JPH1140130A - 二次電池用セパレータ - Google Patents
二次電池用セパレータInfo
- Publication number
- JPH1140130A JPH1140130A JP9208322A JP20832297A JPH1140130A JP H1140130 A JPH1140130 A JP H1140130A JP 9208322 A JP9208322 A JP 9208322A JP 20832297 A JP20832297 A JP 20832297A JP H1140130 A JPH1140130 A JP H1140130A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- separator
- battery
- negative electrode
- positive electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Cell Separators (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性にすぐれ、厚さが薄く、高強度、高品
質の二次電池用セパレータを提供する 【解決手段】 耐熱性繊維からなる不織布に耐熱性樹脂
を含浸した薄葉多孔性シートであって、該シートの破断
温度が250℃以上で、かつ引っ張り強さが1.0kg
/15mm巾以上であることを特徴とする二次電池用セ
パレータ。
質の二次電池用セパレータを提供する 【解決手段】 耐熱性繊維からなる不織布に耐熱性樹脂
を含浸した薄葉多孔性シートであって、該シートの破断
温度が250℃以上で、かつ引っ張り強さが1.0kg
/15mm巾以上であることを特徴とする二次電池用セ
パレータ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池用セパレ
ータに関し、更に詳しくは各種電子機器の電源として利
用される二次電池で使用するセパレータ、特に、耐熱性
に優れ、かつ厚さが薄く、高強度を有する、高品質の二
次電池用セパレータに関する。
ータに関し、更に詳しくは各種電子機器の電源として利
用される二次電池で使用するセパレータ、特に、耐熱性
に優れ、かつ厚さが薄く、高強度を有する、高品質の二
次電池用セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】二次電池は、OA、FA、家電、通信機
器等のポータブル電子機器用電源、また最近では、エネ
ルギー、環境問題から、無停電電源、電気移動媒体、ロ
ードコンディショナー等の大型大容量電源としても使用
される様になって来た。これらの電源で使用される二次
電池は、使用する機器の小型、軽量化の要求にともな
い、体積、重量エネルギー密度が高く、しかも安全で長
期保存性に優れたものが要求されている。これら二次電
池としては、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル水素
電池が使用されており、最近では、最もエネルギー密度
が高いといわれているリチウムイオン電池の研究、開発
が行われている。
器等のポータブル電子機器用電源、また最近では、エネ
ルギー、環境問題から、無停電電源、電気移動媒体、ロ
ードコンディショナー等の大型大容量電源としても使用
される様になって来た。これらの電源で使用される二次
電池は、使用する機器の小型、軽量化の要求にともな
い、体積、重量エネルギー密度が高く、しかも安全で長
期保存性に優れたものが要求されている。これら二次電
池としては、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル水素
電池が使用されており、最近では、最もエネルギー密度
が高いといわれているリチウムイオン電池の研究、開発
が行われている。
【0003】このリチウムイオン二次電池は、充電時は
リチウムが正極電極の正極活物質からセパレータ中の電
解液中にリチウムイオンとして溶け出し、負極電極の負
極活物質中に入り込み、放電時にはこの負極電極の負極
活物質中に入り込んだリチウムイオンが電解液中に放出
され、この正極電極の正極活物質中に再び戻ることによ
って充放電動作を行っている。
リチウムが正極電極の正極活物質からセパレータ中の電
解液中にリチウムイオンとして溶け出し、負極電極の負
極活物質中に入り込み、放電時にはこの負極電極の負極
活物質中に入り込んだリチウムイオンが電解液中に放出
され、この正極電極の正極活物質中に再び戻ることによ
って充放電動作を行っている。
【0004】これらのリチウムイオン二次電池は、活物
質を金属箔の集電体の表裏両面又は片面に塗布し、シー
ト状の正及び負極電極を作成し、ポリエチレンもしくは
ポリプロピレンのセパレータを介して所定の大きさの電
極対を多数順次積層した角型電池、あるいは長尺の正及
び負極電極をポリエチレンもしくはポリプロピレンのセ
パレータを介して巻回した円筒型電池構造のものがほと
んどであった。ここで使用するセパレータに要求される
性能としては、巻取りの為の所定の引っ張り強度、及
び、正極、負極の電気的、機械的な隔離性、イオンの通
過性が上げられる。このようなセパレータとしては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂の
微多孔膜が多く使用されている。
質を金属箔の集電体の表裏両面又は片面に塗布し、シー
ト状の正及び負極電極を作成し、ポリエチレンもしくは
ポリプロピレンのセパレータを介して所定の大きさの電
極対を多数順次積層した角型電池、あるいは長尺の正及
び負極電極をポリエチレンもしくはポリプロピレンのセ
パレータを介して巻回した円筒型電池構造のものがほと
んどであった。ここで使用するセパレータに要求される
性能としては、巻取りの為の所定の引っ張り強度、及
び、正極、負極の電気的、機械的な隔離性、イオンの通
過性が上げられる。このようなセパレータとしては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂の
微多孔膜が多く使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、電池内部で
内部短絡が起きた場合、その箇所が発熱すると、対向す
る正及び負極電極間のセパレータが熱収縮し、セパレー
タが熱溶融して正負電極が直接ショートする結果、内部
ショートが拡大し、多量の熱を周囲に放出し、多量のガ
スが噴出するおそれがあるという問題があった。
内部短絡が起きた場合、その箇所が発熱すると、対向す
る正及び負極電極間のセパレータが熱収縮し、セパレー
タが熱溶融して正負電極が直接ショートする結果、内部
ショートが拡大し、多量の熱を周囲に放出し、多量のガ
スが噴出するおそれがあるという問題があった。
【0006】一般に電池の内部ショートの模擬試験とし
て、電池外部から釘を刺し、人為的に正及び負極電極を
ショートさせる、釘刺し試験が行われている。本発明者
は、上述の如きリチウムイオン二次電池等の電池が釘刺
し時に多量のガス噴出に至る過程では、釘刺し部分のシ
