JPH1138383A - マトリクス型液晶表示装置 - Google Patents

マトリクス型液晶表示装置

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JPH1138383A
JPH1138383A JP19292797A JP19292797A JPH1138383A JP H1138383 A JPH1138383 A JP H1138383A JP 19292797 A JP19292797 A JP 19292797A JP 19292797 A JP19292797 A JP 19292797A JP H1138383 A JPH1138383 A JP H1138383A
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liquid crystal
signal
period
polarity
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JP19292797A
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Kenji Yamamoto
健詞 山本
Naoki Matsumoto
直樹 松本
Koji Idogaki
孝治 井戸垣
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反強誘電性液晶を含めこれに類似する液晶の
電圧−光透過率特性の一極性側のみを活用することで、
表示のちらつきを実質的に視認不能にするマトリクス型
液晶表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 走査電極駆動回路50は、液晶パネル1
0の走査電極Y1乃至Ynを線順次走査しながら選択電
圧を印加してこれら走査電極上の画素に画像データを書
き込む選択期間を確保し、線順次走査される走査電極に
保持電圧を印加し当該走査電極上の画素の状態を保持す
る保持期間を確保する。信号電極駆動回路60は走査電
極駆動回路による走査と同期して液晶パネル10の信号
電極X1乃至Xmに画像データを信号電圧として印加す
る。走査電極駆動回路は、保持期間において、保持電圧
の印加を1回極性反転させて行うとともにこの保持電圧
よりも高いリフレッシュ電圧を線順次走査される走査電
極に印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、n×m個の画素を
形成してマトリクス表示を行うに適したマトリクス型液
晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のマトリクス型液晶表示装
置としては、特開平5−119746号公報に示す反強
誘電性液晶を用いたものがある。この反強誘電性液晶
は、電圧印加に対して少なくとも1つの反強誘電状態
(第1 安定状態)と2つの強誘電状態(第2及び第3の
安定状態)とが相互に安定して形成されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
示すものによれば、液晶パネルに直流成分が印加されな
いように駆動電圧波形がある周期で極性反転される。こ
のため、明表示が反強誘電性液晶の2つの強誘電状態を
利用して交互に表示される。なお、暗表示には反強誘電
性液晶の反強誘電状態を利用してなされる。
【0004】ここで、液晶パネルの表示面を斜めから見
た場合、2つの強誘電状態間では、見かけ上、反強誘電
性液晶の複屈折異方性Δnに差ができる。このため、両
強誘電状態間の切り替え周波数が、例えば、30Hz以
下になると、表示にちらつき(斜視フリッカ)が発生す
る。この場合、上記ちらつきを視認できなくするため
に、両強誘電状態の切り替え周波数(極性反転周波数)
を30Hz以上に設定することも考えられる。
【0005】しかし、走査線本数を増やして高精細表示
を行う際、反強誘電性液晶の応答時間を短くするには限
界があるため、極性反転周波数にも上限がある。この斜
視フリッカを防止する方法として、特開平4−3119
20号公報にて示す方法がある。この方法は、保持期間
(非選択期間)中にちらつきが見えなくなる周波数で極
性を反転させるものである。
【0006】しかし、この方法では、保持電圧を同一の
値にて極性を反転させるので、反強誘電性液晶の応答が
この極性反転に追随できず、極性反転後の表示の明るさ
が極性反転前の明るさを維持できない。従って、明るさ
が保持電圧の極性反転毎に変化することとなり、表示面
には、画面書き換え周波数に対応したちらつきが発生す
るという不具合を生ずる。
【0007】以上のようなことに対し、本出願人は、特
願平7−332092号明細書(特開平9−17117
0号公報参照)において、反強誘電性液晶の電圧依存性
等の特性につき種々検討を加えた結果につき記載した。
一般に、反強誘電性液晶のスイッチング過程には、反強
誘電状態から強誘電状態への応答、極性が異なる両強誘
電状態間の応答、及び強誘電状態から反強誘電状態への
応答がある。
【0008】ここで、上記不具合を解消するためには、
保持期間中に保持電圧の極性を切り換える場合、切り換
え前後で表示の明るさが変わらないことが必要である。
これに対しては、保持電圧の極性を切り換える際に、画
素に印加する電圧によって、極性切り換え前の明るさと
同じ明るさまで反強誘電性液晶を応答させることができ
れば、保持期間中における保持電圧の適正な極性切り換
えが可能となる。
【0009】図19にて示すグラフは、上記検討により
得られた反強誘電性液晶の保持電圧に対する応答時間を
表す特性である。ここで、曲線L1は、反強誘電性液晶
の40℃での反強誘電状態から強誘電状態への応答時間
τrの電圧依存性を示し、また、曲線L2は、反強誘電
性液晶の40℃での正極性側強誘電状態と負極性側強誘
電状態との相互間の応答時間τの電圧依存性を示す。
【0010】これによれば、例えば、保持電圧20V印
加時において、反強誘電状態から強誘電状態への応答時
間τrは250μsであるのに対し、正極性側強誘電状
態と負極性側強誘電状態との相互間の応答時間τは、3
3.5μsであって、反強誘電状態から強誘電状態への
応答時間τrに比べて非常に短いことが分かる。従っ
て、反強誘電性液晶において、反強誘電状態にある領域
を反強誘電状態のままに維持し、強誘電状態にある領域
を逆極性の強誘電状態に移行するようにすれば、上記ち
らつきを視認不能とし得る。
【0011】つまり、保持期間における保持電圧の極性
反転の際に、例えば、電圧幅33.5μsで電圧20V
