JPH1135486A - 薬用固形製剤 - Google Patents

薬用固形製剤

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JPH1135486A
JPH1135486A JP21261197A JP21261197A JPH1135486A JP H1135486 A JPH1135486 A JP H1135486A JP 21261197 A JP21261197 A JP 21261197A JP 21261197 A JP21261197 A JP 21261197A JP H1135486 A JPH1135486 A JP H1135486A
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JP21261197A
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Shigeo Ogasawara
榮男 小笠原
Norio Kizu
典生 木津
Yoshiyuki Obayashi
美行 尾林
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 不快な味を有する生理活性成分を含有す
ると共に、甘味成分及び/又は矯味成分と水に溶解した
ときの吸熱量が30cal/g以上である吸熱剤とを矯
味剤として配合してなることを特徴とする薬用固形製
剤。 【効果】 本発明の薬用固形製剤は、甘味成分、矯味成
分及び吸熱剤の合計配合量が少量であっても十分な矯味
効果が得られるので、生理活性成分による効果は十分に
発揮される上、服用する際の服用性、携帯性等にも優れ
た薬用固形製剤が得られる。従って、本発明の薬用固形
製剤は、苦味等の不快な味を呈する生理活性成分含有の
薬用固形製剤として有用であり、各種内服薬及び例えば
喉の炎症を押さえるために口腔内で使用され、口腔内粘
膜から生理活性成分が吸収される口腔用又はのど等に使
用される外用剤等として好適に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、甘味成分及び矯味
成分の甘味付与効果が増強されて、これらの添加量が少
量であっても快適な甘味が付与され、特に内服剤及び喉
を含む口腔内に使用される外用剤等の生理活性成分によ
る不快な味に対して優れた矯味効果が奏される薬用固形
製剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】生理活
性成分を内服剤として調製する場合、生理活性成分特有
の不快な味がその製剤の服用性を悪くすることが少なく
ない。特に服用者が小児であるときは、苦味、酸味、渋
味などの不快な味を呈する生理活性成分が配合されてい
ると、服用をいやがったり、大量の水と共に服用させな
ければならないなどの問題が生じるため、生理活性成分
由来の不快な味を改善することが望まれていた。一方、
内服薬を調製する場合、例えば固形製剤とするには、生
理活性成分と賦形剤とを混合した後、適当は造粒方法に
よって顆粒剤を調製したり、生理活性成分と賦形剤とを
予め混合した後、又は該混合物を適当な方法によって造
粒した後、更に結合剤、崩壊剤、崩壊補助剤、賦形剤、
滑沢剤などを加えて圧縮成形することによって錠剤を調
製することが行われているが、近年の傾向として、製剤
を持ち歩く際の携帯性を向上させたり、服用し易くする
ために、製剤としてはできるだけ小型のものが望まれて
おり、また、安全性面への配慮からも添加剤はできるだ
け低減することが望まれている。
【0003】従って、生理活性成分の効果が十分に発揮
されるのはもとより、服用する際の生理活性成分由来の
不快な味が改善される一方で、添加剤の添加量は極力少
なくできる製剤化技術の開発が要請されている。
【0004】これらの要請に対して、生理活性成分の表
面を被覆することによって、口中での生理活性成分の溶
出を抑制して不快な味を低減する方法(特公昭64−5
004号、特開昭63−301815号、同61−15
2623号公報等)が提案されているが、このような提
案の場合、不快な味のマスキングはできるが、その一方
で、生理活性成分の生体内での放出が遅いことから速効
性を必要とするような製剤への応用に問題があったり、
製剤を調製する際に煩雑な工程を必要としたり、有機溶
剤を使用しなければならない等の問題が生じていた。ま
た、硫酸マグネシウムを添加することによって生理活性
成分の味をマスキングする方法(特開平2−25428
号公報等)も提案されているが、硫酸マグネシウムの添
加量が少量であると十分な矯味効果が得られなかった。
更に、生理活性成分をシクロデキストリンで包接する方
法(特開昭61−69729号公報等)の場合、生理活
性成分の配合量が多くなると、ホスト成分であるシクロ
デキストリンを更に高配合する必要があり、その結果、
製剤の合計量が増加して、その服用性を悪化させるとい
う問題が生じる上、包接された生理活性成分の溶出速度
が遅延する等の根本的な問題も残されており、特に速効
性を要求されるような生理活性成分については重大な問
題があった。
【0005】一方、従来より、解熱薬、鎮痛薬、感冒薬
などを錠剤、顆粒剤に製剤化して使用するに際し、製剤
