JPH1135488A - 安定性の改善されたプロスタグランジン薬 - Google Patents

安定性の改善されたプロスタグランジン薬

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JPH1135488A
JPH1135488A JP23496697A JP23496697A JPH1135488A JP H1135488 A JPH1135488 A JP H1135488A JP 23496697 A JP23496697 A JP 23496697A JP 23496697 A JP23496697 A JP 23496697A JP H1135488 A JPH1135488 A JP H1135488A
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JP
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eudragit
solid dispersion
group
methacrylate copolymer
mixtures
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JP23496697A
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English (en)
Inventor
Chen David
デイビツト・チエン
Tsuai Ron-Jen
ロン−ジエン・ツアイ
In Rin Hyu
ヒユー−イン・リン
Bin Ruu Shu
シユー−ビン・ルー
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Development Center for Biotechnology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロスタグランジン薬、特にミソプロストー
ル、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキシ−2−β−
(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチル−トランス
−1−オクテン−1−イル)−オキシシクロペント−1
α−イル〕ヘプタン酸メチルの安定な固体分散系を提供
すること。 【解決手段】 プロスタグランジン薬1部に対して約1
〜約1000部の量のアンモニオメタクリレートコポリ
マーを含むプロスタグランジン薬の安定な固体分散系。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンモニオメタクリレ
ートコポリマーを用いたプロスタグランジン薬の安定な
固体分散系、特にミソプロストール、即ち(±)7−
〔3(α)−ヒドロキシ−2−β−(4(RS)−4−
ヒドロキシ−4−メチル−トランス−1−オクテン−1
−イル)−オキシシクロペント−1α−イル〕ヘプタン
酸メチルの安定な固形剤に関する。
【0002】米国特許第3,965,143号は、有効
な分泌抑制剤として(±)7−〔3(α)−ヒドロキシ
−2−β−(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチル
−トランス−1−オクテン−1−イル)−オキシシクロ
ペント−1α−イル〕ヘプタン酸メチルを開示してい
る。ミソプロストールとしても知られるこの化合物はプ
ロスタグランジンEタイプの医薬である。
【0003】ミソプロストールは不安定なので、製剤化
し難い。本発明は、この分泌抑制剤の安定化された組成
物を提供する。本発明は特に、徐放性製剤の調製に好適
に使用されるミソプロストールの安定な固体分散系、及
び、その製造方法を提供する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】従って、本発明の1つの目的は、安定化の助け
となるアンモニオメタクリレートコポリマーを含むプロ
スタグランジン薬の安定な固体分散系を提供することで
ある。
【0005】本発明の別の目的は、不安定という欠点を
軽減し得るアンモニオメタクリレートコポリマーを含む
ミソプロストール、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロ
キシ−2−β−(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メ
チル−トランス−1−オクテン−1−イル)−オキシシ
クロペント−1α−イル〕ヘプタン酸メチルの安定な固
体分散系を提供することである。
【0006】本発明のまた別の目的は、徐放性であり、
長時間作用製剤として使用できるミソプロストール、即
ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキシ−2−β−(4