のリフレッシュパルス電圧(回復電圧)を印加すれば、
反強誘電性液晶においては、反強誘電状態から強誘電状
態への変化が起こらず、正極性側強誘電状態と負極性側
強誘電状態との相互間の応答のみが起き、上記ちらつき
を視認不能とし得る。
【0012】よって、このような現象を利用してリフレ
ッシュパルス電圧を印加することにより、図20にて示
すように、1画素の中でも反強誘電状態にある領域では
反強誘電状態を維持したまま、強誘電状態にある領域に
おいてはこれとは逆極性の強誘電状態への移行が可能と
なる。その結果、保持電圧の極性反転前後で、画素の表
示の明るさを同じに維持することができる。なお、この
ようなことは、明、暗、中間調にかかわらず、実現でき
る。
【0013】また、図19によれば、原則的には、保持
電圧の極性反転時におけるリフレッシュパルス電圧の幅
は、例えば20Vの場合、両曲線L1、L2により挟ま
れる範囲の値であれば、保持電圧の極性反転前後で、画
素の表示の明るさを同じにし得るか或いは明るさの変化
を少なくできる。そこで、本出願人は、以上のような検
討結果を踏まえて、上記特願平7−332092号明細
書(特開平9−171170号公報参照)において、上
記斜視フリッカを防止する方法として、保持期間(非選
択期間)中にちらつきが見えなくなる周波数で極性を反
転させる発明を提案した。
【0014】しかし、この提案によれば、選択期間にお
ける印加電圧の極性を常に反転させている。このため、
反強誘電性液晶の強誘電状態と反強誘電状態との間の電
圧−光透過率特性が極性により違う場合、例えば、非対
称である場合に、ちらつきが発生するという不具合を生
ずる。これに対し、本発明者等は、反強誘電性液晶の電
圧−光透過率特性における両強誘電状態間の違いによる
ちらつきを無くすことにつき種々の検討を加えた。
【0015】その結果、反強誘電性液晶の正負の両強誘
電状態のうち、片方の強誘電状態のみにおける電圧−光
透過率特性を利用すれば、両強誘電状態のどちらかに対
してのみ駆動電圧を印加することとなるため、反強誘電
性液晶の電圧−光透過率特性における正負の両強誘電状
態間の違いを無視できることを見い出した。この場合、
保持期間において少なくとも一回の極性反転を行うた
め、選択期間における極性反転は、直流成分による焼き
つきが生じない範囲で行う程度としても、焼きつき及び
反強誘電性液晶の屈折異方性Δnによるちらつきも起こ
ることがない。
【0016】本発明は、以上のようなことに着目して、
反強誘電性液晶を含めこれに類似する液晶の電圧−光透
過率特性の活用に工夫を凝らすことで、表示のちらつき
を実質的に視認不能にするマトリクス型液晶表示装置を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1及び3乃至6に記載の発明によれば、走査
電極駆動制御手段が、保持期間において、保持電圧の印
加を奇数回極性反転させながら行うとともに当該保持電
圧の極性反転時にこの保持電圧よりも高いリフレッシュ
電圧を、順次走査される走査電極に印加する。
【0018】これにより、液晶として、反強誘電性液晶
の電圧−光透過率特性に類似する特性を有するものを採
用すれば、保持電圧の極性を反転させる際に保持電圧よ
りも高いリフレッシュ電圧を印加することで、保持電圧
の極性の反転前後の明るさの変動を抑圧できる。この場
合、保持電圧の印加を奇数回極性反転させながら行うの
で、選択電圧の極性は強制的に反転しない限り同一に維
持される。つまり、上記電圧−光透過率特性のうちの同
一極性領域を活用することとなる。
【0019】このため、この電圧−光透過率特性の両極
性領域にて違いがあっても、その一方に対してのみ信号
を書き込むこととなり、明るさの変動を最小限に抑圧で
きる。また、保持期間において保持電圧の極性反転を少
なくとも1回行うので、直流成分による焼きつきや液晶
の屈折率異方性によるちらつきも起こらない。
【0020】また、請求項2乃至6に記載の発明によれ
ば、走査電極駆動制御手段が、保持期間において、保持
電圧の印加を奇数回極性反転させながら行うとともに当
該保持電圧よりも高いリフレッシュ電圧を、線順次走査
される走査電極に随時印加する。これによっても、請求
項1に記載の発明と同様の作用効果を達成できる。
【0021】ここで、請求項3に記載の発明によれば、
n条の走査電極のうちの一走査電極に対応した選択期間
における印加選択電圧の極性は長い時間的間隔にて反転
する。これにより、液晶の交流駆動を実質的に確保する
ことができ、その結果、直流成分による焼きつきや液晶
の屈折率異方性によるちらつきの防止をより一層向上し
得る。
【0022】また、請求項4に記載の発明によれば、n
条の走査電極のうちの一走査電極に対応した選択期間に
おける印加選択電圧の極性は、走査電極駆動制御手段及
び信号電極駆動制御手段への給電の開始時期、遮断時期
及びスクリーンセーバ時期の少なくとも一つの時期に反
転する。これによっても、請求項3に記載の発明と同様
の作用効果を達成できる。
【0023】また、請求項5に記載の発明によれば、液
晶が、印加電圧に応じ反強誘電状態、正極側強誘電状態
及び負極側強誘電状態となる反強誘電性液晶である。ま
た、走査電極駆動制御手段によるリフレッシュ電圧の印
加期間が、両強誘電状態間の応答を達成し反強誘電状態
から強誘電状態への応答を達成しない期間である。ま
た、n条の走査電極のうちの一走査電極に対応した選択
期間における印加選択電圧の極性は、長い時間的間隔に
て反転する。
【0024】このように、液晶として反強誘電性液晶を
用いることで、保持電圧の極性を反転させる際のリフレ
ッシュ電圧の印加により、保持期間における反強誘電性
液晶の正負両強誘電状態間のみの迅速な応答を確保でき
る。その結果、印加選択電圧の極性が長い時間的間隔に
て反転することを前提に、請求項3に記載の発明の作用
効果をより一層向上できる。
【0025】また、請求項6に記載の発明によれば、液
晶が、印加電圧に応じ反強誘電状態、正極側強誘電状態
及び負極側強誘電状態となる反強誘電性液晶である。ま
た、走査電極駆動制御手段によるリフレッシュ電圧の印
加期間が、両強誘電状態間の応答を達成し反強誘電状態
から強誘電状態への応答を達成しない期間である。ま
た、n条の走査電極のうちの一走査電極に対応した選択
期間における印加選択電圧の極性は、走査電極駆動制御
手段及び信号電極駆動制御手段への給電の開始時期、遮
断時期及びスクリーンセーバ時期の少なくとも一つの時
期に反転する。
【0026】これによっても、請求項5に記載の発明と
