JPH11354420A - 同期精度計測方法 - Google Patents
同期精度計測方法Info
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- JPH11354420A JPH11354420A JP10165275A JP16527598A JPH11354420A JP H11354420 A JPH11354420 A JP H11354420A JP 10165275 A JP10165275 A JP 10165275A JP 16527598 A JP16527598 A JP 16527598A JP H11354420 A JPH11354420 A JP H11354420A
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- Japan
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- mask
- substrate
- pattern
- wedge
- exposure
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- Pending
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-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
- G03F7/70216—Mask projection systems
- G03F7/70358—Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 基板上に転写された転写像に基づき、走査型
露光装置のマスクと基板の同期精度を計測する。 【解決手段】 長手方向が略走査方向に向いた第1のく
さび状のパターンP1と、長手方向が走査方向と略直交
する方向に向いた第2のくさび状のパターンP2とを、
マスクと同期して走査される基板上に走査露光し、基板
に転写されたくさび状のパターンの長さを計測すること
で同期精度を求める。
露光装置のマスクと基板の同期精度を計測する。 【解決手段】 長手方向が略走査方向に向いた第1のく
さび状のパターンP1と、長手方向が走査方向と略直交
する方向に向いた第2のくさび状のパターンP2とを、
マスクと同期して走査される基板上に走査露光し、基板
に転写されたくさび状のパターンの長さを計測すること
で同期精度を求める。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子集積回
路や液晶表示素子等をリソグラフィ工程で製造する際に
使用される走査型露光装置の同期精度計測方法に関す
る。
路や液晶表示素子等をリソグラフィ工程で製造する際に
使用される走査型露光装置の同期精度計測方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や液晶表示素子等をリソグラ
フィ工程で製造する際に、露光光のもとでフォトマスク
やレチクル(以下、マスクという)のパターン像をフォ
トレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウェハやガラ
スプレート等の感光基板(以下単に基板という)に投影
露光する露光装置が用いられる。露光装置では、パター
ンが微細化されるにつれて、露光光源として紫外域のフ
ッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザを用いた露光
装置が多用されつつある。また、近年、基板が大型化す
る傾向にあり、大型の基板に露光する場合の露光領域の
拡大に対応するために、マスク及び基板を同期させて露
光する走査型露光装置が開発されている。
フィ工程で製造する際に、露光光のもとでフォトマスク
やレチクル(以下、マスクという)のパターン像をフォ
トレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウェハやガラ
スプレート等の感光基板(以下単に基板という)に投影
露光する露光装置が用いられる。露光装置では、パター
ンが微細化されるにつれて、露光光源として紫外域のフ
ッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザを用いた露光
装置が多用されつつある。また、近年、基板が大型化す
る傾向にあり、大型の基板に露光する場合の露光領域の
拡大に対応するために、マスク及び基板を同期させて露
光する走査型露光装置が開発されている。
【0003】この走査型露光装置では、装置性能の向上
のために、走査時におけるマスクと基板の同期精度を上
げることが極めて重要であり、簡便で再現性の良い同期
精度の計測方法が求められている。これまでの同期精度
計測方法としては、例えばマスクステージの移動速度及
び移動量と基板ステージの移動速度及び移動量とを、干
渉計等を利用して計測し、その差分を同期精度とする等
の手段が用いられてきた。この方法では、マスクステー
ジの移動速度と基板ステージの移動速度が直接的に計測
され、その差分が分るため、システムの計測速度が高け
れば、同期精度を定量的に求めることができるという利
点がある。
のために、走査時におけるマスクと基板の同期精度を上
げることが極めて重要であり、簡便で再現性の良い同期
精度の計測方法が求められている。これまでの同期精度
計測方法としては、例えばマスクステージの移動速度及
び移動量と基板ステージの移動速度及び移動量とを、干
渉計等を利用して計測し、その差分を同期精度とする等
の手段が用いられてきた。この方法では、マスクステー
ジの移動速度と基板ステージの移動速度が直接的に計測
され、その差分が分るため、システムの計測速度が高け
れば、同期精度を定量的に求めることができるという利
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の同期精度を計測する方法では、直接的にマスクステー
ジと基板ステージの移動速度の差分が干渉計等によって
計測されるものの、各マスクステージ及び基板ステージ
の移動速度の計測がそれぞれ別個の干渉計等によって計
測されるため、それぞれの計測結果に干渉計等の精度の