(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチル−トランス−1
−オクテン−1−イル)−オキシシクロペント−1α−
イル〕ヘプタン酸メチルの安定な固体分散系を提供する
ことである。
【0007】本発明の更に別の目的は、溶媒除去技術を
使用することによって、プロスタグランジン薬、特にミ
ソプロストール、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキ
シ−2−β−(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチ
ル−トランス−1−オクテン−1−イル)−オキシシク
ロペント−1α−イル〕ヘプタン酸メチルの安定な固体
分散系の製造方法を提供することである。
【0008】本発明の上記及びその他の目的、利点及び
特徴は、明細書の記載及び添付図面からより十分に理解
及び評価されよう。
【0009】
【発明の実施の形態】添付図面に基づいて本発明をより
詳細に以下に説明する。
【0010】本発明は、プロスタグランジン薬1部を基
準量として約1〜約1000部のアンモニオメタクリレ
ートコポリマーを含むプロスタグランジン薬の安定な固
体分散系を提供する。好ましくは、本発明のプロスタグ
ランジン薬の安定な固体分散系は、プロスタグランジン
薬1部を基準量として約10〜約450部のアンモニオ
メタクリレートコポリマーを含む。安定な固体分散系は
徐放性の系である。
【0011】プロスタグランジン薬としては、例えばミ
ソプロストール、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキ
シ−2−β−(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチ
ル−トランス−1−オクテン−1−イル)−オキシシク
ロペント−1α−イル〕ヘプタン酸メチルがある。当業
界で公知のミソプロストールは分子量382.5を有
し、4つの異性体を有している。ミソプロストールを発
明の主題とする米国特許第3,965,143号の記載
内容全部が参照によって本発明に含まれるものとする。
本発明は更に、医薬として有効な任意の化合物、特にミ
ソプロストールと同様の特性を有している任意の化合物
を安定化し得る。
【0012】本発明によれば、アンモニオメタクリレー
トコポリマーは、EudragitRS(アンモニオメ
タクリレートコポリマー,タイプB,米国薬局方)シリ
ーズ、Eudragit RL(アンモニオメタクリレ
ートコポリマー,タイプA,米国薬局方)シリーズ、及
び、その混合物から成るグループから選択される。本発
明で使用されるアンモニオメタクリレートコポリマーが
EudragitRSシリーズ及びEudragit
RLシリーズに限定されないことを理解されたい。
【0013】Eudragit RSは、エチルアクリ
レートとメチルメタクリレートとトリメチルアンモニオ
エチルメタクリレートクロリドとをモノマー単位のモル
比率で1:2:0.1の比で含み、平均分子量約15
0,000を有しているターポリマーである。更に、E
udragit RSは、アンモニウム基を残りの中性
(メタ)アクリル酸エステル基に対して任意のモル比で
含み得る。好ましくは、Eudragit RSは、ア
ンモニウム基と中性(メタ)アクリル酸エステル基とを
1:40のモル比で含んでいる。本発明のEudrag
it RSは、Eudragit RSPM、Eudr
agit RSPO、EudragitRS100、E
udragit RS12.5、及び、その混合物から
成るグループから選択される。“Eudragit R
SPM”なる用語は、ほぼ未粉砕のEudragit
RSの粉末を意味し、“Eudragit RSPO”
なる用語は、粉砕されたEudragit RSの微粉
を意味し、“Eudragit RS100”なる用語
は、Eudragit RSの顆粒を意味し、“Eud
ragit RS12.5”なる用語は、Eudrag
it RSを有機溶媒に溶解させて得られるEudra
git RSの溶液を示す。
【0014】同様に、Eudragit RLは、エチ
ルアクリレートとメチルメタクリレートとトリメチルア
ンモニオエチルメタクリレートクロリドとをモノマー単
位のモル比率で1:2:0.2の比で含み、平均分子量
約150,000を有しているターポリマーである。E
udragit RLもまたアンモニウム基を残りの中
性(メタ)アクリル酸エステル基に対して任意のモル比
で含み得る。好ましくは、Eudragit RLは、
アンモニウム基と中性(メタ)アクリル酸エステル基と
を1:20のモル比で含んでいる。更に、本発明のEu
dragitRLは、Eudragit RLPM、E
udragit RLPO、Eudragit RL1
00、Eudragit RL12.5、及び、その混
合物から成るグループから選択される。“PM”、“P
O”、“100”及び“12.5”は上記の定義と同義
