JPH1137252A - 差動装置 - Google Patents
差動装置Info
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- JPH1137252A JPH1137252A JP18937797A JP18937797A JPH1137252A JP H1137252 A JPH1137252 A JP H1137252A JP 18937797 A JP18937797 A JP 18937797A JP 18937797 A JP18937797 A JP 18937797A JP H1137252 A JPH1137252 A JP H1137252A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- case
- differential
- plate
- ball
- disk
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H48/00—Differential gearings
- F16H48/12—Differential gearings without gears having orbital motion
- F16H48/14—Differential gearings without gears having orbital motion with cams
- F16H48/147—Differential gearings without gears having orbital motion with cams with driven cam followers or balls engaging two opposite cams
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Retarders (AREA)
- Friction Gearing (AREA)
- Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 歯車間距離が一定であっても、ボルトの取付
ピッチ円が決まっていても、駆動力を変更することがで
きる差動装置を得る。 【解決手段】 外部からの駆動力が伝達される従動歯車
を別体に設け、ディスクプレート、センタープレートな
どの差動部品に対応したケースアダプタをデフケースと
ケースカバー間に介装する。
ピッチ円が決まっていても、駆動力を変更することがで
きる差動装置を得る。 【解決手段】 外部からの駆動力が伝達される従動歯車
を別体に設け、ディスクプレート、センタープレートな
どの差動部品に対応したケースアダプタをデフケースと
ケースカバー間に介装する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の左右または
前後駆動輪の回転差を許容する差動装置に関するもので
ある。
前後駆動輪の回転差を許容する差動装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の差動装置としては、出力
軸に連結された一対のベベル歯車の間にピニオン歯車を
介在させ、ピニオン歯車のシャフトに外側から回転力が
加わると、差動時にピニオン歯車を自転させて各出力軸
の回転差を許容するようにしたものが一般的であるが、
このような構造の差動装置よりも小型で、しかも特別な
機構を追加することなく差動制限機能を有するものが、
特開平8−170705号公報として提案されている。
軸に連結された一対のベベル歯車の間にピニオン歯車を
介在させ、ピニオン歯車のシャフトに外側から回転力が
加わると、差動時にピニオン歯車を自転させて各出力軸
の回転差を許容するようにしたものが一般的であるが、
このような構造の差動装置よりも小型で、しかも特別な
機構を追加することなく差動制限機能を有するものが、
特開平8−170705号公報として提案されている。
【0003】この差動装置は、外部からの駆動力によっ
て回転するデフケースに、互いに同軸状に配置された一
対のディスクプレートと、各ディスクプレートの間に配
置された複数のボールと、各ボールを保持するセンター
プレートとを含む差動部品を収容し、センタープレート
に設けた複数の長孔に各ボールを移動自在に収容すると
ともに、各ディスクプレートにそれぞれ設けた溝に各ボ
ールを転動自在に係合し、各ボールを各ディスクプレー
トの溝に沿って転動させながらセンタープレートの長孔
内を往復移動させることによって各ディスクプレートの
回転差を許容するようにしたものである。即ち、差動装
置では、各ディスクプレートに回転差が生ずると、セン
