JPH1114969A - マトリックス型液晶表示装置 - Google Patents

マトリックス型液晶表示装置

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JPH1114969A
JPH1114969A JP16309397A JP16309397A JPH1114969A JP H1114969 A JPH1114969 A JP H1114969A JP 16309397 A JP16309397 A JP 16309397A JP 16309397 A JP16309397 A JP 16309397A JP H1114969 A JPH1114969 A JP H1114969A
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JP
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signal
voltage
period
scanning
liquid crystal
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JP16309397A
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English (en)
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Koji Nakamura
耕治 中村
Hirotaka Suzuki
浩高 鈴木
Nobuaki Koshobu
信明 小勝負
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保持期間中にリフレッシュ電圧とともに極性
反転すること及び走査電極を飛び越しながら選択してい
くことによって、保持期間及び消去期間の明るさ変動に
よる表示のちらつきを実質的に視認不能とするマトリク
ス型液晶表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 走査電極駆動回路50Aが、電源回路3
0の出力のもとコントロール回路20Aにより制御され
て、各走査電極Y1乃至Yn上の画素に画像データを消
去する消去期間と各走査電極上の画素に画像データを書
き込む選択期間を確保するとともに各走査電極に保持電
圧を少なくとも一回極性反転させながら印加して当該走
査電極上の画素の状態を保持する保持期間を確保するよ
うに制御動作する。また、走査電極駆動回路50Aが、
各走査電極を少なくとも1本以上飛び越しながら走査す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、n×m個の画素を
形成してマトリクス表示を行うに適したマトリクス型液
晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のマトリクス型液晶表示装
置としては、特開平7−43676号公報に示す反強誘
電性液晶を用いたものがある。この液晶表示装置では、
簡単な基板構成で明暗に加えて中間調も表示可能であ
る。この液晶表示装置で用いられている反強誘電性液晶
は、電圧印加に対して少なくとも1つの反強誘電状態
(第1安定状態)と2つの強誘電状態(第2及び第3の
安定状態)とが相互に安定して形成されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
示すものによれば、液晶パネルに直流成分が印加されな
いように駆動電圧波形がある周期で極性反転される。こ
のため、明表示が反強誘電性液晶の2つの強誘電状態を
利用して交互に表示される。なお、暗表示は反強誘電性
液晶の反強誘電状態を利用してなされる。また、明暗に
加えて中間調を表示するために、画素の表示状態を決定
する選択期間の前に画素の状態を一旦暗(反強誘電状
態)とする消去期間を設けている。
【0004】ここで、液晶パネルの表示面を斜めから見
た場合、2つの強誘電状態間では、見かけ上、反強誘電
性液晶の複屈折異方性Δnに差ができる。このため、両
強誘電状態間の切り換え周波数が、例えば、30Hz以
下になると、表示にちらつき(斜視フリッカ)が発生す
る。また、良好な中間調表示を得るため消去期間を設け
ているが、この消去期間では明表示を続ける場合でも一
旦暗表示となるため輝度が変動しちらつきとなってしま
うという問題がある。
【0005】この場合、上記ちらつきを視認できなくす
るために、両強誘電状態間の切り換え周波数(極性反転
周波数)を30Hz以上に設定することも考えられる。
しかし、走査線本数を増やして高精細表示を行う際、反
強誘電性液晶の応答時間を短くすることには限界がある
ため、極性反転周波数にも上限がある。この斜視フリッ
カを防止する方法として、特開平4−311920号公
報にて示す方法がある。この方法は、保持期間(非選択
期間)中にちらつきが見えなくなる周波数で極性を反転
させるものである。
【0006】しかし、この方法では、保持電圧を同一の
値にて極性を反転させるので、反強誘電性液晶の応答が
この極性反転に追随できず、極性反転後の表示の明るさ
が極性反転前の明るさを維持できない。従って、明るさ
が保持電圧の極性反転毎に変化することとなり、表示面
には、画面書き換え周波数に対応したちらつきが発生す
るという不具合を生ずる。この不具合は、中間調を表示
する際に特に顕著となる。
【0007】また、特開平7−20441号公報に示す
方法では、消去期間を設けないことと部分書き換えをす
ることで明から暗への変化が起きる割合を減らすことに
よって、明るさの変動を少なくしちらつきを防止する方
法が提案されている。ところが、この方法では、明暗の
2値表示は可能であると考えられるものの、消去期間を
設けていないため、良好な中間調表示及び動画表示を得
ることはできない。
【0008】さらに、上記特開平7−20441号公報
に示す方法では、ちらつきを防止するために飛び越し走
査をしている。しかし、消去期間を設けた場合には、消
去による輝度(明るさ)の変化が、縞のスクロール現象
或いはラインフリッカを発生させるという不具合を引き
起こす。ここで、ちらつきは、輝度の変化が画面全体に
瞬いて見える現象である。また、縞のスクロール現象
は、輝度の変化が走査する方向に移動して見える現象で
あり、ラインフリッカは、輝度の変化が走査電極と平行
方向に線条に瞬いて見える現象である。そして、これら
縞のスクロール現象及びラインフリッカは、共に、実質
的に同様の現象として見える。
【0009】以上のようなことに対し、本発明者等は、
反強誘電性液晶の電圧依存性等の特性につき種々検討を
加えてみたところ、次のような結果を得た。一般に、反
強誘電性液晶のスイッチング過程には、反強誘電状態か
ら強誘電状態への応答、極性が異なる両強誘電状態間の
応答、及び強誘電状態から反強誘電状態への応答があ
る。
【0010】ここで、上記不具合を解消するためには、
保持期間中に保持電圧の極性を切り換える場合、切り換
え前後で表示の明るさが変わらないことが必要である。
これに対しては、保持電圧の極性を切り換える際に、画
素に印加する電圧によって、極性切り換え前の明るさと
同じ明るさまで反強誘電性液晶を応答させることができ
れば、保持期間中における保持電圧の適正な極性切り換
えが可能となる。
【0011】図29にて示すグラフは、上記検討により
得られた反強誘電性液晶の保持電圧に対する応答時間を
表す特性である。ここで、曲線L1は、反強誘電性液晶
の40℃での反強誘電状態から強誘電状態への応答時間
τrの電圧依存性を示し、また、曲線L2は、反強誘電
性液晶の40℃での正極性側強誘電状態と負極性側強誘
電状態との相互間の応答時間τの電圧依存性を示す。
【0012】これによれば、例えば、保持電圧20V印
加時において、反強誘電状態から強誘電状態への応答時
間τrは250μsであるのに対し、正極性側強誘電状
態と負極性側強誘電状態との相互間の応答時間τは、3
3.5μsであって、反強誘電状態から強誘電状態への
応答時間τrに比べて非常に短いことが分かる。従っ
て、反強誘電性液晶において、反強誘電状態にある領域
を反強誘電状態のままに維持し、強誘電状態にある領域
を逆極性の強誘電状態に移行するようにすれば、上記ち
らつきを視認不能とし得る。
【0013】つまり、保持期間における保持電圧の極性
反転の際に、例えば、電圧幅33.5μsで電圧20V
のリフレッシュパルス電圧(回復電圧)を印加すれば、
反強誘電性液晶においては、反強誘電状態から強誘電状
態への変化が起こらず、正極性側強誘電状態と負極性側
強誘電状態との相互間の応答のみが起き、上記ちらつき
を視認不能とし得る。
【0014】よって、このような現象を利用してリフレ
ッシュパルス電圧を印加することにより、図30にて示
すように、1画素の中でも反強誘電状態にある領域では
反強誘電状態を維持したまま、強誘電状態にある領域に
おいてはこれとは逆極性の強誘電状態への移行が可能と
なる。その結果、保持電圧の極性反転前後で、画素の表
示の明るさを同じに維持することができる。なお、この
ようなことは、明、暗、中間調にかかわらず、実現でき
る。
【0015】また、図29によれば、原則的には、保持
電圧の極性反転時におけるリフレッシュパルス電圧の幅
は、例えば20Vの場合、両曲線L1、L2により挟ま
れる範囲の値であれば、保持電圧の極性反転前後で、画
素の表示の明るさを同じにし得るか或いは明るさの変化
を少なくできる。また、良好な中間調表示に必要な消去
期間では明るさの変化が必然的におき、従来の線順次走
査ではちらつきとして見えたが、このちらつきについて
は、走査電極を飛び越しながら走査することにより視認
不能とすることができる。
【0016】さらに、飛び越し走査をする際に、消去期
間の長さ及び飛び越される走査電極のピッチを工夫する
ことにより、飛び越し走査で問題となる明るさの変動が
走査する方向に移動して見えるという縞のスクロール現
象を抑えることができる。そこで、本発明は、以上のよ
うなことに着目して、走査電極を飛び越しながら選択し
ていくことによって、保持期間及び消去期間の明るさ変
動による表示のちらつきを実質的に視認不能とするマト
リクス型液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0017】また、本発明は、保持期間中にリフレッシ