同様の作用効果を達成できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づき説明する。図1は、本発明に係るマトリクス型
液晶表示装置の全体回路構成を示している。この液晶表
示装置は、図1及び図2にて示すごとく、液晶パネル1
0を備えており、この液晶パネル10は、両電極基板1
0a、10bの間に反強誘電性液晶10cを封入すると
ともに、両電極基板10a、10bの各外表面に各偏光
板10d、10eを貼り付けて構成されている。
【0028】電極基板10aは、透明なガラス基板11
を有しており、このガラス基板11の内表面には、m条
のカラーフィルタ層12(R、G、Bからなる)、m条
の透明導電膜13及び配向膜14が順次形成されてい
る。一方、電極基板10bは、透明なガラス基板15を
有しており、このガラス基板15の内表面には、n条の
透明導電膜16及び配向膜17が順次形成されている。
【0029】ここで、m条の透明導電膜13及びn条の
透明導電膜16は、反強誘電性液晶10cと共に、図3
にて例示するようなm×n個の画素G11、G12、…
…、Gij、……,Gmnを形成するように、互いに交
差して配置されている。また、m条の透明導電膜13
が、図1にて示すm条の信号電極X1乃至Xmに相当
し、一方、n条の透明導電膜16が、図1にて示すn条
の走査電極Y1乃至Ynに相当する。
【0030】なお、両偏光板10d、10eは、その各
光軸をクロスニコルの位置に設定するように、貼り付け
られている。これにより、反強誘電性液晶10cは、そ
の反強誘電状態にて消光する。また、両電極基板10
a、10bの間隔は、図示しない多数のスペーサによ
り、例えば2μmに均一に維持されている。また、反強
誘電性液晶10cとしては、例えば、特開平5−119
746号公報に記載されているような4−(1−トリフ
ルオロメチルヘプトキシカルボニルフェニル)−4' −
オクチルオキシカルベニルフェニル−4−カルボキシレ
ートといったものを採用する。また、この種の反強誘電
性液晶としては、これら反強誘電性液晶を複数混合した
混合液晶、或いは少なくとも1種の反強誘電性液晶を含
む混合液晶を採用してもよい。
【0031】液晶表示装置はコントロール回路20を備
えており、このコントロール回路20は、外部回路から
垂直同期信号VSYC及び水平同期信号HSYCを受け
て、両DP信号、DR信号、SIO1信号、SIO2信
号、SCC信号、LCK信号、STD信号及びSIC信
号(図6、図7及び図10参照)を出力する。なお、両
DP信号の一方(図6及び図7参照)、DR信号、SI
O1信号、SIO2信号、及びSCC信号は、後述する
走査電極駆動回路50に出力され、また、他方のDP信
号(図10参照)、LCK信号、STD信号及びSIC
信号は後述する信号電極駆動回路60に出力される。
【0032】ここで、SIO1信号及びSIO2信号
は、走査電極Y1乃至Ynの状態を規定する信号であ
る。本実施形態では、SIO1信号及びSIO2信号が
L、Lのとき、H、Lのとき、H、Hのとき及びL、H
のとき、消去期間、選択期間、保持期間及び回復期間
(リフレッシュ期間)の各状態にそれぞれ対応する。ま
た、一方のDP信号は、図6及び図7にて示すごとく、
位相反転することで、走査電極Y1乃至Ynに選択期間
にて印加される電圧の極性反転周期を特定する役割を果
たす。
【0033】電源回路30は、7種類の電圧、VWP、
VRP、VHP、VE、VHN、VRN、VWN(図
1、図6及び図7参照)を出力する。一方、電源回路4
0は、8階調表示を行うための9種類の電圧V1、V
2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、VG(図1
及び図10参照)を出力する。走査電極駆動回路50
は、コントロール回路20からの信号に基づき、電源回
路30から電圧を選択して、消去、選択、保持、回復
(リフレッシュ)の各状態に対応した各電圧を走査電極
Y1乃至Ynに順次印加するとともに、これら走査電極
Y1乃至Ynを交流駆動するため電圧極性を正又は負に
長い周期で切り替える。
【0034】即ち、走査電極駆動回路50は、コントロ
ール回路20からの一方のDP信号の位相反転(図6及
び図7参照)に応じて、DR信号、SIO1信号、SI
O2信号及びSCC信号に基づき、電源回路30からの
8種類の電圧を選択して、消去、選択、保持、回復(リ
フレッシュ)の各状態に対応した各電圧を走査電極Y1
乃至Ynに順次印加するとともに、これら走査電極Y1
乃至Ynを交流駆動するため電圧極性を正又は負に長い
周期で切り換える(図10参照)。
【0035】この走査電極Y1乃至Ynを交流駆動する
ための電圧極性の切り換えは、コントロール回路20の
出力段に内蔵したタイマーにより、例えば、3時間とか
1日等の長い周期を計時することで行う。次に、走査電
極駆動回路50の動作を走査電極Y1を例にとり図11
に基づいて説明する。
【0036】消去期間には、電圧VEが走査電極に印加
されてこの走査電極上の全画素表示を消去する。正又は
負の選択期間は、それぞれ、三つの期間に分かれてい
る。正の選択期間においては、走査電極に対し、第1期
間には消去期間と同じ電圧VEが印加され、第2期間に
は負の選択電圧VWNが印加され、第3期間には正の選
択電圧VWPが印加される。
【0037】ここで、信号電極X1乃至Xmに画像デー
タが印加される。画像データに対応した電圧波形との組
み合わせにより、走査電極Y1上の画素に表示が書き込
まれる。正の保持期間には、電圧VHPが走査電極に印
加されて表示内容を保持する。回復期間は二つの期間に
分かれている。負の回復期間においては、走査電極に対
し、第1期間に負の回復電圧VRNが印加される。この
期間は、信号電圧駆動回路60が後述のごとく電圧VG
を出力する期間と一致しており、表示内容を保持したま
ま電圧極性を反転させる。第2期間には、負の保持電圧
VHNが走査電極に印加される。次の負の保持期間に
は、電圧VHNが走査電極に印加されて表示内容を保持
する。
【0038】消去期間を経て、次の選択期間になる。通
常は、選択期間、保持期間、及び回復期間を、前波形と
同様に波形で繰り返す。また、完全な交流駆動を実現す
るため、一方のDP信号の位相反転に応じ、長い周期で
選択期間、保持期間及び回復期間の極性を反転させる
(図7参照)。つまり、負の選択期間においては、走査
電極に対し、第1期間には電圧VEが印加され、第2期
間には正の選択電圧VWPが印加され、続いて、第3期
間には負の選択電圧VWNが印加される。ここで、信号
電極X1乃至Xmに画像データが印加される。この画像
データに対応した電圧波形との組み合わせにより画素に