タープレートの各長孔に収容された各ボールが各ディス
クプレートの溝に案内されて転動し、各長孔内を往復移
動するが、その際、各ディスクプレートに回転差を発生
させる力が一方のディスクプレート側から加わると、他
方のディスクプレートでは差動時に従動側となるボール
が差動時に主動側となる溝を自らの動きに追従させよう
とするため、この時に生ずる反力が抵抗となって各ディ
スクプレートの差動が制限されるようになっている。
て回転するデフケースに、互いに同軸状に配置された一
対のディスクプレートと、各ディスクプレートの間に配
置された複数のボールと、各ボールを保持するセンター
プレートとを含む差動部品を収容し、センタープレート
に設けた複数の長孔に各ボールを移動自在に収容すると
ともに、各ディスクプレートにそれぞれ設けた溝に各ボ
ールを転動自在に係合し、各ボールを各ディスクプレー
トの溝に沿って転動させながらセンタープレートの長孔
内を往復移動させることによって各ディスクプレートの
回転差を許容するようにしたものである。即ち、差動装
置では、各ディスクプレートに回転差が生ずると、セン
タープレートの各長孔に収容された各ボールが各ディス
クプレートの溝に案内されて転動し、各長孔内を往復移
動するが、その際、各ディスクプレートに回転差を発生
させる力が一方のディスクプレート側から加わると、他
方のディスクプレートでは差動時に従動側となるボール
が差動時に主動側となる溝を自らの動きに追従させよう
とするため、この時に生ずる反力が抵抗となって各ディ
スクプレートの差動が制限されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記差動装置では、ボ
ールと溝との係合により各ディスクプレートの差動を達
成するとともに、その構成における機械的な特性を利用
して差動制限効果を得ることができるため、部品点数が
少なく容易に組立てることができるという利点がある。
しかし、特開平8−170705号公報に開示のものは
基本構造であるため、差動装置として実車に搭載する場
合には、動力の伝達を受ける従動歯車を前記デフケース
にボルト等を用いて取付けなければならない。
ールと溝との係合により各ディスクプレートの差動を達
成するとともに、その構成における機械的な特性を利用
して差動制限効果を得ることができるため、部品点数が
少なく容易に組立てることができるという利点がある。
しかし、特開平8−170705号公報に開示のものは
基本構造であるため、差動装置として実車に搭載する場
合には、動力の伝達を受ける従動歯車を前記デフケース
にボルト等を用いて取付けなければならない。
【0005】エンジンからの駆動歯車とこの駆動歯車に
よりデフケースと一体に回転する従動歯車の歯車間距離
は、自動車の車種により一定しているのが殆どである。
また前記従動歯車はデフケースに多数のボルトなどで締
結されるが、このボルトの取付ピッチ円も車種により決
まっているのが殆どである。同じ車種で伝達力を上げよ
うとする場合には、駆動歯車と従動歯車の歯車間距離を
変えず、前記のディスクプレート、ボール、センタープ
レートを含む差動部品の形状・寸法を大きくする必要が
ある。しかし、前述のとおり歯車間距離やボルトの取付
ピッチ円などの制限がある。
よりデフケースと一体に回転する従動歯車の歯車間距離
は、自動車の車種により一定しているのが殆どである。
また前記従動歯車はデフケースに多数のボルトなどで締
結されるが、このボルトの取付ピッチ円も車種により決
まっているのが殆どである。同じ車種で伝達力を上げよ
うとする場合には、駆動歯車と従動歯車の歯車間距離を
変えず、前記のディスクプレート、ボール、センタープ
レートを含む差動部品の形状・寸法を大きくする必要が
ある。しかし、前述のとおり歯車間距離やボルトの取付
ピッチ円などの制限がある。
【0006】本発明の課題は、歯車間距離を変えず、ま
たは従動歯車の取付ボルトなどのピッチ円を変えること
なく、ディスクプレート、ボール、センタープレートを
含む差動部品の形状・寸法を変更できる差動装置を提供
することにある。
たは従動歯車の取付ボルトなどのピッチ円を変えること
なく、ディスクプレート、ボール、センタープレートを
含む差動部品の形状・寸法を変更できる差動装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に本発明の差動装置は、軸方向一端側を開口したデフケ
ースと、デフケースの一端側開口部を閉塞するケースカ
バーとを備え、前記デフケース内に、互いに同軸状に配
置された一対のディスクプレートと、各ディスクプレー
トの間に配置された複数のボールと、各ボールを保持す
るセンタープレートとを含む差動部品を収容し、前記セ