に望ましい物性を与えるためにデンプン,乳糖,マンニ
トール等の賦形剤、カルボキシメチルセルロース,結晶
セルロース等の崩壊剤などを配合添加することが行われ
ており、特に咀嚼製剤等のように口腔内での崩壊が速い
製剤については、生理活性成分の味が直接口中に広がる
ので、生理活性成分の不快な味、例えば苦味を弱めるた
めに更に甘味成分を配合することが行われている。この
ような甘味成分としては、白糖が最も汎用されている
が、その他にもマンニトール,果糖,ブドウ糖等の糖
類、アスパルテーム,グリチルリチン酸ジカリウム,サ
ッカリン,サッカリンナトリウム等の合成甘味料が用い
られている。しかしながら、これらの甘味成分を単独で
使用して、苦味を十分に弱めようとすると、白糖、マン
ニトール、果糖及びブドウ糖等ではその添加量をいくら
増量しても苦味を十分に弱めることができず、一方、ア
スパルテーム、グリチルリチン酸ジカリウム、サッカリ
ン及びサッカリンナトリウム等では、増量することによ
り逆に苦味を増加させてしまうため、これらの甘味成分
を単独使用して十分な矯味効果を得るのは困難であっ
た。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、生理活性成分の例えば速効的な効果を損なうことが
ない上、少量の添加で服用時の生理活性成分等の不快な
味を改善することができる矯味剤が配合され、生理活性
成分由来の不快な味が改善された薬用固形製剤を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行っ
た結果、例えばグリチルリチン酸ジカリウム、アスパル
テーム、サッカリン、サッカリンナトリウム等の甘味成
分又は矯味成分の少なくともいずれかと、水に溶解した
ときの吸熱量が30cal/g以上である吸熱剤とを併
用して薬用固形製剤に配合すると、驚いたことに上記甘
味成分又は矯味成分を単独配合する場合の矯味効果の限
界が改良されて、これら成分を少量配合した場合であっ
ても快適な矯味効果が奏されることを見出し、本発明を
なすに至った。
【0008】即ち、本発明は、不快な味を有する生理活
性成分を含有すると共に、甘味成分及び/又は矯味成分
と水に溶解したときの吸熱量が30cal/g以上であ
る吸熱剤とを矯味剤として配合してなることを特徴とす
る薬用固形製剤を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の薬用固形製剤は、甘味成分及び矯味成分の
少なくともいずれか1種と、水に溶解したときに所定の
吸熱量を有する吸熱剤とを矯味剤として配合するもので
あり、これによって生理活性成分やその他の成分に不快
な味があっても、その味が改善されるものである。ここ
で、上記甘味成分及び矯味成分としては、薬用固形製剤
に配合し得るものであれば、その種類は特に制限される
ものではなく、例えば日本薬局方、日本薬局方外医薬
品、食品添加物等に挙げられているもの使用することが
でき、具体的には、甘味成分として、例えばアスパルテ
ーム,アマチャ,アマチャ末,アミノ酢酸,異性化糖,
液状ブドウ糖,液糖,果糖,還元麦芽糖水アメ,カンゾ
ウ,カンゾウエキス,カンゾウ粗エキス,カンゾウ末,
グリセリン,グリチルリチン酸ジカリウム,グリチルリ
チン酸ジナトリウム,グリチルリチン酸モノアンモニウ
ム,黒砂糖,高ブドウ糖水アメ,サッカリン,サッカリ
ンナトリウム,サンフラクト,精製白糖,精製ハチミ
ツ,D−ソルビトール,単シロップ,乳糖,白糖,ハチ
ミツ,ブドウ糖,マルチトール,マルトース,マルトラ
ップ−70,D−マンニトール,水アメ等、矯味成分と
して、例えばアスコルビン酸,L−アスパラギン酸,L
−アスパラギン酸ナトリウム,L−アスパラギン酸マグ
ネシウム,アスパルテーム,アマチャ,アマチャエキ
ス,アマチャ末,アミノエチルスルホン酸,アミノ酢
酸,DL−アラニン,異性化糖,5´−イノシン酸二ナ
トリウム,ウイキョウ,ウイキョウ末,ウイキョウ油,
液糖,エタノール,塩化ナトリウム,塩化マグネシウ
ム,塩酸,塩酸グルタミン酸,オイゲノール,オウバク
末,オウヒエキス,オウレン,オウレン末,オレンジ,
オレンジ油,カカオ末,ガーグルミクロンZD−358
6,果糖,カラメル,カルバコール,還元麦芽糖水ア
メ,カンゾウ,カンゾウエキス,乾燥酵母,カンゾウ粗
エキス,カンゾウ末,d−カンフル,dl−カンフル,
希塩酸,D−キシロース,5´−グアニル酸二ナトリウ
ム,クエン酸,クエン酸ナトリウム,グリセリン,グリ
チルリチン酸,グリチルリチン酸三ナトリウム,グリチ
ルリチン酸ジアンモニウム,グリチルリチン酸ジカリウ
ム,グリチルリチン酸ジナトリウム,グリチルリチン酸
モノアンモニウム,グルコノ−δ−ラクトン,L−グル
タミン酸,L−グルタミン酸L−アルギニン,L−グル
タミン酸ナトリウム,黒砂糖,クロレラエキス,クロレ
ラ末,ケイヒ末,ケイヒ油,コハク酸一ナトリウム,コ
ハク酸二ナトリウム,コンブ末,酢酸,サッカリン,サ
ッカリンナトリウム,サフラン,サリチル酸メチル,サ
ンショウ末,サンフラクト,β−シクロデキストリン,
シュクシャ末,D−酒石酸,酒石酸,酒石酸水素カリウ
ム,DL−酒石酸ナトリウム,食用ニンジン末,シンナ
ムアルデヒド,ステアリン酸,精製白糖,精製ハチミ
ツ,センブリ,ソヨウ末,D−ソルビトール,ダイズ