表示内容が書込まれる。負の保持期間には、電圧VHN
が走査電極に印加されて表示内容を保持する。続いて、
正の回復期間(上記負の回復期間と同様二つの期間から
なる)及び消去期間となり以後同様に繰り返される。
【0039】また、走査電極Y1から走査電極Ynにか
けてこれら走査電極を順に走査するため、走査電極Y2
以降の走査電極には、選択期間分ずらした波形にて電圧
が印加される。その際、表示のちらつきを防止するた
め、一方のDP信号の位相反転に応じて、走査電極Y1
乃至Ynへの各印加電圧が、それぞれ、選択期間分ずれ
た状態で電圧極性を反転するようになっている。
【0040】ここで、走査電極駆動波形回路50の具体
的回路構成につき、図4を参照して説明する。この走査
電極駆動回路50は、n個の2bitレジスタRY1乃
至RYnと、n個のデコーダ回路DY1乃至DYnと、
n個のレベルシフタSY1乃至SYnと、n個のアナロ
グスイッチ回路WY1乃至WYn(それぞれ、7個のア
ナログスイッチを有する)とを有し、コントロール回路
20から5種類の信号を受けて上記動作をするように構
成されている。
【0041】2bitレジスタRY1乃至RYnは、S
IO1信号及びSIO2信号を、SCC信号の立上りに
同期して順次取り込み、2 bitデータ( bit1 、b
it2) をデコーダ回路DY1乃至DYnに出力する。
デコーダ回路DY1乃至DYnは、2bitレジスタR
Y1乃至RYnからの2bitデータ及びコントロール
回路20からの一方のDP信号及びDR信号により、ア
ナログスイッチ回路WY1乃至WYnの各アナログスイ
ッチを切り換えるのに要する7種類の信号を作成するよ
うに構成されている。
【0042】デコーダ回路DY1乃至DYnは、共に、
図5にて示すような回路により構成されており、これら
デコーダ回路は、それぞれ、6個の論理回路51乃至5
6により構成されている。そこで、デコーダ回路DY1
を例にとり説明する。論理回路51は、図5にて示すよ
うに接続された4個のインバータ及び4個のANDゲー
トにより、2bitレジスタRY1からの両データbi
t1、bit2をデコードして、切り換え信号としての
役割を果たすDDE信号、DDW信号、DDR信号及び
DDH信号に変換する。
【0043】ここで、消去期間のとき(SIO1信号及
びSIO2信号がL、Lのとき)、DDE信号のみがH
となり、選択期間のとき(SIO1信号及びSIO2信
号がH、Lのとき)、DDW信号のみがHとなり、回復
期間のとき(SIO1信号及びSIO2信号がL、Hの
とき)、DDR信号のみがHとなり、保持期間のとき
(SIO1信号及びSIO2信号がH、Hのとき)、D
DH信号のみがHとなる。
【0044】論理回路52は、図5にて示すように接続
されてた4個のANDゲート、インバータ及び両ORゲ
ートにより、DR信号に基づき論理回路51からの各切
り換え信号を制御して、DEE信号、DWW信号、DR
R信号及びDHH信号を出力する。この場合、DDE信
号がHのときにはDEE信号のみがHとなる。DDW信
号がHのときには、DR信号がHの期間の間DEE信号
がHとなり、DR信号がLの期間の間DWW信号のみが
Hとなる。DDR信号がHのとき、DR信号がHの期間
の間DRR信号のみHとなり、DR信号がLの期間の間
DHH信号のみHとなる。DDH信号がHのときDHH
信号のみHとなる。
【0045】論理回路53は、図5にて示す各ゲート素
子の接続構成のもと、インバータ53aのDDR信号に
対する反転出力による両クロックドインバータ53c、
53fの動作及び両インバータ53a、53bのカスケ
ード出力による両クロックドインバータ53d、53e
の動作及び残りの各論理ゲートの動作に応じて、DDW
信号がHのときリセットされ、DDR信号の立ち上がり
に同期してORゲート53gの出力を反転させる。
【0046】論理回路54は、図5にて示す各ゲート素
子の接続構成にてデータラッチとして機能するもので、
この論理回路54は、インバータ54aのDDW信号に
対する出力によるクロックドインバータ54cの動作及
び両インバータ54a、54bのカスケード出力による
クロックドインバータ54dの動作及び残りの各論理ゲ
ートの動作に応じて、DDW信号がHのとき一方のDP
信号をそのまま出力し、DDW信号がLのとき一方のD
P信号をラッチする。
【0047】このようにして合成された7種類の制御信
号のうち、DEE信号が、電源回路30の電源VEの出
力端子に接続されたアナログスイッチ(図4参照)をレ
ベルシフタを通じて制御し、DWP信号が電源回路30
の電圧VWPの出力端子に接続されたアナログスイッチ
(図4参照)をレベルシフタを通じて制御する。また、
DWN信号が電源回路30の電圧VWNの出力端子に接
続されたアナログスイッチ(図4参照)をレベルシフタ
を通して制御し、DRP信号が電源回路30の電圧VR
Pの出力端子に接続されたアナログスイッチ(図4参
照)をレベルシフタを通して制御する。
【0048】また、DRN信号が電源回路30の電圧V
RNの出力端子に接続されたアナログスイッチ(図4参
照)をレベルシフタを通して制御し、DHP信号が電源
回路30の電圧VHPの出力端子に接続されたアナログ
スイッチ(図4参照)をレベルシフタを通して制御し、
DHN信号が電源回路30の電圧VHNの出力端子に接
続されたアナログスイッチ(図4参照)をレベルシフタ
を通して制御する。そして、各電圧がHのとき、対応す
るアナログスイッチがオンとなり、このアナログスイッ
チを通して電源回路30の電圧が出力される。
【0049】論理回路55は、エクスクルーシブORゲ
ートからなり、この論理回路55は、両論理回路53、
54の各出力の排他論理和をDPP信号として論理回路
56に出力する。ここで、DDW信号がHの期間の間、
論理回路53はリセットされてその出力がLとなり、論
理回路54は論理回路53の出力をそのまま出力するた
め、DPP信号は一方のDP信号と一致し、電圧極性は
一方のDP信号により制御される。
【0050】DDW信号がLになると、論理回路54
は、ラッチ機能を発揮するため、DPP信号は一方のD
P信号とは無関係となる。論理回路53の論理出力は、
DDR信号の立ち上がりに同期して反転するため、DP
P信号はDDR信号の立ち上がりの度に論理が反転し、
電圧極性は回復期間の度に反転する。論理回路56は、
図5にて示すように接続されたインバータ及び6個のA
NDゲートにより、論理回路52からの各信号及び論理
回路55空のDPP信号に基づき、電圧極性を切り換え
る。
【0051】この場合、DWW信号がHのとき、DPP
信号がHであればDWP信号がHとなり、DPP信号が