ョートによって、正負電極に大電流が流れ、電極部での
抵抗による発熱が起こり、対向する正及び負極電極間の
セパレータが熱溶融し、セパレータの分離機能が無くな
り、対向する正負電極同志の接触により大発熱に至るこ
とを見出した。本発明は斯る点に鑑み、リチウムイオン
二次電池等の電池内で内部短絡が発生しても、対抗する
正及び負極電極間のセパレータが熱溶融することを防
ぎ、この電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑
えることを目的とする。
て、電池外部から釘を刺し、人為的に正及び負極電極を
ショートさせる、釘刺し試験が行われている。本発明者
は、上述の如きリチウムイオン二次電池等の電池が釘刺
し時に多量のガス噴出に至る過程では、釘刺し部分のシ
ョートによって、正負電極に大電流が流れ、電極部での
抵抗による発熱が起こり、対向する正及び負極電極間の
セパレータが熱溶融し、セパレータの分離機能が無くな
り、対向する正負電極同志の接触により大発熱に至るこ
とを見出した。本発明は斯る点に鑑み、リチウムイオン
二次電池等の電池内で内部短絡が発生しても、対抗する
正及び負極電極間のセパレータが熱溶融することを防
ぎ、この電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑
えることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の二次電池用セパレータは次の構成をとる。
すなわち、本発明は、耐熱性繊維からなる不織布に耐熱
性樹脂を含浸した薄葉多孔性シートにおいて、該シート
の破断温度が250℃以上、かつ引っ張り強さが1.0
kg/15mm巾以上であることを特徴とする二次電池
用セパレータである。また、本発明の第二の発明は、上
記第一の発明の耐熱性樹脂がフェノール樹脂又はポリイ
ミド樹脂であることを特徴とする二次電池用セパレータ
である。また、本発明の第三の発明は、該シートの厚さ
が40μm以下、平均孔径が0.5〜5μmであること
を特徴とする、上記第一、第二の発明の二次電池用セパ
レータである。また、本発明の第四の発明は、耐熱性繊
維がパラ配向アラミド繊維であることを特徴とする上記
第一〜第三の発明のいずれかの発明の二次電池用セパレ
ータである。
め、本発明の二次電池用セパレータは次の構成をとる。
すなわち、本発明は、耐熱性繊維からなる不織布に耐熱
性樹脂を含浸した薄葉多孔性シートにおいて、該シート
の破断温度が250℃以上、かつ引っ張り強さが1.0
kg/15mm巾以上であることを特徴とする二次電池
用セパレータである。また、本発明の第二の発明は、上
記第一の発明の耐熱性樹脂がフェノール樹脂又はポリイ
ミド樹脂であることを特徴とする二次電池用セパレータ
である。また、本発明の第三の発明は、該シートの厚さ
が40μm以下、平均孔径が0.5〜5μmであること
を特徴とする、上記第一、第二の発明の二次電池用セパ
レータである。また、本発明の第四の発明は、耐熱性繊
維がパラ配向アラミド繊維であることを特徴とする上記
第一〜第三の発明のいずれかの発明の二次電池用セパレ
ータである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いる耐熱性繊維として
は、たとえばパラ配向アラミド繊維等が挙げられる。抄
紙性を改善するため該繊維は、ろ水度が140ml以下
となるように叩解することが望ましい。叩解処理により
該繊維は、繊維系が1μm以下の超極細繊維となり、抄
紙性、強度が改善される。叩解の結果得られた超極細耐
熱性繊維を湿式抄紙機により抄紙して薄葉シートを得
る。得られたシートに耐熱性樹脂を濃度10%以上、粘
度100cp以下で含浸処理した後、圧縮、熱処理する
ことにより、二次電池用セパレータを得る。その他の耐
熱性繊維としては、ポリイミド繊維、フェノール樹脂繊
維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維
(PBO)、ポリフェニルスルフォン繊維(PPS)、
ポリエーテルエーテルケトン繊維(PEEK)、アルミ
ナ繊維、クォーツ繊維、アルミナシリカ繊維などが好適
である。
は、たとえばパラ配向アラミド繊維等が挙げられる。抄
紙性を改善するため該繊維は、ろ水度が140ml以下
となるように叩解することが望ましい。叩解処理により
該繊維は、繊維系が1μm以下の超極細繊維となり、抄
紙性、強度が改善される。叩解の結果得られた超極細耐
熱性繊維を湿式抄紙機により抄紙して薄葉シートを得
る。得られたシートに耐熱性樹脂を濃度10%以上、粘
度100cp以下で含浸処理した後、圧縮、熱処理する
ことにより、二次電池用セパレータを得る。その他の耐
熱性繊維としては、ポリイミド繊維、フェノール樹脂繊
維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維
(PBO)、ポリフェニルスルフォン繊維(PPS)、
ポリエーテルエーテルケトン繊維(PEEK)、アルミ
ナ繊維、クォーツ繊維、アルミナシリカ繊維などが好適
である。
【0009】本発明に用いる耐熱性樹脂としては、熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであっても本発明の目
的は達成できるが、フェノール樹脂又はポリイミド樹脂
がとりわけ好適である。その他の耐熱性樹脂としては、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、フッ素樹
脂、アミドイミド樹脂、イミド樹脂なども好適である。
塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであっても本発明の目
的は達成できるが、フェノール樹脂又はポリイミド樹脂
がとりわけ好適である。その他の耐熱性樹脂としては、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、フッ素樹
脂、アミドイミド樹脂、イミド樹脂なども好適である。
【0010】本発明において耐熱性樹脂を含浸させる方
法としては、シートを、耐熱性樹脂濃度10%以上、粘
度100cp以下で樹脂溶液に浸漬する。熱処理方法に
ついては、最終製品の用途に合わせて、熱キャレンダー
処理及びキュアリング処理の組み合わせを用いることが
できる。本発明におけるバッテリーセパレータの破断温
度は250℃以上である。また引っ張り強さは1.0k
g/15mm巾以上である。
法としては、シートを、耐熱性樹脂濃度10%以上、粘
度100cp以下で樹脂溶液に浸漬する。熱処理方法に
ついては、最終製品の用途に合わせて、熱キャレンダー
処理及びキュアリング処理の組み合わせを用いることが
できる。本発明におけるバッテリーセパレータの破断温
度は250℃以上である。また引っ張り強さは1.0k
g/15mm巾以上である。
【0011】作用 本発明によるセパレータを用いれば、電池内で内部短絡
が発生しても、対向する正及び負極電極間のセパレータ
が熱溶融する事がなく、内部短絡に依る熱暴走が発生せ
