JPH11355636A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH11355636A
JPH11355636A JP10162156A JP16215698A JPH11355636A JP H11355636 A JPH11355636 A JP H11355636A JP 10162156 A JP10162156 A JP 10162156A JP 16215698 A JP16215698 A JP 16215698A JP H11355636 A JPH11355636 A JP H11355636A
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brightness
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一成 大井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被写体内の特に強い光により光学的に発生する
フレアを、簡易な方法で電気的に補正、軽減させ、画面
を見やすくする。 【解決手段】フレアデータメモリ111には、光学系の
少なくとも所定の絞り値、焦点距離のパラメータに応じ
て撮影結果が所定の明るさとなる光源で生じる基準フレ
アをあらかじめ記憶させておく。状態設定回路114
は、前記所定の値より大きい値の映像部分を映像信号か
ら検出してその明るさを推定し、推定した明るさを持つ
光源が存在していた場合に発生するフレアを基準フレア
を用いて予測フレアとして疑似的に発生させて、減算器
116にて前記映像信号から減算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、撮像装置の改良
に関し、特に撮像光学系で生じるフレアゴーストを電気
的に補正するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】撮像光学系では、被写体に明るい部分が
あると、画面全体の黒レベルを一様に押し上げ、つまり
全体てきに明るい画面とすると同時に、明るい部分の周
囲に光の広がりが見えてくる現象があり、フレアゴース
トと読んでいる。岸川利郎著、オプトロニクス社刊「光
学入門」によれば、像を結ぶ現象をゴーストと言い、像
を結ばない現象をフレアと言う。
【0003】ゴーストは光学レンズと被写体の位置関係
に依存して移動するが、フレアは位置関係の依存がな
い。ここでは、以降フレアについて扱うことにする。フ
レアは光学特性により常に生じているが、通常はその値
が小さく感じられる程度ではない。しかし、特に明るい
部分が被写体にある場合に顕著に目につくようになる。
黒レベルを一様に押し上げる現象に対しては、補正が比
較的簡単になるため、従来より多くの対策が考えられて
いる。
【0004】ビデオカメラでは、廉価版のパソコンカメ
ラ以外では、撮像光学系に単レンズの他に、組み合わせ
レンズを用いる場合が多い。この時、レンズ自体の回折
の影響、組み合わせレンズ同士、レンズと鏡筒、レンズ
と撮像素子、あるいは撮像素子の表面配線等で入射光が
反射を繰り返すことなどにより、画面にフレアが生じ
る。フレアが生じることにより、明るい部分のまわりに
光がかぶり、特に暗い部分が見づらくなる。
【0005】特開平2−76475号公報「フレア補正
装置」にあるように、光電変換出力に対して、入力光学
系の逆特性を有するフィルタを作用させる方法が提案さ
れている。この方法で原理的には光学系で生じるフレア
を補正できる。
【0006】しかしながらこの処理は、畳み込み積分を
始め膨大な計算量を必要とする。よって実時間で処理し
ようとすると、大容量のメモリと超高速演算装置が必要
となり、消費電力が大きく大型で高価となり、民生用機
器には簡単に適用できないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、入力
光学系の逆特性のフィルタを光電変換出力に作用させよ
うとすると、膨大で高価なフィルタとなり実用的ではな
い。そこでこの発明は、被写体内の特に強い光により光
学的に発生するフレアを、簡易な方法で電気的に補正、
軽減させ、画面を見やすくする撮像装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、光学系の少なくとも所定の絞り値、焦
点距離のパラメータに応じて所定の明るさの光源で生じ
るフレアをあらかじめ記憶させておき、所定の値より大