誤差が含まれた場合には、実際に露光した場合のレジス
ト像に対する影響を判断することが難しいという問題が
あった。しかも、システムの計測精度を高いものとする
ためには、高価で複雑な計測システムを構築する必要が
あるため、レジスト像を用いて同期精度を計測する簡便
な方法が望まれていた。本発明は、このような従来技術
の問題点に鑑みてなされたもので、走査型露光装置にお
けるマスクと基板の同期精度を、基板上に転写された転
写像に基づいて容易に計測することができる同期精度計
測方法を提供することを目的とする。
の同期精度を計測する方法では、直接的にマスクステー
ジと基板ステージの移動速度の差分が干渉計等によって
計測されるものの、各マスクステージ及び基板ステージ
の移動速度の計測がそれぞれ別個の干渉計等によって計
測されるため、それぞれの計測結果に干渉計等の精度の
誤差が含まれた場合には、実際に露光した場合のレジス
ト像に対する影響を判断することが難しいという問題が
あった。しかも、システムの計測精度を高いものとする
ためには、高価で複雑な計測システムを構築する必要が
あるため、レジスト像を用いて同期精度を計測する簡便
な方法が望まれていた。本発明は、このような従来技術
の問題点に鑑みてなされたもので、走査型露光装置にお
けるマスクと基板の同期精度を、基板上に転写された転
写像に基づいて容易に計測することができる同期精度計
測方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の同期精度計測方
法は、マスクと同期して走査される基板にマスクのパタ
ーンを転写する露光装置のマスクと基板の同期精度を計
測する同期精度計測方法において、マスクに形成された
くさび状のパターンをマスクと同期して走査される基板
上に露光し、基板に転写されたくさび状のパターンの長
さを計測することを特徴とする。
法は、マスクと同期して走査される基板にマスクのパタ
ーンを転写する露光装置のマスクと基板の同期精度を計
測する同期精度計測方法において、マスクに形成された
くさび状のパターンをマスクと同期して走査される基板
上に露光し、基板に転写されたくさび状のパターンの長
さを計測することを特徴とする。
【0006】マスクに形成されたくさび状のパターンを
走査型露光装置によって基板に転写した場合、転写像に
相対的に移動するマスクと基板の同期ずれによる影響が
現われる。そこで、基板に転写されたくさび状のパター
ンの長さを計測することで、マスクと基板との同期精度
を計測することが可能となる。基板上のくさび状のパタ
ーンは必ずしもマスクに形成されたくさび状のパターン
をそのまま走査露光で転写して形成する必要はない。す
なわち、まずマスクに形成された線状パターンなどの第
1のパターンを基板上に走査露光し、続いて別のマスク
に形成された線状パターンなどの第2のパターンを前記
基板上に露光して第1のパターンと第2のパターンとを
2重露光することで、基板上にくさび状のパターンを形
成してもよい。
走査型露光装置によって基板に転写した場合、転写像に
相対的に移動するマスクと基板の同期ずれによる影響が
現われる。そこで、基板に転写されたくさび状のパター
ンの長さを計測することで、マスクと基板との同期精度
を計測することが可能となる。基板上のくさび状のパタ
ーンは必ずしもマスクに形成されたくさび状のパターン
をそのまま走査露光で転写して形成する必要はない。す
なわち、まずマスクに形成された線状パターンなどの第
1のパターンを基板上に走査露光し、続いて別のマスク
に形成された線状パターンなどの第2のパターンを前記
基板上に露光して第1のパターンと第2のパターンとを
2重露光することで、基板上にくさび状のパターンを形
成してもよい。
【0007】また、基板上に形成されるくさび状のパタ
ーンを、長手方向が略走査方向に向いた第1のくさび状
のパターンと、長手方向が走査方向と略直交する方向に
向いた第2のくさび状のパターンとし、基板に形成され
た第1のくさび状のパターンと第2のくさび状のパター
ンのパターンの長さを計測することで、マスクと基板の
同期精度を計測することができる。第1のくさび状のパ
ターンの長さは走査方向に直交する方向の同期ずれによ
る影響を主に受け、第2のくさび状のパターンの長さは
走査方向の同期ずれによる影響を主に受ける。
ーンを、長手方向が略走査方向に向いた第1のくさび状
のパターンと、長手方向が走査方向と略直交する方向に
向いた第2のくさび状のパターンとし、基板に形成され
た第1のくさび状のパターンと第2のくさび状のパター
ンのパターンの長さを計測することで、マスクと基板の
同期精度を計測することができる。第1のくさび状のパ
ターンの長さは走査方向に直交する方向の同期ずれによ
る影響を主に受け、第2のくさび状のパターンの長さは
走査方向の同期ずれによる影響を主に受ける。
【0008】さらに、基板に形成された第1のくさび状
のパターンの長さと、第2のくさび状のパターンの長さ
の差をとるなど両者の長さを比較することで、現像プロ
セスの変動によるレジストパターンの寸法変化の影響を
排除してマスクと基板の同期精度を計測することができ
る。この場合、第1のくさび状のパターンと第2のくさ
び状のパターンの長さが比較されるため、計測される値
は走査方向におけるマスクと基板の同期精度と走査方向
に垂直な方向のマスクと基板の同期精度を含んだものと
なる。さらにまた、基板に形成されたくさび状のパター
ンの長さを、マスクと基板とが静止しているとき小判上
に形成したくさび状のパターンの長さと比較することで
も走査露光時のマスクと基板の同期精度を計測すること
ができる。
のパターンの長さと、第2のくさび状のパターンの長さ
の差をとるなど両者の長さを比較することで、現像プロ
セスの変動によるレジストパターンの寸法変化の影響を
排除してマスクと基板の同期精度を計測することができ
る。この場合、第1のくさび状のパターンと第2のくさ
び状のパターンの長さが比較されるため、計測される値
は走査方向におけるマスクと基板の同期精度と走査方向
に垂直な方向のマスクと基板の同期精度を含んだものと
なる。さらにまた、基板に形成されたくさび状のパター
ンの長さを、マスクと基板とが静止しているとき小判上
に形成したくさび状のパターンの長さと比較することで
も走査露光時のマスクと基板の同期精度を計測すること