ず、電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑える
ことができる。
が発生しても、対向する正及び負極電極間のセパレータ
が熱溶融する事がなく、内部短絡に依る熱暴走が発生せ
ず、電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑える
ことができる。
【0012】
【実施例】本発明を実施例及び比較例により更に詳細に
説明する。本発明の内容は、実施例に限られるものでは
ない。なお、破断温度の評価方法(TMAシステム)
は、3mm巾の短冊状サンプルに70gの加重を加え、
15℃/分の昇温速度で加熱したときに破断に至る温度
を破断温度とした。
説明する。本発明の内容は、実施例に限られるものでは
ない。なお、破断温度の評価方法(TMAシステム)
は、3mm巾の短冊状サンプルに70gの加重を加え、
15℃/分の昇温速度で加熱したときに破断に至る温度
を破断温度とした。
【0013】実施例1 フィブリル形態のパラ配向アラミド繊維(日本アラミド
株式会社製トワロン1094)に更に叩解を加え、ろ水
度50mlとした繊維スラリーに、熱硬化性フェノール
樹脂エマルジョンを固形重量比にて5%加え、TAPP
I手抄きシートマシンにて、坪量20g/m2 の薄葉紙
を抄紙した。できた乾燥シートをアルコールに溶解した
フェノール樹脂ワニス(ユニチカ製ユニベックスN 濃
度10%、粘度10cp)に浸漬し絞りロールに通過さ
せて均一化させた。このシートを250℃に加熱した金
属ロール製のキャレンダーにて、250kg/cmのニ
ップ圧で厚さ調節し、30μmとした。さらに160℃
のオーブン中に30分投入しキュアリングを行った。で
きたシートの破断温度は400℃、引っ張り強さは1.
6kg/15mm巾であった。また、このシートの平均
孔径は1.0μmであった。このセパレータを以下に示
す角型リチウムイオン二次電池に組み込み、電池性能を
評価した。
株式会社製トワロン1094)に更に叩解を加え、ろ水
度50mlとした繊維スラリーに、熱硬化性フェノール
樹脂エマルジョンを固形重量比にて5%加え、TAPP
I手抄きシートマシンにて、坪量20g/m2 の薄葉紙
を抄紙した。できた乾燥シートをアルコールに溶解した
フェノール樹脂ワニス(ユニチカ製ユニベックスN 濃
度10%、粘度10cp)に浸漬し絞りロールに通過さ
せて均一化させた。このシートを250℃に加熱した金
属ロール製のキャレンダーにて、250kg/cmのニ
ップ圧で厚さ調節し、30μmとした。さらに160℃
のオーブン中に30分投入しキュアリングを行った。で
きたシートの破断温度は400℃、引っ張り強さは1.
6kg/15mm巾であった。また、このシートの平均
孔径は1.0μmであった。このセパレータを以下に示
す角型リチウムイオン二次電池に組み込み、電池性能を
評価した。
【0014】以下、図1、図2及び図3を参照して、説
明する。図2、図3において、10は偏平角型電池ケー
スを示し、この偏平角型電池ケース10は例えば厚さ3
00μmのステンレス板より成り、横方向の長さが略3
00mm、縦方向の長さが略115mm、厚さが略22
mmの電池ケース本体10aと、厚さ1mmのステンレ
ス板より成る上蓋10bとより構成する。この偏平角型
電池ケース10内に図1に示す如くシート状の正極電極
2とシート状の負極電極3を本発明のセパレータ8を間
に介しながら、交互に積層した積層体14を収納する如
くする。
明する。図2、図3において、10は偏平角型電池ケー
スを示し、この偏平角型電池ケース10は例えば厚さ3
00μmのステンレス板より成り、横方向の長さが略3
00mm、縦方向の長さが略115mm、厚さが略22
mmの電池ケース本体10aと、厚さ1mmのステンレ
ス板より成る上蓋10bとより構成する。この偏平角型
電池ケース10内に図1に示す如くシート状の正極電極
2とシート状の負極電極3を本発明のセパレータ8を間
に介しながら、交互に積層した積層体14を収納する如
くする。
【0015】この正極電極2は次のようにして製作す
る。炭酸リチウムと炭酸コバルトをLi/Co(モル
比)=1になるように混合し、空気中で900℃、5時
間焼成して正極活物質材(LiCoO2 )を合成した。
この正極活物質材を自動乳鉢を用いて破砕し、LiCo
O2 粉末を得た。このようにして得られたLiCoO2
粉末95重量%、炭酸リチウム5重量%を混合して得ら
れた混合物を91重量%、導電体材としてグラファイト
6重量%、結着材としてポリフッ化ビニリデン3重量%
の割合で混合して正極活物質とし、これをN−メチル−
2−ピロリドンに分散してスラリー状とし、この正極活
物質スラリーを正極集電体5である帯状のアルミニウム
箔の両面にリード部を残して塗布し、乾燥後、ローラー
プレス機で圧縮成形し、正極集電体5の両面に正極活物
質4が塗布されたシート状の正極電極2を作成する。
る。炭酸リチウムと炭酸コバルトをLi/Co(モル
比)=1になるように混合し、空気中で900℃、5時
間焼成して正極活物質材(LiCoO2 )を合成した。
この正極活物質材を自動乳鉢を用いて破砕し、LiCo
O2 粉末を得た。このようにして得られたLiCoO2
粉末95重量%、炭酸リチウム5重量%を混合して得ら
れた混合物を91重量%、導電体材としてグラファイト
6重量%、結着材としてポリフッ化ビニリデン3重量%
の割合で混合して正極活物質とし、これをN−メチル−
2−ピロリドンに分散してスラリー状とし、この正極活
物質スラリーを正極集電体5である帯状のアルミニウム
箔の両面にリード部を残して塗布し、乾燥後、ローラー
プレス機で圧縮成形し、正極集電体5の両面に正極活物
質4が塗布されたシート状の正極電極2を作成する。
【0016】またこの負極電極3は次のようにして作製
する。出発物質に石油ピッチを用い、これに酸素官能基
を10〜20%導入(いわゆる酸素架橋)した後、不活
性ガス中1000℃で焼成したガラス状炭素に近い性質
の難黒鉛化炭素材料を得る。この炭素材料を90重量
%、結着材としてポリフッ化ビニリデン10重量%の割
合で混合して負極活物質を作成し、これをN−メチル−
2−ピロリドンに分散してスラリー状とし、この負極活
物質スラリーを負極集電体7である帯状の銅箔の両面に
リード部を残して塗布し、乾燥後、ローラープレス機で
圧縮成形し、負極集電体7の両面に負極活物質6が塗布
されたシート状の負極電極3を作成する。
する。出発物質に石油ピッチを用い、これに酸素官能基
を10〜20%導入(いわゆる酸素架橋)した後、不活
性ガス中1000℃で焼成したガラス状炭素に近い性質
の難黒鉛化炭素材料を得る。この炭素材料を90重量
%、結着材としてポリフッ化ビニリデン10重量%の割
合で混合して負極活物質を作成し、これをN−メチル−
2−ピロリドンに分散してスラリー状とし、この負極活
物質スラリーを負極集電体7である帯状の銅箔の両面に
リード部を残して塗布し、乾燥後、ローラープレス機で
圧縮成形し、負極集電体7の両面に負極活物質6が塗布
されたシート状の負極電極3を作成する。
【0017】このシート状の正極電極をリード部に連続
した正極活物質4の塗布部の大きさが例えば107mm