きい値の映像部分を検出してその明るさを推定し、推定
した明るさを持つ光源が存在していた場合に発生するフ
レアを疑似的に発生させて、映像信号から減算するよう
にしたものである。
【0009】
【実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。この発明では、まず所定の光学条件にお
いて、被写体内の特に強い光によって生じるフレアの映
像パターン乃至映像パターンモデルをあらかじめ記憶さ
せておく。次に被写体中の強い光の部分の明るさと形状
を映像信号から推定し、あらかじめ記憶させておいた映
像パターン乃至映像パターンモデルから疑似的に予測フ
レアを発生させ、実際にフレアの生じている元の映像信
号から前記疑似的に発生させた予測フレアを減算するこ
とにより、画面のフレアを実用上問題無い程度まで補
正、軽減させるものである。
【0010】実験を行い以下の結果を得た。 1.F16〜F1.2までは絞りの変化でフレアの形は
ほとんど変化しない。 2.F1.4のときは、フレアが急速に増大する。これ
はレンズ構造に依存している。 3.フレアのすそ形状は被写体の輝度に依存して広が
り、被写体の大きさには依存しない。この結果を、模式
的に示すと、図3のようになる。
【0011】図3(A1)、図3(A2)は、光源の
形、面積が一定で明るさが変化した時の様子を比較して
示し、図3(B1),図3(B2)は、光源の明るさが
一定で面積が変化した時の様子を比較して示している。
【0012】図1は、この発明の一実施の形態である。
また図2は、フレアのある映像から疑似フレアを減算し
てフレアを補正するフレア補正の原理を信号波形の観点
から示している。
【0013】図1において、被写体101からの光は、
レンズ102、絞り装置103を通して撮像素子104
の光電変換面に結像する。撮像素子104の出力105
は、増幅器106を介して絞り駆動回路108に入力さ
れると共に、信号処理回路109に入力される。絞り駆
動回路108は、増幅器106の出力に応じて、絞り装
置103を制御し、適性なレベルの増幅器出力が得られ
るように機能している。つまり適性な露光状態を得る。
信号処理回路109の出力映像信号110は、減算器1
16、状態設定回路114に入力される。
【0014】ところで、フレアデータメモリ111に
は、あらかじめ所定の光源で生じる基準フレアを、デー
タの形で、光学系の設定値(絞り値や焦点距離)ととも
に記憶させている。状態設定回路114では、映像信号
を用いて、フレアの存在する映像部分の中から強い光の
部分の形状と、光の強さを検出する。そして、あらかじ
め記憶させておいた光学系などの設定値と、検出した強
い光の部分の形状と光の強さに基づいて、フレアと見ら
れる部分や光源(フレア発生の中心)の大きさ等を推定
し、推定される予測フレア115を発生させる。この予
測フレア115は、減算器116に入力され、映像信号
に含まれる実際のフレアをキャンセルするために用いら
れる。
【0015】107は、撮像素子駆動回路であり、撮像
素子104を駆動するためのタイミングパルスを発生す
ると共に、状態設定回路114やその他の回路のタイミ
ング及び駆動パルスを出力している。
【0016】図2には、フレア補正の原理を信号波形の
観点から示している。図2(A)には、フレアが含まれ
る映像信号を1水平期間分示している。光源に対応する
位置で極端に輝度レベルが高くなりその周囲にすその広
がりがある。図2(B)は、予測フレアを示している。
この予測フレアは、状態設定回路114が強い光の部分
の形状と光の強さに相当する値を映像信号110から検
出し、この検出結果とあらかじめ記憶しておいた条件と
記憶フレアパターンとを参照することにより作成したも
のである。図2(C)は、図2(A)の映像信号と図2
(B)の予測フレアとの演算処理を行った結果得られた
信号であり、実際のフレアが軽減された映像信号であ
る。
【0017】次に、記憶フレアと関連データを取り込む
動作について説明する。図4にはフレアデータを取り込
み構築する場合の装置の一例を示している。照明器41
からの光は、光拡散板42で拡散されて、一部に開口4
3を有した遮光板44に照射されている。ビデオカメラ
45は、遮光板44側から所定の距離に配置されて遮光
板44を被写体として撮像する。このとき撮像レンズの
光学条件を所定の焦点距離、所定の絞り値に設定して、
被写体を撮像する。照明器41の明るさは適宜調整し
て、フレアが十分発生するように設定する。例えば撮像