ュ電圧とともに極性反転すること及び走査電極を飛び越
しながら選択していくことによって、保持期間及び消去
期間の明るさ変動による表示のちらつきを実質的に視認
不能とするマトリクス型液晶表示装置を提供することを
目的とする。また、本発明は、保持期間中にリフレッシ
ュ電圧とともに極性反転すること、走査電極を飛び越し
ながら選択していくこと及び走査電極のピッチ間隔の工
夫によって、保持期間及び消去期間の明るさ変動による
表示のちらつきや縞のスクロール現象を実質的に視認不
能とする可能なマトリクス型液晶表示装置を提供するこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、請求項1乃至8に記載の発明によれば、走査電極駆
動制御手段の制御動作に際し選択期間の直前に画像デー
タを消去する消去期間を設けている。また、走査電極駆
動制御手段が、複数条の走査電極を少なくとも1本以上
飛び越しながら走査して画像を表示する。
【0019】このように、選択期間の直前に画像データ
を消去する消去期間を設けているため、選択期間の応答
が前画面の影響を受けることが無い。従って、選択期間
に所望の輝度レベルまで再現性よく液晶を応答させるこ
とができる。また、複数条の走査電極を少なくとも1本
以上飛び越しながら走査するので、選択期間に続く保持
期間で極性反転を行うことにより低い周波数で駆動する
場合でも表示のちらつきを抑えることができる。
【0020】ここで、請求項2に記載の発明によれば、
液晶が、印加電圧に応じ反強誘電状態、正極側強誘電状
態及び負極側強誘電状態となる反強誘電性液晶である。
また、走査電極駆動制御手段が、保持電圧の極性を反転
させる際、走査電極に保持電圧よりも高いリフレッシュ
電圧を印加する。これにより、明・暗・中間調のいずれ
の場合でも、保持電圧の極性の反転前後の明るさの変動
を最小限に抑制できる。このことは、液晶を交流駆動し
たとき、明・暗・中間調のいずれの場合でも、表示のち
らつきを実質的に視認不能とし得ることを意味する。
【0021】また、請求項3、4に記載の発明によれ
ば、走査電極の飛び越し本数をkとし垂直走査期間をTv
とすると、k+1とTvの逆数の積がちらつきの実質的視
認不能範囲にある。従って、明るさの変動は飛び越しの
単位k+1で平均化される。このとき、k+1と垂直走
査期間の逆数との積を大きくすれば、画面の平均的なち
らつきの周波数が高くなるためにちらつきが見えにくく
なる。このような効果は、例えば、上記ちらつきの実質
的視認不能範囲の下限を少なくとも30Hz以上とすれ
ば、より一層確実に達成できる。
【0022】また、請求項5に記載の発明によれば、消
去期間が垂直走査期間の10%以下の時間である。これ
により、消去期間による明るさの変動分を画素の1垂直
走査期間の明るさの積分値と比べて十分小さく抑えるこ
とができる。その結果、ちらつき及び明るさの変動が走
査する方向に移動して見える縞のスクロール現象を防止
できる。
【0023】請求項6、7に記載の発明によれば、走査
電極駆動制御手段により飛び越される走査電極のピッチ
がスクロール現象の実質的視認不能範囲にある。しかし
て、上記ピッチが大きい場合には明るさの変動が走査す
る方向に移動して見える縞のスクロール現象が発生する
が、上述のように飛び越される走査電極のピッチがスク
ロール現象の実質的視認不能範囲にある。
【0024】このため、飛び越して選択される走査電極
のピッチを十分小さく設定したこととなる。その結果、
縞が細くなり、目視で視認不能とすることができる。こ
のような効果は、上記スクロール現象の実質的視認不能
範囲の上限を、例えば、5mm以下とすれば、より一層
確実に達成できる。また、請求項8に記載の発明によれ
ば、複数条の走査電極のうちの一走査電極に対応した隣
り合う両保持期間のうち先の保持期間における保持電圧
の最後の極性は、直後の保持期間における保持電圧の最
初の極性と異なる。
【0025】これにより、複数条の走査電極のうちの一
走査電極において、消去期間、選択期間を挟んだ隣り合
う両保持期間のうち先の保持期間における保持電圧の最
後の極性は、直後の保持期間における保持電圧の最初の
極性と異なることとなる。従って、表示の焼き付き防止
に要する液晶の交流駆動を確保しつつ、請求項1乃至5
に記載の作用効果を達成できる。
【0026】また、請求項9に記載の発明によれば、走
査電極駆動制御手段の制御作動の際画像データを消去す
る消去期間を設けている。また、液晶が、印加電圧に応
じ反強誘電状態、正極側強誘電状態及び負極側強誘電状
態となる反強誘電性液晶である。また、走査電極駆動制
御手段が、保持電圧の極性を反転させる際、走査電極に
保持電圧以上のリフレッシュ電圧を印加するとともに、
複数条の走査電極を少なくとも1本以上飛び越しながら
走査し、信号電極駆動制御手段が、リフレッシュ電圧の
印加期間には、信号電圧をその変化の基準レベルに相当
する電圧にて複数条の信号電極に印加して画像を表示す
る。
【0027】これにより、信号電極駆動制御手段が、リ
フレッシュ電圧の印加期間には、信号電圧をその変化の
基準レベルに相当する電圧にて複数条の信号電極に印加
するようにすれば、上記基準レベル相当電圧を明表示信
号電圧及び暗表示信号電圧のいずれの電圧波形と組み合
わせても、常に同一となる。このため、リフレッシュさ
れる画素は、その画素の電極上の他の画素の表示状態を
決定する信号電圧波形の影響を受けることなく、明るさ
が略同一の表示状態とすることができる。
【0028】従って、リフレッシュ電圧が保持電圧より
高い場合に限ることなく保持電圧以上であれば、保持電
圧の極性の反転前後の明るさの変動を最小限に抑制でき
る。その結果、請求項2に記載の発明と実質的に同様の
作用効果を達成できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態を図
面に基づき説明する。図1は、本発明に係るマトリクス
型液晶表示装置の全体回路構成を示している。この液晶
表示装置は、図1及び図2にて示すごとく、液晶パネル
10を備えており、この液晶パネル10は、両電極基板
10a、10bの間に反強誘電性液晶10cを封入する
とともに、両電極基板10a、10bの各外表面に各偏
光板10d、10eを貼り付けて構成されている。
【0030】電極基板10aは、透明なガラス基板11
を有しており、このガラス基板11の内表面には、m条
のカラーフィルタ層12(R、G、Bからなる)、m条
の透明導電膜13及び配向膜14が順次形成されてい
る。一方、電極基板10bは、透明なガラス基板15を
有しており、このガラス基板15の内表面には、n条の
透明導電膜16及び配向膜17が順次形成されている。
【0031】ここで、m条の透明導電膜13及びn条の
透明導電膜16は、反強誘電性液晶10cと共に、図3
にて例示するようなm×n個の画素G11、G12、
…、Gmnを形成するように、互いに交差して配置され
ている。また、m条の透明導電膜13が、図1にて示す
m条の信号電極X1乃至Xmに相当し、一方、n条の透
明導電膜16が、図1にて示すn条の走査電極Y1乃至
Ynに相当する。
【0032】なお、両偏光板10d、10eは、その各
光軸をクロスニコルの位置に設定するように、貼り付け
られている。これにより、反強誘電性液晶10cは、そ
の反強誘電状態にて消光する。また、両電極基板10
a、10bの間隔は、図示しない多数のスペーサによ
り、例えば、2μmに均一に維持されている。また、反
強誘電性液晶10cとしては、例えば、特開平5−11
9746号公報に記載されているような4−(1−トリ
フルオロメチルヘプトキシカルボニルフェニル)−4′
−オクチルオキシカルボニルフェニル−4−カルボキシ
レートといったものを採用する。
【0033】なお、この種の反強誘電性液晶としては、
これらの反強誘電性液晶を複数混合した混合液晶、或い
は少なくとも1種の反強誘電性液晶を含む混合液晶を採
用してもよい。また、液晶表示装置は、コントロール回
路20を備えており、このコントロール回路20は、外
部回路から垂直同期信号VSYC及び水平同期信号HS
YCを受けて、両DP信号、DR信号、SIO1信号、
SIO2信号、SCC信号、LCK信号、STD信号及
びSIC信号(図6及び図9参照)を出力する。
【0034】なお、両DP信号の一方、DR信号、SI
O1信号、SIO2信号及びSCC信号は、走査電極駆
動回路50に出力され、また、他方のDP信号、LCK
信号、STD信号及びSIC信号は信号電極駆動回路6
0に出力される。ここで、SIO1及びSIO2信号
は、走査電極Y1乃至Ynの状態を規定する信号であ
る。本第1実施形態では、SIO1信号及びSIO2信
号がL、Lのとき、H(ハイレベル)、L(ローレベ
ル)のとき、H、Hのとき、及びL、Hのとき、消去期
間、選択期間、保持期間及び回復期間(リフレッシュ期
間)の各状態にそれぞれ対応する。
【0035】電源回路30は、7種類の電圧VWP、V
RP、VHP、VE、VHN、VRN、VWN(図1及
び図6参照)を出力する。一方、電源回路40は、8階
調表示を行うための9種類の電圧V1、V2、V3、V
4、V5、V6、V7、V8及びVG(図1及び図9参
照)を出力する。走査電極駆動回路50は、コントロー
ル回路20からの一方のDP信号、DR信号、SIO1
信号、SIO2信号及びSCC信号に基づき、電源回路
30からの7種類の電圧を選択して、消去、選択、保
持、回復(リフレッシュ)の各状態に対応した各電圧を
走査電極Y1乃至Ynに順次印加するとともに、これら
走査電極Y1乃至Ynを交流駆動するため選択期間の度
毎に電圧極性を正又は負に切り換える(図10参照)。
【0036】ここで、走査電極駆動回路50の動作を走
査電極Y1を例にとり説明する。消去期間には、電圧V
Eが走査電極に印加されてこの走査電極上の全画素表示
を消去する。選択期間は、三つの期間に分かれており、
正の選択期間においては、走査電極に対し、第1期間に
は消去期間と同じ電圧VEが印加され、第2期間には負
の選択電圧VWNが印加され、第3期間には正の選択電
圧VWPが印加される。この場合、信号電極に印加され
る画像データに対応した電圧波形との組み合わせによ
り、走査電極Y1上の画素に表示が書き込まれる。正の
保持期間には、電圧VHPが走査電極に印加されて表示
内容を保持する。
