JPH1135509A - 新規なポリフェノール化合物 - Google Patents

新規なポリフェノール化合物

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JPH1135509A
JPH1135509A JP19156397A JP19156397A JPH1135509A JP H1135509 A JPH1135509 A JP H1135509A JP 19156397 A JP19156397 A JP 19156397A JP 19156397 A JP19156397 A JP 19156397A JP H1135509 A JPH1135509 A JP H1135509A
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JP
Japan
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isopropylphenol
added
bis
methylene
polyphenol compound
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Pending
Application number
JP19156397A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohisa Sakai
朝久 酒井
Toyohiko Maeda
豊彦 前田
Toru Masuda
透 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honshu Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Honshu Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】トリスフェニルメタン型の骨格を有し、二つの
フェニル核は、それぞれ一つの水酸基とイソプロピル基
を有し、残余のフェニル核は、少なくとも一つの水酸基
と、場合によっては、少なくとも一つのアルコキシル基
を有する新規なポリフェノール化合物、詳しくは、4,4'
−〔(ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス(2−イソ
プロピルフェノール)類を提供することにある。 【解決手段】本発明による新規なポリフェノール化合物
は、一般式(I) 【化1】 (式中、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基
を示し、mは0、1又は2を示し、nは1、2又は3を
示す。但し、m+n≦3である。)で表わされる4,4'−
ビス〔ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス(2−イソ
プロピルフェノール)類である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な三核体ポリ
フェノール化合物に関し、詳しくは、トリスフェニルメ
タン型の骨格を有し、二つのフェニル核は、それぞれ一
つの水酸基とイソプロピル基を有し、残余のフェニル核
は、少なくとも一つの水酸基と、場合によって、少なく
とも一つのアルコキシル基を有する新規な4,4'−〔(ヒ
ドロキシフェニル)メチレン〕ビス(2−イソプロピル
フェノール)類に関する。
【0002】このようなポリフェノール化合物は、例え
ば、半導体用、LCD用等のフォトレジスト用原料、集
積回路の封止材料、電気絶縁材料等に用いられるエポキ
シ樹脂又は硬化剤の原料、感熱記録に用いられる顕色剤
や退色防止剤等に有用であり、このほか、殺菌剤、防菌
防カビ剤等の添加剤としても有用である。
【0003】
【従来の技術】ポリフェノール化合物は、従来より、種
々の電気電子機器の部品用材料のためのエポキシ樹脂や
そのための硬化剤の原料や感熱記録用の顕色剤のほか、
酸化防止剤、殺菌剤、防菌防カビ剤等の添加剤としても
広く有用に用いられている。特に、近年においては、電
気電子機器の部品の分野において、機器の小型化と高性
能化の要請に伴って、それらに用いられる有機材料につ
いても、従来の機械的特性や熱的特性の向上に止まら
ず、耐湿長期安定性、電気絶縁性、低誘電性等、ますま
す諸性能の向上が求められるに至っている。
【0004】従来、ポリフェノール化合物は、例えば、
Eugen Mueller 編、METHODEN DERORGANISCHEN CHEMIE
(HOUBEN-WEYL), Band VI/1c, "Phenol", Teil 2, pp. 1
021-1061, Georg Thieme Verlag Stuttgart (1976) に
多数のものが記載されており、その後も、上述したよう
な樹脂の高性能化、高機能化の要請に応えるために、新
たなポリフェノール化合物が多数、提案されている。
【0005】このようなポリフェノール化合物のなか
で、トリスフェニルメタン型のトリスフェノール化合物
としては、例えば、特開平6−115255号公報、特
開平6−100630号公報、特開平6−59446号
公報、特開平6−199717号公報、T. Miuraら、J.