素子(CCD)の飽和レベルの100倍程度の明るさと
する。光源部(開口43部分)は十分明るいために、ビ
デオカメラ45の撮像素子では、光源部に対応する部分
が飽和している。モニタ46における撮影した映像に
は、光源部の像47と共に光源部の像47の周囲に生じ
たフレア像48が現れる。このとき光源部の形状はある
程度小さくしておかないと、フレア像48が画面からは
み出してしまう。画面内に収まる程度の大きさのフレア
像を発生させる。波形モニタ49にあるように、光源部
43に対応する信号は、飽和レベルに達している。
【0018】次に基準となる記憶或いは基準フレアの生
成方法について説明する。ここでは撮像素子の出力信号
の飽和の程度を尺度として、フレアデータを測定、生成
する方法について述べる。
【0019】図5には、フレアデータの生成の様子を信
号波形で示す。先の図4の構成において、ある絞り値で
撮影した場合、図5(A1)の信号波形図となり、図5
(A2)のモニタ画面で示すように撮像素子は飽和状態
にある。撮像素子の飽和の何倍の光で飽和しているかを
知るために、絞り装置を絞り込んでいき、図5(B1)
の信号波形図、図5(B1)のモニタ画面図に示すよう
に撮像素子が飽和しない点に絞りを設定する。この点で
の信号レベルと、絞りの変化した値から減光率を計算で
きる。このようにしてフレアが目立たない状態での光源
の映像を得られる。この映像から映像信号に占める光源
の形を正確に知ることができる。
【0020】次にフレアデータの取り込みについて説明
する。図5(A1)の信号波形図、図5(A2)のモニ
タ画面のようなフレアのある映像信号を撮像素子の飽和
レベル以下の所定の値でスライスすると、図5(C1)
に示すような波形を得ることができる。スライスレベル
としては、フレアの尖頭が切れてしまうのでは無く、フ
レアの形が崩れずに十分保存されるような値を選ぶ。ま
たフレア部を決めるスライスレベルが撮像素子の飽和信
号出力レベルに対してどの位の値であったをフレアデー
タメモリに記憶させておく。
【0021】この値と飽和信号との比と、減光率から光
源強度を算出することができる。光源の形状としては、
図5(B1)の信号を適当なレベルでスライスして、図
5(D)のような尖頭が一定になった円形断面の光源の
形状を得ることができる。
【0022】次に図6に示すように、フレア601のす
そ形状を保ちながら、光源の直径を零にすることで、点
光源から発生したフレア602を得ることができ、これ
と同時にその波形も得ることができる。この光源による
映像は、光学系でいうところのPSF(POINT SPREAD
FUNCTION)に相当するものとなり、任意の形状の光源
によるフレアはこのPSFの線形結合で表現可能であ
る。
【0023】スライスレベルで規定された、図6の高さ
1の点光源から漸減していく広がりをもつフレア602
を基準フレアとする。この疑似的に作成した基準フレア
を光強度の値と共にフレアデータメモリに格納する。
【0024】これによりフレアデータとその関連データ
を取り込むことができる。一般の光源の場合には、形と
強度分布は単純ではないが、先に示したと同様に光源の
形と強度を求めるには、光学系の機械的絞りを絞り込め
ばよい。絞り込んで撮像素子が飽和しなくなった点での
絞り値と、通常に撮像しているときの絞り値との比から
光源の強度が求まる。
【0025】処理は簡単な方がよいから、光源の強度は
一定であるようなモデルを与えればよい。例えば飽和の
100倍光以上の部分は、一定強度であったというよう
に仮定し、光源を高さ一定のある形状のモデルで表現す
る。
【0026】筒の高さ、つまり光の強度については、十
分大きい光量、例えば100倍光以上の部分の平均値を
用いれば精度が高いが、簡単のためには尖頭を用いれば
よい。このようにして求めた光源の形状の輪郭の外側
を、PSFで隙間無く埋め尽くすことより、任意の形状
の光源による予測フレアを得ることができる。
【0027】図7には、上記した原理に基づき、予測フ
レアを発生させる状態設定回路114の具体的構成例を
示している。図7において、あるフレアを含む映像信号
が形状判定回路701に入力される。ここでは任意の光
源の形状が判別される。光源の形と強度を求めるために
光学系の機械的な絞りを絞り込み、飽和していない信号
706を得る。絞り込んで撮像素子が飽和しなくなった
点での絞り値と、通常に撮像しているときの絞りの値と
の比から、光源の強度が求まる。これは光源強度判定回
路703により得られる。また飽和していない信号から