【0037】回復期間は二つの期間に分かれている。負
の回復期間においては、走査電極に対し、第1期間に負
の回復電圧VRNが印加される。この期間は、信号電極
駆動回路60が後述のごとく電圧VGを出力する期間と
一致しており、表示内容を保持したまま電圧極性を反転
させる。第2期間には、負の保持電圧VHNが走査電極
に印加される。これに続く負の保持期間には、電圧VH
Nが走査電極に印加されて表示内容を保持する。続い
て、正の回復期間及び正の保持期間となる。
【0038】消去期間を経て次の交流駆動を行うため、
先の選択と逆極性の負の選択期間になり、走査電極に対
し、第1期間には電圧VEが印加され、第2期間には正
の選択電圧VWPが印加され、続いて、第3期間には負
の選択電圧VWNが印加される。ここで、信号電極に印
加される画像データに対応した電圧波形との組み合わせ
により画素に表示内容が書き込まれる。負の保持期間に
は、電圧VHNが走査電極に印加されて表示内容を保持
する。続いて、正の回復期間、正の保持期間、負の回復
期間及び負の保持期間となり以後同様に繰り返される。
【0039】また、走査電極Y1から走査電極Ynにか
けてこれら走査電極を順に走査するため、走査電極Y2
以後の走査電極には、選択期間分ずらした波形にて電圧
が印加される。その際、表示のちらつきを防止するた
め、例えば、走査電極Y1が正、走査電極Y2が負、走
査電極Y3が正、…というように、走査電極毎に電圧極
性が反転するようになっている。
【0040】ここで、走査電極駆動回路50の具体的回
路構成につき、図4を参照して説明する。この走査電極
駆動回路50は、n個の2bitレジスタRY1乃至R
Ynと、n個のデコーダ回路DY1乃至DYnと、n個
のレベルシフタSY1乃至SYnと、n個のアナログス
イッチ回路WY1乃至WYn(それぞれ、7個のアナロ
グスイッチを有する)とを有し、コントロール回路20
から5種類の信号を受けて上記動作をするように構成さ
れている。
【0041】2bitレジスタRY1乃至RYnは、S
IO1及びSIO2信号を、SCC信号の立ち上がりに
同期して順次取り込み、2bitデータ(bit1、b
it2)をデコーダ回路DY1乃至DYnに出力する。
デコーダ回路DY1乃至DYnは、2bitレジスタR
Y1乃至RYnからの2bitデータ及びコントロール
回路20からの一方のDP信号及びDR信号により、ア
ナログスイッチ回路WY1乃至WYnの各アナログスイ
ッチを切り換えるに要する7種類の信号を作成するよう
に構成されている。
【0042】デコーダ回路DY1乃至DYnは、共に、
図5にて示すような回路により構成されており、これら
デコーダ回路は、それぞれ、6個の論理回路51乃至5
6により構成されている。そこで、デコーダ回路DY1
を例にとり説明する。論理回路51は、図5にて示すよ
うに接続された4個のインバータ及び4個のANDゲー
トにより、2bitレジスタRY1からの両データbi
t1、bit2をデコードして、切り換え信号としての
役割を果たすDDE信号、DDW信号、DDR信号及び
DDH信号に変換する。
【0043】ここで、消去期間のとき(SIO1信号及
びSIO2信号がL、Lのとき)、DDE信号のみがH
となり、選択期間のとき(SIO1信号及びSIO2信
号がH、Lのとき)、DDW信号のみがHとなり、回復
期間のとき(SIO1信号及びSIO2信号がL、Hの
とき)、DDR信号のみがHとなり、保持期間のとき
(SIO1信号及びSIO2信号がH、Hのとき)、D
DH信号のみがHとなる。
【0044】論理回路52は、図5にて示すように接続
された4個のANDゲート、インバータ及び両ORゲー
トにより、DR信号に基づき論理回路51からの各切り
換え信号を制御して、DEE信号、DWW信号、DRR
信号及びDHH信号を出力する。この場合、DDE信号
がHのときにはDEE信号のみがHとなる。DDW信号
がHのときには、DR信号がHの期間の間DEE信号の
みがHとなり、DR信号がLの期間の間DWW信号のみ
がHとなる。DDR信号がHのとき、DR信号がHの期
間の間DRR信号のみHとなり、DR信号がLの期間の
間DHH信号のみHとなる。DDH信号がHのときDH
H信号のみHとなる。
【0045】論理回路53は、図5にて示す各ゲート素
子の接続構成のもと、インバータ53aのDDR信号に
対する反転出力による両クロックドインバータ53c、
53fの動作及び両インバータ53a、53bのカスケ
ード出力による両クロックドインバータ53d、53e
の動作及び残りの各論理ゲートの動作に応じて、DDW
信号がHのときリセットされ、DDR信号の立ち上がり
に同期してORゲート53gの出力を反転させる。
【0046】論理回路54は、図5にて示す各ゲート素
子の接続構成にてデータラッチとして機能する。この論
理回路54は、インバータ54aのDDW信号に対する
出力によるクロックドインバータ54cの動作及び両イ
ンバータ54a、54bのカスケード出力によるクロッ
クドインバータ54dの動作及び残りの各論理ゲートの
動作に応じて、DDW信号がHのとき一方のDP信号を
そのまま出力し、DDW信号がLのとき一方のDP信号
をラッチする。
【0047】このようにして合成された7種類の制御信
号のうち、DEE信号が、電源回路30の電圧VEの出
力端子に接続されたアナログスイッチ(図4参照)をレ
ベルシフタを通じて制御し、DWP信号が電源回路30
の電圧VWPの出力端子に接続されたアナログスイッチ
(図4参照)をレベルシフタを通じて制御する。また、
DWN信号が電源回路30の電圧VWNの出力端子に接
続されたアナログスイッチ(図4参照)をレベルシフタ
を通じて制御し、DRP信号が電源回路30の電圧VR
Pの出力端子に接続されたアナログスイッチ(図4参
照)をレベルシフタを通じて制御する。
【0048】また、DRN信号が電源回路30の電圧V
RNの出力端子に接続されたアナログスイッチ(図4参
照)をレベルシフタを通じて制御し、DHP信号が電源
回路30の電圧VHPの出力端子に接続されたアナログ
スイッチ(図4参照)をレベルシフタを通じて制御し、
DHN信号が電源回路30の電圧VHNの出力端子に接
続されたアナログスイッチ(図4参照)をレベルシフタ
を通じて制御する。そして、各電圧がHのとき、対応す
るアナログスイッチがオンとなり、このアナログスイッ
チを通して電源回路30の電圧が出力される。
【0049】論理回路55は、エクスクルーシブORゲ
ートからなり、この論理回路55は、両論理回路53、
54の各出力の排他論理和をDPP信号として論理回路
56に出力する。ここで、DDW信号がHの期間の間、
論理回路53はリセットされてその出力がLとなり、論
理回路54は論理回路53の出力をそのまま出力する。
このため、DPP信号は一方のDP信号と一致し、電圧
極性は一方のDP信号により制御される。DDW信号が
Lになると、論理回路54は、ラッチ機能を発揮するた
め、DPP信号は一方のDP信号とは無関係となる。
【0050】また、論理回路53の論理出力は、DDR
信号の立ち上がりに同期して反転するため、DPP信号
はDDR信号の立ち上がりの度に論理が反転し、電圧極
性は回復期間の度に反転する。論理回路56は、図5に
て示すように接続されたインバータ及び6個のANDゲ
ートにより、論理回路52からの各信号及び論理回路5
5からのDPP信号に基づき、電圧極性を切り換える。
【0051】この場合、DWW信号がHのとき、DPP
信号がHであればDWP信号がHとなり、DPP信号が
LであればDWN信号がHとなる。DRR信号がHのと
き、DPP信号がHならばDRP信号がHになり、DP
P信号がLならばDRN信号がHになる。また、DHH
信号がHのとき、DPP信号がHならばDHP信号がH
になり、DPP信号がLならばDHN信号がHになる。
【0052】従って、図6にて示すように、SCC信
号、SIO1信号、SIO2信号、一方のDP信号及び
DR信号に基づき、所定波形の電圧が走査電極Y1乃至
Ynに出力される。信号電極駆動回路60は、図1及び
図7にて示すごとく、m個の3bitレジスタRX1乃
至RXm、m個のデコーダ回路DX1乃至DXm、m個
のレベルシフタSX1乃至SXm、及びm個のアナログ
スイッチ回路WX1乃至WXm(9個のアナログスイッ
チからなる)とを有する。
【0053】そして、この信号電極駆動回路60は、外
部回路からの画像データ信号(DAP信号)及びコント
ロール回路20からの他方のDP信号、LCK信号、S
TD信号及びSIC信号に基づき、電源回路40からの
9種類の出力電圧に応じて、信号電極X1乃至Xmにデ
ータ信号を出力する。なお、DAP信号は、8段階の明
るさ制御を行う8階調表示のため、3bitからなる。
【0054】ここで、信号電極駆動回路60の動作を、
図9のタイミングチャートに基づき説明する。各信号電
極に対し8階調の明るさを示す3bitの画像データ信
号(DAP信号)は、信号電極X1乃至Xmまでの直列
データとして、外部回路から信号電極駆動回路60に送
られてくる。
【0055】また、画像データは、走査電極の走査に合
わせて、走査電極Y1上に配列された画素の画像データ
から、走査電極Yn上に配列された画素の画像データま
で、信号電極駆動回路60に順に送られてくる。図9に
おいて、D1,iは、走査電極Y1上に配列された画素
の一組の画像データを示し、D1,1乃至D1,mはそ
の中の信号電極X1からXmに対応したデータを示す。
【0056】画像データ信号は、STD信号がHのと
き、信号電極X1に対応したデータであり、SIC信号
の立ち上がりに同期して3bitレジスタに取り込まれ
る。その後、信号電極X2、X3、…に対応したデータ
がSIC信号の立ち上がりに同期して3bitレジスタ
に取り込まれ、3bitレジスタRX1乃至RXmに一
走査電極上に配列された画素の画像データが記憶され
る。各3bitレジスタのデータは、デコーダ回路に入
力される。
【0057】デコーダ回路DX1乃至DXmは、共に、
図8にて示すごとく、5個の論理回路61乃至65を有
している。そこで、デコーダ回路DX1を例にとり説明
する。論理回路61は、図8にて示すように接続した3
個のD型フリップフロップにより、3bitの画像デー
タ信号をコントロール回路20からのLCK信号の立ち
上がりに同期してラッチする。
【0058】論理回路62は、図8にて示すように接続