×265mmとなる如く型抜きし、正極電極2とした。
またシート状の負極電極をリード部に連続した負極活物
質7の塗布部の大きさが例えば109mm×270mm
となる如く型抜きし、負極電極3とした。
した正極活物質4の塗布部の大きさが例えば107mm
×265mmとなる如く型抜きし、正極電極2とした。
またシート状の負極電極をリード部に連続した負極活物
質7の塗布部の大きさが例えば109mm×270mm
となる如く型抜きし、負極電極3とした。
【0018】本例においては図1に示す如くこの1枚の
正極電極2と負極電極3とを、間に厚さ25μm、大き
さ112mm×273mmの本発明の耐熱セパレータ8
を介して交互に34ペア積層して、図3に示す如く長方
体の積層体1を形成する。この場合正極電極2のリード
部が一側となる如くすると共に負極電極3のリード部が
他側となる如くする。
正極電極2と負極電極3とを、間に厚さ25μm、大き
さ112mm×273mmの本発明の耐熱セパレータ8
を介して交互に34ペア積層して、図3に示す如く長方
体の積層体1を形成する。この場合正極電極2のリード
部が一側となる如くすると共に負極電極3のリード部が
他側となる如くする。
【0019】また、図3に示す如くこの積層体14の一
側より露出したリード部をアルミニウムの角柱より成る
正極リード体11に超音波溶接により溶着する如くす
る。またこの積層体14の他側より露出したリード部を
銅の角柱より成る負極リード体12に超音波溶接により
溶着する如くする。
側より露出したリード部をアルミニウムの角柱より成る
正極リード体11に超音波溶接により溶着する如くす
る。またこの積層体14の他側より露出したリード部を
銅の角柱より成る負極リード体12に超音波溶接により
溶着する如くする。
【0020】この図3に示す如き正極リード体11及び
負極リード体12が溶着された積層体14をこの外周を
絶縁シートで覆い上蓋10bにリード体部でOリング1
5、絶縁カラー16、絶縁リング17を介してナット1
8とネジ部19とでボルト止めし、その後、電池ケース
本体10aに挿入し、上蓋10bを、この電池ケース本
体10aにレーザー溶接により溶着固定する。この場
合、偏平角型電池ケース10内にプロピレンカーボネー
ト、ジエチルカーボネートの混合溶媒にLiPF6 を1
モル/リットルの割合で溶解した有機電解液を注入す
る。また、この上蓋10bにこの密閉型の偏平角型電池
ケース10の内圧が所定値より高くなったときに、この
内部の気体を抜く安全弁13を設ける如くする。
負極リード体12が溶着された積層体14をこの外周を
絶縁シートで覆い上蓋10bにリード体部でOリング1
5、絶縁カラー16、絶縁リング17を介してナット1
8とネジ部19とでボルト止めし、その後、電池ケース
本体10aに挿入し、上蓋10bを、この電池ケース本
体10aにレーザー溶接により溶着固定する。この場
合、偏平角型電池ケース10内にプロピレンカーボネー
ト、ジエチルカーボネートの混合溶媒にLiPF6 を1
モル/リットルの割合で溶解した有機電解液を注入す
る。また、この上蓋10bにこの密閉型の偏平角型電池
ケース10の内圧が所定値より高くなったときに、この
内部の気体を抜く安全弁13を設ける如くする。
【0021】斯る本例によるリチウムイオン二次電池に
よれば、容量が47Ahの二次電池を得ることができ
る。因みに、上述例のリチウムイオン二次電池を4.2
Vで充電した後、釘刺し試験を行った結果、数秒後に安
全弁が開き少量のガス噴出がある程度で、熱暴走せずに
放電した。試験前後での電解液の重量減少率も15%程
度であった。この重量減少が小さいほどガス噴出が少な
いことを示している。この実施例1の電池は内部短絡が
発生しても、熱暴走せず、大量のガス噴出を防ぐことが
でき、電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑え
ることができることを示している。
よれば、容量が47Ahの二次電池を得ることができ
る。因みに、上述例のリチウムイオン二次電池を4.2
Vで充電した後、釘刺し試験を行った結果、数秒後に安
全弁が開き少量のガス噴出がある程度で、熱暴走せずに
放電した。試験前後での電解液の重量減少率も15%程
度であった。この重量減少が小さいほどガス噴出が少な
いことを示している。この実施例1の電池は内部短絡が
発生しても、熱暴走せず、大量のガス噴出を防ぐことが
でき、電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑え
ることができることを示している。
【0022】実施例2 実施例1と同様の手段でろ水度を40mlと80mlに
調節したパラ配向アラミド繊維(日本アラミド株式会社
製トワロン1094)を40対60の比率で混合した繊
維スラリーを原料チェストに蓄え、円網抄紙機にて坪量
16g/m2 の長尺状の薄葉紙を抄紙した。できた乾燥
シートをN−メチルピロリドンで希釈したポリイミド樹
脂ワニス(東レ製セミコファインLP−52 濃度10
%、粘度10cp)に連続含浸乾燥処理後、250℃に
加熱した金属ロール製のキャレンダーにて、280kg
/cmのニップ圧で厚さ調節し、25μmとした。さら
に180℃のオーブン中を通過させキュアリングを行っ
た。できたシートの破断温度は430℃、引っ張り強さ
は2kg/15mm巾であった。また、このシートの平
均孔径は15μmであった。このセパレータを以下に示
す円筒型リチウムイオン二次電池に組み込み、電池性能
を評価した。
調節したパラ配向アラミド繊維(日本アラミド株式会社
製トワロン1094)を40対60の比率で混合した繊
維スラリーを原料チェストに蓄え、円網抄紙機にて坪量
16g/m2 の長尺状の薄葉紙を抄紙した。できた乾燥
シートをN−メチルピロリドンで希釈したポリイミド樹
脂ワニス(東レ製セミコファインLP−52 濃度10
%、粘度10cp)に連続含浸乾燥処理後、250℃に
加熱した金属ロール製のキャレンダーにて、280kg
/cmのニップ圧で厚さ調節し、25μmとした。さら
に180℃のオーブン中を通過させキュアリングを行っ
た。できたシートの破断温度は430℃、引っ張り強さ
は2kg/15mm巾であった。また、このシートの平
均孔径は15μmであった。このセパレータを以下に示
す円筒型リチウムイオン二次電池に組み込み、電池性能
を評価した。
【0023】この実施例2のリチウムイオン二次電池を
製作するのに先ず、正極電極40として、実施例1と同
様にして、大きさ280mm×1745mmの正極集電
体5の両面に正極活物質4を塗布した帯状の正極電極4
0を製作すると共に負極電極41として、実施例1と同
様にして、大きさ283mm×1750mmの負極集電
体7の両面に負極活物質6を塗布した帯状の負極電極4
1を製作する。
製作するのに先ず、正極電極40として、実施例1と同
様にして、大きさ280mm×1745mmの正極集電
体5の両面に正極活物質4を塗布した帯状の正極電極4
0を製作すると共に負極電極41として、実施例1と同
様にして、大きさ283mm×1750mmの負極集電
体7の両面に負極活物質6を塗布した帯状の負極電極4
