JPH1136320A - 建築物の基礎構造 - Google Patents

建築物の基礎構造

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JPH1136320A
JPH1136320A JP19808997A JP19808997A JPH1136320A JP H1136320 A JPH1136320 A JP H1136320A JP 19808997 A JP19808997 A JP 19808997A JP 19808997 A JP19808997 A JP 19808997A JP H1136320 A JPH1136320 A JP H1136320A
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JP
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heat insulating
insulating material
foundation
horizontal heat
horizontal
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JP19808997A
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English (en)
Inventor
Yoshio Matsumura
良夫 松村
Koji Imanishi
浩司 今西
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平断熱材が破損したり、水平断熱材と基礎
或いは鉛直断熱材間に隙間が形成されることによる断熱
性の低下を防止し、しかも水平断熱材上に雨水等が溜ま
ることを防止し得る建築物の基礎構造を提供する。 【解決手段】 建築物の基礎1のうちの地中への埋設部
分に、基礎1の凍上を防止するために、基礎1から略水
平方向に外方へ伸びる水平断熱材11を設けた建築物の
基礎構造であって、水平断熱材11の上面に、防水性を
有するフィルム又はシートからなる補強兼防水層14と
ラスからなる補強層13とを上下に積層状に一体的に形
成した。また、水平断熱材11の上面を外側下がりの勾
配の傾斜面12で構成したり、水平断熱材11に排水孔
を形成して、水平断熱材11の上面に雨水等が溜まるこ
とを防止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎の凍上を防止
するための水平断熱材を設けた建築物の基礎構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】寒冷地における建築物の基礎構造とし
て、基礎の側面に鉛直方向に断熱材を配置させて、基礎
断熱を図ったものや、この鉛直断熱材から外方へ略水平
に延びる水平断熱材を設けて、基礎の凍結深度を浅く
し、施工作業の軽減を図ったものが実用化されている。
例えば、特開平9−60140号公報に記載のように、
フーチング部と地中はり部とからなる逆T字状の布基礎
において、基礎断熱のために地中はり部の外側面に鉛直
断熱材を設け、凍結深度を浅くするために地中はり部の
下端から側方へ延びる水平断熱材を設けたものが記載さ
れている。尚、この公報に記載の布基礎においては、鉛
直断熱材の下面を水平断熱材の上面に密着させて両断熱
材を配置しているが、基礎の施工時に鉛直断熱材を枠内
に設置して、鉛直断熱材を基礎を一体的に施工する場合
には、水平断熱材は基礎の施工後にセットすることにな
るので、水平断熱材の側端面を鉛直断熱材の側面の密着
させてセットすることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水平断熱材
は、基本的には圧縮方向への土圧のみが作用するように
施工されるが、フーチング部よりも外方へ一定長さ延設
されている関係上、敷き込みや埋戻し時に、水平断熱材
に対して曲げ方向への荷重が作用する。また、経年変化
により水平断熱材の下側の土が詰まったり、水平断熱材
の上側の地面に重量物を載置したりしたときにも、水平
断熱材に対して曲げ方向への荷重が作用することがあ
