JPH1137197A - ダンパー装置 - Google Patents
ダンパー装置Info
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- JPH1137197A JPH1137197A JP9191257A JP19125797A JPH1137197A JP H1137197 A JPH1137197 A JP H1137197A JP 9191257 A JP9191257 A JP 9191257A JP 19125797 A JP19125797 A JP 19125797A JP H1137197 A JPH1137197 A JP H1137197A
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- JP
- Japan
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- mooring
- link
- damper device
- shackle
- link mechanism
- Prior art date
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B63—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
- B63B—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING
- B63B21/00—Tying-up; Shifting, towing, or pushing equipment; Anchoring
- B63B21/20—Adaptations of chains, ropes, hawsers, or the like, or of parts thereof
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B63—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
- B63B—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING
- B63B21/00—Tying-up; Shifting, towing, or pushing equipment; Anchoring
- B63B2021/003—Mooring or anchoring equipment, not otherwise provided for
- B63B2021/005—Resilient passive elements to be placed in line with mooring or towing chains, or line connections, e.g. dampers or springs
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Ocean & Marine Engineering (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 重量物を係留する際に作用する種々な特性の
引張に対して優れた緩衝効果を発揮でき、特に船舶等の
係留に好適に使用しうる。 【解決手段】 係留索2に連結するための取付部16を
有する第1のシャックル7と、固定柱3に連結するため
の取付部17を有する第2のシャックル8と、その離間
移動M1とともに、該第1、第2のシャックル7、8を
結ぶ中心線Lと直角方向に近接移動M2するリンク部9
とによりリンク機構5を形成する。このリンク機構5
を、前記取付部16、17を残して弾性材からなる覆体
6に埋設するとともに、前記覆体6は、前記リンク部
9、9間に、JISA硬度が50〜70度の中央ゴム部
を具える。
引張に対して優れた緩衝効果を発揮でき、特に船舶等の
係留に好適に使用しうる。 【解決手段】 係留索2に連結するための取付部16を
有する第1のシャックル7と、固定柱3に連結するため
の取付部17を有する第2のシャックル8と、その離間
移動M1とともに、該第1、第2のシャックル7、8を
結ぶ中心線Lと直角方向に近接移動M2するリンク部9
とによりリンク機構5を形成する。このリンク機構5
を、前記取付部16、17を残して弾性材からなる覆体
6に埋設するとともに、前記覆体6は、前記リンク部
9、9間に、JISA硬度が50〜70度の中央ゴム部