油,タイソウ末,炭酸水素ナトリウム,単シロップ,タ
ンニン酸,チモール,中鎖脂肪酸トリグリセリド,チョ
ウジ油,チンピチンキ,トウガラシ,トウガラシチン
キ,銅クロロフィリンナトリウム,トウヒチンキ,トウ
ヒ末,ニガキ末,乳糖,白糖,ハチミツ,ハッカ水,ハ
ッカ油,ピアレックス,ビターチョコレート,氷酢酸,
ピロリン酸四ナトリウム,ブドウ酒,ブドウ糖,フマル
酸,フマル酸一ナトリウム,粉糖,ペルーパルサム,ポ
リビニルピロリドンK90,マルトース,D−マンニト
ール,水アメ,ミルラ流エキス,無水エタノール,無水
クエン酸,無水ピロリン酸ナトリウム,メチルセルロー
ス,綿実油,dl−メントール,l−メントール,ユー
カリ油,リュウノウ,リュウノウ末,緑茶末,リンゲル
液,リンゴ果汁,dl−リンゴ酸,dl−リンゴ酸ナト
リウム,リンゴ酢,リンゴ濃縮果汁,レモン油,ローズ
油,ローヤルゼリー等を挙げることができ、これらの中
でも特にグリチルリチン酸ジカリウム、アスパルテー
ム、サッカリン及びサッカリンナトリウムが好適であ
り、特に日本薬局方、日本薬局方外医薬品、食品添加物
等の規格を満たすものがより好適である。これら甘味成
分及び矯味成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み
合わせて使用することができる。なお、上述した具体的
成分からも明らかにように、各具体的成分中には甘味成
分及び矯味成分として使用されるものがあり、本発明に
おいても特に甘味成分と矯味成分とを分別するものでは
ない。
【0010】上記甘味成分及び矯味成分(以下、甘味成
分等)を本発明の薬用固形製剤に配合する場合、そのま
まの状態で配合してもよいが、公知の方法で造粒した
り、適宜成分で被覆して配合することもでき、このよう
に造粒や被覆をするに当たり、必要に応じてアジピン
酸,アルギン酸,アルギン酸ナトリウム,アルファー化
デンプン,カルボキシメチルスターチナトリウム,カル
メロース及びその塩類,含水二酸化ケイ素,カンテン
末,グァーガム,クエン酸カルシウム,グリセリン脂肪
酸エステル,クロスカルメロースナトリウム,クロスポ
ピドン,軽質無水ケイ酸,結晶セルロース,結晶セルロ
ース・カルメロースナトリウム,合成ケイ酸アルミニウ
ム,コムギデンプン,コメデンプン,酢酸フタル酸セル
ロース,ジオクチルソジウムスルホサクシネート,ショ
糖脂肪酸エステル,水酸化アルミナマグネシウム,ステ
アリン酸カルシウム,ステアリン酸ポリオキシル40,
セスキオレイン酸ソルビタン,ゼラチン,ソルビタン脂
肪酸エステル,タルク,炭酸水素ナトリウム,炭酸マグ
ネシウム,沈降炭酸カルシウム,低置換度カルボキシメ
チルスターチナトリウム,低置換度ヒドロキシプロピル
セルロース,デキストリン,デヒドロ酢酸ナトリウム,
トウモロコシデンプン,トラガント末,パーフィラ−1
01,バレイショデンプン,ヒドロキシエチルメチルセ
ルロース,ヒドロキシプロピルスターチ,ヒドロキシプ
ロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス,部分アルファー化デンプン,フマル酸一ナトリウ
ム,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60,ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレングリコール類,ポリソル
ベート類,ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテ
ート,ポリビニルピロリドン,マクロゴール類,無水ク
エン酸,メタケイ酸アルミン酸マグネシウム,メチルセ
ルロース,モノステアリン酸グリセリン,ラウリル硫酸
ナトリウム,リン酸二水素カルシウム等の崩壊剤、アク
リル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体,アセチ
ルグリセリン脂肪酸エステル,アミノアルキルメタアク
リレートコポリマー類,アミノエチルスルホン酸,アミ
ロペクチン,アラビアゴム,アラビアゴム末,アルギン
酸ナトリウム,アルギン酸プロピレングリコールエステ
ル,アルファー化デンプン,エステルガム,エチルセル
ロース,塩化ビニル樹脂,オウバク末,加水分解ゼラチ
ン,加水分解デンプン加軽質無水ケイ酸,カゼインナト
リウム,カラヤゴム,カルボキシビニルポリマー,カル
ボキシメチルエチルセルロース,カルボキシメチルスタ
ーチナトリウム,カルメロース及びその塩類,含水二酸
化ケイ素,カンテン,寒梅粉,牛脂硬化油,グァーガ
ム,クリスタルワックス,グリセリン,軽質無水ケイ
酸,軽質無水ケイ酸含有ヒドロキシプロピルセルロー
ス,結晶セルロース,硬化油,合成ケイ酸アルミニウ
ム,コポリピドン,ゴマ油,小麦粉,コムギデンプン,
コメデンプン,酢酸ビニル樹脂,酢酸フタル酸セルロー
ス,サラシミツロウ,酸化デンプン,ジオクチルソジウ
ムスルホサクシネート,ジヒドロキシアルミニウムアミ
ノアセテート,酒石酸カリウムナトリウム,ショ糖脂肪
酸エステル,水素添加ロジングリセリンエステル,ステ
アリルアルコール,ステアリン酸カルシウム,ステアリ
ン酸ポリオキシル40,ゼラチン,セラック,セスキオ