Phys. IV, 3 (C4, 4th International Workshop onPos
itron and Positronium Chemistry), 249 (1993) 等に
4,4',4" −メチリデントリスフェノールが、特開平6−
199717号公報、特開平6−115255号公報、
特開平5−173326号公報、特開平5−24968
1号公報、特開平4−11260号公報、特開平3−2
00254号公報、佐藤ら、油化学、37(3), 166 (198
8)等に4,4'−〔(4−ヒドロキシフェニル)メチレン〕
ビス〔2−メチルフェノール〕が、ヨーロツパ特許出願
公報第 510,672号には4,4'−〔(2−ヒドロキシフェニ
ル)メチレン〕ビス〔2,3 5−トリメチルフェノール〕
が、また、特開平6−1741号公報には4,4'−〔(4
−ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス〔2−シクロヘ
キシル−5−メチルフェノール〕と4,4'−〔(2−ヒド
ロキシフェニル)メチレン〕ビス〔2−シクロヘキシル
−5−メチルフェノール〕がそれぞれ開示されている。
【0006】これらのトリスフェノールメタン型のトリ
スフェノール化合物において、フェニル核がアルキル基
を置換基として有するときは、トリスフェノール化合物
の親油性が増大して、種々の有機溶剤に溶解しやすくな
るので、種々の溶剤を用いる用途に適用できるようにな
るのみならず、これを原料として用いることによって、
低吸水性、低吸湿性等の耐水性のほか、絶縁性や低誘電
性等の電気特性にもすぐれる樹脂を与えることが期待さ
れる。
【0007】このように、フェニル核へのアルキル基の
導入によって、トリスフェニル化合物の有機溶剤への溶
解性が増大し、また、そのようなトリスフェニル化合物
を原料とする樹脂が絶縁性や電気特性において向上する
ことは、アルキル基以外の親油性の置換基、例えば、ア
ルコキシル基を置換基として有するトリスフェニルメタ
ン型のトリスフェノール化合物においても同様に期待す
ることができる。
【0008】このように、トリスフェニルメタン型のト
リスフェノール化合物であって、フェニル核にアルコキ
シル基を有するものは、従来、特開平4−293050
号公報やドイツ特許出願公開公報第 2,240,318号に4,4'
−〔(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メチレ
ン〕ビスフェノールが、また、佐藤ら、油化学、37(3),
166 (1988)には4,4'−〔(4−ヒドロキシ−3−メト
キシフェニル)メチレン〕ビス〔2−メチルフェノー
ル〕がそれぞれ開示されている。
【0009】しかしながら、トリスフェニルメタン型の
骨格を有し、二つのフェニル核は、それぞれ一つの水酸
基とイソプロピル基を有し、残余のフェニル核は、少な
くとも一つの水酸基と、場合によっては、少なくとも一
つのアルコキシル基を有する新規な4,4'−〔(ヒドロキ
シフェニル)メチレン〕ビス(2−イソプロピルフェノ
ール)類は、従来、知られていない。
【0010】このようなポリフェノール化合物は、上述
したような有機溶剤への溶解性にすぐれ、広い用途への
展開が可能であるほか、これを原料として用いることに
よって、耐水性や電気特性等の諸性能が一層改善された
樹脂を与えることが期待でき、特に、比較的嵩の小さい
アルキル基が多数置換基として存在する場合には、フェ
ノール核の廻りの自由体積が小さくなるので、特に、耐
水性、従って、電気特性等の長期保持性が向上すること
が期待できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トリスフェ
ニルメタン型の骨格を有し、二つのフェニル核は、それ
ぞれ一つの水酸基とイソプロピル基を有し、残余のフェ
ニル核は、少なくとも一つの水酸基と、場合によって
は、少なくとも一つのアルコキシル基を有する新規な三
核体ポリフェノール化合物、詳しくは、4,4'−〔(ヒド
ロキシフェニル)メチレン〕ビス(2−イソプロピルフ
ェノール)類を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による新規なポリ
フェノール化合物は、一般式(I)
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4
のアルキル基を示し、mは0、1又は2を示し、nは
1、2又は3を示す。但し、m+n≦3である。)で表
わされる4,4'−ビス〔ヒドロキシフェニル)メチレン〕
ビス(2−イソプロピルフェノール)類である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明による新規なポリフェノー
ル化合物、即ち、4,4'−ビス〔ヒドロキシフェニル)メ
チレン〕ビス(2−イソプロピルフェノール)類は、前
記一般式(I)で表わされ、ここに、アルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐鎖状の
プロピル基又はブチル基等を挙げることができる。特
に、本発明においては、アルキル基は、メチル基又はエ
チル基であることが好ましい。また、mは好ましくは0
又は1であり、nは好ましくは1又は2であり、好まし
くは、m+n≦2である。
【0016】従って、本発明によるこのようなポリフェ
ノール化合物としては、具体的には、例えば、4,4'−
〔(2−ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス(2−イ
ソプロピルフェノール)、4,4'−〔(3−ヒドロキシフ
ェニル)メチレン〕ビス(2−イソプロピルフェノー
ル)、4,4'−〔(4−ヒドロキシフェニル)メチレン〕
ビス(2−イソプロピルフェノール)、4,4'−〔(2−
ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メチレン〕ビス