した3個のエクスクルーシブORゲートにより、コント
ロール回路20からの他方のDP信号のH時に、論理回
路61によるラッチ画像データ信号を反転させる。論理
回路63は、図8にて示すように接続した3対のインバ
ータ及び8個のANDゲートらなるデコーダであって、
この論理回路63は、論理回路62からの3bitの画
像データ信号をデコードして8ライン出力に変換する。
【0059】論理回路64は、インバータからなり、コ
ントロール回路20からのLCK信号を反転する。ま
た、論理回路65は、8個のANDゲートにより、論理
回路64の出力に基づき、論理回路63からの各出力を
受けてアナログスイッチ回路WX1の8個のアナログス
イッチを切り換える制御信号D1乃至D8を出力する。
【0060】また、デコーダ回路DX1は、LCK信号
を制御信号DGとして出力する。以上のように構成した
デコーダ回路DX1によれば、他方のDP信号がLで、
LCK信号がLのとき、論理回路61によりラッチされ
た3bitデータ(L、L、L)、(L、L、H)、
…、(H、H、L)、(H、H、H)に対して、各出力
D1乃至D8がHになる。
【0061】他方のDP信号がHでLCK信号がLのと
きには、論理回路61にラッチされた3bitデータ
が、(L、L、L)、(L、L、H)、…、(H、H、
L)、(H、H、H)に対して、各出力D8乃至D1が
Hになる。LCK信号がHのとき、3bitデータに依
存せず、各出力D1乃至D8がLになり、出力DGのみ
がHになる。
【0062】各出力D1乃至D8及びDGは、電源回路
40の出力電圧V1乃至V8及びVGの各出力端子に接
続された各アナログスイッチをレベルシフタ(図8参
照)を通じて制御する。そして、かかる電圧がHのと
き、対応するアナログスイッチがオンとなり、このアナ
ログスイッチを通し電源回路40の出力電圧が出力され
る。
【0063】そして、画像データ信号がLCK信号の立
ち上がりに同期して論理回路61にラッチされた後、3
bitレジスタRX1乃至RXmは、次の走査電極上に
配列された画素の画像データを取り込み始める。従っ
て、図9にて示すタイミングチャートから容易に理解さ
れるように、SIC信号、STD信号、LCK信号、他
方のDP信号と画像データDAPにより、信号電極X1
から信号電極Xmに所定波形の電圧が出力される。
【0064】また、電源回路30の出力電圧VEと電源
回路40の出力電圧VGとを共通として、コントロール
回路20のSCC信号、一方のDP信号、DR信号とL
CK信号、他方のDP信号とを同期させ、選択期間にあ
る走査電極上に配列された画素の画像データを一選択期
間前に画像データDAPとして入力することで、図10
にて示すリフレッシュ駆動波形を実現している。
【0065】このように構成した本第1実施形態におい
て、1画面表示周期が5Hz(1画面表示期間200m
s)、行電極数220本、列電極数960本、走査デュ
ーティ1/N(N=1000)、リセット期間R(R=
100)の場合の液晶表示装置としての作動を説明す
る。画素Gi,j-1 、Gi,j 、Gi,j+1 には、図3の例示
位置から分かるように、図11乃至図13にて示すよう
な波形の駆動電圧が印加される。
【0066】画素に印加される駆動電圧は、図11乃至
図13にて示すように、選択期間、保持期間、消去期間
の電圧で構成される。保持期間の駆動電圧は、リフレッ
シュパルス電圧と保持電圧からなり、30Hz以上の周
期で極性を反転させている。また、極性が反転する度に
リフレッシュパルス電圧が印加されている。1画面の表
示期間である1フレームは、第1フィールドと第2フィ
ールドからなる。以下に、図10乃至図13を参照し第
1フィールドの構成を説明する。
【0067】選択期間では、パルス幅t1(t1=3
3.3μs)の電圧VEに続いて、パルス幅t2(t2
=33.3μs)の電圧VWNが印加され、さらに、パ
ルス幅t2の電圧VWPが印加される。これに続く保持
期間では、電圧VHPの保持電圧が印加され、選択期間
の先頭から10ms後に電圧VRNでパルス幅t1のリ
フレッシュパルス電圧が印加され、電圧VHNの保持電
圧がリフレッシュパルス電圧の先頭から数えて10ms
後まで印加される。
【0068】次に、電圧VRPでパルス幅t1のリフレ
ッシュパルス電圧が印加され、続いて電圧VHPの保持
電圧がリフレッシュパルス電圧の先頭から数えて10m
s後まで印加される。以後、第P保持期間(P=9)ま
で、10ms毎にリフレッシュパルス電圧と保持電圧が
極性反転しながら選択期間の先頭から数えて(N−R)
×(t1+2・t2)時間印加される。
【0069】さらに、R×(t1+2・t2)の間、電
圧VEが消去期間の電圧として印加される。第2フィー
ルドは、第1フィールドと同様、選択期間、保持期間、
消去期間で極性が全く逆の構成となっている。信号電極
に印加される信号電圧の映像波形は、走査電圧の波形の
選択期間が3パルス電圧で構成されているのに合わせ
て、パルス幅t1、t2、t2の3パルス電圧で構成さ
れている。
【0070】ここで、第1フィールドにて明を表示する
場合、パルス幅t1の電圧VGに続いてパルス幅t2の
電圧V8が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V1
が印加される。第1フィールドにて暗を表示する場合、
パルス幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2の電圧
V1が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V8が印
加される。
【0071】第2フィールドにて明を表示する場合、パ
ルス幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2の電圧V
1が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V8が印加
される。第2フィールドにて暗を表示する場合、パルス
幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2のパルス電圧
V8が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V1が印
加される。
【0072】以上の映像波形は、走査波形の選択期間と
の組み合わせで画素の表示状態を決定する。走査電圧の
波形の保持期間におけるリフレッシュパルス電圧は、信
号電圧がVGである期間と同期してそれぞれ印加され
る。このような構成とすることにより、明を表示する信
号電圧の映像波形、暗を表示する信号電圧の映像波形の
どちらの映像波形と組み合わさっても、画素には常に電
圧VRP又はVRNでパルス幅t1の電圧が印加され
る。
【0073】従って、リフレッシュされる画素では、そ
の画素の映像電極上の他の画素の表示状態を決定する映
像波形の影響を受けることなく、極性が逆で明るさが同
じ表示状態とすることが可能となる。この場合、電圧V
Gに限ることなく、信号電圧をその変化の基準レベルに
相当する電圧にて前記複数条の信号電極に印加するよう
にして実施しても、実質的に同様の作用効果を達成でき
る。
【0074】なお、駆動電圧は、視認角度特性を改善す
るために隣り合う走査電極又は複数の走査電極毎に互い
に極性が反転する構成としている。以上の走査電圧と映
像信号の組み合わせにより、画素Gi,1 、Gi,2 、Gi,
3の画素電極間には、それぞれ、図11乃至図13に示
すような波形の駆動電圧が印加される。これらの波形
は、Gi,1 が明、Gi,2 が暗、Gi,3 が明の場合を示し
ている。ここで、画素Gi,1 、Gi,2 、Gi,3 には、そ
れぞれ、t1+2・t2の期間だけずれた形で、選択期
間、保持期間及び消去期間の各電圧が印加される。
【0075】次に、画素Gi,2 が明表示の場合の動作に
つき、図14の駆動電圧及び反強誘電性液晶の透過光強
度を示すタイミングチャートを参照して説明する。この
場合、図14にて示すような波形の駆動電圧が印加され
る。第1フィールドでは、反強誘電性液晶は、選択期間
で第2安定状態(図14にて符号F+で示す正側強誘電
状態)となり、これに続く第1保持期間ではその状態を
維持する。
【0076】第2保持期間の最初に印加されるリフレッ
シュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)で第2安
定状態から第3安定状態(図14にて符号F−で示す負
側強誘電状態)へ移行し、続いて印加される保持電圧に
より第3安定状態を維持する。第3保持期間の最初に印
加されるリフレッシュパルス電圧(電圧VRP、パルス
幅t1)で第3安定状態から第2安定状態へ移行し、続
いて印加される保持電圧より第2安定状態を維持する。
【0077】以後、リフレッシュパルス電圧と共に極性
が反転される毎に第2安定状態と第3安定状態が繰り返
し現れる。この繰り返し周期は、ちらつきを感じない周
波数以上(例えば、50Hz)となっている。保持期間
終了とともに消去期間となり反強誘電性液晶は第1安定
状態となる。第2フィールドでは、反強誘電性液晶は、
選択期間で第3安定状態となりそれに続く第1保持期間
ではその状態を維持する。第2保持期間の最初に印加さ
れるリフレッシュパルス電圧(電圧VRP、パルス幅t
1)で第3安定状態から第2安定状態へ移行し、続いて
印加される保持期間により第2安定状態を維持する。
【0078】第3保持期間の最初に印加されるリフレッ
シュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)で第2安
定状態から第3安定状態へ移行し、続いて印加される保
持電圧により第3安定状態を維持する。以後、リフレッ
シュパルス電圧とともに極性が反転される毎に第2安定
状態と第3安定状態が繰り返し現れる。この繰り返し周
期は、ちらつきを感じない周波数以上(例えば、50H
z)となっている。保持期間終了とともに消去期間とな
り反強誘電性液晶は第1安定状態となる。
【0079】画素Gi,j が暗表示の場合の動作につき、
図15の駆動電圧及び反強誘電性液晶の透過光強度を示
すタイミングチャートを参照して説明する。この場合、
図15にて示すような波形の駆動電圧が印加される。第
1フィールドでは、反強誘電性液晶は、選択期間で第1
