JPH1140310A - 通電カシメ装置 - Google Patents

通電カシメ装置

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JPH1140310A
JPH1140310A JP27880797A JP27880797A JPH1140310A JP H1140310 A JPH1140310 A JP H1140310A JP 27880797 A JP27880797 A JP 27880797A JP 27880797 A JP27880797 A JP 27880797A JP H1140310 A JPH1140310 A JP H1140310A
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JP
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electrodes
terminal
caulking device
electric
electric wire
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JP27880797A
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Takao Hirose
隆雄 広瀬
Sei Hayakawa
聖 早川
Hideaki Kito
秀明 鬼頭
Toshiaki Yamamoto
俊彰 山本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数本の電線とターミナルとの電気的・機械
的な接続を可能とする。 【解決手段】 相対向して配置されているとともに、互
いの間の距離を変化させる方向への相対的な移動可能に
配置された一対の電極12,14と、これらの電極1
2,14の少なくとも一方を移動させるための駆動手段
(エアシリンダー16)と、両電極12,14に対する
通電が可能な電源20とを備え、個々に絶縁皮膜が施さ
れた複数本の電線32を挿入した筒状のターミナル30
を両電極12,14によって把持した状態で両電極1
2,14に通電するとともに、両電極12,14をさら
に接近させてターミナル30を加圧するように構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モーターのコイル
などのように絶縁皮膜が施された電線とターミナルとを
電気的・機械的に接続するための通電カシメ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭62−15810号公報に
絶縁皮膜が施された電線とターミナルとを電気的・機械
的に接続するための技術が開示されている。つまりこの
技術では、1本の電線を挟み込んだターミナル(端子)
に対して一対の電極からヒュージング電流を流し、かつ
両電極により加圧力を加えて電線とターミナルとを接続
している。このように小電力モーターのコイルなどのよ
うな電線が1本の場合には、ヒュージングで対応してい
る。
【0003】前記のヒュージングとは、電線を挟み込ん
だターミナルに対してタングステン電極で通電し、この
電極及びターミナルの電気抵抗に伴う発熱によって電線
の絶縁皮膜を軟化させ、その後に加圧力を加えることで
絶縁皮膜材を押し出して電線とターミナルとを電気的に
接触させる手段である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術では1
本の電線とターミナルとの接続であるため、ヒュージン
グで対応可能である。しかし電気自動車(EV)やハイ
ブリッドカー(HV)の駆動用モーターのような大電力
モーターでは、そのコイルに複数本(20〜40本)の
電線が使用されている。この場合には、複数本の電線の
束とターミナルとを電気的・機械的に接続することが要
求される。
【0005】また通電カシメ装置において、電極及びタ
ーミナルの電気抵抗が電極の表面酸化などによって増大
すると、発熱量も増加することになる。この結果、加圧
力を一定にしてもその部分の温度上昇による過大な変形
(カシメ)を招き、ターミナルの厚みが減少してその強
度を低下させることとなる。
【0006】なお複数本の電線とターミナルとの接続に
おいては、通電後の加圧時にこの加圧方向とほぼ直交す
る外方向へターミナルが変形し、その部分に充分な圧力
がかからず、各電線とターミナルとの間及び各電線相互
の間の接続不良を招く。
【0007】請求項1記載の発明の目的は、複数本の電
線とターミナルとの電気的・機械的な接続を可能とする
ことである。
【0008】請求項2記載の発明の目的は、電線及びタ
ーミナルに対する加圧力と電気抵抗による発熱とを同時
に制限することで、過大なカシメによるターミナルの厚