ンタープレートに設けた複数の長孔に各ボールを移動自
在に収容するとともに、各ディスクプレートにそれぞれ
設けた溝に各ボールを転動自在に係合し、外部からの駆
動力によってデフケースを軸心周りに回転させるととも
に、各ボールを各ディスクプレートの溝に沿って転動さ
せながらセンタープレートの長孔内を往復移動させるこ
とにより、各ディスクプレートの回転差を許容するよう
にした差動装置において、前記ケースカバーと外部から
の駆動力が伝達される従動歯車とを別体に設け、前記ケ
ースカバーとデフケースとの間に前記差動部品に対応し
たケースアダプタを介装したことを特徴とする。
に本発明の差動装置は、軸方向一端側を開口したデフケ
ースと、デフケースの一端側開口部を閉塞するケースカ
バーとを備え、前記デフケース内に、互いに同軸状に配
置された一対のディスクプレートと、各ディスクプレー
トの間に配置された複数のボールと、各ボールを保持す
るセンタープレートとを含む差動部品を収容し、前記セ
ンタープレートに設けた複数の長孔に各ボールを移動自
在に収容するとともに、各ディスクプレートにそれぞれ
設けた溝に各ボールを転動自在に係合し、外部からの駆
動力によってデフケースを軸心周りに回転させるととも
に、各ボールを各ディスクプレートの溝に沿って転動さ
せながらセンタープレートの長孔内を往復移動させるこ
とにより、各ディスクプレートの回転差を許容するよう
にした差動装置において、前記ケースカバーと外部から
の駆動力が伝達される従動歯車とを別体に設け、前記ケ
ースカバーとデフケースとの間に前記差動部品に対応し
たケースアダプタを介装したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は発明の実施の形態を示す差
動装置の側面断面図、図2は図1の差動装置を構成する
部品を分解した断面図、図3および図4は図1における
A−A線方向矢視断面図である。図1〜図4に示す差動
装置は、デフケース1と、デフケース1の一端に連結す
るケースアダプタ9と、ケースアダプタ9の一端に連結
するケースカバー6と、互いに同軸状に対向して配置さ
れた一対のディスクプレート3と、各ディスクプレート
3の間に配置されたセンタープレート4と、センタープ
レート4に転動自在に保持された多数のボール5とを備
えている。
動装置の側面断面図、図2は図1の差動装置を構成する
部品を分解した断面図、図3および図4は図1における
A−A線方向矢視断面図である。図1〜図4に示す差動
装置は、デフケース1と、デフケース1の一端に連結す
るケースアダプタ9と、ケースアダプタ9の一端に連結
するケースカバー6と、互いに同軸状に対向して配置さ
れた一対のディスクプレート3と、各ディスクプレート
3の間に配置されたセンタープレート4と、センタープ
レート4に転動自在に保持された多数のボール5とを備
えている。
【0009】デフケース1は一端を開口した筒形をな
し、その中央には一方のディスクプレート3を支持する
軸受1aが設けられている。デフケース1の周囲にはフ
ランジ1bが設けられ、フランジ1bにはボルト7螺着
用の多数のネジ孔1cが設けられている。また、デフケ
ース1の内面にはセンタープレート4を固定するための
溝1dが設けられている。
し、その中央には一方のディスクプレート3を支持する
軸受1aが設けられている。デフケース1の周囲にはフ
ランジ1bが設けられ、フランジ1bにはボルト7螺着
用の多数のネジ孔1cが設けられている。また、デフケ
ース1の内面にはセンタープレート4を固定するための
溝1dが設けられている。
【0010】ケースカバー6は円盤状に形成され、その
中央には他方のディスクプレート3を支持する軸受6a
が設けられている。
中央には他方のディスクプレート3を支持する軸受6a
が設けられている。
【0011】各ディスクプレート3は互いに対向面を平
坦に形成され、その他端には車輪側のドライブシャフト
(図示せず)を連結するための連結部3aが設けられて
いる。また、各ディスクプレート3の対向面には各ボー
ル5が転動自在に係合する溝3bが設けられ、各溝3b
は周方向に連続して形成されている。各溝3bは、図3
に示すようにボール5をディスクプレート3の径方向内
側から外側に向かって移動させる第1の案内区間3b−
1と、ボール5をディスクプレート3の径方向外側から
内側に向かって移動させる第2の案内区間3b−2とを
周方向に連続して有し、一方のディスクプレート3では
第1の案内区間3b−1が第2の案内区間3b−2より
も周方向に長く形成され、他方のディスクプレート3で
は第2の案内区間3b−2が第1の案内区間3b−1よ
りも周方向に長く形成されている。即ち、各ディスクプ