る。そして、この曲げ荷重により水平断熱材に割れや亀
裂等が発生したり、水平断熱材と鉛直断熱材や基礎との
接合部分に隙間が形成され、水平断熱材の断熱性が低下
して凍結深度が深くなると言う問題がある。また、割れ
や亀裂等の破損箇所や隙間等から雨水が侵入すると、水
平断熱材の耐久性の低下が助長されるとともに、水平断
熱材が水を含み易くなり、断熱性が更に低下すると言う
問題がある。
【0004】本発明の目的は、水平断熱材が破損した
り、水平断熱材と基礎或いは鉛直断熱材間に隙間が形成
されることによる断熱性の低下を防止し、しかも水平断
熱材上に雨水等が溜まることを防止し得る建築物の基礎
構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】請求項1に係る
建築物の基礎構造は、建築物の基礎のうちの地中への埋
設部分に、基礎の凍上を防止するために、基礎から略水
平方向に外方へ伸びる水平断熱材を設けた建築物の基礎
構造であって、水平断熱材の上面または下面の少なくと
も一方にフィルム、シートあるいはラスからなる補強層
を一体的に形成したものである。この建築物の基礎構造
においては、水平断熱材により基礎の下側の地盤の温度
降下が抑制され、基礎の凍結深度が浅くなるので、基礎
を地面の浅い位置に形成して、その施工作業を大幅に軽
減できる。また、水平断熱材には土中への埋戻し時等に
おいて曲げ方向への荷重が作用するが、水平断熱材には
補強層が一体的に形成されて、曲げ方向への強度が高め
られているので、割れや亀裂等の発生は効果的に抑制さ
れることになる。
【0006】請求項2に係る建築物の基礎構造は、建築
物の基礎のうちの地中への埋設部分に、基礎の凍上を防
止するために、基礎から略水平方向に外方へ伸びる水平
断熱材を設けた建築物の基礎構造であって、水平断熱材
の上面に防水性を有するフィルム又はシートからなる補
強兼防水層を一体的に形成したものである。この建築物
の基礎構造においては、請求項1と同様に、基礎の施工
作業を大幅に軽減できるとともに、埋戻し時等における
水平断熱材の破損を効果的に抑制できる。しかも、補強
兼防水層により水平断熱材側への雨水等の侵入が阻止さ
れるので、吸水による水平断熱材の断熱性及び耐久性の
低下を効果的に防止できる。また、水平断熱材に割れや
亀裂等が発生しても、この割れや亀裂等の破損箇所から
の雨水の侵入が補強兼防水層により阻止されるので、水
平断熱材の断熱性及び耐久性の低下が一層効果的に抑制
される。
【0007】請求項3記載のように、水平断熱材と補強
兼防水層間、または水平断熱材の下面の少なくとも一方
にラスからなる補強層を一体的に形成することが好まし
い。このように構成すると、ラスにより水平断熱材の曲
げ方向に対する強度が高められ、埋戻し時等における水
平断熱材の破損を一層効果的に抑制できる。
【0008】請求項4記載のように、水平断熱材の上面
を外方へ向けて下り勾配の傾斜面で構成したものであ
る。このように構成すると、地面を通って水平断熱材上
に移動した雨水等が、傾斜面に沿って基礎の外方へスム
ーズに排水されるので、吸水による水平断熱材の断熱性
及び耐久性の低下が一層効果的に抑制される。また、水
平断熱材を傾斜状に配置させる訳ではないので、水平断
熱材の施工作業が煩雑になることもない。更に、傾斜面
により水平断熱材を基礎側へ押し付ける方向への土圧の
分力が作用するので、水平断熱材を基礎に略隙間なく密
着させることが可能となる。請求項5記載のように、基
礎の外側面に基礎断熱のための鉛直断熱材を設け、この
鉛直断熱材に水平断熱材を嵌合により結合したものであ
る。このように構成すると、鉛直断熱材と水平断熱材と
を隙間なく結合させることが可能となる。
【0009】請求項6記載のように、補強層と補強兼防
水層の少なくとも一方の側縁に、水平断熱材よりも側方
へ延びる延長部を形成し、この延長部を基礎又は鉛直断
熱材の側面に固定してもよい。つまり、水平断熱材の延
長部を基礎又は鉛直断熱材の側面に固定することによ
り、基礎又は鉛直断熱材に水平断熱材を密着させること
が可能となる。また、水平断熱材の上面に補強兼防水層
を設ける場合には、基礎又は鉛直断熱材と水平断熱材間
に万一隙間が形成されても、その隙間への雨水等の侵入