安定状態(図15にて符号AFで示す反強誘電状態)と
なり、これに続く第1保持期間ではその状態を維持す
る。
【0080】次の第2保持期間の最初に印加されるリフ
レッシュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)で
は、第1安定状態から第3安定状態への移行は起こら
ず、第1安定状態のままであり、続いて印加される保持
電圧により第1安定状態を維持する。また、第3保持期
間の最初に印加されるリフレッシュパルス電圧(電圧V
RP、パルス幅t1)では、第1安定状態から第2安定
状態への移行は起こらず、第1安定状態のままであり、
続いて印加される保持電圧より第1安定状態を維持す
る。
【0081】以後、リフレッシュパルス電圧と共に極性
が反転されても、第1安定状態を維持する。消去期間で
も、反強誘電性液晶は第1安定状態を維持する。第2フ
ィールドでは、反強誘電性液晶は、選択期間で第1安定
状態となりそれの続く第1保持期間ではその状態を維持
する。第2保持期間の最初に印加されるリフレッシュパ
ルス電圧(電圧VRP、パルス幅t1)では第1安定状
態から第2安定状態への移行は起こらず第1安定状態の
ままであり、続いて印加される保持期間により第1安定
状態を維持する。
【0082】第3保持期間の最初に印加されるリフレッ
シュパルス電圧(電圧VRN、パルス幅t1)では第1
安定状態から第3安定状態への移行は起こらず第1安定
状態のままであり、続いて印加される保持電圧により第
1安定状態を維持する。以後、リフレッシュパルス電圧
とともに極性が反転されても第1安定状態を維持する。
消去期間でも、反強誘電性液晶は第1安定状態を維持す
る。
【0083】以上のような動作により、反強誘電性液晶
の画素の正負側両強誘電状態間の切り換えを、反強誘電
状態の画素を反強誘電状態にしたまま行うので、保持電
圧の極性の反転前後における表示の明るさが変化するこ
となく同一に維持される。このため、表示のちらつきを
視認させることなく、所望の映像を表示することができ
る。なお、液晶表示装置の温度が40℃の場合、40以
上の高コントラスト表示が得られた。次に、本発明の第
2実施形態を図面に基づき説明する。
【0084】この第2実施形態では、コントロール回路
20A及び走査電極駆動回路50Aが、上記第1実施形
態にて述べたコントロール回路20及び走査電極駆動回
路50に代えて、図16にて示すごとく採用されてい
る。コントロール回路20Aは、上記コントロール回路
20の各出力信号中のSIO1信号、SIO2信号に代
えて、SIO1a信号、SIO2a信号を出力し、さら
に、ACK信号をも出力するようになっている。
【0085】即ち、コントロール回路20Aは、外部回
路から垂直同期信号VSYC及び水平同期信号HSYC
を受けて、両DP信号、DR信号、SIO1a信号、S
IO2a信号、ACK信号、SCC信号、LCK信号、
STD信号及びSIC信号(図19及び図9参照)を出
力する。なお、両DP信号の一方、DR信号、SIO1
a信号、SIO2a信号、ACK信号及びSCC信号
は、走査電極駆動回路50Aに出力され、また、他方の
DP信号、LCK信号、STD信号及びSIC信号は上
記第1実施形態にて述べた信号電極駆動回路60に出力
される。
【0086】ここで、SIO1a信号及びSIO2a信
号は、上記第1実施形態にて述べたSIO1及びSIO
2信号とはパルス波形が異なるもののこれらSIO1及
びSIO2信号と同様に、走査電極Y1乃至Ynの状態
を規定する役割を果たす。本第2実施形態では、SIO
1a信号及びSIO2a信号がL、Lのとき、H、Lの
とき、H、Hのとき、及びL、Hのとき、消去期間、選
択期間、保持期間及び回復期間(リフレッシュ期間)の
各状態にそれぞれ対応する。
【0087】走査電極駆動回路50Aは、コントロール
回路20Aからの一方のDP信号、DR信号、SIO1
a信号、SIO2a信号、ACK信号及びSCC信号に
基づき、上記第1実施形態にて述べた電源回路30から
の7種類の電圧VWP、VRP、VHP、VE、VH
N、VRN、VWN(図1及び図6参照)を選択して、
消去、選択、保持、回復(リフレッシュ)の各状態に対
応した各電圧を走査電極Y1乃至Ynに2本づつ飛び越
しながら印加するとともに、これら走査電極Y1乃至Y
nを交流駆動するため選択期間の度毎に電圧極性を正又
は負に切り換える(図19参照)。
【0088】ここで、このような走査電極駆動回路50
Aの動作を走査電極Y1を例にとり説明する。選択期間
は、三つの期間に分かれており、正の選択期間において
は、走査電極に対し、第1期間には電圧VEが印加さ
れ、第2期間には電圧VHPが印加され、第3期間には
電圧VWPが印加される。
【0089】ここで、信号電極に印加される画像データ
に対応した電圧波形との組み合わせにより、走査電極Y
1上の画素に表示が書き込まれる。正の保持期間には、
電圧VHPが走査電極に印加されて表示内容を保持す
る。回復期間は二つの期間に分かれている。負の回復期
間においては、走査電極に対し、第1期間に電圧VRN
が印加される。この期間は、信号電極駆動回路60が後
述のごとく電圧VGを出力する期間と一致しており、表
示内容を保持したまま電圧極性を反転させる。第2期間
には、電圧VHNが走査電極に印加される。次の負の保
持期間には、電圧VHNが走査電極に印加されて表示内
容を保持する。続いて、正の回復期間及び正の保持期間
となる。
【0090】正の回復期間においては、走査電極に対
し、第1期間に電圧VRPが印加される。この期間は、
信号電極駆動回路60が後述のごとく電圧VGを出力す
る期間と一致しており、表示内容を保持したまま電圧極
性を反転させる。第2期間には、電圧VHPが走査電極
に印加される。次の正の保持期間には、電圧VHPが走
査電極に印加されて表示内容を保持する。
【0091】消去期間では、第1期間に電圧VWNが走
査電極に印加された後VEが走査電極に印加されてこの
走査電極上の全画素表示を消去する。消去期間を経て次
の交流駆動を行うため、先の選択と逆極性の負の選択期
間になり、走査電極に対し、第1期間には電圧VEが印
加され、第2期間には電圧VHNが印加され、続いて、
第3期間には負の選択電圧VWNが印加される。ここ
で、信号電極に印加される画像データに対応した電圧波
形との組み合わせにより画素に表示内容が書き込まれ
る。負の保持期間には、電圧VHNが走査電極に印加さ
れて表示内容を保持する。
【0092】続いて、正の回復期間、正の保持期間、負
の回復期間及び負の保持期間となり以後同様に繰り返さ
れる。最後の保持期間の後に負の消去期間となる。負の
消去期間では、第1期間に電圧VWPが走査電極に印加
された後VEが走査電極に印加されてこの走査電極上の
全画素表示を消去する。また、走査電極Y1から走査電
極Ynにかけてこれら走査電極を飛び越しながら(本第
2実施形態では飛び越し数は2)走査するため、図20
に示すように走査電極Y1、Y4、Y7、…のように2
本づつ飛び越しながら選択期間分ずらした波形にて電圧
が印加される。画面の最下部まで走査した後、Y2、Y
5、Y8、…のように2本づつ飛び越しながら選択期間
分ずらした波形にて電圧が印加される。
【0093】同様に、画面の最下部まで走査した後、Y
3、Y6、Y9、…のように2本づつ飛び越しながら選
択期間分ずらした波形にて電圧が印加され、1画面の走
査が終わる。その後、極性を反転して同様に飛び越しな
がら画面の走査をする。また、上記走査に当たっては、
表示のちらつきを防止するため、例えば、走査電極Y1
が正、走査電極Y2が負、走査電極Y3が正、…という
ように、走査電極毎に電圧極性が反転するようになって
いる。
【0094】ここで、走査電極駆動回路50Aの具体的
回路構成につき、図17を参照して説明する。この走査
電極駆動回路50Aは、上記第1実施形態にて述べたn
個の2bitレジスタRY1乃至RYn(図4参照)に
代わるn個の2bitレジスタRY11乃至RYn1
と、上記第1実施形態にて述べたn個のデコーダ回路D
Y1乃至DYn、n個のレベルシフタSY1乃至SY
n、n個のアナログスイッチ回路WY1乃至WYnとを
有し、コントロール回路20Aから6種類の信号を受け
て上記動作をするように構成されている。
【0095】2bitレジスタRY11乃至RYn1
は、SIO1a及びSIO2a信号を、ACK信号の立
ち上がりに同期して順次取り込み、SCC信号の立ち上
がりに同期して2bitデータ(bit1、bit2)
をデコーダ回路DY1乃至DYnに出力する。2bit
レジスタRY11乃至RYn1 の具体的構成につき2b
itレジスタRY11及びRY12を例にとり、図18
に基づき説明する。
【0096】2bitレジスタRY11は、1bitを
構成する一対のD型フリップフロップFa、Fbと、他
の1bitを構成する一対のD型フリップフロップF
c、Fdとを備える。両フリップフロップFb、Fd
は、ACK信号の立ち上がりに同期してSIO1a及び
SIO2a信号を取り込み各Q端子から両フリップフロ
ップFa、Fcにそれぞれ出力する。両フリップフロッ
プFa、Fcは、SCC信号の立ち上がりに同期して両
フリップフロップFb、Fdの各Q端子からの出力をそ
れぞれ取り込み、2bitデータ(bit1、bit
2)としてデコーダ回路DY1に出力する。
【0097】また、2bitレジスタRY12は、2b
itレジスタRY11と同様に、各一対のD型フリップ
フロップFa、Fb及びFc、Fdを備える。この2b
itレジスタRY12では、両フリップフロップFb、
Fdは、ACK信号の立ち上がりに同期して、SIO1
a及びSIO2a信号に代わる2bitレジスタRY1
1の両フリップフロップFb、Fdの各Q端子からの出
力を取り込み各Q端子から両フリップフロップFa、F
cにそれぞれ出力する。両フリップフロップFa、Fc
は、SCC信号の立ち上がりに同期して両フリップフロ
ップFb、Fdの各Q端子からの出力をそれぞれ取り込
み、2bitデータ(bit1、bit2)としてデコ
ーダ回路DY2に出力する。
【0098】なお、残りの2bitレジスタRY13乃
至RYn1 も2bitレジスタRY12と同様の構成を
有しており、これら2bitレジスタRY13乃至RY
n1は、それぞれ、2bitレジスタRY12乃至RY
n-11 と同様に作動して2bitデータをデコーダ回路
DY3乃至DYnに出力する。デコーダ回路DY1乃至