みの減少を防止してその強度を確保することである。
【0009】請求項3記載の発明の目的は、加圧による
ターミナルの変形を規制することにより、各電線とター
ミナルとの間及び各電線相互の間の接続状態を良好なも
のとし、品質の向上を図ることである。
【0010】請求項4記載の発明の目的は、ターミナル
の変形の規制を簡単な構造によって実現することであ
る。
【0011】請求項5記載の発明の目的は、ターミナル
の内部が均一な圧力で加圧されるように変形を規制する
ことで、各電線とターミナルとの間及び各電線相互の間
の接続状態をより良好なものとすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
相対向して配置されているとともに、互いの間の距離を
変化させる方向への相対的な移動可能に配置された一対
の電極と、これらの電極の少なくとも一方を移動させる
ための駆動手段と、両電極に対する通電が可能な電源と
を備え、個々に絶縁皮膜が施された複数本の電線を挿入
した筒状のターミナルを両電極によって把持した状態で
両電極に通電するとともに、両電極をさらに接近させて
ターミナルを加圧するように構成されている。
【0013】このように前記の通電によって各電線の絶
縁皮膜を軟化させた後、ターミナルを加圧することによ
り、複数本の電線とターミナルとを電気的・機械的に接
続できる。
【0014】請求項2記載の発明は、相対向して配置さ
れているとともに、互いの間の距離を変化させる方向へ
の相対的な移動可能に配置された一対の電極と、これら
の電極の少なくとも一方を移動させるための駆動手段
と、両電極に対する通電が可能な電源とを備え、絶縁皮
膜が施された電線とターミナルとを両電極によって把持
した状態で両電極に通電するとともに、両電極をさらに
接近させてターミナルを加圧するように構成されてお
り、しかも前記の両電極に対して導電素材よりなるスト
ッパーが設けられ、これらのストッパーは前記ターミナ
ルの加圧される部分の厚みが目標寸法内にあるときに接
触して両電極の接近を機械的に制限すると同時に、ター
ミナルを流れる電流の分流通路を構成するように設定さ
れている。
【0015】本発明の場合には、前記ストッパーの接触
によって両電極の接近が機械的に制限され、かつ電極及
びターミナルを流れている電流がストッパーに分流し、
このターミナルに対する加圧力と電気抵抗による発熱と
が同時に制限される。したがって限度を超えた加圧と過
度の温度上昇に伴うスパークなどが共に回避され、ター
ミナルの厚みが目標寸法に保たれて所定の強度が確保さ
れる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載の通
電カシメ装置であって、前記ターミナルが両電極によっ
て加圧されたとき、この加圧方向とほぼ直交する外方向
へのターミナルの変形を規制する規制手段が設けられて
いる。
【0017】前記規制手段によるターミナルの変形の規
制により、このターミナルと各電線との間及び各電線相
互の間の主として電気的な接続状態を良好なものにする
ことができる。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項3記載の通
電カシメ装置であって、前記規制手段が両電極の端面形
状によって構成されている。
【0019】このように両電極の端面形状を工夫すると
いった簡単な構造によってターミナルの変形を規制する
ことができる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項3記載の通
電カシメ装置であって、前記規制手段が加圧時の両電極
の間の両側を閉塞するブロックである。
【0021】したがって加圧時におけるターミナルの外
周部分は、両電極と前記ブロックとによって囲まれた格
好となり、ターミナルの内部が均一な圧力で加圧され
る。この結果、各電線とターミナルとの間及び各電線相
互の間の接続状態がより良好なものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 実施の形態1 図1は通電カシメ装置を表した構成図である。この図面
で示すように機体10は、上側の電極12と下側の電極
14とを備えている。下側の電極14は機体10に直接
固定されているのに対し、上側の電極12は加圧のため
の駆動手段であるエアシリンダー16のスピンドル18
に固定され、このエアシリンダー16が機体10に装着
されている。したがって上側の電極12はエアシリンダ
ー16へのエア供給の制御によって昇降動作し、下側の
電極14に対して接近したり離れたりすることとなる。
【0023】前記の両電極12,14には電源20から
電流がそれぞれ供給されるようになっており、つぎに説
明する通電カシメの対象物にヒュージング電流を流すこ
とができる。また両電極12,14の相対向する端部に