は効果的に防止されることになる。請求項7記載のよう
に、基礎の外側面に基礎断熱のための鉛直断熱材を設
け、この鉛直断熱材と水平断熱材とを一体成形品で構成
したものである。このように構成すると、断熱材の施工
作業を簡略にするこが可能となり、しかも鉛直断熱材と
水平断熱材間に隙間が形成されることもない。
【0010】請求項8記載のように、鉛直断熱材を基礎
の下端から上端まで連続的に設けてもよい。鉛直断熱材
は、基礎の施工時に型枠内にセットして基礎とともに施
工することになるが、このように鉛直断熱材を基礎の下
端から上端まで連続的に設けると、1回の打ち込み作業
により基礎を施工することが可能となり、しかも鉛直断
熱材と水平断熱材間に隙間が形成されることもない。請
求項9記載のように、水平断熱材に排水孔を形成しても
よい。つまり、水平断熱材が吸水すると、その断熱性が
低下するので、排水孔から雨水等をスムーズに排水させ
ることで、水平断熱材が吸水することを抑制できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。図1に示すように、基礎1
は、フーチング部2と地中はり部3とから逆T字状に形
成された一般的な鉄筋コンクリート造りの布基礎で、地
中はり部3の外側面にはその上端から下端に亙って鉛直
断熱材10が設けられ、フーチング部2上には外方へ延
びる水平断熱材11が設けられている。鉛直断熱材10
は、外部の冷気が地中はり部3を経て床下に侵入するこ
とを防止して、建築物の断熱性を高める基礎断熱のため
のもので、後述のように、基礎1の施工時に鉛直断熱材
11を型枠内にセットしてコンクリートを打設すること
で、コンクリートを介して基礎1に一体的に固定されて
いる。
【0012】水平断熱材11は、基礎1の凍結深度Hを
浅くすることにより、基礎1の施工作業を軽減するため
のもので、その内側端は鉛直断熱材10の外側面に略隙
間なく当接され、その外側端はフーチング部2よりも外
方へ延設されている。水平断熱材11の長さLは120
0mm以上では凍結深度Hを浅くできるが、基礎1を施
工するための溝幅が広くなり、基礎1の施工作業が煩雑
になるとともに、水平断熱材11に割れ等が発生し易く
なり、200mm以下では凍結深度Hを十分に浅く出来
ないので、L=200〜1200mmに設定されてい
る。例えば、凍結深度が600mmの地域においては、
長さL=300mmの水平断熱材11を設け、基礎1の
実質的な凍結深度HをH=400mm程度に調整し、凍
結深度が1200mmの地域においては、長さL=60
0mmの水平断熱材11を設け、基礎1の実質的な凍結
深度HをH=600mm程度に調整することになる。
【0013】図1、図2に示すように、水平断熱材11
の上面は外方下がりの傾斜面12で構成され、水平断熱
材11の上面部には、ワイヤラスを埋設状に設けた補強
層13と、防水性を有するブチルゴム、アスファルトル
ーフィング、塩化ビニールなどからなるシートやフィル
ムを貼着した補強兼防水層14とが積層状に形成されて
いる。そして、補強層13及び補強兼防水層14により
水平断熱材11の曲げに対する強度が高められ、埋戻し
時等における水平断熱材11の破損が防止され、傾斜面
12及び補強兼防水層14により水平断熱材11上へ流
れる雨水等が基礎1の側方に埋設した排水溝15内にス
ムーズに導入されるように構成されている。つまり、こ
のように構成することで、水平断熱材11の耐久性や耐
環境性が高められ、ひいては水平断熱材11に割れや亀
裂が発生したり、水平断熱材11が雨水等を吸収するこ
とによる断熱性の低下が防止される。また、図2に示す
ように、傾斜面12により水平断熱材11を基礎1側へ
押し付ける方向への土圧Fの分力Fhが作用するので、
この分力Fhにより水平断熱材11は鉛直断熱材10に
密着されることになる。尚、水平断熱材11に排水用に
貫通孔を所定のパターンで形成して、雨水等をスムーズ
に排水させるようにしてもよい。また、傾斜面12の勾
配は、水平断熱材11上の雨水等を効率良く外方へ排水
するため、例えば水平方向:鉛直方向=10:1程度の
勾配に設定することが好ましい。
【0014】但し、補強層13は水平断熱材11の厚さ
方向の途中部に埋設状に設けたり、下面側に設けたりす