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の対象であるスリ
ット走査露光方式の走査型露光装置の概略図である。光
源1から射出された露光光ILは、ミラー2、視野絞り
3、リレーレンズ4、ミラー5及びコンデンサーレンズ
6を経て、均一な照度でマスク7を照明する。光源系1
は、水銀灯又はレーザ光源等の光源及びオプティカルイ
ンテグレータ等により構成されている。また、視野絞り
3の配置面とマスク7の下面のパターン形成面とは共役
であり、視野絞り3によりマスク7のパターン形成面に
スリット状の照明領域が設定されている。この場合、マ
スク7に平行な面内で図1の紙面に平行な方向をX方
向、図1の紙面に垂直な方向をY方向として、スリット
状の照明領域の長手方向がY方向に設定され、マスク7
とそのスリット状の照明領域の相対走査の方向はX方向
であるとする。
施の形態を説明する。図1は、本発明の対象であるスリ
ット走査露光方式の走査型露光装置の概略図である。光
源1から射出された露光光ILは、ミラー2、視野絞り
3、リレーレンズ4、ミラー5及びコンデンサーレンズ
6を経て、均一な照度でマスク7を照明する。光源系1
は、水銀灯又はレーザ光源等の光源及びオプティカルイ
ンテグレータ等により構成されている。また、視野絞り
3の配置面とマスク7の下面のパターン形成面とは共役
であり、視野絞り3によりマスク7のパターン形成面に
スリット状の照明領域が設定されている。この場合、マ
スク7に平行な面内で図1の紙面に平行な方向をX方
向、図1の紙面に垂直な方向をY方向として、スリット
状の照明領域の長手方向がY方向に設定され、マスク7
とそのスリット状の照明領域の相対走査の方向はX方向
であるとする。
【0010】マスク7は、マスク7にX方向及びY方向
への移動並びに回転を行なわせるマスクステージ8上に
保持され、マスクステージ8はマスク側ベース9上に摺
動自在に支持されている。マスクステージ8上の相対走
査方向であるX方向の一端に移動鏡10が固定され、X
軸用のレーザ干渉計11からのレーザビームが移動鏡1
0により反射される。X軸用のレーザ干渉計11は、移
動鏡10からの反射レーザビームと参照鏡からのレーザ
ビームとの干渉ビームを光電変換することにより、マス
クステージ8のX方向の座標を検出している。また、マ
スクステージ8の相対走査方向に垂直なY方向の座標及
び回転角は、図示省略した静電容量センサにより計測さ
れている。X軸用のレーザ干渉計11の計測座標及び静
電容量センサによる計測結果は主制御系12に供給さ
れ、主制御系12はマスクステージ8の移動速度、位置
及び回転角を露光シーケンスに応じて設定する。
への移動並びに回転を行なわせるマスクステージ8上に
保持され、マスクステージ8はマスク側ベース9上に摺
動自在に支持されている。マスクステージ8上の相対走
査方向であるX方向の一端に移動鏡10が固定され、X
軸用のレーザ干渉計11からのレーザビームが移動鏡1
0により反射される。X軸用のレーザ干渉計11は、移
動鏡10からの反射レーザビームと参照鏡からのレーザ
ビームとの干渉ビームを光電変換することにより、マス
クステージ8のX方向の座標を検出している。また、マ
スクステージ8の相対走査方向に垂直なY方向の座標及
び回転角は、図示省略した静電容量センサにより計測さ
れている。X軸用のレーザ干渉計11の計測座標及び静
電容量センサによる計測結果は主制御系12に供給さ
れ、主制御系12はマスクステージ8の移動速度、位置
及び回転角を露光シーケンスに応じて設定する。
【0011】露光光ILのもとで、マスク8上のパター
ンの像が投影光学系13を介して基板14上に投影露光
される。この際、基板14上の1ショット分の領域に対
して、マスク7上のスリット状の照明領域の共役像、す
なわち投影光学系13の露光フィールドが小さいので、
マスク7を例えば−X方向に走査するのに同期して基板
14をX方向に一定速度で走査することにより、基板1
4上の1ショット分の領域への露光が行なわれる。その
ため、基板14は、基板14をX方向及びY方向に移動
する基板ステージ15上に保持され、基板ステージ15
は基板側ベース16上に摺動自在に支持されている。
ンの像が投影光学系13を介して基板14上に投影露光
される。この際、基板14上の1ショット分の領域に対
して、マスク7上のスリット状の照明領域の共役像、す
なわち投影光学系13の露光フィールドが小さいので、
マスク7を例えば−X方向に走査するのに同期して基板
14をX方向に一定速度で走査することにより、基板1
4上の1ショット分の領域への露光が行なわれる。その
ため、基板14は、基板14をX方向及びY方向に移動
する基板ステージ15上に保持され、基板ステージ15
は基板側ベース16上に摺動自在に支持されている。
【0012】また、基板ステージ15上のX方向の端部
に移動鏡17が固定され、X軸用のレーザ干渉計18か
らのレーザビームが移動鏡17により反射される。図示
省略するが、基板ステージ15のY方向の端部にも移動
鏡が固定され、X軸用のレーザ干渉計18及びY軸用の
レーザ干渉計は、それぞれ基板ステージ15上の移動鏡
からのレーザビームと参照鏡からのレーザビームとの干
渉光を光電変換して、基板ステージ15のX座標及びY
座標を検出する。こうして検出された基板ステージ15
のX座標及びY座標も主制御系12に供給される。主制
御系12は基板ステージ15の移動速度及び位置を露光
シーケンスに応じて設定する。このようにしてマスク7
と基板14を同期して走査することで、基板14上にマ
スク7の全領域のパターンが露光される。
に移動鏡17が固定され、X軸用のレーザ干渉計18か
らのレーザビームが移動鏡17により反射される。図示
省略するが、基板ステージ15のY方向の端部にも移動
鏡が固定され、X軸用のレーザ干渉計18及びY軸用の
レーザ干渉計は、それぞれ基板ステージ15上の移動鏡
からのレーザビームと参照鏡からのレーザビームとの干
渉光を光電変換して、基板ステージ15のX座標及びY
座標を検出する。こうして検出された基板ステージ15
のX座標及びY座標も主制御系12に供給される。主制
御系12は基板ステージ15の移動速度及び位置を露光
シーケンスに応じて設定する。このようにしてマスク7