は、タングステンなどの比較的電気抵抗値の大きい材料
を用いた電極チップ22がそれぞれ接着されている。さ
らに両電極12,14には、通電性に優れた(電気抵抗
値の小さい)素材からなるストッパー24がそれぞれ固
定されている。
【0024】通電カシメの対象物は、具体的には金属製
のターミナル30と絶縁皮膜が施された複数本の電線3
2であって、これらの電線32の束を筒状のターミナル
30に挿入した状態で、これら相互を図2で示す状態に
電気的・機械的に接続しようとするものである。そこで
通電カシメによるターミナル30と各電線32との接続
作業について説明する。
【0025】まず複数本の電線32が挿入されたターミ
ナル30を両電極12,14の間(電極チップ22の
間)にセットし、上側の電極12を下降させて両電極チ
ップ22の間でターミナル30を把持する。そして両電
極12,14に電流を供給することにより、個々の電極
チップ22を通じてターミナル30及び電線32にヒュ
ージング電流が流れる。これによって両電極チップ22
及びターミナル30の電気抵抗に伴う発熱により、ター
ミナル30に挿入されている部分の電線32の絶縁皮膜
を軟化させる。
【0026】その後に上側の電極12をさらに下降させ
てターミナル30及び電線32を加圧することで、絶縁
皮膜材が押し出される。したがって各電線32の絶縁皮
膜を前もって剥ぎ取ることなく、各電線32の金属地肌
とターミナル30とが電気的に接触して通電性が確保さ
れる。またターミナル30と電線32との機械的な接続
強度は、ターミナル30の剛性やカシメに伴う金属同士
の接合によって確保される。
【0027】図3に通電カシメに伴うターミナル30の
加圧された部分の厚みaと温度との関係が示されてい
る。この図面から明らかなように通電カシメでは、常温
下でのカシメと異なり、加圧力を一定にしても加圧部分
の温度が上昇するに連れて厚みaが漸減することとな
る。したがって前記電極チップ22の表面酸化などによ
って電気抵抗値が大きくなると、加圧部分の発熱量が増
加して過大なカシメが行われ、前記の厚みaが減少す
る。
【0028】そこで通電カシメ時においてターミナル3
0の加圧部分の厚みaが予め求めた目標寸法a1(図
3)になったときに、両ストッパー24の端面を接触さ
せて相互の間のギャップbがゼロとなるように設定され
ている。この結果、両電極12,14による加圧部分の
加圧力が制限され、同時に電極チップ22とターミナル
30とを流れている電流がストッパー24に分流する。
したがってターミナル30に対する加圧力と電気抵抗に
よる発熱とが同時に制限され、限度を超えた加圧と過度
の温度上昇に伴うスパークなどが共に防止される。
【0029】図4は前記ストッパー24を用いた場合の
ターミナル30の加圧部分の厚みaと温度との関係を表
した特性図である。また図5はターミナル30に対する
通電及び加圧の開始と終了のタイミングを表した説明図
である。この図5において通電開始前の加圧F1はター
ミナル30及び各電線32に対する予備加圧であり、通
電終了後の加圧F2は保持加圧である。なお前記の目標
寸法a1は本実施の形態の場合、5.8±0.05mmとして
る。
【0030】このように実施の形態1においては、ター
ミナル30の加圧される部分の厚みaが目標寸法a1と
なったときに前記ストッパー24の接触によって加圧を
制限すると同時に、ヒュージング電流をストッパー24
に分流させることにより、加圧力と発熱とが同時に制限
される。このためターミナル30の加圧部分の厚みaの
減少が防止され、その強度が保持される。なおこの実施
の形態1においては1本の電線32とターミナル30と
を接続する場合であっても、ほとんど同様の機能が得ら
れる。
【0031】実施の形態2 ところで、すでに説明したように大電力のモーター用コ
イルのように20〜40本の電線が使用される場合に
は、前記の通電カシメによって各電線32とターミナル
30との接続を行っても、前記の両電極チップ22によ
る加圧方向と直交する外方向、つまり図1の左右両方向
へターミナル30が変形し、加圧力が充分にかからない
部分が生じる。
【0032】そこで実施の形態2では、図6で示すよう
に両電極チップ40の端面にV溝形状の加圧面42がそ
れぞれ形成されている。下側に位置する電極チップ40
の加圧面42に対し、複数本の電線32が挿入されたタ
ーミナル30を図6(A)で示すようにセットするとと
もに、通電後に両電極チップ40で加圧して図6(B)
で示すようにカシメを行う。
【0033】このとき、図6(B)で明らかなようにタ
ーミナル30の左右両方向への変形が両電極チップ40
のそれぞれの加圧面42によって規制され、ターミナル
30の左右両側部分においても各電線32が拘束された
状態で充分に加圧される。したがってターミナル30と
各電線32との間及び各電線32の相互間での電気的・
機械的な接続状態が良好となる。なお実施の形態2で