である。Eudragit RSシリーズとEudra
git RLシリーズとの任意の比の混合物もまた、本
発明のアンモニオメタクリレートコポリマーとして使用
される。
【0015】本発明によれば、プロスタグランジン薬の
安定な固体分散系中で使用されるアンモニオメタクリレ
ートコポリマーは、Eudragit S(メタクリル
酸コポリマー,タイプB,米国薬局方)、Eudrag
it L(メタクリル酸コポリマー,タイプA,米国薬
局方)、及び、その混合物から成るグループから選択さ
れてもよい。
【0016】Eudragit Sは、メタクリル酸と
メチルメタクリレートとをモノマー単位のモル比率で
1:2の比で含み、平均分子量約135,000を有し
ているコポリマーである。Eudragit Lは、メ
タクリル酸とメチルメタクリレートとをモノマー単位の
割合で1:1のモル比で含み、平均分子量約135,0
00を有しているコポリマーである。Eudragit
SとEudragitLとの任意の比の混合物もま
た、本発明のアンモニオメタクリレートコポリマーとし
て使用される。
【0017】本発明はまた、プロスタグランジン薬の安
定な固体分散系の製造方法を提供する。この方法は、
(1)プロスタグランジン薬を溶媒に溶解させて溶液を
形成する段階と、(2)アンモニオメタクリレートコポ
リマーを溶液に添加して混合物を形成し、混合物を所定
の時間撹拌する段階と、(3)溶媒をフラッシュ蒸発さ
せ、蒸発後の残渣を送風乾燥して固体分散系を得る段階
と、(4)固体分散系を乾燥させる段階と、(5)固体
分散系を粉砕し篩分けして、最終製品を得る段階とから
成る。
【0018】プロスタグランジン薬としては例えば、ミ
ソプロストール、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキ
シ−2−β−(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチ
ル−トランス−1−オクテン−1−イル)−オキシシク
ロペント−1α−イル〕ヘプタン酸メチルがある。更
に、本発明方法は、医薬として有効な化合物、特にミソ
プロストールと同様の特性を有する化合物を安定化させ
ることが可能である。
【0019】段階(1)で使用される溶媒は、当業界で
公知の溶媒でよく、適当な量で使用され得る。本発明の
固体分散系の調製に好適に使用される溶媒としては、2
00プルーフグレードのエタノール、3Aグレードのエ
タノール、米国薬局方エタノール、無水GRエタノール
などのエタノール、及び、その混合物、並びにARグレ
ードのジクロロメタンのようなジクロロメタン、並びに
エタノールとジクロロメタンとの任意の比の混合物があ
る。好ましい溶媒は無水GRエタノールである。
【0020】本発明のプロスタグランジン薬の安定な固
体分散系の製造方法においては、アンモニオメタクリレ
ートコポリマーが、プロスタグランジン薬1部を基準量
として、約1〜約1000部の範囲、好ましくは約10
〜約450部の範囲の量で使用される。本発明方法で得
られる安定な固体分散系は徐放性である。
【0021】本発明の製造方法によれば、使用されるア
ンモニオメタクリレートコポリマーが、Eudragi
t RS(アンモニオメタクリレートコポリマー,タイ
プB,米国薬局方)、Eudragit RL(アンモ
ニオメタクリレートコポリマー,タイプA,米国薬局
方)、及び、その混合物から成るグループから選択され
る。アンモニオメタクリレートコポリマーはまた、Eu
dragit S(メタクリル酸コポリマー,タイプ
B,米国薬局方)、Eudragit L(メタクリル
酸コポリマー,タイプA,米国薬局方)、及び、その混
合物から成るグループから選択されてもよい。Eudr
agit RS、Eudragit RL、Eudra
git S及びEudragit Lのより詳細な説明
及び定義に関しては前述した通りである。
【0022】本発明によれば、段階(2)の混合物を約
1時間〜約3時間、好ましくは約2時間撹拌する。撹拌
は蓋をして行う。段階(3)の残渣の送風乾燥には窒素
または他の任意の適当な気体を使用し得る。本発明方法
の段階(4)において、固体分散系を約40℃〜50℃
の温度で約1時間〜3時間乾燥する。
【0023】得られた固体分散系を、使用するまでは、
ドライシリカゲルデシケーターで保護した気密容器内で
約−80℃〜約30℃、好ましくは約−27℃〜約5℃
の温度で保存する。
【0024】更に本発明は、プロスタグランジン薬ミソ
プロストール、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキシ
−2−β−(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチル
−トランス−1−オクテン−1−イル)−オキシシクロ
ペント−1α−イル〕ヘプタン酸メチルの安定な固体分
散系の製造方法を提供する。方法は、(1)ミソプロス
トールを溶媒に溶解させて溶液を形成する段階と、
(2)アンモニオメタクリレートコポリマーを溶液に添