レイン酸ソルビタン,セタノール,ソルビタン脂肪酸エ
ステル,大豆レシチン,炭酸カルシウム,単シロップ,
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(日本薬局方
品),デキストリン,デンプン(溶性),トウモロコシ
デンプン,トラガント,濃グリセリン,白色セラック,
パラフィン,バレイショデンプン,微結晶セルロース,
ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシエチルメチル
セルロース,ヒドロキシプロピルスターチ,ヒドロキシ
プロピルセルロース(日本薬局方品),ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース類,ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースアセテートサクシネート,ヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレート類,ビニルピロリドン・酢
酸ビニル共重合体,ピペニルブトキシド,ブチルフタリ
ルグリコレート,部分アルファー化デンプン,プルラ
ン,プロピレングリコール,ペクチン,ポリアクリル酸
ナトリウム,ポリアクリル酸部分中和物,ポリイソシア
ネート,ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロ
ピレン(30)グリコール,ポリソルベート80,ポリ
ビニルアセタールジエチルアミノアセテート,ポリビニ
ルアルコール(完全けん化物),ポリビニルピロリドン
類,ポリブテン,ポリリン酸ナトリウム,マクロゴール
類,ミツロウ,メタアクリル酸コポリマー類,メタケイ
酸アルミン酸マグネシウム,メタリン酸ナトリウム,メ
チルセルロース,モノステアリン酸グリセリン,ラウリ
ル硫酸ナトリウム,硫酸アルミニウム,流動クマロン樹
脂,流動パラフィン等の結合剤、赤色3号エリスロシ
ン、赤色102号ニューコクシン、赤色104号フロキ
シンB、赤色105号ローズベンガル、赤色106号ア
シッドレッド、緑色3号ファーストグリーンFCF、黄
色5号サンセットイエローFCF、青色1号ブリリアン
トブルーFCF等の色素などを本発明の効果を妨げない
範囲で添加することができる。なお、上記甘味成分等を
造粒するに当たり、その造粒方法は、特に制限されるも
のではなく、乾式造粒法、湿式造粒法のいずれの方法で
あってもよい。また、顆粒化した場合の粒径は、特に制
限されるものではないが、取り扱い性を考慮すれば、平
均粒径が50〜500μm、特に50〜200μmであ
ることが望ましい。なお、上記甘味成分及び矯味成分の
中で粉粒体であるものをそのまま配合する場合は、同様
の理由により、上記粉粒体の平均粒径が5〜100μ
m、特に10〜50μmであることが望ましい。
【0011】次に、本発明の吸熱剤としては、水に溶解
したときの吸熱量が30cal/g以上であることが必
要であり、好ましくは35cal/g以上である。吸熱
量が小さすぎると本発明の効果が得られない。一方、吸
熱量の上限は、特に制限されるものではなく、吸熱剤を
含有する薬用固形製剤を食する時、或いは服用する時に
口腔内で薬用固形製剤が凍結しない程度の吸熱量であれ
ばよいが、汎用性、服用性等を考慮すれば、通常100
cal/g以下であることが望ましい。
【0012】このような吸熱剤として具体的には、例え
ばエリスリトール(吸熱量:43cal/g),キシリ
トール(吸熱量:35cal/g)等の糖アルコール類
を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上
を適宜組み合わせて使用することができる。これらの中
でも、特にエリスリトールが効果的である。ここで、上
記吸熱量の測定方法を説明すると、まず、熱の出入りが
ないように十分に断熱した容器内に30℃付近の一定温
度の水100gを精秤して投入し、容器内の水の温度を
精密に測定した後、これに約1gの試料を精密に量っ
て、マグネットスターラーで撹拌しながら容器内の水に
溶解させて、上記試料が完全に溶解した時の水の温度を
精密に測定し、試料が溶解する前後の温度差に水の重量
を乗じた値を試料重量で割って単位重量当たりの熱量を
求めて上記吸熱量とした。
【0013】上記吸熱剤を本発明の薬用固形製剤に配合
する場合、上記甘味成分等と同様に造粒したり、適宜成
分で被覆した後に配合することもできるが、本発明の薬
用固形製剤を調製する際の複雑な工程を省略することを
考慮すれば、そのまま配合することが望ましく、この場
合、上記吸熱剤が粉体であれば、その平均粒径は、生理
活性成分の粒子の形状、不快な味の強さ等により適宜選
定することができ、通常1〜100μm、好ましくは1
〜50μm、より好ましくは1〜30μm、更に好まし
くは1〜20μmとすることが望ましい。平均粒径が小
さすぎると、例えば本発明の薬用固形製剤として錠剤を
採用する場合、打錠機の定量供給機から生理活性成分が
もれ出たり、飛散したりする可能性が生じる上、供給ラ
インでの不均一化等の製造上の不具合が生じる場合があ
る。一方、平均粒径が大きすぎると製剤中の生理活性成
分の溶出速度が遅延するために生理活性成分配合の効果
が十分に得られない場合があり、更に例えば本発明の薬
