JPH1135464A - 3−アルコキシピリジン誘導体の血管内膜肥厚の予防または治療剤 - Google Patents
3−アルコキシピリジン誘導体の血管内膜肥厚の予防または治療剤Info
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- JPH1135464A JPH1135464A JP19763097A JP19763097A JPH1135464A JP H1135464 A JPH1135464 A JP H1135464A JP 19763097 A JP19763097 A JP 19763097A JP 19763097 A JP19763097 A JP 19763097A JP H1135464 A JPH1135464 A JP H1135464A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】優れた血管内膜肥厚抑制作用を有し,これによ
りPTCA後の再狭窄や動脈硬化等の血管内膜肥厚に起
因する疾患の予防または治療効果が生じる医薬。 【解決手段】下記式(I)に示す,非ペプチド性アンジ
オテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物またはその
医薬として許容されうる無毒性塩。 【化3】
りPTCA後の再狭窄や動脈硬化等の血管内膜肥厚に起
因する疾患の予防または治療効果が生じる医薬。 【解決手段】下記式(I)に示す,非ペプチド性アンジ
オテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物またはその
医薬として許容されうる無毒性塩。 【化3】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医療の分野で有用で
ある。更に詳細には,本発明は,非ペプチド性アンジオ
テンシンII受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリ
ジン誘導体またはその医薬として許容されうる無毒性塩
の血管内膜肥厚の予防または治療剤としての新規な用途
に関するものである。
ある。更に詳細には,本発明は,非ペプチド性アンジオ
テンシンII受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリ
ジン誘導体またはその医薬として許容されうる無毒性塩
の血管内膜肥厚の予防または治療剤としての新規な用途
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平6−305966や特表平6−5
03337で本発明とは化学構造を全く異にする特定の
非ペプチド性アンジオテンシンII受容体拮抗剤の血管肥
厚、バイパス手術後の再閉塞の予防または治療剤として
の開示がある。
03337で本発明とは化学構造を全く異にする特定の
非ペプチド性アンジオテンシンII受容体拮抗剤の血管肥
厚、バイパス手術後の再閉塞の予防または治療剤として
の開示がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、心筋梗塞や狭心
症の治療に経皮的冠動脈形成術(PTCA)が用いられ
るようになり、更にその技術も改良され治療効果も上が
っている。しかし、PTCA施術し、血管を再開通して
も、数ヶ月後に血管の内膜が肥厚することに起因する再
狭窄が臨床の場で問題となっている。更に、動脈硬化に
よる内膜肥厚が動脈の狭窄や閉塞を起こすことによる虚
血性疾患の原因となっている。これらの予防または治療
により有用である薬剤を提供することが常に望まれてい
る。
症の治療に経皮的冠動脈形成術(PTCA)が用いられ
るようになり、更にその技術も改良され治療効果も上が
っている。しかし、PTCA施術し、血管を再開通して
も、数ヶ月後に血管の内膜が肥厚することに起因する再
狭窄が臨床の場で問題となっている。更に、動脈硬化に
よる内膜肥厚が動脈の狭窄や閉塞を起こすことによる虚
血性疾患の原因となっている。これらの予防または治療
により有用である薬剤を提供することが常に望まれてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果,非ペプチド性アンジオ
テンシンII受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリ
ジン誘導体が,血管の内膜の肥厚を抑制し、PTCA施
術後の再狭窄の予防または治療剤として有用であること
を見いだして本発明を完成した。
を解決すべく鋭意研究した結果,非ペプチド性アンジオ
テンシンII受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリ
ジン誘導体が,血管の内膜の肥厚を抑制し、PTCA施
術後の再狭窄の予防または治療剤として有用であること
を見いだして本発明を完成した。
【0005】本発明で用いられる非ペプチド性アンジオ
テンシンII受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリ
ジン誘導体は、WO91/19697や明治製菓研究年
報第35巻62ページ(1996年)等の特許、文献に
記載されており、前記の従来の技術で述べた特許の開示
物質とは以下の点で異なる。
テンシンII受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリ
ジン誘導体は、WO91/19697や明治製菓研究年
報第35巻62ページ(1996年)等の特許、文献に
記載されており、前記の従来の技術で述べた特許の開示
物質とは以下の点で異なる。
【0006】すなわち、本発明のピリジン部が、特開平
6−305966ではベンズイミダゾール環で、また特
表平6−503337ではイミダゾール環であり、いず
れも環員の窒素原子数と環のサイズを異にする全く別個
の複素環である。