加して混合物を形成し、混合物を所定の時間撹拌する段
階と、(3)溶媒をフラッシュ蒸発させ、蒸発後の残渣
を送風乾燥して固体分散系を得る段階と、(4)固体分
散系を乾燥させる段階と、(5)固体分散系を粉砕し篩
分けして、最終製品を得る段階とから成る。
【0025】本発明のミソプロストールの安定な固体分
散系の製造方法においては、アンモニオメタクリレート
コポリマーが、ミソプロストール1部を基準量として約
1〜約1000部、好ましくは約10〜約450部の量
で使用される。
【0026】本発明の固体分散系は、粉末形態で直接使
用されてもよく、または、任意に医薬用賦形剤を添加し
てカプセルに充填されてもよく、または、任意に追加の
賦形剤を添加して錠剤に圧縮されてもよく、または、不
活性もしくは活性コアのコーティングに使用してペレッ
トを形成してもよい。
【0027】
【実施例】本発明の代表的な実施例を以下に示すが、本
発明の範囲が実施例の記載に限定されないことを理解さ
れたい。
【0028】実施例1 この実施例では、1:150の比のミソプロストール、
即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキシ−2−β−(4
(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチル−トランス−1
−オクテン−1−イル)−オキシシクロペント−1α−
イル〕ヘプタン酸メチルとEudragit RS(ア
ンモニオメタクリレートコポリマー,タイプB,米国薬
局方)とから成るミソプロストールの安定化された徐放
性固体分散系を調製する。
【0029】66.7mgのミソプロストールを47m
lの無水エタノールに溶解した。20gのEudrag
it RSをミソプロストールのエタノール溶液に添加
して、1:150の比のミソプロストールとEudra
gitとの混合物を形成した。ミソプロストールとEu
dragitとの混合エタノール溶液を蓋をして2時間
撹拌した。次いで、溶媒をフラッシュ蒸発させ、残渣を
窒素で送風乾燥した。固体残渣、即ち、固体分散系を4
0℃で2時間乾燥し、次いで、固体残渣を粉砕し、40
メッシュスクリーンの篩に通した。得られた粉末形態の
ミソプロストールとEudragit RSとの固体分
散系を気密容器に保存する。
【0030】実施例2 夫々1:300及び1:450の比のミソプロストール
とEudragitとから成る安定化された徐放性固体
分散系を形成するために、ミソプロストールのエタノー
ル溶液に夫々40g及び60gのEudragit R
Sを添加した以外は、実施例1の手順を繰り返した。
【0031】実施例3 1:300の比のミソプロストールとEudragit
とから成る安定化された徐放性固体分散系を形成するた
めに、無水エタノール9部とジクロロメタン1部とを含
む47mlの溶媒と40gのEudragit RSと
を使用した以外は、実施例1の手順を繰り返した。
【0032】実施例4 1:300の比のミソプロストールとEudragit
とから成る安定化された徐放性固体分散系を形成するた
めに、47mlのジクロロメタンと40gのEudra
git RSとを使用した以外は、実施例1の手順を繰
り返した。
【0033】実施例5 夫々、1:10、1:20及び1:40の比のミソプロ
ストールとEudragitとから成る安定化された徐
放性固体分散系を形成するために、3種類の異なる量、
即ち1.33g、2.67g及び5.34gのEudr
agit RSを使用した以外は、実施例1の手順を繰
り返した。固体残渣、即ち、固体分散系を40℃で約2
時間乾燥させた後、固体残渣を粉砕し、100メッシュ
の篩に通した。微粉形態の固体分散系を、ドライシリカ
ゲルデシケーターで保護した気密容器に使用直前まで−
27℃で保存した。
【0034】実施例6 夫々1:50及び1:450の比のミソプロストールと
Eudragitとから成る安定化された徐放性固体分
散系を形成するために、2種類の異なる量、即ち6.6
7g及び60gのEudragit RLを添加した以
外は、実施例5の手順を繰り返した。
【0035】実施例7 1:50の比のミソプロストールとEudragitと
から成る安定化された徐放性固体分散系を形成するため
に、6.67gのEudragit RSを使用した以
外は、実施例5の手順を繰り返した。
【0036】実施例8 実施例7で得られた1:50の比のミソプロストールと
Eudragitとから成る徐放性固体分散系を使用し
て、均質な粉末ブレンドを調製した。
【0037】実施例7で得られた固体分散系を以下の重
量比の異なる7種の医薬用賦形剤の各々と混合すること
によって7種類の均質な粉末ブレンドを調製した。徐放
性固体分散系1部を5部のAvicel pH102
(微晶質セルロース)、Eudragit RS、トウ
モロコシデンプン及びマンニトールと夫々混合した。更
に、50部の徐放性固体分散系を2部のタルク、ステア
リン酸マグネシウム及び硬化ヒマシ油と夫々混合した。