DYnは、2bitレジスタRY1乃至RYnからの2
bitデータ及びコントロール回路20Aからの一方の
DP信号及びDR信号により、アナログスイッチ回路W
Y1乃至WYnの各アナログスイッチを切り換えるに要
する7種類の信号を作成するようになっている。
【0099】デコーダ回路DY1乃至DYnは、共に、
上記第1実施形態にて述べたと同様の回路構成(図5参
照)を有している。そこで、本第2実施形態におけるデ
コーダ回路DY1を例にとり説明する。論理回路51
は、2bitレジスタRY11からの両データbit
1、bit2をデコードして、切り換え信号としての役
割を果たすDDE信号、DDW信号、DDR信号及びD
DH信号に変換する。
【0100】ここで、消去期間のとき(SIO1a信号
及びSIO2a信号がL、Lのとき)、DDE信号のみ
がHとなり、選択期間のとき(SIO1a信号及びSI
O2a信号がH、Lのとき)、DDW信号のみがHとな
り、回復期間のとき(SIO1a信号及びSIO2a信
号がL、Hのとき)、DDR信号のみがHとなり、保持
期間のとき(SIO1a信号及びSIO2a信号がH、
Hのとき)、DDH信号のみがHとなる。
【0101】論理回路52は、DR信号に基づき論理回
路51からSIO1a信号及びSIO2a信号との関連
で生ずる各切り換え信号を制御して、DEE信号、DW
W信号、DRR信号及びDHH信号を出力する。なお、
確認のため、各信号のレベルの関係を述べると、DDE
信号がHのときにはDEE信号のみがHとなる。DDW
信号がHのときには、DR信号がHの期間の間DEE信
号のみがHとなり、DR信号がLの期間の間DWW信号
のみがHとなる。DDR信号がHのとき、DR信号がH
の期間の間DRR信号のみHとなり、DR信号がLの期
間の間DHH信号のみHとなる。DDH信号がHのとき
DHH信号のみHとなる。
【0102】論理回路53は、上記第1実施形態と同様
に、DDW信号がHのときリセットされ、DDR信号の
立ち上がりに同期してORゲート53gの出力を反転さ
せる。論理回路54は、DDW信号がHのとき一方のD
P信号をそのまま出力し、DDW信号がLのとき一方の
DP信号をラッチする。このようにして合成された7種
類の制御信号のうち、上記第1実施形態にて述べたと同
様に、DEE信号が、電源回路30の電圧VEの出力端
子に接続されたアナログスイッチ(図19参照)をレベ
ルシフタを通じて制御し、DWP信号が電源回路30の
電圧VWPの出力端子に接続されたアナログスイッチ
(図19参照)をレベルシフタを通じて制御する。ま
た、DWN信号が電源回路30の電圧VWNの出力端子
に接続されたアナログスイッチ(図19参照)をレベル
シフタを通じて制御し、DRP信号が電源回路30の電
圧VRPの出力端子に接続されたアナログスイッチ(図
19参照)をレベルシフタを通じて制御する。
【0103】また、DRN信号が電源回路30の電圧V
RNの出力端子に接続されたアナログスイッチ(図19
参照)をレベルシフタを通じて制御し、DHP信号が電
源回路30の電圧VHPの出力端子に接続されたアナロ
グスイッチ(図19参照)をレベルシフタを通じて制御
し、DHN信号が電源回路30の電圧VHNの出力端子
に接続されたアナログスイッチ(図19参照)をレベル
シフタを通じて制御する。そして、各電圧がHのとき、
対応するアナログスイッチがオンとなり、このアナログ
スイッチを通して電源回路30の電圧が出力される。
【0104】論理回路55は、両論理回路53、54の
各出力の排他論理和をDPP信号として論理回路56に
出力する。ここで、DDW信号がHの期間の間、論理回
路53はリセットされてその出力がLとなり、論理回路
54は論理回路53の出力をそのまま出力するため、D
PP信号は一方のDP信号と一致し、電圧極性は一方の
DP信号により制御される。DDW信号がLになると、
論理回路54は、ラッチ機能を発揮するため、DPP信
号は一方のDP信号とは無関係となる。論理回路53の
論理出力は、DDR信号の立ち上がりに同期して反転す
るため、DPP信号はDDR信号の立ち上がりの度に論
理が反転し、電圧極性は回復期間の度に反転する。
【0105】論理回路56は、論理回路52からの各信
号及び論理回路55からのDPP信号に基づき、電圧極
性を切り換える。この場合、DWW信号がHのとき、D
PP信号がHであればDWP信号がHとなり、DPP信
号がLであればDWN信号がHとなる。DRR信号がH
のとき、DPP信号がHならばDRP信号がHになり、
DPP信号がLならばDRN信号がHになる。また、D
HH信号がHのとき、DPP信号がHならばDHP信号
がHになり、DPP信号がLならばDHN信号がHにな
る。
【0106】従って、図19にて示すように、ACK信
号、SCC信号、SIO1a信号、SIO2a信号、一
方のDP信号及びDR信号に基づき、所定波形の電圧が
走査電極Y1乃至Ynに出力される。本第2実施形態で
は、SCC信号1クロックに対してACK信号は3クロ
ック(19参照)であるので、選択期間は、SIO1a
信号、SIO2a信号の両信号によって、走査電極を2
本ずつ飛び越して順次走査電極に印加される。
【0107】その結果、図20にて示すようなタイミン
グにて、走査電極駆動波形が各走査電極に印加される。
図20では、S+は正の選択期間を示し、S−は負の選
択期間を示す。R+は正の回復期間を示し、R−は負の
回復期間を示す。H+は正の保持期間を示し、H−は負
の保持期間を示す。RS+は正の消去期間を示し、RS
−は負の消去期間を示す。
【0108】上記第1実施形態にて述べた信号電極駆動
回路60は、上述のごとく、上記第1実施形態にて述べ
たコントロール回路20に代えて、コントロール回路2
0Aからの出力に基づき駆動制御される。この場合、コ
ントロール回路20AからのSIO1a信号、SIO2
a信号(それぞれSIO1信号、SIO2信号に対応す
る)及びACK信号は、信号電極駆動回路60には出力
されないので、この信号電極駆動回路60は、コントロ
ール回路20Aからの他方のDP信号、LCK信号、S
TD信号及びSIC信号に基づき、本第2実施形態で
も、上記第1実施形態にて述べたと実質的に同様の作動
をする。
【0109】従って、デコーダ回路DX1乃至DXmの
作動も同様であり、図9にて示すタイミングチャートか
ら容易に理解されるように、デコーダ回路DX1乃至D
Xmから、SIC信号、STD信号、LCK信号、他方
のDP信号と画像データDAPにより、信号電極X1か
ら信号電極Xmに所定波形の電圧が出力される。また、
上記第1実施形態と同様に、電源回路30の出力電圧V
Eと電源回路40の出力電圧VGとを共通(図16参
照)のもと、コントロール回路20aのSCC信号、一
方のDP信号、DR信号とLCK信号、他方のDP信号
とを同期させ、選択期間にある走査電極上に配列された
画素の画像データを一選択期間前に画像データDAPと
して入力することで、図21にて示すリフレッシュ駆動
波形を実現している。
【0110】このように構成した本第2実施形態におい
て、1画面表示周期が、上記第1実施形態とは異なり、
20Hz(1画面表示期間50ms)、行電極(走査電
極)の数1024本、列電極(信号電極)の数3840
本、走査デューティ1/N(N=512)、リセット期
間R(R=12)とした場合の液晶表示装置としての作
動について説明する。
【0111】画素Gi,j には、白表示から白表示となる
場合は図22、白表示から中間調表示となる場合は図2
3、白表示から黒表示となる場合は図24に示すような
波形の駆動電圧が印加される。画素に印加される駆動電
圧は、図22にて示すように、選択期間(正フィールド
に対してはS+、負フィールドに対してはS−にて示
す)、回復期間(R+又はR−にて示す)保持期間(H
+又はH−にて示す)、消去期間(正フィールドに対し
てはRS+、負フィールドに対してはRS−にて示す)
の電圧で構成される。ここで、回復期間と保持期間は3
0Hz以上の周期で極性を反転させている。また、極性
が反転する度に輝度を回復させるための電圧VRP又は
VRNが印加されている。
【0112】正フィールドの場合、選択期間では、パル
ス幅t1(t1=32.6μs)の電圧VEに続いて、
パルス幅t2(t2=32.6μs)の電圧VHPが印
加され、さらに、パルス幅t2の電圧VWPが印加され
る。なお、ここでいうパルス幅t1及びパルス幅t2
は、上記第1実施形態にて述べた図11のパルス幅t1
及びパルス幅t2に対応するもので、当該第1実施形態
におけるt1=t2=33.3μsよりも短い。
【0113】これに続く保持期間では、電圧VHPの保
持電圧が印加され、選択期間の先頭から99H(本第2
実施形態では9.7ms)後に電圧VRNでパルス幅t
1のリフレッシュパルス電圧が印加され、電圧VHNで
パルス幅2・t2の電圧が印加され、電圧VHNの保持
電圧がリフレッシュパルス電圧の先頭から数えて99H
(9.7ms)後まで印加される。なお、本第2実施形
態において、1Hは、ハイレベル又はローレベルにおけ
る1走査電極の走査時間をいい、9.7ms/99に等
しい。
【0114】次に、電圧VRPでパルス幅t1のリフレ
ッシュパルス電圧が印加され、電圧VHPでパルス幅2
・t2の電圧が印加され、続いて電圧VHPの保持電圧
がリフレッシュパルス電圧の先頭から数えて99H
(9.7ms)後まで印加される。以後、第P保持期間
(P=5)まで、9.8ms毎にリフレッシュパルス電
圧と保持電圧が極性反転しながら選択期間の先頭から数
えて(N−R)×(t1+2・t2)時間印加される。
さらに、電圧VWNでパルス幅t1のパルスが印加され
た後、{R×(t1+2・t2)−t1}の間、電圧V
Eが消去期間の電圧として印加される。
【0115】正フィールドに続く負フィールドも同様
に、選択期間、回復期間、保持期間、消去期間で構成さ
れており極性が正フィールドと全く逆となっている。信
号電極に印加される信号電圧の映像波形は、上記第1実
施形態と同様に走査電圧の波形の選択期間が3パルス電
圧で構成されているのに合わせて、パルス幅t1、t
2、t2の3パルス電圧で構成されている。但し、本第
2実施形態にいうパルス幅t1、t2は、上記第1実施
形態にいうパルス幅t1、t2よりも短いので、3パル
ス電圧の各幅は、上記第1実施形態にいう3パルス電圧
の各幅よりも短い。