6−305966ではベンズイミダゾール環で、また特
表平6−503337ではイミダゾール環であり、いず
れも環員の窒素原子数と環のサイズを異にする全く別個
の複素環である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の血管内膜肥厚の予防又は
治療剤の有効成分である非ペプチド性アンジオテンシン
II受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリジン誘導
体として好ましい一群の化合物は下記の一般式(I)お
よびそれらの薬理学的に許容される無毒性塩である。
治療剤の有効成分である非ペプチド性アンジオテンシン
II受容体拮抗作用を有する3−アルコキシピリジン誘導
体として好ましい一群の化合物は下記の一般式(I)お
よびそれらの薬理学的に許容される無毒性塩である。
【0008】
【化2】 [式中、Aはカルボキシル基、またはテトラゾール−5
−イル基を;R1、R2は同一でも異なっていてもよく水
素原子、低級アルキル基を;R3は水素原子、低級アル
キル基(このアルキル基はハロゲン原子、C3〜7シク
ロアルキル基、窒素原子を1個含んでなりかつ低級アル
キル基で置換されていてもよい5または6員複素飽和
環、または低級アルキル基で置換されていてもよいカル
バモイル基で置換されていてもよい)、低級アルケニル
基、C3〜7シクロアルキル基、ベンジル基(ここでベ
ンゼン環上の水素原子はハロゲン原子、低級アルキル、
ハロ低級アルキルまたは低級アルコキシ基で置換されて
いてもよい)]を表す。
−イル基を;R1、R2は同一でも異なっていてもよく水
素原子、低級アルキル基を;R3は水素原子、低級アル
キル基(このアルキル基はハロゲン原子、C3〜7シク
ロアルキル基、窒素原子を1個含んでなりかつ低級アル
キル基で置換されていてもよい5または6員複素飽和
環、または低級アルキル基で置換されていてもよいカル
バモイル基で置換されていてもよい)、低級アルケニル
基、C3〜7シクロアルキル基、ベンジル基(ここでベ
ンゼン環上の水素原子はハロゲン原子、低級アルキル、
ハロ低級アルキルまたは低級アルコキシ基で置換されて
いてもよい)]を表す。
【0009】また、本発明による医薬組成物は少なくと
も一種のアンジオテンシンII拮抗作用を有する化合物ま
たはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含
み、さらに少なくとも一種の薬理学的に許容される担体
を含んでなるもの、である。さらに本発明による血管内
膜肥厚の予防又は治療法は、少なくとも一種のアンジオ
テンシンII拮抗作用を有する化合物の有効量を哺乳動物
に投与することからなるものである。
も一種のアンジオテンシンII拮抗作用を有する化合物ま
たはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含
み、さらに少なくとも一種の薬理学的に許容される担体
を含んでなるもの、である。さらに本発明による血管内
膜肥厚の予防又は治療法は、少なくとも一種のアンジオ
テンシンII拮抗作用を有する化合物の有効量を哺乳動物
に投与することからなるものである。
【0010】本明細書において、基又は基の一部として
の「低級アルキル」または「低級アルコキシ」という語
は、基が直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜6、好ましくは1
〜4の基を意味する。また、「低級アルケニル」という
語は、基が直鎖又は分枝鎖であってかつ少なくとも1つ
の炭素‐炭素二重結合を含む炭素数2〜6、好ましくは
2〜4の基を意味する。また、ハロゲン原子とは、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子をいうものと
する。
の「低級アルキル」または「低級アルコキシ」という語
は、基が直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜6、好ましくは1
〜4の基を意味する。また、「低級アルケニル」という
語は、基が直鎖又は分枝鎖であってかつ少なくとも1つ
の炭素‐炭素二重結合を含む炭素数2〜6、好ましくは
2〜4の基を意味する。また、ハロゲン原子とは、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子をいうものと
する。
【0011】R3が表わすハロ低級アルキル基は、好ま
しくは2‐フルオロエチル、ジフルオロメチル、2,
2,2‐トリフルオロエチルである。R3が表わす低級
アルキル基は好ましくはC1〜6アルキル基であり、こ
のアルキル基はハロゲン原子、C3〜7シクロアルキル
基(例えばシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル基など)、窒素原子を1個含んで
なりかつ低級アルキル基で置換されていてもよい5また
は6員複素飽和環(例えば1‐ピロリジニル、1‐ピペ
リジニル、2,2,6,6‐テトラメチルピペリジン‐
1‐イル、4‐メチルピペリジン‐1‐イル、4‐ジフ
ェニルメチルピペラジン‐1‐イルなど)、または、低
級アルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基で
置換されていてもよい。このアルキル基がこのC3〜7
シクロアルキル基、窒素原子を1個含んでなる5または
6員複素飽和環またはカルバモイル基で置換されている
場合、アルコキシ基のアルキル基部分の炭素数は好まし
くは1〜3、より好ましくは1または2である。R3が
表わす低級アルケニル基は、好ましくはビニル、アリ
ル、ブテニル、シクロヘキセニルである。R3が表わす
ベンジル基は置換されていてもよく、その好ましい例と
してはo,mおよびp‐メトキシベンジル、o,mおよ
びp‐ニトロベンジル、o,mおよびp‐メチルベンジ
ル、o,mおよびp‐クロロベンジル、o,mおよびp