を具える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重量物を係留する
際に作用する引張力を効果的に緩衝でき、特に船舶等の
係留に好適に使用しうるダンパー装置に関する。
際に作用する引張力を効果的に緩衝でき、特に船舶等の
係留に好適に使用しうるダンパー装置に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、船舶等を岸壁に係留させるには、一般に、チェー
ン、ワイヤロープ等の鋼鉄製の係留索を用いて、船舶等
を係船柱に繋ぎ止めることによって行われる。このよう
な係留索は、高強度を有しているとはいえ、一般に弛緩
した状態で使用されるため、荒波や強風等の波浪下で船
舶等が大きく動揺した時には、係留索に加わる引張力が
急激に増加し、切断を招く危険があった。
ば、船舶等を岸壁に係留させるには、一般に、チェー
ン、ワイヤロープ等の鋼鉄製の係留索を用いて、船舶等
を係船柱に繋ぎ止めることによって行われる。このよう
な係留索は、高強度を有しているとはいえ、一般に弛緩
した状態で使用されるため、荒波や強風等の波浪下で船
舶等が大きく動揺した時には、係留索に加わる引張力が
急激に増加し、切断を招く危険があった。
【0003】従って、この係留索に加わる引張力の緩和
を図るため、従来、係留索を合成繊維ロープで形成し係
留索自体に高い伸張性を付与したもの、又特開平5−3
40447号公報に記載の如く、ゴム弾性体の内部に鎖
還を密接させずに隙間を設けて埋め込んだダンパー装
置、又特公昭51−19225号公報に記載の如く、ゴ
ム弾性体の内部に中央で交差する2本のロープ体を埋め
込んだダンパー装置、或いは実登録5006584号公
報に記載の如く、両端のU形ボルト間を連結する伸張性
ロープからなる弾性リンクをこのU形ボルトとともにゴ
ム内に埋め込んだダンパー装置等が提案されている。
を図るため、従来、係留索を合成繊維ロープで形成し係
留索自体に高い伸張性を付与したもの、又特開平5−3
40447号公報に記載の如く、ゴム弾性体の内部に鎖
還を密接させずに隙間を設けて埋め込んだダンパー装
置、又特公昭51−19225号公報に記載の如く、ゴ
ム弾性体の内部に中央で交差する2本のロープ体を埋め
込んだダンパー装置、或いは実登録5006584号公
報に記載の如く、両端のU形ボルト間を連結する伸張性
ロープからなる弾性リンクをこのU形ボルトとともにゴ
ム内に埋め込んだダンパー装置等が提案されている。
【0004】しかしながら、前記合成繊維ロープを用い
るものは、緩衝効果が大きい反面、全伸び量が過大とな
るため船舶等の動揺を増し、その結果、係留索や防舷材
への破損の危険性を逆に増加させるという問題があり、
又前記ダンパー装置では、充分な緩衝効果が得られ難
い。
るものは、緩衝効果が大きい反面、全伸び量が過大とな
るため船舶等の動揺を増し、その結果、係留索や防舷材
への破損の危険性を逆に増加させるという問題があり、
又前記ダンパー装置では、充分な緩衝効果が得られ難
い。
【0005】他方、係船用護岸などでは、種々な大き
さ、重さの船舶が係留され、それに応じて係留索に作用
する引張力も変化するため、係留索、防舷材、係船柱等
の係留用各種器材は、通常は、接岸する最も大きな船舶
を対象に設計される。しかし大型の設計対象船舶では、
大きな引張力がゆっくりと作用するという傾向にある
が、設計対象より小さな船舶では、船舶自身の重量が軽
いために船舶の動揺が大きく、比較的小さな引張力が高
速で作用して引張エネルギーが逆に大きくすることが判
明した。従って、ダンパー装置にあっては、このような
種々の引張特性を考慮することが必要となる。
さ、重さの船舶が係留され、それに応じて係留索に作用
する引張力も変化するため、係留索、防舷材、係船柱等
の係留用各種器材は、通常は、接岸する最も大きな船舶
を対象に設計される。しかし大型の設計対象船舶では、
大きな引張力がゆっくりと作用するという傾向にある
が、設計対象より小さな船舶では、船舶自身の重量が軽
いために船舶の動揺が大きく、比較的小さな引張力が高
速で作用して引張エネルギーが逆に大きくすることが判
明した。従って、ダンパー装置にあっては、このような
種々の引張特性を考慮することが必要となる。
【0006】そこで本発明は、特に低荷重域における伸
び量を高め、種々な特性の引張に対しても優れた緩衝能
力を発揮しうるダンパー装置の提供を目的としている。
び量を高め、種々な特性の引張に対しても優れた緩衝能
力を発揮しうるダンパー装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願の第1発明のダンパー装置は、重量物からのび