光源の形状が求まる。この形状に沿って、フレアデータ
メモリ111から得た基準フレアを用い、PSFフレア
合成回路702において、PSFフレア合成を行い予測
フレアを得る。
【0028】図8には、PSF合成による予測フレア信
号生成の様子を示している。つまり任意の形状の光源の
形状801(図8(A))を求める。今、この形状が断
面802(図8(B))で示すような形状であったとす
る。すると基準フレア803(図8(C))が合成され
て予測フレア804(図8(D))を得る。この予測フ
レアの断面波形は、波形805(図8(E))で示すよ
うな形状である。任意の形状の光源の形状の断面の内側
は、正規化された振幅1となる。
【0029】このように得られた疑似フレア信号は、乗
算器705において適性なレベルに調整されて減算器1
16に入力され、映像信号に含まれている実際のフレア
をキャンセルする働きをする。
【0030】乗算器705にはゲイン設定回路704か
ら係数が与えられている。このゲイン設定回路704
は、光源強度判定回路703からの光源強度情報と、フ
レアデータメモリ111からの光学条件データ(強度情
報)とを用いて係数を作成している。光源強度判定回路
703は、光源形状を判定するときに絞り駆動回路10
8に対して絞り込み動作を行わせる。この絞り込みによ
り、飽和状態と非比飽和状態を判断し、光源強度を求め
ることができ、その情報を保持している。
【0031】図9には、この発明の更に他の実施の形態
を示している。先の実施の形態と同一部分には同一符号
を付している。ビデオカメラのダイナミック拡大には種
々の方式があるが、大別して2種類ある。1つは撮像素
子の光電変換部において、トランジスタの非線形特性を
利用して信号電圧を連続的に対数圧縮して出力する方法
と、露光時間を複数持たせて異なる感度条件で撮像した
信号を回路処理により合成して出力するものである。
【0032】ここでは、異なる感度条件で撮像した信号
を回路処理により合成してダイナミックレンジ拡大する
方式に適用した例を説明する。図9に示す構成は、NT
SC方式のカメラであるとする。通常の1/60秒で撮
影した高感度映像信号911と、ダイナミックレンジ拡
大率に応じて設定された電子シャッター速度で撮像した
低感度映像信号912とが合成回路908で合成されて
広ダイナミックレンジ撮影が行われる。低感度が1/6
000秒の露光時間であった場合のダイナミックレンジ
拡大率は100倍となる。撮像素子駆動回路107から
は、低感度、高感度の2つの撮像条件がフィールド毎に
交互に出され、撮像素子からは低感度高感度撮像信号が
交互に信号処理回路109に入力される。
【0033】信号処理回路109の出力は、スイッチ9
02を介して1フィールドメモリ904、905に交互
に選択的に送り込まれる。またフィールドメモリ90
4,905の出力は、スイッチ903により交互に選択
的に出力される。図の例では、フィールドメモリ905
が書き込み、フィールドメモリ904が読み出し状態で
あることを示している。現在、書き込まれているのは、
高感度信号である。フィールドメモリ904から読み出
されているのは、1フィールド前の低感度信号である。
高感度信号は、スイッチ907を介して減算器116に
送られる。また同時に低感度、高感度信号は状態設定回
路114に送られて予測フレア生成に供される。状態設
定回路114には、撮像素子駆動回路107から撮像素
子駆動条件が送られてきており、電子シャッター設定が
把握できている。
【0034】また状態設定回路114では感度設定が不
適当で光源の抽出がうまく行かない場合には、独自の電
子シャッター設定を撮像素子駆動回路107に与えて、
正しく光源抽出を行う機能も含まれる。
【0035】このときも、1/60で撮影した高感度映
像では、被写体内の明るい部分乃至光源の映像により、
その部分は撮像素子上で飽和しており、明るい被写体の
周りにはフレアが発生している。このため、1/60で
撮影した高感度の側の映像はコントラストが低下し、著
しくみづらい映像となっている。
【0036】そこで1/6000秒の電子シャッターで
撮影した映像から被写体の明るい部分乃至光源の明るさ
とその形状を、図1の実施の形態で説明したように抽出
する。そして推定した明るさと形とから記憶させておい
た記憶フレアを用いて、実際に撮影している被写体の明
るい部分に相当するフレアを擬似的に作り出し、予測フ
レアとする。予測フレアを、高感度の映像信号から減算
する。これにより、高感度側のフレアは実用上問題無い
程度まで軽減される。こうしてフレアの少ない広ダイナ