1を製作する。
【0024】また厚さ25μm、大きさ287mm×1
755mmの本実施例1と同じ耐熱セパレータを用意
し、負極電極、耐熱セパレータ、正極電極、セパレータ
の順に重ね合わせ、これを電極ペアとすると共にこの電
極ペアを長手方向に沿って渦巻き状に所定回巻回し、渦
巻状積層体を形成する。
755mmの本実施例1と同じ耐熱セパレータを用意
し、負極電極、耐熱セパレータ、正極電極、セパレータ
の順に重ね合わせ、これを電極ペアとすると共にこの電
極ペアを長手方向に沿って渦巻き状に所定回巻回し、渦
巻状積層体を形成する。
【0025】また、図4に示す如く、負極電極の一側に
リード部としてニッケルより成る負極リード45の一端
を抵抗溶接により溶着すると共に正極電極の一側にリー
ド部としてアルミニウムより成る正極リード46の一端
を抵抗溶接により溶着する。
リード部としてニッケルより成る負極リード45の一端
を抵抗溶接により溶着すると共に正極電極の一側にリー
ド部としてアルミニウムより成る正極リード46の一端
を抵抗溶接により溶着する。
【0026】またニッケルメッキを施した鉄製の直径5
0mm、高さ300.5mmの円筒状の電池缶47を用
意し、この電池缶47の底部に絶縁板を挿入した後、こ
の電池缶47に渦巻状積層体44を挿入収納する。この
場合電池蓋48に設けた負極端子49及び正極端子50
に負極リード45及び正極リード46の夫々の他端を夫
々溶接する。
0mm、高さ300.5mmの円筒状の電池缶47を用
意し、この電池缶47の底部に絶縁板を挿入した後、こ
の電池缶47に渦巻状積層体44を挿入収納する。この
場合電池蓋48に設けた負極端子49及び正極端子50
に負極リード45及び正極リード46の夫々の他端を夫
々溶接する。
【0027】そして、この電池缶47の中にプロピレン
カーボネートを50容量%とジエチルカーボネートを5
0容量%との混合溶媒中にLiPF6 1mol/リット
ル溶解させてなる電解液を注入し、その後、アスファル
トを塗布した絶縁封口ガスケットを介して電池蓋48を
電池缶47にかしめることで、この電池蓋48を固定
し、容量が24Ahの円筒型の大容量のリチウムイオン
二次電池を製作した。また、この電池蓋48に密閉型の
電池ケース47の内圧が所定値より高くなった時、この
内部の気体を抜く安全弁51を設ける如くする。因みに
この実施例2のリチウムイオン二次電池につき4.2V
で充電後、釘刺し試験を行ったところ、安全弁が開き、
瞬間少量のガス噴出があったが、その後はガス噴出が納
まり、試験後の電解液重量減少率は18%であった。従
って、実施例1と同様の安全性が得られる事が確認され
た。
カーボネートを50容量%とジエチルカーボネートを5
0容量%との混合溶媒中にLiPF6 1mol/リット
ル溶解させてなる電解液を注入し、その後、アスファル
トを塗布した絶縁封口ガスケットを介して電池蓋48を
電池缶47にかしめることで、この電池蓋48を固定
し、容量が24Ahの円筒型の大容量のリチウムイオン
二次電池を製作した。また、この電池蓋48に密閉型の
電池ケース47の内圧が所定値より高くなった時、この
内部の気体を抜く安全弁51を設ける如くする。因みに
この実施例2のリチウムイオン二次電池につき4.2V
で充電後、釘刺し試験を行ったところ、安全弁が開き、
瞬間少量のガス噴出があったが、その後はガス噴出が納
まり、試験後の電解液重量減少率は18%であった。従
って、実施例1と同様の安全性が得られる事が確認され
た。
【0028】実施例3 フィブリル形態のパラ配向性アラミド繊維(日本アラミ
ド株式会社製トワロン1094)に更に叩解を加え、ろ
水度50mlとした繊維スラリーに、ポリパラフェニレ
ンベンゾビスオキサゾール繊維(東洋紡株式会社製 P
BO−AS)に叩解を加え、ろ水度200mlとした繊
維スラリーを固形分比にて70/80で混合し、熱硬化
性フェノール樹脂エマルジョン(住友デュレズ株式会社
製 PR−51464)を固形重量比にて5%加え、T
APPI手抄きシートマシンにて、坪量22g/m2 の
薄葉紙を抄紙した。できた乾燥シートをフッ素樹脂ディ
スパージョン(住友3M製 THV−350C 濃度1
0%、粘度15cp)に浸漬し絞りロールに通過させて
均一化させた。このシートを380℃に加熱した金属ロ
ール製のキャレンダーにて、250kg/cmのニップ
圧が厚さ調節し、30μmとした。できたシートの破断
温度は300℃、引っ張り強さは1.3kg/15mm
巾であった。また、このシートの平均孔径は1.3μm
であった。
ド株式会社製トワロン1094)に更に叩解を加え、ろ
水度50mlとした繊維スラリーに、ポリパラフェニレ
ンベンゾビスオキサゾール繊維(東洋紡株式会社製 P
BO−AS)に叩解を加え、ろ水度200mlとした繊
維スラリーを固形分比にて70/80で混合し、熱硬化
性フェノール樹脂エマルジョン(住友デュレズ株式会社
製 PR−51464)を固形重量比にて5%加え、T
APPI手抄きシートマシンにて、坪量22g/m2 の
薄葉紙を抄紙した。できた乾燥シートをフッ素樹脂ディ
スパージョン(住友3M製 THV−350C 濃度1
0%、粘度15cp)に浸漬し絞りロールに通過させて
均一化させた。このシートを380℃に加熱した金属ロ
ール製のキャレンダーにて、250kg/cmのニップ
圧が厚さ調節し、30μmとした。できたシートの破断
温度は300℃、引っ張り強さは1.3kg/15mm
巾であった。また、このシートの平均孔径は1.3μm
であった。
【0029】このセパレータを実施例1の場合と同様に
角型リチウムイオン二次電池に組み込み、電池性能を評
価した。本例においては、図5に示すように、正負極活
物質を各々片面に塗布した1枚の正極電極2と負極電極
3とを、間に厚さ25μm、大きさ112mm×140
mmの本発明の耐熱セパレータ8と、その上下に配置し
た厚さ25μm、大きさ112mm×140mmのポリ
プロピレン微多孔膜9とからなるセパレータを介して交
互に64ペア積層して、図3に示す如く長方体の積層体
14を形成する。この場合正極電極2のリード部が一側
となる如くすると共に負極電極3のリード部が他側とな
る如くする。
角型リチウムイオン二次電池に組み込み、電池性能を評
価した。本例においては、図5に示すように、正負極活
物質を各々片面に塗布した1枚の正極電極2と負極電極
3とを、間に厚さ25μm、大きさ112mm×140
mmの本発明の耐熱セパレータ8と、その上下に配置し
た厚さ25μm、大きさ112mm×140mmのポリ
プロピレン微多孔膜9とからなるセパレータを介して交
互に64ペア積層して、図3に示す如く長方体の積層体
14を形成する。この場合正極電極2のリード部が一側
となる如くすると共に負極電極3のリード部が他側とな
る如くする。
【0030】斯る本例によるリチウムイオン二次電池に
よれば、容量が45Ahの二次電池を得ることができ
る。因みに、上述例のリチウムイオン二次電池を4.2
Vで充電した後、釘刺し試験を行った結果、数秒後に安
全弁が開き少量のガス噴出がある程度で、熱暴走せずに
放電した。試験前後での電解液の重量減少率も10%程
度であった。この重量減少が小さいほどガス噴出が少な