ることが可能であるし、補強兼防水層14により十分な
曲げ強度が確保できる場合には、補強層13を省略して
もよい。また、水平断熱材11の表面にスキン層を形成
し、これを補強兼防水層14として活用してもよいし、
水平断熱材11として吸水し難い素材からなるものを用
いる場合には、補強兼防水層14は省略してもよい。
尚、鉛直断熱材10も水平断熱材11と同様に、補強兼
防水層14や補強層13を有する構成としてもよい。
【0015】補強層13及び補強兼防水層14の基礎1
側の側縁は水平断熱材11よりも外方に延びた延長部1
3a、14aが形成され、この延長部13a、14aは
上方へ折曲されて鉛直断熱材10の下端近傍部に重ね合
わされて、ステイプラーや釘等の固定具16で鉛直断熱
材10に固定され、水平断熱材11と鉛直断熱材10と
の当接部分に隙間が形成されないように構成されてい
る。また、延長部13a、14aと鉛直断熱材10とに
わたってシールテープ17が貼着され、延長部13a、
14aと鉛直断熱材10間への雨水等に侵入が防止され
ている。
【0016】両断熱材10、11は、断熱性及び耐久性
に優れた合成樹脂発泡体で構成されている。具体的に
は、ポリスチレン発泡体の独立気泡を有する合成樹脂発
泡体で構成することが好ましいが、ポリエチレン(共重
合体を含む)、ポリプロピレン(共重合体を含む)、ポ
リエチレン/ポリスチレン複合樹脂、アクリロニトリル
/スチレン共重合体などからなる合成樹脂発泡体で構成
することも可能である。但し、断熱材10、11を異な
る素材で構成してもよいし、断熱性を有する合成樹脂成
形体で構成してもよい。両断熱材10、11の厚さは、
十分な断熱性を確保し得る厚さであれば任意の厚さに設
定することが可能であるが、水平断熱材11は地中に埋
設状に配置される関係上、鉛直断熱材10よりも薄肉に
構成することが可能である。
【0017】次に、基礎1の施工方法について簡単に説
明する。先ず、図3に示すように、地面を掘削して溝2
0を掘り、この溝20内に砂利21を敷設した状態で捨
てコンクリート22を打設し、捨てコンクリート22上
に所定のパターンで鉄筋23を配筋する。次に、図4に
示すように、フーチング部2に対応する鉄筋23の両側
に型枠24をセットしてコンクリートを打設し、フーチ
ング部2を施工する。次に、図5に示すように、型枠2
4を除去した後、地中はり部3に対応する鉄筋23の両
側に型枠25をセットするとともに、型枠25内に鉛直
断熱材10をセットした状態でコンクリートを打設し、
地中はり部3を形成する。次に、図6に示すように、型
枠25を除去して、フーチング部2の上面まで土を埋め
戻して上面を均した後、水平断熱材11をフーチング部
2上にセットして、延長部13a、14aを鉛直断熱材
10に固定してから、シールテープ17を貼着する。次
に、鉛直断熱材10の外面にモルタルを塗ってから埋戻
し、基礎1を得ることになる。
【0018】次に、断熱材10、11の構成を変更した
他の実施例について説明する。尚、前記実施例と同一部
材には、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。 (1)図7に示すように、鉛直断熱材10と水平断熱材
11とを一体成形品で構成してもよい。この場合、水平
断熱材11は、(a)に示すように、鉛直断熱材10の
下端から外方へ延ばしてもよいし、(b)に示すよう
に、鉛直断熱材10の途中部から外方へ延ばしてもよ
い。尚、(b)においては水平断熱材11は少なくとも
地面から200mm程度の深さ位置に設けることが好ま
しい。また、図8に示すように、鉛直断熱材10を基礎
1のフーチング部2と地中はり部3とに沿って連続的に
設けてもよい。この場合、水平断熱材11は、(a)に
示すように、鉛直断熱材10の水平部分から連続的に外
方へ延ばしてもよいし、(b)に示すように、鉛直断熱
材10の下端から外方へ延ばしてもよいし、(c)に示
すように、地中はり部の途中部に対応する位置から外方
へ延ばしてもよい。このように断熱材11、12を一体
成形品で構成すると、断熱材11、12間に隙間が形成
されることもないし、断熱材11、12を同時に型枠内
にセットして基礎1を施工できるので、施工作業を簡素