は、両電極チップ40の加圧面42がターミナル30の
変形に対する「規制手段」であり、その構成は電極チッ
プ40の端面形状を変えるだけの簡単な工夫で済む。
【0034】実施の形態3 実施の形態3では、図7で示すように両電極チップ50
は図1で示す実施の形態1の電極チップ22とほぼ同じ
形状とし、これらの電極チップ50の両サイドに「規制
手段」としてのブロック52がそれぞれ配置されてい
る。これらのブロック52はセラミックなどの電気絶縁
材料で形成されており、機体10の一部に固定されてい
る。
【0035】図7(A)で示すように複数本の電線32
が挿入されたターミナル30を両電極チップ50の間で
挟んだ状態にセットするとともに、通電後に加圧して図
7(B)で示すようにカシメを行う。このときに両電極
チップ50の両側は前記ブロック52による絶縁壁で閉
塞された格好になっており、この状態でのターミナル3
0の外周部分は電極チップ50とブロック52とによっ
て囲まれている。したがって加圧時におけるターミナル
30の内部には均一な力が加わり、ターミナル30と各
電線32との間及び各電線32の相互間での電気的・機
械的な接続状態がより良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通電カシメ装置を表した構成図。
【図2】ターミナルと複数本の電線との接続部を表した
平面図。
【図3】通電カシメに伴う加圧部分の厚みと温度との関
係を表した特性図。
【図4】ストッパーの機能を果たした場合の加圧部分の
厚みと温度との関係を表した特性図。
【図5】加圧部分に対する通電及び加圧の開始と終了の
タイミングを表した説明図。
【図6】実施の形態2の通電カシメ作業を表した構成
図。
【図7】実施の形態3の通電カシメ作業を表した構成
図。
【符号の説明】
12,14 電極 16 エアシリンダー(駆動手段) 20 電源 24 ストッパー 30 ターミナル 32 電線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 俊彰 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向して配置されているとともに、互
    いの間の距離を変化させる方向への相対的な移動可能に
    配置された一対の電極と、これらの電極の少なくとも一
    方を移動させるための駆動手段と、両電極に対する通電
    が可能な電源とを備え、個々に絶縁皮膜が施された複数
    本の電線を挿入した筒状のターミナルを両電極によって
    把持した状態で両電極に通電するとともに、両電極をさ
    らに接近させてターミナルを加圧するように構成されて
    いることを特徴とする通電カシメ装置。
  2. 【請求項2】 相対向して配置されているとともに、互
    いの間の距離を変化させる方向への相対的な移動可能に
    配置された一対の電極と、これらの電極の少なくとも一
    方を移動させるための駆動手段と、両電極に対する通電
    が可能な電源とを備え、絶縁皮膜が施された電線とター
    ミナルとを両電極によって把持した状態で両電極に通電
    するとともに、両電極をさらに接近させてターミナルを
    加圧するように構成されており、しかも前記の両電極に
    対して導電素材よりなるストッパーが設けられ、これら
    のストッパーは前記ターミナルの加圧される部分の厚み
    が目標寸法内にあるときに接触して両電極の接近を機械
    的に制限すると同時に、ターミナルを流れる電流の分流
    通路を構成するように設定されていることを特徴とする
    通電カシメ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の通電カシメ装置であっ
    て、前記ターミナルが両電極によって加圧されたとき、
    この加圧方向とほぼ直交する外方向へのターミナルの変
    形を規制する規制手段が設けられていることを特徴とす
    る通電カシメ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の通電カシメ装置であっ
    て、前記規制手段が両電極の端面形状によって構成され
    ていることを特徴とする通電カシメ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の通電カシメ装置であっ
    て、前記規制手段が加圧時の両電極の間の両側を閉塞す
    るブロックであることを特徴とする通電カシメ装置。
JP27880797A 1997-05-19 1997-10-13 通電カシメ装置 Pending JPH1140310A (ja)

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