JPH1135932A - 潜熱蓄冷材 - Google Patents

潜熱蓄冷材

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Publication number
JPH1135932A
JPH1135932A JP9193941A JP19394197A JPH1135932A JP H1135932 A JPH1135932 A JP H1135932A JP 9193941 A JP9193941 A JP 9193941A JP 19394197 A JP19394197 A JP 19394197A JP H1135932 A JPH1135932 A JP H1135932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sodium chloride
storage material
cold storage
latent heat
supercooling
Prior art date
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Pending
Application number
JP9193941A
Other languages
English (en)
Inventor
Junya Maeda
純也 前田
Akira Kano
陽 狩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication of JPH1135932A publication Critical patent/JPH1135932A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 過冷却を有効に抑制でき失活現象も示さず、
経済的に有利でかつアイスクリームなどの食品の保冷に
問題なく利用できる程安全性が高い潜熱蓄冷材を提供す
ること。 【解決手段】 塩化ナトリウム水溶液およびメタアルデ
ヒドを含む潜熱蓄冷材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塩化ナトリウム水溶
液を蓄冷媒体(主剤)とする潜熱蓄冷材に関する。さら
に詳しくは、塩化ナトリウム水溶液を含む蓄冷材に過冷
却防止剤としてメタアルデヒドを加えた潜熱蓄冷材に関
する。
【0002】
【従来の技術】余剰電力の利用を目的として電力エネル
ギーの効率的分散貯蔵法が、現在種々検討、開発されて
いる。例えば、熱媒体となる物質の融解、凝固などの相
変化に伴う吸収熱を利用した潜熱蓄冷材の開発もそのひ
とつである。蓄熱材とは、熱または冷熱を物質内に蓄積
し必要時に有効に熱の出入りを利用する材料である。特
に、主に物質の相変化に伴う発熱/吸熱反応を利用した
ものを潜熱蓄熱材、さらに特に予め冷熱を蓄熱し必要時
に放冷する場合を潜熱蓄冷材と呼ぶが、蓄熱材、蓄冷材
の明確な区別はない。潜熱蓄冷材のうち、無機塩、無機
水和塩などの無機物系材料を蓄冷媒体としたものは、有
機物系材料に比べて熱伝導率が大きい、潜熱量が大、体
積変化が小さい、不燃性であるなどの利点があり、なか
でも塩化ナトリウム水溶液は、さらに毒性がない、低反
応性、入手容易、安価、適度な溶解度があり、共晶温度
が冷凍食品保存温度に近いという利点もある。従ってこ
れらの蓄冷材は、食品の冷蔵、配送時の保冷、化学・医
薬品の冷蔵、食品工場などの冷却工程に特に好適に使用
することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし塩化ナトリウム
のような無機物系材料を蓄冷媒体とした潜熱蓄冷材は、
過冷却現象を起こすという問題がある。過冷却とは、物
質を冷却する際に液体から固体への相転移の温度を過ぎ
ても転移の現象が現れないことをいう。例えば、23.
3重量%の塩化ナトリウム水溶液は相転移温度が−21
℃であるにもかかわらず、実際には−30℃付近まで温
度を下げないと相転移が起こらないことがある。すなわ
ち過冷却現象を起こすということは、実際利用しようと
する温度(蓄冷材の凝固点)よりさらに低温まで冷やす
ことのできる冷凍機を準備しなければならず、冷凍機設
備の費用がかかり、また低温運転による運転効率の低下
(1℃下がる毎に3%低下)によるランニングコストの
増大など、余分のエネルギーを必要とするという問題も
ある。
【0004】この過冷却を緩和するために、凝固時に核
となるような物質(過冷却防止剤)を添加することが行
われている。例えば特開昭59−93780号公報に
は、塩化ナトリウム水溶液に水用過冷却防止剤として有
用なヨウ化銀などのハロゲン化銀を添加することが開示
されている。ハロゲン化銀を添加したものは過冷却防止
効果はあるものの、ハロゲン化銀の高い反応性のため、
蓄冷材を金属類と非接触にする必要があったり、遮光す
る必要があり、蓄冷材の包装容器に制限がある。また、
塩化銀以外のハロゲン化銀は毒物劇物取締法において劇
物の指定を受けており、食品分野での使用は安全性の点
から難しい。またハロゲン化銀は高価であるため、蓄冷
材のコストが高くなることが懸念される。
【0005】また過冷却防止剤を含む蓄冷材は、(凝固
剤の融点+30)℃以上の温度にすると過冷却防止効果
が消滅する、いわゆる失活現象がある(WATANABE et a
l. ACS Symp. Ser. D438(1990) p395参照)と言われて
いる。すなわち、蓄冷・放冷サイクルの途中で、何らか
の原因で蓄冷材温度がある以上になった次の蓄冷時に
は、過冷却防止剤が有効に働かず、過冷却度が大きくな
ってしまう現象が現れる。このようになった場合、一度
再凝固させた後、そのまま使用できなくなる場合もあれ
ば、続けて使用できる場合もある。
【0006】本発明の目的は、低反応性、取扱い容易、
安全な塩化ナトリウム水溶液に過冷却防止剤を添加する
ことによって、過冷却現象が大幅に改善されかつ安全な
潜熱蓄冷材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らが種々検討した結果、上記の要件を満たすメタア
ルデヒドが塩化ナトリウム水溶液の過冷却防止剤として
も有効に使用できることを初めて発見し、本発明を完成
させた。すなわち本発明は、(1)塩化ナトリウム水溶