レート3の対向面においては、ボール5を反転させる位
置が、図3に示すように各溝3bの一方(図3では外
側)が重なり合ったときは、他方(図3では内側)では
互いに周方向にずれるようになっている。また、一方の
ディスクプレート3とデフケース1との間、他方のディ
スクプレート3とケースカバー2との間にはそれぞれス
ラストワッシャ8が介装されている。
坦に形成され、その他端には車輪側のドライブシャフト
(図示せず)を連結するための連結部3aが設けられて
いる。また、各ディスクプレート3の対向面には各ボー
ル5が転動自在に係合する溝3bが設けられ、各溝3b
は周方向に連続して形成されている。各溝3bは、図3
に示すようにボール5をディスクプレート3の径方向内
側から外側に向かって移動させる第1の案内区間3b−
1と、ボール5をディスクプレート3の径方向外側から
内側に向かって移動させる第2の案内区間3b−2とを
周方向に連続して有し、一方のディスクプレート3では
第1の案内区間3b−1が第2の案内区間3b−2より
も周方向に長く形成され、他方のディスクプレート3で
は第2の案内区間3b−2が第1の案内区間3b−1よ
りも周方向に長く形成されている。即ち、各ディスクプ
レート3の対向面においては、ボール5を反転させる位
置が、図3に示すように各溝3bの一方(図3では外
側)が重なり合ったときは、他方(図3では内側)では
互いに周方向にずれるようになっている。また、一方の
ディスクプレート3とデフケース1との間、他方のディ
スクプレート3とケースカバー2との間にはそれぞれス
ラストワッシャ8が介装されている。
【0012】センタープレート4は両端面を平坦状に形
成され、その周面に設けた突起4aをデフケース1の溝
1dに嵌合することによってデフケース1内に固定され
ている。センタープレート4には各ボール5を転動自在
に収容する計8つの長孔4bが周方向に等間隔で設けら
れ、各長孔4bは径方向に直線状に延び、それぞれ軸方
向に貫通して設けられている。
成され、その周面に設けた突起4aをデフケース1の溝
1dに嵌合することによってデフケース1内に固定され
ている。センタープレート4には各ボール5を転動自在
に収容する計8つの長孔4bが周方向に等間隔で設けら
れ、各長孔4bは径方向に直線状に延び、それぞれ軸方
向に貫通して設けられている。
【0013】各ボール5はセンタープレート4の各長孔
4bに収容され、それぞれ各ディスクプレート3の溝3
bに係合している。デフケース1は、ボルト7を、各ボ
ルト通し孔2c、6bからネジ孔1cに螺合することに
よって、ヘリカル歯車2、ケースカバー6と固定されて
いる。
4bに収容され、それぞれ各ディスクプレート3の溝3
bに係合している。デフケース1は、ボルト7を、各ボ
ルト通し孔2c、6bからネジ孔1cに螺合することに
よって、ヘリカル歯車2、ケースカバー6と固定されて
いる。
【0014】ケースアダプタ9は、デフケース1とケー
スカバー6との間に介装され、ディスクプレート3、セ
ンタープレート4およびボール5を含む差動部品を、デ
フケース1とケースカバー6と共に収納している。そし
てケースアダプタ9には多数のボルト通し孔9bと共に
多数のネジ穴9aも形成している。ケースアダプタ9と
デフケース1との間に差動部品を収納した後、ボルト1
0をボルト通し孔9bに挿入してネジ孔1cに螺着する
ことで固定している。
スカバー6との間に介装され、ディスクプレート3、セ
ンタープレート4およびボール5を含む差動部品を、デ
フケース1とケースカバー6と共に収納している。そし
てケースアダプタ9には多数のボルト通し孔9bと共に
多数のネジ穴9aも形成している。ケースアダプタ9と
デフケース1との間に差動部品を収納した後、ボルト1
0をボルト通し孔9bに挿入してネジ孔1cに螺着する
ことで固定している。
【0015】更に、デフケース1に固定されたケースア
ダプタ9と、ヘリカル歯車2、ケースカバー6とは、ボ
ルト7をボルト通し孔2a、ボルト通し孔6bに挿入し
てネジ孔9aに螺着することで固定している。
ダプタ9と、ヘリカル歯車2、ケースカバー6とは、ボ
ルト7をボルト通し孔2a、ボルト通し孔6bに挿入し
てネジ孔9aに螺着することで固定している。
【0016】この実施の形態の差動装置では、駆動歯車
(図示せず)とこれに噛み合うヘリカル歯車2との歯車
間距離が一定であり、またはヘリカル歯車2の取付ボル
ト7のピッチ円が決まっていても、ケースカバー6とヘ
リカル歯車2を別体とし、更にケースカバーを介装にし
ているので、駆動力に適合させて、ディスクプレート
3、ボール5、センタープレート4を含めた差動部品の
形状・寸法を比較的大幅に変更することが可能である。
例えば、駆動力を大きくする場合、ディスクプレート