る係留索と、係留用の固定柱との間に介在して重量物に
より生じる引張力を緩衝するダンパー装置であって、前
記係留索に連結するための取付部を有する第1のシャッ
クルと、前記固定柱に連結するための取付部を有する第
2のシャックルと、その離間移動とともに、該第1、第
2のシャックルを結ぶ中心線と直角方向に近接移動する
リンク部とによりリンク機構を形成し、かつこのリンク
機構を、前記取付部を残して弾性材からなる覆体に埋設
するとともに、前記覆体は、前記リンク部間に、JIS
A硬度が50〜70度の中央ゴム部を設けたことを特徴
としたものであります。
に、本願の第1発明のダンパー装置は、重量物からのび
る係留索と、係留用の固定柱との間に介在して重量物に
より生じる引張力を緩衝するダンパー装置であって、前
記係留索に連結するための取付部を有する第1のシャッ
クルと、前記固定柱に連結するための取付部を有する第
2のシャックルと、その離間移動とともに、該第1、第
2のシャックルを結ぶ中心線と直角方向に近接移動する
リンク部とによりリンク機構を形成し、かつこのリンク
機構を、前記取付部を残して弾性材からなる覆体に埋設
するとともに、前記覆体は、前記リンク部間に、JIS
A硬度が50〜70度の中央ゴム部を設けたことを特徴
としたものであります。
【0008】又本願の第2発明のダンパー装置は、前記
覆体のリンク部間の位置に空孔を設けたことを特徴とし
たものであります。
覆体のリンク部間の位置に空孔を設けたことを特徴とし
たものであります。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。図1、2において、本願の第1
発明のダンパー装置1Aは、重量物からのびる係留索2
と係留用の固定柱3との間に配されるリンク機構5、及
びこのリンク機構5を埋設する弾性材からなる覆体6か
ら構成され、本例では、図7に示すように、前記重量物
Wである船舶を、固定柱3である護岸上の係船柱に係留
するために用いられる。
示例とともに説明する。図1、2において、本願の第1
発明のダンパー装置1Aは、重量物からのびる係留索2
と係留用の固定柱3との間に配されるリンク機構5、及
びこのリンク機構5を埋設する弾性材からなる覆体6か
ら構成され、本例では、図7に示すように、前記重量物
Wである船舶を、固定柱3である護岸上の係船柱に係留
するために用いられる。
【0010】又前記リンク機構5は、前記係留索2に連
結する第1のシャックル7と、前記固定柱3に連結する
第2のシャックル8と、この第1、第2のシャックル
7、8間をつなぐリンク部9とにより形成される。
結する第1のシャックル7と、前記固定柱3に連結する
第2のシャックル8と、この第1、第2のシャックル
7、8間をつなぐリンク部9とにより形成される。
【0011】なお前記係留索2は、本例では、鎖環を連
結した鋼製のチェーンであり、又前記リンク機構5と固
定柱3との間は、この係留索2と同構成の索体11を介
して接続する。
結した鋼製のチェーンであり、又前記リンク機構5と固
定柱3との間は、この係留索2と同構成の索体11を介
して接続する。
【0012】前記第1、2のシャックル7、8は、先端
に取付孔12Aを設けた略U字状のシャックル本体12
と、このシャックル本体12の先端間をのびるとともに
前記取付孔12Aにナット金具13を介して着脱自在に
固定されるボルト状の係止片15とからなり、この係止
片15が、前記係留索2及び固定柱5との連結用の取付
部16、17をそれぞれ形成している。
に取付孔12Aを設けた略U字状のシャックル本体12
と、このシャックル本体12の先端間をのびるとともに
前記取付孔12Aにナット金具13を介して着脱自在に
固定されるボルト状の係止片15とからなり、この係止
片15が、前記係留索2及び固定柱5との連結用の取付
部16、17をそれぞれ形成している。
【0013】又前記リンク部9は、例えば鋼製の鎖環か
らなる複数のリンク片19を屈曲可能に連結してなり、
第1、第2のシャックル7、8を結ぶ中心線Lの両側
に、本例では、各シャックル本体12に連結される端リ
ンク片19aと、この端リンク片19a間を継ぐ中リン
ク片19bとからなる連結体を左右対称に配している。
らなる複数のリンク片19を屈曲可能に連結してなり、
第1、第2のシャックル7、8を結ぶ中心線Lの両側
に、本例では、各シャックル本体12に連結される端リ
ンク片19aと、この端リンク片19a間を継ぐ中リン
ク片19bとからなる連結体を左右対称に配している。
【0014】従って、このリンク部9は、前記1、2の