液およびメタアルデヒドを含む潜熱蓄冷材、(2)メタ
アルデヒドの量が、塩化ナトリウム水溶液100重量部
に対して0.1〜5重量部である上記(1)記載の潜熱
蓄冷材、(3)−40℃〜−2℃の温度範囲で相転移現
象の生じる上記(1)または(2)記載の潜熱蓄冷材、
および(4)塩化ナトリウムの濃度が5〜30重量%で
ある上記(1)〜(3)のいずれかに記載の潜熱蓄冷材
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用する蓄冷媒体は塩化
ナトリウム水溶液である。塩化ナトリウムの濃度は水溶
液を形成する限り特に限定されない。なかでも5〜30
重量%が好ましく、より好ましくは15〜27重量%で
ある。塩化ナトリウムが5〜30重量%であると、凝固
および融解時の温度差が小さくなり、蓄冷・放冷温度が
一定に近くなり、蓄冷材として望ましいものとなる。塩
化ナトリウムの純度は特に限定されないが、通常99%
以上が好ましく用いられる。
【0009】本発明では、過冷却防止剤としてメタアル
デヒドが使用される。その使用量は、塩化ナトリウム水
溶液100重量部に対して0.1〜5重量部、好ましく
は1〜4重量部である。上記使用量が0.1重量部未満
の場合、期待する過冷却防止効果が得られず、一方5重
量部を超えると、潜熱量が低下し、かつ溶液の残渣が認
められ、均一性が損なわれる場合がある。
【0010】必須成分の他に本発明の潜熱蓄冷材に加え
てもよい成分として、吸水性樹脂、アタパルジャイ粘
土、ゼラチン、寒天、シリカゲルなどの増粘剤などが挙
げられる。
【0011】また本発明の潜熱蓄冷材は、好ましくは−
40℃〜−2℃、さらに好ましくは−35℃〜−15℃
の温度範囲で相転移現象の生じるものがよい。
【0012】蓄冷材の製造法は特に限定されないが、例
えば、容器に入れた純水またはイオン交換水に、塩化ナ
トリウムを徐々に攪拌しながら所定量まで投入し、十分
混合した後、過冷却防止剤であるメタアルデヒドを徐々
に攪拌しながら所定量まで投入し、十分混合し、他の添
加剤もこれと同時またはこの後で添加し、攪拌・混合す
る方法、樹脂の上に塩化ナトリウム、メタアルデヒドな
どを予め混合した水溶液を注ぎ込む方法などがある。な
お、塩化ナトリウム、メタアルデヒドおよび他の添加剤
の投入順序は任意であり、かつ溶解を促進するために5
0℃程度まで加熱することも可能である。また、塩化ナ
トリウムとメタアルデヒドなどを混合した後、該混合物
を純水またはイオン交換水に投入してもよい。
【0013】蓄冷材の形態も特に限定されないが、通常
は、上記した蓄冷材を耐蝕性のある金属や無機材料、お
よび/またはポリエチレンを初めとするプラスチックな
どの有機材料によって包装する形態となる。また形状と
しては、塊状、板状、シート状などがある。このような
蓄冷材が配置される場所としては、蓄冷室にそのまま、
あるいは熱交換部に置く、などが考えられる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。ただし本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 23.3重量%塩化ナトリウム水溶液に、該水溶液10
0重量部に対してメタアルデヒドを3重量部添加して蓄
冷材を得た。得られた蓄冷材の凝固開始温度を、SC
(示差走査熱量計)で降温速度:1℃/分→−45℃で
20分保持→昇温速度2℃/分→+10℃を1サイクル
とし、6回繰り返して測定した。また得られた蓄冷材の
温度を10℃に上げても失活現象は示さなかった。
【0015】比較例1 23.3重量%塩化ナトリウム水溶液(過冷却防止剤を
使用せず)の凝固開始温度を実施例1と同様にして測定
した。
【0016】比較例2 メタアルデヒドの代わりにヨウ化銀を使用した以外は実
施例1と同様にして蓄冷材を得、凝固開始温度を測定し
た。
【0017】実施例1および比較例1、2の結果を図1
に示す。以上の実施例および比較例の結果から、本発明
の潜熱蓄冷材は過冷却防止剤を使用しないものに比べて
15℃以上の過冷却防止効果が得られ、またヨウ化銀の
結果と比較しても良い特性が得られているのがわかる。
【0018】
【発明の効果】本発明の蓄冷材は、塩化ナトリウム水溶
液の過冷却が有効に抑制できかつ失活現象も示さず、経
済的に有効な蓄冷材であり、さらに安全性が高いためア
イスクリームなどの食品の保冷に問題なく利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および比較例1、2の蓄冷材の凝固開
始温度を示す。縦軸は凝固開始温度を、横軸はサイクル
数(回)を示す。
【符号の説明】
a 実施例1のサンプルの凝固開始温度を示す。 b 比較例1のサンプルの凝固開始温度を示す。 c 比較例2のサンプルの凝固開始温度を示す。 d 23.3重量%塩化ナトリウム水溶液の融解温度
(−21.1℃、過冷却のない状態)を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ナトリウム水溶液およびメタアルデ
    ヒドを含む潜熱蓄冷材。
  2. 【請求項2】 メタアルデヒドの量が、塩化ナトリウム
    水溶液100重量部に対して0.1〜5重量部である請
    求項1記載の潜熱蓄冷材。
  3. 【請求項3】 −40℃〜−2℃の温度範囲で相転移現
    象の生じる請求項1または2記載の潜熱蓄冷材。
  4. 【請求項4】 塩化ナトリウムの濃度が5〜30重量%
    である請求項1〜3のいずれかに記載の潜熱蓄冷材。
JP9193941A 1997-07-18 1997-07-18 潜熱蓄冷材 Pending JPH1135932A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017078163A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 潜熱蓄冷材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017078163A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 潜熱蓄冷材

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