いことを示している。この実施例1の電池は内部短絡が
発生しても、熱暴走せず、大量のガス噴出を防ぐことが
でき、電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑え
ることができることを示している。
よれば、容量が45Ahの二次電池を得ることができ
る。因みに、上述例のリチウムイオン二次電池を4.2
Vで充電した後、釘刺し試験を行った結果、数秒後に安
全弁が開き少量のガス噴出がある程度で、熱暴走せずに
放電した。試験前後での電解液の重量減少率も10%程
度であった。この重量減少が小さいほどガス噴出が少な
いことを示している。この実施例1の電池は内部短絡が
発生しても、熱暴走せず、大量のガス噴出を防ぐことが
でき、電池自体の損傷及び周囲への影響を最小限に抑え
ることができることを示している。
【0031】比較例1 比較例1として、実施例1と同様の正極電極及び負極電
極40枚及び41枚を厚さ25μmのポリプロピレン微
多孔膜を介して図1と同様に順次積層して図3に示す積
層体14とし、その他は実施例1と同様に構成して容量
が28Ahのリチウムイオン二次電池を得た。この比較
例1につき釘刺し試験を行った結果、大量のガス噴出が
発生し、重量減少率も110%と大きく、内部短絡が発
生したときは、内部の電極すべてが発熱して、熱暴走を
起こしている事が確認された。
極40枚及び41枚を厚さ25μmのポリプロピレン微
多孔膜を介して図1と同様に順次積層して図3に示す積
層体14とし、その他は実施例1と同様に構成して容量
が28Ahのリチウムイオン二次電池を得た。この比較
例1につき釘刺し試験を行った結果、大量のガス噴出が
発生し、重量減少率も110%と大きく、内部短絡が発
生したときは、内部の電極すべてが発熱して、熱暴走を
起こしている事が確認された。
【0032】比較例2 実施例1におけるシートで、坪量を16g/m2 とし、
フェノール樹脂ワニスの含浸を行わない以外は同様の操
作で厚さ30μmのシートをつくった。できたシートの
破断温度は206℃、引っ張り強さは0.8kg/15
mm巾であった。また、このシートの平均孔径は1.4
μmであった。このシートを用い、実施例1と同様に角
形電池を作成し、評価を行った。この比較例2につき釘
刺し試験を行った結果、大量のガス噴出が発生し、重量
減少率も65%と大きく、内部短絡の発生によって、釘
の周囲を約50mm直径の面積で内部の電極が溶融して
おり、熱暴走を起こしている事が確認された。
フェノール樹脂ワニスの含浸を行わない以外は同様の操
作で厚さ30μmのシートをつくった。できたシートの
破断温度は206℃、引っ張り強さは0.8kg/15
mm巾であった。また、このシートの平均孔径は1.4
μmであった。このシートを用い、実施例1と同様に角
形電池を作成し、評価を行った。この比較例2につき釘
刺し試験を行った結果、大量のガス噴出が発生し、重量
減少率も65%と大きく、内部短絡の発生によって、釘
の周囲を約50mm直径の面積で内部の電極が溶融して
おり、熱暴走を起こしている事が確認された。
【0033】比較例3 実施例1におけるシートで、ろ水度を600ml/リッ
トルに調節した以外は同様の操作で厚さ40μmのシー
トをつくった。できたシートの破断温度は200℃、引
っ張り強さは0.7kg/15mm巾であった。また、
このシートの平均孔径は10μm(大)であった。この
シートを用い、実施例1と同様に角形電池を作成し、評
価を行った。この比較例3につき釘刺し試験を行った結
果、大量のガス噴出が発生し、重量減少率も71%と大
きく、内部短絡の発生によって、釘の周囲を約50mm
直径の面積で内部の電極が溶融しており、熱暴走を起こ
している事が確認された。
トルに調節した以外は同様の操作で厚さ40μmのシー
トをつくった。できたシートの破断温度は200℃、引
っ張り強さは0.7kg/15mm巾であった。また、
このシートの平均孔径は10μm(大)であった。この
シートを用い、実施例1と同様に角形電池を作成し、評
価を行った。この比較例3につき釘刺し試験を行った結
果、大量のガス噴出が発生し、重量減少率も71%と大
きく、内部短絡の発生によって、釘の周囲を約50mm
直径の面積で内部の電極が溶融しており、熱暴走を起こ
している事が確認された。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば正及び負極電極がセパレ
ータを介して積層された積層体に、本発明の耐熱セパレ
ータを用いることで、電池内部で内部短絡が発生しても
隣接する正及び負極電極缶に波及することを防ぐことが
でき、この電池自体の損傷及び周囲への影響を最上限に
抑えることができる利益がある。
ータを介して積層された積層体に、本発明の耐熱セパレ
ータを用いることで、電池内部で内部短絡が発生しても
隣接する正及び負極電極缶に波及することを防ぐことが
でき、この電池自体の損傷及び周囲への影響を最上限に
抑えることができる利益がある。
【図1】本発明リチウムイオン二次電池の一実施例の要
部を示す拡大断面図である。
部を示す拡大断面図である。
【図2】偏平角型のリチウムイオン二次電池の分解斜視
図である。
図である。
【図3】図2の電池ケース内に収納される積層電極体の
分解斜視図である。
分解斜視図である。
【図4】円筒型のリチウムイオン二次電池の分解斜視図
である。
である。
【図5】本発明のリチウムイオン二次電池の要部を示す
拡大断面図である。
拡大断面図である。
1、14:積層体、2:正極電極、3:負極電極、4:
正極活物質、5:正極集電体、6:負極活物質、7:負
極集電体、8:セパレータ、9:ポリプロピレン微多孔
膜、10:電池ケース、11:正極リード体、12:負
極リード体、13、51:安全弁、15:Oリング、1
6:絶縁カラー、17:絶縁リング、18:ナット、1
9:ネジ部、44:渦巻状積層体、45:負極リード、
46:正極リード、47:電池缶、48:電池蓋、4
9:負極端子、50:正極端子、
正極活物質、5:正極集電体、6:負極活物質、7:負
極集電体、8:セパレータ、9:ポリプロピレン微多孔
膜、10:電池ケース、11:正極リード体、12:負
極リード体、13、51:安全弁、15:Oリング、1
6:絶縁カラー、17:絶縁リング、18:ナット、1
9:ネジ部、44:渦巻状積層体、45:負極リード、
46:正極リード、47:電池缶、48:電池蓋、4
9:負極端子、50:正極端子、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤松 照美 東京都江戸川区東篠崎2−3−2 王子製 紙株式会社製紙技術研究所内 (72)発明者 雪田 康夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 小島 和也 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 耐熱性繊維からなる不織布に耐熱性樹脂
を含浸した薄葉多孔性シートであって、該シートの破断
温度が250℃以上で、かつ引っ張り強さが1.0kg
/15mm巾以上であることを特徴とする二次電池用セ