シャックル7、8とともに、前記中心線Lを線対称の中
心とした、屈曲自在な環状(本例では6角形)のリンク
機構5を形成でき、又このリンク機構5は、前記中心線
Lを通る平面内Sで、中心線方向となるシャックルの離
間移動M1とともに、この中心線Lと直角方向に、左右
のリンク部9を近接移動M2させる。
シャックル7、8とともに、前記中心線Lを線対称の中
心とした、屈曲自在な環状(本例では6角形)のリンク
機構5を形成でき、又このリンク機構5は、前記中心線
Lを通る平面内Sで、中心線方向となるシャックルの離
間移動M1とともに、この中心線Lと直角方向に、左右
のリンク部9を近接移動M2させる。
【0015】又前記覆体6は、前記リンク機構5が環状
に広がった状態で、前記取付部16、17を残してを埋
設する、例えばブロック状のゴム弾性材からなり、強い
接着強度を有してリンク機構5と一体成形される。
に広がった状態で、前記取付部16、17を残してを埋
設する、例えばブロック状のゴム弾性材からなり、強い
接着強度を有してリンク機構5と一体成形される。
【0016】このように、屈曲可能なリンク機構5と、
ゴム弾性材の覆体6とを組み合わせた本願の構造におい
ては、係留索2に引張力が作用する際、この引張力によ
るシャックルの離間移動M1がリンク部9の近接移動M
2に変換され、リンク部9、9間のゴム弾性材が圧縮さ
れる。即ち、ゴム弾性材の圧縮変形により前記引張力が
緩衝され、係留索2の破断が防止されるとともに、前記
引張エネルギーがゴム弾性材に効果的に吸収される結
果、船舶等の動揺が減衰され抑制される。
ゴム弾性材の覆体6とを組み合わせた本願の構造におい
ては、係留索2に引張力が作用する際、この引張力によ
るシャックルの離間移動M1がリンク部9の近接移動M
2に変換され、リンク部9、9間のゴム弾性材が圧縮さ
れる。即ち、ゴム弾性材の圧縮変形により前記引張力が
緩衝され、係留索2の破断が防止されるとともに、前記
引張エネルギーがゴム弾性材に効果的に吸収される結
果、船舶等の動揺が減衰され抑制される。
【0017】なおリンク機構5は、近接移動M2への変
換を円滑に行うため、係留索2への負担を減じ、しかも
近接移動量を大きく設定しうるため、高い緩衝効果を発
揮できる。又強度的に優れるゴム弾性材の圧縮変形によ
って引張力が支承されるため、ダンパー装置に高い強度
と耐久性を付与できる。
換を円滑に行うため、係留索2への負担を減じ、しかも
近接移動量を大きく設定しうるため、高い緩衝効果を発
揮できる。又強度的に優れるゴム弾性材の圧縮変形によ
って引張力が支承されるため、ダンパー装置に高い強度
と耐久性を付与できる。
【0018】又第1の発明では、前記覆体6のうち、少
なくとも前記リンク部9、9間に位置して圧縮変形する
中央ゴム部20は、JISA硬度が50〜70度の範囲
とすることが必要がある。なお中央ゴム部20は、本例
では、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)
、ブタジエンゴム(BR)、イソプレインゴム(IR)等のジ
エン系ゴムからなり、前記リンク部9の内縁9eで略囲
まれかつ前記平面Sと直角にのびる偏平柱状をなす。な
おジエン系ゴムにはカーボンブラック、硫黄、加硫促進
剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、軟化剤等から
選択される公知の添加剤を要求によって配合する。
なくとも前記リンク部9、9間に位置して圧縮変形する
中央ゴム部20は、JISA硬度が50〜70度の範囲
とすることが必要がある。なお中央ゴム部20は、本例
では、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)
、ブタジエンゴム(BR)、イソプレインゴム(IR)等のジ
エン系ゴムからなり、前記リンク部9の内縁9eで略囲
まれかつ前記平面Sと直角にのびる偏平柱状をなす。な
おジエン系ゴムにはカーボンブラック、硫黄、加硫促進
剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、軟化剤等から
選択される公知の添加剤を要求によって配合する。
【0019】ここで図3に、
【実施例1】で示すダンパー装置の、伸び−荷重曲線を
示すように、JISA硬度を50〜70度とした本発明
の実施例品A1〜A3では、特に低荷重域での伸び量が
大であり、伸び−荷重曲線とx軸との間の面積に相当す
る緩衝効果が極めて高いことがわかる。特に低荷重域で
の伸び量が大なことにより、瞬間的に作用する引張力に
対して緩衝効果を発揮でき、又高荷重域において荷重の