【0038】実施例9 実施例7で得られた1:50の比のミソプロストールと
Eudragitとから成る徐放性固体分散系を使用し
て、徐放性の充填カプセル剤を調製した。
【0039】実施例7で得られた20.4mgの固体分
散系を計量し、No.2ゼラチンカプセルに充填した。
徐放性カプセルの各々はプロスタグランジン薬として4
00μgのミソプロストールを含んでいた。
【0040】実施例10 実施例7で得られた1:50の比のミソプロストールと
Eudragitとから成る徐放性固体分散系を使用し
て、徐放性錠剤を調製した。
【0041】実施例7で得られた20.4mgの固体分
散系と、167.6mgのAvicel pH102
(微晶質セルロース)と、10.0mgのデンプングリ
コール酸エステルナトリウムと、2.0mgの硬化ヒマ
シ油とを混合して徐放性錠剤を形成した。個々の徐放性
錠剤の重量は200mgであった。合計2000個の徐
放性錠剤を調製した。徐放性錠剤の各々はプロスタグラ
ンジン薬として400μgのミソプロストールを含んで
いた。
【0042】実施例11 実施例1から10で得られた固体分散系を種々の温度で
種々の期間保管した後の各分散系中のミソプロストール
の安定度を測定した。各温度で所定の期間保存した各サ
ンプル中のミソプロストールの残留薬効のパーセントを
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で検定し、そ
の結果を、実施例1〜4については表I、実施例5及び
6については表II、実施例8については表III、実施例
7、9及び10については表IVにまとめた。全部のアッ
セイを、Model P2000ポンプ、AS3000
オートサンプラー、UV1000検出器、IMS100
0積分器及びSN4000コントローラーを備えたSp
ectra−Physics液体クロマトグラフィーを
用いて行った。検出器の波長を210nm、チャート速
度を0.5cm/分に設定した。Lichrosphe
r 100,RP−8,125×4mm IDカラムを
用いてアッセイを実施し、45容量部のアセトニトリル
と55容量部のpH2.81の燐酸塩バッファとを含む
移動相で流速1ml/分にて溶出させた。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】本発明のミソプロストールの固体分散系並
びに該分散系から製造したカプセル及び錠剤の安定度
を、種々の温度で種々の期間保管した後に試験する。本
発明は、ミソプロストール、即ち(±)7−〔3(α)
−ヒドロキシ−2−β−(4(RS)−4−ヒドロキシ
−4−メチル−トランス−1−オクテン−1−イル)−
オキシシクロペント−1α−イル〕ヘプタン酸メチルの
安定化された固体分散系を提供し得ることが知見され
る。更に、本発明によって得られたミソプロストールの
安定な固体分散系を充填したカプセルまたは該固体分散
系から製造した圧縮錠剤も安定な徐放性製剤である。
【0048】実施例12 実施例7で得られた1:50の比のミソプロストール−
Eudragit固体分散系及び実施例10で得られた
徐放性錠剤の徐放性溶解曲線を、米国薬局方パドル溶出
試験機を用い、37℃、撹拌速度75rpmで作成し
た。徐放性溶解曲線を図1(実施例7)及び図2(実施
例10)に示す。詳細には、図1の溶出試験は0.2%
ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)溶解媒体中で行っ
た。図2及び図3の溶出試験用の溶解媒体は図中に示し
ている。
【0049】各時点で、溶解サンプルを実施例11に記
載したような高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
法で検定した。比較のために、0.2mgのミソプロス
トールを含有するサイトテックという商品名で公知の市
販のミソプロストールの即効性錠剤の典型的な溶解曲線
を図3に示した。
【0050】図1、図2及び図3から、本発明のミソプ
ロストールの固体分散系の徐放性効果が市販のミソプロ
ストールの即効性錠剤の効果よりも優れていることが明
らかである。本発明によるミソプロストールの固体分散
系は徐放性の系であるから、ミソプロストールの固体分
散系から調製された1錠または1カプセルだけで1日の
必要量を十分に与えることができよう。
【0051】本発明をいくつかの好適実施態様及び実施
例に関して説明したが、これらの記載は本発明の範囲を
限定するものではなく、本発明の範囲は請求の範囲のみ
に限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例7のミソプロストールの徐放性固体分散
系の溶解曲線である。
【図2】実施例10のミソプロストールの徐放性錠剤の
溶解曲線である。
【図3】市販のミソプロストールの即効性錠剤の溶解曲