化する上で好ましい。また、図8に示すように構成する
と、基礎1のフーチング部2と地中はり部3とを同時に
施工出来るので、基礎1の施工作業を簡素化する上で好
ましい。
【0019】(2)図9、10に示すように、鉛直断熱
材10と水平断熱材11とを嵌合により結合させて、両
断熱材間10、11に隙間が形成されないようにしても
よい。また、前述のように延長部13a、14aを鉛直
断熱材12に固定する構成を併用して、両断熱材間1
0、11に隙間が形成されないように構成することが好
ましい。 (3)図11に示すように、上面に傾斜面12を有しな
い平板状の水平断熱材11Aを用い、水平断熱材11A
の上面が外方下がりの傾斜状になるように水平断熱材1
1A自身を傾斜状に配置させてもよい。この場合には、
水平断熱材11Aをセットする位置まで土を埋め戻して
転圧した後、水平断熱材11Aを傾斜状にセットし、そ
の後水平断熱材11Aを埋め戻すことになる。尚、水平
断熱材11Aの側面が鉛直断熱材10の密着するよう
に、水平断熱材11Aの側面は水平断熱材11Aの勾配
に応じて傾斜状に形成することが好ましい。また、水平
断熱材11Aの勾配は、前述の傾斜面12の勾配と同じ
に設定することが好ましい。
【0020】尚、本実施例では、地中はり部3の外側面
に鉛直断熱材10を配置させたが、地中はり部3の内側
面に配置させたり、基礎断熱を必要としない場合には、
鉛直断熱材10を省略することも可能である。これらの
場合には、水平断熱材11を基礎1に対して直接的に固
定することになる。また、本実施例では、基礎1とし
て、フーチング部2と地中はり部3とから逆T字状の布
基礎に本発明を適用したが、ベタ基礎やその他の基礎に
対しても本発明を同様に適用できる。
【0021】
【発明の効果】請求項1に係る建築物の基礎構造によれ
ば、水平断熱材に補強層を設けることにより、埋戻し時
等における水平断熱材の破損が抑制されるので、水平断
熱材に割れや亀裂等が発生することによる断熱性の低下
を防止して、所期の凍結深度を長年にわたって維持する
ことが可能となり、基礎の耐久性や信頼性を向上でき
る。
【0022】請求項2に係る建築物の基礎構造によれ
ば、水平断熱材に補強兼防水層を設けることにより、埋
戻し時等における水平断熱材の破損が抑制されるので、
請求項1と同様に、基礎の耐久性や信頼性を向上でき
る。また、補強兼防水層により水平断熱材の下側への雨
水等の侵入が防止されるので、水平断熱材が雨水等を吸
水することが抑制され、吸水による断熱性の低下や耐久
性の低下を防止できる。しかも、万一水平断熱材が破損
しても、破損箇所への雨水等の侵入が補強兼防水層によ
り阻止されるので、破損箇所からの吸水による断熱性の
低下も防止できる。
【0023】請求項3記載のように構成すると、ラスに
より水平断熱材の強度を高め、水平断熱材の破損を一層
効果的に抑制できるので、基礎の耐久性や信頼性をより
一層向上できる。請求項4記載のように構成すると、水
平断熱材上に移動する雨水等が、傾斜面に沿って基礎の
外方へスムーズに排水されるので、水平断熱材が雨水等
を吸水することによる断熱性や耐久性の低下を一層効果
的に抑制できる。しかもまた、水平断熱材を傾斜状に配
置させる訳ではないので、水平断熱材の施工作業が煩雑
になることもない。更に、傾斜面により水平断熱材を基
礎側へ押し付ける方向への土圧の分力が作用するので、
この分力により水平断熱材を基礎に隙間なく密着させる
ことが可能となり、水平断熱材と基礎間における隙間の
発生を防止して、両者の結合部分における断熱性の低下
を防止できるとともに、結合部分への雨水等の侵入を防
止できる。
【0024】請求項5記載のように構成すると、鉛直断
熱材により建築物の基礎断熱を向上しつつ、鉛直断熱材
に水平断熱材を嵌合させて結合することにより、鉛直断
熱材と水平断熱材間に隙間が形成されることを防止し
て、結合部分における断熱性の低下を防止できるととも
に、結合部分への雨水等の侵入を防止できる。請求項6
記載のように構成すると、基礎又は鉛直断熱材の側面に
固定した延長部により、延長部により基礎又は鉛直断熱
材に水平断熱材を密着させ、基礎又は鉛直断熱材と水平
断熱材間に隙間が形成されることを防止して、両者の結
合部分における断熱性の低下を防止できるとともに、結