パレータ。 - 【請求項2】 前記耐熱性樹脂がフェノール樹脂又はポ
リイミド樹脂であることを特徴とする二次電池用セパレ
ータ。 - 【請求項3】 前記薄葉多孔性シートの厚さが40μm
以下、平均孔径が0.5〜5μmであることを特徴とす
る、請求項1又は2に記載の二次電池用セパレータ。 - 【請求項4】 前記耐熱性繊維がパラ配向アラミド繊維
であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
記載の二次電池用セパレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9208322A JPH1140130A (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 二次電池用セパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9208322A JPH1140130A (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 二次電池用セパレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1140130A true JPH1140130A (ja) | 1999-02-12 |
Family
ID=16554352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9208322A Pending JPH1140130A (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 二次電池用セパレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1140130A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002367863A (ja) * | 2001-06-07 | 2002-12-20 | Nippon Kodoshi Corp | 電解コンデンサ |
US7189478B2 (en) | 2002-09-27 | 2007-03-13 | Tdk Corporation | Lithium secondary battery |
WO2007066768A1 (ja) | 2005-12-08 | 2007-06-14 | Hitachi Maxell, Ltd. | 電気化学素子用セパレータとその製造方法、並びに電気化学素子とその製造方法 |
EP2573838A1 (en) | 2011-09-22 | 2013-03-27 | Hitachi, Ltd. | Separator for electrochemical device, method for producing the same, and electrochemical device |
WO2013054889A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
WO2013054879A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
WO2013054899A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
WO2013054888A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 電気化学素子用セパレータ及びその製造方法 |
WO2013054884A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
US9166250B2 (en) | 2006-09-07 | 2015-10-20 | Hitachi Maxell, Ltd. | Separator for battery, method for manufacturing the same, and lithium secondary battery |
US9666851B2 (en) | 2012-04-30 | 2017-05-30 | Lg Chem, Ltd. | Separator and electrochemical device having the same |
US10777795B2 (en) | 2015-03-05 | 2020-09-15 | Nec Corporation | Separator including resin member formed inside porous substrate, and secondary battery equipped therewith |
US11050095B2 (en) | 2004-12-08 | 2021-06-29 | Maxell Holdings, Ltd. | Separator for electrochemical device, and electrochemical device |
US11236468B2 (en) | 2016-03-31 | 2022-02-01 | Tokushu Tokai Paper Co., Ltd | Porous sheet |
-
1997
- 1997-07-18 JP JP9208322A patent/JPH1140130A/ja active Pending
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002367863A (ja) * | 2001-06-07 | 2002-12-20 | Nippon Kodoshi Corp | 電解コンデンサ |
US7189478B2 (en) | 2002-09-27 | 2007-03-13 | Tdk Corporation | Lithium secondary battery |
US11050095B2 (en) | 2004-12-08 | 2021-06-29 | Maxell Holdings, Ltd. | Separator for electrochemical device, and electrochemical device |
WO2007066768A1 (ja) | 2005-12-08 | 2007-06-14 | Hitachi Maxell, Ltd. | 電気化学素子用セパレータとその製造方法、並びに電気化学素子とその製造方法 |
US8405957B2 (en) | 2005-12-08 | 2013-03-26 | Hitachi Maxell, Ltd. | Separator for electrochemical device and method for producing the same, and electrochemical device and method for producing the same |