ミックレンジ映像を得ることができる。
【0037】図10は、先の実施例と同様な機能を持つ
部分には同一符号を付している。所定の値より大きい値
の映像部分を映像信号から検出し、その映像の明るさと
形状を推定し、推定した明るさを持つ光源が、光学系と
撮像素子系の伝達関数から発生すると予測される予測フ
レアを、撮像系の伝達関数演算部921で求めるように
している。ここでいう伝達関数とは、レンズ、絞り、撮
像素子の開口による応答特性、撮像素子に用いている光
学LPF(低域通過フィルタ)特性、これらの総合的な
作用であるフレア特性を含んでいる。他の部分は、図7
で説明した先の実施の形態と同じである。
【0038】図11には、更にこの発明の他の実施の形
態を示している。図11は2板式の広ダイナミックレン
ジカメラに本発明を適用した実施の形態を示す。絞り装
置103のついたレンズ102を通過した被写体からの
光は、プリズム930に入射し、50%の光が直進して
撮像素子104の光電変換面に結像する被写体像と、プ
リズム930の反射面931で反射し、残りの50%が
ND(減光)フィルタ932を通して減光され、他方の
撮像素子933の光電変換面に」結像する被写体像とに
別れる。プリズム930で反射した被写体像は、NDフ
ィルタ932を通過する際に、ダイナミック拡大比分だ
け減光される。ここでは透過率2%とする。このときダ
イナミックレンジ拡大率は50倍となる。撮像素子93
3の出力信号は、増幅器934で増幅され、信号処理回
路935に入力されて、映像信号となり、左右反転回路
936で像が左右反転され、合成回路937に入力され
ている。この合成回路937には、減算器116からフ
レアをキャンセルされた信号が供給されている。これに
より、合成回路937からはフレアの除去された映像信
号が得られる。
【0039】撮像素子駆動回路107からは、低感度、
高感度の2つの撮像条件が出力され、撮像素子933か
らは低感度信号、撮像素子104からは高感度撮像信号
がそれぞれ出力され信号処理回路109、935に入力
されている。ここで信号処理回路935は、高感度の撮
像信号を処理し、信号処理回路109は低感度の撮像信
号を処理する。
【0040】低感度の撮像信号は、プリズム930で一
度反射しているので左右が反転した像であるから、もと
に戻すために左右反転回路936で処理される。状態設
定回路114では、図10で説明したと同様に、予測フ
レアが作成され、減算器116に供給され、実際の映像
信号内のフレアをキャンセルする。状態設定回路114
には、撮像素子駆動回路107から撮像素子駆動条件が
送られてきており、撮像素子駆動条件を把握している。
また状態設定回路114は、感度設定が不適当で光源の
像の抽出がうまく行かない場合には、独自の電子シャッ
ター設定を撮像素子駆動回路107に与えて、正しく光
源を抽出できるように成されている。フレア補正が行わ
れことにより、高感度側のフレアは実用上問題無い程度
まで軽減された広ダイナミックレンジの映像を得ること
ができる。
【0041】上記の説明では、ダイナミックレンジ拡大
比率を光学的なNDフィルタを用いて設定したが、第
1、第2の実施の形態と同様に電子シャッターを用いて
感度調整してもよい。また光学的に行う場合には、エレ
クトロクロミックフィルタや、液晶などを用いて透過率
を変えて実現してもよい。
【0042】また、図には示していないが、静止画撮影
用の電子カメラに適用した場合、一旦絞りを大きくして
フレアを取り込み、撮影した映像信号からこのフレアを
減算することによって、フレア補正を行うことができ
る。
【0043】動画の場合は、フレアの取り込みのときに
不自然な映像が出る可能性があるが、フレア取り込みの
時だけ前フィールドもしくは前のフレームをもう一度用
いることにより、不自然さを目立たなくすることができ
る。またフレア取り込みのときに映像信号レベルを絞り
込んでAPL(平均映像信号レベル)を周囲のフィール
ド或いはフレームとそろえることで変化を目立たなくす
ることができる。
【0044】実施の形態では、白黒のカメラの例を示し
たが、これに限ることなく、カラーカメラ、単板式でも
3板式でも本発明の原理は適用できる。カラーカメラの
場合は、多重化された映像信号にフレアキャンセル処理
を適用しても、色信号毎に適用してもよい。また色信号
毎にキャンセル処理してもよく、輝度信号を用いて得ら
れた推定フレアを色信号処理において兼用してもよい。
【0045】また上記の説明では絞り装置の条件を含め