LであればDWN信号がHとなる。DRR信号がHのと
き、DPP信号がHならばDRP信号がHになり、DP
P信号がLならばDRN信号がHになる。また、DHH
信号がHのとき、DPP信号がHならばDHP信号がH
になり、DPP信号がLならばDHN信号がHになる。
【0052】従って、図6及び図7にて示すように、S
CC信号、SIO1信号、SIO2信号、一方のDP信
号及びDR信号に基づき、所定波形の電圧が走査電極Y
1乃至Ynに出力される。信号電極駆動回路60は、図
1及び図8にて示すごとく、m個の3bitレジスタR
X1乃至RXm、m個のデコーダ回路DX1乃至DX
m、m個のレベルシフタSX1乃至SXm、及びm個の
アナログスイッチ回路WX1乃至WXm(9個のアナロ
グスイッチからなる)とを有し、外部回路からの画像デ
ータ信号(DAP信号)及びコントロール回路20から
の他方のDP信号、LCK信号、STD信号及びSIC
信号に基づき、電源回路40からの9種類の出力電圧に
応じて、信号電極X1乃至Xmにデータ信号を出力す
る。なお、DAP信号は、8段階の明るさ制御を行う8
階調表示のため、3bitからなる。
【0053】ここで、信号電圧駆動回路60の動作を、
図10のタイミングチャートに基づき説明する。各信号
電圧に対して8階調の明るさを示す3bitの画像デー
タ信号(DAP信号)は、信号電極X1乃至Xmまでの
直列データとして外部回路からの信号電圧駆動回路60
に送られてくる。また、画像データは、走査電極の走査
に合わせて、走査電極Y1上に配列された画素の画像デ
ータから、走査電極Yn上に配列された画素の画像デー
タまで、信号電極駆動回路60に順に送られてくる。図
10において、D1,iは、走査電極Y1上に配列され
た画素の一組の画像データを示し、D1,1乃至D1,
mはその中の信号電極X1からXmに対応したデータを
示す。
【0054】画像データ信号は、STD信号がHのと
き、信号電極X1に対応したデータであり、SIC信号
の立ち上げに同期して3bitレジスタに取り込まれ
る。その後、信号電極X2、X3、・・・・・・に対応したデ
ータがSIC信号の立ち上がりに同期して3bitレジ
スタに取り込まれ、3bitレジスタRX1乃至RXm
に一走査電極上に配列された画素の分画像データが記憶
される。各3bitレジスタのデータは、デコーダ回路
に入力される。
【0055】デコーダ回路DX1乃至DXmは、共に、
図9にて示すごとく、5個の論理回路61乃至65を有
している。そこで、デコーダ回路DX1を例にとり説明
する。論理回路61は、図9にて示すように接続された
3個のD型フリップフロップにより、3bitの画像デ
ータ信号をコントロール回路20からのLCK信号の立
ち上がりに同期してラッチする。
【0056】論理回路62は、図9にて示すように接続
された3個のエクスクルーシブORゲートにより、コン
トロール回路20からの他方のDP信号のH時に、論理
回路61によるラッチ画像データ信号を反転させる。ま
た、論理回路63は、図9にて示すように接続された3
対のインバータ及び8個のANDゲートからなるデコー
ダであって、 この論理回路63は、論理回路62からの
3bitの画像データ信号をデコードして8ライン出力
に変換する。論理回路64は、インバータからなり、コ
ントロール回路20からのLCK信号を反転する。
【0057】また、論理回路65は、8個のANDゲー
トにより、論理回路64の出力に基づき、論理回路63
からの各出力を受けてアナログスイッチ回路WX1の8
個のアナログスイッチを切り換える制御信号D1乃至D
8を出力する。また、デコーダ回路DX1は、LCK信
号を制御信号DGとして出力する。以上のように構成し
たデコーダ回路DX1によれば、他方のDP信号がL
で、LCK信号がLのとき、論理回路61によりラッチ
された3bitデータが(L、L、L)、L、L、
H)、・・・・・・、(H、H、L)、(H、H、H)に対し
て、各出力D1乃至D8がHになる。
【0058】他方のDP信号がHでLCK信号がLのと
きには、論理回路61にラッチされた3bitデータ
が、(L、L、L)、L、L、H)、・・・・・・、(H、
H、L)、(H、H、H)に対して、各出力D8乃至D
1がHになる。LCK信号がHのとき、3bitデータ
に依存せず、各出力D1乃至D8がLになり、出力DG
のみがHになる。
【0059】各出力D1乃至D8及びDGは、電源回路
40の出力電圧V1乃至V8及びVGの各出力端子に接
続された各アナログスイッチをレベルシフタ(図9参
照)を通じて制御する。そして、かかる電圧がHのと
き、対応するアナログスイッチがオンとなり、このアナ
ログスイッチを通し電源回路40の出力電圧が出力され
る。
【0060】そして、画像データ信号がLCK信号の立
ち上がりに同期して論理回路61にラッチされた後、3
bitレジスタRX1乃至RXmは、次の走査電極上に
配列された画素の画像データを取り込み始める。従っ
て、図10にて示すタイミングチャートから容易に理解
されるように、SIC信号、STD信号、LCK信号、
他方のDP信号と画像データDAPにより、信号電極X
1から信号電圧Xmに所定波形の電圧が出力される。
【0061】また、電源回路30の出力電圧VEと電源
回路40の出力電圧VGとを共通として、コントロール
回路20のSCC信号、一方のDP信号、DR信号とし
てのLCK信号、他方のDP信号とを同期させ、選択期
間にある走査電極上に配列された画素の画像データを一
選択期間前に画像データDAPとして入力することで、
図11にて示すリフレッシュ駆動波形を実現している。
このように構成した本実施形態において、1画面表示周
期が5Hz(1画面表示期間200ms)、行電極数2
20本、列電極数960本、走査デューティ1/N(N
=1000)、リセット期間R(R=100)の場合の
液晶表示装置としての動作を説明する。
【0062】画素Gi,i−1、Gi,j、Gi,j+
1には、図3の例示位置から分かるように、図12乃至
図14に示すような波形の駆動電圧が印加される。画素
に印加される駆動電圧は、図12にて示すように、選択
期間、保持期間、消去期間の電圧で構成される。保持期
間の駆動電圧は、リフレッシュパルス電圧と保持電圧か
らなり、30Hz以上の周期で極性を反転させる。ま
た、極性が反転する度にリフレッシュパルス電圧が印加
される。
【0063】1画面の表示期間である1フレームは、第
1フィールドと第2フィールドからなる。以下に、図1
1乃至図14を参照し第1フィールドの構成を説明す
る。選択期間では、パルス幅t1(t1=33.3μ
s)の電圧VEに続いて、パルス幅t2(t2=33.