線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヒユー−イン・リン 台湾、タイペイ、シー−チー、カン−ニ ン・ストリート、レーン・169、102 (72)発明者 シユー−ビン・ルー 台湾、タイペイ、シー−チー、カン−ニ ン・ストリート、レーン・169、102

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロスタグランジン薬1部に対して約1
    〜約1000部の量のアンモニオメタクリレートコポリ
    マーを含むプロスタグランジン薬の安定な固体分散系。
  2. 【請求項2】 約10〜約450部の量のアンモニオメ
    タクリレートコポリマーを含むことを特徴とする請求項
    1に記載の固体分散系。
  3. 【請求項3】 徐放性の固体分散系であることを特徴と
    する請求項1に記載の固体分散系。
  4. 【請求項4】 プロスタグランジン薬が、ミソプロスト
    ール、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキシ−2−β
    −(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチル−トラン
    ス−1−オクテン−1−イル)−オキシシクロペント−
    1α−イル〕ヘプタン酸メチルであることを特徴とする
    請求項1に記載の固体分散系。
  5. 【請求項5】 アンモニオメタクリレートコポリマー
    が、EudragitRS(アンモニオメタクリレート
    コポリマー,タイプB,米国薬局方)、Eudragi
    t RL(アンモニオメタクリレートコポリマー,タイ
    プA,米国薬局方)、及び、その混合物から成るグルー
    プから選択されることを特徴とする請求項1に記載の固
    体分散系。
  6. 【請求項6】 Eudragit RSが、Eudra
    git RSPM、Eudragit RSPO、Eu
    dragit RS100、Eudragit RS1
    2.5、及び、その混合物から成るグループから選択さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の固体分散系。
  7. 【請求項7】 Eudragit RSが、任意のモル
    比のアンモニウム基と(メタ)アクリル酸エステル基と
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の固体分散系。
  8. 【請求項8】 Eudragit RSが、1:40の
    モル比のアンモニウム基と(メタ)アクリル酸エステル
    基とを含むことを特徴とする請求項5に記載の固体分散
    系。
  9. 【請求項9】 Eudragit RLが、Eudra
    git RLPM、Eudragit RLPO、Eu
    dragit RL100、Eudragit RL1
    2.5、及び、その混合物から成るグループから選択さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の固体分散系。
  10. 【請求項10】 Eudragit RLが、任意のモ
    ル比のアンモニウム基と(メタ)アクリル酸エステル基
    とを含むことを特徴とする請求項5に記載の固体分散
    系。
  11. 【請求項11】 Eudragit RLが、1:20
    のモル比のアンモニウム基と(メタ)アクリル酸エステ
    ル基とを含むことを特徴とする請求項5に記載の固体分
    散系。
  12. 【請求項12】 アンモニオメタクリレートコポリマー
    が、Eudragit S(メタクリル酸コポリマー,
    タイプB,米国薬局方)、EudragitL(メタク
    リル酸コポリマー,タイプA,米国薬局方)、及び、そ
    の混合物から成るグループから選択されることを特徴と
    する請求項1に記載の固体分散系。
  13. 【請求項13】 プロスタグランジン薬の安定な固体分
    散系の製造方法であって、(1)プロスタグランジン薬
    を溶媒に溶解させて溶液を形成する段階と、(2)アン
    モニオメタクリレートコポリマーを溶液に添加して混合
    物を形成し、混合物を所定の時間撹拌する段階と、
    (3)溶媒をフラッシュ蒸発させ、蒸発後の残渣を送風
    乾燥して固体分散系を得る段階と、(4)固体分散系を
    乾燥させる段階と、(5)固体分散系を粉砕し篩分けし
    て、最終製品を得る段階とから成る方法。
  14. 【請求項14】 プロスタグランジン薬が、ミソプロス
    トール、即ち(±)7−〔3(α)−ヒドロキシ−2−
    β−(4(RS)−4−ヒドロキシ−4−メチル−トラ
    ンス−1−オクテン−1−イル)−オキシシクロペント
    −1α−イル〕ヘプタン酸メチルであることを特徴とす
    る請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 溶媒が、エタノール、ジクロロメタ