と基板14を同期して走査することで、基板14上にマ
スク7の全領域のパターンが露光される。
【0013】次に、図1に示した走査型露光装置におい
て同期して走査されるマスク7と基板14の同期精度を
測定する方法について説明する。図2に、本発明による
同期精度計測方法に用いるマスク上に形成されるマスク
パターンの一例を示す。ここでは、マスクパターンP
1,P2として、菱形をしたくさび状のパターンを用い
た。マスクパターンP1は長手方向が略走査露光方向に
向いた第1のくさび状のパターンであり、マスクパター
ンP2は長手方向が走査方向と略直交する方向に向いた
第2のくさび状のパターンである。図には、各マスクパ
ターンP1,P2をそれぞれ3本とした場合を例示して
いるが、各パターンの数は2本以下であっても4本以上
であってもよい。各マスクパターンP1,P2の形状
も、ここに示したくさび状に限らず、幅寸法L1と長さ
寸法L2の比が異なる他のくさび状であってもよいし、
菱形のくさびを図のa−b線で分割した三角形状のくさ
びであってもよい。
て同期して走査されるマスク7と基板14の同期精度を
測定する方法について説明する。図2に、本発明による
同期精度計測方法に用いるマスク上に形成されるマスク
パターンの一例を示す。ここでは、マスクパターンP
1,P2として、菱形をしたくさび状のパターンを用い
た。マスクパターンP1は長手方向が略走査露光方向に
向いた第1のくさび状のパターンであり、マスクパター
ンP2は長手方向が走査方向と略直交する方向に向いた
第2のくさび状のパターンである。図には、各マスクパ
ターンP1,P2をそれぞれ3本とした場合を例示して
いるが、各パターンの数は2本以下であっても4本以上
であってもよい。各マスクパターンP1,P2の形状
も、ここに示したくさび状に限らず、幅寸法L1と長さ
寸法L2の比が異なる他のくさび状であってもよいし、
菱形のくさびを図のa−b線で分割した三角形状のくさ
びであってもよい。
【0014】これら各マスクパターンP1,P2を形成
したマスクを用いて走査露光した場合の基板上のレジス
トパターンの長さを計測した結果を、図3に示す。走査
露光は、各マスクパターンP1,P2を形成した同一の
マスクを用いるとともに、感光剤としてポジレジストを
塗布した基板を用い、マスクと基板が完全に同期した状
態から0mm〜70mmまでの同期ずれを故意に発生さ
せて行った。図3の横軸単位はマスク移動距離と相対す
る基板の移動距離の差を表す。長さ計測では、図2の長
さL2に相当する寸法を計測した。図3では、基板上の
レジストパターンのうち、長手方向が走査方向(X方
向)に向いたマスクパターンP1が転写されたレジスト
パターン長Xを○で示し、長手方向が走査方向と直交す
る方向(Y方向)に向いたマスクパターンP2が転写さ
れたレジストパターン長Yを□で示している。
したマスクを用いて走査露光した場合の基板上のレジス
トパターンの長さを計測した結果を、図3に示す。走査
露光は、各マスクパターンP1,P2を形成した同一の
マスクを用いるとともに、感光剤としてポジレジストを
塗布した基板を用い、マスクと基板が完全に同期した状
態から0mm〜70mmまでの同期ずれを故意に発生さ
せて行った。図3の横軸単位はマスク移動距離と相対す
る基板の移動距離の差を表す。長さ計測では、図2の長
さL2に相当する寸法を計測した。図3では、基板上の
レジストパターンのうち、長手方向が走査方向(X方
向)に向いたマスクパターンP1が転写されたレジスト
パターン長Xを○で示し、長手方向が走査方向と直交す
る方向(Y方向)に向いたマスクパターンP2が転写さ
れたレジストパターン長Yを□で示している。
【0015】図3から分かるように、マスクステージの
移動と基板ステージの移動の同期ずれ量が大きくなるに
従って、長手方向が走査方向に略直交する方向に向いた
マスクパターンP2が転写されたレジストパターン長Y
の寸法が小さくなっていく。計測結果にうねりが生じて
いるが、これは個々の基板の現像プロセスの違いによる
ものであり、同期のずれによるものではない。このよう
に、同期ずれが生じた場合にレジストパターン長の寸法
が小さくなる理由を図4により説明する。図4は、露光
時の光強度分布に周期的な変化をもたらすライン・アン
ド・スペースのマスクパターンを例示したものである
が、図2のくさび状のマスクパターンP1,P2の場合
も同様に理由付けられる。
移動と基板ステージの移動の同期ずれ量が大きくなるに
従って、長手方向が走査方向に略直交する方向に向いた
マスクパターンP2が転写されたレジストパターン長Y
の寸法が小さくなっていく。計測結果にうねりが生じて
いるが、これは個々の基板の現像プロセスの違いによる
ものであり、同期のずれによるものではない。このよう
に、同期ずれが生じた場合にレジストパターン長の寸法
が小さくなる理由を図4により説明する。図4は、露光
時の光強度分布に周期的な変化をもたらすライン・アン
ド・スペースのマスクパターンを例示したものである
が、図2のくさび状のマスクパターンP1,P2の場合
も同様に理由付けられる。
【0016】図4(a)は、線幅が0.20μm、ライ
ン幅対スペース幅が1対1のマスクパターン、図4
(b)は、線幅が0.185μmの細いマスクパター
ン、図4(c)は線幅が0.215μmの太いマスクパ
ターンによる露光状態を示している。いずれのマスクパ
ターンも、ピッチは0.40μmの一定である。光強度
分布(露光コントラスト)の点線で示す露光量レベルL
aは、図4(a)のパターンが1:1のライン・アンド
・スペースパターンとして基板上に転写される露光量レ
ベルである。実線aは、静止露光又は同期精度が高い場
合の基板上での光強度分布を示し、点線bは、同期精度
が下がった場合の基板上での光強度分布を示し、一点鎖
線cは、点線bの光強度分布を合成したものを示してい
る。
ン幅対スペース幅が1対1のマスクパターン、図4
(b)は、線幅が0.185μmの細いマスクパター
ン、図4(c)は線幅が0.215μmの太いマスクパ
ターンによる露光状態を示している。いずれのマスクパ
ターンも、ピッチは0.40μmの一定である。光強度
分布(露光コントラスト)の点線で示す露光量レベルL
aは、図4(a)のパターンが1:1のライン・アンド
・スペースパターンとして基板上に転写される露光量レ