ずに説明したが、絞り装置の絞り値を反映させてもよ
い。例えば図10の実施例では映像系の伝達関数に絞り
値を加味している。
【0046】上記したようにこの発明は、所定の光源で
生じるフレアを光学系の設定値と共に予め記憶させてお
き、映像の強い光の部分を予め記憶させておいた基準フ
レアを基準にして光学系の設定値を用いて擬似的に発生
させて、予測フレアを作り、この予測フレアを映像信号
から減じることにより、実際のフレアをキャンセルする
ものである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
明るい被写体の部分で光学系による光の散乱で生じたフ
レアが軽減されるので見やすい画像得ることができる。
また、光学系のパラメータに応じて変化するフレアにも
フレア量の変化を追従させるためにフレアの軽減効果が
大きい。更にフレアを簡単な演算で擬似的に発生させる
ために回路規模が小さくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す図。
【図2】フレア補正の原理を示す説明図。
【図3】フレアの性質を示す説明図。
【図4】フレアデータの取り込み装置の例を示す図。
【図5】フレアデータの生成方法を示す説明図。
【図6】基準フレアの生成方法を示す説明図。
【図7】状態設定回路の具体的構成例を示す図。
【図8】PSF合成により予測フレアの生成方法の説明
図。
【図9】本発明を広ダイナミックレンジカメラに適用し
た実施の形態を示す図。
【図10】図9の状態設定回路の具体的構成例を示す
図。
【図11】この発明を2板式広ダイナミックレンジカメ
ラへ適用した実施の形態を示す図。
【符号の説明】
101…被写体、102…レンズ、103…絞り装置、
104…撮像素子、106…増幅器、107…撮像素子
駆動回路、108…絞り駆動回路、109…信号処理回
路、111…フレアデータメモリ、114…状態設定回
路、116…減算器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像カメラにおいて、光学系の少なくと
    も所定の絞り値、焦点距離のパラメータに応じて撮影結
    果が所定の明るさとなる光源で生じるフレアをあらかじ
    め記憶させておき記憶フレアとし、前記所定の値より大
    きい値の映像部分を映像信号から検出してその明るさを
    推定し、推定した明るさを持つ光源が存在していた場合
    に発生するフレアを前記記憶フレアを用いて予測フレア
    として疑似的に発生させて、前記映像信号から減算する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 所定の光学条件で記憶した前記記憶フレ
    アを基準に、撮影している時の少なくとも絞り値や焦点
    距離等のパラメータによって変換することにより、予測
    した前記予測フレアを得ることを特徴とする請求項1記
    載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 電子シャッターを用いて感度切替えを行
    う機能により、感度を下げて光源の明るさと形状を導出
    し、これに基づき予測した前記予測フレアを算出するこ
    とを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶フレアは、円筒光源のPSFを
    モデルとして用いて表現したことを特徴とする請求項1
    記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも高感度と低感度の露光条件で
    撮影した映像を合成して1枚の映像を得る前記撮像カメ
    ラにおいて、 低感度の露光条件で撮影した映像で所定の値より大きい
    値の映像部分をその映像信号から検出し、予測値から生
    じる前記予測フレアを高感度の露光条件で撮影した映像
    信号から減算することを特徴とする請求項1記載の撮像
    装置。
  6. 【請求項6】 所定の値より大きい値の映像部分を映像
    信号から検出し、その明るさとこれを形成する像の形状
    を推定して、推定した明るさを持つ光源が光学系と撮像
    素子系の伝達関数から発生すると予測される予測フレア
    信号を演算して求め、前記映像信号から減算することを
    特徴とする撮像装置。
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