(2−イソプロピルフェノール)、4,4'−〔(3−メト
キシ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス(2−
イソプロピルフェノール)、4,4'−〔(4−ヒドロキシ
−3−メトキシフェニル)メチレン〕ビス(2−イソプ
ロピルフェノール)、4,4'−〔(3−エトキシ−4−ヒ
ドロキシフェニル)メチレン〕ビス(2−イソプロピル
フェノール)、4,4'−〔(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)メチレン〕ビス(2−イソプロピルフェノール)等
を挙げることができるが、しかし、これらに限定される
ものではない。
【0017】かかる本発明による新規なポリフェノール
化合物は、酸触媒と助触媒の存在下、2−イソプロピル
フェノールと、一般式(II)
【0018】
【化3】
【0019】(式中、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4
のアルキル基を示し、mは0、1又は2を示し、nは
1、2又は3を示す。但し、m+n≦3である。)で表
わされるヒドロキシベンズアルデヒド類とを脱水縮合反
応させることによって得ることができる。
【0020】上記一般式(II)で表わされるヒドロキシ
ベンズアルデヒド類において、前述したように、アルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は
分岐鎖状のプロピル基又はブチル基等を挙げることがで
きる。特に、本発明においては、アルキル基は、メチル
基又はエチル基であることが好ましい。また、mは好ま
しくは0又は1であり、nは好ましくは1又は2であ
り、好ましくは、m+n≦2である。
【0021】このようなヒドロキシベンズアルデヒド類
としては、サリチルアルデヒド、m−ヒドロキシベンズ
アルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒド(プロトカテキュアルデ
ヒド)、2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−3−
メトキシベンズアルデヒド(オルトバニリン)、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロ
キシ−2−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ
−4−メトキシベンズアルデヒド(イソバニリン)、4
−ヒドロキシ−2−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒ
ドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(バニリ
ン)、2−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒ
ド、2−ヒドロキシ−4−エトキシベンズアルデヒド、
3−ヒドロキシ−2−エトキシベンズアルデヒド、3−
ヒドロキシ−4エトキシベンズアルデヒド(エチルバニ
リン)、4−ヒドロキシ−2−エトキシベンズアルデヒ
ド、4−ヒドロキシ−3エトキシベンズアルデヒド等を
挙げることができる。
【0022】これらのなかでは、比較的容易に、且つ、
経済的に入手することができるサリチルアルデヒド、m
−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズ
アルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(プ
ロトカテキュアルデヒド)、2−ヒドロキシ−3−メト
キシベンズアルデヒド(オルトバニリン)、3−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンズアルデヒド(イソバニリ
ン)、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド
(バニリン)又は4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズ
アルデヒド(エチルバニリン)等が好ましく用いられ
る。
【0023】本発明によるポリフェノール化合物の製造
において、2−イソプロピルフェノールは、ヒドロキシ
ベンズアルデヒド類1モル部に対して、少なくとも2モ
ル部が用いられ、通常、2〜30モル部の範囲で、好ま
しくは、2〜20モル部の範囲で、特に好ましくは3〜
6モル部の範囲で用いられる。
【0024】前記酸触媒としては、例えば、塩化水素ガ
ス、塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸、p−トルエンスル
ホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸、シュウ酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸を
好ましい具体例として挙げることができる。特に、これ
らのなかでは、塩酸が好ましく用いられる。このような
酸触媒は、例えば、35%塩酸の場合であれば、ヒドロ
キシベンズアルデヒド類100重量部に対して、5〜8
0重量部、好ましくは、10〜40重量部の範囲で用い
られる。
【0025】本発明によるポリフェノール化合物の製造
においては、上記酸触媒と共に助触媒を用いることが好
ましい。この助触媒としては、例えば、炭素数1〜18
のメルカプタン類、硫化水素、チオフェノール類、チオ
酸類、ジアルキルサルファイド類等の無機又は有機イオ
ウ化合物を挙げることができる。このような助触媒は、
通常、ヒドロキシベンズアルデヒド類1モル部に対し
て、通常、0.005〜0.2モル部、好ましくは、0.01
〜0.1モル部の範囲で用いられる。
【0026】2−イソプロピルフェノールとヒドロキシ
ベンズアルデヒド類との反応は、通常、10〜80℃、