用固形製剤として顆粒剤又は錠剤を採用する場合、これ
らの剤型に製剤化するに際して、製剤系の中での上記甘
味成分等や吸熱剤各種成分の均一性を保つのが困難とな
り、本発明の効果にばらつきが生じる場合がある。
【0014】本発明の薬用固形製剤は、上述したよう
に、上記甘味成分等の少なくとも1種と上記吸熱剤とを
矯味剤として配合したものであり、これによって生理活
性成分やその他の成分に不快な味があっても、その味を
改善するものである。ここで、生理活性成分としては、
内服したり食用した際に苦味、酸味、渋味等の不快な味
を呈するものであればその種類が特に制限されるもので
はないが、このような生理活性成分として、例えばアセ
トアミノフェン,エテンザミド,イブプロフェン,カフ
ェイン,無水カフェイン,サリチル酸ナトリウム,アス
ピリン,リン酸ジヒドロコデイン,塩酸メチルエフェド
リン,塩化セチルピリジニウム,塩化デカリニウム,グ
ルクロン酸クロルヘキシジン,スピロノラクトン,テガ
フール,ステアリン酸エリスロマイシン,アラセプリ
ル,バルプロ酸ナトリウム,塩酸メクロフェノキサー
ト,クロラムフェニコール,アミノフィリン,エリスロ
マイシン,ホパテン酸カルシウム,パントテン酸カルシ
ウム,フェノバルビタール,シメチジン,塩酸エチレフ
リン,塩酸ピレンゼピン,臭化ブチルスコポラミン,塩
酸ジルチアゼム,エノキサシン,ピロミド酸三水和物,
塩酸プロプラノロール,フルフェナム酸,クロルプロマ
ジン,ジギトキシン,塩酸プロメタジン,塩酸メトクロ
プラミド,オフロキサシン,スルピリン,サリチル酸ジ
フェンヒドラミン,塩酸ベンジダミン,塩酸アルプレノ
ロール,塩酸ビフェメランリドカイン,塩酸ジフェンヒ
ドラミン,トルメチンナトリウム,塩酸ノルトリプチリ
ン,塩酸ロペラミド等の生理活性成分などを挙げること
ができ、これらの生理活性成分は、1種単独で又は2種
以上を適宜組み合わせて使用することができ、これらの
中でも、特にアセトアミノフェン,エテンザミド,イブ
プロフェン,カフェイン,無水カフェイン,サリチル酸
ナトリウム,アスピリン,リン酸ジヒドロコデイン,塩
酸メチルエフェドリン,塩化セチルピリジニウム,塩化
デカリニウム,グルクロン酸クロルヘキシジン等を使用
すると効果的であり、また、具体的な薬効としては解熱
鎮痛薬として配合されるものが特に好適である。
【0015】上記生理活性成分を本発明の薬用固形製剤
に配合する場合、そのままの状態で配合してもよいが、
公知の方法で造粒したり、適宜成分で被覆して配合する
こともでき、このように造粒や被覆をするに当たり、上
記甘味成分等と同様に必要に応じて上記崩壊剤、結合
剤、色素などを本発明の効果を妨げない範囲で添加する
ことができる。なお、上記生理活性成分を造粒するに当
たり、その造粒方法は、特に制限されるものではなく、
乾式造粒法、湿式造粒法のいずれの方法であってもよ
い。また、顆粒化した場合の粒径は、特に制限されるも
のではないが、製剤化する際の取り扱い性を考慮すれ
ば、平均粒径が50〜500μm、特に50〜200μ
mであることが望ましい。なお、上記生理活性成分をそ
のまま配合する場合は、同様の理由により、平均粒径が
5〜500μm、特に10〜300μmであることが望
ましい。
【0016】本発明の薬用固形製剤における上記生理活
性成分、上記甘味成分等及び上記吸熱剤の配合量は、特
に制限されるものではなく、これらの種類、組み合わせ
等により適宜選定されるものであるが、通常上記生理活
性成分の配合量は、製剤全体に対して10-3〜80%
(重量%、以下同様)、好ましくは10-3〜70%、よ
り好ましくは10-3〜60%であることが望ましい。上
記生理活性成分の配合量が少なすぎると十分な生理活性
効果が得られない場合があり、多すぎると必然的に上記
矯味剤(甘味成分等及び吸熱剤)の配合量が少なくなっ
て、十分な矯味効果が得られない場合がある。
【0017】また、上記甘味成分等の配合量は、製剤全
体に対して0.1〜10%、好ましくは0.5〜8%、
より好ましくは1〜5%であることが望ましい。上記甘
味成分等の配合量が少なすぎると上記吸熱剤の配合量を
増加しても十分な甘味付与効果、矯味効果が得られない
場合があり、多すぎると必然的に上記生理活性成分の配
合量が少なくなって、十分な生理活性効果を得るために
は製剤そのものを大きくする必要が生じて服用性が悪く
なる場合がある。そして、上記吸熱剤の配合量は、製剤
全体に対して2〜90%、好ましくは5〜70%、より
好ましくは10〜30%であることが望ましい。上記吸
熱剤の配合量が少なすぎると十分な清涼感を感じられ
ず、快適な矯味効果が得られない場合があり、多すぎる
と上記と同様に服用性が悪くなる場合があるのみなら
ず、製剤化に当たり、例えば顆粒化した後に打錠する場
合に顆粒がもろくなって十分な強度が得られず、製剤化
が困難となる場合がある。なお、服用性を重視するので
あれば、上記吸熱剤が製剤全体に対して10〜15%と
なるようにすることが望ましい。
【0018】同様の理由により、上記甘味成分等と吸熱
剤との合計配合量は、製剤全体に対して5〜40%、好
ましくは10〜35%、より好ましくは10〜30%で
あることが望ましい。この場合、上記甘味成分等と吸熱
剤との配合割合は、甘味成分/吸熱剤(重量比)=0.