ベルである。実線aは、静止露光又は同期精度が高い場
合の基板上での光強度分布を示し、点線bは、同期精度
が下がった場合の基板上での光強度分布を示し、一点鎖
線cは、点線bの光強度分布を合成したものを示してい
る。
【0017】図4(a)に示すマスクパターンの場合、
露光量レベルLaに着目すると、実線aで示す光強度分
布と一点鎖線cで示す基板上の合成された光強度分布と
の幅がほぼ一致しているため、基板上にはマスクパター
ンの線幅とほぼ一致する線幅のレジストパターンが形成
される。図4(b)に示す線幅が0.185μmの細い
パターンの場合、実線aで示す光強度分布のピーク値は
図4(a)に示す光強度分布のピーク値に比べて高い。
これは、各マスクパターン間のスペースが広いためであ
り、基板上への露光量は図4(a)のパターンの場合に
比べて大きい。
露光量レベルLaに着目すると、実線aで示す光強度分
布と一点鎖線cで示す基板上の合成された光強度分布と
の幅がほぼ一致しているため、基板上にはマスクパター
ンの線幅とほぼ一致する線幅のレジストパターンが形成
される。図4(b)に示す線幅が0.185μmの細い
パターンの場合、実線aで示す光強度分布のピーク値は
図4(a)に示す光強度分布のピーク値に比べて高い。
これは、各マスクパターン間のスペースが広いためであ
り、基板上への露光量は図4(a)のパターンの場合に
比べて大きい。
【0018】露光量レベルLaでみると、一点鎖線cで
示す合成された光強度分布の幅は、実線で示す光強度分
布の幅より広くなっている。つまり、コントラストが低
下した状態となり、基板上のポジレジストの露光領域が
広がった状態で露光されるために、細いマスクパターン
の場合、基板上のレジストパターンはより細い寸法のパ
ターンになる。
示す合成された光強度分布の幅は、実線で示す光強度分
布の幅より広くなっている。つまり、コントラストが低
下した状態となり、基板上のポジレジストの露光領域が
広がった状態で露光されるために、細いマスクパターン
の場合、基板上のレジストパターンはより細い寸法のパ
ターンになる。
【0019】これに対し、図4(c)に示す線幅が0.
215μmの太いパターンの場合、実線aで示す光強度
分布のピーク値は図4(a)に示す光強度分布のピーク
値に比べて低い。これは、各マスクパターン間のスペー
スが狭いためであり、基板上への露光量は図4(a)の
パターンの場合に比べて低下する。露光量レベルLaに
着目すると、一点鎖線cで示す基板上の合成された光強
度分布のピーク値はほぼ露光量レベルLa上にある。し
たがって、この場合には、基板上のポジレジストの露光
領域が狭められた状態で露光され、基板上のレジストパ
ターンはより太い寸法のパターンとして転写される。
215μmの太いパターンの場合、実線aで示す光強度
分布のピーク値は図4(a)に示す光強度分布のピーク
値に比べて低い。これは、各マスクパターン間のスペー
スが狭いためであり、基板上への露光量は図4(a)の
パターンの場合に比べて低下する。露光量レベルLaに
着目すると、一点鎖線cで示す基板上の合成された光強
度分布のピーク値はほぼ露光量レベルLa上にある。し
たがって、この場合には、基板上のポジレジストの露光
領域が狭められた状態で露光され、基板上のレジストパ
ターンはより太い寸法のパターンとして転写される。
【0020】以上のような理由から、図2に示したくさ
び状のマスクパターンP1,P2の線幅を細くしたパタ
ーンを走査露光した場合、マスクステージの移動と基板
ステージの移動の同期ずれ量が大きくなるに従って、マ
スクパターンP2が転写されるレジストパターン長Yの
寸法が小さくなる。この現象はまた、図5に示すよう
に、走査露光を2重露光で置き換えて考えることによっ
ても説明することができる。
び状のマスクパターンP1,P2の線幅を細くしたパタ
ーンを走査露光した場合、マスクステージの移動と基板
ステージの移動の同期ずれ量が大きくなるに従って、マ
スクパターンP2が転写されるレジストパターン長Yの
寸法が小さくなる。この現象はまた、図5に示すよう
に、走査露光を2重露光で置き換えて考えることによっ
ても説明することができる。
【0021】図5に実線で示す露光パターンPL1,P
L2は、図2のマスクパターンP1,P2によるもので
ある。点線で示す露光パターンPL1,PL2は、基板
をわずかな距離gだけずらして露光したものである。こ
の2重露光は、走査露光において、マスクステージの移
動と基板ステージの移動に同期ずれが生じて露光範囲g
がずれた状態を大雑把に模擬しているものと考えること
ができる。実線の露光パターンから点線の露光パターン
PL1,PL2に至るまでの時間が露光時間であり、こ
の露光時間内に得られる光量がレジストを感光させるた
めに必要なエネルギーである。このエネルギーが与えら
れた部分、すなわち実線部と点線部の重なり合った部分
がレジストパターンPLx,PLyとして基板上に残
る。
L2は、図2のマスクパターンP1,P2によるもので
ある。点線で示す露光パターンPL1,PL2は、基板
をわずかな距離gだけずらして露光したものである。こ
の2重露光は、走査露光において、マスクステージの移
動と基板ステージの移動に同期ずれが生じて露光範囲g
がずれた状態を大雑把に模擬しているものと考えること
ができる。実線の露光パターンから点線の露光パターン
PL1,PL2に至るまでの時間が露光時間であり、こ
の露光時間内に得られる光量がレジストを感光させるた
めに必要なエネルギーである。このエネルギーが与えら
れた部分、すなわち実線部と点線部の重なり合った部分
がレジストパターンPLx,PLyとして基板上に残
る。
【0022】図から明らかなように、走査露光時にマス
クと基板の移動に同期ずれが発生すると、レジストパタ
ーンPLx,PLyの大きさに差が生じる。すなわち、
長手方向が走査方向と直交する方向(Y方向)に向いた
マスクパターンP2が転写されたレジストパターンPL
yの長さYは、長手方向が走査方向(X方向)に向いた
マスクパターンP1が転写されたレジストパターンPL
xの長さXより短くなり、図3の現象が説明される。よ
って、このように基板上に残されたレジストパターンP
Lx,PLyの長さX,Yを計測することで、マスクス
テージと基板ステージの同期のずれ量が分かる。
クと基板の移動に同期ずれが発生すると、レジストパタ
