JPH11354169A - 光電池 - Google Patents

光電池

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JPH11354169A
JPH11354169A JP10165840A JP16584098A JPH11354169A JP H11354169 A JPH11354169 A JP H11354169A JP 10165840 A JP10165840 A JP 10165840A JP 16584098 A JP16584098 A JP 16584098A JP H11354169 A JPH11354169 A JP H11354169A
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JP
Japan
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titanium oxide
oxide film
photovoltaic cell
electrode
voids
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JP10165840A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Kobayashi
光明 小林
Takashi Harada
孝 原田
Norihiro Kasai
紀宏 笠井
Hiroshi Ayukawa
洋 鮎川
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな分子をできるだけ多く酸化チタンの膜
が吸着することができるカソード電極を高い品質をもっ
て備えた光電池を提供すること。 【解決手段】 透明な基板と、前記基板上に配置された
透明電極と、前記透明電極上に設けられた酸化チタンの
膜と、前記酸化チタンの膜に吸着した増感剤とを有する
カソード電極を備える光電池において、その酸化チタン
の膜を、径10〜400nmの空隙を少なくとも1個有
しているように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電気化学反応を
利用した光電池に関する。特に、本発明は、サブミクロ
ンのオーダで制御された微細な空隙(本願明細書では、
「細孔」ともいう)を有する多孔性の透明な酸化チタン
(一般に、「チタニア」とも呼ばれる)の膜がカソード
電極の一部を構成している光電池に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化炭素による地球温暖化を防止する
といった近年の環境保護の高まりから、非化石エネルギ
を有効に利用することが注目されている。特に太陽光
は、有力な非化石エネルギの一つとして位置づけられて
いる。このような太陽光のエネルギが有効に利用される
ために、通常、制御の比較的容易な電気エネルギに変換
される必要がある。太陽光を電気エネルギに変換するデ
バイスとして、いわゆるシリコンの太陽電池が開発され
ている。また、一方で、例えば米国特許第5,350,
664号明細書やネイチャー誌(Vol.353,P.
737,1991年)に開示されている光電池も、経済
性の観点から、最近注目されている。この光電池は、光
電気化学反応を利用したものであり、光の吸収の働きと
電荷の流れとが一連になっている。
【0003】一般に、光電池には、コロイド状のアナタ
ーゼ型の酸化チタンの膜が、カソード電極を構成する材
料として用いられている。カソード電極は、その典型例
を断面で示す図1から理解されるように、酸化チタンの
膜15を基板1上に透明導電膜2を介して設けられた構
造になっている。一般に、このときの酸化チタンの膜1
5は、酸化チタンの超微粒子3を焼結させたものであ
り、多孔質となって大きな比表面積を有している。ま
た、このような酸化チタンの膜15には、Heime
r,T.A.等によりInorg.Chem.,Vo
l.35,P.5319,1996年にも開示されてい
るように、増感剤としての色素4が吸着して、可視光の
吸収により励起された電子を酸化チタンへ注入し、光電
流の増加が図られている。あるいは、V.Shklov
er等によるChem.Mater.,Vol.9,
P.430,1997年に開示されているように、酸化
チタンの膜へのクラックの発生を抑制するため、酸化チ
タンの膜の作製の際にポリエチレングリコールが水に分
散されている。さらに、特開平8−99041号公報に
開示されているように、ポリエチレングリコールが孔径
の揃った多孔質の酸化チタンの膜を得るために用いられ
ている。すなわち、光触媒としての酸化チタンの膜は、
チタンアルコキシドの加水分解によって形成された酸化
チタンのゾルをポリエチレングリコールと共に600〜
700℃の温度で加熱及び焼成して得られている。その
結果、酸化チタンの膜は、ポリエチレングリコールの分
子量及び添加量に応じて、所望の大きさ及び密度の空隙
を有する多孔質の酸化チタンの膜になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記米国特許第5,3
50,664号明細書に開示された酸化チタンの膜は、
多孔質になって大きな比表面積を有しているからといっ