【0116】しかして、第1フィールドにて明を表示す
る場合、パルス幅t1の電圧VGに続いてパルス幅t2
の電圧V8が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V
1が印加される。第1フィールドにて暗を表示する場
合、パルス幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2の
電圧V1が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V8
が印加される。
【0117】第2フィールドにて明を表示する場合、パ
ルス幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2の電圧V
1が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V8が印加
される。第2フィールドにて暗を表示する場合、パルス
幅t1の電圧VGに続いて、パルス幅t2のパルス電圧
V8が印加され、さらに、パルス幅t2の電圧V1が印
加される。以上の映像波形は、走査波形の選択期間との
組み合わせで画素の表示状態を決定する。
【0118】中間調を表示する場合は、V2からV7、
及び基準電圧であるVGを組み合わせて映像電極に印加
する。走査電圧の波形の回復期間におけるリフレッシュ
パルス電圧は、信号電圧がVGである期間と同期してそ
れぞれ印加される。以上のような構成とすることによ
り、明を表示する信号電圧の映像波形、暗を表示する信
号電圧の映像波形のどちらの映像波形と組み合わさって
も、画素には常に電圧VRP又はVRNでパルス幅t1
の電圧が印加される。
【0119】従って、リフレッシュされる画素では、そ
の画素の映像電極上の他の画素の表示状態を決定する映
像波形の影響を受けることなく、極性が逆で明るさが同
じ表示状態とすることが可能となる。この場合、電圧V
Gに限ることなく、信号電圧をその変化の基準レベルに
相当する電圧にて前記複数条の信号電極に印加するよう
にして実施しても、実質的に同様の作用効果を達成でき
る。
【0120】なお、駆動電圧は、視認角度特性を改善す
るために隣り合う走査電極又は複数の走査電極毎に互い
に極性が反転する構成としている。上記説明における駆
動波形では、消去期間を12H(1.2ms)設けてい
る。一般に、消去期間では、白から黒或いは中間調から
黒へ明るさが変化する。この明るさの変化は、1フィー
ルドの平均的な明るさに対して2%程度であるので、飛
び越し走査をしない線順次走査ではちらつき(20Hz
成分)として視認される。
【0121】これに対して、本第2実施形態では、走査
電極を飛び越しながら走査することによって消去に伴い
明るさが変化する周波数を高周波数化することで、ちら
つきを実質視認不能としている。即ち、図25(a)に
示すように、従来の線順次走査では平均的な明るさの変
化はフレーム周波数と同じ20Hzである。従って、ち
らつきを感じ易い周波数となっている。このため、ちら
つきとして視認される。
【0122】一方、本第2実施形態にて示す飛び越し走
査では、飛び越し数2の場合、図25(b)にて示すよ
うに、走査電極3本単位で平均される。このため、平均
的な明るさの変化はフレーム周波数の3倍の60Hzと
なる。この場合、60Hzのちらつきに対する人間の視
覚の感度は低いので視認されない。以上のようにして、
本第2実施形態によれば、表示のちらつきを視認させる
ことなく、所望の映像を表示することができる。なお、
液晶表示装置の温度が40℃の場合、40以上の高コン
トラスト表示が得られた。
【0123】また、視認されるちらつきの線順次及び飛
び越し数nに対する依存性を調べたところ図26及び図
27に示すような結果が得られた。これによれば、線順
次走査の場合は、明るさの変化量が平均的な明るさの1
%以上であるとちらつきとして視認されることが分か
る。一方、飛び越し数n=1の場合は、5%以上の場合
にちらつきとして視認されることが分かる。
【0124】また、飛び越し数n=2の場合は、明るさ
の変化が10%以上の場合に横縞スクロールとして視認
されることが分かる。横縞スクロールとは、図28
(a)乃至(c)にて斜線領域で示すように、走査電極
に沿う方向の濃淡の縞が画面の上下方向に移動して見え
る現象である。なお、図27のT1、T2、T3はある
時刻を示す(T1<T2<T3)。
【0125】横縞スクロールが視認されるかどうかは、
画面と目の距離に依存し、距離が離れる程見えにくくな
る。また、縞の幅Lsが小さくなる程見えにくくなる。
また、縞の幅Lsは飛び越し数と走査電極のピッチによ
って決まる。通常パソコンなどの端末としてディスプレ
イを見る距離(20cm乃至60cm)では、Lsが5
mmより小さければ殆ど視認できない。また、縞が上方
向に移動するか、下方向に移動するかは、画面を見る位
置や目を動かす方向によって変わる。
【0126】なお、図28は、画面下方向に縞が移動す
る場合の画面の1 部分を示している。飛び越し数3の場
合は、明るさの変化が5%以上の場合に横縞スクロール
として視認される。飛び越し数4の場合は、明るさの変
化が2%以上の場合に横縞スクロールとして見える。以
上の結果から、本第2実施形態の駆動波形の場合には、
飛び越し数n=2の場合が消去に伴う明るさの変化によ
るちらつきを防止する効果が最も高い。図26及び図2
7に示す結果は、画面と目の距離が5cmの場合であ
る。従って、通常使用の場合は、図26及び図27の結
果よりは横縞スクロールが見えにくくなるので、飛び越
し数nを2より増やしても実用上問題無い。
【0127】なお、フレーム周波数や回復期間の回数が
異なる場合は、図26及び図27のデータを求めた条件
のもと同様の実験方法でもって、最適な飛び越し数を決
めればちらつきを効果的に防止することができる。ま
た、本発明の実施にあたっては、1フィールドにおける
リフレッシュパルス電圧の印加回数は、8回或いは4回
に限ることなく、適宜変更して実施してもよい。
【0128】この場合、複数条の走査電極のうちの一走
査電極に対応した隣り合う両保持期間のうち先の保持期
間における保持電圧の最後の極性を、直後の保持期間に
おける保持電圧の最初の極性と異なるようにする。これ
により、表示の焼き付き防止に要する反強誘電性液晶の
交流駆動を確保しつつ、上記各実施形態にて述べたリフ
レッシュパルス電圧の印加による作用効果を達成でき
る。
【0129】また、本発明の実施にあたっては、上記各
実施形態に限ることなく、保持期間のリフレッシュパル
ス電圧の回数に合わせて、複数条の走査電極のうちの一
走査電極に対応した保持期間における保持電圧の極性
が、上記一走査電極に隣り合う走査電極に対応した保持
期間における保持電圧の極性とは、上記選択期間の繰り
返し周期の半分以上にて異なるようにして実施するよう
にしてもよい。
【0130】これにより、保持電圧の極性切り換え周期
を、フィールド反転方式に比べて見かけ上速くすること
ができ、その結果、上記各実施形態にて述べたリフレッ
シュパルス電圧の印加による作用効果を確保しつつ、保
持電圧の極性切り換え周期に起因する表示のちらつきを
防止できる。また、本発明の実施にあたり、上記実施の
形態のハードロジック構成は、マイクロコンピュータの
フローチャートにより実現するようにしてもよい。
【0131】また、本発明の実施にあたり、反強誘電性
液晶、n条の走査電極(Y1乃至Yn)及びm条の信号
電極(X1乃至Xm)によりn×m個の画素を形成して
なる液晶パネル(10)と、上記n条の走査電極上の画
素に画像データを書き込む選択期間を確保するとともに
走査電極に保持電圧を少なくとも一回極性反転させなが
ら印加して当該走査電極上の画素の状態を保持する保持
期間を確保するように制御動作する走査電極駆動制御手
段(20、30、50)と、この走査電極駆動制御手段
による走査と同期して、前記複数条の信号電極に対し上
記画像データを信号電圧として印加するように制御動作
する信号電極駆動制御手段(20、40、60)とを備
え、上記走査電極駆動制御手段及び信号電極駆動制御手
段の両制御動作に応じて上記複数の画素によりマトリク
ス表示するようにしたマトリクス型液晶表示装置におい
て、上記走査電極駆動制御手段が、上記保持電圧の極性
を反転させる際、走査電極に上記保持電圧以上のリフレ
ッシュパルス電圧を印加し、上記信号電極駆動制御手段
は、上記リフレッシュパルス電圧の印加期間には、上記
信号電圧をその変化の基準レベルに相当する電圧にて上
記複数条の信号電極に印加するようにしてもよい。
【0132】このように、信号電極駆動制御手段が、リ
フレッシュ電圧の印加期間には、信号電圧をその変化の
基準レベルに相当する電圧にて複数条の信号電極に印加
するようにすれば、上記基準レベル相当電圧を明表示信
号電圧及び暗表示信号電圧のいずれの電圧波形と組み合
わせても、常に同一となる。リフレッシュされる画素
は、その画素の電極上の他の画素の表示状態を決定する
信号電圧波形の影響を受けることなく、明るさが略同一
の表示状態とすることができる。
【0133】従って、上記各実施形態のようにリフレッ
シュパルス電圧を保持電圧より高い場合に限定すること
なく、保持電圧の極性を反転させる際に保持電圧以上の
リフレッシュパルス電圧を印加することで、保持電圧の
極性の反転前後の明るさの変動を最小限に抑制できる。
このため、液晶を交流駆動しても、表示のちらつきを実
質的に視認不能とし得る。
【0134】ここで、さらに上記第2実施形態にて述べ
た飛び越し走査を適用すれば、上記第2実施形態にて述
べた作用効果をも達成できる。また、本発明の実施にあ
たり、液晶パネルに用いる液晶としては、反強誘電性液
晶に限ることなく、これと同様の電気光学的特性を有す
るようなスメクチック液晶その他各種液晶を採用しても
よい。
【0135】また、本発明の実施にあたり、上記各実施
形態において、電源回路30の電圧VE及び電源回路4
0の電圧VGは、零レベルである必要はなく、また、両
電圧VE、VGは、互いに独立し異なっていてもよい。
これによっても、上記各実施形態にて述べたと同様の作
用効果を達成できる。また、本発明の実施にあたり、上
記各実施形態では、回復期間にリフレッシュパルス電圧
とともに保持電圧を極性反転させているが、液晶材料の
種類或いは温度によっては、保持電圧の極性反転の際に