3μs)の電圧VWNが印加され、さらに、パルス幅t
2の電圧VWPが印加される。
【0064】これに続く保持期間では、電圧VHPの保
持電圧が印加され、保持期間の先頭から10ms後に電
圧VRNでパルス幅t1のリフレッシュパルス電圧が印
加され、電圧VHNの保持電圧がリフレッシュパルス電
圧の先頭から数えて10ms後まで印加される。次に、
電圧VRPでパルス幅t1のリフレッシュパルス電圧が
印加され、続いて電圧VHPの保持電圧がリフレッシュ
パルス電圧の先頭から数えて10ms後まで印加され
る。さらに、R×(t1+2・t2)の間、電圧V1が
消去期間の電圧として印加される。第2フィールドは、
選択期間が第1フィールドと同様の極性に維持されると
ともに、保持期間、消去期間で極性が全く逆の構成とな
っている。
【0065】信号電極に印加されている信号電圧の信号
映像は、走査電圧の波形の選択期間が3パルス電圧で構
成されているのに合わせて、パルス幅t1、t2、t2
の3パルス電圧で構成されている。第1フィールドにて
明を表示する場合、パルス幅t1の電圧VGに続いてパ
ルス幅t2の電圧V8が印加され、さらに、パルス幅t
2の電圧V1が印加される。
【0066】第1 フィールドにて暗を表示する場合、パ
ルス幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2の電圧V
1が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V8が印加
される。第2フィールドにて明を表示する場合、パルス
幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2の電圧V1が
印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V8が印加され
る。
【0067】第2フィールドにて暗を表示する場合、パ
ルス幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2のパルス
電圧V8が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V1
が印加される。以上の映像波形は、走査波形の選択期間
との組み合わせで画素の表示状態を決定する。走査電圧
の波形の保持期間におけるリフレッシュパルス電圧は、
信号電圧がVGである期間と同期してそれぞれ印加され
る。このような構成とすることにより、明を表示する信
号電圧の映像波形、暗を表示する信号電圧の映像波形の
どちらの映像波形と組み合わさっても、画素には常に電
圧VRP又はVRNでパルス幅t1の電圧が印加され
る。
【0068】従って、リフレッシュされる画素では、そ
の画素の映像電極上の他の画素の表示状態を決定する映
像波形の影響を受けることなく、極性が逆で明るさが同
じ表示状態とすることが可能である。この場合、電圧V
Gに限ることなく、信号電圧をその変化の基準レベルに
相当する電圧にて前記複数条の信号電極に印加するよう
にして実施しても、実質的に同様の作用効果を達成でき
る。
【0069】以上の走査電圧と映像信号の組み合わせに
より、画素Gi,1、Gi,2、Gi,3の画素電極間
には、それぞれ、図12乃至図14に示すような波形の
駆動電圧が印加される。これらの波形は、Gi,1が
明、Gi,2が暗、Gi,3が明の場合を示している。
ここで、画素Gi,1、Gi,2、Gi,3には、それ
ぞれ、t1+2・t2の期間だけずれた形で、選択期
間、保持期間及び消去期間の各電圧が印加される。
【0070】次に、画素G1,2が明表示の場合の動作
につき、図15の駆動電圧及び反強誘電性液晶の透過光
強度を示すタイミングチャートを参照して説明する。こ
の場合、図15にて示すような波形の駆動電圧が印加さ
れる。第1フィールドでは、反強誘電性液晶は、選択期
間で第2安定状態(図15にて符号F+で示す正側強誘
電状態)となり、これに続く第1保持期間ではその状態
を維持する。
【0071】第2保持期間の最初に印加されるリフレッ
シュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)で第2安
定状態から第3安定状態(図15にて符号F−で示す負
側強誘電状態)へ移行し、続いて印加される保持電圧に
より第3安定状態を維持する。第3保持期間の最初に印
加されるリフレッシュパルス電圧(電圧VRP、パルス
幅t1)で第3安定状態から第2安定状態へ移行し、続
いて印加される保持電圧により第2安定状態を維持す
る。
【0072】以後、保持電圧の極性がリフレッシュパル
ス電圧と共に反転される毎に第2安定状態と第3安定状
態が繰り返し現れる。この繰り返し周期は、ちらつきを
感じない周波数以上(例えば、50Hz)となってい
る。保持期間終了とともに消去期間となり反強誘電性液
晶は第1安定状態となる。第2フィールドでは、反強誘
電性液晶は、選択期間で第3安定状態となりそれに続く
第1保持期間ではその状態を維持する。第2保持期間の
最初に印加されるリフレッシュパルス電圧(電圧VR
P、パルス幅t1)で第3安定状態から第2安定状態へ
移行し、続いて印加される保持期間により第2安定状態
を維持する。
【0073】第3保持期間の最初に印加されるリフレッ
シュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)で第2安
定状態から第3安定状態へ移行し、続いて印加される保
持電圧により第3安定状態を維持する。以後、リフレッ
シュパルス電圧とともに極性が反転される毎に第2安定
状態と第3安定状態が繰り返し現れる。この繰返し周期
は、ちらつきを感じない周波数以上(例えば50Hz)
となっている。保持期間終了とともに消去期間となり反
強誘電性液晶は第1安定状態となる。
【0074】画素Gi,jが暗表示の場合の動作につ
き、図16の駆動電圧及び反強誘電性液晶の透過光強度
を示すタイミングチャートを参照して説明する。この場
合、図16にて示すような波形の駆動電圧が印加され
る。第1フィールドでは、反強誘電性液晶は、選択期間
で第1安定状態(図16にて符号AFで示す反強誘電状
態)となり、これに続く第1保持期間ではその状態を維
持する。
【0075】次の第2保持期間の最初に印加されるリフ
レッシュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)で