ーンPLx,PLyの大きさに差が生じる。すなわち、
長手方向が走査方向と直交する方向(Y方向)に向いた
マスクパターンP2が転写されたレジストパターンPL
yの長さYは、長手方向が走査方向(X方向)に向いた
マスクパターンP1が転写されたレジストパターンPL
xの長さXより短くなり、図3の現象が説明される。よ
って、このように基板上に残されたレジストパターンP
Lx,PLyの長さX,Yを計測することで、マスクス
テージと基板ステージの同期のずれ量が分かる。
【0023】図6は、レジストパターンPLx,PLy
の長さX,Yの差を求め、同期ずれ量に対してプロット
したものである。図6の曲線には、図3にみられたよう
なうねりがない。これは、2つのレジストパターンPL
x,PLyの長さの差を取ったことで、レジスト現像時
のプロセスの影響が相殺されたためと考えられる。この
ように、長手方向が走査方向(X方向)に向いたマスク
パターンP1が転写されたレジストパターンPLxの長
さXから、長手方向が走査方向と直交する方向(Y方
向)に向いたマスクパターンP2が転写されたレジスト
パターンPLyの長さYを減算することで、現像プロセ
スに影響されることなく、走査露光時のマスクステージ
と基板ステージの同期ずれを計測することができる。
の長さX,Yの差を求め、同期ずれ量に対してプロット
したものである。図6の曲線には、図3にみられたよう
なうねりがない。これは、2つのレジストパターンPL
x,PLyの長さの差を取ったことで、レジスト現像時
のプロセスの影響が相殺されたためと考えられる。この
ように、長手方向が走査方向(X方向)に向いたマスク
パターンP1が転写されたレジストパターンPLxの長
さXから、長手方向が走査方向と直交する方向(Y方
向)に向いたマスクパターンP2が転写されたレジスト
パターンPLyの長さYを減算することで、現像プロセ
スに影響されることなく、走査露光時のマスクステージ
と基板ステージの同期ずれを計測することができる。
【0024】さらに、図2に示したくさび状のマスクパ
ターンP1,P2を、マスクの全域にペアで形成して走
査露光することで、走査の開始位置から終了位置間の任
意の位置におけるマスクステージと基板ステージの同期
精度を検出することができる。すなわち、図7に示すよ
うに、くさび状のマスクパターンP1,P2をペアで形
成したパターンユニットPuをマスクmの全域に形成す
る。そして、このマスクm全域を走査露光して基板上に
レジストパターンを形成させ、各パターンユニットにお
けるレジストパターンの長さX,Y(図5参照)を計測
する。そして、各パターンユニット毎にその差(X−
Y)を計算することにより、走査開始位置から終了位置
間での各走査位置におけるマスクステージと基板ステー
ジとの同期精度を計測することができる。
ターンP1,P2を、マスクの全域にペアで形成して走
査露光することで、走査の開始位置から終了位置間の任
意の位置におけるマスクステージと基板ステージの同期
精度を検出することができる。すなわち、図7に示すよ
うに、くさび状のマスクパターンP1,P2をペアで形
成したパターンユニットPuをマスクmの全域に形成す
る。そして、このマスクm全域を走査露光して基板上に
レジストパターンを形成させ、各パターンユニットにお
けるレジストパターンの長さX,Y(図5参照)を計測
する。そして、各パターンユニット毎にその差(X−
Y)を計算することにより、走査開始位置から終了位置
間での各走査位置におけるマスクステージと基板ステー
ジとの同期精度を計測することができる。
【0025】以上の実施の形態では、マスク上に形成さ
れるマスクパターンをくさび状とした場合について説明
したが、この例に限らず、基板上に形成されるレジスト
パターンPLx,PLyが結果的にくさび状となるよう
な他の形状のマスクパターンを用いても、前記同様にマ
スクステージと基板ステージとの同期精度を計測するこ
とができる。
れるマスクパターンをくさび状とした場合について説明
したが、この例に限らず、基板上に形成されるレジスト
パターンPLx,PLyが結果的にくさび状となるよう
な他の形状のマスクパターンを用いても、前記同様にマ
スクステージと基板ステージとの同期精度を計測するこ
とができる。
【0026】図8は、本発明の同期精度測定方法に使用
されるマスクの他の例を示す図である。図8(a)は、
同期精度計測方法に用いる第1マスクm1を示し、図8
(b)は同じく第2マスクm2を示す。第1マスクm1
には線状のパターンP3,P4が形成されており、第2
マスクm2には、パターンP3,P4と2重露光したと
きくさび状のレジストパターンを形成するような線状の
パターンP5,P6が形成されている。パターンP3,
P5は、走査方向に対してほぼ平行な方向に伸長した線
状パターンであり、線状パターンP4,P6は走査方向
に対してほぼ垂直な方向に伸長したパターンである。
されるマスクの他の例を示す図である。図8(a)は、
同期精度計測方法に用いる第1マスクm1を示し、図8
(b)は同じく第2マスクm2を示す。第1マスクm1
には線状のパターンP3,P4が形成されており、第2
マスクm2には、パターンP3,P4と2重露光したと
きくさび状のレジストパターンを形成するような線状の
パターンP5,P6が形成されている。パターンP3,
P5は、走査方向に対してほぼ平行な方向に伸長した線
状パターンであり、線状パターンP4,P6は走査方向
に対してほぼ垂直な方向に伸長したパターンである。
【0027】線状パターンP3,P4が形成された第1
マスクm1を用いて走査露光により基板上にパターン露
光し、次いで線状パターンP5,P6が形成された第2
マスクm2を用いて走査露光により同一基板上にパター
ンを2重露光することで、図9に示すように、長手方向
が走査方向(X方向)に向いたくさび状のレジストパタ
ーンPLxと、長手方向が走査方向と直交する方向(Y
方向)に向いたくさび状のレジストパターンPLyを形
成することができる。そして、これらレジストパターン
PLxの長さXとレジストパターンPLyの長さYを計
測し、その差を求めることで、図6のようにしてマスク
と基板の同期ずれ量を求めることができる。
マスクm1を用いて走査露光により基板上にパターン露
光し、次いで線状パターンP5,P6が形成された第2