好ましくは、20〜60℃の範囲の温度にて、窒素気流
下に攪拌しながら、2〜24時間程度、通常、10〜1
5時間程度にわたって行なえばよい。
【0027】本発明の方法によれば、反応終了後、得ら
れた反応混合物に、水酸化ナトリウム等のアルカリを加
えて、反応混合物をpHが5〜7程度になるまで中和
し、かくして、酸触媒を中和し、この後、反応混合物に
適宜の有機溶剤を加え、必要に応じて加熱して、析出物
を溶解させた後、水層を分液除去し、適宜回数にわたっ
て水洗した後、反応混合物を冷却することによって、目
的とする化合物を晶析させ、かくして、その高純度品を
容易に得ることができる。助触媒は、上記水層に含まれ
る。
【0028】本発明において、上記晶析溶剤としては、
通常、芳香族炭化水素、脂肪族ケトン、脂肪族アルコー
ル又はこれらの混合溶剤が、晶析条件、精製効果、経済
性等を考慮して、適宜に用いられる。芳香族炭化水素と
しては、例えば、トルエン、キシレン、クメン等が好ま
しく用いられ、脂肪族ケトンとしては、例えば、イソプ
ロピルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、ジイソプロピルケトン等が好ましく用いられ、
脂肪族アルコールとしては、例えば、メタノール、エタ
ノール、プロパノール等が好ましく用いられる。
【0029】このような晶析溶剤は、通常、反応混合物
100重量部に対して、50〜500重量部、好ましく
は、100〜200重量部の範囲で加えることによっ
て、反応混合物から目的とする化合物を高純度にて晶析
させることができる。好ましい場合には、晶析によっ
て、純度99%以上の高純度品を容易に得ることができ
る。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、トリス
フェニルメタン型の骨格を有し、二つのフェニル核はそ
れぞれ一つの水酸基と共にイソプロピル基を有し、残余
のフェニル核は少なくとも一つの水酸基と、場合によっ
ては、少なくとも一つのアルコキシル基を有する新規な
ポリフェノール化合物が提供される。このようなポリフ
ェノール化合物は、種々の有機溶剤への溶解性にすぐれ
るので、広範な用途に有利に用いることができる。
【0031】更に、本発明によるポリフェノール化合物
は、これを原料として用いることによって、低吸水性、
低吸湿性のような耐水性、絶縁性や低誘電性等の電気特
性にもすぐれる樹脂を与え、かくして、例えば、半導体
用、LCD用等のフォトレジスト用原料、集積回路の封
止材料、電気絶縁材料等に用いられるエポキシ樹脂又は
硬化剤の原料、感熱記録に用いられる顕色剤や退色防止
剤等に有用であり、このほか、殺菌剤、防菌防カビ剤等
の添加剤としても有用に用いられる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて以下に本発明を説明す
るが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもの
ではない。
【0033】実施例1 (4,4'−〔(2−ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス
(2−イソプロピルフェノール)の製造)2−イソプロ
ピルフェノール272gと35%濃塩酸54.4gと1−
ドデカンチオール0.5gとをフラスコに仕込み、これに
窒素気流下に攪拌しながら、温度を25℃を保持して、
サリチルアルデヒド48.8gを加え、温度25℃で3時
間反応させた。
【0034】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエンを加
えて80℃に昇温し、水層を分液除去した。次いで、油
層から未反応の2−イソプロピルフェノールと共に上記
トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残液に再
度、トルエン172gを加え、析出物を溶解させ、晶
析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール化合物
の粗結晶62gを得た。
【0035】この粗結晶62gにトルエン124gを加
え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾過を行なって、
目的とするポリフェノール化合物52gを純度97.6%
の黄色結晶として得た。 化学式:C25283 分子量:376 構造式:
【0036】
【化4】
【0037】融点:125.9℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):376 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0038】
【表1】
【0039】実施例2 (4,4'−〔(3−ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス
(2−イソプロピルフェノール)の製造)2−イソプロ
ピルフェノール272gと35%濃塩酸54.0gと1−
ドデカンチオール0.5gとをフラスコに仕込み、これに
窒素気流下に攪拌しながら、温度を30℃に保持して、
3−ヒドロキシベンズアルデヒド48.8gを加え、温度
40℃で5時間反応させた。
【0040】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエン27
2gを加えて80℃に昇温し、水層を分液除去した。次
いで、油層から未反応の2−イソプロピルフェノールと
共に上記トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残
液に再度、トルエン160gを加え、析出物を溶解さ
せ、晶析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール
化合物の粗結晶90gを得た。
【0041】この粗結晶90gにトルエン180gを加