3、センタープレート4を大きくする必要があるが、こ
の場合にはデフケース1の内径1eを大きくし、ケース
アダプタ9の内径9cを内径1eに合わせ、またボルト
10の取付ピッチ円径も大きくし、ケースアダプタ9の
内径9cをケースカバー6の外径6cと嵌合させること
で、駆動力に適応した差動装置とすることができる。
(図示せず)とこれに噛み合うヘリカル歯車2との歯車
間距離が一定であり、またはヘリカル歯車2の取付ボル
ト7のピッチ円が決まっていても、ケースカバー6とヘ
リカル歯車2を別体とし、更にケースカバーを介装にし
ているので、駆動力に適合させて、ディスクプレート
3、ボール5、センタープレート4を含めた差動部品の
形状・寸法を比較的大幅に変更することが可能である。
例えば、駆動力を大きくする場合、ディスクプレート
3、センタープレート4を大きくする必要があるが、こ
の場合にはデフケース1の内径1eを大きくし、ケース
アダプタ9の内径9cを内径1eに合わせ、またボルト
10の取付ピッチ円径も大きくし、ケースアダプタ9の
内径9cをケースカバー6の外径6cと嵌合させること
で、駆動力に適応した差動装置とすることができる。
【0017】以上のように構成された差動装置において
は、ヘリカル歯車2にエンジンからの駆動力が伝達さ
れ、このヘリカル歯車2、ケースカバー6、およびケー
スアダプタ9に締結固定されたデフケース全体が軸心回
りに回転するようになっている。即ち、ヘリカル歯車2
に伝達された駆動力によってデフケース1が回転する
と、デフケース1と一体にセンタープレート4が回転
し、この回転力は各ボール5を介して各ディスクプレー
ト3の溝3bに伝達されるとともに、各ディスクプレー
ト3に連結された左右のドライブシャフトに伝達され
る。
は、ヘリカル歯車2にエンジンからの駆動力が伝達さ
れ、このヘリカル歯車2、ケースカバー6、およびケー
スアダプタ9に締結固定されたデフケース全体が軸心回
りに回転するようになっている。即ち、ヘリカル歯車2
に伝達された駆動力によってデフケース1が回転する
と、デフケース1と一体にセンタープレート4が回転
し、この回転力は各ボール5を介して各ディスクプレー
ト3の溝3bに伝達されるとともに、各ディスクプレー
ト3に連結された左右のドライブシャフトに伝達され
る。
【0018】ここで、この差動装置の動作を、各ドライ
ブシャフトに回転差が生じていない場合と、各ドライブ
シャフトに回転差が生じた場合と、一方のドライブシャ
フトのみが空転し易い状態に陥った場合について説明す
る。まず、自動車が摩擦力の十分な路面を直進している
ときなど、各ドライブシャフトに回転差が生じていない
場合は、各ディスクプレート3には回転差が生じないの
で、各ボール5の転動は起こらず、各ディスクプレート
3がセンタープレート4と一体に回転する。
ブシャフトに回転差が生じていない場合と、各ドライブ
シャフトに回転差が生じた場合と、一方のドライブシャ
フトのみが空転し易い状態に陥った場合について説明す
る。まず、自動車が摩擦力の十分な路面を直進している
ときなど、各ドライブシャフトに回転差が生じていない
場合は、各ディスクプレート3には回転差が生じないの
で、各ボール5の転動は起こらず、各ディスクプレート
3がセンタープレート4と一体に回転する。
【0019】次に、自動車が摩擦力の十分な路面を旋回
しているときなど、各駆動輪にトルクが均等に伝わって
いる状態で各ドライブシャフトに回転差が生じた場合に
は、以下に示す動作によって各ドライブシャフト6の回
転差が許容される。即ち、各ドライブシャフトの回転差
により各ディスクプレート3が互いに反対方向に回転す
ると、各長孔4b内のボール5が各溝3bに案内されて
転動し、それぞれの長孔4bに沿って往復移動する。即
ち、図3において径方向の外側にあったボール5は、図
4に示すように各溝3bの第1の案内区間3b−1に沿
って径方向の内側に向かって移動し、内側の反転位置に
達した後は、各溝3bの第2の案内区間3b−2に沿っ
て径方向の外側に向かって移動する。この場合、図3に
示すように一つおきに半数ずつのボール5が各溝3bの
外側の反転位置に達するが、各ディスクプレート3の対
向面では各溝3bの反転位置が内側または外側の一方で
一致したときに他方では互いにずれるようになっている
ので、他のボール5は内側の反転位置まで達していな
い。つまり、ボール5が各溝3bの反転位置に達したと
きは、ボール5と溝3bとの間で力を伝達することがで
きないので、全てのボール5が同時に各溝3bの反転位
置に達しないようにする必要がある。
しているときなど、各駆動輪にトルクが均等に伝わって
いる状態で各ドライブシャフトに回転差が生じた場合に