US9166250B2 (en) | 2006-09-07 | 2015-10-20 | Hitachi Maxell, Ltd. | Separator for battery, method for manufacturing the same, and lithium secondary battery |
EP2573838A1 (en) | 2011-09-22 | 2013-03-27 | Hitachi, Ltd. | Separator for electrochemical device, method for producing the same, and electrochemical device |
WO2013054889A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
US9023535B2 (en) | 2011-10-13 | 2015-05-05 | Tokushu Tokai Paper Co., Ltd. | Porous membrane and process for preparing the same |
WO2013054884A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
US8735000B2 (en) | 2011-10-13 | 2014-05-27 | Tokushu Tokai Paper Co., Ltd. | Porous membrane and process for preparing the same |
US8765308B2 (en) | 2011-10-13 | 2014-07-01 | Tokushu Tokai Paper Co., Ltd. | Porous membrane and process for preparing the same |
CN103958582A (zh) * | 2011-10-13 | 2014-07-30 | 特种东海制纸株式会社 | 微多孔膜及其制造方法 |
US8900758B2 (en) | 2011-10-13 | 2014-12-02 | Tokushu Tokai Paper Co., Ltd. | Separator for electrochemical device and process for preparing the same |
WO2013054888A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 電気化学素子用セパレータ及びその製造方法 |
WO2013054899A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
WO2013054879A1 (ja) | 2011-10-13 | 2013-04-18 | 特種東海製紙株式会社 | 微多孔膜及びその製造方法 |
US9666851B2 (en) | 2012-04-30 | 2017-05-30 | Lg Chem, Ltd. | Separator and electrochemical device having the same |
US10777795B2 (en) | 2015-03-05 | 2020-09-15 | Nec Corporation | Separator including resin member formed inside porous substrate, and secondary battery equipped therewith |
US11236468B2 (en) | 2016-03-31 | 2022-02-01 | Tokushu Tokai Paper Co., Ltd | Porous sheet |
KR20220151235A (ko) | 2016-03-31 | 2022-11-14 | 도쿠슈 도카이 세이시 가부시키가이샤 | 다공성 시트 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3584583B2 (ja) | 積層型非水電解液二次電池 | |
JP5937776B2 (ja) | 電池用セパレータおよび電池 | |
JP3253632B2 (ja) | 新規な電池およびその製造方法 | |
US10084167B2 (en) | Method of preparing separator, separator prepared therefrom, and electrochemical device having the same | |
KR101229902B1 (ko) | 세퍼레이터용 다공질막, 전지용 세퍼레이터, 전지용 전극 및 그것들의 제조방법, 및 리튬 2차전지 | |
US6617074B1 (en) | Lithium ion polymer secondary battery and gelatinous polymer electrolyte for sheet battery | |
WO2013168755A1 (ja) | 電気化学素子用セパレータ及びその製造方法 | |
WO2017047576A1 (ja) | 電気化学素子用セパレータ、その製造方法および電気化学素子の製造方法 | |
JPWO2009044741A1 (ja) | 電池用セパレータおよび非水電解液電池 | |
WO2014208596A1 (ja) | 電気化学素子用セパレータ及びリチウムイオン二次電池 | |
JPH1140130A (ja) | 二次電池用セパレータ | |
US6727021B1 (en) | Lithium ion secondary battery | |
JP4270411B2 (ja) | 非水電解液電池並びに非水電解液電池用セパレータ | |
JP7209659B2 (ja) | 電池の製造方法 | |
JPH09190814A (ja) | 非水電解液二次電池 | |
JP2000268813A (ja) | 電池及びキャパシタの電極構造、並びに電極の製造方法 | |
JP2012009150A (ja) | 非水二次電池 | |
JPH0574443A (ja) | 非水系電解液電池 | |
KR101154883B1 (ko) | 향상된 전해액 함침성의 전극조립체를 제조하는 방법 | |
KR20200126767A (ko) | 전극 조립체 제조방법과, 이를 통해 제조된 전극 조립체 및 이차전지 | |
JP6417270B2 (ja) | 電気化学素子用セパレータ、および電気化学素子の製造方法 | |
JPH09274935A (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
KR101154884B1 (ko) | 상부 절연체가 젤리-롤에 결합되어 있는 이차전지 | |
US6737196B2 (en) | Method of making a lithium polymer battery and battery made by the method | |
JP5376622B2 (ja) | 電気化学素子用セパレータおよび電気化学素子 |