上昇とともに勾配が増加するため、全体としての伸び量
が過大となるのを規制しながら、高い引張力にも対応し
うる。又中央ゴム部20が圧縮の限界に達した後は、伸
びきったリンク機構5が荷重を支承するが、前記勾配の
増加によって、この圧縮限界時での衝撃も抑制できる。
示すように、JISA硬度を50〜70度とした本発明
の実施例品A1〜A3では、特に低荷重域での伸び量が
大であり、伸び−荷重曲線とx軸との間の面積に相当す
る緩衝効果が極めて高いことがわかる。特に低荷重域で
の伸び量が大なことにより、瞬間的に作用する引張力に
対して緩衝効果を発揮でき、又高荷重域において荷重の
上昇とともに勾配が増加するため、全体としての伸び量
が過大となるのを規制しながら、高い引張力にも対応し
うる。又中央ゴム部20が圧縮の限界に達した後は、伸
びきったリンク機構5が荷重を支承するが、前記勾配の
増加によって、この圧縮限界時での衝撃も抑制できる。
【0020】なおJISA硬度が70度より大の時に
は、低荷重域での伸び量が不充分となるなど広範囲に亘
って緩衝効果が適正に発揮されない。又50度未満の時
には、低荷重域での伸び量が過大となって、例えば小さ
な船舶が係留される場合の動揺が大きくなり、しかも低
荷重域で訪れる圧縮限界時において、荷重が段差的に発
生するなど緩衝効果が高荷重域で達成されなくなる。
は、低荷重域での伸び量が不充分となるなど広範囲に亘
って緩衝効果が適正に発揮されない。又50度未満の時
には、低荷重域での伸び量が過大となって、例えば小さ
な船舶が係留される場合の動揺が大きくなり、しかも低
荷重域で訪れる圧縮限界時において、荷重が段差的に発
生するなど緩衝効果が高荷重域で達成されなくなる。
【0021】又前記覆体6においては、前記中央ゴム部
20以外の外側ゴム部22は、特に規定されないが、成
形性の点から中央ゴム部20と同質のものを使用するこ
とが好ましく、又腐食による変質を抑制するために、覆
体6は周囲を耐候性に優れるゴム材で被覆しても良い。
20以外の外側ゴム部22は、特に規定されないが、成
形性の点から中央ゴム部20と同質のものを使用するこ
とが好ましく、又腐食による変質を抑制するために、覆
体6は周囲を耐候性に優れるゴム材で被覆しても良い。
【0022】又リンク機構5としては、第1、第2のシ
ャックル7、8の向きを90度違えて配しても良く、こ
の時図4(A) 、(B) に示すように、例えば、4個及び8
個等ののリンク片19を連結した4n角形(nは整数)
の環状に形成しうる。なお図1の如くシャックルの向き
を同じとしたときには、2(2n+1)角形の環状に形
成できる。又リンク機構5としては、さらに、図4(C)
に示すように、リンク部9、9の一部を互いに交差さ
せ、この交差によって、係留索2に作用する引張力を圧
縮力に変換する環状部21を形成しても良い。
ャックル7、8の向きを90度違えて配しても良く、こ
の時図4(A) 、(B) に示すように、例えば、4個及び8
個等ののリンク片19を連結した4n角形(nは整数)
の環状に形成しうる。なお図1の如くシャックルの向き
を同じとしたときには、2(2n+1)角形の環状に形
成できる。又リンク機構5としては、さらに、図4(C)
に示すように、リンク部9、9の一部を互いに交差さ
せ、この交差によって、係留索2に作用する引張力を圧
縮力に変換する環状部21を形成しても良い。
【0023】次に、本願の第2発明のダンパー装置1B
を図5、6に示す。図において、ダンパー装置1Bは、
リンク機構5とこのリンク機構5を埋設する覆体6とか
ら構成され、このリンク機構5は前記ダンパー装置1A
で説明したものが使用される。
を図5、6に示す。図において、ダンパー装置1Bは、
リンク機構5とこのリンク機構5を埋設する覆体6とか
ら構成され、このリンク機構5は前記ダンパー装置1A
で説明したものが使用される。
【0024】又前記覆体6には、前記リンク部9、9間
に、前記平面Sと直角方向に貫通してのびる空孔25が
形成される。この空孔25は、前記中央ゴム部20のゴ
ム硬度の規制と同様、低荷重域での伸び量を高め広範囲
に亘って緩衝効果を適正に発揮させる。
に、前記平面Sと直角方向に貫通してのびる空孔25が
形成される。この空孔25は、前記中央ゴム部20のゴ
ム硬度の規制と同様、低荷重域での伸び量を高め広範囲
に亘って緩衝効果を適正に発揮させる。
【0025】特に第2発明では、前記中央ゴム部20の
JISA硬度が70度以上の時、前記空孔25の前記中
心線L方向の巾W1を、前記リンク機構5の内縁間の中
心線方向の巾W2の0.10〜0.30倍の範囲、かつ
中心線Lと直角方向の巾W3を、前記リンク機構5の内