は、以下に示す動作によって各ドライブシャフト6の回
転差が許容される。即ち、各ドライブシャフトの回転差
により各ディスクプレート3が互いに反対方向に回転す
ると、各長孔4b内のボール5が各溝3bに案内されて
転動し、それぞれの長孔4bに沿って往復移動する。即
ち、図3において径方向の外側にあったボール5は、図
4に示すように各溝3bの第1の案内区間3b−1に沿
って径方向の内側に向かって移動し、内側の反転位置に
達した後は、各溝3bの第2の案内区間3b−2に沿っ
て径方向の外側に向かって移動する。この場合、図3に
示すように一つおきに半数ずつのボール5が各溝3bの
外側の反転位置に達するが、各ディスクプレート3の対
向面では各溝3bの反転位置が内側または外側の一方で
一致したときに他方では互いにずれるようになっている
ので、他のボール5は内側の反転位置まで達していな
い。つまり、ボール5が各溝3bの反転位置に達したと
きは、ボール5と溝3bとの間で力を伝達することがで
きないので、全てのボール5が同時に各溝3bの反転位
置に達しないようにする必要がある。
【0020】次に、一方の駆動輪が路面との摩擦力を失
ったときなど、片方のドライブシャフトのみが空転し易
い状態に陥った場合には、以下に示す動作により各ドラ
イブシャフトの差動が制限される。即ち、前述のように
各ディスクプレート3の回転差が均等な力によって生じ
た場合、各溝3bは各ボール5を円滑に転動させること
ができるが、一方のディスクプレート3のみをドライブ
シャフト側から回転させようとした場合、一方の溝3b
のみが各ボール5を転動させようとするので、各溝3b
には各ボール5との接触面における反力が作用する。こ
れにより、各ディスクプレート3が互いに軸方向に離れ
ようとして各スラストワッシャ8に押し付けられ、その
摩擦力が抵抗となって一方のディスクプレート3の回転
に他方のディスクプレート3を追従させることが困難に
なり、各ドライブシャフトの差動が制限される。
ったときなど、片方のドライブシャフトのみが空転し易
い状態に陥った場合には、以下に示す動作により各ドラ
イブシャフトの差動が制限される。即ち、前述のように
各ディスクプレート3の回転差が均等な力によって生じ
た場合、各溝3bは各ボール5を円滑に転動させること
ができるが、一方のディスクプレート3のみをドライブ
シャフト側から回転させようとした場合、一方の溝3b
のみが各ボール5を転動させようとするので、各溝3b
には各ボール5との接触面における反力が作用する。こ
れにより、各ディスクプレート3が互いに軸方向に離れ
ようとして各スラストワッシャ8に押し付けられ、その
摩擦力が抵抗となって一方のディスクプレート3の回転
に他方のディスクプレート3を追従させることが困難に
なり、各ドライブシャフトの差動が制限される。
【0021】また、この差動装置は外部からの駆動力を
ヘリカル歯車2によって伝達するようになっているた
め、前輪駆動車の左右駆動輪または四輪駆動車の前後駆
動輪のように、デフケース1の回転軸が駆動軸と平行と
なる場合に用いられる。
ヘリカル歯車2によって伝達するようになっているた
め、前輪駆動車の左右駆動輪または四輪駆動車の前後駆
動輪のように、デフケース1の回転軸が駆動軸と平行と
なる場合に用いられる。
【0022】実施の形態の差動装置によれば、外部から
の駆動力を伝達するヘリカル歯車2とケースカバー6を
別体にし、かつケースアダプタ9をデフケース1とケー
スカバー6間に介装しているので、歯車間距離が一定で
あり、またはボルトの取付ピッチ円が決まっていても、
ディスクプレート、センタープレートを含む差動部品を
変えて、駆動力を比較的大幅に変更することができる。
の駆動力を伝達するヘリカル歯車2とケースカバー6を
別体にし、かつケースアダプタ9をデフケース1とケー
スカバー6間に介装しているので、歯車間距離が一定で
あり、またはボルトの取付ピッチ円が決まっていても、
ディスクプレート、センタープレートを含む差動部品を
変えて、駆動力を比較的大幅に変更することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明の差動装置
は、ケースカバーと、外部からの駆動力が伝達される従
動歯車を別体に設け、更にケースアダプタをデフケース
とケースカバー間に介装することで、歯車間距離が一定
であっても、またはボルトの取付ピッチ円が決まってい
ても、ディスクプレート、センタープレートなどの差動
部品の形状・寸法を変えることで、駆動力を比較的大幅
に変更することができる。
は、ケースカバーと、外部からの駆動力が伝達される従
動歯車を別体に設け、更にケースアダプタをデフケース
とケースカバー間に介装することで、歯車間距離が一定