え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾過を行なって、
目的とするポリフェノール化合物51gを純度99.0%
の黄色結晶として得た 化学式:C25283 分子量:376 構造式:
【0042】
【化5】
【0043】融点:154.1℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):376 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0044】
【表2】
【0045】実施例3 (4,4'−〔(4−ヒドロキシフェニル)メチレン〕ビス
(2−イソプロピルフェノール)の製造)2−イソプロ
ピルフェノール345.5gと35%濃塩酸54.4gと1
−ドデカンチオール0.5gとをフラスコに仕込み、これ
に窒素気流下に攪拌しながら、温度を35℃に保持し
て、4−ヒドロキシベンズアルデヒド62.0gを加え、
温度35℃で3時間反応させた。
【0046】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエンを加
えて75℃に昇温し、水層を分液除去した。次いで、油
層から未反応の2−イソプロピルフェノールと共に上記
トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残液に再
度、トルエン320gを加え、析出物を溶解させ、晶
析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール化合物
の粗結晶160gを得た。
【0047】この粗結晶160gにトルエン320gを
加え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾過を行なっ
て、目的とするポリフェノール化合物120gを純度9
5.0%の赤橙色結晶として得た 化学式:C25283 分子量:376 構造式:
【0048】
【化6】
【0049】融点:169.6℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):376 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0050】
【表3】
【0051】実施例4 (4,4'−〔(2−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)
メチレン〕ビス(2−イソプロピルフェノール)の製
造)2−イソプロピルフェノール272gと35%濃塩
酸54.4gと1−ドデカンチオール1gとをフラスコに
仕込み、これに窒素気流下に攪拌しながら、温度を25
℃に保持して、オルトバニリン38gを加え、温度25
℃で3時間反応させた。
【0052】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエン13
3gを加えて70℃に昇温し、水層を分液除去した。次
いで、油層から未反応の2−イソプロピルフェノールと
共に上記トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残
液に再度、トルエン108gを加え、析出物を溶解さ
せ、晶析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール
化合物の粗結晶88gを得た。
【0053】この粗結晶88gにトルエン176gを加
え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾過を行なって、
目的とするポリフェノール化合物79gを純度99.0%
の橙色結晶として得た。 化学式:C26304 分子量:406 構造式:
【0054】
【化7】
【0055】融点:150.9℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):406 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0056】
【表4】
【0057】実施例5 (4,4'−〔(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)
メチレン〕ビス(2−イソプロピルフェノール)の製
造)2−イソプロピルフェノール272gと35%濃塩
酸54.4gと1−ドデカンチオール0.5gとをフラスコ
に仕込み、これに窒素気流下に攪拌しながら、温度を2
5℃に保持して、イソバニリン38gを加え、温度25
℃で3時間反応させた。
【0058】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエン13
3gを加えて70℃に昇温し、水層を分液除去した。次
いで、油層から未反応の2−イソプロピルフェノールと
共に上記トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残
液に再度、トルエン108gを加え、析出物を溶解さ
せ、晶析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール
化合物の粗結晶84gを得た。
【0059】この粗結晶84gにトルエンとメタノール
の混合溶媒を加え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾
過を行なって、目的とするポリフェノール化合物64g
を純度98.5%の淡赤白色結晶として得た。 化学式:C26304 分子量406 構造式:
【0060】
【化8】
【0061】融点:152.6℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):406 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0062】
【表5】