て、必ずしも増感剤が酸化チタンの膜に吸着していると
は限らない。図1に示されているように、基板1上の多
孔質の酸化チタンの膜15が非常に緻密な構造を有して
いる場合、増感剤としての一般に大きい色素4は酸化チ
タンの膜15の表層部だけに吸着し、その膜の内部まで
は侵入しにくい。その結果、光電気化学反応に関与する
増感剤の吸着量に限界が生じ、光電池の性能にも限界を
与える。
【0005】一方、上述の特開平8−99041号公報
を参照すると、多孔質の酸化チタンの膜は酸化チタンの
ゾルの加熱焼成により得ることできると開示されてい
る。しかし、この酸化チタンのゾルの調製は、超微粒子
のチタニアの水への懸濁及びチタンアルコキシドの加水
分解等という種々の工程を必要とする。また、上記加熱
焼成の温度は比較的高温の600〜700℃であり、電
極を構成する酸化チタンの膜以外の構成要素に熱的影響
を与え、その品質を低下させるおそれがある。
【0006】そこで、本発明は、大きな分子をできるだ
け多く酸化チタンの膜が吸着することができるカソード
電極を高い品質をもって備えた光電池を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたもので、透明な基板と、前記基板上
に配置された透明電極と、前記透明電極上に設けられた
酸化チタンの膜と、前記酸化チタンの膜に吸着した増感
剤とを有するカソード電極を備える光電池であって、前
記酸化チタンの膜が、径10〜400nmの空隙を少な
くとも1個有していることを特徴とする光電池にある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付の図面を参照
しながら実施の形態に関して説明する。なお、以下にお
いて参照する図面中、同一又は相当の部分には同一の符
号を付与するものとする。図2は、本発明の光電池の一
実施形態を示した概略構成図である。基本的に、この光
電池では、アノード電極とカソード電極とが間隔を置い
て容器内に収容されている。容器内には、エチレンカー
ボネートとアセトニトリルとの混合溶媒に、テトラプロ
ピルアンモニウムアイオダイドとヨウ素が溶けた酸化還
元性をもつ電解質が入っていて、アノード電極及びカソ
ード電極と接している。アノード電極及びカソード電極
は、それぞれ、透明なガラス基板上に支持されたITO
( インジウム錫酸化物) の透明導電膜を有して構成され
ている。各電極の透明導電膜は、導線を介して負荷に接
続されている。
【0009】カソード電極の透明導電膜上には、可視光
に実質的に透明なアナターゼ型の酸化チタンの膜が、少
なくとも1個の空隙を有するようにして設けられてい
る。図3は、この酸化チタンの膜の2つの好ましい実施
形態を示したものである。図3(A)を参照してこの酸
化チタンの膜5を説明すると、この酸化チタンの膜の空
隙6は、先に参照して説明した図1に示されるように多
孔質であるが緻密な構造を有する従来の酸化チタンの膜
のそれよりも大きくなっている。酸化チタンの膜5がこ
のように大きい空隙6を有していると、従来の酸化チタ
ンの膜よりも、多くの増感剤を吸着させることができ
る。なお、図3において、参照番号1は基板、2は透明
導電膜、3は酸化チタンの超微粒子、そして4は色素で
ある。
【0010】好適には、この酸化チタンの膜に形成され
る空隙の径の大きさは、約10〜400nm以下のサブ
ミクロンのオーダである。空隙の径の大きさが約10n
mより小さいと、増感剤の色素分子よりも小さくなって
しまい、酸化チタンの膜の内部への吸着ができなくな
る。また、その空隙の径の大きさが約400nmより大
きいと、可視光を散乱させてしまい、可視光を増感剤に
到達させにくくなる。すなわち、後者の場合、可視光を
吸収できずに光電気化学反応に寄与することができない
増感剤が存在するようになる。
【0011】以上に記載のように構成された光電池のカ
ソード電極に、可視光が図1の光電池に矢印で示される
ように入射すると、従来の光電池より多くの増感剤が可
視光を吸収する。このとき、増感剤は、酸化チタンの伝
導帯の最低エネルギより高いエネルギを有する電子と、
酸化チタンの価電子帯の最低エネルギよりも低いエネル
ギを有する正孔とを従来より多く生成する。それから、
そのような電子は酸化チタンの膜へ注入され、また、正
孔は電解質に注入される。本実施形態では、注入された
電子及び正孔は、従来より多くなっている。したがっ
て、図示の光電池の導線を通る電子の数、すなわち、光
電池の電流量は従来のそれよりも増加する。
【0012】また、図3(B)に示されるように、酸化
チタンの膜5の空隙6は、その膜を貫くスルーホールの
形状となっていることが好ましい。このようなスルーホ
ールをもった酸化チタンの膜が複数積層されていると
き、塗布された増感剤が空隙を通って各酸化チタン膜に
浸入し易く、単一の酸化チタン膜に比べてさらにより多
くの酸化チタンに吸着される傾向にあると考えられるか
らである。この場合、光電池は、光電流量をスルーホー
ルを有する酸化チタンの膜の数に応じてさらに増加させ
ることができると考えられる。
【0013】上記した実施形態の酸化チタンの膜は、例
えば透明電極が予め形成されたガラス基板上に以下に記
載するようにして作製される。基本的に、酸化チタンの
膜はチタンアルコキシドのアルコール溶液から作製す