縁間の中心線Lと直角方向の巾W4の0.18〜0.5
0倍の範囲とすることが好ましく、これにより前記図3
に示す如く、前記中央ゴム部20におけるゴム硬度規制
と同様の作用効果を発生しうる。
JISA硬度が70度以上の時、前記空孔25の前記中
心線L方向の巾W1を、前記リンク機構5の内縁間の中
心線方向の巾W2の0.10〜0.30倍の範囲、かつ
中心線Lと直角方向の巾W3を、前記リンク機構5の内
縁間の中心線Lと直角方向の巾W4の0.18〜0.5
0倍の範囲とすることが好ましく、これにより前記図3
に示す如く、前記中央ゴム部20におけるゴム硬度規制
と同様の作用効果を発生しうる。
【0026】又前記中央ゴム部20のJISA硬度が7
0度未満の時には、空孔25の巾W1、W3はそれぞれ
0.1W2、0.18W4より小とすることが好まし
い。なお本例では、覆体6の略全部をJISA硬度70
度以上の一つのゴム弾性材で形成している。
0度未満の時には、空孔25の巾W1、W3はそれぞれ
0.1W2、0.18W4より小とすることが好まし
い。なお本例では、覆体6の略全部をJISA硬度70
度以上の一つのゴム弾性材で形成している。
【0027】又空孔25の形状は楕円形状が良く、又前
記巾の比W1/W3は0.4〜0.6とすることが好ま
しい。その理由は、リンク機構5内の中央ゴム部20が
圧縮力を受けた場合に、その圧縮荷重の増加に伴う空孔
25の座屈変形が理想的であり、本発明に示す有効な
「伸び−荷重曲線」が得られるためである。
記巾の比W1/W3は0.4〜0.6とすることが好ま
しい。その理由は、リンク機構5内の中央ゴム部20が
圧縮力を受けた場合に、その圧縮荷重の増加に伴う空孔
25の座屈変形が理想的であり、本発明に示す有効な
「伸び−荷重曲線」が得られるためである。
【0028】又本発明のダンパー装置は、船舶の係留に
限定されることなく、例えばトレーラ、産業用懸垂装置
など種々な重量物を係留する際のダンパー装置として使
用できる。
限定されることなく、例えばトレーラ、産業用懸垂装置
など種々な重量物を係留する際のダンパー装置として使
用できる。
【0029】
【実施例1】図1、2に示す構造をなす表1の仕様のダ
ンパー装置を試作するとともに、各試供品の引張試験を
行いその結果得られた「伸び−荷重曲線」を図3に示
す。
ンパー装置を試作するとともに、各試供品の引張試験を
行いその結果得られた「伸び−荷重曲線」を図3に示
す。
【0030】なお各試供品は、線径φ75mmのシャッ
クル及び線径φ60mmのリンク片を用たリンク機構
と、表2に示す配合ゴムからなりかつ横長さ(1100
mm)×縦長さ(700mm)×厚さ(350mm)の
覆体とを加硫一体成形により作成した。なお従来例とし
て、線径φ60mmの鋼製のチェーンを用いた。
クル及び線径φ60mmのリンク片を用たリンク機構
と、表2に示す配合ゴムからなりかつ横長さ(1100
mm)×縦長さ(700mm)×厚さ(350mm)の
覆体とを加硫一体成形により作成した。なお従来例とし
て、線径φ60mmの鋼製のチェーンを用いた。
【0031】
【実施例2】又ダンパー装置の効果を確認する応用例と
して、表3に示す船舶の動揺シミュレーションにより、
ダンパー装置を用いたシステムでの船舶の動揺量を計算
した。ここでは、設計対象船舶を80,000トン貨物
船(満載時)とし、10,000トン貨物船(満載時)
が係留された場合の動揺を比較するとともに、その結果
を表5に示す。なおそのときのダンパー装置の諸元を表
4に示す。なお表4において、ケース1のM1〜M8、
及びケース2〜7におけるM1〜M3、M6〜M8は、
ダンパー装置を用いず、ナイロンロープの係留索のみで
係留したことを意味し、又ケース2〜7におけるM4、
5は、係留索(鋼製チェーン)とダンパー装置との組み
合わせによる係留を意味する。
して、表3に示す船舶の動揺シミュレーションにより、
ダンパー装置を用いたシステムでの船舶の動揺量を計算
した。ここでは、設計対象船舶を80,000トン貨物
船(満載時)とし、10,000トン貨物船(満載時)
が係留された場合の動揺を比較するとともに、その結果
を表5に示す。なおそのときのダンパー装置の諸元を表
4に示す。なお表4において、ケース1のM1〜M8、
及びケース2〜7におけるM1〜M3、M6〜M8は、
ダンパー装置を用いず、ナイロンロープの係留索のみで
係留したことを意味し、又ケース2〜7におけるM4、
5は、係留索(鋼製チェーン)とダンパー装置との組み
合わせによる係留を意味する。
【0032】80,000ton 貨物船を対象とした動揺