1/90〜10/90、好ましくは0.1/50〜10
/90、より好ましくは0.1/10〜10/10とす
ることが望ましい。上記甘味成分等の配合割合が低すぎ
ると十分な甘味付与効果、矯味効果が得られない場合が
あり、高すぎると十分な清涼感が得られず、快適な矯味
効果が得られない場合がある。なお、同様の理由によ
り、上記生理活性成分と甘味成分等との配合割合は、生
理活性成分/甘味成分等(重量比)=100/1〜10
/1、特に1/20〜1/10とすることが望ましく、
上記生理活性成分と吸熱剤との配合割合は、生理活性成
分/吸熱剤(重量比)=1/100〜10/1、特に1
/50〜5/1とすることが望ましい。
【0019】本発明の薬用固形製剤には、本発明の効果
を妨げない限り、上記成分以外に必要に応じて通常の薬
用固形製剤に配合される崩壊剤、結合剤、滑沢剤、色素
等を適宜配合することができる。具体的には、上述した
崩壊剤、結合剤、色素、アラビアゴム末,カカオ脂,カ
ルナウバロウ,カルメロースカルシウム,カルメロース
ナトリウム,カロペプタイド,含水二酸化ケイ素,含水
無晶形酸化ケイ素,乾燥水酸化アルミニウムゲル,ケイ
酸マグネシウム,軽質無水ケイ酸,軽質流動パラフィ
ン,結晶セルロース,硬化油,合成ケイ酸アルミニウ
ム,ゴマ油,コムギデンプン,サラシミツロウ,酸化マ
グネシウム,ジブチルヒドロキシトルエン(2,6−ジ
−t−ブチル−4−メチルフェノール,ジメチルポリシ
ロキサン,重質無水ケイ酸,酒石酸カリウムナトリウ
ム,ショ糖脂肪酸エステル,シリコーン樹脂,水酸化ア
ルミニウム・ゲル,ステアリルアルコール,ステアリン
酸アルミニウム,ステアリン酸カルシウム,ステアリン
酸ポリオキシル40,ステアリン酸マグネシウム,ステ
ロテックスHM,石油ベンジン,セタノール,ゼラチ
ン,タルク,炭酸マグネシウム,沈降炭酸カルシウム,
トウモロコシデンプン,ハードファット,バレイショデ
ンプン,ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース2910,フマル酸ステアリル
ナトリウム,ポリオキシエチレン(160)ポリオキシ
プロピレン(30)グリコール,ポリソルベート80,
マクロゴール類,ミツロウ,メタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム,メチルセルロース,モクロウ,モノステアリ
ン酸グリセリン,ラウリル硫酸ナトリウム,硫酸カルシ
ウム,硫酸マグネシウム,流動パラフィン,リン酸等の
滑沢剤などを挙げることができ、これらは1種単独で又
は2種以上を適宜組み合わせて使用することができ、各
配合量は常用量とすることができる。
【0020】本発明の薬用固形製剤は、その剤型が特に
制限されるものではなく、例えば内服剤として顆粒剤,
錠剤,細粒剤,粉末剤又はこれらを充填した硬カプセル
剤等、口腔内又はのど等に使用される外用剤としては顆
粒剤,錠剤,細粒剤,粉末剤,トローチ剤等の各種固形
製剤の剤型に調製することができ、これらの中でも特に
内服剤として挙げた剤型(内服用固形製剤)が好適であ
り、上記各剤型に調製する方法は特に制限されず、各剤
型の常法により調製することができ、例えば顆粒剤であ
れば、上記各成分を均一になるように混合した後、公知
の湿式造粒法又は乾式造粒法によって調製することがで
きる。また、錠剤であれば、上記成分を均一になるよう
に混合、又は更に顆粒化した後、常法によって例えば打
錠圧1000〜5000kg/cm2、特に2000〜
3500kg/cm2で打錠することによって製錠する
ことができる。更に、打錠後は、必要に応じて糖衣錠と
したり、フィルムコーティングを行うこともできる。な
お、上記各成分を混合する場合、上記甘味成分等と吸熱
剤とを予め混合したものを配合してもよく、また、それ
ぞれを製剤材料中に同時配合したり別々に配合してもよ
い。
【0021】本発明の薬用固形製剤の使用量は、特に制
限されるものではなく、上記剤型等により適宜選定する
ことができ、例えば上記生理活性成分配合の各種固形製
剤の常量で使用することができる。また、用法として
は、通常の内服剤と同様に粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプ
セル剤等を飲みこんだり、喉までを含む口腔用外用剤と
して使用する場合は、例えばトローチ剤、錠剤、粉末
剤、顆粒剤、細粒剤などをなめたり、口腔内に含んだり
して製剤中の生理活性成分を口腔内粘膜から吸収させ
る。
【0022】以上説明したように、本発明の薬用固形製
剤によれば、上記吸熱剤の併用によって甘味成分等の甘
味付与効果、矯味効果が増強され、これらを少量配合し
た場合であっても生理活性成分等による不快な味をなく
すことができるので、製剤を必要以上に大型化すること
なく、薬用固形製剤の不快な味を改善することができ、
特に解熱鎮痛薬として服用される内服用固形製剤として
有用である。
【0023】
【発明の効果】本発明の薬用固形製剤は、甘味成分、矯
味成分及び吸熱剤の合計配合量が少量であっても十分な
矯味効果が得られるので、生理活性成分による効果は十
分に発揮される上、服用する際の服用性、携帯性等にも
優れた薬用固形製剤が得られる。従って、本発明の薬用
固形製剤は、苦味等の不快な味を呈する生理活性成分含
有の薬用固形製剤として有用であり、各種内服薬及び例
えば喉の炎症を押さえるために口腔内で使用され、口腔
内粘膜から生理活性成分が吸収される口腔用又はのど等
に使用される外用剤等として好適に使用することができ
る。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、下記の例のおいて使用した吸熱量が