る。このとき、アルコール溶液にはチタンアルコキシド
の加水分解を抑制する反応抑制剤を加える。この反応抑
制剤は、(i)モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、
(ii)ホルムアミド、ジメチルアミド、アセチルアミド
等のアミド類、(iii )アセチルアセトン等のジケトン
類、又は、(iv)エチレングリコール、ジエチレングリ
コール等のグリコール類であることが好ましい。さら
に、空隙を有する酸化チタンの膜を得るために、200
0〜20000の分子量を有するポリエチレングリコー
ルやポリプロピレングリコール等のポリエーテル類を上
記の溶液に加えることが好ましい。
【0014】このように調製された溶液は、従来のよう
に加水分解することなく、スピンコーティング法、ディ
ップコーティング法又はスプレー法等のコーティング方
法によって基板上にコーティングすることができる。こ
の結果、作製工程の短縮化を図ることができる。それか
ら、熱による基板の影響を抑制するために、基板をオー
ブンで従来よりも低い450℃以上600℃未満の温度
で焼成するけれども、本発明者らは、このときでも、ア
ナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンの膜を形成で
きることを見い出している。さらに、この場合も従来と
同様に、溶液中においてポリエーテル類で占められてい
る部分が、ポリエーテル類の焼失により空間を形成する
ことも見い出した。その結果、上述のような低温のプロ
セスでも、ポリエーテル類の大きさにしたがった所望の
空隙を有する酸化チタンの膜、好適にはサブミクロンの
オーダで制御された微細な空隙を有する酸化チタンの膜
を得ることができることを見い出した。このようになさ
れる酸化チタンの膜の作製は、電極を構成する酸化チタ
ンの膜以外の構成要素に熱的影響を抑制し、その品質の
向上を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例にしたがって説明する
が、本発明はこれに限定されないことはいうまでもな
い。実施例1 酸化チタンの膜の作製 まず、表面にITOの透明電極が設けられたガラス基板
を用意した。つぎに、100mL(ミリリットル)のエタ
ノールに15gのチタンテトライソプロポキシドを加
え、さらに、反応抑制剤として5gのトリエタノールア
ミンを加えた。つぎに、このエタノール溶液に、分子量
2000のポリエチレングリコールを加えた。このと
き、ポリエチレングリコールの添加量を0.5g、0.
75g、そして1.0gに変更し、3種類のエタノール
溶液を調製した。
【0016】つぎに、先に用意したガラス基板の上に各
エタノール溶液を、従来のように加水分解することな
く、スピンコーティング法で膜厚0.08μmで塗布し
た。それから、各エタノール溶液を塗布後のガラス基板
をオーブンに入れて、最終的には従来よりも低い450
℃の低温でもって加熱及び焼成した。それぞれのガラス
基板上に酸化チタンの膜が形成された。
【0017】つぎに、このようにして得られた各酸化チ
タンの膜に空隙(細孔)が形成されているか否かを走査
型電子顕微鏡(SEM)で調べた。図4には、0.75
gのポリエチレングリコールを加えて作製した酸化チタ
ン膜の構造をSEMで観察した写真が示されている。こ
の写真によれば、酸化チタン膜に空隙が形成されている
ことが分かる。また、原子間力顕微鏡(AFM)で空隙
の大きさを測定すると、平均粒径が30nm程度の酸化
チタン粒子からなる酸化チタンの膜に、平均細孔径60
nmの空隙が形成されていることが確認された。さら
に、図示されないが、ポリエチレングリコールの添加量
が0.5g及び1.0gの場合も、空隙の大きさは上記
とほぼ同じであることが確認された。さらにまた、同じ
く図示されないが、AFMによる断面の測定結果より、
その空隙は酸化チタンの膜を貫通していることが分かっ
た。
【0018】つぎに、添加したポリエチレングリコール
の量(g)と細孔の表面占有率(%)との関係を調べる
と、図5に示されるように、細孔の表面占有率がポリエ
チレングリコールの量に比例していることが確認され
た。また、その結果、従来より低温の焼成プロセスであ
っても、ポリエチレングリコールの量に応じて、酸化チ
タンの膜に形成される空隙の数を制御することができる
ことが分かった。
【0019】また、光透過特性も調べた。図6には、ガ
ラス基板及び透明電極を介して単多孔質で透明な酸化チ
タンの膜を透過する光の透過スペクトルIが示されてい
る。参考までに、300nmに吸収端を持ち可視光領域
に透明なガラス(商品名:コーニング7059、コーニ
ング社から商業的に入手可能)を通る光の透過スペクト
ルIIも示されている。これらの透過スペクトル図から理
解されるように、450〜650nmの波長領域で両者
は若干異なる透過率を持っているものの、それ以外では
実質的に同一な透過スペクトルを有している。したがっ
て、酸化チタンの膜は、光学的に滑らかで、空隙での光
の散乱を抑えることができることが確認された。実施例2 酸化チタンの膜の作製 実施例1で使用したエタノール溶液に、分子量が200
0、6000又は20000のポリエチレングリコール
を0.5g添加した以外は、実施例1と実質的に同様の
方法で、酸化チタンの膜を作製した。