シミュレーションを行ったケース2〜3では、効果に大
差はないが、10,000ton 貨物船でのシミュレーシ
ョンの結果では、ケース4に比べてケース5〜6では、
係留索に作用する引張力が約10ton 軽減され、ケース
7では引張力が大きくなりすぎ、耐力オーバーとなる。
シミュレーションを行ったケース2〜3では、効果に大
差はないが、10,000ton 貨物船でのシミュレーシ
ョンの結果では、ケース4に比べてケース5〜6では、
係留索に作用する引張力が約10ton 軽減され、ケース
7では引張力が大きくなりすぎ、耐力オーバーとなる。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【発明の効果】叙上の如く本発明は構成しているため、
種々な特性の引張に対して幅広く優れた緩衝効果を発揮
でき、対象船舶以外の小さな船舶が係留された場合にも
適正な緩衝を行いうる。又ダンパー装置とともに、チェ
ーン等の伸びの小さな係留索との組み合わせにより、船
舶の動揺をさらに小さくすることができ、確実に荷役効
率を上げることができる。
種々な特性の引張に対して幅広く優れた緩衝効果を発揮
でき、対象船舶以外の小さな船舶が係留された場合にも
適正な緩衝を行いうる。又ダンパー装置とともに、チェ
ーン等の伸びの小さな係留索との組み合わせにより、船
舶の動揺をさらに小さくすることができ、確実に荷役効
率を上げることができる。
【図1】本願の第1の発明のダンパー装置の一実施例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図2】その側面図である。
【図3】実施例の引張試験における第1、第2の発明の
ダンパー装置の「伸び−荷重曲線」を示す線図である。
ダンパー装置の「伸び−荷重曲線」を示す線図である。
【図4】(A) 、(B) 、(C) はリンク機構の他の例を示す
略図である。
略図である。
【図5】本願の第2の発明のダンパー装置の一実施例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図6】その側面図である。
【図7】ダンパー装置の使用の一例を示す略図である。
2 係留索 3 固定柱 5 リンク機構 6 覆体 7 第1のシャックル 8 第2のシャックル 9 リンク部 16、17 取付部 20 中央ゴム部 25 空孔 L 中心線 M1 離間移動 M2 近接移動 W 重量物
Claims (3)
- 【請求項1】重量物からのびる係留索と、係留用の固定
柱との間に介在して重量物により生じる引張力を緩衝す
るダンパー装置であって、 前記係留索に連結するための取付部を有する第1のシャ
ックルと、前記固定柱に連結するための取付部を有する
第2のシャックルと、その離間移動とともに、該第1、
第2のシャックルを結ぶ中心線と直角方向に近接移動す
るリンク部とによりリンク機構を形成し、かつこのリン
ク機構を、前記取付部を残して弾性材からなる覆体に埋
設するとともに、前記覆体は、前記リンク部間に、JI
SA硬度が50〜70度の中央ゴム部を設けてなるダン
パー装置。 - 【請求項2】前記中央ゴム部は、ジエン系ゴムで形成し
たことを特徴とする請求項1記載のダンパー装置。 - 【請求項3】重量物からのびる係留索と、係留用の固定
柱との間に介在して重量物により生じる引張力を緩衝す
るダンパー装置であって、 前記係留索に連結するための取付部を有する第1のシャ
ックルと、前記固定柱に連結するための取付部を有する
第2のシャックルと、その離間移動とともに、該第1、
第2のシャックルを結ぶ中心線と直角方向に近接移動す
るリンク部とによりリンク機構を形成し、かつこのリン
ク機構を、前記取付部を残して弾性材からなる覆体に埋
設するとともに、前記覆体は、前記リンク部間に、空孔
を設けたダンパー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9191257A JPH1137197A (ja) | 1997-07-16 | 1997-07-16 | ダンパー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9191257A JPH1137197A (ja) | 1997-07-16 | 1997-07-16 | ダンパー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1137197A true JPH1137197A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16271535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9191257A