‐トリフルオロメチルベンジル、o,mおよびp‐ヒド
ロキシベンジル、o,mおよびp‐アミノベンジル、
o,mおよびp‐アセチルアミノベンジル基などが挙げ
られる。
しくは2‐フルオロエチル、ジフルオロメチル、2,
2,2‐トリフルオロエチルである。R3が表わす低級
アルキル基は好ましくはC1〜6アルキル基であり、こ
のアルキル基はハロゲン原子、C3〜7シクロアルキル
基(例えばシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル基など)、窒素原子を1個含んで
なりかつ低級アルキル基で置換されていてもよい5また
は6員複素飽和環(例えば1‐ピロリジニル、1‐ピペ
リジニル、2,2,6,6‐テトラメチルピペリジン‐
1‐イル、4‐メチルピペリジン‐1‐イル、4‐ジフ
ェニルメチルピペラジン‐1‐イルなど)、または、低
級アルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基で
置換されていてもよい。このアルキル基がこのC3〜7
シクロアルキル基、窒素原子を1個含んでなる5または
6員複素飽和環またはカルバモイル基で置換されている
場合、アルコキシ基のアルキル基部分の炭素数は好まし
くは1〜3、より好ましくは1または2である。R3が
表わす低級アルケニル基は、好ましくはビニル、アリ
ル、ブテニル、シクロヘキセニルである。R3が表わす
ベンジル基は置換されていてもよく、その好ましい例と
してはo,mおよびp‐メトキシベンジル、o,mおよ
びp‐ニトロベンジル、o,mおよびp‐メチルベンジ
ル、o,mおよびp‐クロロベンジル、o,mおよびp
‐トリフルオロメチルベンジル、o,mおよびp‐ヒド
ロキシベンジル、o,mおよびp‐アミノベンジル、
o,mおよびp‐アセチルアミノベンジル基などが挙げ
られる。
【0012】特に好ましい化合物は、2‐エチル‐3‐
メトキシ‐6‐メチル‐4‐〔2′‐(テトラゾール‐
5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;
2,6‐ジメチル‐3‐メトキシ‐4‐〔2′‐(テト
ラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシ
ピリジン;3‐エトキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐
〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐
イル〕メトキシピリジン;2,6‐ジメチル‐3‐イソ
プロポキシ‐4‐〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)
ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;3‐アリル
オキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐〔2′‐(テトラゾー
ル‐5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジ
ン;3‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐
〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐
イル〕メトキシピリジン;6‐エチル‐3‐メトキシ‐
2‐メチル‐4‐〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)
ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;3‐エトキ
シ‐2,6‐ジメチル‐4‐(2′‐カルボキシビフェ
ニル‐4‐イル)メトキシピリジン;3‐ヒドロキシ‐
2,6‐ジメチル‐4‐(2′‐(テトラゾール‐5‐
イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;3‐
シクロペンチルオキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐(2′
‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕
メトキシピリジン;である
メトキシ‐6‐メチル‐4‐〔2′‐(テトラゾール‐
5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;
2,6‐ジメチル‐3‐メトキシ‐4‐〔2′‐(テト
ラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシ
ピリジン;3‐エトキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐
〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐
イル〕メトキシピリジン;2,6‐ジメチル‐3‐イソ
プロポキシ‐4‐〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)
ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;3‐アリル
オキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐〔2′‐(テトラゾー
ル‐5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジ
ン;3‐ベンジルオキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐
〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐
イル〕メトキシピリジン;6‐エチル‐3‐メトキシ‐