は、第1安定状態から第3安定状態への移行は起こら
ず、第1安定状態のままであり、続いて印加される保持
電圧により第1安定状態を維持する。また、第3保持期
間の最初に印加されるリフレッシュパルス電圧(電圧V
RP、パルス幅t1)では、第1安定状態から第2安定
状態への移行は起こらず、第1安定状態のままであり、
続いて印加される保持電圧より第1安定状態を維持す
る。
【0076】以後、リフレッシュパルス電圧と共に極性
が反転されても、第1安定状態を維持する。消去期間で
も、反強誘電性液晶は第1安定状態を維持する。第2フ
ィールドでは、反強誘電性液晶は、選択期間で第1安定
状態となり、それに続く第1保持期間ではその状態を維
持する。第2保持期間の最初に印加されるリフレッシュ
パルス電圧(電圧VRP、パルス幅t1)では第1安定
状態から第2安定状態への移行は起こらず第1 安定状態
のままであり、続いて印加される保持期間により第1安
定状態を維持する。
【0077】第3保持期間の最初に印加されるリフレッ
シュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)では第1
安定状態から第3安定状態への移行は起こらず第1安定
状態のままであり、続いて印加される保持電圧により第
1安定状態を維持する。以後、リフレッシュパルス電圧
とともに極性が反転されても第1安定状態を維持する。
消去期間でも、反強誘電性液晶は第1安定状態を維持す
る。
【0078】以上のような動作により、反強誘電性液晶
の画素の正負側両強誘電状態間の切り換えを、反強誘電
状態の画素を反強誘電状態にしたまま行うので、保持電
圧の極性の反転前後における表示のちらつきを視認させ
ることなく、所望の映像を表示することができる。な
お、液晶表示装置の温度が40℃の場合、40以上の高
コントラスト表示が得られた。
【0079】この場合、上述のごとく、選択電圧の極性
の反転を長い周期で行うとともに保持電圧の印加を1回
極性反転させながら行うので、選択電圧の極性は長い周
期中において同一に維持される。つまり、長い周期中に
おいて、反強誘電性液晶の電圧−光透過率特性のうちの
同一の強誘電領域を活用することとなる。このため、こ
の電圧−光透過率特性の両強誘電領域に違いがあって
も、その一方に対してのみ信号を書き込むこととなり、
明るさの変動を最小限に抑圧できる。
【0080】また、保持期間において保持電圧の極性反
転を1回行うので、直流成分による焼きつきや液晶の屈
折率異方性によるちらつきも起こらない。また、このよ
うな作用効果は、選択電圧の極性が長い周期で反転する
ことで、より一層向上する。なお、上記実施形態では、
走査電極Y1乃至Ynを交流駆動するための選択電圧極
性の切り換えは、コントロール回路20のタイマーによ
り行うようにしたが、これに限らず、一般的に、当該電
圧極性の切り換えは、周期的である必要もなく、長い時
間的間隔をおいて行うようにすればよい。また、上記選
択電圧極性の切り換えは、上記タイマーの計時に代え
て、コントロール回路20、走査電極駆動回路50及び
信号電極駆動回路60への給電の開始時期或いは遮断時
期又は液晶パネル10のスクリーンセーバ時期に行うよ
うにしてもよい。
【0081】これらのいずれかによっても、上記タイマ
ーの計時による場合と同様の作用効果を達成できる。ま
た、本発明の実施にあたっては、反強誘電性液晶に限る
ことなく、この反強誘電性液晶に類似する電圧−光透過
率特性を有する液晶を液晶パネル10に採用しても、上
記実施形態と同様の作用効果を達成できる。
【0082】また、本発明の実施にあたっては、保持期
間における保持電圧の極性反転回数及びリフレッシュパ
ルス電圧の印加回数は、上記実施形態にて述べたよう
に、それぞれ1回に限ることなく、奇数回であればよ
い。これによっても、長い周期中は、選択電圧の極性を
同一に維持することができ、その結果、上記実施形態と
同様の作用効果を達成できる。
【0083】例えば、保持電圧の極性反転回数及びリフ
レッシュパルス電圧の印加回数を、それぞれ、3回とし
た場合のタイミングチャートは、図17及び図18にて
示すようになる。また、本発明の実施にあたり、上記実
施形態のハードロジック構成は、マイクロコンピュータ
のフローチャートにより実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマトリクス型液晶表示装置の一実
施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1の液晶パネルの断面図である。
【図3】図1の液晶パネルにおける画素の模式的例示図
である。
【図4】図1の走査電極駆動回路の具体的回路図であ
る。
【図5】図4のデコーダ回路の詳細回路図である。
【図6】図4の走査電極駆動回路の動作を選択電圧の一
極性との関連にて説明するためのタイミングチャートで
ある。
【図7】図4の走査電極駆動回路の動作を選択電圧の反
転極性との関連にて説明するためのタイミングチャート
である。
【図8】図1の信号電極駆動回路の具体的回路図であ
る。
【図9】図8のデコーダ回路の詳細回路図である。
【図10】図8の信号電極駆動回路の動作説明するため
のタイミングチャートである。
【図11】図1の液晶表示装置の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図12】画素Gi,1が明表示の場合の駆動電圧波形
を示すタイミングチャートである。
【図13】画素Gi,2が暗表示の場合の駆動電圧波形
を示すタイミングチャートである。
【図14】画素Gi,3が明表示の場合の駆動電圧波形
を示すタイミングチャートである。
【図15】第1フィールドの一部における明表示画素に
印加される駆動電圧波形及び反強誘電性液晶の透過光強
度特性を示すタイミングチャートである。
【図16】第1フィールドの一部における暗表示画素に
印加される駆動電圧波形及び反強誘電性液晶の透過光強
度特性を示すタイミングチャートである。
【図17】上記実施形態の変形例を示す走査電極駆動回
路の動作を選択電圧の一極性との関連にて説明するため
のタイミングチャートである。
【図18】上記変形例における液晶表示装置の動作を説
明するためのタイミングチャートである。
【図19】反強誘電性液晶の電圧に対する応答時間特性
を示すグラフである。
【図20】反強誘電性液晶の画素に対応する部分のリフ