30cal/g以上の吸熱剤は、それぞれ粉砕機[商品
名:アトマイザー,フジパウダル(株)製]を用いて粉
砕したものを使用した。
【0025】[実施例1]生理活性成分としてアセトア
ミノフェン、甘味成分等としてグリチルリチン酸ジカリ
ウム、吸熱剤としてエリスリトールを用い、下記組成か
らなる直径8mm、厚さ5mmの錠剤(200mg/
錠)を下記方法で製造した。組成 アセトアミノフェン 630重量部 コーンスターチ 70重量部 結晶セルロース 200重量部 グリチルリチン酸ジカリウム 1重量部 エリスリトール(平均粒径20μm) 150重量部 硬化ヒマシ油 10重量部 合計 1061重量部
【0026】即ち、アセトアミノフェン18000g及
びコーンスターチ2000gをV型混合機((株)特寿
工作所製)にて5分間混合した後、乾式造粒機(ターボ
工業(株)製)にて造粒し、これを整粒して平均粒径2
00μmの顆粒を得た。この顆粒7000gに結晶セル
ロース2000g及びグリチルリチン酸ジカリウム10
gを加えてV型混合機((株)特寿工作所製)にて15
分間混合した後、エリスリトール1500g、更に硬化
ヒマシ油100gを添加して5分間混合した後、打錠機
(L−41型:(株)畑鐵工所製)にて打錠圧1.2t
で打錠し、錠剤の製造を行った。
【0027】[実施例2]上記実施例1において、錠剤
の組成が下記組成となるように、上記結晶セルロースの
配合量を2050g、グリチルリチン酸ジカリウムの配
合量を5gに代えた以外は、実施例1と同様にして錠剤
の製造を行った。組成 アセトアミノフェン 630重量部 コーンスターチ 70重量部 結晶セルロース 205重量部 グリチルリチン酸ジカリウム 5重量部 エリスリトール(平均粒径20μm) 150重量部 硬化ヒマシ油 10重量部 合計 1070重量部
【0028】[比較例1]上記実施例1において、アセ
トアミノフェン含有顆粒の平均粒径を250μmに代
え、且つ錠剤の組成が下記組成となるようにエリスリト
ールを配合しない以外は、実施例1と同様にして錠剤の
製造を行った。組成 アセトアミノフェン 630重量部 コーンスターチ 70重量部 結晶セルロース 200重量部 グリチルリチン酸ジカリウム 1重量部 硬化ヒマシ油 10重量部 合計 911重量部
【0029】上記各錠剤につき、専門パネラー5人(男
性)により以下の官能試験によって甘味の程度及び質を
評価した。結果を表1に示す。官能試験 上記各錠剤1錠を口腔内で噛み砕いた後、30秒〜1分
間に感じられる味を評価した。
【0030】
【表1】
【0031】表1によれば、エリスリトールの併用によ
り質の良い甘味が付与され、充分な矯味効果が得られ、
また、グリチルリチン酸ジカリウムの配合量を低減して
も十分な矯味効果が得られることが認められる。
【0032】[比較例2〜4]上記比較例1において、
錠剤の組成が下記組成となるようにグリチルリチン酸ジ
カリウムの配合量をそれぞれ10g、20g、30gに
代えた以外は、比較例1と同様にして錠剤の製造を行
い、各錠剤の甘味の程度及び質を上記と同様にして評価
した。結果を表2に示す。組成 (比較例2) アセトアミノフェン 630重量部 コーンスターチ 70重量部 結晶セルロース 200重量部 グリチルリチン酸ジカリウム 1重量部 硬化ヒマシ油 10重量部 合計 911重量部組成 (比較例3) アセトアミノフェン 630重量部 コーンスターチ 70重量部 結晶セルロース 200重量部 グリチルリチン酸ジカリウム 2重量部 硬化ヒマシ油 10重量部 合計 912重量部組成 (比較例4) アセトアミノフェン 630重量部 コーンスターチ 70重量部 結晶セルロース 200重量部 グリチルリチン酸ジカリウム 3重量部 硬化ヒマシ油 10重量部 合計 913重量部
【0033】
【表2】
【0034】表2によれば、グリチルリチン酸ジカリウ
ムを単独配合した場合、その配合量を増量しても質の良
い甘味は得られず、過剰量の配合によってむしろ苦味が
増強することが認められる。
【0035】[実施例3]生理活性成分としてエテンザ
ミド、甘味成分等としてサッカリンナトリウム、吸熱剤
としてキシリトールを用い、下記組成からなる直径10
mm、厚さ6mmの錠剤(450mg/錠)を下記方法
で製造した。組成 エテンザミド 665重量部 部分α化デンプン 35重量部 結晶セルロース 100重量部 カルボキシメチルセルロース 100重量部 サッカリンナトリウム 3重量部 キシリトール(平均粒径25μm) 90重量部 ステアリン酸マグネシウム 10重量部 合計 1003重量部
【0036】即ち、エテンザミド19000g及び部分
α化デンプン1000gをV型混合機((株)特寿工作
所製)にて5分間混合した後、乾式造粒機(ターボ工業
(株)製)にて造粒し、これを整粒して平均粒径250
μmの顆粒を得た。この顆粒7000gに結晶セルロー
ス1000g及びカルボキシメチルセルロース1000
g、サッカリンナトリウム30g及び平均粒径25μm
のキシリトール900gを加えてV型混合機((株)特
寿工作所製)にて15分間混合した後、更にステアリン
酸マグネシウム100gを添加して5分間混合した後、
打錠機(L−41型:(株)畑鐵工所製)にて打錠圧
1.2tで打錠し、錠剤の製造を行った。
【0037】[比較例5]上記実施例3において、錠剤
の組成が下記組成となるようにキシリトールを配合しな
い以外は、実施例3と同様にして錠剤の製造を行った。組成 エテンザミド 665重量部 部分α化デンプン 35重量部 結晶セルロース 100重量部 カルボキシメチルセルロース 100重量部 サッカリンナトリウム 3重量部 ステアリン酸マグネシウム 10重量部 合計 913重量部
【0038】上記各錠剤につき、甘味の程度及び質を上