2‐メチル‐4‐〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)
ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;3‐エトキ
シ‐2,6‐ジメチル‐4‐(2′‐カルボキシビフェ
ニル‐4‐イル)メトキシピリジン;3‐ヒドロキシ‐
2,6‐ジメチル‐4‐(2′‐(テトラゾール‐5‐
イル)ビフェニル‐4‐イル〕メトキシピリジン;3‐
シクロペンチルオキシ‐2,6‐ジメチル‐4‐(2′
‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐イル〕
メトキシピリジン;である
【0013】本発明による化合物は分子中のテトラゾー
ル環に由来する互変異性体として存在し得るが、いずれ
の異性体も本発明に包含されるものである。本発明によ
る化合物は、その塩とすることができる。そのような塩
としては、医学上許容される非毒性塩が挙げられ、好ま
しくはナトリウム塩、カリウム塩またはカルシウム塩の
ようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩、フッ
化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩の
ようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸
塩、リン酸塩などの無機酸塩、メタンスルホン酸塩、ト
リフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩の
ような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、p‐トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホ
ン酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石
酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩などの有機酸塩、およ
びグルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸
塩を挙げることができる。
ル環に由来する互変異性体として存在し得るが、いずれ
の異性体も本発明に包含されるものである。本発明によ
る化合物は、その塩とすることができる。そのような塩
としては、医学上許容される非毒性塩が挙げられ、好ま
しくはナトリウム塩、カリウム塩またはカルシウム塩の
ようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩、フッ
化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩の
ようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸
塩、リン酸塩などの無機酸塩、メタンスルホン酸塩、ト
リフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩の
ような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、p‐トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホ
ン酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石
酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩などの有機酸塩、およ
びグルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸
塩を挙げることができる。
【0014】本発明による化合物を有効成分とする医薬
組成物は、経口および非経口(例えば、静注、筋注、皮
下投与、直腸投与、経皮投与)のいずれかの投与経路
で、ヒトおよびヒト以外の動物に投与することができ
る。従って、本発明による化合物を有効成分とする医薬
組成物は、投与経路に応じた適当な剤形とされ、具体的
には主として静注、筋注などの注射剤、カプセル剤、錠
剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒剤、トローチ錠などの経
口剤、直腸投与剤、油脂性座剤、水性座剤などの種々に
調製することができる。これらの各種製剤は通常用いら
れている賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊剤、
表面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補
助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤などを
用いて常法により製造することができる。使用可能な無
毒性の上記添加剤としては、例えば乳糖、果糖、ブドウ
糖、でん粉、ゼラチン、炭酸マグネシウム、合成ケイ酸
マグネシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはそ
の塩、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、シロッ
プ、ワセリン、グリセリン、エタノール、プロピレング
リコール、クエン酸、塩化ナトリウム、亜硫酸ソーダ、
リン酸ナトリウムなどが挙げられる。
組成物は、経口および非経口(例えば、静注、筋注、皮
下投与、直腸投与、経皮投与)のいずれかの投与経路
で、ヒトおよびヒト以外の動物に投与することができ
る。従って、本発明による化合物を有効成分とする医薬
組成物は、投与経路に応じた適当な剤形とされ、具体的
には主として静注、筋注などの注射剤、カプセル剤、錠
剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒剤、トローチ錠などの経
口剤、直腸投与剤、油脂性座剤、水性座剤などの種々に
調製することができる。これらの各種製剤は通常用いら
れている賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊剤、
表面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補
助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤などを
用いて常法により製造することができる。使用可能な無
毒性の上記添加剤としては、例えば乳糖、果糖、ブドウ
糖、でん粉、ゼラチン、炭酸マグネシウム、合成ケイ酸
マグネシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはそ
の塩、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、シロッ
プ、ワセリン、グリセリン、エタノール、プロピレング
リコール、クエン酸、塩化ナトリウム、亜硫酸ソーダ、
リン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0015】医薬組成物中の本発明による化合物の含有
量はその剤形に応じて異なるが、通常全組成物中1〜7
0重量%、好ましくは5〜50重量%、程度である。投
与量は症状や年齢、性別などを考慮して、個々の場合に
応じて適宜決定されるが通常成人1日当たり約0.1〜
300mg、好ましくは0.5〜100mg、であり、これ
を一日1回または数回に別けて投与する。
量はその剤形に応じて異なるが、通常全組成物中1〜7
0重量%、好ましくは5〜50重量%、程度である。投
与量は症状や年齢、性別などを考慮して、個々の場合に
応じて適宜決定されるが通常成人1日当たり約0.1〜
300mg、好ましくは0.5〜100mg、であり、これ
を一日1回または数回に別けて投与する。
【0016】
【実施例】本発明を以下の実施例及び試験例によって更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例及び試験
例に限定されるものではない。本発明の化合物は前掲の
文献或いは特許記載の方法で製造される。
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例及び試験
例に限定されるものではない。本発明の化合物は前掲の
文献或いは特許記載の方法で製造される。
【0017】 以上の全量をよく混和して打錠し、錠剤1000個を製造す
る。
る。
【0018】 以上の全量をよく混和し、硬カプセルに充填し、カプセ
ル剤1000カプセルを製造する。
ル剤1000カプセルを製造する。
【0019】 化合物 Aとブドウ糖を注射用蒸留水に溶解し、全量を
1000 ml とし、これをグラスフィルターで濾過したの
ち、1 mlずつアンプルに分注し、1000本のアンプル製剤
とする。 化合物 A:2,6‐ジメチル‐3‐メトキシ‐4‐
〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐
イル〕メトキシピリジン
1000 ml とし、これをグラスフィルターで濾過したの
ち、1 mlずつアンプルに分注し、1000本のアンプル製剤
とする。 化合物 A:2,6‐ジメチル‐3‐メトキシ‐4‐
〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐
イル〕メトキシピリジン
【0020】試験例1 血管内膜肥厚抑制作用 本発明に関する実験成績を表1に示す。 [実験方法] PTCA後再狭窄モデルの作成は南野
[実験医学,Vol.14,No.12,79-84(1996)]の方法に準じ
た。10週令の雄性Sprague-Dauleyを用いて、2French Fo
garty動脈塞栓除去用バルーンカテーテルで右総頚動脈
を2回傷害を加えた。このモデルに非ペプチド性アンジ
オテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物Aを、術前
1日より術後2週間連日経口投与した。2週間後、麻酔下
で屠殺、10%パラホルムアルデヒド液で潅流し浸透固定
後、血管を摘出した。パラフィン包埋後、切片を作成
し、エラスチカ・ワーギンソン染色を行った。肥厚度は
内膜面積と中膜面積を計測し、内膜面積及び、内膜面積
/中膜面積比で表した。統計処理は各群の内膜面積と内
膜面積/中膜面積比を溶媒投与群と比較し、t検定を行
い、p<0.05を有意差ありとした。以下に結果を示す。 表1 溶媒 10mg 30mg ( mg/kg/day) 内膜面積(mm2) 0.0835 0.0543 0.0366* 内膜面積/中膜面積 0.8825 0.5442* 0.3984* * p<0.05
[実験医学,Vol.14,No.12,79-84(1996)]の方法に準じ
た。10週令の雄性Sprague-Dauleyを用いて、2French Fo
garty動脈塞栓除去用バルーンカテーテルで右総頚動脈
を2回傷害を加えた。このモデルに非ペプチド性アンジ
オテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物Aを、術前
1日より術後2週間連日経口投与した。2週間後、麻酔下
で屠殺、10%パラホルムアルデヒド液で潅流し浸透固定
後、血管を摘出した。パラフィン包埋後、切片を作成
し、エラスチカ・ワーギンソン染色を行った。肥厚度は
内膜面積と中膜面積を計測し、内膜面積及び、内膜面積
/中膜面積比で表した。統計処理は各群の内膜面積と内
膜面積/中膜面積比を溶媒投与群と比較し、t検定を行