【0063】実施例6 (4,4'−〔(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)
メチレン〕ビス(2−イソプロピルフェノール)の製
造)2−イソプロピルフェノール272gと35%濃塩
酸54.5gと1−ドデカンチオール1gとをフラスコに
仕込み、これに窒素気流下に攪拌しながら、温度を25
℃に保持して、バニリン38gを加え、温度25℃で3
時間反応させた。
【0064】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエン13
3gを加えて70℃に昇温し、水層を分液除去した。次
いで、油層から未反応の2−イソプロピルフェノールと
共に上記トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残
液に再度、トルエン108gを加え、析出物を溶解さ
せ、晶析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール
化合物の粗結晶60gを得た。
【0065】この粗結晶60gにトルエン125gを加
え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾過を行なって、
目的とするポリフェノール化合物56gを純度99.3%
の赤橙色結晶として得た。 化学式:C26304 分子量406 構造式:
【0066】
【化9】
【0067】融点:145.0℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):406 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0068】
【表6】
【0069】実施例7 (4,4'−〔(3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)
メチレン〕ビス(2−イソプロピルフェノール)の製
造)2−イソプロピルフェノール204gと35%濃塩
酸20.4gと1−ドデカンチオール0.5gとをフラスコ
に仕込み、これに窒素気流下に攪拌しながら、温度を4
0℃に保持して、エチルバニリン41.5gを加え、温度
40℃で6時間反応させた。
【0070】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエン13
0gを加えて70℃に昇温し、水層を分液除去した。次
いで、油層から未反応の2−イソプロピルフェノールと
共に上記トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残
液に再度、トルエン108gを加え、析出物を溶解さ
せ、晶析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール
化合物の粗結晶65gを得た。
【0071】この粗結晶65gにトルエン163gを加
え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾過を行なって、
目的とするポリフェノール化合物55gを純度98.5%
の赤橙色結晶として得た 化学式:C27324 分子量:420 構造式:
【0072】
【化10】
【0073】融点:155.1℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):420 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0074】
【表7】
【0075】実施例8 (4,4'−〔(3,4−ジヒドロキシフェニル)メチレン〕
ビス(2−イソプロピルフェノール)の製造)2−イソ
プロピルフェノール272gと35%濃塩酸54.4gと
1−ドデカンチオール1gとをフラスコに仕込み、これ
に窒素気流下に攪拌しながら、温度を25℃に保持し
て、プロカテキュアルデヒド34.5gを加え、温度25
℃で3時間反応させた。
【0076】反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて、酸触媒を中和した後、トルエン13
0gを加えて70℃に昇温し、水層を分液除去した。次
いで、油層から未反応の2−イソプロピルフェノールと
共に上記トルエンを蒸留にて除き、この後、得られた残
液に再度、トルエン108gを加え、析出物を溶解さ
せ、晶析、濾過を行なって、目的とするポリフェノール
化合物の粗結晶86gを得た。
【0077】この粗結晶86gにトルエンとメタノール
の混合溶媒を加え、昇温して、溶解させた後、晶析、濾
過を行なって、目的とするポリフェノール化合物45g
を純度99.1%の赤橙色結晶として得た 化学式:C25284 分子量:392 構造式:
【0078】
【化11】
【0079】融点:128.6℃(DSC法) マススペクトル(親ピーク):392 プロトン核磁気共鳴スペクトル:
【0080】
【表8】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基
    を示し、mは0、1又は2を示し、nは1、2又は3を
    示す。但し、m+n≦3である。)で表わされるポリフ
    ェノール化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6603029B1 (en) 1999-02-25 2003-08-05 Honshu Chemical Industry Co., Ltd. Partially protected novel trisphenols and process for production thereof
WO2004103950A1 (ja) * 1999-02-25 2004-12-02 Taiichi Shiomi 新規な部分保護トリスフェノール類とその製造方法

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