記と同様に評価した。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】表3によれば、キシリトールの併用により
質の良い甘味が付与され、充分な矯味効果が得られるこ
とが認められる。
【0041】[実施例4]生理活性成分としてアセトア
ミノフェン、甘味成分等としてアスパルテーム、吸熱剤
としてエリスリトールを用い、下記組成からなる平均粒
径50μmの顆粒剤を下記方法で製造した。組成 アセトアミノフェン 800重量部 コーンスターチ 150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 50重量部 無水カフェイン 400重量部 結晶セルロース 400重量部 アスパルテーム 10重量部 エリスリトール(平均粒径50μm) 160重量部 合計 1970重量部
【0042】即ち、流動式造粒機(フロイント(株)
製)にアセトアミノフェン2400g及びコーンスター
チ450gを投入し、予めヒロドキシプロピルセルロー
ス150gを水に溶解して全量4000gとした水溶液
を65℃で噴霧して造粒した。これを乾燥した後、目開
きが850μmのふるいを用いてふるった。この造粒物
1000gにアスパルテーム10g、無水カフェイン4
00g、結晶セルロース400g及び平均粒径50μm
のエリスリトール160gを加えてV型混合機((株)
特寿工作所製)にて15分間混合して、顆粒剤を得た。
【0043】[比較例6]上記実施例4において、顆粒
剤の組成が下記組成となるようにエリスリトールを配合
しない以外は、実施例4と同様にして顆粒剤の製造を行
った。組成 アセトアミノフェン 800重量部 コーンスターチ 150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 50重量部 無水カフェイン 400重量部 結晶セルロース 400重量部 アスパルテーム 10重量部 合計 1810重量部
【0044】上記各顆粒剤につき、甘味の程度及び質を
上記と同様に評価した。結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】表4によれば、エリスリトールの併用によ
り質の良い甘味が付与され、充分な矯味効果が得られる
ことが認められる。
【0047】[実施例5]生理活性成分としてイブプロ
フェン、甘味成分等としてサッカリン、吸熱剤としてキ
シリトールを用い、下記組成からなる直径8mm、厚さ
4.5mmの錠剤(200mg/錠)を下記方法で製造
した。組成 イブプロフェン 800重量部 結晶セルロース 150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 50重量部 アリルイソプロピルアセチル尿素 300重量部 サッカリン 10重量部 キシリトール(平均粒径25μm) 160重量部 ステアリン酸マグネシウム 40重量部 合計 1510重量部
【0048】即ち、流動式造粒機(フロイント(株)
製)にイブプロフェン2400g及び結晶セルロース4
50gを投入し、予めヒロドキシプロピルセルロース1
50gを水に溶解して全量4000gとした水溶液を6
5℃で噴霧して造粒した。これを乾燥した後、目開きが
850μmのふるいを用いてふるった。この造粒物10
00gにアリルイソプロピルアセチル尿素300g、サ
ッカリン10g及び平均粒径25μmのキシリトール1
60gを加えてV型混合機((株)特寿工作所製)にて
15分間混合した後、更にステアリン酸マグネシウム4
0gを添加して5分間混合したものを打錠機(クリーン
プレスコレクト12HUK:(株)菊水製作所製)にて
打錠圧1.0tで打錠し、錠剤の製造を行った。
【0049】[比較例7]上記実施例5において、錠剤
の組成が下記組成となるようにキシリトールを配合しな
い以外は、実施例5と同様にして錠剤の製造を行った。組成 イブプロフェン 800重量部 結晶セルロース 150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 50重量部 アリルイソプロピルアセチル尿素 300重量部 サッカリン 10重量部 ステアリン酸マグネシウム 40重量部 合計 1340重量部
【0050】[比較例8]上記実施例5において、錠剤
の組成が下記組成となるようにキシリトールに代えてソ
ルビトール(吸熱量:24cal/g)を配合した以外
は、実施例5と同様にして錠剤の製造を行った。組成 イブプロフェン 800重量部 結晶セルロース 150重量部 ヒドロキシプロピルセルロース 50重量部 アリルイソプロピルアセチル尿素 300重量部 サッカリン 10重量部 ソルビトール(平均粒径25μm) 160重量部 ステアリン酸マグネシウム 40重量部 合計 1510重量部
【0051】上記各錠剤につき、甘味の程度及び質を上
記と同様に評価した。結果を表5に示す。
【0052】
【表5】
【0053】表5によれば、キシリトールの併用により
質の良い甘味が付与され、充分な矯味効果が得られる
が、吸熱量が30cal/gより小さいソルビトール
(24cal/g)を併用しても上記効果は得られない
ことが認められる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不快な味を有する生理活性成分を含有す
    ると共に、甘味成分及び/又は矯味成分と水に溶解した
    ときの吸熱量が30cal/g以上である吸熱剤とを矯
    味剤として配合してなることを特徴とする薬用固形製
    剤。
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