合部分への雨水等の侵入を防止できる。
【0025】請求項7記載のように、鉛直断熱材と水平
断熱材とを一体成形品で構成すると、両断熱材の取付け
作業が1回で済み、しかも鉛直断熱材と水平断熱材間に
隙間が形成されることを防止して、鉛直断熱材と水平断
熱材との結合部分における断熱性の低下を防止できると
ともに、結合部分への雨水等の侵入を防止できる。請求
項8記載のように、鉛直断熱材を基礎の下端から上端ま
で連続的に設けると、1回の打ち込み作業により基礎を
施工することが可能となり、しかも鉛直断熱材と水平断
熱材間に隙間が形成されることを防止して、鉛直断熱材
と水平断熱材との結合部分における断熱性の低下を防止
できるとともに、結合部分への雨水等の侵入を防止でき
る。請求項9記載のように構成すると、水平断熱材上に
移動した雨水等が排水孔からスムーズに排水され、水平
断熱材が雨水等を吸水することによる断熱性の低下を抑
制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した基礎の縦断面図
【図2】 同基礎の要部拡大断面図
【図3】 基礎の施工方法説明図
【図4】 基礎の施工方法説明図
【図5】 基礎の施工方法説明図
【図6】 基礎の施工方法説明図
【図7】 他の構成の基礎の縦断面図
【図8】 他の構成の基礎の縦断面図
【図9】 他の構成の基礎の縦断面図
【図10】 他の構成の基礎の縦断面図
【図11】 他の構成の基礎の縦断面図
【符号の説明】
1 基礎 2 フーチング部 3 地中はり部 10 鉛直断熱材 11 水平断熱材 12 傾斜面 13 補強層 13a 延長部 14 補強兼防水層 14a 延長部 15 排水溝 16 固定具 17 シールテープ 20 溝 21 砂利 22 捨てコンクリート 23 鉄筋 24 型枠 25 型枠 11A 水平断熱材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の基礎のうちの地中への埋設部分
    に、基礎の凍上を防止するために、基礎から略水平方向
    に外方へ伸びる水平断熱材を設けた建築物の基礎構造で
    あって、 前記水平断熱材の上面または下面の少なくとも一方にフ
    ィルム、シートあるいはラスからなる補強層を一体的に
    形成した、 ことを特徴とする建築物の基礎構造。
  2. 【請求項2】 建築物の基礎のうちの地中への埋設部分
    に、基礎の凍上を防止するために、基礎から略水平方向
    に外方へ伸びる水平断熱材を設けた建築物の基礎構造で
    あって、 前記水平断熱材の上面に防水性を有するフィルム又はシ
    ートからなる補強兼防水層を一体的に形成した、 ことを特徴とする建築物の基礎構造。
  3. 【請求項3】 水平断熱材と補強兼防水層間、または水
    平断熱材の下面の少なくとも一方にラスからなる補強層
    を一体的に形成した請求項2記載の建築物の基礎構造。
  4. 【請求項4】 水平断熱材の上面を外方へ向けて下り勾
    配の傾斜面で構成した請求項1〜3のいずれか1項記載
    の建築物の基礎構造。
  5. 【請求項5】 基礎の外側面に基礎断熱のための鉛直断
    熱材を設け、この鉛直断熱材に水平断熱材を嵌合により
    結合した請求項1〜4のいずれか1項記載の建築物の基
    礎構造。
  6. 【請求項6】 補強層と補強兼防水層の少なくとも一方
    の側縁に、水平断熱材よりも側方へ延びる延長部を形成
    し、この延長部を基礎又は鉛直断熱材の側面に固定した
    請求項1〜5のいずれか1項記載の建築物の基礎構造。
  7. 【請求項7】 基礎の外側面に基礎断熱のための鉛直断
    熱材を設け、この鉛直断熱材と水平断熱材とを一体成形
    品で構成した請求項1〜4のいずれか1項記載の建築物
    の基礎構造。
  8. 【請求項8】 鉛直断熱材を基礎の下端から上端まで連
    続的に設けた請求項6記載の建築物の基礎構造。
  9. 【請求項9】 水平断熱材に排水孔を形成した請求項1
    〜8のいずれか1項記載の建築物の基礎構造。
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