であっても、またはボルトの取付ピッチ円が決まってい
ても、ディスクプレート、センタープレートなどの差動
部品の形状・寸法を変えることで、駆動力を比較的大幅
に変更することができる。
【図1】本発明の第1の実施形態を示す差動装置の側面
断面図である。
断面図である。
【図2】図1の分解断面図である。
【図3】図1のA−A線矢視方向断面図である。
【図4】同じく、図1のA−A線矢視方向断面図であ
る。
る。
1:デフケース、 2:ケースカバー、 2
a:ヘリカル歯車、3:ディスクプレート、 3b:
溝、 4:センタープレート、4b:長
孔、 5:ボール、 6:ケー
スカバー、7:ボルト、 8:スラストワ
ッシャ、9:ケースアダプタ。
a:ヘリカル歯車、3:ディスクプレート、 3b:
溝、 4:センタープレート、4b:長
孔、 5:ボール、 6:ケー
スカバー、7:ボルト、 8:スラストワ
ッシャ、9:ケースアダプタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三村 建治 神奈川県横浜市旭区若葉台4−29−1105 (72)発明者 大内 眞 栃木県真岡市鬼怒ケ丘13番地 日立金属株 式会社真岡工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 軸方向一端側を開口したデフケースと、
デフケースの一端側開口部を閉塞するケースカバーとを
備え、前記デフケース内に、互いに同軸状に配置された
一対のディスクプレートと、各ディスクプレートの間に
配置された複数のボールと、各ボールを保持するセンタ
ープレートとを含む差動部品を収容し、前記センタープ
レートに設けた複数の長孔に各ボールを移動自在に収容
するとともに、各ディスクプレートにそれぞれ設けた溝
に各ボールを転動自在に係合し、外部からの駆動力によ
ってデフケースを軸心周りに回転させるとともに、各ボ
ールを各ディスクプレートの溝に沿って転動させながら
センタープレートの長孔内を往復移動させることによ
り、各ディスクプレートの回転差を許容するようにした
差動装置において、前記ケースカバーと外部からの駆動
力が伝達される従動歯車とを別体に設け、前記ケースカ
バーとデフケースとの間に前記差動部品に対応するケー
スアダプタを介装したことを特徴とする差動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18937797A JPH1137252A (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | 差動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18937797A JPH1137252A (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | 差動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1137252A true JPH1137252A (ja) | 1999-02-12 |
Family
ID=16240309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18937797A Pending JPH1137252A (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | 差動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1137252A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6463830B1 (en) * | 1998-07-07 | 2002-10-15 | Hitachi Metals, Ltd. | Differential device and method of manufacturing the device |
-
1997
- 1997-07-15 JP JP18937797A patent/JPH1137252A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6463830B1 (en) * | 1998-07-07 | 2002-10-15 | Hitachi Metals, Ltd. | Differential device and method of manufacturing the device |
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