マスクm2を用いて走査露光により同一基板上にパター
ンを2重露光することで、図9に示すように、長手方向
が走査方向(X方向)に向いたくさび状のレジストパタ
ーンPLxと、長手方向が走査方向と直交する方向(Y
方向)に向いたくさび状のレジストパターンPLyを形
成することができる。そして、これらレジストパターン
PLxの長さXとレジストパターンPLyの長さYを計
測し、その差を求めることで、図6のようにしてマスク
と基板の同期ずれ量を求めることができる。
【0028】以上の各実施の形態では、くさび状のマス
クパターンP1,P2を走査露光し、基板上に形成され
たレジストパターンの長さを比較する場合について説明
したが、走査露光によって転写されたくさび状のレジス
トパターンの長さを、マスクと基板とが静止していると
き転写したくさび状のレジストパターンの長さと比較す
ることでも走査露光時のマスクと基板の同期精度を計測
することができる。また、以上の各実施の形態では、基
板上に塗布されるレジストをポジレジストとしたが、基
板上にネガレジストを塗布した場合であっても、上記同
様に、同期のずれ量を計測できることは言うまでもな
い。また、本発明は、超高圧水銀灯やレーザ光源等から
の光によって露光する場合に限らず、X線や電子ビーム
によって露光する場合に対しても同様に適用することが
できる。
クパターンP1,P2を走査露光し、基板上に形成され
たレジストパターンの長さを比較する場合について説明
したが、走査露光によって転写されたくさび状のレジス
トパターンの長さを、マスクと基板とが静止していると
き転写したくさび状のレジストパターンの長さと比較す
ることでも走査露光時のマスクと基板の同期精度を計測
することができる。また、以上の各実施の形態では、基
板上に塗布されるレジストをポジレジストとしたが、基
板上にネガレジストを塗布した場合であっても、上記同
様に、同期のずれ量を計測できることは言うまでもな
い。また、本発明は、超高圧水銀灯やレーザ光源等から
の光によって露光する場合に限らず、X線や電子ビーム
によって露光する場合に対しても同様に適用することが
できる。
【0029】露光装置の用途としては半導体製造用の露
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも
広く適用できる。本実施の形態の露光装置の光源は、g
線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシ
マレーザ(248nm)、ArF2エキシマレーザ(1
93nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、X
線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例
えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放
出型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(T
a)を用いることができる。
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも
広く適用できる。本実施の形態の露光装置の光源は、g
線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシ
マレーザ(248nm)、ArF2エキシマレーザ(1
93nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、X
線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例
えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放
出型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(T
a)を用いることができる。
【0030】投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍
及び拡大系のいずれでもよい。基板ステージやマスクテ
ージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを
用いたエア浮上型及びローレンツ力又はリアクタンス力
を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、ス
テージは、ガイドに沿って移動するタイプでもよいし、
ガイドを設けないガイドレスでもよい。基板ステージの
移動により発生する反力は、フレーム部材を用いて機械
的に床(大地)に逃がしてもよい。マスクステージの移
動により発生する反力は、フレーム部材を用いて機械的
に床(大地)に逃がしてもよい。
及び拡大系のいずれでもよい。基板ステージやマスクテ
ージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを
用いたエア浮上型及びローレンツ力又はリアクタンス力
を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、ス
テージは、ガイドに沿って移動するタイプでもよいし、
ガイドを設けないガイドレスでもよい。基板ステージの
移動により発生する反力は、フレーム部材を用いて機械
的に床(大地)に逃がしてもよい。マスクステージの移
動により発生する反力は、フレーム部材を用いて機械的
に床(大地)に逃がしてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、基板上の転写像に基づ
き、走査型露光装置のマスクと基板の同期精度を容易に
計測することができる。
き、走査型露光装置のマスクと基板の同期精度を容易に
計測することができる。
【図1】走査型露光装置の一例を示す概略図。
【図2】本発明の同期精度計測方法に用いられるマスク
上のパターンの一例を示す図。
上のパターンの一例を示す図。
【図3】走査露光時の同期ずれによるレジストパターン
長の変化を示す図。
長の変化を示す図。
【図4】走査露光時の同期ずれによるレジストパターン
の変化を説明するための図。
の変化を説明するための図。
【図5】同期ずれによるレジストパターン長の変化を説
