面を摺動するように構成したものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】現在使用中のせっけんが小さくな
った場合には、まず新規のせっけん７を本体１内に収納
し、水に濡らせた残存せっけん８をその上面に載せる。
そしてこの本体１に蓋体２を冠着すると、新規のせっけ
ん７と残存せっけん８を合わせた高さが、内蓋３を支持
している突部５よりも高くなるので、内蓋３が上方に押
し上げられ、それと同時に２片の作動板４が蓋体２の上
部裏側の摺動面６に添ってそれぞれ内側方向に摺動す
る。その結果、蓋体２の上板と内蓋３の間の距離が短く
なり、せっけん箱内の収納部が広くなるので、新規のせ
っけん７と残存せっけん８を同時に収納することができ
るとともに、その一連の動作により両せっけんの上方か
ら押圧力が加えられるので、新旧２つのせっけんは密着
した状態となり、一塊のせっけんとして使用可能になる
のである。

【０００７】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図中１はせっけん箱の本体で、一般的に市販されて
いるせっけん箱の本体とほぼ同一のものである。この本
体１に冠着する蓋体２には、その相対向する長手方向お
よび短手方向の内側下方に２個および１個ずつの突部５
が設けられており、該突部５の下面と前記本体１の上面
が衝止して、両者が嵌合するように構成されている。な
お本実施例では６個の突部５を設ける例を示したが、こ
の部分の内周面に帯状の突体を周設するようにしたり、
または帯状の突体の上にさらに突部５を設けるようにし
てもよい。

【０００８】また前記蓋体２には、上下方向への移動機
構を設けた内蓋３が内設されているが、以下にこの内蓋
３の構造および移動機構について説明する。該内蓋３は
平板状に形成されるとともに、その両端部から突設され
た作動板４と一体状に形成されたものである。そして前
記作動板４は、内蓋３の両端部から内側方向に傾斜状に
折曲され、且つその先端部が蓋体２の上板の裏側である
摺動面６に摺動自在に当接して設けられているので、こ
の作動板４が内側方向に移動したり、または外側方向に
移動することにより、内蓋３と蓋体２の上板との距離を
変更することができ、その結果内蓋３の設定位置も変更
することができるのである。なお本実施例では内蓋３と
作動板４を一体状に形成した例を示したが、内蓋３と作
動板４を別体に設けて、他の連結手段を介して連結する
ようにしてもよい。またこの内蓋３および作動板４（ま
たは作動板４のみ）は、弾力性を有する合成樹脂などを
用いて形成されるものとする。

【０００９】次に図３，図４に基づいて本発明のせっけ
ん箱の使用方法を説明する。図３は新規のせっけん７を
せっけん箱に収納した状態を示すもので、この場合にお
いては新規のせっけん７の上面が突部５の上面よりも下
方に位置しているので、内蓋３は突部５に支持された状
態となっており、また作動板４の折曲角度もやや大きな
角度を保っている。

【００１０】上記したせっけんを消費していって、その
せっけんが小さくなった場合には、図４に示すように、
改めて新規のせっけん７を収納するとともに、小さくな
った残存せっけん８をその上に乗せる。このような状態
においては残存せっけん８の上面が突部５の上面よりも
高い位置となるので、蓋体２を冠着すると同時に内蓋３
が上方に押し上げられ、且つ２片の作動板４が蓋体２の
裏側の摺動面６に添ってそれぞれ内側方向に摺動する。
その結果作動板４の折曲角度が小さくなるので、蓋体２
の上板と内蓋３の間の距離が短くなる。したがってせっ
けん箱内の収納部が広くなり、新規のせっけん７と残存
せっけん８を同時に収納することができるのである。ま
たその一連の動作により両せっけんの上方から押圧力が
加えられるので、新旧２つのせっけんは密着した状態と
なり、一塊のせっけんとして使用可能になるのである。

【００１１】以上に説明した本実施例においては、内蓋
３の移動機構を作動板４の摺動により構成しているが、
この内蓋３の移動手段は他の適宜な方法を用いるように
してもよい。例えば内蓋３と蓋体２の上板の間にスプリ
ングを配設したり、または蛇腹状やスポンジ状のクッシ
ョン材などを設けるようにしても差し支えない。

【００１２】

【発明の効果】本発明のせっけん箱は、小さくなって使
用し難くなったせっけんを新しいせっけんに着接して使
用するように構成してあり、せっけんを最後まで使いき
ることができるので、限られた資源を有効に利用するこ
とができるという大きな効果がある。また本発明はせっ
けん箱の本体に蓋体を冠着するという通常のせっけん箱
と同様の操作をすることにより、新旧のせっけんを着接
することができるので、子供でも簡単に取扱うことがで
きるという長所がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のせっけん箱の分解斜視図である。

【図２】蓋体の内部の状態を示す横断面図である。

【図３】本発明のせっけん箱の使用状態を示す縦断面図
である。

【図４】本発明のせっけん箱の使用状態を示す縦断面図
である。

【符号の説明】

１・・・本体 ２・・・蓋体 ３・・・内蓋 ４・・・作動板 ５・・・突部 ６・・・摺動面 ７・・・新規のせっけん ８・・・残存せっけん

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 固形状せっけんを収納可能な本体と、そ
   の内部に内蓋を設けた蓋体とにより構成するとともに、
   該内蓋に、蓋体内における上下移動機構を設けたことを
   特徴とするせっけん箱。
2. 【請求項２】 上記した内蓋の両端部に作動板を傾斜状
   に突設することにより、前記内蓋の移動機構を構成した
   ことを特徴とする請求項１に記載のせっけん箱。