    ン、及び、その混合物から成るグループから選択される
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 エタノールが、200プルーフグレー
    ドのエタノール、3Aグレードのエタノール、米国薬局
    方エタノール、無水GRエタノール、及び、その混合物
    から成るグループから選択されることを特徴とする請求
    項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 溶媒が、無水GRエタノールであるこ
    とを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ジクロロメタンが、ARグレードのジ
    クロロメタンであることを特徴とする請求項15に記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 プロスタグランジン薬1部に対してア
    ンモニオメタクリレートコポリマーを約1〜約1000
    部の量で添加することを特徴とする請求項13に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 アンモニオメタクリレートコポリマー
    を約10〜約450部の量で添加することを特徴とする
    請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 アンモニオメタクリレートコポリマー
    が、Eudragit RS(アンモニオメタクリレー
    トコポリマー,タイプB,米国薬局方)、Eudrag
    it RL(アンモニオメタクリレートコポリマー,タ
    イプA,米国薬局方)、及び、その混合物から成るグル
    ープから選択されることを特徴とする請求項13に記載
    の方法。
  22. 【請求項22】 Eudragit RSが、Eudr
    agit RSPM、Eudragit RSPO、E
    udragit RS100、Eudragit RS
    12.5、及び、その混合物から成るグループから選択
    されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 Eudragit RLが、Eudr
    agit RLPM、Eudragit RLPO、E
    udragit RL100、Eudragit RL
    12.5、及び、その混合物から成るグループから選択
    されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 アンモニオメタクリレートコポリマー
    が、Eudragit S(メタクリル酸コポリマー,
    タイプB,米国薬局方)、EudragitL(メタク
    リル酸コポリマー,タイプA,米国薬局方)、及び、そ
    の混合物から成るグループから選択されることを特徴と
    する請求項13に記載の方法。
  25. 【請求項25】 段階(2)で混合物を約1時間〜約3
    時間撹拌することを特徴とする請求項13に記載の方
    法。
  26. 【請求項26】 段階(2)で混合物を約2時間撹拌す
    ることを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 固体分散系を40℃〜50℃の温度で
    乾燥させることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  28. 【請求項28】 固体分散系を約1時間〜約3時間乾燥
    させることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  29. 【請求項29】 得られた固体分散系を気密容器内で約
    −80℃〜約30℃の温度で保存することを特徴とする
    請求項13に記載の方法。
  30. 【請求項30】 得られた固体分散系を約−27℃〜約
    5℃の温度で保存することを特徴とする請求項29に記
    載の方法。
JP23496697A 1997-06-30 1997-08-29 安定性の改善されたプロスタグランジン薬 Pending JPH1135488A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008509118A (ja) * 2004-08-05 2008-03-27 コントロールド・セラピューティクス(スコットランド)・リミテッド 安定化されたプロスタグランジン組成物
JP2012144568A (ja) * 2004-12-27 2012-08-02 Eisai R & D Management Co Ltd 抗痴呆薬の安定化方法

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