明するための図。
明するための図。
【図6】レジストパターンの長さの差と同期ずれの関係
を示す図。
を示す図。
【図7】同期ずれ計測用マスクの一例を示す図。
【図8】同期ずれ計測用マスクパターンの他の例を示す
図。
図。
【図9】同期ずれ計測用マスクによるレジストパターン
を示す図。
を示す図。
1…光源、2…ミラー、3…視野絞り、4…リレーレン
ズ、5…ミラー、6…コンデンサーレンズ、7…マス
ク、8…マスクステージ、9…マスク側ベース、10…
移動鏡、11…X軸用のレーザ干渉計、12…主制御
系、13…投影光学系、14…基板、15…基板ステー
ジ、16…基板側ベース、17…移動鏡、18…X軸用
のレーザ干渉計、IL…露光光、La…露光量レベル、
m1…第1マスク、m2…第2マスク、P1〜P6…マ
スクパターン、PL1,PL2…露光パターン、PL
x,PLy…レジストパターン
ズ、5…ミラー、6…コンデンサーレンズ、7…マス
ク、8…マスクステージ、9…マスク側ベース、10…
移動鏡、11…X軸用のレーザ干渉計、12…主制御
系、13…投影光学系、14…基板、15…基板ステー
ジ、16…基板側ベース、17…移動鏡、18…X軸用
のレーザ干渉計、IL…露光光、La…露光量レベル、
m1…第1マスク、m2…第2マスク、P1〜P6…マ
スクパターン、PL1,PL2…露光パターン、PL
x,PLy…レジストパターン
Claims (5)
- 【請求項1】 マスクと同期して走査される基板にマス
クのパターンを転写する露光装置のマスクと基板の同期
精度を計測する同期精度計測方法において、 マスクに形成されたくさび状のパターンをマスクと同期
して走査される基板上に露光し、基板に転写されたくさ
び状のパターンの長さを計測することを特徴とする同期
精度計測方法。 - 【請求項2】 マスクと同期して走査される基板にマス
クのパターンを転写する露光装置のマスクと基板の同期
精度を計測する同期精度計測方法において、 マスクに形成された第1のパターンと第2のパターンと
をマスクと同期して走査される基板上に2重露光して基
板上にくさび状のパターンを形成し、前記基板に形成さ
れたくさび状のパターンの長さを計測することを特徴と
する同期精度計測方法。 - 【請求項3】 前記くさび状のパターンは、長手方向が
略走査方向に向いた第1のくさび状のパターンと、長手
方向が走査方向と略直交する方向に向いた第2のくさび
状のパターンとからなることを特徴とする請求項1又は
2記載の同期精度計測方法。 - 【請求項4】 前記基板に形成された前記第1のくさび
状のパターンの長さと、第2のくさび状のパターンの長
さを比較することを特徴とする請求項3記載の同期精度
計測方法。 - 【請求項5】 前記基板に形成されたくさび状のパター
ンの長さを、マスクと基板とが静止しているとき形成し
たくさび状のパターンの長さと比較することを特徴とす
る請求項1又は2記載の同期精度計測方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10165275A JPH11354420A (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | 同期精度計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10165275A JPH11354420A (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | 同期精度計測方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11354420A true JPH11354420A (ja) | 1999-12-24 |
Family
ID=15809243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10165275A Pending JPH11354420A (ja) | 1998-06-12 | 1998-06-12 | 同期精度計測方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11354420A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1879217A1 (en) * | 2005-03-18 | 2008-01-16 | Nikon Corporation | Exposure method, exposure apparatus, device manufacturing method and exposure apparatus evaluating method |
-
1998
- 1998-06-12 JP JP10165275A patent/JPH11354420A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1879217A1 (en) * | 2005-03-18 | 2008-01-16 | Nikon Corporation | Exposure method, exposure apparatus, device manufacturing method and exposure apparatus evaluating method |
EP1879217A4 (en) * | 2005-03-18 | 2010-06-09 | Nikon Corp | EXPOSURE METHOD, EXPOSURE APPARATUS, DEVICE MANUFACTURING METHOD, AND EXPOSURE APPARATUS EVALUATION METHOD |
US8638422B2 (en) | 2005-03-18 | 2014-01-28 | Nikon Corporation | Exposure method, exposure apparatus, method for producing device, and method for evaluating exposure apparatus |
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