映像データの影響しないように、例えば、回復期間と同
期する他の選択される画素の映像データが重なって表示
される現象が発生しないように、極性反転時には映像デ
ータに依存しない電圧を印加すれば、リフレッシュパル
ス電圧の印加を廃止して保持電圧の極性を反転させるだ
けでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマトリクス型液晶表示装置の第1
実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1の液晶パネルの断面図である。
【図3】図1の液晶パネルにおける画素の模式的例示図
である。
【図4】図1の走査電極駆動回路の具体的回路図であ
る。
【図5】図4のデコーダ回路の詳細回路図である。
【図6】図4の走査電極駆動回路の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図7】図1の信号電極駆動回路の具体的回路図であ
る。
【図8】図7のデコーダ回路の詳細回路図である。
【図9】図7の信号電極駆動回路の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図10】図1の液晶表示装置の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図11】画素Gi,1 が明表示の場合の駆動電圧波形を
示すタイミングチャートである。
【図12】画素Gi,2 が暗表示の場合の駆動電圧波形を
示すタイミングチャートである。
【図13】画素Gi,3 が明表示の場合の駆動電圧波形を
示すタイミングチャートである。
【図14】第1フィールドの一部における明表示画素に
印加される駆動電圧波形及び反強誘電性液晶の透過光強
度特性を示すタイミングチャートである。
【図15】第1フィールドの一部における暗表示画素に
印加される駆動電圧波形及び反強誘電性液晶の透過光強
度特性を示すタイミングチャートである。
【図16】本発明に係るマトリクス型液晶表示装置の第
2実施形態を示す全体構成図である。
【図17】図16の走査電極駆動回路の具体的回路図で
ある。
【図18】図17の各2bitレジスタの詳細回路図で
ある。
【図19】図16の走査電極駆動回路の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図20】図16の走査電極に印加される駆動波形を示
すタイミングチャートである。
【図21】図16の液晶表示装置の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図22】上記第2実施形態における画素Gi,jが明表
示の場合の駆動電圧波形及び画素の明るさの変化を示す
タイミングチャートである。
【図23】上記第2実施形態における画素Gi,jが明表
示から中間調表示に変化する場合の駆動電圧波形及び画
素の明るさの変化を示すタイミングチャートである。
【図24】上記第2実施形態における画素Gi,jが明表
示から黒表示に変化する場合の駆動電圧波形及び画素の
明るさの変化を示すタイミングチャートである。
【図25】(a)は、ちらつき周波数20Hzでの線順
次走査における液晶パネルの輝度の光学応答波形及び平
均光学応答波形を示すタイミングチャートであり、
(b)は、上記第2実施形態におけるちらつき周波数6
0Hzでの飛び越し走査における液晶パネルの輝度の光
学応答波形及び平均光学応答波形を示すタイミングチャ
ートである。
【図26】液晶パネルの輝度の変化率をパラメータとし
て、線順次走査及び飛び越し走査(飛び越し数n=1、
2)をした場合の飛び越し数とちらつきの関係を示す図
表である。
【図27】液晶パネルの輝度の変化率をパラメータとし
て、飛び越し走査(飛び越し数n=3、4)をした場合
の飛び越し数とちらつきの関係を示す図表である。
【図28】(a)乃至(c)は、液晶パネルに横縞スク
ロールが生ずる場合の説明図である。
【図29】反強誘電性液晶の電圧に対する応答時間特性
を示すグラフである。
【図30】反強誘電性液晶の画素に対応する部分のリフ
レッシュパルス電圧印加における状態を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
10…液晶パネル、20、20A…コントロール回路、
30、40…電源回路、50、50A…走査電極駆動回
路、60…信号電極駆動回路、DX1乃至DXm、DY
1乃至DYn…デコーダ回路、RX1乃至RXm…3b
itレジスタ、RY1乃至RYn、RY11乃至RYn
1 …2bitレジスタ、SY1乃至SYn…レベルシフ
タ、WX1乃至WXm、WY1乃至WYn…アナログス
イッチ回路。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶、n条の走査電極(Y1乃至Yn)
    及びm条の信号電極(X1乃至Xm)によりn×m個の
    画素を形成してなる液晶パネル(10)と、 前記n条の走査電極上の画素に画像データを消去する消
    去期間と走査電極上の画素に画像データを書き込む選択
    期間を確保するとともに走査電極に保持電圧を少なくと
    も一回極性反転させながら印加して当該走査電極上の画
    素の状態を保持する保持期間を確保するように制御動作
    する走査電極駆動制御手段(20、20A、30、5
    0、50A)と、 この走査電極駆動制御手段による走査と同期して、前記
    複数条の信号電極に対し前記画像データを信号電圧とし
    て印加するように制御動作する信号電極駆動制御手段
    (20、20A、40、60)とを備え、 前記走査電極駆動制御手段及び信号電極駆動制御手段の
    両制御動作に応じて前記複数の画素によりマトリクス表
    示するようにしたマトリクス型液晶表示装置であって、 前記走査電極駆動制御手段が、複数条の走査電極を少な
    くとも1本以上飛び越しながら走査して画像を表示する
    マトリクス型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶が、印加電圧に応じ反強誘電状
    態、正極側強誘電状態及び負極側強誘電状態となる反強
    誘電性液晶(10c)であり、前記走査電極駆動制御手
    段が、前記保持電圧の極性を反転させる際、走査電極に
    前記保持電圧よりも高いリフレッシュ電圧を印加するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のマトリクス型液晶表示
    装置。
  3. 【請求項3】 走査電極の飛び越し本数をkとし垂直走
    査期間をTvとすると、k+1とTvの逆数の積がちら
    つきの実質的視認不能範囲にあることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のマトリックス型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記実質的視認不能範囲の下限が少なく
    とも30Hz以上であることを特徴とする請求項3に記
    載のマトリクス型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記消去期間が垂直走査期間の10%以
    下の時間であることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか一つに記載のマトリクス型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記走査電極駆動制御手段により飛び越
    される走査電極のピッチがスクロール現象の実質的視認
    不能範囲にあることを特徴とする請求項1乃至5に記載
    のマトリクス型液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記実質的視認不能範囲の上限が5mm
    以下であることを特徴とする請求項6に記載のマトリク
    ス型液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記複数条の走査電極のうちの一走査電
    極に対応した隣り合う両保持期間のうち先の保持期間に
    おける保持電圧の最後の極性は、直後の保持期間におけ
    る保持電圧の最初の極性と異なることを特徴とする請求
    項1乃至7のいずれか一つに記載のマトリクス型液晶表
    示装置。
  9. 【請求項9】 液晶、n条の走査電極(Y1乃至Yn)
    及びm条の信号電極(X1乃至Xm)によりn×m個の
    画素を形成してなる液晶パネル(10)と、 前記n条の走査電極上の画素に画像データを消去する消
    去期間と走査電極上の画素に画像データを書き込む選択
    期間を確保するとともに走査電極に保持電圧を少なくと
    も一回極性反転させながら印加して当該走査電極上の画
    素の状態を保持する保持期間を確保するように制御動作
    する走査電極駆動制御手段(20、20A、30、5
    0、50A)と、 この走査電極駆動制御手段による走査と同期して、前記
    複数条の信号電極に対し前記画像データを信号電圧とし
    て印加するように制御動作する信号電極駆動制御手段
    (20、20A、40、60)とを備え、 前記走査電極駆動制御手段及び信号電極駆動制御手段の
    両制御動作に応じて前記複数の画素によりマトリクス表
    示するようにしたマトリクス型液晶表示装置であって、 前記液晶が、印加電圧に応じ反強誘電状態、正極側強誘
    電状態及び負極側強誘電状態となる反強誘電性液晶(1
    0c)であり、 前記走査電極駆動制御手段が、前記保持電圧の極性を反
    転させる際、走査電極に前記保持電圧以上のリフレッシ
    ュ電圧を印加するとともに、複数条の走査電極を少なく
    とも1本以上飛び越しながら走査し、 前記信号電極駆動制御手段が、前記リフレッシュ電圧の
    印加期間には、前記信号電圧をその変化の基準レベルに
    相当する電圧にて前記複数条の信号電極に印加して画像
    を表示するようにしたマトリクス型液晶表示装置。
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