レッシュパルス電圧印加における状態を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
10・・・・・・液晶パネル、20・・・・・・コントロール回路、
30、40・・・・・・電源回路、50・・・・・・走査電極駆動回
路 60・・・・・・信号電極駆動回路、DX1乃至DXm、DY
1乃至DYn・・・・・・デコーダ回路、RX1乃至RXm・・
・・・・3bitレジスタ、RY1乃至RYn・・・・・・2bi
tレジスタ、SY1乃至SYn・・・・・・レベルシフタ、W
X1乃至WXm、WY1乃至WYn・・・・・・アナログスイ
ッチ回路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶、n条の走査電極(Y1乃至Yn)
    及びm条の信号電極(X1乃至Xm)によりn×m個の
    画素を形成してなる液晶パネル(10)と、 前記n条の走査電極を線順次走査しながら選択電圧を印
    加してこれら走査電極上の画素に画像データを書き込む
    選択期間を確保するとともに、前記線順次走査される走
    査電極に保持電圧を印加して当該走査電極上の画素の状
    態を保持する保持期間を確保するように、制御動作する
    走査電極駆動制御手段(20、30、50)と、 この走査電極駆動制御手段による走査と同期して、前記
    複数条の信号電極に対し前記画像データを信号電圧とし
    て印加するように制御動作する信号電極駆動制御手段
    (20、40、60)とを備え、 前記走査電極駆動制御手段及び信号電極駆動制御手段の
    両制御動作に応じて前記複数の画素によりマトリクス表
    示するようにしたマトリクス型液晶表示装置において、 前記走査電極駆動制御手段が、前記保持期間において、
    前記保持電圧の印加を奇数回極性反転させながら行うと
    ともに当該保持電圧の極性反転時にこの保持電圧よりも
    高いリフレッシュ電圧を前記線順次走査される走査電極
    に印加することを特徴とするマトリクス型液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 液晶、n条の走査電極(Y1乃至Yn)
    及びm条の信号電極(X1乃至Xm)によりn×m個の
    画素を形成してなる液晶パネル(10)と、 前記n条の走査電極を線順次走査しながら選択電圧を印
    加してこれらこれら走査電極上の画素に画像データを書
    き込む選択期間を確保するとともに、前記線順次走査さ
    れる走査電極に保持電圧を印加して当該走査電極上の画
    素の状態を保持する保持期間を確保するように、制御動
    作する走査電極駆動制御手段(20、30、50)と、 この走査電極駆動制御手段による走査と同期して、前記
    複数条の信号電極に対し前記画像データを信号電圧とし
    て印加するように制御動作する信号電極駆動制御手段
    (20、40、60)とを備え、 前記走査電極駆動制御手段及び信号電極駆動制御手段の
    両制御動作に応じて前記複数の画素によりマトリクス表
    示するようにしたマトリクス型液晶表示装置において、 前記走査電極駆動制御手段が、前記保持期間において、
    前記保持電圧の印加を奇数回極性反転させながら行うと
    ともに当該保持電圧よりも高いリフレッシュ電圧を前記
    線順次走査される走査電極に随時印加することを特徴と
    するマトリクス型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記n条の走査電極のうちの一走査電極
    に対応した選択期間における印加選択電圧の極性は長い
    時間的間隔にて反転することを特徴とする請求項1又は
    2に記載のマトリクス型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記n条の走査電極のうちの一走査電極
    に対応した選択期間における印加選択電圧の極性は、前
    記走査電極駆動制御手段及び信号電極駆動制御手段への
    給電の開始時期、遮断時期及びスクリーンセーバ時期の
    少なくとも一つの時期に反転することを特徴とする請求
    項1又は2に記載のマトリクス型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶が、印加電圧に応じ反強誘電状
    態、正極側強誘電状態及び負極側強誘電状態となる反強
    誘電性液晶であり、 前記走査電極駆動制御手段による前記リフレッシュ電圧
    の印加期間が、前記両強誘電状態間の応答を達成し前記
    反強誘電状態から前記強誘電状態への応答を達成しない
    期間であり、 前記n条の走査電極のうちの一走査電極に対応した選択
    期間における印加選択電圧の極性は、長い時間的間隔に
    て反転することを特徴とする請求項1又は2に記載のマ
    トリクス型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記液晶が、印加電圧に応じ反強誘電状
    態、正極側強誘電状態及び負極側強誘電状態となる反強
    誘電性液晶であり、 前記走査電極駆動制御手段による前記リフレッシュ電圧
    の印加期間が、前記両強誘電状態間の応答を達成し前記
    反強誘電状態から前記強誘電状態への応答を達成しない
    期間であり、 前記n条の走査電極のうちの一走査電極に対応した選択
    期間における印加選択電圧の極性は、前記走査電極駆動
    制御手段及び信号電極駆動制御手段への給電の開始時
    期、遮断時期及びスクリーンセーバ時期の少なくとも一
    つの時期に反転することを特徴とする請求項1又は2に
    記載のマトリクス型液晶表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002207475A (ja) * 2001-01-09 2002-07-26 Denso Corp 表示装置
KR100481108B1 (ko) * 2000-09-18 2005-04-07 산요덴키가부시키가이샤 표시 장치 및 그 구동 방법

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