【0020】そして、得られた各酸化チタンの膜の空隙
の有無をSEMで確認し、また、空隙の大きさをAFM
で測定したところ、実施例1の場合と同様な結果が得ら
れた。また、添加したポリエチレングリコールの分子量
と空隙の大きさ(細孔径)を調べたところ、図7に示さ
れるように、空隙の大きさがポリエチレングリコールの
分子量に比例していることが確認された。その結果、従
来より低温の焼成プロセスであっても、ポリエチレング
リコールの分子量で酸化チタンの膜の上の空隙の大きさ
を制御することができることが分かった。実施例3 光電池の作製 まず、アノード電極として使用するため、ITOの透明
電極を予め設けられたガラス基板を用意した。また、カ
ソード電極は、実施例1の酸化チタンの膜を、増感剤を
含む溶液に浸漬して増感剤を吸着させて得た。このと
き、増感剤としては、シス−(SCN)2−ビス(2,
2’−ビピリジル−4, 4’−ジカルボキシレート)ル
テニウム(II)で表されるルテニウム錯体を用い、溶媒
としてはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を用
いた。
【0021】つぎに、酸化還元性の電解質を透明な容器
に収容した。このとき、電解質としては、80容量%の
エチレンカーボネート及び20容量%のアセトニトリル
を混合した溶媒に、0. 5モルのテトラプロピルアンモ
ニウムアイオダイド及び0.04モルのヨウ素が溶けた
ものを用いた。その後、アノード電極及びカソード電極
を電解質を収容した容器の中に間隔をあけて配置し、そ
の電解質に接触させた。アノード電極とカソード電極が
対峙する隙間はおよそ40μmであり、その隙間に電解
質が注入されることで、光電池が完成した。
【0022】このように得られた光電池の性能を光電流
量を測定することで評価した。すなわち、得られた光電
池に白熱電球を照射して、光電池内を流れる光電流量を
測定した。図8には、従来のゾルゲル法で作製される緻
密な多孔質酸化チタンの膜(上記した)を備えるカソー
ド電極が光電池に用いられた場合の光電流に対しての光
電流、すなわち、比電流の量がグラフで示されている。
図示のグラフから理解されるように、比電流量は約2で
あった。その結果、酸化チタンの膜に形成される所望の
空隙の存在及び大きさが、光電池の性能に非常に寄与す
ることが分かった。実施例4 多層酸化チタンの膜を有する光電池の作製 酸化チタンの膜が実施例3の場合よりも増感剤を多く吸
着させるよう、実施例1に記載の操作を繰り返し、2層
及び5層の酸化チタンの層からできた透明な酸化チタン
の膜を有するカソード電極を作製した。
【0023】そして、実施例3の光電池のカソード電極
を、本例で作製したカソード電極のそれぞれに置き換
え、実施例1と同様の測定を行った。本例の場合、図8
のグラフに示されるように、酸化チタンの膜の層数に比
例して、比電流量が増加していることが分かった。した
がって、酸化チタンの膜の層数の増加に応じて、光電気
化学反応に寄与する増感剤の吸着する量も増加し、光電
池の性能が向上することが明らかとなった。
【0024】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、大きな分子をできるだけ多く酸化チタンの膜が吸着
することができるカソード電極を高い品質をもって備え
た光電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光電池の酸化チタンの膜の特徴を示した
断面図である。
【図2】本発明の光電池の1実施形態を示した概略構成
図である。
【図3】本発明の光電池の酸化チタンの膜の特徴を示し
た断面図である。
【図4】実施例1で作製した酸化チタンの膜の微細な空
隙の状態を示した電子顕微鏡写真である。
【図5】ポリエチレングリコールの添加量(g)と細孔
の表面占有率(%)の関係を示したグラフである。
【図6】図2の酸化チタンの膜の透過スペクトル図であ
る。
【図7】ポリエチレングリコールの分子量と細孔径(n
m)の関係を示したグラフである。
【図8】多孔質酸化チタンの膜の層数と比電流量の関係
を示したグラフである。
【符号の説明】
1…基板 2…透明導電膜 3…酸化チタンの超微粒子 4…色素 5…酸化チタンの膜 6…空隙 15…酸化チタンの膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠井 紀宏 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内 (72)発明者 鮎川 洋 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基板と、前記基板上に配置された
    透明電極と、前記透明電極上に設けられた酸化チタンの
    膜と、前記酸化チタンの膜に吸着した増感剤とを有する
    カソード電極を備える光電池であって、 前記酸化チタンの膜が、径10〜400nmの空隙を少
    なくとも1個有していることを特徴とする光電池。
JP10165840A 1998-06-01 1998-06-01 光電池 Pending JPH11354169A (ja)

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