Pending JPH1137197A (ja) | 1997-07-16 | 1997-07-16 | ダンパー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1137197A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013013366A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Showa Kikai Shoji Kk | 漁網支持索、漁網支持システム及び漁網支持ロープ集結具 |
JP2013167306A (ja) * | 2012-02-15 | 2013-08-29 | Bridgestone Corp | 積層ゴム構造体 |
JP2019015035A (ja) * | 2017-07-04 | 2019-01-31 | シバタ工業株式会社 | 連結構造体 |
KR102076590B1 (ko) | 2018-10-02 | 2020-02-12 | 한국해양과학기술원 | 보강구조를 갖는 회전연결장치 |
KR102077779B1 (ko) | 2019-10-30 | 2020-02-14 | 한국해양과학기술원 | 보강구조를 갖는 회전연결장치 |
KR102077773B1 (ko) | 2019-10-30 | 2020-02-14 | 한국해양과학기술원 | 보강구조를 갖는 회전연결장치 |
GB2606164A (en) * | 2021-04-27 | 2022-11-02 | Tech From Ideas Ltd | Mooring Component and system |
KR20230089270A (ko) * | 2021-12-13 | 2023-06-20 | 조병호 | 댐핑유닛을 구비한 해상부유구조물의 계류장치 |
-
1997
- 1997-07-16 JP JP9191257A patent/JPH1137197A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013013366A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Showa Kikai Shoji Kk | 漁網支持索、漁網支持システム及び漁網支持ロープ集結具 |
JP2013167306A (ja) * | 2012-02-15 | 2013-08-29 | Bridgestone Corp | 積層ゴム構造体 |
JP2019015035A (ja) * | 2017-07-04 | 2019-01-31 | シバタ工業株式会社 | 連結構造体 |
JP2022003212A (ja) * | 2017-07-04 | 2022-01-11 | シバタ工業株式会社 | 連結構造体 |
KR102076590B1 (ko) | 2018-10-02 | 2020-02-12 | 한국해양과학기술원 | 보강구조를 갖는 회전연결장치 |
KR102077779B1 (ko) | 2019-10-30 | 2020-02-14 | 한국해양과학기술원 | 보강구조를 갖는 회전연결장치 |
KR102077773B1 (ko) | 2019-10-30 | 2020-02-14 | 한국해양과학기술원 | 보강구조를 갖는 회전연결장치 |
GB2606164A (en) * | 2021-04-27 | 2022-11-02 | Tech From Ideas Ltd | Mooring Component and system |
WO2022229217A1 (en) * | 2021-04-27 | 2022-11-03 | Technology From Ideas Limited | Mooring component and system |
KR20230089270A (ko) * | 2021-12-13 | 2023-06-20 | 조병호 | 댐핑유닛을 구비한 해상부유구조물의 계류장치 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040329 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061208 |
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