い、p<0.05を有意差ありとした。以下に結果を示す。 表1 溶媒 10mg 30mg ( mg/kg/day) 内膜面積(mm2) 0.0835 0.0543 0.0366* 内膜面積/中膜面積 0.8825 0.5442* 0.3984* * p<0.05
【0021】
【発明の効果】本発明に関する化合物は、優れた血管内
膜肥厚抑制作用を有するので、これによりPTCA後の
再狭窄や動脈硬化等の血管内膜肥厚に起因する疾患の予
防または治療効果が生じ、医薬として有用である。
膜肥厚抑制作用を有するので、これによりPTCA後の
再狭窄や動脈硬化等の血管内膜肥厚に起因する疾患の予
防または治療効果が生じ、医薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤島 和幸 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社薬品総合研究所内 (72)発明者 片野 清昭 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社薬品総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 [式中、Aはカルボキシル基、またはテトラゾール−5
−イル基を;R1、R2は同一でも異なっていてもよく水
素原子、低級アルキル基を;R3は水素原子、 低級アルキル基(このアルキル基はハロゲン原子、C3
〜7シクロアルキル基、窒素原子を1個含んでなりかつ
低級アルキル基で置換されていてもよい5または6員複
素飽和環、または低級アルキル基で置換されていてもよ
いカルバモイル基で置換されていてもよい)、 低級アルケニル基、 C3〜7シクロアルキル基、 ベンジル基(ここでベンゼン環上の水素原子はハロゲン
原子、低級アルキル、ハロ低級アルキルまたは低級アル
コキシ基で置換されていてもよい)]で表わされる非ペ
プチド性アンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する3
−アルコキシピリジン誘導体および薬理学的に許容され
るその無毒性塩であることを特徴とする血管内膜肥厚の
予防又は治療剤。 - 【請求項2】2,6‐ジメチル‐3‐メトキシ‐4‐
〔2′‐(テトラゾール‐5‐イル)ビフェニル‐4‐
イル〕メトキシピリジンであることを特徴とする請求項
1に記載される血管内膜肥厚の予防又は治療剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19763097A JPH1135464A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 3−アルコキシピリジン誘導体の血管内膜肥厚の予防または治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19763097A JPH1135464A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 3−アルコキシピリジン誘導体の血管内膜肥厚の予防または治療剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135464A true JPH1135464A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16377687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19763097A Pending JPH1135464A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 3−アルコキシピリジン誘導体の血管内膜肥厚の予防または治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1135464A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1539171A4 (en) * | 2002-07-30 | 2007-12-19 | Sod Conseils Rech Applic | USE OF CHYMASE INHIBITORS IN THE PREVENTION AND / OR TREATMENT OF ARTERIOVINOUS GRAFT REJECTION |
US7378108B1 (en) | 1999-02-19 | 2008-05-27 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | Percutaneous absorption preparation of compound having angiotensin II antagonistic activity |
-
1997
- 1997-07-23 JP JP19763097A patent/JPH1135464A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7378108B1 (en) | 1999-02-19 | 2008-05-27 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | Percutaneous absorption preparation of compound having angiotensin II antagonistic activity |
EP1539171A4 (en) * | 2002-07-30 | 2007-12-19 | Sod Conseils Rech Applic | USE OF CHYMASE INHIBITORS IN THE PREVENTION AND / OR TREATMENT OF ARTERIOVINOUS GRAFT REJECTION |
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